ASDM を使用した Cisco ASA 5500 シリーズ コンフィギュレーション ガイド ASA 5505、ASA 5510、ASA 5520、ASA 5540、ASA 5550、ASA 5580、ASA 5512-X、ASA 5515-X、ASA 5525-X、ASA 5545-X、ASA 5555-X、および ASA 5585-X 用ソフトウェア バージョン 8.4 および 8.6
マルチキャスト ルーティングの設定
マルチキャスト ルーティングの設定
発行日;2012/09/25 | 英語版ドキュメント(2012/06/20 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 22MB) | フィードバック

目次

マルチキャスト ルーティングの設定

マルチキャスト ルーティングに関する情報

スタブ マルチキャスト ルーティング

PIM マルチキャスト ルーティング

マルチキャスト グループの概念

マルチキャスト アドレス

マルチキャスト ルーティングのライセンス要件

ガイドラインと制限事項

マルチキャスト ルーティングのイネーブル化

マルチキャスト ルーティングのカスタマイズ

スタブ マルチキャスト ルーティングと IGMP メッセージ転送の設定

スタティック マルチキャスト ルートの設定

IGMP 機能の設定

インターフェイスにおける IGMP のディセーブル化

IGMP グループ メンバーシップの設定

スタティック加入した IGMP グループの設定

マルチキャスト グループへのアクセスの制御

インターフェイスにおける IGMP 状態の数の制限

マルチキャスト グループに対するクエリー メッセージの変更

IGMP バージョンの変更

PIM 機能の設定

インターフェイスでの PIM のイネーブルおよびディセーブル化

スタティック ランデブー ポイント アドレスの設定

指定ルータのプライオリティの設定

PIM 登録メッセージの設定とフィルタリング

PIM メッセージ間隔の設定

ルート ツリーの設定

マルチキャスト グループの設定

PIM ネイバーのフィルタリング

双方向ネイバー フィルタの設定

マルチキャスト境界の設定

マルチキャスト ルーティングの設定例

その他の参考資料

関連資料

RFC

マルチキャスト ルーティングの機能履歴

マルチキャスト ルーティングに関する情報

マルチキャスト ルーティングは、単一の情報ストリームを数千もの企業や家庭に同時に配信することでトラフィックを軽減する帯域幅節約型のテクノロジーです。マルチキャスト ルーティングを活用するアプリケーションには、ビデオ会議、企業通信、遠隔学習に加えて、ソフトウェア、株価、およびニュースの配信などがあります。

マルチキャスト ルーティング プロトコルでは、競合テクノロジーのネットワーク帯域幅の使用量を最小限に抑えながら、発信元や受信者の負荷を増加させずに発信元のトラフィックを複数の受信者に配信します。マルチキャスト パケットは、Protocol Independent Multicast(PIM)やサポートする他のマルチキャスト プロトコルを使用した Cisco ルータによりネットワークで複製されるため、複数の受信者にできる限り高い効率でデータを配信できます。

ASAは、スタブ マルチキャスト ルーティングと PIM マルチキャスト ルーティングの両方をサポートしています。ただし、1 つのASAに両方を同時に設定できません。


) UDP と非 UDP の両方のトランスポートがマルチキャスト ルーティングに対してサポートされます。ただし、非 UDP トランスポートでは FastPath 最適化は行われません。


この項は、次の内容で構成されています。

「スタブ マルチキャスト ルーティング」

「PIM マルチキャスト ルーティング」

「マルチキャスト グループの概念」

スタブ マルチキャスト ルーティング

スタブ マルチキャスト ルーティングは、ダイナミック ホスト登録の機能を提供して、マルチキャスト ルーティングを容易にします。スタブ マルチキャスト ルーティングを設定すると、ASAは IGMP のプロキシ エージェントとして動作します。ASAは、マルチキャスト ルーティングに全面的に参加するのではなく、IGMP メッセージをアップストリームのマルチキャスト ルータに転送し、そのルータがマルチキャスト データの送信をセットアップします。スタブ マルチキャスト ルーティングを設定する場合は、ASAを PIM として設定できません。

ASA は、PIM-SM および双方向 PIM の両方をサポートしています。PIM-SM は、基盤となるユニキャスト ルーティング情報ベースまたは別のマルチキャスト対応ルーティング情報ベースを使用するマルチキャスト ルーティング プロトコルです。このプロトコルは、マルチキャスト グループあたり 1 つのランデブー ポイントをルートにした単方向の共有ツリーを構築し、オプションでマルチキャストの発信元ごとに最短パス ツリーを作成します。

PIM マルチキャスト ルーティング

双方向 PIM は PIM-SM の変形で、マルチキャストの発信元と受信者を接続する双方向の共有ツリーを構築します。双方向ツリーは、マルチキャスト トポロジの各リンクで動作する DF 選定プロセスを使用して構築されます。DF に支援されたマルチキャスト データは発信元からランデブー ポイントに転送されます。この結果、マルチキャスト データは発信元固有の状態を必要とせず、共有ツリーをたどって受信者に送信されます。DF 選定はランデブー ポイントの検出中に行われ、これによってデフォルト ルートがランデブー ポイントに提供されます。


ASAが PIM RP の場合は、ASAの変換されていない外部アドレスを RP アドレスとして使用してください。


マルチキャスト グループの概念

マルチキャストはグループの概念に基づくものです。受信者の任意のグループは、特定のデータ ストリームを受信することに関心があります。このグループには物理的または地理的な境界がなく、インターネット上のどの場所にホストを置くこともできます。特定のグループに流れるデータの受信に関心があるホストは、IGMP を使用してグループに加入する必要があります。ホストがデータ ストリームを受信するには、グループのメンバでなければなりません。マルチキャスト グループの設定方法の詳細については、「マルチキャスト グループの設定」を参照してください。

マルチキャスト アドレス

マルチキャスト アドレスは、グループに加入し、このグループに送信されるトラフィックの受信を希望する IP ホストの任意のグループを指定します。

マルチキャスト ルーティングのライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

モデル
ライセンス要件

すべてのモデル

基本ライセンス

ガイドラインと制限事項

この項では、この機能のガイドラインと制限事項について説明します。

コンテキスト モードのガイドライン

シングル コンテキスト モードでサポートされています。マルチ コンテキスト モードでは、非共有インターフェイスと共有インターフェイスはサポートされません。

ファイアウォール モードのガイドライン

ルーテッド ファイアウォール モードでだけサポートされています。トランスペアレント ファイアウォール モードはサポートされていません。

IPv6 のガイドライン

IPv6 はサポートされません。

マルチキャスト ルーティングのイネーブル化

マルチキャスト ルーティングをイネーブルにすると、ASA上でマルチキャスト ルーティングをイネーブルにできます。マルチキャスト ルーティングがイネーブルになれば、デフォルトですべてのインターフェイス上の IGMP と PIM がイネーブルになります。IGMP は、直接接続されているサブネット上にグループのメンバが存在するかどうか学習するために使用されます。ホストは、IGMP 報告メッセージを送信することにより、マルチキャスト グループに参加します。PIM は、マルチキャスト データグラムを転送するための転送テーブルを維持するために使用されます。


) マルチキャスト ルーティングでは、UDP トランスポート レイヤだけがサポートされています。


マルチキャスト ルーティングをイネーブルにするには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] の順に選択します。

ステップ 2 [Multicast] ペインで、[Enable Multicast routing] チェックボックスをオンにします。

このチェックボックスをオンにすると、ASA 上で IP マルチキャスト ルーティングがイネーブルになります。このチェックボックスをオフにすると、IP マルチキャスト ルーティングがディセーブルになります。デフォルトでは、マルチキャストはディセーブルになっています。マルチキャスト ルーティングをイネーブルにすると、すべてのインターフェイス上でマルチキャストがイネーブルになります。マルチキャストはインターフェイスごとにディセーブルにできます。


 

表 29-1 に、 ASA の RAM の量に基づいた特定のマルチキャスト テーブルのエントリの最大数を示します。この上限に達すると、新しいエントリは廃棄されます。

 

表 29-1 マルチキャスト テーブルのエントリ数の上限

テーブル
16 MB
128 MB
128 + MB

MFIB

1000

3000

5000

IGMP グループ

1000

3000

5000

PIM ルート

3000

7000

12000

マルチキャスト ルーティングのカスタマイズ

この項では、マルチキャスト ルーティングをカスタマイズする方法について説明します。次の項目を取り上げます。

「スタブ マルチキャスト ルーティングと IGMP メッセージ転送の設定」

「スタティック マルチキャスト ルートの設定」

「IGMP 機能の設定」

「PIM 機能の設定」

「マルチキャスト グループの設定」

「双方向ネイバー フィルタの設定」

「マルチキャスト境界の設定」

スタブ マルチキャスト ルーティングと IGMP メッセージ転送の設定


) スタブ マルチキャスト ルーティングと PIM は、同時にはサポートされません。


スタブ エリアへのゲートウェイとして動作しているASAは、PIM に参加する必要はありません。その代わりに、そのセキュリティ アプライアンスを IGMP プロキシ エージェントとして設定すると、あるインターフェイスに接続されているホストから、別のインターフェイスのアップストリーム マルチキャスト ルータに IGMP メッセージを転送することができます。ASAを IGMP プロキシ エージェントとして設定するには、ホスト加入(join)メッセージおよびホスト脱退(leave)メッセージをスタブ エリアからアップストリーム インターフェイスに転送します。

ホスト加入と脱退のメッセージを転送するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] の順に選択します。

ステップ 2 [Multicast] ペインで、[Enable Multicast routing] チェックボックスをオンにします。

ステップ 3 [Apply] をクリックして変更を保存します。

ステップ 4 [Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 5 どのインターフェイスから IGMP メッセージを転送するかを変更するには、インターフェイスを選択して [Edit] をクリックします。

[Configure IGMP Parameters] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 6 [Forward Interface] ドロップダウン リストで、どのインターフェイスから IGMP メッセージを送信するかを選択します。

ステップ 7 [OK] をクリックしてこのダイアログボックスを閉じてから、[Apply] をクリックして変更内容を保存します。


 

スタティック マルチキャスト ルートの設定

スタティック マルチキャスト ルートを設定すると、マルチキャスト トラフィックをユニキャスト トラフィックから分離できます。たとえば、送信元と宛先の間のパスでマルチキャスト ルーティングがサポートされていない場合は、その解決策として、2 つのマルチキャスト デバイスの間に GRE トンネルを設定し、マルチキャスト パケットをそのトンネル経由で送信します。

PIM を使用する場合、ASAは、ユニキャスト パケットを発信元に返送するときと同じインターフェイスでパケットを受信することを想定しています。マルチキャスト ルーティングをサポートしていないルートをバイパスする場合などは、ユニキャスト パケットで 1 つのパスを使用し、マルチキャスト パケットで別の 1 つのパスを使用することもあります。

スタティック マルチキャスト ルートはアドバタイズも再配布もされません。

スタティック マルチキャスト ルートまたはスタブ エリアのスタティック マルチキャスト ルートを設定するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [MRoute] の順に選択します。

ステップ 2 [Add] または [Edit] を選択します。

[Add Multicast Route] または [Edit Multicast Route] ダイアログボックスが表示されます。

ASAに新しいスタティック マルチキャスト ルートを追加する場合は、[Add Multicast Route] ダイアログボックスを使用します。既存のスタティック マルチキャスト ルートを変更する場合は、[Edit Multicast Route] ダイアログボックスを使用します。

ステップ 3 [Source Address] フィールドに、マルチキャスト送信元の IP アドレスを入力します。既存のスタティック マルチキャスト ルートを編集しているときは、この値を変更できません。

ステップ 4 マルチキャスト送信元の IP アドレスのネットワーク マスクを [Source Mask] ドロップダウン リストから選択します。

ステップ 5 [Incoming Interface] 領域で、[RPF Interface] オプション ボタンをクリックしてルートを転送する RPF を選択するか、[Interface Name] オプション ボタンをクリックして次のように入力します。

[Source Interface] フィールドで、マルチキャスト ルートの着信インターフェイスをドロップダウン リストから選択します。

[Destination Interface] フィールドで、どの宛先インターフェイスを通してルートを転送するかをドロップダウン リストで選択します。


) インターフェイスまたは RPF ネイバーを指定できますが、同時に両方は指定できません。


ステップ 6 [Administrative Distance] フィールドで、スタティック マルチキャスト ルートのアドミニストレーティブ ディスタンスを選択します。スタティック マルチキャスト ルートのアドミニストレーティブ ディスタンスがユニキャスト ルートのアドミニストレーティブ ディスタンスと同じである場合は、スタティック マルチキャスト ルートが優先されます。

ステップ 7 [OK] をクリックします。


 

IGMP 機能の設定

IP ホストは、インターネット グループ管理プロトコル(IGMP)を使用して、そのグループ メンバーシップを、直接接続されているマルチキャスト ルータに報告します。

IGMP は、マルチキャスト グループの個々のホストを特定の LAN にダイナミックに登録するために使用します。ホストは、そのローカル マルチキャスト ルータに IGMP メッセージを送信することで、グループ メンバーシップを識別します。IGMP では、ルータは IGMP メッセージを受信し、定期的にクエリーを送信して、特定のサブネットでアクティブなグループと非アクティブなグループを検出します。

IGMP は、グループ アドレス(Class D IP アドレス)をグループ識別子として使用します。ホスト グループ アドレスとして使用できるのは、224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 の範囲内のアドレスです。アドレス 224.0.0.0 がグループに割り当てられることはありません。アドレス 224.0.0.1 は、サブネットのシステムすべてに割り当てられます。アドレス 224.0.0.2 は、サブネットのルータすべてに割り当てられます。

ASAでマルチキャスト ルーティングをイネーブルにすると、IGMP バージョン 2 がすべてのインターフェイスで自動的にイネーブルになります。


show run コマンドを使用すると、インターフェイス コンフィギュレーションには no igmp コマンドだけが表示されます。デバイス コンフィギュレーションに multicast-routing コマンドがあると、すべてのインターフェイスで IGMP が自動的にイネーブルになります。


この項では、インターフェイスごとにオプションの IGMP 設定を行う方法について説明します。次の項目を取り上げます。

「インターフェイスにおける IGMP のディセーブル化」

「IGMP グループ メンバーシップの設定」

「スタティック加入した IGMP グループの設定」

「マルチキャスト グループへのアクセスの制御」

「インターフェイスにおける IGMP 状態の数の制限」

「マルチキャスト グループに対するクエリー メッセージの変更」

「IGMP バージョンの変更」

インターフェイスにおける IGMP のディセーブル化

IGMP は、特定のインターフェイスでディセーブルにできます。この情報が役に立つのは、あるインターフェイス上にマルチキャスト ホストがないことがわかっている場合に、そのインターフェイス上で ASA からホスト クエリー メッセージが送信されないように設定するときです。

特定のインターフェイスで IGMP をディセーブルにするには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Protocol] の順に選択します。

[Protocol] ペインには、ASA上の各インターフェイスの IGMP パラメータが表示されます。

ステップ 2 ディセーブルにするインターフェイスを選択して [Edit] をクリックします。

ステップ 3 指定したインターフェイスをディセーブルにするには、[Enable IGMP] チェックボックスをオフにします。

ステップ 4 [OK] をクリックします。

[Protocol] ペインに「Yes」と表示される場合は IGMP がそのインターフェイス上でイネーブルになっており、「No」の場合はそのインターフェイス上で IGMP がディセーブルになっています。


 

IGMP グループ メンバーシップの設定

ASAをマルチキャスト グループのメンバとして設定できます。マルチキャスト グループに加入するようにASAを設定すると、アップストリーム ルータはそのグループのマルチキャスト ルーティング テーブル情報を維持して、このグループをアクティブにするパスを保持します。


) 特定のグループのマルチキャスト パケットを特定のインターフェイスに転送する必要がある場合に、ASA がそのパケットをそのグループの一部として受け付けることがないようにする方法については、「スタティック加入した IGMP グループの設定」を参照してください。


ASA をマルチキャスト グループに加入させるには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Join Group] の順に選択します。

[Join Group] ペインが表示されます。

ステップ 2 [Add] または [Edit] をクリックします。

[Add IGMP Join Group] ダイアログボックスでは、インターフェイスをマルチキャスト グループのメンバーに設定できます。[Edit IGMP Join Group] ダイアログボックスでは、既存のメンバーシップ情報を変更できます。

ステップ 3 [Interface Name] フィールドで、ドロップダウン リストからインターフェイス名を選択します。既存のエントリを編集しているときは、この値は変更できません。

ステップ 4 [Multicast Group Address] フィールドで、インターフェイスが属するマルチキャスト グループのアドレスを入力します。有効なグループ アドレスの範囲は、224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

ステップ 5 [OK] をクリックします。


 

スタティック加入した IGMP グループの設定

設定によってはグループ メンバがグループ内で自分のメンバーシップを報告できない場合があります。また、ネットワーク セグメント上にグループのメンバが存在しないこともあります。しかし、それでも、そのグループのマルチキャスト トラフィックをそのネットワーク セグメントに送信することが必要になる場合があります。そのようなグループのマルチキャスト トラフィックをそのセグメントに送信するには、スタティック加入した IGMP グループを設定します。

メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Static Group] の順に選択すると、ASA を、スタティックに接続されたグループ メンバーとして設定できます。この方法を使用した場合、ASAでは、パケットが転送されるだけで、パケット自体は取得されません。そのため、スイッチングが高速に実施されます。発信インターフェイスは IGMP キャッシュ内に存在しますが、このインターフェイスはマルチキャスト グループのメンバーではありません。

スタティック加入マルチキャスト グループを特定のインターフェイス上で設定するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Static Group] の順に選択します。

[Static Group] ペインが表示されます。

ステップ 2 [Add] または [Edit] をクリックします。

インターフェイスに対してマルチキャスト グループをスタティックに割り当てる場合は、[Add IGMP Static Group] ダイアログボックスを使用します。既存のスタティック グループの割り当てを変更する場合は、[Edit IGMP Static Group] ダイアログボックスを使用します。

ステップ 3 [Interface Name] フィールドで、ドロップダウン リストからインターフェイス名を選択します。既存のエントリを編集しているときは、この値は変更できません。

ステップ 4 [Multicast Group Address] フィールドで、インターフェイスが属するマルチキャスト グループのアドレスを入力します。有効なグループ アドレスの範囲は、224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

ステップ 5 [OK] をクリックします。


 

マルチキャスト グループへのアクセスの制御

ASAインターフェイス上のホストが加入可能なマルチキャスト グループを制御するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Access Group] の順に選択します。

[Access Group] ペインが表示されます。[Access Group] ペインのテーブル エントリは、上から下の順に処理されます。具体的なエントリはテーブルの上方に、一般的なエントリは下方に配置してください。たとえば、特定のマルチキャスト グループを許可するためのアクセス グループ エントリはテーブルの上方に配置し、許可ルールに指定されたグループなど、一定のまとまりを持った複数のマルチキャスト グループを拒否するようなアクセス グループ エントリは下方に配置します。ただし、拒否ルールよりも許可ルールの方が優先的に適用されるため、許可ルールに指定されているグループは、拒否ルールが適用されて場合でも許可されます。

テーブルのエントリをダブルクリックすると、選択したエントリの [Add or Edit Access Group] ダイアログボックスが開きます。

ステップ 2 [Add] または [Edit] をクリックします。

[Add Access Group] または [Edit Access Group] ダイアログボックスが表示されます。[Add Access Group] ダイアログボックスでは、新しいアクセス グループを [Access Group] テーブルに追加できます。[Edit Access Group] ダイアログボックスでは、既存のアクセス グループ エントリの情報を変更できます。既存のエントリを編集するときは、一部のフィールドがグレー表示されることがあります。

ステップ 3 アクセス グループを関連付けるインターフェイスの名前を [Interface] ドロップダウン リストで選択します。既存のアクセス グループを編集しているときは、関連インターフェイスは変更できません。

ステップ 4 [permit] を [Action] ドロップダウン リストで選択すると、選択されているインターフェイス上でそのマルチキャスト グループが許可されます。[deny] を [Action] ドロップダウン リストで選択すると、選択されているインターフェイスからそのマルチキャスト グループがフィルタリングされます。

ステップ 5 [Multicast Group Address] フィールドで、そのアクセス グループの適用先となるマルチキャスト グループのアドレスを入力します。

ステップ 6 マルチキャスト グループ アドレスのネットワーク マスクを入力するか、一般的なネットワーク マスクの 1 つを [Netmask] ドロップダウン リストから選択します。

ステップ 7 [OK] をクリックします。


 

インターフェイスにおける IGMP 状態の数の制限

IGMP メンバーシップ報告の結果の IGMP 状態の数は、インターフェイスごとに制限することができます。設定された上限を超過したメンバーシップ報告は IGMP キャッシュに入力されず、超過した分のメンバーシップ報告のトラフィックは転送されません。

インターフェイスでの IGMP 状態の数を制限するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 2 制限するインターフェイスを [Protocol] ペインのテーブルから選択し、[Edit] をクリックします。

[Configure IGMP Parameters] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [Group Limit] フィールドに、1 つのインターフェイス上で加入できるホストの最大数を入力します。有効な値の範囲は、0 ~ 500 です。デフォルト値は 500 です。この値を 0 に設定すると、学習したグループが追加されなくなりますが、手動で定義したメンバーシップは引き続き許可されます。

ステップ 4 [OK] をクリックします。


 

マルチキャスト グループに対するクエリー メッセージの変更

ASAは、クエリー メッセージを送信して、インターフェイスに接続されているネットワークにメンバを持つマルチキャスト グループを検出します。メンバは、IGMP 報告メッセージで応答して、特定のグループに対するマルチキャスト パケットの受信を希望していることを示します。クエリー メッセージは、アドレスが 224.0.0.1 で存続可能時間値が 1 の全システム マルチキャスト グループ宛に送信されます。

これらのメッセージが定期的に送信されることにより、ASAに保存されているメンバーシップ情報はリフレッシュされます。ローカル メンバーが 1 つもないマルチキャスト グループがまだインターフェイスに接続されていることが ASA によって検出された場合は、そのグループへのマルチキャスト パケットは接続されているネットワークに転送されなくなり、そのパケットの送信元にプルーニング メッセージが返されます。

デフォルトでは、サブネット上の PIM 指定ルータがクエリー メッセージの送信を担当します。このメッセージは、デフォルトでは 125 秒間に 1 回送信されます。

クエリー応答時間を変更する場合は、IGMP クエリーでアドバタイズする最大クエリー応答時間はデフォルトで 10 秒になります。ASAがこの時間内にホスト クエリーの応答を受信しなかった場合、グループを削除します。

クエリー間隔、クエリー応答時間、クエリー タイムアウト値を変更するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 2 制限するインターフェイスを [Protocol] ペインのテーブルから選択し、[Edit] をクリックします。

[Configure IGMP Parameters] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [Query Interval] フィールドに、指定ルータから IGMP ホストクエリー メッセージを送信する間隔を秒単位で指定します。有効な値の範囲は 1 ~ 3600 秒です。デフォルト値は 125 秒です。

指定されたタイムアウト値の時間が経過しても、ASA がインターフェイス上でクエリー メッセージを検出できなかった場合は、その ASA が指定ルータになり、クエリー メッセージの送信を開始します。

ステップ 4 [Query Timeout] フィールドには、秒数を入力します、前のリクエスタがリクエスタとしての動作を停止してからこの時間が経過すると、この ASA がそのインターフェイスのリクエスタの役割を引き継ぎます。有効な値の範囲は 60 ~ 300 秒です。デフォルト値は、255 秒です。

ステップ 5 [OK] をクリックします。


 

IGMP バージョンの変更

デフォルトでは、ASA では IGMP バージョン 2 が実行されるため、多数の追加機能が使用できるようになります。

サブネットのマルチキャスト ルータはすべて、同じ IGMP バージョンをサポートしている必要があります。ASA が自動的にバージョン 1 ルータを検出してバージョン 1 に切り替えることはありません。しかし、サブネットに IGMP のバージョン 1 のホストとバージョン 2 のホストが混在しても問題はありません。IGMP バージョン 2 を実行しているASAは、IGMP バージョン 1 のホストが存在しても正常に動作します。

インターフェイスで動作中の IGMP のバージョンを制御するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 2 どのインターフェイスの IGMP バージョンを変更するかを [Protocol] ペインのテーブルで選択し、[Edit] をクリックします。

[Configure IGMP Interface] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 バージョン番号を [Version] ドロップダウン リストから選択します。

ステップ 4 [OK] をクリックします。


 

PIM 機能の設定

ルータは、PIM を使用してマルチキャスト ダイアグラムを転送する転送テーブルを維持します。ASAでマルチキャスト ルーティングをイネーブルにすると、PIM および IGMP がすべてのインターフェイスで自動的にイネーブルになります。


) PIM は、PAT ではサポートされません。PIM プロトコルはポートを使用せず、PAT はポートを使用するプロトコルに対してのみ動作します。


この項では、オプションの PIM 設定を行う方法について説明します。次の項目を取り上げます。

「インターフェイスでの PIM のイネーブルおよびディセーブル化」

「スタティック ランデブー ポイント アドレスの設定」

「指定ルータのプライオリティの設定」

「PIM 登録メッセージの設定とフィルタリング」

「PIM メッセージ間隔の設定」

「ルート ツリーの設定」

「PIM ネイバーのフィルタリング」

インターフェイスでの PIM のイネーブルおよびディセーブル化

PIM は、特定のインターフェイスでイネーブルまたはディセーブルにできます。インターフェイスで PIM をイネーブルまたはディセーブルにするには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 2 どのインターフェイスで PIM をイネーブルにするかを [Protocol] ペインのテーブルで選択し、[Edit] をクリックします。

[Edit PIM Protocol] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [Enable PIM] チェックボックスをオンにします。PIM をディセーブルにするには、このチェックボックスをオフにします。

ステップ 4 [OK] をクリックします。


 

スタティック ランデブー ポイント アドレスの設定

共通の PIM スパース モードまたは双方向ドメイン内のルータはすべて、PIM RP アドレスを認識している必要があります。このアドレスは、 pim rp-address コマンドを使用してスタティックに設定されます。


) ASA では、Auto-RP や PIM BSR はサポートされません。


ASAを複数のグループの RP として機能するように設定することができます。アクセス リストに指定されているグループ範囲によって、PIM RP のグループ マッピングが決まります。アクセス リストが指定されていない場合は、マルチキャスト グループ全体の範囲(224.0.0.0/4)にグループの RP が適用されます。

PIM PR のアドレスを設定するには、次の手順を実行します。


) ASA は、実際の双方向構成にかかわらず、PIM の hello メッセージを使用して双方向の機能を常時アドバタイズします。



ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Rendezvous Points] の順に選択します。

ステップ 2 [Add] または [Edit] をクリックします。

[Add Rendezvous Point] または [Edit Rendezvous Point] ダイアログボックスが表示されます。[Add Rendezvous Point] ダイアログボックスでは、新しいエントリを [Rendezvous Point] テーブルに追加できます。[Edit Rendezvous Point] ダイアログボックスでは、既存の RP エントリを変更できます。さらに、[Delete] をクリックして、選択されているマルチキャスト グループ エントリをテーブルから削除できます。

RP を使用する場合の制限事項は、次のとおりです。

同じ RP アドレスは、2 度使用できません。

複数の RP に対しては、[All Groups] を指定できません。

ステップ 3 [Rendezvous Point Address] フィールドに、RP の IP アドレスを入力します。

既存の RP エントリを編集しているときは、この値は変更できません。

ステップ 4 [Use bi-directional forwarding] チェックボックスをオンにすると、指定されているマルチキャスト グループは双方向モードで動作します。[Rendezvous Point] ペインに「Yes」と表示されている場合は、指定されているマルチキャスト グループが双方向モードで動作し、「No」の場合はスパース モードで動作します。双方向モードでは、ASA がマルチキャスト パケットを受信したときに、直接接続されたメンバーも PIM ネイバーも存在しない場合は、送信元にプルーニング メッセージが返されます。

ステップ 5 [Use this RP for All Multicast Groups] オプション ボタンをクリックすると、指定した RP がそのインターフェイス上のすべてのマルチキャスト グループに使用され、[Use this RP for the Multicast Groups as specified below] オプション ボタンをクリックすると、指定した RP をどのマルチキャスト グループで使用するかを指定できます。

マルチキャスト グループの詳細については、「マルチキャスト グループの設定」を参照してください。

ステップ 6 [OK] をクリックします。


 

指定ルータのプライオリティの設定

DR は、PIM 登録メッセージ、PIM 加入メッセージ、およびプルーニング メッセージの RP への送信を担当します。1 つのネットワーク セグメントに複数のマルチキャスト ルータがある場合は、DR プライオリティに基づいて DR が選択されます。複数のデバイスの DR プライオリティが等しい場合、最上位の IP アドレスを持つデバイスが DR になります。

デフォルトでは、ASAの DR プライオリティは 1 です。この値を変更するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 2 PIM でイネーブルにするインターフェイスを [Protocol] ペインのテーブルから選択し、[Edit] をクリックします。

[Edit PIM Protocol] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [DR Priority] フィールドに、選択されているインターフェイスの指定ルータ プライオリティの値を入力します。サブネット上のルータのうち、DR プライオリティが最いものが指定ルータになります。有効な値の範囲は 0 ~ 4294967294 です。デフォルトの DR プライオリティは 1 です。この値を 0 に設定した場合は、そのASA インターフェイスがデフォルトのルータになることはありません。

ステップ 4 [OK] をクリックします。


 

PIM 登録メッセージの設定とフィルタリング

ASA が RP として動作しているときは、特定のマルチキャスト送信元を登録できないように制限することができます。このようにすると、未認可の送信元が RP に登録されるのを回避できます。[Request Filter] ペインでは、ASAで PIM 登録メッセージが受け入れられるマルチキャスト ソースを定義できます。

PIM 登録メッセージをフィルタリングするには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Request Filter] の順に選択します。

ステップ 2 [Add] をクリックします。

[Request Filter Entry] ダイアログボックスでは、ASAが RP として動作する場合に、ASAに登録できるマルチキャスト送信元を定義できます。送信元 IP アドレスおよび宛先マルチキャスト アドレスに基づいて、フィルタ ルールを作成します。

ステップ 3 [Action] ドロップダウン リストで、[Permit] を選択すると、指定のマルチキャスト トラフィックの指定の送信元に ASA への登録を許可するルールが作成され、[Deny] を選択すると指定のマルチキャスト トラフィックの指定の送信元による ASA への登録を禁止するルールが作成されます。

ステップ 4 [Source IP Address] フィールドに、登録メッセージの送信元の IP アドレスを入力します。

ステップ 5 [Source Netmask] フィールドに、登録メッセージの送信元のネットワーク マスクを入力するか、ドロップダウン リストから選択します。

ステップ 6 [Destination IP Address] フィールドに、マルチキャスト宛先アドレスを入力します。

ステップ 7 [Destination Netmask] フィールドに、マルチキャスト宛先アドレスのネットワーク マスクを入力するか、ドロップダウン リストから選択します。

ステップ 8 [OK] をクリックします。


 

PIM メッセージ間隔の設定

ルータ クエリー メッセージは、PIM DR の選択に使用されます。PIM DR は、ルータ クエリー メッセージを送信します。デフォルトでは、ルータ クエリー メッセージは 30 秒間隔で送信されます。さらに、60 秒ごとに、ASA から PIM 加入またはプルーニングのメッセージが送信されます。

これらの間隔を変更するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Protocol] の順に選択します。

ステップ 2 PIM でイネーブルにするインターフェイスを [Protocol] ペインのテーブルから選択し、[Edit] をクリックします。

[Edit PIM Protocol] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [Hello Interval] フィールドに、インターフェイスから PIM hello メッセージを送信する間隔を秒単位で入力します。

ステップ 4 [Prune Interval] フィールドに、インターフェイスから PIM 加入およびプルーニングのアドバタイズメントを送信する間隔を秒単位で入力します。

ステップ 5 [OK] をクリックします。


 

ルート ツリーの設定

デフォルトでは、PIM リーフ ルータは、新しい送信元から最初のパケットが到着した直後に、最短パス ツリーに加入します。この方法では、遅延が短縮されますが、共有ツリーに比べて多くのメモリが必要になります。すべてのマルチキャスト グループまたは特定のマルチキャスト アドレスに対して、ASA を最短パス ツリーに加入させるか、共有ツリーを使用するかを設定できます。

PIM リーフ ルータ ツリーを設定するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Route Tree] の順に選択します。

ステップ 2 次のいずれかのオプション ボタンをクリックします。

[Use Shortest Path Tree for All Groups]:すべてのマルチキャスト グループに最短パス ツリーを使用する場合は、このオプションを選択します。

[Use Shared Tree for All Groups]:すべてのマルチキャスト グループに共有ツリーを使用する場合は、このオプションを選択します。

[Use Shared Tree for the Groups specified below]:[Multicast Groups] テーブルで指定したグループに共有ツリーを使用する場合は、このオプションを選択します。[Multicast Groups] テーブルで指定されていないグループには最短パス ツリーが使用されます。

[Multicast Groups] テーブルには、共有ツリーを使用するマルチキャスト グループが表示されます。

テーブル エントリは、上から下の順で処理されます。ある範囲のマルチキャスト グループが含まれるエントリを作成し、その範囲の中から特定のグループを除外するには、その除外するグループに対する拒否ルールをテーブルの先頭に配置し、その範囲内のマルチキャスト グループ全体に対する許可ルールを deny 文の下に配置します。

マルチキャスト グループを編集する方法については、「マルチキャスト グループの設定」を参照してください。


 

マルチキャスト グループの設定

マルチキャスト グループとは、どのマルチキャスト アドレスがグループの一部であるかを定義するアクセス ルールのリストです。1 つのマルチキャスト グループに、マルチキャスト アドレスが 1 つだけ含まれることも、特定の範囲のマルチキャスト アドレスが含まれることもあります。新しいマルチキャスト グループ ルールを作成する場合は、[Add Multicast Group] ダイアログボックスを使用します。既存のマルチキャスト グループ ルールを修正する場合は、[Edit Multicast Group] ダイアログボックスを使用します。

マルチキャスト グループを設定するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Rendezvous Points] の順に選択します。

ステップ 2 [Rendezvous Point] ペインが表示されます。設定するグループをクリックします。

[Edit Rendezvous Point] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [Use this RP for the Multicast Groups as specified below] オプション ボタンをクリックすると、指定の RP とともに使用するマルチキャスト グループを指定できます。

ステップ 4 [Add] または [Edit] をクリックします。

[Add Multicast Group] または [Edit Multicast Group] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 5 [Action] ドロップダウン リストで、[Permit] を選択すると指定のマルチキャスト アドレスを許可するグループ ルールが作成され、[Deny] を選択すると指定のマルチキャスト アドレスをフィルタリングするグループ ルールが作成されます。

ステップ 6 [Multicast Group Address] フィールドに、このグループに関連付けるマルチキャスト アドレスを入力します。

ステップ 7 [Netmask] ドロップダウン リストで、マルチキャスト グループ アドレスのネットワーク マスクを選択します。

ステップ 8 [OK] をクリックします。


 

PIM ネイバーのフィルタリング

PIM ネイバーにできるルータの定義が可能です。PIM ネイバーにできるルータをフィルタリングすると、次の制御を行うことができます。

許可されていないルータが PIM ネイバーにならないようにする。

添付されたスタブ ルータが PIM に参加できないようにする。

PIM ネイバーになることができるネイバーを定義するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Neighbor Filter] の順に選択します。

ステップ 2 [Add]/[Edit]/[Insert] をクリックして、設定する PIM ネイバーをテーブルから選択します。

[Add/Edit/Insert Neighbor Filter Entry] ダイアログボックスが表示されます。[Add/Edit/Insert Neighbor Filter Entry] ダイアログボックスでは、マルチキャスト境界 ACL の ACL エントリを作成できます。選択されている PIM ネイバー エントリを削除することもできます。

ステップ 3 [Interface Name] ドロップダウン リストからインターフェイス名を選択します。

ステップ 4 [Action] ドロップダウン リストから、ネイバー フィルタ ACL エントリに関して [Permit] または [Deny] を選択します。

[Permit] を選択すると、マルチキャスト グループ アドバタイズメントがこのインターフェイスを通過できるようになります。[Deny] を選択すると、指定したマルチキャスト グループ アドバタイズメントはこのインターフェイスを通過できなくなります。インターフェイスに対してマルチキャスト境界を設定すると、ネイバー フィルタ エントリで許可されていない限り、すべてのマルチキャスト トラフィックが、インターフェイスの通過を拒否されます。

ステップ 5 [IP Address] テキスト フィールドに、許可または拒否するマルチキャスト PIM グループの IP アドレスを入力します。有効なグループ アドレスの範囲は、224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

ステップ 6 [Netmask] ドロップダウン リストから、マルチキャスト グループ アドレスのネットマスクを選択します。

ステップ 7 [OK] をクリックします。


 

双方向ネイバー フィルタの設定

ASAに PIM 双方向ネイバー フィルタが設定されている場合、[Bidirectional Neighbor Filter] ペインにそれらのフィルタが表示されます。PIM 双方向ネイバー フィルタは、DF 選定に参加できるネイバー デバイスを定義する ACL です。PIM 双方向ネイバー フィルタがインターフェイスに設定されていなければ、制限はありません。PIM 双方向ネイバー フィルタが設定されている場合は、ACL で許可されるネイバーだけが DF 選択プロセスに参加できます。

PIM 双方向ネイバー フィルタ設定が ASA に適用されると、実行コンフィギュレーション内に interface-name _multicast という名前の ACL が追加されます。 interface-name は、このマルチキャスト境界フィルタが適用されるインターフェイスの名前です。そのような名前の ACL がすでに存在していた場合は、名前に番号が追加されます(inside_multicast_1 など)。この ACL により、どのデバイスがASAの PIM ネイバーになれるか定義されます。

双方向 PIM では、マルチキャスト ルータで保持するステート情報を減らすことができます。双方向で DF を選定するために、セグメント内のすべてのマルチキャスト ルータが双方向でイネーブルになっている必要があります。

PIM 双方向ネイバー フィルタを利用すると、スパース モード専用ネットワークから双方向ネットワークへの移行が可能になります。このフィルタで、DF 選定に参加するルータを指定する一方で、引き続きすべてのルータにスパース モード ドメインへの参加を許可できるからです。双方向にイネーブルにされたルータは、セグメントに非双方向ルータがある場合でも、それらのルータの中から DF を選定できます。非双方向ルータ上のマルチキャスト境界により、双方向グループから PIM メッセージやデータが双方向サブセット クラウドに出入りできないようにします。

PIM 双方向ネイバー フィルタがイネーブルの場合、その ACL によって許可されるルータは、双方向に対応していると見なされます。したがって、次のことが当てはまります。

許可されたネイバーが双方向対応でない場合、DF 選択は実施されません。

拒否されたネイバーが双方向対応である場合、DF 選択は実施されません。

拒否されたネイバーが双方向をサポートしない場合、DF 選定が実行される可能性があります。

PIM 双方向ネイバー フィルタになることができるネイバーを定義するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [PIM] > [Bidirectional Neighbor Filter] の順に選択します。

ステップ 2 [PIM Bidirectional Neighbor Filter] テーブルのエントリの 1 つをダブルクリックすると、そのエントリの [Edit Bidirectional Neighbor Filter Entry] ダイアログボックスが表示されます。

ステップ 3 [Add]/[Edit]/[Insert] をクリックして、設定する PIM ネイバーをテーブルから選択します。

[Add/Edit/Insert Bidirectional Neighbor Filter Entry] ダイアログボックスが表示され、ここで PIM 双方向ネイバー フィルタ ACL の ACL エントリを作成できます。

ステップ 4 [Interface Name] ドロップダウン リストからインターフェイス名を選択します。どのインターフェイスに対して PIM 双方向ネイバー フィルタ ACL エントリを設定するかを選択します。

ステップ 5 [Action] ドロップダウン リストから、ネイバー フィルタ ACL エントリに関して [Permit] または [Deny] を選択します。

[Permit] を選択すると、指定したデバイスが DF 選定に参加できるようになります。指定したデバイスを DF 選定プロセスに参加させない場合は、[Deny] を選択します。

ステップ 6 [IP Address] テキスト フィールドに、許可または拒否するマルチキャスト PIM グループの IP アドレスを入力します。有効なグループ アドレスの範囲は、224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

ステップ 7 [Netmask] ドロップダウン リストから、マルチキャスト グループ アドレスのネットマスクを選択します。

ステップ 8 [OK] をクリックします。


 

マルチキャスト境界の設定

アドレス スコーピングは、同じ IP アドレスを持つ RP が含まれるドメインが相互にデータを漏出させることのないように、ドメイン境界を定義します。スコーピングは、大きなドメイン内のサブネット境界や、ドメインとインターネットの間の境界で実行されます。

インターフェイス上でマルチキャスト グループ アドレスの管理スコープ境界を設定するには、ASDM で [Configuration] > [Routing] > [Multicast] > [MBoundary] の順に選択します。IANA では、239.0.0.0 ~ 239.255.255.255 のマルチキャスト アドレス範囲が管理スコープ アドレスとして指定されています。この範囲のアドレスは、さまざまな組織で管理されるドメイン内で再使用されます。このアドレスはグローバルではなく、ローカルで一意であると見なされます。

影響を受けるアドレスの範囲は、標準 ACL で定義します。境界が設定されると、マルチキャスト データ パケットは境界を越えて出入りできなくなります。境界を定めることで、同じマルチキャスト グループ アドレスをさまざまな管理ドメイン内で使用できます。

管理スコープ境界での Auto-RP 検出および通知のメッセージの設定、検査、フィルタリングを行うことができます。境界の ACL で拒否された Auto-RP パケットからの Auto-RP グループ範囲通知は削除されます。Auto-RP グループ範囲通知は、Auto-RP グループ範囲のすべてのアドレスが境界 ACL によって許可される場合に限り境界を通過できます。許可されないアドレスがある場合は、グループ範囲全体がフィルタリングされ、Auto-RP メッセージが転送される前に Auto-RP メッセージから削除されます。

マルチキャスト境界を設定するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Routing] > [Multicast] > [MBoundary] の順に選択します。

[MBoundary] ペインでは、管理スコープ マルチキャスト アドレスのマルチキャスト境界を設定できます。マルチキャスト境界により、マルチキャスト データ パケット フローが制限され、同じマルチキャスト グループ アドレスを複数の管理ドメインで再利用できるようになります。インターフェイスに対してマルチキャスト境界が定義されている場合、フィルタ ACL により許可されたマルチキャスト トラフィックだけが、そのインターフェイスを通過します。

ステップ 2 [Edit] をクリックします。

[Edit Boundary Filter] ダイアログボックスに、マルチキャスト境界フィルタ ACL が表示されます。このダイアログボックスを使用すれば、境界フィルタ ACL エントリを追加したり削除したりできます。

境界フィルタのコンフィギュレーションが ASA に適用されると、実行コンフィギュレーションに interface-name _multicast という名前の ACL が追加されます。 interface-name は、マルチキャスト境界フィルタが適用されるインターフェイスの名前です。そのような名前の ACL がすでに存在していた場合は、名前に番号が追加されます(inside_multicast_1 など)。

ステップ 3 どのインターフェイスに対してマルチキャスト境界フィルタ ACL を設定するかを [Interface] ドロップダウン リストで選択します。

ステップ 4 [Remove any Auto-RP group range] チェックボックスをオンにすると、境界 ACL で拒否された送信元からの Auto-RP メッセージがフィルタリングされます。[Remove any Auto-RP group range] チェックボックスがオフの場合は、すべての Auto-RP メッセージが通過できます。

ステップ 5 [OK] をクリックします。


 

マルチキャスト ルーティングの設定例

次の例に、さまざまなオプションのプロセスを使用してマルチキャスト ルーティングをイネーブルにし、設定する方法を示します。


ステップ 1 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] の順に選択します。

ステップ 2 [Multicast] ペインで、[Enable Multicast routing] チェックボックスをオンにして [Apply] をクリックします。

ステップ 3 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [MRoute] の順に選択します。

ステップ 4 [Add] または [Edit] をクリックします。

[Add Multicast Route] または [Edit Multicast Route] ダイアログボックスが表示されます。

ASAに新しいスタティック マルチキャスト ルートを追加する場合は、[Add Multicast Route] ダイアログボックスを使用します。既存のスタティック マルチキャスト ルートを変更する場合は、[Edit Multicast Route] ダイアログボックスを使用します。

ステップ 5 [Source Address] フィールドに、マルチキャスト送信元の IP アドレスを入力します。既存のスタティック マルチキャスト ルートを編集しているときは、この値を変更できません。

ステップ 6 マルチキャスト送信元の IP アドレスのネットワーク マスクを [Source Mask] ドロップダウン リストから選択します。

ステップ 7 [Incoming Interface] 領域で、[RPF Interface] オプション ボタンをクリックしてルートを転送する RPF を選択するか、[Interface Name] オプション ボタンをクリックして次のように入力します。

[Source Interface] フィールドで、マルチキャスト ルートの着信インターフェイスをドロップダウン リストから選択します。

[Destination Interface] フィールドでは、選択されているインターフェイスからどの宛先インターフェイスにルートを転送するかをドロップダウン リストで選択します。


) インターフェイスまたは RPF ネイバーを指定できますが、同時に両方は指定できません。


ステップ 8 [Administrative Distance] フィールドで、スタティック マルチキャスト ルートのアドミニストレーティブ ディスタンスを選択します。スタティック マルチキャスト ルートのアドミニストレーティブ ディスタンスがユニキャスト ルートのアドミニストレーティブ ディスタンスと同じである場合は、スタティック マルチキャスト ルートが優先されます。

ステップ 9 [OK] をクリックします。

ステップ 10 メイン ASDM ウィンドウで、[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast] > [IGMP] > [Join Group] の順に選択します。

[Join Group] ペインが表示されます。

ステップ 11 [Add] または [Edit] をクリックします。

[Add IGMP Join Group] ダイアログボックスでは、インターフェイスをマルチキャスト グループのメンバーに設定できます。[Edit IGMP Join Group] ダイアログボックスでは、既存のメンバーシップ情報を変更できます。

ステップ 12 [Interface Name] フィールドで、ドロップダウン リストからインターフェイス名を選択します。既存のエントリを編集しているときは、この値は変更できません。

ステップ 13 [Multicast Group Address] フィールドで、インターフェイスが属するマルチキャスト グループのアドレスを入力します。有効なグループ アドレスの範囲は、224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

ステップ 14 [OK] をクリックします。


 

その他の参考資料

ルーティングに関するその他の情報については、次の項を参照してください。

「関連資料」

「RFC」

関連資料

関連項目
参照先

SMR 機能の実装に使用される IGMP およびマルチキャスト ルーティングの規格の技術詳細

IETF draft-ietf-idmr-igmp-proxy-01.txt

RFC

RFC
タイトル

RFC 2113

IP Router Alert Option

RFC 2236

IGMPv2

RFC 2362

PIM-SM

RFC 2588

IP Multicast and Firewalls

マルチキャスト ルーティングの機能履歴

表 29-2 に、各機能変更と、それが実装されたプラットフォーム リリースを示します。ASDM は、複数のプラットフォーム リリースとの下位互換性があるため、サポートが追加された特定の ASDM リリースは一覧には含まれていません。

 

表 29-2 マルチキャスト ルーティングの機能履歴

機能名
プラットフォーム リリース
機能情報

マルチキャスト ルーティング サポート

7.0(1)

マルチキャスト ルーティング プロトコルを使用した、データのマルチキャスト ルーティング データ、認証、およびルーティング情報の再配布とモニタリングのサポートが追加されました。

次の画面が導入されました。[Configuration] > [Device Setup] > [Routing] > [Multicast]。