Cisco Security Appliance コマンド ライン コンフィギュレーション ガイド Version 7.0(4)
コマンドライン インターフェイスの 使用
コマンドライン インターフェイスの使用
発行日;2012/01/08 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

コマンドライン インターフェイスの使用

ファイアウォール モードとセキュリティ コンテキスト モード

コマンドのモードとプロンプト

シンタックスの書式

コマンドの省略形

コマンドラインの編集

コマンドの完成

コマンドのヘルプ

Show コマンド出力のフィルタリング

コマンド出力のページング

コメントの追加

テキスト コンフィギュレーション ファイル

テキスト ファイルでコマンドと行が対応する仕組み

コマンド固有のコンフィギュレーション モード コマンド

自動テキスト入力

行の順序

テキスト コンフィギュレーションに含まれないコマンド

パスワード

マルチセキュリティ コンテキスト ファイル

コマンドライン インターフェイスの使用

この付録では、セキュリティ アプライアンスでの CLI の使用方法について説明します。この章には、次の項があります。

「ファイアウォール モードとセキュリティ コンテキスト モード」

「コマンドのモードとプロンプト」

「シンタックスの書式」

「コマンドの省略形」

「コマンドラインの編集」

「コマンドの完成」

「コマンドのヘルプ」

「Show コマンド出力のフィルタリング」

「コマンド出力のページング」

「コメントの追加」

「テキスト コンフィギュレーション ファイル」


) CLI は、Cisco IOS CLI と類似したシンタックスおよび異なる表記法を使用しますが、セキュリティ アプライアンスのオペレーティング システムが、Cisco IOS ソフトウェアのバージョンの 1 つとは限りません。Cisco IOS CLI コマンドは、セキュリティ アプライアンスで動作する、またはセキュリティ アプライアンスと同じ機能を持っているとは限らないことに注意してください。


ファイアウォール モードとセキュリティ コンテキスト モード

セキュリティ アプライアンスは、次のモードの組み合せで動作します。

透過ファイアウォール モードまたはルーテッド ファイアウォール モード

ファイアウォール モードは、セキュリティ アプライアンスがレイヤ 2 ファイアウォールまたはレイヤ 3 ファイアウォールとして動作するかどうかを決定します。

マルチコンテキスト モードまたはシングルコンテキスト モード

セキュリティ コンテキスト モードは、セキュリティ アプライアンスが単一のデバイスとして動作するか、またはマルチセキュリティ コンテキストとして動作する(仮想デバイスのように動作する)かを決定します。

特定のモードでしか使用できないコマンドもあります。

コマンドのモードとプロンプト

セキュリティ アプライアンスの CLI にはコマンド モードが含まれています。特定のモードでしか入力できないコマンドもあります。たとえば、機密情報を表示するコマンドを入力するには、パスワードを入力して特権モードに入る必要があります。次に、コンフィギュレーション変更が誤って入力されないようにするために、コンフィギュレーション モードに入る必要があります。下位のコマンドはすべて、高位のモードで入力できます。たとえば、グローバル コンフィギュレーション モードで特権 EXEC コマンドを入力することができます。

システム コンフィギュレーション モードまたはシングルコンテキスト モードに入っている場合、プロンプトはホスト名で始まります。

hostname
 

コンテキスト内に入っている場合、プロンプトはホスト名で始まり、その後にコンテキスト名が続きます。

hostname/context
 

プロンプトは、アクセス モードに応じて変化します。

ユーザ EXEC モード

ユーザ EXEC モードでは、最小限のセキュリティ アプライアンス設定が表示されます。初めてセキュリティ アプライアンスにアクセスしたとき、ユーザ EXEC モード プロンプトは次のように表示されます。

hostname>
 
hostname/context>
 

特権 EXEC モード

特権 EXEC モードでは、ユーザの特権レベルまでの現在の設定がすべて表示されます。すべてのユーザ EXEC モード コマンドは、特権 EXEC モードで動作します。特権 EXEC モードを開始するには、ユーザ EXEC モードで enable コマンドを入力します。これにはパスワードが必要です。プロンプトにはシャープ記号(#)が含まれています。

hostname#
 
hostname/context#
 

グローバル コンフィギュレーション モード

グローバル コンフィギュレーション モードでは、セキュリティ アプライアンス コンフィギュレーションを変更できます。このモードでは、ユーザ EXEC、特権 EXEC、およびグローバル コンフィギュレーションのコマンドをすべて使用できます。グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、特権 EXEC モードで configure terminal コマンドを入力します。プロンプトが次のように変化します。

hostname(config)#
 
hostname/context(config)#
 

コマンド固有のコンフィギュレーション モード

いくつかのコマンドは、グローバル コンフィギュレーション モードから、コマンド固有のコンフィギュレーション モードに移行します。このモードでは、ユーザ EXEC、特権 EXEC、グローバル コンフィギュレーション、およびコマンド固有のコンフィギュレーションのコマンドをすべて使用できます。たとえば、 interface コマンドを使用すると、インターフェイス コンフィギュレーション モードに入ります。プロンプトが次のように変化します。

hostname(config-if)#
 
hostname/context(config-if)#
 

シンタックスの書式

コマンド シンタックスの説明では、次の表記法を使用しています。

 

表C-1 シンタックスの表記法

表記法
説明

太字

記載されているとおりに入力するコマンドおよびキーワードは、太字で示しています。

イタリック体

ユーザが値を指定する引数は、イタリック体で示しています。

[x]

省略可能な要素(キーワードまたは引数)は、角カッコで囲んで示しています。

|

省略可能または必須のキーワードや引数の中から選択する場合は、縦棒で区切って示しています。

[x | y]

どれか 1 つを選択できる省略可能なキーワードや引数は、角カッコで囲み、縦棒で区切って示しています。

{x | y}

必ずどれか 1 つを選択しなければならない必須キーワードや引数は、波カッコで囲み、縦棒で区切って示しています。

[x {y | z}]

省略可能または必須の要素内に、さらに省略可能または必須の選択肢を含める場合は、角カッコや波カッコを入れ子にして示しています。角カッコ内の波カッコと縦棒は、省略可能な要素内で選択すべき必須の要素を示しています。

コマンドの省略形

ほとんどのコマンドは、コマンドに固有の最小文字数まで短縮できます。たとえば、コンフィギュレーションを表示するには、完全なコマンド write terminal を入力する代わりに、 wr t と入力できます。または、イネーブル モードを開始するには en 、コンフィギュレーション モードを開始するには con f t と入力できます。さらに、 0 を入力して、 0.0.0.0 を表すことができます。

コマンドラインの編集

セキュリティ アプライアンスでは、Cisco IOS ソフトウェアと同じコマンドライン編集規則が使用されます。show history コマンドを使用して以前入力した全コマンドを表示することも、↑キーまたは ^p コマンドで 1 つずつ前のコマンドを表示することもできます。前に入力したコマンドを確認したら、↓キーまたは ^n コマンドでリスト内で前に進むことができます。再利用するコマンドに到達したら、そのコマンドを編集することも、Enter キーを押して実行することもできます。 ^w でカーソルの左側にある単語を削除することも、^u でカーソルのある行を消去することもきます。

セキュリティ アプライアンスでは、1 つのコマンドに 512 文字まで入力できます。512 文字を超えて入力した文字は無視されます。

コマンドの完成

部分的なストリングを入力してからコマンドまたはキーワードを完成させるには、 Tab キーを押します。セキュリティ アプライアンスは、部分的なストリングがコマンドまたはキーワード 1 つだけと一致する場合のみ、コマンドまたはキーワードを完成させます。たとえば、 s と入力して Tab キーを押した場合は、一致するコマンドが複数あるため、セキュリティ アプライアンスはコマンドを完成させません。一方、 dis と入力して Tab キーを押すと、コマンド disable が完成します。

コマンドのヘルプ

次のコマンドを入力すると、コマンドラインからヘルプ情報を利用できます。

help command_name

特定のコマンドのヘルプを表示します。

command_name ?

使用可能な引数のリストを表示します。

string ? (スペースなし)

そのストリングで始まるコマンドをリストします。

? および +?

使用できるすべてのコマンドをリストします。 ? と入力すると、セキュリティ アプライアンスは現在のモードで使用できるコマンドだけを表示します。下位モードのコマンドも含め、使用できるすべてのコマンドを表示するには、 +? と入力します。


コマンド ストリングに疑問符(?)を組み込む場合は、誤って CLI ヘルプを起動しないよう、疑問符を入力する前に Ctrl+V キーを押す必要があります。


Show コマンド出力のフィルタリング

垂直バー(|)はどの show コマンドでも使用できます。これには、フィルタ オプションとフィルタリング式を組み込むことができます。フィルタリングは、Cisco IOS ソフトウェアと同様に、各出力行を正規表現と照合することによって行われます。選択するフィルタ オプションによって、正規表現に一致するすべての出力を含めたり除外したりできます。また、正規表現に一致する行で始まるすべての出力を表示することもできます。

show コマンドでフィルタリング オプションを使用する場合のシンタックスは、次のとおりです。

hostname# show command | {include | exclude | begin | grep [-v]} regexp
 

このコマンド文字列の最初の垂直バー(|)は演算子であり、コマンド内に含める必要があります。この演算子は、show コマンドの出力をフィルタに誘導します。シンタックス ダイアグラムのその他の垂直バー(|)は、代替オプションを示しており、コマンドの一部ではありません。

include オプションを指定すると、正規表現に一致するすべての出力行が表示されます。-v を付けずに grep オプションを使用する場合も、同じ結果となります。exclude オプションを指定すると、正規表現に一致するすべての出力行が除外されます。-v を付けて grep オプションを使用する場合も、同じ結果となります。begin オプションを指定すると、正規表現に一致する行で始まるすべての出力行が表示されます。

regexp には、Cisco IOS の正規表現を指定します。正規表現は一重引用符または二重引用符で囲まれていません。したがって、末尾の空白スペースが正規表現の一部と解釈されるため、末尾の空白スペースに注意してください。

正規表現を作成する場合は、照合する任意の文字または数字を使用できます。また、正規表現で使用すると特別な意味を持つキーボード文字もあります。 表C-2 に、特別な意味を持つキーボード文字を示します。

 

表C-2 正規表現での特殊文字の使用

文字の種類
文字
特別な意味

ピリオド

.

空白スペースを含め、任意の 1 文字と一致する。

アスタリスク

*

パターンの 0 個以上のシーケンスと一致する。

プラス記号

+

パターンの 1 個以上のシーケンスと一致する。

疑問符

?1

0 個またはそれ以上のパターンと一致する。

カレット

^

入力文字列の先頭と一致する。

ドル記号

$

入力文字列の末尾と一致する。

下線

_

カンマ(,)、左中カッコ({)、右中カッコ(})、左丸カッコ、右丸カッコ、入力文字列の先頭、入力文字列の末尾、またはスペースと一致する。

角カッコ

[]

1 文字のパターンの範囲を指定する。

ハイフン

-

範囲のエンド ポイントを区切る。

1.疑問符がヘルプ コマンドとして解釈されないよう、疑問符の前に Ctrl+V キーを押してください。

これらの特殊文字を 1 文字のパターンとして使用するには、各文字の前にバックスラッシュ(\)を置いて特殊な意味を除去します。

コマンド出力のページング

help または ?、show、show xlate など、長いリストが出力されるコマンドでは、1 画面分ずつ表示して停止させるか、リストの最後まで表示させるかを決めることができます。pager コマンドを使用すると、画面上に表示する行数を選択して、その行数を表示した後に More プロンプトを表示するようにできます。

ページングがイネーブルになっているときには、次のプロンプトが表示されます。

<--- More --->
 

More プロンプトのシンタックスは、UNIX の more コマンドと似ています。

次の 1 画面分の情報を表示するには、スペースバーを押します。

次の行を表示するには、 Enter キーを押します。

コマンドラインに戻るには、q キーを押します。

コメントの追加

行の先頭にコロン( : )を置いて、コメントを作成できます。しかし、コメントが表示されるのはコマンド ヒストリ バッファだけで、コンフィギュレーションには表示されません。したがって、コメントは、show history コマンドを使用するか、矢印キーを押して前のコマンドを取得することによって表示できますが、コンフィギュレーションには含まれないので、write terminal コマンドでは表示できません。

テキスト コンフィギュレーション ファイル

この項では、セキュリティ アプライアンスにダウンロードできるテキスト コンフィギュレーション ファイルをフォーマットする方法について説明します。次の項目を取り上げます。

「テキスト ファイルでコマンドと行が対応する仕組み」

「コマンド固有のコンフィギュレーション モード コマンド」

「自動テキスト入力」

「行の順序」

「テキスト コンフィギュレーションに含まれないコマンド」

「パスワード」

「マルチセキュリティ コンテキスト ファイル」

テキスト ファイルでコマンドと行が対応する仕組み

テキスト コンフィギュレーション ファイルには、このガイドで説明するコマンドに対応する行が含まれています。

例では、コマンドの前に CLI プロンプトがあります。次の例のプロンプトは、「hostname(config)#」です。

hostname(config)# context a
 

テキスト コンフィギュレーション ファイルでは、コマンドの入力を求めるプロンプトが表示されないので、プロンプトは省略されています。

context a
 

コマンド固有のコンフィギュレーション モード コマンド

コマンド固有のコンフィギュレーション モード コマンドは、コマンドラインで入力されたときに、メイン コマンドの下に字下げして表示されます。テキスト ファイルの行は、コマンドがメイン コマンドのすぐ後に表示される限り、字下げする必要はありません。たとえば、次のテキストは字下げされていませんが、字下げしたテキストと同じように読み取られます。

interface gigabitethernet0/0
nameif inside
interface gigabitethernet0/1
nameif outside
 

自動テキスト入力

コンフィギュレーションをセキュリティ アプライアンスにダウンロードすると、セキュリティ アプライアンスによっていくつかの行が自動的に挿入されます。たとえば、セキュリティ アプライアンスは、デフォルト設定のため、またはコンフィギュレーションが変更されたときのための行を挿入します。テキスト ファイルを作成するときは、これらの自動入力を行う必要はありません。

行の順序

ほとんどの場合、コマンドはファイル内で任意の順序に置くことができます。ただし、ACE などいくつかの行は表示された順に処理されるので、順序がアクセスリストの機能に影響する場合があります。その他のコマンドでも、順序の要件がある場合があります。たとえば、あるインターフェイスの名前を多数の後続コマンドが使用する場合は、そのインターフェイスの nameif コマンドをまず入力する必要があります。また、コマンド固有のコンフィギュレーション モードのコマンドは、メイン コマンドの直後に置く必要があります。

テキスト コンフィギュレーションに含まれないコマンド

いくつかのコマンドは、コンフィギュレーションに行を挿入しません。たとえば、 show running-config などのランタイム コマンドは、テキスト ファイル内に対応する行があります。

パスワード

ログイン パスワード、イネーブル パスワード、およびユーザ パスワードは、コンフィギュレーションに保存される前に自動的に暗号化されます。たとえば、パスワード「cisco」の暗号化された形式は jMorNbK0514fadBh のようになります。コンフィギュレーション パスワードを暗号化された形式で別のセキュリティ アプライアンスにコピーすることはできますが、パスワードの暗号を自分で解除することはできません。

暗号を解除したパスワードをテキスト ファイルに入力すると、コンフィギュレーションをセキュリティ アプライアンスにコピーしたときに、セキュリティ アプライアンスはパスワードを自動的に暗号化しません。セキュリティ アプライアンスがパスワードを暗号化するのは、コマンドラインから copy running-config startup-config コマンドまたは write memory コマンドを使用して実行コンフィギュレーションを保存したときだけです。

マルチセキュリティ コンテキスト ファイル

マルチセキュリティ コンテキストでは、コンフィギュレーション全体が次の複数の部分で構成されます。

セキュリティ コンテキスト コンフィギュレーション

コンテキストのリストなど、セキュリティ アプライアンスの基本設定を示すシステム コンフィギュレーション

システム コンフィギュレーション用のネットワーク インターフェイスを提供する管理コンテキスト

システム コンフィギュレーションには、それ自体のインターフェイスまたはネットワーク設定は含まれていません。代わりに、システムは、ネットワーク リソースにアクセスする必要があるときに(サーバからコンテキストをダウンロードするときなど)、管理コンテキストとして指定されたコンテキストを使用します。

各コンテキストは、シングルコンテキスト モード コンフィギュレーションに似ています。システム コンフィギュレーションにはシステムのみのコマンド(全コンテキストのリストなど)が含まれており、その他の一般的なコマンド(多数のインターフェイス パラメータなど)は存在しない点で、システム コンフィギュレーションは、コンテキスト コンフィギュレーションとは異なっています。