Cisco MDS 9000 ファミリー SAN Volume Controller コンフィギュレーション ガイド
最初に行う作業
最初に行う作業
発行日;2012/02/06 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

最初に行う作業

Cisco MDSスイッチの準備

Cisco MDSスイッチのセットアップ

新しいCisco MDSスイッチのセットアップ

既存のCisco MDSスイッチのアップデート

SVCでの役割の許可

SVC関連の用語

ノード

I/Oグループ

クラスタ

Mディスク

Vディスク

Mディスク グループ

ホスト

ホストおよびストレージ デバイスの分離

インターフェイス接続の確認

VSAN番号の割り当て

複数のイニシエータおよびターゲット

最初に行う作業

この章では、スイッチに対してSVCを実行するために必要なシステムの各構成要素の設定手順を説明します。これらの設定作業は、1台または複数台のCisco MDS 9000ファミリー スイッチを使用して実行します。必要に応じて、シスコおよびIBMのマニュアルでさらに詳しい手順を参照してください。

この章の内容は、次のとおりです。

「Cisco MDSスイッチの準備」

「Cisco MDSスイッチのセットアップ」

「SVC関連の用語」

「ホストおよびストレージ デバイスの分離」

「インターフェイス接続の確認」

「VSAN番号の割り当て」

「複数のイニシエータおよびターゲット」

Cisco MDSスイッチの準備

ハードウェアおよびソフトウェアのセットアップ作業を行う前に、下記の準備が整っていることを確認してください。

すでにインストールされ正常に機能しているCisco MDS 9000ファミリー スイッチ ファブリック。各Cisco MDS 9000ファミリー スイッチにIPアドレスが1つずつ必要です(スイッチごとに1つのmgmt0)。


) 『Cisco MDS 9216 Switch Hardware Installation Guide』または『Cisco MDS 9500 Series Hardware Installation Guide』、および『Cisco MDS 9000 Family Configuration Guide』を参照してください。


管理用に使用する、SVCクラスタごとに1つのIPアドレス。このアドレスは、クラスタに属する一連のスイッチの管理用IPアドレスと同じサブネットに存在している必要があります。

Cisco MDSスイッチのセットアップ

ここでは、SVCを実行する準備のために、新規のMDS 9000ファミリー スイッチをセットアップする手順、または既存のスイッチをアップデートする手順を説明します。

ハードウェアをセットアップする前に、『Cisco MDS 9216 Switch Hardware Installation Guide』または『Cisco MDS 9500 Series Hardware Installation Guide』のChapter 2「Installing the Cisco MDS 9000 Family Switch」の説明に従って、Cisco MDSシャーシを正しく設置していることを確認してください。


注意 作業結果をcopy running-config startup-configコマンドを使用して頻繁に保存してください。

新しいCisco MDSスイッチのセットアップ

新しいCisco MDS 9000ファミリー スイッチをセットアップする手順は、次のとおりです。


ステップ 1 『Cisco MDS 9216 Switch Hardware Installation Guide』または『Cisco MDS 9500 Series Hardware Installation Guide』の説明に従って、インストール前の作業(ラックへのシャーシの設置、シャーシのアース接続、モジュールの取り付け、コンパクト フラッシュ ディスクの取り付け、電源装置の取り付け、およびファン アセンブリの取り付け)を行います。

ステップ 2 『Cisco MDS 9216 Switch Hardware Installation Guide』または『Cisco MDS 9500 Series Hardware Installation Guide』のChapter 3「Connecting the Cisco MDS 9000 Family Switch」の説明に従って、スーパバイザ モジュールを接続します。

ステップ 3 Cisco MDS 9000ファミリーCLIを使用して、Cisco MDS 9000ファミリー スイッチにログインします。

ステップ 4 『Cisco MDS 9000 Family Configuration Guide』のChapter 3「Initial Configuration」の説明に従って、スイッチを設定します。

a. 初期セットアップ ルーチンを実行します。

b. スイッチ名を割り当てます。

c. スイッチにアクセスします。

デフォルト コンフィギュレーションを確認したあと、そのコンフィギュレーションを変更することもできますし、別の設定または管理作業を実行することもできます。この初期セットアップは、CLI(コマンドライン インターフェイス)でのみ実行できます。ただし、初期設定後に他のソフトウェア機能の設定を続行したり、スイッチにアクセスするには、CLIまたはFabric Manager GUIを使用できます。


ヒント CLIの代わりにCisco Fabric Managerを使用して、大部分のスイッチ コンフィギュレーション コマンドを実行できます。Cisco MDS 9000 Fabric Managerの使用法については、『Cisco MDS 9000 Family Fabric Manager User Guide』を参照してください。CLIの使用法については、『Cisco MDS 9000 Family Configuration Guide』を参照してください。



) 以降の手順では、Cisco CLIを使用してスイッチを設定します。


ステップ 5 『Cisco MDS 9000 Family Configuration Guide』のChapter 3「Initial Configuration」の説明に従って、モジュールのステータスを確認します。

ステップ 6 『Cisco MDS 9000 Family Configuration Guide』のChapter 3「Initial Configuration」の説明に従って、管理ポートを設定します。


 

既存のCisco MDSスイッチのアップデート


) ここで説明する手順は、SVCイメージを保管しているリモートFTP(ファイル転送プロトコル)、TFTP(簡易ファイル転送プロトコル)、SFTP、またはSCPサーバがあることを前提にします。



注意 作業結果をcopy running-config startup-configコマンドを使用して頻繁に保存してください。

既存のCisco MDSスイッチをアップデートする手順は、次のとおりです。


ステップ 1 Cisco MDS 9000ファミリーCLIを使用して、Cisco MDSスイッチにログインします。


) www.cisco.com Webサイトを参照して互換性の問題を確認するとともに、該当するMDS 9000ファミリー リリース ノートを参照して、使用するシステムおよび構成が最低限の要件を満たしていることを確認してください。そうしないと、イメージを正常にインストールすることができません。


ステップ 2 ファブリック上の各モジュールの各SVCノードに、新しいイメージをインストールします。
モジュールごとに2つのノードがあります。

switch# install module 2 node 1 image svc-system ftp://171.71.188.111/m9000-ek9-csm-svc-mz.1.3.1.bin
For ftp://171.71.188.111, please enter user name:user
For ftp://user@171.71.188.111, please enter password:
SVC reimage going on. Please wait
m9000-ek9-csm-svc-mz.1.3.1.bin 100% |*****************************| 45408 KB 00:53
svc 2/1 software reimage succeeded
 
switch# install module 2 node 2 image svc-system ftp://171.71.188.111/m9000-ek9-csm-svc-mz.1.3.1.bin
For ftp://171.71.188.111, please enter user name:user
For ftp://user@171.71.188.111, please enter password:
SVC reimage going on. Please wait
m9000-ek9-csm-svc-mz.1.3.1.bin 100% |*****************************| 45408 KB 00:55
svc 2/2 software reimage succeeded
 

インストールすると、以前のノード上の情報がすべて消去されます。

ステップ 3 show module コマンドを発行して、CSMノードが正常に起動したことを確認します。

switch# show module
Mod Ports Module-Type Model Status
--- ----- ------------------------------- ------------------ ------------
2 0 Caching Services Module DS-X9560-SMC ok <---------- CSM
4 8 IP Storage Services Module DS-X9308-SMIP ok
5 0 Supervisor/Fabric-1 DS-X9530-SF1-K9 active *
6 0 Supervisor/Fabric-1 DS-X9530-SF1-K9 ha-standby
 
Mod Sw Hw World-Wide-Name(s) (WWN)
--- ----------- ------ --------------------------------------------------
2 1.3(1) 0.3 --
4 1.3(1) 0.206 20:c1:00:05:30:00:a7:9e to 20:c8:00:05:30:00:a7:9e
5 1.3(1) 0.0 --
6 1.3(1) 0.0 --
 
Mod Application Image Description Application Image Version
-------- ----------------------------- -------------------------
2 svc-node1 1.3(1) <-------CSM上のノード1
2 svc-node2 1.3(1) <-------CSM上のノード2
 
Mod MAC-Address(es) Serial-Num
--- -------------------------------------- ----------
2 00-05-30-00-93-e2 to 00-05-30-00-93-e6 JAB06xxxx10
4 00-05-30-00-9d-de to 00-05-30-00-9d-ea JAB064605aa
5 00-05-30-00-52-f2 to 00-05-30-00-52-f6
6 00-05-30-00-53-3e to 00-05-30-00-53-42
 
* this terminal session
 


 


ヒント この初期セットアップは、CLIでのみ実行できます。初期設定後に他のソフトウェア機能を設定したり、スイッチにアクセスするには、CLIまたはDevice ManagerおよびFabric Manager GUIを使用できます。Cisco MDS 9000 Fabric Managerの使用法については、『Cisco MDS 9000 Family Fabric Manager User Guide』を参照してください。


SVCでの役割の許可

デフォルトでは、すべてのCisco MDSスイッチに次の2つの役割が存在します。

SVC管理者( svc-admin ) ― コンフィギュレーション全体を表示し、 switch(svc) プロンプトでSVC固有の設定を変更できます。

SVCオペレータ( svc-operator ) ― コンフィギュレーション全体を表示できますが、設定を変更することはできません。

これら2つのデフォルトの役割を変更または削除することはできません。

SVC関連の用語

ここでは、設定プロセスを実行する際に知っておく必要のある、使用頻度の高いSVC用語の意味を示します(図 2-1を参照)。

図 2-1 SVC用語の図解

 

ノード

CSM上で動作するSVCのインスタンスです。CSMは、完全に独立した2つのノードで構成されます。各ノードは、インターフェイスによって表されます。

I/Oグループ

SVCノードは常にペアで使用されます。SVCノードのペアをI/Oグループといいます。1つのI/Oグループに属するノードは、それぞれ別の2つのCSM上に存在している必要があります。I/Oグループは、ファブリック上のストレージ コントローラとして動作します。

クラスタ

1つのクラスタに、複数のI/Oグループを含めることができます。クラスタに属するすべてのノードが、同じSVCイメージ バージョンで動作している必要があります。クラスタのIPアドレスは、管理インターフェイスと同じサブネットに割り当てられている必要があります。

Mディスク

バックエンド ストレージの表現です。各クラスタは、そのクラスタ内の全ノードが同じMディスクの集合を認識するように設定されます。

Vディスク

クラスタがSAN上のホストに見せるLUNの仮想表現です。各Vディスクは1つのI/Oグループに個別に対応づけられます。

Mディスク グループ

Mディスクの集合がMディスク グループを形成します。Vディスク用のストレージは、1つのMディスク グループのMディスクから引き出されます。

ホスト

1つまたは複数のイニシエータFibre Channelポート(pWWN)が1つのホストを形成します。ホストは1つまたは複数のVディスクにマッピングされます。ホストはMディスクに直接アクセスすることはできません。

ホストおよびストレージ デバイスの分離

SVCがバックエンドのストレージをホストに対して仮想化するには、各ホストがストレージに直接アクセスしないようにする必要があります。VSANの概念を使用して、ホストとディスクを分離することができます。VSAN機能は、Cisco MDS 9000ファミリー スイッチに固有の機能です。代替手段として、ゾーンを使用してホストとディスクを分離することもできます。

VSANまたはゾーンについての詳細は、『 Cisco MDS 9000 Family Configuration Guide 』を参照してください。

SVCインターフェイスごとに1つのWorld Wide Name(nWWN)が割り当てられます。SVCインターフェイスは次の3つのNポートで構成されます。

ターゲットNポート:SVCノードとホストの間のトラフィックに使用されます。

イニシエータNポート:SVCノードとディスクの間のトラフィックに使用されす。

管理Nポート:他のSVCノードとの間で送受信されるトラフィックに使用されます。

SVCインターフェイスのNポートごとに、1つのポートWorld Wide Name(pWWN)が割り当てられます。pWWNおよびノードnWWNは、スイッチの再起動後も保存されます(図 2-2を参照)。

図 2-2 SVCインターフェイスの論理表現

 

図 2-3に、SAN上に存在する4つのSVCノードの概念図を示します。これらのノードは、ホストがディスクに直接アクセスできないように設定されています。

デフォルトでは、すべてのNポートがVSAN 1に存在します。必要に応じて、Nポートを明示的に削除する必要があります。

図 2-3 SANの論理表現

 

Cisco MDSスイッチ上でSVCインターフェイスおよびNポートVSANを設定する手順は、次のとおりです。

 

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t
switch(config)#

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

switch(config)# interface svc 2/1
switch(config-if)#

SVCインターフェイス2/1に関するコンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

switch(config-if)# initiator vsan 3

イニシエータVSAN 3をディスク用に設定します。

switch(config-if)# no initiator vsan 1

VSAN 1を削除します。

ステップ 4

switch(config-if)# target vsan 1

ターゲットVSAN 1をホスト用に設定します。

ステップ 5

switch(config-if)# mgmt vsan 2

管理VSAN 2をノード用に設定します。

ステップ 6

switch(config-if)# no mgmt vsan 1

VSAN 1を削除します。

ステップ 7

switch(config-if)# no shutdown

SVCインターフェイスをイネーブルにします。

インターフェイス接続の確認

ここでは、SVCインターフェイスの状態およびSVCインターフェイスとNポートの対応関係を確認するための各種のshowコマンドを示します。

例2-1 特定のSVCインターフェイスに関する情報の表示

switch# show interface svc 2/1
svc2/1 is up
Node WWN is 2e:ab:00:05:30:00:1a:e0
Fabric WWN is 20:01:00:05:30:00:1a:de
Target N-port WWN is 2e:a5:00:05:30:00:1a:e0, vsan is 1, FCID is 0xe80003
Initiator N-port WWN is 21:2e:00:05:30:00:00:21, vsan is 3, FCID is 0xea0004
Mgmt N-port WWN is 2f:af:00:05:30:00:1a:e0, vsan is 2, FCID is 0xe80000
5 minutes input rate 2392 bits/sec, 299 bytes/sec, 0 frames/sec
5 minutes output rate 2240 bits/sec, 280 bytes/sec, 0 frames/sec
272 frames input, 89764 bytes
0 discards, 0 errors
232 frames output, 84176 bytes
0 discards, 0 errors

例2-2 特定のSVCインターフェイスに関するNポート接続の表示

switch# show svc session svc 2/1
svc2/1:
Target N-port WWN is 2e:a5:00:05:30:00:1a:e0, vsan is 1, FCID is 0xe80003
pWWN 21:01:00:e0:8b:31:20:31, nWWN 20:01:00:e0:8b:31:20:31, FCID 0xe80200
pWWN 21:00:00:e0:8b:11:29:31, nWWN 20:00:00:e0:8b:11:29:31, FCID 0xe80300
Initiator N-port WWN is 21:2e:00:05:30:00:00:21, vsan is 3, FCID is 0xea0004
pWWN 50:05:07:63:00:c8:9c:f9, nWWN 50:05:07:63:00:c0:9c:f9, FCID 0xea0000
pWWN 50:05:07:63:00:c8:9c:fa, nWWN 50:05:07:63:00:c0:9c:fa, FCID 0xea0001
Mgmt N-port WWN is 2f:af:00:05:30:00:1a:e0, vsan is 2, FCID is 0xe80000
pWWN 2f:b9:00:05:30:00:1a:e0, nWWN 2f:b7:00:05:30:00:1a:e0, FCID 0xe80002
pWWN 2f:ba:00:05:30:00:1a:e0, nWWN 2e:b3:00:05:30:00:1a:e0, FCID 0xe80003
pWWN 2f:b8:00:05:30:00:1a:e0, nWWN 2e:ac:00:05:30:00:1a:e0, FCID 0xe80001

例2-3 FCNSデータベースの表示

switch# show fcns database
VSAN 1:
--------------------------------------------------------------------------
FCID TYPE PWWN (VENDOR) FC4-TYPE:FEATURE
--------------------------------------------------------------------------
0xe80000 N 2e:a8:00:05:30:00:1a:e0 (Cisco) scsi-fcp:target svc
0xe80003 N 2e:a5:00:05:30:00:1a:e0 (Cisco) scsi-fcp:target svc
0xe80200 N 21:01:00:e0:8b:31:20:31 (QLogic) scsi-fcp:init
0xe80300 N 21:00:00:e0:8b:11:29:31 (QLogic) scsi-fcp:init
Total number of entries = 4
 
VSAN 2:
--------------------------------------------------------------------------
FCID TYPE PWWN (VENDOR) FC4-TYPE:FEATURE
--------------------------------------------------------------------------
0xe80000 N 2f:af:00:05:30:00:1a:e0 (Cisco) scsi-fcp:both svc
0xe80001 N 2f:b8:00:05:30:00:1a:e0 (Cisco) scsi-fcp:both svc
Total number of entries = 2
 
VSAN 3:
--------------------------------------------------------------------------
FCID TYPE PWWN (VENDOR) FC4-TYPE:FEATURE
--------------------------------------------------------------------------
0xea0000 N 50:05:07:63:00:c8:9c:f9 (IBM) scsi-fcp:target fc..
0xea0001 N 50:05:07:63:00:c8:9c:fa (IBM) scsi-fcp:target fc..
0xea0002 N 21:2e:00:05:30:00:00:23 (Cisco) scsi-fcp:init svc
Total number of entries = 3

VSAN番号の割り当て

SVCインターフェイスおよびNポートVSANを設定する際、VSAN番号には1~4,096の範囲の数字を使用できます。イニシエータ/管理/ターゲット全部で、合計64個のVSANのみ使用できます。たとえば、VSAN 1~30をイニシエータに、VSAN 31~60をターゲットに、VSAN 61~64を管理に使用できます。ターゲット、イニシエータ、および管理がいずれかのVSANで重複している場合、重複した分もVSAN数の合計に含まれます。管理Nポートは、これら64個のVSANのうち4つにしか存在できません。

複数のイニシエータおよびターゲット

異なるVSAN上のSVCインターフェイスに対応する複数のNポートを作成できます(図 2-1を参照)。

図 2-4 SVC用語の図解