目次
リモートアクセス IPSec VPN の設定
コンフィギュレーションのまとめ
インターフェイスの設定
ISAKMP ポリシーの設定と外部インターフェイスでの ISAKMP のイネーブル化
アドレス プールの設定
ユーザの追加
トランスフォーム セットの作成
トンネルグループの定義
ダイナミック暗号マップの作成
ダイナミック暗号マップを使用するための暗号マップ エントリの作成
コンフィギュレーションのまとめ
この章では、次のコンフィギュレーションを使用して、リモートアクセス接続の設定方法について説明します。後の項で、手順の詳細を説明します。
hostname(config)# interface ethernet0 hostname(config-if)# ip address 10.10.4.200 255.255.0.0 hostname(config-if)# nameif outside hostname(config)# no shutdown hostname(config)# isakmp policy 1 authentication pre-share hostname(config)# isakmp policy 1 encryption 3des hostname(config)# isakmp policy 1 hash sha hostname(config)# isakmp policy 1 group 2 hostname(config)# isakmp policy 1 lifetime 43200 hostname(config)# isakmp enable outside hostname(config)# ip local pool testpool 192.168.0.10-192.168.0.15 hostname(config)# username testuser password 12345678 hostname(config)# crypto ipsec transform set FirstSet esp-3des esp-md5-hmac hostname(config)# tunnel-group testgroup type ipsec-ra hostname(config)# tunnel-group testgroup general-attributes hostname(config-general)# address-pool testpool hostname(config)# tunnel-group testgroup ipsec-attributes hostname(config-ipsec)# pre-shared-key 44kkaol59636jnfx hostname(config)# crypto dynamic-map dyn1 1 set transform-set FirstSet hostname(config)# crypto dynamic-map dyn1 1 set reverse-route hostname(config)# crypto map mymap 1 ipsec-isakmp dynamic dyn1 hostname(config)# crypto map mymap interface outside hostname(config)# write memory
インターフェイスの設定
セキュリティ アプライアンスには、少なくとも 2 つのインターフェイスがあり、これらをここでは外部と内部と言います。一般に、外部インターフェイスは、パブリック インターネットに接続されます。一方、内部インターフェイスは、プライベート ネットワークに接続され、一般のアクセスから保護されます。
最初に、セキュリティ アプライアンスの 2 つのインターフェイスを設定し、イネーブルにします。次に、名前、IP アドレス、およびサブネット マスクを割り当てます。オプションで、セキュリティ レベル、速度、およびセキュリティ アプライアンスでの二重操作を設定します。
インターフェイスを設定するには、例で示すコマンド シンタックスを使用して、次の手順を実行します。
ステップ 1
インターフェイス コンフィギュレーション モードに入るには、グローバル コンフィギュレーション モードで、設定するインターフェイスのデフォルト名を指定して
interface
コマンドを入力します。次の例で、インターフェイスは ethernet0 です。
hostname(config)# interface ethernet0
ステップ 2
インターフェイスの IP アドレスとサブネット マスクを設定するには、
ip address
コマンドを入力します。次の例で、IP アドレスは 10.10.4.100、サブネット マスクは 255.255.0.0 です。
hostname(config-if)# ip address 10.10.4.200 255.255.0.0
ステップ 3
インターフェイスに名前を付けるには、
nameif
コマンドを入力します。最大 48 文字です。この名前は、設定した後で変更することはできません。次の例で、ethernet0 インターフェイスの名前は outside です。
hostname(config-if)# nameif outside
ステップ 4
インターフェイスをイネーブルにするには、
shutdown
コマンドの
no
形式を入力します。デフォルトでは、インターフェイスはディセーブルです。
hostname(config-if)# no shutdown
ステップ 5
変更を保存するには、
write memory
コマンドを入力します。
hostname(config-if)# write memory
ステップ 6
同じ手順で、2 番目のインターフェイスを設定します。
ISAKMP ポリシーの設定と外部インターフェイスでの ISAKMP のイネーブル化
Internet Security Association and Key Management Protocol は IKE とも呼ばれ、2 台のホストで IPSec セキュリティ アソシエーションの構築方法を一致させるためのネゴシエーション プロトコルです。各 ISAKMP ネゴシエーションは、フェーズ 1 とフェーズ 2 と呼ばれる 2 つの部分に分かれます。
フェーズ 1 は、以後の ISAKMP ネゴシエーション メッセージを保護する最初のトンネルを作成します。フェーズ 2 は、セキュアな接続を移動するデータを保護するトンネルを作成します。
ISAKMP ネゴシエーションの条件を設定するには、ISAKMP ポリシーを作成します。ここでは、次の項目について説明します。
•
ピアの ID を確認する認証方式。
•
データを保護し、プライバシーを守る暗号化方式。
•
Hashed Message Authentication Code 方式。送信者の身元を保証し、搬送中にメッセージが変更されていないことを保証します。
•
暗号キーのサイズを設定する Diffie-Hellman グループ。
•
セキュリティ アプライアンスが暗号キーを置き換える前に、この暗号キーを使用する最長時間の制限。
IKE ポリシーのキーワードとその値の詳細については、このマニュアルの「IPSec と ISAKMP の設定」の章の 表24-1 を参照してください。
ISAKMP ポリシーを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで、各種の引数を指定して
isakmp policy
コマンドを入力します。isakmp policy コマンドのシンタックスは次のとおりです。
isakmp policy
priority
attribute_name [attribute_value |
integer
]
.
次の手順を実行し、ガイドとして次の例で示すコマンド シンタックスを使用します。
ステップ 1
認証方式を設定します。次の例では、事前共有キーを設定します。このステップおよび後続のすべてのステップで、プライオリティは 1 です。
hostname(config)# isakmp policy 1 authentication pre-share
ステップ 2
暗号方式を設定します。次の例では、3DES に設定します。
hostname(config)# isakmp policy 1 encryption 3des
ステップ 3
HMAC 方式を設定します。次の例では、SHA-1 に設定します。
hostname(config)# isakmp policy 1 hash sha
ステップ 4
Diffie-Hellman グループを設定します。次の例では、グループ 2 に設定します。
hostname(config)# isakmp policy 1 group 2
ステップ 5
暗号キーのライフタイムを設定します。次の例では、43,200 秒(12 時間)に設定します。
hostname(config)# isakmp policy 1 lifetime 43200
ステップ 6
outside というインターフェイス上の ISAKMP をイネーブルにします。
hostname(config)# isakmp enable outside
ステップ 7
変更を保存するには、
write memory
コマンドを入力します。
hostname(config)# write memory
アドレス プールの設定
セキュリティ アプライアンスでは、ユーザに IP アドレスを割り当てる方式が必要です。一般的な方式では、アドレス プールを使用します。また、DHCP サーバや AAA サーバでアドレスを割り当てる場合もあります。次の例では、アドレス プールを使用します。
ステップ 1
アドレス プールを設定するには、
ip local pool
コマンドを使用します。シンタックスは、
ip local pool
poolname first_address
-
last_address
です。次の例では、プール名は testpool です。
hostname(config)# ip local pool testpool 192.168.0.10-192.168.0.15
ステップ 2
変更を保存します。
hostname(config)# write memory
ユーザの追加
セキュリティ アプライアンスに対するリモートアクセス ユーザを特定するには、ユーザ名とパスワードを設定します。
ステップ 1
ユーザを追加するには、
username
コマンドを入力します。シンタックスは、
username
username
password
password
です。次の例では、ユーザ名は testuser、パスワードは 12345678 です。
hostname(config)# username testuser password 12345678
ステップ 2
追加するユーザごとに、ステップ 1 を繰り返します。
トランスフォーム セットの作成
トランスフォーム セットは、暗号化方式と認証方式を組み合せたものです。特定のデータ フローを保護する場合、ピアは、ISAKMP との IPSec セキュリティ アソシエーションのネゴシエート中に、特定のトランスフォーム セットを使用することに同意します。トランスフォーム セットは、両方のピアで同じである必要があります。
トランスフォーム セットを複数作成して、暗号マップ エントリでそれらのトランスフォーム セットを 1 つまたはそれ以上指定することもできます。セキュリティ アプライアンスは、トランスフォーム セットを使用して、その暗号マップ エントリ アクセスリストのデータ フローを保護します。有効な暗号化方式と認証方式をリストしたテーブルなど、さらに詳細な情報については、このマニュアルの「LAN-to-LAN IPSec VPN の設定」の「 トランスフォーム セットの作成」を参照してください。
ステップ 1
トランスフォーム セットを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで
crypto ipsec transform-set
コマンドを入力します。シンタックスは次のとおりです。
crypto ipsec transform-set transform-set-name encryption-method authentication-method
次の例では、名前が FirstSet で、暗号化と認証にそれぞれ esp-3des と esp-md5-hmac を使用するトランスフォーム セットを設定しています。
hostname(config)# crypto ipsec transform set FirstSet esp-3des esp-md5-hmac
ステップ 2
変更を保存します。
hostname(config)# write memory
トンネルグループの定義
トンネルグループは、トンネル接続ポリシーを格納したレコードのセットです。AAA サーバを識別するトンネルグループを設定し、接続パラメータを指定し、デフォルトのグループポリシーを定義します。セキュリティ アプライアンスは、トンネルグループを内部的に保存します。
セキュリティ アプライアンス システムには、2 つのデフォルト トンネルグループがあります。1 つはデフォルトの IPSec リモートアクセス トンネルグループである DefaultRAGroup で、もう 1 つはデフォルトの IPSec LAN-to-LAN トンネルグループである DefaultL2Lgroup です。これらは、変更可能ですが、削除することはできません。トンネル ネゴシエーション中に特定のトンネルグループが指定されなかった場合、セキュリティ アプライアンスは、これらのグループを使用してリモートアクセスおよび LAN-to-LAN トンネルグループのデフォルト トンネル パラメータを設定します。
基本的なリモートアクセス接続を確立するには、次のように 3 つのアトリビュートをトンネルグループに設定する必要があります。
•
接続タイプを IPSec リモートアクセスに設定します。
•
アドレス割り当て方式を設定します。次の例では、アドレス プールを使用します。
•
認証方式を設定します。次の例では、事前共有キーを使用します。
ステップ 1
接続タイプを IPSec リモートアクセスに設定するには、
tunnel-group
コマンドを入力します。コマンドシンタックスは、
tunnel-group
name
type
type
です。ここで、
name
はトンネルグループに割り当てる名前であり、
type
はトンネルのタイプです。CLI で入力するトンネル タイプには、次のものがあります。
•
ipsec-ra(IPSec リモートアクセス)
•
ipsec-l2l(IPSec LAN-to-LAN)
次の例では、トンネルグループの名前は testgroup です。
hostname(config)# tunnel-group testgroup type ipsec-ra
ステップ 2
トンネルグループの認証方式を設定するには、一般アトリビュート モードに入り、
address-pool
コマンドを入力してアドレス プールを作成します。次の例では、グループの名前は testgroup で、アドレス プールの名前は testpool です。
hostname(config)# tunnel-group testgroup general-attributes hostname(config-general)# address-pool testpool
ステップ 3
認証方式を設定するには、ipsec アトリビュート モードに入り、
pre-shared-key
コマンドを入力して事前共有キーを作成します。セキュリティ アプライアンスとクライアントの両方で同じ事前共有キーを使用する必要があります。
(注) 事前共有キーは、VPN クライアントで使用される事前共有キーの長さを超えることはできません。事前共有キーのサイズが異なる Cisco VPN Client がセキュリティ アプライアンスに接続しようとすると、クライアントはピアの認証に失敗したことを示すエラー メッセージをログに記録します。
キーは、1 ~ 128 文字の英数字文字列です。次の例で、事前共有キーは 44kkaol59636jnfx です。
hostname(config)# tunnel-group testgroup ipsec-attributes hostname(config-ipsec)# pre-shared-key 44kkaol59636jnfx
ステップ 4
変更を保存します。
hostname(config)# write memory
ダイナミック暗号マップの作成
セキュリティ アプライアンスは、ダイナミック暗号マップを使用してポリシー テンプレートを定義します。ポリシー テンプレートには、すべてのパラメータを設定する必要はありません。このようなダイナミック暗号マップにより、セキュリティ アプライアンスは IP アドレスが不明なピアからの接続を受信することができます。リモートアクセス クライアントは、このカテゴリに入ります。
ダイナミック暗号マップのエントリは、接続のトランスフォーム セットを指定します。また、逆ルーティングもイネーブルにします。これにより、セキュリティ アプライアンスは接続されたクライアントのルーティング情報を取得し、それを RIP または OSPF 経由でアドバタイズします。
ステップ 1
ダイナミック暗号マップ エントリにトランスフォーム セットを指定するには、
crypto dynamic-map set transform-set
コマンドを入力します。
シンタックスは、
crypto dynamic
-map
dynamic-map-name seq-num
set transform-set
transform-set-name
です。次の例では、ダイナミック マップの名前は dyn1、シーケンス番号は 1、トランスフォーム セット名は FirstSet です。
hostname(config)# crypto dynamic-map dyn1 1 set transform-set FirstSet
ステップ 2
この暗号マップ エントリに基づく任意の接続で RRI をイネーブルにするには、
crypto dynamic-map set reverse route
コマンドを入力します。
hostname(config)# crypto dynamic-map dyn1 1 set reverse-route
ステップ 3
変更を保存します。
hostname(config)# write memory
ダイナミック暗号マップを使用するための暗号マップ エントリの作成
次に、暗号マップ エントリを作成します。これにより、セキュリティ アプライアンスは、ダイナミック暗号マップを使用して IPSec セキュリティ アソシエーションのパラメータを設定することができます。
このコマンドに関する次の例では、暗号マップ名は mymap、シーケンス番号は 1、ダイナミック暗号マップ名は dyn1 です。この名前は、前の項「ダイナミック暗号マップの作成」で作成したものです。これらのコマンドは、グローバル コンフィギュレーション モードで入力します。
ステップ 1
ダイナミック暗号マップを使用する暗号マップ エントリを作成するには、
crypto map
コマンドを入力します。シンタックスは、
crypto map
map-name seq-num
ipsec-isakmp dynamic
dynamic-map-name です。
hostname(config)# crypto map mymap 1 ipsec-isakmp dynamic dyn1
ステップ 2
暗号マップを外部インターフェイスに適用するには、
crypto map interface
コマンドを入力します。
シンタックスは、
crypto map
map-name
interface
interface-name
です。
hostname(config)# crypto map mymap interface outside