Cisco Network Positioning System の概要
ネットワーク内での NPS の配置
ネットワーク内での NPS の配置
発行日;2012/08/28   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

ネットワーク内での NPS の配置

サービス解決(SR)は分散システムです。 SR は、その機能が要件に最もよく適合するネットワーク内の場所に配置します。 通常は、ネットワーク内の各種デバイスで SR の複数のインスタンスを同時に実行します。

サービス解決の実行

SR は通常、データセンター エッジ(DCE)に対向した PE ルータで実行されます。 ネットワーク内の複数のルータで実行することが可能です。 Cisco NPS は以下のハードウェアでサポートされています。

  • Cisco IOS XE Release 3.5 以上を実行している Cisco ASR 1000 ルータの Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ 2(ASR1000-RP2)ボード。
  • Cisco IOS XR Release 4.2 以上を実行している Cisco CRS ルータのキャリア グレード サービス エンジン(CGSE)。

追加プラットフォームのサポートに関する詳細については、『Release Notes for Cisco Network Positioning System』を参照してください。

単一 PE でのサービス解決

NPS の基本的なシナリオは、サービス プロバイダーが 1 つのデータセンター(DC)を持つ場合です(以降、このデータセンターを「DC1」と呼びます)。 DC1 はプロバイダー エッジ デバイス PE2 を介して NGN に接続します。 カスタマー(またはテナント)も 1 つのプライベート データセンターを持っており、そのデータセンター エッジ デバイス(C-DCE)がプロバイダー エッジ デバイス PE1 を介してサービス プロバイダーのネットワークに接続します。

図 1. サービス解決の基本的な配置

Cisco NPS では、カスタマー エッジ デバイスから PE1 への接続がすでに確立されていることが前提となります。 サービス プロバイダーは、データセンター エリアに対向する新しいサービスを設定する必要があります。 サービス プロバイダーが管理する ITSM は、DC に近い方に配置します。 ITSM に応答を返すとともに、ネットワーク管理も提供するため、サービス解決(SR)は DC に対向する PE デバイスで実行する必要があります。 ただし、SR 機能に関しては、ネットワーク内の DC に対向する PE デバイスとカスタマー エッジ デバイスに対向する PE デバイスのどちらに SR を配置するかについて制限はありません。 また、この図の状況では、すべての PE を 1 つのサービス プロバイダーが管理しています。 つまり、PE1 と PE2 は同じサービス プロバイダーに属します。

データセンター リソースに関するテナントの要求に応答するため、ITSM は DC に対向する PE(この例では PE2)を介して SR に要求を送信します。 PE2 は要求を解決して ITSM に返信します。 SR 応答メッセージには、推奨される DC(この例では DC1)が含まれます。 SR は Web サービスとして機能するため、ITSM から SR への標準的な接続は REST API を通じて行われます。

SR がネットワーク プロキシミティ情報を提供できるようにするため、サービス プロバイダーのネットワークで IGP や BGP などのルーティング プロトコルを実行する必要があります。 PE は 1 つの自律システム(AS)に属することも、複数の AS に属することもできます。 各 AS では ISIS または OSPF が実行されています。 サービス プロバイダーのネットワークに複数の AS が存在する場合、SR を機能させるために PE デバイスで eBGP を実行する必要があります。 この例では、PE1 と PE2 で eBGP を実行できます。

SR が ITSM に結果を提供した後、ITSM は DC ドメインにプロビジョニング メッセージを送信して要求されたサービスをアクティブにします。

複数のプロバイダー エッジとデータセンター エッジを含むネットワーク

標準的なサービス プロバイダー ネットワークには複数のデータセンター(DC)があります。 次の図は、DC2 と DC3 の 2 つの DC があるネットワークを示します。 各 DC は、データセンター エッジ(DCE)デバイスを介してネットワークの PE に接続します。 また、テナントも既存のプライベート DC を持ち、この DC が PE デバイス PE1 でサービス プロバイダーのネットワークに接続します。 この例では、ITSM はサービス解決(SR)デバイスとして PE3 を使用するよう設定されています。

図 2. NPS を実行する標準的なサービス プロバイダー ネットワーク

テナントは DC リソースを要求するとき、その要件を ITSM を介して指定します。 ITSM は要求をオーケストレートして PE3 の SR に送信し、使用可能なデータセンターをランク付けします。 PE1 の SR は、ネットワーク全体に分布したネットワーク パフォーマンス データを収集できます。 データセンター DC2 は自身のリソースを PE2 の SR を介してネットワークにアドバタイズし、データセンター DC3 は自身のリソースを PE3 の SR を介してアドバタイズします。 各 PE の SR は、サービス プロバイダーのデータセンターおよびネットワーク リソースの全体像を把握しています。 PE3 の SR はネットワークの機能情報に基づいてリソースをランク付けし、推奨されるデータセンター(この例では DC2)を ITSM に返信します。 続いて ITSM は DCE デバイス PE2 にメッセージを送信し、仮想データセンターをプロビジョニングします。