Cisco ASA 5500 シリーズ コンフィギュレーション ガイド(CLI8.2 を使用)
AnyConnect VPN Client 接続の設定
AnyConnect VPN Client 接続の設定
発行日;2012/02/01 | 英語版ドキュメント(2011/09/19 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 21MB) | フィードバック

目次

AnyConnect VPN Client 接続の設定

AnyConnect VPN Client 接続に関する情報

AnyConnect 接続のライセンス要件

ガイドラインと制限事項

リモート PC のシステム要件

AnyConnect 接続の設定

クライアントを Web 展開するためのセキュリティ アプライアンスの設定

永続的なクライアント インストールのイネーブル化

DTLS の設定

リモート ユーザに対するプロンプト

AnyConnect クライアント プロファイル ダウンロードのイネーブル化

追加の AnyConnect クライアント機能のイネーブル化

Start Before Logon のイネーブル化

AnyConnect ユーザ メッセージの言語の変換

言語変換の概要

変換テーブルの作成

高度な SSL VPN 機能の設定

キーの再生成のイネーブル化

Dead Peer Detection のイネーブル化と調整

キープアライブのイネーブル化

圧縮の使用

MTU サイズの調整

SSL VPN クライアント イメージのアップデート

AnyConnect 接続の監視

AnyConnect 接続をイネーブルにする設定例

AnyConnect 接続の機能履歴

AnyConnect VPN Client 接続の設定

この章では、AnyConnect VPN Client 接続を設定する方法について説明します。次の項目を取り上げます。

「AnyConnect VPN Client 接続に関する情報」

「AnyConnect 接続のライセンス要件」

「ガイドラインと制限事項」

「AnyConnect 接続の設定」

「高度な SSL VPN 機能の設定」

「AnyConnect 接続をイネーブルにする設定例」

「AnyConnect 接続の機能履歴」

AnyConnect VPN Client 接続に関する情報

Cisco AnyConnect SSL VPN Client は、リモート ユーザに適応型セキュリティ アプライアンスへのセキュアな SSL 接続を提供します。事前にインストールされたクライアントがない場合、リモート ユーザは、SSL VPN 接続を受け入れるように設定されたそれぞれのブラウザ インターフェイスに IP アドレスを入力します。適応型セキュリティ アプライアンスが、http:// 要求を https:// にリダイレクトするように設定されていない限り、ユーザは URL を https://<address> の形式で入力する必要があります。

URL を入力すると、ブラウザがそのインターフェイスに接続され、ログイン画面が表示されます。ユーザがログインと認証に成功し、そのユーザがクライアントを要求していると適応型セキュリティ アプライアンスで識別されると、セキュリティ アプライアンスは、リモート コンピュータのオペレーティング システムに合うクライアントをダウンロードします。ダウンロード後、クライアントがインストールおよび設定され、セキュアな SSL 接続が確立されます。接続の終了時には、コンフィギュレーションに従って、クライアントはそのまま残るかアンインストールされます。

以前にインストールされているクライアントの場合は、ユーザの認証時に、適応型セキュリティ アプライアンスがクライアントのリビジョンを検査して、必要に応じてクライアントをアップグレードします。

クライアントが適応型セキュリティ アプライアンスと SSL VPN 接続をネゴシエートした場合は、Transport Layer Security(TLS)を使用して接続します。状況に応じて、Datagram Transport Layer Security(DTLS)が使用されます。DTLS は、一部の SSL 接続で発生する遅延と帯域幅の問題を回避し、パケット遅延の影響を受けやすいリアルタイム アプリケーションのパフォーマンスを向上させます。

AnyConnect クライアントは、適応型セキュリティ アプライアンスからダウンロードできます。または、システム管理者が手動でリモート PC にインストールできます。クライアントを手動でインストールする方法の詳細については、『 Cisco AnyConnect VPN Client Administrator Guide 』を参照してください。

適応型セキュリティ アプライアンスは、ユーザが確立している接続のグループポリシーまたはユーザ名アトリビュートに基づきクライアントをダウンロードします。自動的にクライアントをダウンロードするように適応型セキュリティ アプライアンスを設定するか、またはクライアントをダウンロードするかをリモート ユーザに確認するように設定できます。後者の場合、ユーザが応答しなかった場合は、タイムアウト時間が経過した後にクライアントをダウンロードするか、ログイン ページを表示するように適応型セキュリティ アプライアンスを設定できます。

AnyConnect 接続のライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

モデル
ライセンス要件

ASA 5505

次のいずれかを使用します。

フル機能 SSL VPN ライセンス:

基本ライセンス:2 セッション(10 の組み合せた IPSec とSSL VPN1)。

Security Plus ライセンス:2 セッション(25 の組み合せた IPSec とSSL VPN1)。

オプション ライセンス:10 または 25 セッション。

オプションの共有ライセンス2:クライアントまたはサーバ。サーバ ライセンスでは、500 ~ 50,000(500 単位で増加)および 50,000 ~ 1,040,000(1000 単位で増加)。

AnyConnect Essentials ライセンス3

ASA 5510

次のいずれかを使用します。

フル機能 SSL VPN ライセンス:

基本ライセンスと Security Plus ライセンス:2 セッション(250 の組み合せた IPSec と SSL VPN1)。

オプション ライセンス:10、25、50、100、または 250 セッション。

オプションの VPN Flex ライセンス:250 セッション。

オプションの共有ライセンス 2 :クライアントまたはサーバ。サーバ ライセンスでは、500 ~ 50,000(500 単位で増加)および 50,000 ~ 1,040,000(1000 単位で増加)。

AnyConnect Essentials ライセンス3

ASA 5520

次のいずれかを使用します。

フル機能 SSL VPN ライセンス:

基本ライセンスと Security Plus ライセンス:2 セッション(750 の組み合せた IPSec と SSL VPN1)。

オプション ライセンス:10、25、50、100、250、500、または 750 セッション。

オプションの VPN Flex ライセンス:250 または 750 セッション。

オプションの共有ライセンス 2 :クライアントまたはサーバ。サーバ ライセンスでは、500 ~ 50,000(500 単位で増加)および 50,000 ~ 1,040,000(1000 単位で増加)。

AnyConnect Essentials ライセンス3

ASA 5540

次のいずれかを使用します。

フル機能 SSL VPN ライセンス:

基本ライセンスと Security Plus ライセンス:2 セッション(5000 の組み合せた IPSec と SSL VPN1)。

オプション ライセンス:10、25、50、100、250、500、750、1000、または 2500 セッション。

オプションの VPN Flex ライセンス:250、750、1000、または 2500 セッション。

オプションの共有ライセンス 2 :クライアントまたはサーバ。サーバ ライセンスでは、500 ~ 50,000(500 単位で増加)および 50,000 ~ 1,040,000(1000 単位で増加)。

AnyConnect Essentials ライセンス3

ASA 5550 および 5580

次のいずれかを使用します。

フル機能 SSL VPN ライセンス:

基本ライセンスと Security Plus ライセンス:2 セッション(5000 の組み合せた IPSec と SSL VPN1)。

オプション ライセンス:10、25、50、100、250、500、750、1000、2500、または 5000 セッション。

オプションの VPN Flex ライセンス:250、750、1000、2500、または 5000 セッション。

オプションの共有ライセンス 2 :クライアントまたはサーバ。サーバ ライセンスでは、500 ~ 50,000(500 単位で増加)および 50,000 ~ 1,040,000(1000 単位で増加)。

AnyConnect Essentials ライセンス3

1.IPSec セッションと SSL VPN セッションの最大数の合計が、VPN セッションの最大数よりも多くなっても、組み合せたセッション数が VPN セッションの制限を超えることはできません。VPN の最大セッション数を超えた場合、適応型セキュリティ アプライアンスをオーバーロードして、ネットワークのサイズを適切にすることができます。合計の限界のセッション構成を決定する場合、SSL VPN セッションの数はライセンスが与えられている SSL VPN セッション セキュリティ アプライアンスの数(デフォルトでは 2)を超えることはできません。

2.共有ライセンスによって、適応型セキュリティ アプライアンスは複数のクライアントの適応型セキュリティ アプライアンスの共有ライセンス サーバとして機能します。共有ライセンス プールは大規模ですが、個々の適応型セキュリティ アプライアンスによって使用されるセッションの最大数は、永続的なライセンスで指定される最大数を超えることはできません。

3.AnyConnect Essentials ライセンスを使用すると、SSL VPN セッションのプラットフォームの制限をサポートしながら、AnyConnect クライアントの基本的な機能を使用することができます。たとえば、25 のセッションを使用できますが、IPv6、CSD、自動セッション再開、ダイナミック アップデート、クライアントレス SSL VPN、WebLaunch などの多くの高度な機能はサポートされません。AnyConnect Essentials ライセンスは、AnyConnect for Mobile ライセンス、フル SSL VPN ライセンス、共有 SSL VPN ライセンス、Advanced Endpoint Connection ライセンスとは互換性がありません。デフォルトでは、上記のライセンスの代わりに AnyConnect Essentials ライセンスが使用されますが、no anyconnect-essentials コマンドを使用することで、コンフィギュレーションで AnyConnect Essentials ライセンスをディセーブルにし、他のライセンスの使用を復元することができます。

ガイドラインと制限事項

この項では、この機能のガイドラインと制限事項について説明します。

リモート PC のシステム要件

AnyConnect クライアントは、リモート PC で動作する次のオペレーティング システムをサポートしています。

Microsoft Vista

Microsoft Windows 2000

Microsoft Windows XP

MAC Intel

MAC Power PC

Linux

レガシー SSL VPN Client(SVC)は、リモート PC で動作する次のオペレーティング システムをサポートしています。

Microsoft Windows 2000

Microsoft Windows XP

コンテキスト モードのガイドライン

シングルコンテキスト モードでサポートされています。マルチコンテキスト モードはサポートされていません。

ファイアウォール モードのガイドライン

ルーテッド ファイアウォール モードでだけサポートされています。トランスペアレント モードはサポートされていません。

フェールオーバーのガイドライン

L2TP over IPsec セッションはステートフル フェールオーバーではサポートされていません。

AnyConnect 接続の設定

この項では、AnyConnect VPN クライアント接続を受け入れるように適応型セキュリティ アプライアンスを設定するための前提条件、制約事項、および詳細なタスクについて説明します。次の項目を取り上げます。

「クライアントを Web 展開するためのセキュリティ アプライアンスの設定」

「永続的なクライアント インストールのイネーブル化」

「DTLS の設定」

「リモート ユーザに対するプロンプト」

「AnyConnect クライアント プロファイル ダウンロードのイネーブル化」

「追加の AnyConnect クライアント機能のイネーブル化」

「Start Before Logon のイネーブル化」

「AnyConnect ユーザ メッセージの言語の変換」

「高度な SSL VPN 機能の設定」

「SSL VPN クライアント イメージのアップデート」

クライアントを Web 展開するためのセキュリティ アプライアンスの設定

この項では、AnyConnect クライアントを Web 展開するように適応型セキュリティ アプライアンスを設定する手順について説明します。

前提条件

TFTP や別の方法を使用して、クライアント イメージ パッケージを適応型セキュリティ アプライアンスにコピーします。

詳細な手順

 

コマンド
目的

ステップ 1

svc image filename order
 
例:
hostname(config-webvpn)# svc image anyconnect-win-2.3.0254-k9.pkg 1
hostname(config-webvpn)# svc image anyconnect-macosx-i386-2.3.0254-k9.pkg 2
hostname(config-webvpn)# svc image anyconnect-linux-2.3.0254-k9.pkg 3

フラッシュのファイルを SSL VPN クライアント パッケージ ファイルとして指定します。

適応型セキュリティ アプライアンスは、リモート PC にダウンロードするために、キャッシュ メモリのファイルを展開します。複数のクライアントがある場合は、order 引数を使用して、クライアント イメージに順序を割り当てます。 ERROR: Unable to load SVC image というエラー メッセージが表示された場合は、 cache-fs limit コマンドを使用して、キャッシュ メモリのサイズを調整します。

セキュリティ アプライアンスは、リモート PC のオペレーティング システムと一致するまで、指定されている順序で各クライアントの一部をダウンロードします。そのため、最も一般的に使用されているオペレーティング システム用のイメージには、最も低い数値を割り当てます。

ステップ 2

enable interface
 
例:
hostname(config)# webvpn
hostname(config-webvpn)# enable outside

インターフェイスに対するクライアントレス接続をイネーブルにします。

ステップ 3

ip local pool poolname startaddr-endaddr mask mask
 
例:
hostname(config)# ip local pool vpn_users 209.165.200.225-209.165.200.254
mask 255.255.255.224

(オプション)アドレス プールを作成します。DHCP やユーザによる割り当てのアドレスの指定など、別のアドレス割り当ての方法を使用することもできます。

ステップ 4

address-pool poolname
 
例:
hostname(config)# tunnel-group telecommuters general-attributes
hostname(config-tunnel-general)# address-pool vpn_users

アドレス プールをトンネル グループに割り当てます。

ステップ 5

default-group-policy name
 
例:
hostname(config-tunnel-general)# default-group-policy sales

デフォルトのグループポリシーをトンネル グループに割り当てます。

ステップ 6

group-alias name enable
 
例:
hostname(config)# tunnel-group telecommuters webvpn-attributes
hostname(config-tunnel-webvpn)# group-alias sales_department enable

クライアントレス ポータルのログイン ページのグループ リストに表示されるグループ エイリアスを作成し、イネーブルにします。

ステップ 7

tunnel-group-list enable
 
例:
hostname(config)# webvpn
hostname(config-webvpn)# tunnel-group-list enable

クライアントレス ポータルのログイン ページでのトンネルグループ リストの表示をイネーブルにします。

ステップ 8

vpn-tunnel-protocol svc
 
例:
hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-webvpn)# vpn-tunnel-protocol svc

グループまたはユーザの許可された VPN トンネリング プロトコルとして SSL を指定します。その他のプロトコルを追加して指定することもできます。詳細については、『 Cisco ASA 5500 Series Command Reference 』の vpn-tunnel-protocol コマンドを参照してください。

グループポリシーに対するユーザの割り当ての詳細については、第 6 章「接続プロファイル、グループポリシー、およびユーザの設定」を参照してください。

永続的なクライアント インストールのイネーブル化

永続的なクライアント インストールをイネーブルにすると、クライアントの自動アンインストール機能がディセーブルになります。クライアントは、後続の接続のためにリモート コンピュータにインストールされたままなので、リモート ユーザの接続時間が短縮されます。

特定のグループまたはユーザに対する永続的なクライアント インストールをイネーブルにするには、グループポリシーまたはユーザ名 webvpn モードで svc keep-installer コマンドを使用します。

svc keep-installer installed

デフォルトでは、クライアントの永続的なインストールはイネーブルになっています。クライアントは、各セッションの終了時点までリモート コンピュータに残ります。次の例では、セッションの終了時点でリモート コンピュータのクライアントを削除するように既存のグループポリシー sales を設定します。

hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-policy)# svc keep-installer installed none

DTLS の設定

Datagram Transport Layer Security(DTLS)を使用すると、SSL VPN 接続を確立している AnyConnect クライアントで、2 つのトンネル(SSL トンネルと DTLS トンネル)を同時に使用できます。DTLS を使用すると、SSL 接続で発生する遅延と帯域幅の問題を回避し、パケット遅延の影響を受けやすいリアルタイム アプリケーションのパフォーマンスを向上させます。

デフォルトでは、SSL VPN アクセスがインターフェイスでイネーブルになっている場合、DTLS はイネーブルになっています。DTLS をディセーブルにすると、SSL VPN 接続は SSL VPN トンネルだけと接続します。


) DTLS を TLS 接続にフォール バックさせるには、Dead Peer Detection(DPD; デッドピア検知)をイネーブルにする必要があります。DPD をイネーブルにしない場合、DTLS 接続で問題が発生すると、TLS にフォール バックする代わりに接続は終了します。DPD のイネーブル化の詳細については、「Dead Peer Detection のイネーブル化と調整」を参照してください。


webvpn コンフィギュレーション モードで、 enable コマンドの tls-only オプションを使用すると、すべての AnyConnect クライアント ユーザに対して DTLS をディセーブルにできます。

enable < interface > tls-only

次に例を示します。

hostname(config-webvpn)# enable outside tls-only

デフォルトでは、特定のグループまたはユーザに対して DTLS をイネーブルにするには、グループポリシー webvpn またはユーザ名 webvpn コンフィギュレーション モードで、 svc dtls enable コマンドを使用します。

[ no ] svc dtls enable

DTLS をディセーブルにする必要がある場合は、このコマンドの no 形式を使用します。次に例を示します。

hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-webvpn)# no svc dtls enable

リモート ユーザに対するプロンプト

適応型セキュリティ アプライアンスで、リモート SSL VPN クライアント ユーザがクライアントをダウンロードするためのプロンプトをイネーブルにするには、グループポリシー webvpn またはユーザ名 webvpn コンフィギュレーション モードで svc ask コマンドを使用します。

[ no ] svc ask { none | enable [ default { webvpn | svc } timeout value ]}

svc ask enable を指定すると、クライアントをダウンロードするか、クライアントレス ポータル ページに移動するかをリモート ユーザに尋ねるプロンプトを表示し、ユーザの応答を無期限に待機します。

svc ask enable default svc を指定すると、クライアントをすぐにダウンロードします。

svc ask enable default webvpn を指定すると、ポータル ページにすぐに移動します。

svc ask enable default svc timeout value を指定すると、クライアントをダウンロードするか、またはクライアントレス ポータル ページに移動するかを尋ねるプロンプトをリモート ユーザに表示し、デフォルト アクション(クライアントのダウンロード)を実行する前に value の間待機します。

svc ask enable default clientless timeout value を指定すると、クライアントをダウンロードするか、またはクライアントレス ポータル ページに移動するかを尋ねるプロンプトをリモート ユーザに表示し、デフォルト アクション(クライアントレス ポータル ページの表示)を実行する前に、 value の間待機します。

図 72-1 は、 default svc timeout value または default webvpn timeout value が設定されている 場合に、リモート ユーザに表示されるプロンプトを示しています。

図 72-1 SSL VPN クライアントをダウンロードする場合にリモート ユーザに表示されるプロンプト

 

次の例では、適応型セキュリティ アプライアンスでクライアントをダウンロードするか、またはクライアントレス ポータル ページに移動するかを尋ねるプロンプトを表示して、クライアントをダウンロードする前に 応答を 10 秒 待機するように設定しています。

hostname(config-group-webvpn)# svc ask enable default svc timeout 10

AnyConnect クライアント プロファイル ダウンロードのイネーブル化

AnyConnect クライアント プロファイルは、クライアント ユーザ インターフェイスに表示される接続エントリの設定にクライアントが使用するコンフィギュレーション パラメータのグループを XML ファイルに格納したものです。これらのパラメータ(XML タグ)には、ホスト コンピュータの名前とアドレス、およびその他のクライアント機能をイネーブルにするための設定が含まれています。

AnyConnect クライアント インストールには、 AnyConnectProfile.tmpl という名前のプロファイル テンプレートが含まれています。このテンプレートは、テキスト エディタで編集して、別のプロファイル ファイルを作成するための基本として使用できます。ユーザ インターフェイスからは利用できない高度なパラメータを設定することもできます。インストールには、 AnyConnectProfile.xsd という名前の完全な XML スキーマ ファイルも含まれます。

プロファイルを作成した後は、適応型セキュリティ アプライアンスにファイルをロードして、そのファイルをリモート クライアント PC にダウンロードするように適応型セキュリティ アプライアンスを設定する必要があります。

次の手順に従いプロファイルを編集し、適応型セキュリティ アプライアンスでプロファイルのリモート クライアントへのダウンロードをイネーブルにします。


ステップ 1 クライアント インストールからプロファイル ファイル(AnyConnectProfile.tmpl)のコピーを取得します。 表 72-1 は、各オペレーティング システムのインストール パスを示しています。

表 72-1 オペレーティング システムとプロファイル ファイルのインストール パス

オペレーティング システム
インストール パス

Windows Vista

%ALLUSERSPROFILE%¥Cisco¥Cisco AnyConnect VPN Client¥Profile4

Windows XP および 2000

%ALLUSERSPROFILE%/Application Data/Cisco/Cisco AnyConnect VPN Client/Profile5

Linux

/opt/cisco/vpn/profile

Mac OS X

/opt/cisco/vpn/profile

4.%ALLUSERSPROFILE% は、Windows Vista 用の同じ名前の環境変数を指します。大部分のインストールでは、これは C:¥Program Files です。

5.%PROGRAMFILES% は、Windows XP および 2000 用と同じ名前の環境変数を指します。大部分のインストールでは、これは C:¥Program Files です。

ステップ 2 プロファイル ファイルを編集します。次の例は、Windows 用のプロファイル ファイル(AnyConnectProfile.tmpl)のコンテンツを示しています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!--
This is a template file that can be configured to support the
identification of secure hosts in your network.
 
The file needs to be renamed to cvcprofile.xml (for now).
 
There is an ASA command to import updated profiles for downloading to
client machines. Provide some basic instruction.....
-->
<Configuration>
<ClientInitialization>
<UseStartBeforeLogon>false</UseStartBeforeLogon>
</ClientInitialization>
<HostProfile>
<HostName></HostName>
<HostAddress></HostAddress>
</HostProfile>
<HostProfile>
<HostName></HostName>
<HostAddress></HostAddress>
</HostProfile>
</Configuration>
 

<HostProfile> タグは、AnyConnect クライアントでリモート ユーザのホスト コンピュータの名前とアドレスを表示されるように多くの場合は編集されます。次の例は、ホスト コンピュータの名前とアドレスが挿入されている <HostName> タグと <HostAddress> タグを示しています。

 
<HostProfile>
<HostName>Sales_gateway</HostName>
<HostAddress>209.165.200.225</HostAddress>
</HostProfile>
 

ステップ 3 プロファイル ファイルを適応型セキュリティ アプライアンスのフラッシュ メモリにロードし、次に webvpn コンフィギュレーション モードで svc profiles コマンドを使用して、このファイルをキャッシュ メモリにロードするクライアント プロファイルとして指定します。

[no] svc profiles name path}

ファイルがキャッシュ メモリにロードされると、プロファイルがクライアント ユーザのグループポリシーおよびユーザ名アトリビュートで使用可能になります。

次の例では、クライアントのインストールで提供されている AnyConnectProfile.tmpl ファイルから 2 つの新しいプロファイル ファイル(sales_hosts.xml と engineering_hosts.xml)が事前に作成されており、フラッシュ メモリにアップロードされています。次に、名前 sales engineering を指定して、グループポリシーで使用するためのプロファイルとしてこれらのファイルを指定します。

asa1(config-webvpn)# svc profiles sales disk0:/sales_hosts.xml
asa1(config-webvpn)# svc profiles engineering disk0:/engineering_hosts.xml
 

dir cache:stc/profiles コマンドを入力すると、キャッシュ メモリにロードされるプロファイルが表示されます。

hostname(config-webvpn)# dir cache:/stc/profiles
 
Directory of cache:stc/profiles/
 
0 ---- 774 11:54:41 Nov 22 2006 engineering.xml
0 ---- 774 11:54:29 Nov 22 2006 sales.xml
 
2428928 bytes total (18219008 bytes free)
hostname(config-webvpn)#
 

ステップ 4 グループポリシー webvpn またはユーザ名アトリビュート webvpn コンフィギュレーション モードに入り、 svc profiles コマンドを使用して、グループまたはユーザのプロファイルを指定します。

[no] svc profiles { value profile | none }

次の例では、 svc profiles value コマンドとともに疑問符( ? )を使用して、使用可能なプロファイルを表示します。次に、プロファイル sales を使用するためのグループポリシーを設定します。

asa1(config-group-webvpn)# svc profiles value ?
 
config-group-webvpn mode commands/options:
Available configured profile packages:
engineering
sales
asa1(config-group-webvpn)# svc profiles sales
asa1(config-group-webvpn)#

追加の AnyConnect クライアント機能のイネーブル化

ダウンロード時間を最小限に抑えるために、クライアントは必要なコア モジュールのダウンロード(適応型セキュリティ アプライアンスから)だけを要求します。追加機能が AnyConnect クライアントで使用可能になったら、それらの機能を使用できるようにするためにリモート クライアントをアップデートする必要があります。

新しい機能をイネーブルにするには、グループポリシー webvpn またはユーザ名 webvpn コンフィギュレーション モードで svc modules コマンドを使用して、新しいモジュール名を指定する必要があります。

[no ] svc modules { none | value string }

複数の文字列はカンマで区切ります。

各クライアント機能に対して入力する値のリストについては、Cisco AnyConnect VPN Client のリリース ノートを参照してください。

Start Before Logon のイネーブル化

Start Before Logon(SBL)を使用すると、Windows PC にインストールされている AnyConnect クライアントに対するログイン スクリプト、パスワード キャッシング、ドライブ マッピングなどが使用できるようになります。SBL では、AnyConnect クライアントの Graphical Identification and Authentication(GINA)をイネーブルにするモジュールをダウンロードするように適応型セキュリティ アプライアンスをイネーブルにする必要があります。次の手順は、SBL をイネーブルにする方法を示しています。


ステップ 1 グループポリシー webvpn またはユーザ名 webvpn コンフィギュレーション モードで svc modules vpngina コマンドを使用して、適応型セキュリティ アプライアンスで特定のグループまたはユーザに VPN 接続に対する GINA モジュールをダウンロードできるようにします。

次の例では、グループポリシー telecommuters の場合はグループポリシー アトリビュート モードに入り、グループポリシーの場合は webvpn コンフィギュレーション モードに入り、文字列 vpngina を指定します。

hostname(config)# group-policy telecommuters attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostame(config-group-webvpn)# svc modules value vpngina
 

ステップ 2 クライアント プロファイル ファイル(AnyConnectProfile.tmpl)のコピーを取得します。各オペレーティング システムのプロファイル ファイルがある場所の詳細については、表 72-1を参照してください。

ステップ 3 プロファイル ファイルを編集して SBL がイネーブルであることを指定します。次の例では、Windows 用のプロファイル ファイル(AnyConnectProfile.tmpl)の関係部分を示しています。

<Configuration>
<ClientInitialization>
<UseStartBeforeLogon>false</UseStartBeforeLogon>
</ClientInitialization>
 

<UseStartBeforeLogon> タグによって、クライアントが SBL を使用するかどうかが決まります。SBL をオンにするには、 false true で置き換えます。次の例は、SBL がオンになっているタグを示しています。

 
<ClientInitialization>
<UseStartBeforeLogon>true</UseStartBeforeLogon>
</ClientInitialization>
 

ステップ 4 AnyConnectProfile.tmpl に対する変更を保存し、webvpn コンフィギュレーション モードで svc profile コマンドを使用して、適応型セキュリティ アプライアンスのグループまたはユーザに対するプロファイル ファイルをアップデートします。次に例を示します。

asa1(config-webvpn)# svc profiles sales disk0:/sales_hosts.xml

AnyConnect ユーザ メッセージの言語の変換

適応型セキュリティ アプライアンスには、ブラウザベースのクライアントレス SSL VPN 接続を開始するユーザに表示されるポータルと画面、および Cisco AnyConnect VPN Client ユーザに表示されるインターフェイスの言語変換機能があります。

この項では、これらのユーザ メッセージを変換するために適応型セキュリティ アプライアンスを設定する方法について説明します。次の項目を取り上げます。

「言語変換の概要」

「変換テーブルの作成」

言語変換の概要

リモート ユーザに可視である機能エリアとそれらのメッセージは、変換ドメイン内にまとめられています。 Cisco AnyConnect VPN Client のユーザ インターフェイスに表示されるすべてのメッセージは、AnyConnect ドメイン内にあります。

適応型セキュリティ アプライアンスのソフトウェア イメージ パッケージには、AnyConnect ドメインの変換テーブル テンプレートが含まれています。このテンプレートはエクスポートでき、入力する URL にテンプレートの XML ファイルが作成されます。このファイルのメッセージ フィールドは空です。メッセージを編集して、テンプレートをインポートし、フラッシュ メモリに置かれる新しい変換テーブル オブジェクトを作成できます。

既存の変換テーブルをエクスポートすることもできます。作成した XML ファイルに事前に編集したメッセージが表示されます。この XML ファイルを同じ言語名で再インポートすると、変換テーブル オブジェクトの新しいバージョンが作成され、以前のメッセージが上書きされます。AnyConnect ドメインの変換テーブルに対する変更は、すぐに AnyConnect クライアント ユーザに可視となります。

変換テーブルの作成

次の手順では、AnyConnect ドメインの変換テーブルを作成する方法について説明します。


ステップ 1 特権 EXEC モードで export webvpn translation-table コマンドを使用して、コンピュータに変換テーブル テンプレートをエクスポートします。

次の例では、 show webvpn translation-table コマンドによって、使用可能な変換テーブル テンプレートとテーブルを表示しています。

hostname# show import webvpn translation-table
Translation Tables' Templates:
customization
AnyConnect
CSD
PortForwarder
url-list
webvpn
Citrix-plugin
RPC-plugin
Telnet-SSH-plugin
VNC-plugin
 
Translation Tables:
 

次に、AnyConnect 変換ドメイン用の変換テーブルをエクスポートします。作成された XML ファイルのファイル名は client という名前が付けられ、空のメッセージ フィールドが含まれています。

hostname# export webvpn translation-table AnyConnect template tftp://209.165.200.225/client
 

次の例では、 zh という名前の変換テーブルをエクスポートします。このテーブルは、テンプレートから事前にインポートされたものです。zh は中国語用 Microsoft Internet Explorer で使用される省略形です。

hostname# export webvpn translation-table customization language zh tftp://209.165.200.225/chinese_client
 

ステップ 2 変換テーブル XML ファイルを編集します。次の例は、AnyConnect テンプレートの一部を示しています。この出力の最後には、 Connected メッセージのメッセージ ID フィールド(msgid)とメッセージ文字列フィールド(msgstr)が含まれています。このメッセージは、クライアントが VPN 接続を確立するときに AnyConnect クライアント GUI に表示されます。完全なテンプレートには、多くのメッセージ フィールドのペアが含まれています。

# SOME DESCRIPTIVE TITLE.
# Copyright (C) YEAR THE PACKAGE'S COPYRIGHT HOLDER
# This file is distributed under the same license as the PACKAGE package.
# FIRST AUTHOR <EMAIL@ADDRESS>, YEAR.
#
#, fuzzy
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#: C:¥cygwin¥home¥<user>¥cvc¥main¥Api¥AgentIfc.cpp:23
#: C:¥cygwin¥home¥<user>¥cvc¥main¥Api¥check¥AgentIfc.cpp:22
#: C:¥cygwin¥home¥<user>¥cvc¥main¥Api¥save¥AgentIfc.cpp:23
#: C:¥cygwin¥home¥<user>¥cvc¥main¥Api¥save¥AgentIfc.cpp~:20
#: C:¥cygwin¥home¥<user>¥cvc¥main¥Api¥save¥older¥AgentIfc.cpp:22
msgid "Connected"
msgstr ""
 

msgid には、デフォルト変換が含まれています。msgid に続く msgstr が変換を提供します。変換を作成するには、msgstr 文字列の引用符の間に変換対象のテキストを入力します。たとえば、メッセージ "Connected" をスペイン語で変換するには、引用符の間にスペイン語のテキストを挿入します。

msgid "Connected"
msgstr "Conectado"
 

ファイルは必ず保存してください。

 

ステップ 3 特権 EXEC モードで import webvpn translation-table コマンドを使用して、変換テーブルをインポートします。ブラウザと互換性がある言語の省略形を付けて新しい変換テーブルの名前を指定します。

次の例では、米国スペイン語用の Microsoft Internet Explorer で使用される省略形である es-us で XML ファイルがインポートされます。

hostname# import webvpn translation-table AnyConnect language es-us tftp://209.165.200.225/client
hostname# !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
hostname# show import webvpn translation-table
Translation Tables' Templates:
AnyConnect
PortForwarder
csd
customization
keepout
url-list
webvpn
Citrix-plugin
RPC-plugin
Telnet-SSH-plugin
VNC-plugin
 
Translation Tables:
es-us AnyConnect

高度な SSL VPN 機能の設定

次の項では、SSL VPN 接続を調整する高度な機能について説明します。次の項目を取り上げます。

「キーの再生成のイネーブル化」

「Dead Peer Detection のイネーブル化と調整」

「キープアライブのイネーブル化」

「圧縮の使用」

「MTU サイズの調整」

「SSL VPN クライアント イメージのアップデート」

キーの再生成のイネーブル化

適応型セキュリティ アプライアンスと SSL VPN クライアントがキーの再生成を行うときは、暗号キーと初期ベクトルを再ネゴシエーションして、接続のセキュリティを高めます。

特定のグループまたはユーザの SSL VPN 接続で、クライアントによるキーの再作成の実行をイネーブルにするには、グループポリシー モードおよびユーザ名 webvpn モードで svc rekey コマンドを使用します。

[no] svc rekey { method { new-tunnel | none | ssl } | time minutes }

method new-tunnel は、キーの再作成中にクライアントが新規トンネルを確立するように指定します。

method none は、キー再作成をディセーブルにします。

method ssl は、キーの再作成中に SSL の再ネゴシエーションを実行するように指定します。

time minutes は、セッションの開始からまたは前回のキー再作成から、キーの再作成が行われるまでの時間を 1 から 10080(1 週間)の分数で指定します。

次の例では、セッション開始の 30 分後に実施されるキー再作成中に、既存のグループポリシー sales に対する SSL との再ネゴシエーションを実施するようにクライアントを設定しています。

hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-policy)# svc rekey method ssl
hostname(config-group-policy)# svc rekey time 30

Dead Peer Detection のイネーブル化と調整

Dead Peer Detection(DPD)により、ピアの応答がなく接続が失敗している場合には、適応型セキュリティ アプライアンス(ゲートウェイ)またはクライアント側で瞬時に検出できます。

適応型セキュリティ アプライアンスまたはクライアントで特定のグループまたはユーザについて DPD をイネーブルにし、適応型セキュリティ アプライアンスまたはクライアントが DPD を実行する頻度を設定するには、グループポリシーまたはユーザ名 webvpn モードで svc dpd-interval コマンドを使用します。

svc dpd-interval {[ gateway { seconds | none }] | [ client { seconds | none }] }

no svc dpd-interval {[ gateway { seconds | none }] | [ client { seconds | none }] }

パラメータは次のとおりです。

gateway seconds は、適応型セキュリティ アプライアンス(ゲートウェイ)で実行する DPD をイネーブルにして、適応型セキュリティ アプライアンス(ゲートウェイ)での DPD の実行頻度(5 ~ 3600 秒)を指定します。

gateway none は、適応型セキュリティ アプライアンスによる DPD をディセーブルにします。

client seconds は、クライアントによる DPD をイネーブルにし、クライアントが DPD を実行する頻度(5 ~ 3600 秒)を指定します。

client none は、クライアントによって実行される DPD をディセーブルにします。

svc dpd-interval コマンドをコンフィギュレーションから削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。


) DTLS をイネーブルにすると、Dead Peer Detection(DPD)もイネーブルになります。DPD により、失敗した DTLS 接続の TLS へのフォールバックがイネーブルになります。それ以外の場合、接続は終了します。


次の例では、適応型セキュリティ アプライアンスによる DPD の実行頻度が 30 秒に設定され、クライアントによる既存のグループポリシー sales に対する DPD の実行頻度が 10 秒に設定されています。

hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-policy)# svc dpd-interval gateway 30
hostname(config-group-policy)# svc dpd-interval client 10

キープアライブのイネーブル化

キープアライブ メッセージの頻度を調整することで、接続がアイドルでいられる時間がデバイスによって制限されている場合でも、プロキシ、ファイアウォール、または NAT デバイス経由の SSL VPN 接続をオープンのまま維持します。頻度を調整することにより、リモート ユーザが Microsoft Outlook や Microsoft Internet Explorer などのソケットベースのアプリケーションをアクティブに実行していないときに、クライアントが接続解除して再接続しないように設定することもできます。


) キープアライブは、デフォルトではイネーブルになっています。フェールオーバー イベントでキープアライブをディセーブルにすると、SSL VPN クライアント セッションはスタンバイ デバイスに引き継がれません。


キープアライブ メッセージの頻度を設定するには、グループポリシー webvpn またはユーザ名 webvpn コンフィギュレーション モードで、次のように svc keepalive コマンドを使用します。

[no] svc keepalive {none | seconds }

none は、クライアントのキープアライブ メッセージをディセーブルにします。

seconds は、クライアントによるキープアライブ メッセージの送信をイネーブルにし、メッセージの頻度を 15 ~ 600 秒の範囲で指定します。

デフォルトでは、キープアライブ メッセージはイネーブルになっています。

コンフィギュレーションからコマンドを削除し、値が継承されるようにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

次の例では、既存のグループポリシー sales に対して、クライアントがキープアライブ メッセージを 300 秒(5 分)の頻度で送信できるように適応型セキュリティ アプライアンスを設定しています。

hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-webvpn)# svc keepalive 300

圧縮の使用

圧縮により、低帯域幅の接続に転送されるパケットのサイズが減少し、適応型セキュリティ アプライアンスとクライアント間の通信パフォーマンスが向上します。デフォルトでは、適応型セキュリティ アプライアンスでは、グローバル レベルと特定のグループまたはユーザの両方において、すべての SSL VPN 接続に対する圧縮がイネーブルになっています。

圧縮は、グローバル コンフィギュレーション モードで compression svc コマンドを使用してグローバルにオンにする必要があります。そうすることで、グループポリシーおよびユーザ名 webvpn モードで svc compression コマンドを使用して、特定のグループまたはユーザに圧縮を設定することができます。

圧縮のグローバルな変更

グローバルな圧縮の設定を変更するには、グローバル コンフィギュレーション モードで compression svc コマンドを使用します。

compression svc

no compression svc

コンフィギュレーションからコマンドを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

次の例では、すべての SSL VPN 接続の圧縮は、グローバルにディセーブルになっています。

hostname(config)# no compression svc

グループおよびユーザに対する圧縮の変更

特定のグループまたはユーザに対する圧縮を変更するには、グループポリシーおよびユーザ名 webvpn モードで svc compression コマンドを使用します。

svc compression {deflate | none}

no svc compression {deflate | none}

デフォルトでは、グループおよびユーザに対する SSL 圧縮は deflate (イネーブル)に設定されています。

コンフィギュレーションから svc compression コマンドを削除し、グローバル設定から値が継承されるようにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

次の例では、グループポリシー sales に対する圧縮はディセーブルになっています。

hostname(config)# group-policy sales attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-webvpn)# svc compression none
 

MTU サイズの調整

クライアントによって確立された SSL VPN 接続の MTU サイズ(256 ~ 1406 バイト)は、グループポリシー webvpn またはユーザ名 webvpn コンフィギュレーション モードで svc mtu コマンドを使用して調整できます。

[no] svc mtu size

このコマンドは、AnyConnect クライアントにだけ影響を与えます。レガシー Cisco SSL VPN Client(SVC)では、別の MTU サイズに調整できません。

デフォルト グループポリシーでのこのコマンドのデフォルトは、 no svc mtu です。MTU サイズは、接続で使用されるインターフェイスの MTU から IP/UDP/DTLS オーバーヘッドを減算して、自動的に調整されます。

このコマンドは、SSL で確立されたクライアント接続、および SSL with DTLS で確立されたクライアント接続に影響を与えます。

次の例では、グループポリシー telecommuters の MTU サイズを 1200 バイトに設定します。

hostname(config)# group-policy telecommuters attributes
hostname(config-group-policy)# webvpn
hostname(config-group-webvpn)# svc mtu 1200

SSL VPN クライアント イメージのアップデート

適応型セキュリティ アプライアンスのクライアント イメージは、次の手順を使用していつでもアップデートできます。


ステップ 1 特権 EXEC モードで copy コマンドを使用して、または別の方法で新しいクライアント イメージを適応型セキュリティ アプライアンスにコピーします。

ステップ 2 新しいクライアント イメージ ファイルの名前がすでにロードされているファイルと同じファイル名の場合は、コンフィギュレーションにある svc image コマンドを再入力します。新しいファイル名が異なっている場合は、 no svc image コマンドを使用して古いファイルをアンインストールします。次に、 svc image コマンドを使用して、イメージに順序を割り当て、適応型セキュリティ アプライアンスが新しいイメージをロードするようにします。

AnyConnect 接続の監視

アクティブなセッションについての情報を表示するには、 show vpn-sessiondb を使用します。

 

コマンド
目的
show vpn-sessiondb svc

アクティブなセッションに関する情報を表示します。

vpn-sessiondb logoff svc

SSL VPN セッションをログオフします。

hostname# show vpn-sessiondb svc
 
Session Type: SSL VPN Client
 
Username : lee
Index : 1 IP Addr : 209.165.200.232
Protocol : SSL VPN Client Encryption : 3DES
Hashing : SHA1 Auth Mode : userPassword
TCP Dst Port : 443 TCP Src Port : 54230
Bytes Tx : 20178 Bytes Rx : 8662
Pkts Tx : 27 Pkts Rx : 19
Client Ver : Cisco STC 1.1.0.117
Client Type : Internet Explorer
Group : DfltGrpPolicy
Login Time : 14:32:03 UTC Wed Mar 20 2007
Duration : 0h:00m:04s
Filter Name :
 
hostname# vpn-sessiondb logoff svc
INFO: Number of sessions of type "svc" logged off : 1
 
hostname# vpn-sessiondb logoff name tester
Do you want to logoff the VPN session(s)? [confirm]
INFO: Number of sessions with name "tester" logged off : 1

AnyConnect 接続をイネーブルにする設定例

次の例は、L2TP over IPsec を設定する方法を示しています。

ip local pool sales_addresses 209.165.202.129-209.165.202.158
aaa-server sales_server protocol radius
crypto ipsec transform-set sales_l2tp_transform esp-3des esp-sha-hmac
crypto ipsec transform-set sales_l2tp_transform mode transport
crypto ipsec security-association lifetime seconds 28800
crypto ipsec security-association lifetime kilobytes 4608000
l2tp tunnel hello 100
 
group-policy sales_policy internal
group-policy sales_policy attributes
wins-server value 209.165.201.3 209.165.201.4
dns-server value 209.165.201.1 209.165.201.2
vpn-tunnel-protocol l2tp-ipsec
tunnel-group sales_tunnel type remote-access
tunnel-group sales_tunnel general-attributes
address-pool sales_addresses
authentication-server-group none
accounting-server-group sales_server
default-group-policy sales_policy
tunnel-group sales_tunnel ppp-attributes
authentication pap
 


 

AnyConnect 接続の機能履歴

表 72-2 に、この機能のリリース履歴の一覧を示します。

 

表 72-2 L2TP over IPsec の機能履歴

機能名
リリース
機能情報

AnyConnect 接続

7.2(1)

authentication eap-proxy、authentication ms-chap-v1、authentication ms-chap-v2、authentication pap、l2tp tunnel hello、および vpn-tunnel-protocol l2tp-ipsec コマンドが導入または変更されました。