Cisco Traffic Anomaly Detector コンフィギュレーション ガイド
ポリシー テンプレートと ポリシーの設定
ポリシー テンプレートとポリシーの設定
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 2MB) | フィードバック

目次

ポリシー テンプレートとポリシーの設定

ゾーン ポリシーについて

ポリシー パスの使用

ポリシーの作成

ポリシー テンプレートについて

さまざまなポリシー テンプレート タイプについて

ポリシー テンプレート パラメータの設定

サービスの最大数の設定

最小しきい値の設定

ポリシー テンプレートの状態の設定

すべてのポリシー テンプレート パラメータの同時設定

ポリシー パスのセクションについて

ポリシー テンプレート

サービス

サービスの追加

サービスの削除

検出レベル

パケット タイプ

トラフィック特性

ポリシー パラメータの設定

ポリシーの状態の変更

ポリシーのしきい値の設定

ポリシーのしきい値の設定

固定値としてのしきい値の設定

しきい値の乗数の設定

係数によるしきい値の乗算

特定の IP しきい値の設定

ポリシーのタイムアウトの設定

ポリシー アクションの設定

ポリシーのインタラクティブ ステータスの設定

ワーム ポリシーについて

ワーム ポリシーの設定

ワーム攻撃の識別

ポリシーの監視

ポリシーの表示

ポリシーの統計情報の表示

ポリシー設定のバックアップ

ポリシー テンプレートとポリシーの設定

この章では、Cisco Traffic Anomaly Detector(Detector)のゾーン ポリシー、ポリシー構造、およびポリシー テンプレートについて説明します。また、ゾーン ポリシーとポリシー テンプレートのパラメータの設定方法についても説明します。

この章では、Detector の関連製品である Cisco Guard(Guard)についても言及します。Guard は、Distributed Denial of Service(DDoS; 分散型サービス拒絶)攻撃検出および軽減デバイスです。トラフィックが通過するときにゾーン トラフィックを清浄化して、攻撃トラフィックをドロップし、正当なトラフィックをネットワークに流入させます。Detector は、ゾーンが攻撃を受けていると判断した時点で、Guard の攻撃軽減サービスをアクティブ化できます。Detector は、ゾーン設定を Guard と同期することもできます。Guard の詳細については、『 Cisco Anomaly Guard Module Configuration Guide 』または『 Cisco Guard Configuration Guide 』を参照してください。

この章は、次の項で構成されています。

ゾーン ポリシーについて

ポリシー テンプレートについて

ポリシー パスのセクションについて

ポリシー パラメータの設定

ワーム ポリシーについて

ポリシーの監視

ポリシー設定のバックアップ

ゾーン ポリシーについて

トラフィック フローの統計分析を行うために、Detector には特定のタイプのトラフィックを処理する定義があります。この定義を、ゾーン ポリシーといいます。ゾーン ポリシーは、常にトラフィック フローを分析し、特定のトラフィック フローがポリシーのしきい値を超え、悪意のあるトラフィックまたは異常なトラフィックを示した場合に、そのフローに対してアクションを実行します。フローがポリシーのしきい値を超えると、ポリシーが一連のフィルタを動的に設定し(動的フィルタ)、イベントを syslog に記録するか、リモート Guard リストに定義された Guard をアクティブにします。Guard は、アクティブになると、攻撃を軽減してゾーンを保護します。

ゾーン ポリシーを作成するために、Detector は 2 つのフェーズでゾーン トラフィックをラーニングします。Detector は事前定義されたテンプレートを使用してポリシーを構築し、それからポリシーのしきい値をラーニングします。各ポリシー テンプレートは、Detector が特定の DDoS 攻撃の脅威を検出するために必要なポリシーの作成に使用します。

Detector がゾーン ポリシーを作成し、調整したら、ゾーン ポリシーの追加および削除、またはゾーン ポリシー パラメータの変更が行えます。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

ポリシー パスの使用

ポリシーの作成

ポリシー パスの使用

ゾーン ポリシーは、Detector がゾーン トラフィック フローの分析と測定に使用する特性を定義します。ポリシーの名前はセクションで構成されており、各セクションは測定対象であるトラフィック特性を示しています。たとえば、ポリシー http/80/analysis/syns/src_ip は、Detector の分析検出レベル機能によって認証され、送信元 IP アドレスに応じて集約された、ポート 80 宛ての HTTP SYN パケットのトラフィック フローを測定します。

図 6-1 に、ゾーン ポリシー名の例を示します。

図 6-1 ポリシー名

 

表6-1 に、ポリシー名のセクションを示します。

 

表6-1 ポリシー名のセクション

セクション
説明

ポリシー テンプレート

ポリシーの構築に使用されたポリシー テンプレート。各ポリシー テンプレートは、特定の DDos 攻撃の脅威の検出のために Detector が必要とする特性を扱います。詳細については、「ポリシー テンプレートについて」を参照してください。

サービス

ゾーン ポリシーが監視するトラフィック フローのポート番号またはプロトコル番号。詳細については、「サービス」を参照してください。

検出レベル

Detector がトラフィック フローに適用する検出レベル。詳細については、「検出レベル」を参照してください。

パケット タイプ

Detector が監視するパケット タイプ。詳細については、「パケット タイプ」を参照してください。

トラフィック特性

Detector がポリシーの集約に使用するトラフィック特性。詳細については、「トラフィック特性」を参照してください。

ポリシー名の最初の 4 つのセクション(ポリシー テンプレート、サービス、検出レベル、および パケット タイプ)は、分析されるトラフィックのタイプを定義します。ポリシー パスの最後のセクション(トラフィック特性)は、フローの分析方法を定義します。

ポリシーには、相互依存性および優先度があります。2 つの異なるポリシーが同じトラフィック フローを定義している場合、Detector は、より限定的なポリシーを使用してフローを分析します。たとえば、TCP サービスに関連するポリシーでは、HTTP 関連のポリシーによって処理される HTTP サービスが除外されます。

ポリシーの動作面を設定できます。動作面では、ポリシーのトリガーを定義し、ポリシーがアクティブになったときに実行するアクションを定義します。詳細については、「ポリシー パラメータの設定」を参照してください。

ポリシーの作成

Detector は、次の 2 つのフェーズで構成されるラーニング プロセスでゾーン ポリシーを作成します。これらのフェーズでは、Detector はゾーン トラフィックをラーニングし、特定のゾーン トラフィック特性に合せて自己調整します。

1. ポリシー構築フェーズ:Detector は、ポリシー テンプレートを使用してゾーン ポリシーを構築し、ゾーンが使用する主なサービスを検出します。

2. しきい値調整フェーズ:Detector は、ポリシー構築フェーズで検出されたサービスのポリシーしきい値を、ゾーン サービスのトラフィック レートに合せて調整します。

ラーニング プロセス中、ゾーン トラフィックは Detector を透過的に通過します。詳細については、「Detector の Guard とのゾーン設定の同期」を参照してください。

ポリシー テンプレートについて

ポリシー テンプレートとは、Detector がポリシー構築フェーズでゾーン ポリシーを作成するときに使用する、ポリシー構築の規則の集まりです。ポリシー テンプレートの名前は、テンプレートから作成されるすべてのポリシーに共通の特性に由来し、プロトコル(DNS など)、アプリケーション(HTTP など)、または目的(ip_scan など)が使用されます。たとえば、ポリシー テンプレート
tcp_connections
は、同時接続数など、接続に関連するポリシーを作成します。新しいゾーンを作成する場合、Detector のゾーン設定には一連のポリシー テンプレートが用意されています。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

さまざまなポリシー テンプレート タイプについて

ポリシー テンプレート パラメータの設定

さまざまなポリシー テンプレート タイプについて

表6-2 で、Detector のポリシー テンプレートについて説明します。
DETECTOR_DEFAULT ゾーン テンプレートを使用して新しいゾーンを作成する場合、Detector には次のポリシー テンプレートが用意されています。

 

表6-2 ポリシー テンプレート

ポリシー
テンプレート
構築されるポリシーのグループが関連する対象

dns_tcp

DNS-TCP プロトコル トラフィック。

dns_udp

DNS-UDP プロトコル トラフィック。

fragments

断片化されたトラフィック。

http

ポート 80(デフォルト)または他のユーザ設定ポートを経由する HTTP トラフィック。

ip_scan

IP スキャニング(1 つのクライアントが特定の送信元 IP アドレスからゾーン内の多数の宛先 IP アドレスにアクセスしようとする状況)。ポリシー テンプレートは、主に IP アドレス定義がサブネットであるゾーン向けに設計されています。

デフォルトでは、このポリシー テンプレートはディセーブルになっています。このポリシー テンプレートのデフォルト アクションは、notify です。


) このポリシーから作成されたポリシーはシステム リソースを消費するため、Detector のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。


other_protocols

TCP 以外のプロトコルと UDP 以外のプロトコル。

port_scan

ポート スキャンニング(1 つのクライアントが特定の送信元 IP アドレスからゾーン内の多数のポートにアクセスしようとする状況)。

デフォルトでは、このポリシー テンプレートはディセーブルになっています。このポリシー テンプレートのデフォルト アクションは、notify です。


) このポリシー テンプレートから作成されたポリシーはシステム リソースを消費するため、Detector のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。


tcp_connections

TCP 接続の特性。

tcp_not_auth

Detector のスプーフィング防止機能によって認証されていない TCP 接続。

tcp_outgoing

ゾーンによって開始された TCP 接続。

tcp_ratio

FIN/RST パケットに対する SYN パケットの比率など、異なるタイプの TCP パケット間の比率。

tcp_services

HTTP 関連のポート(ポート 80 やポート 8080 など)以外のポート上の TCP サービス。

udp_services

UDP サービス。

Detector には、特定のタイプの攻撃または特定のサービス向けに設計されたゾーン テンプレートから作成されたゾーン用に、追加のポリシー テンプレートがあります。 表6-3 に、特定のゾーン テンプレートに基づいて Detector がゾーン設定に追加する、ポリシー テンプレートを示します。

 

表6-3 追加のポリシー テンプレート

ゾーン テンプレート
ポリシー テンプレート

DETECTOR_WORM

worm_tcp:TCP ワームを識別するポリシー グループを構築します。ワーム TCP ポリシーは、ワーム攻撃を管理します。この攻撃では、1 つまたは複数の送信元 IP アドレスから、多数の宛先 IP アドレスに対する多数の未確立の接続が同一ポート上に作成されます。ポリシー テンプレートは、主に IP アドレス定義がサブネットであるゾーン向けに設計されています。

Detector は、ポリシー構築フェーズではなく、ラーニング プロセスのしきい値調整フェーズでこのポリシー テンプレートから作成されたポリシーにサービスを追加します。ポリシー テンプレート パラメータの max_services と min_threshold は、このポリシー テンプレートには適用されません。詳細については、「ワーム ポリシーについて」を参照してください。

GUARD_ ゾーン テンプレートからゾーンを作成する場合は、Guard に同期させることのできる、追加ポリシー テンプレートのパラメータを設定できます。Detector は、 表6-4 に示すポリシー テンプレートを使用し、ポリシー テンプレート http、tcp_connections、および tcp_outgoing を、http_ns、tcp_connections_ns、および tcp_outgoing_ns に置き換えます。http_ns、tcp_connections_ns、および
tcp_outgoing_ns の各ポリシー テンプレートは、Guard に対し、トラフィック フローに強化保護レベルを適用するよう要求するアクションを持つポリシーは作成しません。

表6-4 に、Detector の GUARD_TCP_NO_PROXY のポリシー テンプレートの詳細を示します。

 

表6-4 GUARD_TCP_NO_PROXY のポリシー テンプレート

ポリシー テンプレート
置き換える
ポリシー テンプレート
構築されるポリシーのグループが関連する対象

tcp_connections_ns

tcp_connections

TCP 接続の特性。

tcp_outgoing_ns

tcp_outgoing

ゾーンによって開始された TCP 接続。

http_ns

http

ポート 80(デフォルト)または他のユーザ設定ポートを経由する HTTP トラフィック。

すべてのポリシー テンプレートのリストを表示するには、ゾーン設定モードで policy-template コマンドを入力し、 Tab キーを 2 回押します。

ポリシー テンプレート パラメータの設定

ラーニング プロセス中、ゾーン トラフィックは Detector を透過的に通過します。アクティブな各ポリシー テンプレートは、ポリシー定義とゾーン トラフィック特性に基づいてポリシー グループを作成します。Detector は、トラフィック量のレベルに応じて、ポリシー テンプレートが監視するサービス(プロトコルとポート番号)をランク付けします。次に Detector は、トラック量が最大のサービスと、定義済みの最小しきい値を超えたサービスを選択し、各サービスに対するポリシーを作成します。ポリシー テンプレートの中には、特定のポリシーが追加されなかったすべてのトラフィック フローを処理する、any というサービスを備えた追加のポリシーを作成するものもあります。

次のポリシー テンプレート パラメータを設定できます。

サービスの最大数の設定:Detector がポリシー テンプレートを選択して特定のポリシーを作成する対象になるサービスの最大数を定義します。

最小しきい値の設定:Detector でサービスをランク付けするために超える必要のある最小しきい値を定義します。

ポリシー テンプレートの状態の設定:Detector がポリシー テンプレートからポリシーを作成するかどうかを定義します。

ポリシー テンプレート パラメータである、サービスの最大数と最小しきい値は、worm_tcp ポリシー テンプレートには影響しません。

ポリシー テンプレートのパラメータを設定するには、ゾーン設定モードで次のコマンドを入力して、ポリシー テンプレート設定モードに入ります。

policy-template policy-template-name

policy-template-name 引数には、ポリシー テンプレートの名前を指定します。詳細については、 表6-2 を参照してください。

このコマンドを実行すると、Detector はポリシー テンプレート設定モードに入ります。

次の例は、http ポリシー テンプレート設定モードに入る方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy-template http
user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy_template-http#
 

特定のポリシー テンプレートのパラメータを表示するには、ポリシー テンプレート設定モードで show コマンドを使用します。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

サービスの最大数の設定

最小しきい値の設定

ポリシー テンプレートの状態の設定

すべてのポリシー テンプレート パラメータの同時設定

サービスの最大数の設定

サービスの最大数のパラメータで、ポリシー テンプレートが選択してポリシーを作成する対象となるサービスの最大数(プロトコル番号またはポート番号)を定義します。Detector は、各サービスのトラフィック量のレベルによってサービスをランク付けします。次に Detector は、トラフィック量が最大のサービスと、定義済みの最小しきい値( min-threshold パラメータで定義される)を超えたサービスを選択し、各サービスに対するポリシーを作成します。Detector は any というサービスを備えた追加のポリシーを追加し、ポリシー テンプレートの特性を持つその他のすべてのトラフィック フローを処理することができます。


) サービスの最大数が大きいほど、ゾーンが必要とするDetector のメモリも多くなります。


サービスの最大数のパラメータは、サービスを検出するポリシー テンプレート(tcp_services、tcp_services_ns、udp_services、および other protocols など)にのみ定義できます。特定のサービスを監視するポリシー テンプレート(サービス 53 を監視する dns_tcp など)や、特定のトラフィック特性に関連するポリシー テンプレート( fragments など)には、このパラメータは設定できません。

Detector は、ポリシーのトラフィック特性に基づいて、サービスのトラフィック レートを測定します。トラフィック特性は、送信元 IP アドレスまたは宛先 IP アドレスになります。 any サービスを監視するポリシーは、特定のポリシーで処理されないすべてのサービスで送信元 IP アドレスのレートを測定します。したがって、こちらの値は正確ではありません。

サービス数を制限すると、目的のトラフィック フロー要件に合せて Detector のポリシーを設定できます。

サービスの最大数を設定するには、ポリシー テンプレート設定モードで次のコマンドを使用します。

max-services max-services

max-services 引数は、Detector が選択するサービスの最大数を定義する、1 より大きい整数です。サービスの最大数が 10 を超えないようにすることをお勧めします。

次の例は、Detector が監視するサービスの最大数を 5 に設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy_template-tcp_services# max-services 5

最小しきい値の設定

最小しきい値のパラメータは、サービスの最小トラフィック量を定義します。このしきい値を超えると、Detector は、しきい値を超えた特定のトラフィック フローに応じて、サービスのトラフィックに関連するポリシーを構築します。このしきい値を設定すると、ゾーン サービスのトラフィック量に異常検出操作を合せることができます。

最小しきい値のパラメータは、ゾーンの異常検出の成功に不可欠な、必ずポリシーを構築するポリシー テンプレート(tcp_services、udp_services、other_protocols、http、および fragments)には設定できません。

最小しきい値を設定するには、ポリシー テンプレート設定モードで次のコマンドを使用します。

min-threshold min-threshold

min-threshold 引数は、0 以上の実数(小数点以下が 2 桁の浮動小数点型の数字)で、最小しきい値レートをパケット/秒(pps)単位で定義します。同時接続および SYN/FIN の比率を測定する場合、しきい値は接続の合計数を定義する整数になります。

次の例は、ポリシー テンプレート http の最小しきい値を設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy_template-http# min-threshold 12.3

ポリシー テンプレートの状態の設定

ポリシー テンプレートの状態のパラメータは、ポリシー テンプレートをイネーブルまたはディセーブルにするかどうかを定義します。ポリシー テンプレートをディセーブルにすると、Detector がポリシー構築フェーズになっても、ポリシーは作成されません。


注意 ポリシー テンプレートをディセーブルにすると、ゾーンの異常検出に重大な支障をきたすおそれがあります。ポリシー テンプレートをディセーブルにすると、Detector はそのポリシー テンプレートに関連するゾーン トラフィックを検出できません。たとえば、dns_udp ポリシー テンプレートをディセーブルにすると、Detector は、DNS(UDP)攻撃を管理するゾーン ポリシーを作成しなくなります。

ポリシー テンプレートをディセーブルにするには、 disable コマンドを使用します。

ポリシー テンプレートをイネーブルにするには、 enable コマンドを使用します。

すべてのポリシー テンプレート パラメータの同時設定

次のコマンドを入力して、1 つのコマンドで、ポリシー テンプレートのすべての動作パラメータを設定できます。

policy-template policy-template-name max-services min-threshold {disabled | enabled}

表6-5 に、policy-template コマンドの引数とキーワードを示します。

 

表6-5 policy-template コマンドの引数とキーワード

パラメータ
説明

policy-template-name

ポリシー テンプレート名。詳細については、 表6-1 を参照してください。

max-services

Detector が選択して特定のポリシー テンプレートからポリシーを構築する対象となるサービスの最大数。

Detector で現在の値が変更されないようにするには、-1 という値を入力します。

詳細については、「サービスの最大数の設定」を参照してください。

min-threshold

Detector でサービスをランク付けするために超える必要のある最小しきい値。

Detector で現在の値が変更されないようにするには、-1 という値を入力します。

詳細については、「最小しきい値の設定」を参照してください。

disabled

ポリシー テンプレートをディセーブルにして、ポリシーが作成されないようにします。詳細については、 「ポリシー テンプレートの状態の設定」 を参照してください。

enabled

ポリシー テンプレートをイネーブルにします。詳細については、 「ポリシー テンプレートの状態の設定」 を参照してください。

次の例は、ポリシー テンプレート tcp_services のパラメータを設定する方法を示しています。この例では、サービスの最大数は 3 に、ポリシーの状態は enabled に設定され、最小しきい値は変更されていません(-1)。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy-template tcp_services 3 -1 enabled

ポリシー パスのセクションについて

ポリシー パスは、次のセクションで構成されます。

ポリシー テンプレート

サービス

検出レベル

パケット タイプ

トラフィック特性

ポリシー テンプレート

ポリシー テンプレートとは、Detector がポリシー構築フェーズでゾーン ポリシーを作成するときに使用する、ポリシー構築の規則の集まりです。詳細については、「ポリシー テンプレートについて」を参照してください。

サービス

サービス セクションは、各ポリシーに関連するゾーン アプリケーションのポートまたはプロトコルを定義します。ポリシーには、相互依存性および優先度があります。同じトラフィック フローを定義する 2 つのポリシーがある場合、Detector は、より限定的なポリシーを使用してフローを分析します。サービス any は、同じポリシー テンプレートから作成された他のサービスと特に一致しないすべてのトラフィックに関連します。

個々のニーズに最適な異常検出にするために、ゾーンのメイン サービスに具体的なポリシーを定義することをお勧めします。


注意 Detector のパフォーマンスを低下させるおそれがあるため、複数のポリシーに同じサービス(ポート番号)を追加しないでください。

ゾーン ポリシーへのサービスの追加またはゾーン ポリシーからのサービスの削除を行うと、Detector はそのゾーン ポリシーに未調整のマークを付けます。ゾーンの異常検出とラーニング プロセスをイネーブルにした場合、次のいずれかの操作を実行するまで、Detector はゾーン トラフィックの異常を検出できません。

ラーニング プロセスのしきい値調整フェーズを実行して、その結果を受け入れる(「ポリシーしきい値の調整」を参照)。

ゾーンのポリシーを調整済みとしてマークする(「ポリシーに対する調整済みのマーク付け」を参照)。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

サービスの追加

サービスの削除

サービスの追加

特定のポリシー テンプレートから作成されたすべてのポリシーに、サービスを追加できます。新しいサービスは、ポリシー構築フェーズ中に検出されたサービスに追加され、デフォルト値で定義されます。しきい値を手動で定義することもできますが、ラーニング プロセスのしきい値調整フェーズを実行して、ポリシーをゾーン トラフィックに合せて調整することをお勧めします。詳細については、「ポリシーしきい値の調整」を参照してください。

新しいサービスを追加できるのは、次のポリシー テンプレートから作成されたポリシーです。

tcp_services、udp_services、tcp_services_ns、または worm_tcp

このサービスは、ポート番号を表します。

other_protocols

このサービスは、プロトコル番号を表します。


) サービスを追加した後でポリシー構築フェーズをアクティブにすると、新しいサービスによって、手動で追加したサービスが無効にされる場合があります。


次の状況では、ポリシー構築を再度実行しない場合は、サービスを手動で追加する必要があります。

新しいアプリケーションまたはサービスがゾーン ネットワークに追加された。

ポリシー構築フェーズの実行期間が短かったため、一部のネットワーク サービスが反映されていない(たとえば、週に 1 回のみあるいは夜間のみアクティブになる既知のアプリケーションまたはサービスがある)。

サービスを追加するには、次のコマンドのいずれかを使用します。

add-service service-num (ポリシー テンプレート設定モードの場合)

policy-template policy-template-name add-service service-num (ゾーン設定モードの場合)

表6-6 に、add-service コマンドの引数を示します。

 

表6-6 add-service コマンドの引数

パラメータ
説明

service-num

プロトコル番号またはポート番号。

policy-template-name

ポリシー テンプレート名。詳細については、 表6-2 を参照してください。

次の例は、ポリシー テンプレート tcp_services から作成されたすべてのポリシーに、サービスを追加する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy_template-tcp_services# add-service 25

サービスの削除

任意のポリシー テンプレートから作成された特定のサービスを削除できます。Detector は、特定のポリシー テンプレートから作成されたすべてのポリシーからサービスを削除します。

サービスを削除するには、次のコマンドのいずれかを使用します。

remove-service service-num (ポリシー テンプレート設定モードの場合)

policy-template policy-template-name remove-service service-num (ゾーン設定モードの場合)

表6-7 に、 remove-service コマンドの引数を示します。

 

表6-7 remove-service コマンドの引数

パラメータ
説明

service-num

削除するプロトコル番号またはポート番号。

policy-template-name

ポリシー テンプレート名。詳細については、 表6-2 を参照してください。


注意 サービスを削除すると、Detector はそのサービスのトラフィックを監視できなくなり、ゾーンの異常検出に支障をきたすおそれがあります。

次のポリシー テンプレートからサービスを削除できます。

tcp_services、udp_services、または tcp_services_ns

このサービスは、ポート番号です。

other_protocols

このサービスは、プロトコル番号です。

次の状況では、ラーニング プロセスのポリシー構築を実行しない場合は、サービスを手動で削除する必要があります。

アプリケーションまたはサービスがネットワークから削除された。

(ネットワーク環境では一般的でないため)イネーブルにしていないアプリケーションまたはサービスが、ポリシー構築フェーズ中に識別された。


) サービスを削除した後でポリシー構築フェーズを実行すると、同じサービスが再度追加される場合があります。


次の例は、ポリシー テンプレート tcp_services から作成されたすべてのポリシーから、サービスを削除する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy_template-tcp_services# remove-service 25

検出レベル

Guard は、分析検出レベルをトラフィック フローに適用します。


) Detectレベルの設定は静的であり、手動で設定することはできません。


パケット タイプ

Detector はパケット特性を監視します。パケット特性は、次のいずれかです。

パケット タイプ(TCP-SYN パケットなど)

パケット分析(認証済みパケットなど。認証済みパケットとは、パケット接続で TCP ハンドシェイクの実行によって Detector が接続を確認済みであるパケットのこと)

パケット方向(着信接続など)

表6-8 で、Detector が監視するパケット タイプについて説明します。

 

表6-8 パケット タイプ

パケット タイプ
説明

auth_pkts

TCP ハンドシェイクまたは UDP 認証が実行されたパケット。

auth_tcp_pkts

TCP ハンドシェイクが実行されたパケット。

auth_udp_pkts

UDP 認証が実行されたパケット。

in_nodata_conns

接続上でデータ転送のない着信ゾーン接続(データ ペイロードのないパケット)。

in_conns

着信ゾーン接続。

in_pkts

着信ゾーン DNS クエリー パケット。

in_unauth_pkts

着信ゾーン未認証 DNS クエリー。

non_estb_conns

確立されていない接続。失敗した着信ゾーン接続、つまり、応答が受信されなかった TCP 接続要求(SYN パケット)です。

out_pkts

着信ゾーン DNS 応答パケット。

reqs

データ ペイロードを持つ要求パケット。

syns

同期パケット(TCP SYN フラグの付いたパケット)。

syn_by_fin

SYN および FIN フラグの付いたパケット。Detector は、SYN フラグの付いたパケット数と FIN フラグの付いたパケット数の比率を確認します。

unauth_pkts

TCP ハンドシェイクが実行されなかったパケット。

pkts

同じ検出レベルの他のどのカテゴリにも入らないすべてのパケット タイプ。

トラフィック特性

トラフィック特性とは、トラフィック フローをどのように分析するか、またポリシーの集約にどのような特性が使用されたか定義するものです。分析するトラフィックが同じでも、異なる特性に基づいてレートを測定する異なるポリシーがあります。次にその例を示します。

dns_tcp/53/analysis/pkts/dst_ip と dns_tcp/53/analysis/pkts/src_ip。

表6-9 で、Detector が監視するトラフィック特性について説明します。

 

表6-9 トラフィック特性

トラフィック特性
説明

dst_ip

ゾーンの IP アドレス宛てのトラフィック。

dst_ip_ratio

特定の IP アドレス宛ての、SYN フラグの付いたパケットと FIN フラグの付いたパケットの比率。

dst_port

特定のゾーン ポート宛てのトラフィック。

dst_port_ratio

特定のポート宛ての、SYN フラグの付いたパケットと FIN フラグの付いたパケットの比率。

global

他のポリシー セクションによって定義されたすべてのトラフィック フローの合計。

protocol

プロトコルに基づいて集約された、ゾーン宛てのトラフィック。

scanners

特定の宛先ポート上でゾーン宛先 IP アドレスをスキャンする送信元 IP アドレスの数のヒストグラム。詳細については、「ワーム ポリシーについて」を参照してください。

src_ip

送信元 IP アドレスに応じて集約された、ゾーン宛てのトラフィック。

src_ip_many_dst_ips

多数のゾーン IP アドレスが同じポートにあることを調査する 1 つの IP アドレスからのトラフィック。このキーは IP スキャニングに使用されます。

src_ip_many_ports

1 つのゾーン宛先 IP アドレスに多数のポートがあることを調査する 1 つの IP アドレスからのトラフィック。このキーはポート スキャニングに使用されます。

ポリシー パラメータの設定

ラーニング プロセスが完了したら、特定のポリシー パラメータ(ポリシーの状態、ポリシーのしきい値、ポリシーのタイムアウト、ポリシー アクション、およびポリシーのインタラクティブ ステータス)を表示し、そのポリシー パラメータがゾーン トラフィックに適しているかどうかを判断できます。単一のポリシーまたはポリシー グループのポリシー パラメータがゾーン トラフィック要件を満たすように設定できます。

ポリシー パラメータの設定を表示するには、ポリシー設定モードで show コマンドを使用します。

ポリシー設定モードに入るには、ゾーン設定モードで次のコマンドを使用します。

policy policy-path

policy-path 引数には、ポリシー パス セクションを指定します。パスは、ポリシー セクションの一部のみを含む部分パスでもかまいません。詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。


) ポリシー パス階層で 1 レベル上に移動するには、ポリシー パス プロンプトで policy .. を入力します。


次の例は、dns_tcp/53/analysis/syns/global ポリシー設定モードに入る方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy dns_tcp/53/analysis/syns/global user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/dns_tcp/53/analysis/syns/global#
 

ポリシーの アクション タイムアウト しきい値 、およびラーニングのパラメータは、ポリシー パスの各セクションで変更できます。ただし、上位レベルのポリシー セクション(ポリシー テンプレート セクションまたはサービス セクションなど)でこれらのパラメータを変更すると、より多くのポリシーが影響を受けます。上位レベルのポリシー パス階層でこれらのパラメータを設定すると、すべてのサブポリシー パスでこれらのパラメータが変更されます。

各ポリシー パス セクションでは、ワイルドカードとしてアスタリスク(*)を使用できます。ポリシー パス セクションを指定しないと、指定していないセクションが Detector によってワイルドカード(*)とみなされます。たとえば、ポリシー tcp_services//analysis//global では、サービスとパケット タイプにワイルドカードが使用されています。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

ポリシーの状態の変更

ポリシーのしきい値の設定

ポリシーのタイムアウトの設定

ポリシー アクションの設定

ポリシーのインタラクティブ ステータスの設定

ポリシーの状態の変更

ゾーン ポリシーには、次の 3 つの状態があります。

アクティブ:ポリシーはトラフィックを監視し、しきい値を超えた場合にアクションを実行します。

非アクティブ:ポリシーはトラフィックを監視し、しきい値を取得しますが、しきい値を超えてもアクションは実行しません。ポリシーを非アクティブにし、ラーニング プロセスのしきい値調整フェーズが再度アクティブにされないようにすることができます。

ディセーブル:ポリシーはトラフィック フローを監視しないため、しきい値を取得しません。


) Detector が他のポリシーの正確なしきい値を監視するようにするには、ラーニング プロセスのしきい値調整フェーズをアクティブにすることをお勧めします。



注意 ポリシーをディセーブルにすると、通常はディセーブルにしたポリシーが監視していたトラフィックについて、アクティブなゾーン ポリシーがそれを監視する役割を引き継ぎます。アクティブなポリシーのしきい値を調整するために、ゾーンの異常検出をアクティブにする前にしきい値調整フェーズをアクティブにすることをお勧めします。

ポリシーの状態を変更するには、ポリシー設定モードで次のコマンドを使用します。

state { active | disabled | inactive }

次の例は、ポリシー状態を設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/dns_tcp/53/analysis/syns# state disabled
 

次の例は、すべてのグローバル ポリシーの状態を設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/*/*/*/global# state notify
 

注意 ポリシーを非アクティブまたはディセーブルにすると、ゾーン ポリシーが機能しなくなるおそれがあり、そのためゾーンの異常検出に支障をきたすおそれがあります。

ゾーン ポリシーをディセーブルにした後でポリシー構築フェーズを実行すると、現在のトラフィック フローに応じてすべてのゾーン ポリシーが再設定され、ポリシーが再度アクティブになることがあります。

ポリシーのしきい値の設定

ポリシーのしきい値は、特定のポリシーのしきい値トラフィック レートを定義するもので、しきい値調整フェーズで調整されます。このしきい値を超過すると、ポリシーはポリシー アクションで定義されたアクションを実行します。

しきい値は、次のポリシー テンプレートで構築されたポリシーを除き、パケット/秒で測定されます。

num_soruces:しきい値は IP アドレスまたはポートの数で測定されます。

tcp_connections:しきい値は接続の数で測定されます。

tcp_ratio:しきい値は比率値で測定されます。

worm_tcp:しきい値は、送信元 IP からスキャンできるゾーン宛先 IP アドレスの最大数として測定されます。

ポリシーのしきい値は、次の方法で設定できます。

しきい値を設定する

ポリシーのしきい値の値を設定できます。「ポリシーのしきい値の設定」を参照してください。

しきい値を乗算する

Detector は、現在のポリシーのしきい値に係数を掛けます。新しい値を固定値として設定しない場合、後続のしきい値調整フェーズでこの値が変更されることがあります。「係数によるしきい値の乗算」を参照してください。

特定の IP しきい値を設定する

Detector は、ゾーン アドレス範囲内で、特定の IP 送信元アドレスを設定します。「特定の IP しきい値の設定」を参照してください。

ポリシーのしきい値は、しきい値調整フェーズをさらに実行すると変更される場合があります。後続のしきい値調整フェーズでしきい値が変更されるかどうかは、次の方法で指定できます。

しきい値を固定値として設定する

Detector は、以後のしきい値調整フェーズで、ポリシーのしきい値(proxy-threshold および threshold-list)の値を変更しません。「固定値としてのしきい値の設定」を参照してください。

ポリシーのしきい値に固定乗数を設定する

Detector は、以後のしきい値調整フェーズで、現在のポリシーのしきい値、ラーニングしたしきい値、および固定乗数に基づいてポリシーのしきい値を計算します。「しきい値の乗数の設定」を参照してください。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

ポリシーのしきい値の設定

固定値としてのしきい値の設定

しきい値の乗数の設定

係数によるしきい値の乗算

特定の IP しきい値の設定

ポリシーのしきい値の設定

ポリシーのしきい値を設定するには、ポリシー設定モードで次のコマンドを使用します。

threshold threshold

threshold 引数は、ポリシーのしきい値を指定する正数です。

次の例は、ポリシー policy dns_tcp/53/analysis/syns/global のしきい値を 300 に設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/dns_tcp/53/analysis/syns/
global# threshold 300

固定値としてのしきい値の設定

ポリシーのしきい値(proxy-threshold および threshold-list)を固定値として設定できます。Detector は、ラーニング プロセスのしきい値調整フェーズで新しいしきい値を無視し、現在のしきい値を保持します。しきい値を固定値として設定することにより、ポリシーのしきい値を設定しながらも、引き続き他のポリシーのしきい値をラーニングすることが可能になります。

ポリシーのしきい値を固定値として設定するには、ポリシー設定モードで次のコマンドを使用します。

learning-params fixed-threshold

次の例は、ポリシー policy dns_tcp/53/analysis/syns/global のしきい値を固定値に設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/dns_tcp/53/analysis/syns/
global# learning-params fixed-threshold
 

ゾーン設定モードで次のコマンドを入力すると、1 つのコマンドで複数のポリシーのしきい値を固定値に設定できます。ゾーン設定モードでポリシーのしきい値を固定値として設定するには、次のコマンドを使用します。

policy policy-path learning-params fixed-threshold

policy-path 引数には、ポリシー パスを指定します。パスは、ポリシー セクションの一部のみを含む部分パスでもかまいません。詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。

次の例は、ポリシー テンプレート dns_tcp から作成されたすべてのポリシーのしきい値を固定値にする方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy dns_tcp learning-params fixed-threshold
 

ポリシーのラーニング パラメータを表示するには、ポリシー設定モードで show learning-params コマンドを使用するか、ゾーン設定モードで show policies policy-path learning-params コマンドを使用します。

しきい値の乗数の設定

ポリシーのしきい値の乗数を設定できます。Detector は、以後のしきい値調整フェーズの結果を受け入れる前に、指定された乗数をラーニングしたしきい値に掛けて新しいポリシーのしきい値を計算します。Detector は、設定されているしきい値選択方式を使用して、しきい値調整フェーズの結果を受け入れます。「しきい値選択方式の設定」を参照してください。

ポリシーのしきい値の乗数を設定するには、ゾーン設定モードで次のコマンドを使用します。

policy policy-path learning-params threshold-multiplier threshold-multiplier

表6-10 に、 policy learning-params threshold- multiplier コマンドの引数とキーワードを示します。

 

表6-10 policy learning-params threshold-multiplier コマンドの引数とキーワード

パラメータ
説明

policy-path

しきい値を掛ける対象のポリシー パス。パスは、ポリシー セクションの一部のみを含む部分パスでもかまいません。詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。

learning-params

ラーニング パラメータを設定します。

threshold- multiplier threshold-multiplier

ポリシーのしきい値を乗算します。 threshold-multiplier は、ポリシーのしきい値に掛ける正の実数(小数点以下が 2 桁の浮動小数点型の数字)です。ポリシーのしきい値を小さくするには、1 より小さい数値を入力します。

ポリシー設定モードでポリシーのしきい値の乗数を設定するには、learning-params threshold-multiplier threshold-multiplier コマンドを使用します。

次の例は、以後のしきい値調整フェーズで Detector がポリシー テンプレート dns_tcp から作成されたポリシーのしきい値を半減するように、しきい値乗数を設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy dns_tcp learning-params threshold-multiplier 0.5
 

ポリシーのラーニング パラメータを表示するには、ポリシー設定モードで show learning-params コマンドを使用するか、ゾーン設定モードで show policies policy-path learning-params コマンドを使用します。

係数によるしきい値の乗算

ポリシーまたはポリシー グループのしきい値に係数を掛けて、トラフィック量がゾーン トラフィックを表していない場合に、ポリシーまたはポリシー グループのしきい値を増減することができます。Detector では、ポリシーのしきい値、プロキシのしきい値、および policy threshold-list コマンドで定義されたしきい値の乗算をイネーブルにできます。

ポリシーのしきい値と係数を乗算するには、ゾーン設定モードで次のコマンドを使用します。

policy policy-path thresh-mult threshold-multiply-factor

表6-11 に、policy thresh-mult コマンドの引数とキーワードを示します。

 

表6-11 policy thresh-mult コマンドの引数とキーワード

パラメータ
説明

policy-path

ポリシー テンプレート名。詳細については、 表6-2 を参照してください。

thresh-mult threshold-multiply-factor

しきい値に掛ける正の実数(小数点以下が 4 桁の浮動小数点型の数字)を指定します。ポリシーのしきい値を小さくするには、1 より小さい数値を入力します。

次の例は、ポリシー テンプレート dns_tcp から作成されたポリシーのしきい値を半減する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy */*/*/*/src_ip thresh-mult 0.5

) Detector は、後続のしきい値調整フェーズでしきい値を変更することがあります。Detector がしきい値を変更しないようにするには、しきい値を固定値として設定します。「固定値としてのしきい値の設定」を参照してください。


ポリシーのラーニング パラメータを表示するには、ポリシー設定モードで show learning-params コマンドを使用するか、ゾーン設定モードで show policies policy-path learning-params コマンドを使用します。

特定の IP しきい値の設定

トラフィックが大量であることがわかっている送信元または宛先 IP アドレスでトラフィックが増加したときに、その IP アドレスに関連付けられたトラフィック用のしきい値を持つポリシーを設定することによって、Detector が攻撃を誤って検出しないようにすることができます。

次の状況のいずれかが発生した場合は、特定の IP しきい値を設定することを検討する必要があります。

ある送信元 IP アドレスから大量のトラフィックがあることがわかっている場合は、特定の送信元 IP アドレスからのトラフィックに適用するしきい値を設定できる。

非同種ゾーン(複数の IP アドレスが定義されているゾーン)があり、そのゾーンの一部に大量のトラフィックが流れることがわかっている場合は、そのゾーン内の特定の宛先 IP アドレスをターゲットとするトラフィックに適用するしきい値を設定できる。

宛先 IP (dest_ip)というトラフィック特性を持つポリシーだけに、特定の IP しきい値を設定できます。

特定の IP しきい値を設定するには、次のコマンドのいずれかを使用します。

policy policy-path threshold-list ip threshold [ip threshold ...] (ゾーン設定モードの場合)

threshold-list ip threshold [ ip threshold ... ]( ポリシー設定モードの場合)

表6-12 に、threshold-list コマンドの引数を示します。

 

表6-12 policy threshold-list コマンドの引数

パラメータ
説明

policy-path

ポリシー テンプレート名。詳細については、 表6-2 を参照してください。

ip

特定の IP アドレス。

threshold

しきい値トラフィック レート(パケット/秒)。ただし、同時接続および SYN 対 FIN の比率を測定するポリシーの場合、しきい値は接続数になります。

ポリシーごとに特定の IP しきい値を 10 個まで追加できます。特定の IP しきい値をすべて 1 つのコマンドで入力できます。

Detector は、しきい値選択方式が new-thresholds に設定されている場合、以後のしきい値調整フェーズでポリシーのしきい値を変更する可能性があります。詳細については、「しきい値選択方式の設定」を参照してください。

次の例は、ポリシー http/80/analysis/syns/src_ip に、IP アドレス 10.10.10.2 および 10.10.15.2 の特定の IP しきい値を設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/http/80/analysis/syns/src_ip# threshold-list 10.10.10.2 500 10.10.15.2 500

ポリシーのタイムアウトの設定

タイムアウト パラメータは、ポリシーによって作成される動的フィルタがアクションを適用する最小期間を定義します。

ポリシーのタイムアウトを設定するには、ポリシー設定モードで次のコマンドを使用します。

timeout {forever | timeout}

表6-13 に、timeout コマンドの引数とキーワードを示します。

 

表6-13 timeout コマンドの引数とキーワード

パラメータ
説明

forever

無期限として指定します。

timeout

ポリシーによって作成される動的フィルタがアクティブである最小期間を秒単位で指定する 1 ~ 3,000,000 の整数。

次の例は、ポリシー http/80/analysis/syns/src_ip のタイムアウトを 100 秒に設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/http/80/analysis/syns/src_ip# timeout 100
 

ポリシー グループのタイムアウトを同時に変更するには、ゾーン設定モードで policy set-timeout コマンドを使用します。

次の例は、HTTP ポリシー テンプレートから作成されたすべてのポリシーのタイムアウトを 100 秒に設定し、送信元 IP アドレスを測定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy http/*/*/*/src_ip set-timeout 100

ポリシー アクションの設定

アクション パラメータは、しきい値を超過したときにポリシーが実行するアクションのタイプを定義します。

ポリシー アクションを設定するには、ポリシー設定モードで次のコマンドを使用します。

action policy-action

表6-14 に、ポリシー アクションを示します。

 

表6-14 ポリシーのアクション

ポリシーのアクション
説明

notify

しきい値を超過した場合に通知します。

remote-activate

しきい値超過が発生すると、リモート Guard をアクティブにします。リモート Guard はリモート Guard リストに定義されています。詳細については、「リモート Guard のアクティブ化によるゾーン保護」を参照してください。

次の例は、ポリシー http/80/analysis/syns/src_ip にアクションを設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/http/80/analysis/syns/src_ip# action remote-activate
 

ポリシー グループのアクションを同時に変更するには、ゾーン設定モードで policy set-action コマンドを使用します。

次の例は、すべての dns_tcp ポリシーにアクションを設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# policy dns_tcp/ set-action remote-activate
set action of dns_tcp/ to remote-activate:
4 policy actions set.

ポリシーのインタラクティブ ステータスの設定

インタラクティブ ステータスのパラメータは、ポリシーによって作成される保留動的フィルタのインタラクティブ ステータスを定義します。インタラクティブ ステータスは、ゾーンの異常検出がイネーブルになっていて、ゾーンがインタラクティブ検出モードになっている場合にのみ、ゾーンに適用されます。詳細については、「インタラクティブ検出モードの使用方法」を参照してください。

ポリシーによって作成された保留動的フィルタのステータスを、推奨事項のインタラクティブ ステータスに設定した後で、 always-accept または always-ignore に変更するには、 interactive-status コマンドを使用します。

たとえば、推奨事項のステータスを always-accept に設定すると、推奨事項と推奨事項の保留動的フィルタが表示されなくなります。推奨事項または推奨事項によって生成される保留動的フィルタを無視するには、ポリシーのインタラクティブ ステータスを interactive または always-accept に変更します。

ポリシー インタラクティブ ステータスを設定するには、ポリシー設定モードで次のコマンドを使用します。

interactive-status { always-accept | always-ignore | interactive }

表6-15 に、interactive-status コマンドのキーワードを示します。

 

表6-15 interactive-status コマンドのキーワード

パラメータ
説明

always-accept

ポリシーによって生成される動的フィルタを自動的に受け入れます。このアクションは、ポリシーによって新しい推奨事項が生成されるたびに、自動的に適用されます。

Detector はこのような推奨事項を表示しません。

always-ignore

ポリシーによって生成される動的フィルタを自動的に無視します。ポリシーは、しきい値を超過すると推奨事項を生成しません。

Detector はこのような推奨事項を表示しません。

interactive

ポリシーによって生成される動的フィルタを受け入れるか無視するか、ユーザの決定を待ちます。

Detector はこのような動的フィルタを推奨事項の一部として表示します。

次の例は、ポリシー dns_tcp/53/analysis/pkts/src_ip のインタラクティブ ステータスを always-accept に設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet-policy-/dns_tcp/53/analysis/pkts/
src_ip# interactive-status always-accept

ワーム ポリシーについて

インターネット ワームは、自動化された、自己伝搬する侵入エージェントであり、自身のコピーを作成して広がります。ワームは、脆弱なホストを攻撃して感染させた後、そのホストを基点として他の脆弱なターゲットを攻撃します。次に、何らかの手法でネットワークを調べて(一般的にはスキャン)他のターゲットを探し、次のターゲットに伝搬します。スキャニング ワームは、脆弱なホストを見つけるために、探索するアドレスのリストを生成し、各ホストにアクセスします。Code Red ワーム、Sasser ワーム、Blaster ワーム、および Slammer ワームはすべて、この方法で蔓延する知名度の高いワームの例です。

Detector では、ゾーンのネットワークがスキャンされていることを示す異常なトラフィック パターンによってワームを特定することにより、TCP ワーム攻撃を検出することができます。Detector は、TCP ワーム攻撃が進行中でない場合にも、ネットワーク内に何らかのスキャナーが存在する可能性があると想定します。このモジュールは、特定のポート上で、多くのゾーン宛先 IP アドレスに対する未確立の接続(SYN/ACK 応答パケットが識別されなかった着信 SYN パケット)の開始側である送信元 IP アドレスを、スキャナーとして識別します。

ゾーン トラフィックを分析するために、Detector は、ネットワーク スキャナーの頻度データを持つテーブル(ヒストグラム)を使用します。Detector は攻撃が進行中でない場合、ゾーンのネットワークをラーニングし、同時スキャナーのヒストグラムを作成します。ヒストグラムには、特定の数のゾーン宛先 IP アドレスを同時にスキャンするスキャナーの数が記載されます。Detector は、その後、特定の数のゾーン宛先 IP アドレスを超えてアクセスするスキャナーの数を測定します。

Detector は、ワームのトラフィック特性を分析するために、次の 2 つのタイプのしきい値を使用します。

スキャニングしきい値:単一の送信元 IP アドレスからスキャンできるゾーン IP アドレスの最大数を定義します。このしきい値は、ポリシーのしきい値によって定義されます。

ヒストグラムしきい値:指定された数を超えるゾーン IP アドレスをスキャンできる送信元 IP アドレスの最大数を定義します。

Detector は、攻撃が進行中でないときにラーニングしたヒストグラムから偏差がある、つまり、定義された各ゾーン宛先 IP アドレスを同時にスキャンする送信元 IP アドレス数が超過している場合に、ワーム攻撃を識別します。詳細については、「ワーム攻撃の識別」を参照してください。

ワーム ポリシーは、次の点で他のポリシーと異なっています。

Detector は、ポリシー構築フェーズ中ではなく、しきい値調整フェーズ中にワーム ポリシーの新しいサービスをラーニングします。そのため、しきい値調整フェーズ中に、ワーム ポリシーに追加された新しいサービス(ポート)が表示される場合があります。

サービス any は、Detector に特定のポリシーが存在しないポートに関連付けられます。たとえば、Detector に worm_tcp/80 と worm_tcp/50 のポリシーが存在する場合、worm_tcp/any ポリシーは、ポート 50 または 80 以外を宛先とするトラフィックすべてを監視します。他のポリシーとは異なり、 any サービスは、指定されていないポートすべてに対するトラフィックを集約しません。Detector は、ゾーンのトラフィックを監視する場合、スキャン対象の各ポートの内部ヒストグラムを個別に保持します。次に、このヒストグラムを any サービスのヒストグラムと比較します。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

ワーム ポリシーの設定

ワーム攻撃の識別

ワーム ポリシーの設定

worm_tcp ポリシー テンプレートは、DETECTOR_WORM ゾーン テンプレートだけで使用できます。

TCP ワームを管理するポリシーは、worm_tcp ポリシー テンプレート、non_estb_conns パケット タイプ、および scanners のトラフィック特性から構築されます。

ポリシー設定モードで次のコマンドを入力することにより、ヒストグラムを設定し、スキャニングしきい値を変更することができます。

histogram num-dst-ips num-src-ips [ num-dst-ips num-src-ips ...]

表6-16 に、histogram コマンドの引数を示します。

 

表6-16 histogram コマンドの引数

パラメータ
説明

num-dst-ips

スキャンされたゾーン宛先 IP アドレスの数。 num-dst-ips の値は 5、20、および 100 で、システム定義になっています。 num-dst-ips ごとに定義される num-src-ips の値は変更できます。

num-src-ips

(オプション)ヒストグラムしきい値。このしきい値を超過すると、ポリシーはポリシー アクション パラメータで定義されたアクションを実行します。しきい値には、指定された数( num-dst-ips )のゾーン宛先 IP アドレスをスキャンできる送信元 IP アドレスの数を指定します。

ヒストグラムしきい値をすべて 1 つのコマンドで入力できます。

次の例は、すべての頻度についてヒストグラムしきい値を設定する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet- worm_tcp/445/analysis/non_estb_conns/scanners# histogram 5 99 20 80 50 8 100 1
 

現在のヒストグラム設定を表示するには、 show policies コマンドを使用します。

単一の送信元 IP アドレスからスキャンできるゾーン IP アドレスの最大数を設定できます(スキャニングしきい値)。この数を設定するには、 threshold コマンドを使用します。詳細については、「ポリシーのしきい値の設定」を参照してください。

特定のポートのヒストグラムしきい値を指定するには、 add-service コマンドを使用して、特定のポート番号のサービスを、 worm_tcp ポリシー テンプレートから作成されたポリシーすべてに追加します。詳細については、「サービスの追加」を参照してください。

ワーム攻撃の識別

Detector は、ワームのトラフィック特性を分析するために、スキャニングしきい値とヒストグラムしきい値の 2 つのタイプのしきい値を使用します。詳細については、「ワーム ポリシーについて」を参照してください。

ヒストグラムしきい値を超過すると、Detector は、未指定の送信元 IP アドレス(*)を持つ動的フィルタを作成します。この動的フィルタは、ワーム攻撃が進行中であることを示します。動的フィルタのポリシーのしきい値は、超過したヒストグラムしきい値を指定します。Detector は、動的フィルタ ポリシーのしきい値と等しい新しい内部スキャニングしきい値を定義します。

ゾーン宛先 IP アドレスをスキャンする送信元 IP アドレスは、ワームに感染したホストの IP アドレスです。ゾーンが攻撃中の場合、ワームに感染した各ホストがスキャンするゾーン宛先 IP アドレスの数が、新しい内部のスキャニングしきい値によって定義された最大数を超えると、動的フィルタが作成されます。Detector は、動的フィルタのアクションによって定義されたこれらの攻撃フローに対して作用します。

たとえば、ポリシーしきい値(スキャニングしきい値)が 300 で、ポート 445 のポリシー スキャナー ヒストグラムが図 6-2 のとおりである場合、Detector は、350 のゾーン宛先 IP アドレスをスキャンするスキャナーを発見すると、マス スキャナーが検出されたことを示す動的フィルタを作成します。ただし、このスキャナーからは、ワーム攻撃が進行中かどうかはまだわかりません。

図 6-2 ヒストグラムの例

 

Number of source IP addresses
10
5
2
Number of Destination IP addresses
5
20
100

Detector が 51 以上のゾーン宛先 IP アドレスをスキャンする 6 つの同時送信元 IP アドレスをポート 445 上で発見すると、Detector がポート 445 でワーム攻撃を発見したことを示す、未指定の送信元 IP アドレス(*)を持つ動的フィルタが worm_tcp ポリシーから作成されます。この動的フィルタのポリシーしきい値である 50 が新しい内部スキャニングしきい値となり、スキャナーのしきい値定義が小さくなるため、Detector は各送信元 IP アドレスに対して新しいスキャニングしきい値(50)を超えてスキャンする追加の動的フィルタを作成します。

ポリシーの監視

ポリシーを監視して、ポリシーがゾーンのトラフィック量やサービスにどの程度適しているかを確認できます。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

ポリシーの表示

ポリシーの統計情報の表示

ポリシーの表示

ゾーン ポリシーを表示して、ポリシーがゾーンのトラフィック特性に適しているかどうかを確認できます。ゾーンに構築されたポリシーを表示して、これらのポリシーがゾーンのトラフィックの特性に合せてカスタマイズされていることを確認できます。このリストに表示されるポリシーだけを設定できます。

Detector は、現在のゾーン ポリシーだけを表示します。ポリシー構築フェーズ中にポリシー テンプレートがディセーブルになっていた場合、Detector はそのポリシー テンプレートからポリシーを作成しないため、 show policies コマンドを入力してもポリシーは表示されません。

ゾーン ポリシーを表示するには、ゾーン設定モードで次のコマンドを使用します。

show policies policy-path

policy-path 引数には、ポリシー グループを指定します。各ポリシー パス セクションでは、ワイルドカードとしてアスタリスク(*)を使用できます。ポリシー パス セクションを指定しなかった場合、指定していないセクションは Detector によってワイルドカード(*)とみなされます。たとえば、tcp_services//analysis//global ポリシーでは、サービスとパケット タイプのセクションにワイルドカードが使用されています。

すべてのポリシーの統計情報を表示するには、ポリシー パスにアスタリスク(*)を入力します。

ポリシー パス セクションの詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。

次の例は、すべてのゾーン ポリシーを表示する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# show policies *
 

次の例は、ポート 53 で DNS-over-TCP 同期パケットを監視するすべてのポリシーを表示する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# show policies dns_tcp/53/*/syns/*
 

表6-17 に、 show policies コマンド出力のフィールドを示します。

 

表6-17 show policies コマンド出力のフィールド説明

フィールド
説明

Policy

ポリシー名。ポリシー パス セクションの詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。

State

ポリシーの状態。詳細については、「ポリシーの状態の変更」を参照してください。

act は active、inact は inactive、disab は disabled を指します。

IStatus

ポリシーのインタラクティブ ステータス。詳細については、「ポリシーのインタラクティブ ステータスの設定」を参照してください。

a-accept は always-accept、a-ignor は always-ignore、
interac は interactive を指します。

Threshold

ポリシーのしきい値。トラフィック レートがこのしきい値を超えると、Detector はポリシーに関連付けられているアクションを実行します。詳細については、「ポリシーのしきい値の設定」を参照してください。

List

ポリシーに定義されている特定の IP しきい値の数。詳細については、「特定の IP しきい値の設定」を参照してください。ワームに関連するポリシーの場合は、ヒストグラムを表す H が表示されます。詳細については、「ワーム ポリシーについて」を参照してください。

Action

トラフィックがポリシーのしきい値を超えたときに Detector が実行するアクション。詳細については、「ポリシー アクションの設定」を参照してください。

Timeout

ポリシーのアクションが有効な最小期間。Detector は、ポリシーによって作成された動的フィルタを非アクティブにするかどうかを、filter-termination しきい値に従って決定します。詳細については、「ポリシーのタイムアウトの設定」を参照してください。

ポリシーの統計情報の表示

1 つのゾーン ポリシーまたはゾーン ポリシーのグループを通過するトラフィックのレートを表示できます。また、サービス タイプおよびトラフィック量がゾーン トラフィックを表すかどうかを判断できます。Detector は、ゾーンに転送されたトラフィック フローの中で、ポリシーによって測定された最も高いレートを持ついくつかのトラフィック フローを表示します。レートは、トラフィックのサンプルに基づいて計算されます。

ポリシーの統計情報を表示するには、ゾーン設定モードで次のコマンドを使用します。

show policies policy-path statistics [num-entries]

表6-18 に、show policies statistics コマンド出力の引数を示します。

 

表6-18 show policies statistics コマンドの引数

パラメータ
説明

policy-path

統計情報を表示するポリシーのグループ。

各ポリシー パス セクションでは、ワイルドカードとしてアスタリスク(*)を使用できます。ポリシー パス セクションを指定しないと、指定していないセクションが Detector によってワイルドカード(*)とみなされます。たとえば、tcp_services//analysis//global ポリシーでは、サービスとパケット タイプのセクションにワイルドカードが使用されています。

すべてのポリシーの統計情報を表示するには、ポリシー パスにアスタリスク(*)を入力します。

ポリシー パス セクションの詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。

num-entries

(オプション)表示するエントリの数。1 ~ 100 の数値を入力します。Detector は、最大の値を持つポリシーを表示します。

次の例は、すべてのゾーン ポリシーの統計情報を表示する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# show policies * statistics
 

次の例は、ポート 53 で DNS-over-TCP 同期パケットを監視するすべてのポリシーの統計情報を表示する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# show policies dns_tcp/53/*/syns/*
 

次の例は、ゾーンのグローバル トラフィックの統計情報を表示する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# show policies */*/*/*/global statistics
 

Detector は、4 つのテーブルに情報を表示します。各テーブルの情報は値によってソートされ、テーブルの一番上に最大値が表示されます。

表6-19 に、show policies statistics コマンド出力テーブルのフィールドを示します。


) Detector は、データを含まないテーブルを表示しません。


 

表6-19 show policies statistics コマンド出力テーブルのフィールド説明

カラム
説明
すべての出力テーブルのフィールド

Key

キーは、ポリシーの集約に使用されるトラフィック特性です。

たとえば、tcp_services/any/analysis/syns/dst_ip ポリシーの場合、キーは宛先 IP アドレス(dst_ip)です。ポリシーの集約に使用されたトラフィック特性が global である場合、キーには N/A と表示されます。

ワームに関連するポリシー
(worm_tcp/any/analysis/non_estb_conns/scanners など)の場合、キーは、ゾーンのネットワーク アドレスをスキャンする送信元 IP アドレス、コロン、およびスキャンされている宛先ポートになります。たとえば、192.128.100.3:70 です。

詳細については、 表6-9 を参照してください。

Policy

ポリシー名。詳細については、「ポリシー パスの使用」を参照してください。

1 つの出力テーブルのフィールド

Rate

ポリシーを通過し、パケット/秒単位で計測されるトラフィックのレート。レートは、トラフィックのサンプルに基づいて計算されます。

Connection

同時接続数。この情報は、パケット タイプが in_nodata_conns である tcp_connections ポリシーについてのみ表示されます。

Ratio

SYN フラグの付いたパケット数と FIN/RST フラグの付いたパケット数の比率。この情報は、syn_by_fin ポリシーでのみ使用できます。

Dst IPs

スキャンされたゾーン宛先 IP アドレスの数。この情報は、worm_tcp ポリシーだけで使用できます。

ポリシー設定のバックアップ

現在のゾーン ポリシーは、 snapshot threshold-selection cur-thresholds コマンドを使用していつでもバックアップできます。

次の例は、現在のポリシー設定をバックアップするために、スナップショットを作成する方法を示しています。

user@DETECTOR-conf-zone-scannet# snapshot threshold-selection cur-thresholds