Cisco Unified Border Element(SP Edition)コンフィギュレーション ガイド:統合モデル
100rel インターワーキングのサポート
100rel インターワーキングのサポート
発行日;2012/07/12 | 英語版ドキュメント(2012/03/30 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

100rel インターワーキングのサポート

内容

100rel インターワーキングのサポートの制約事項

100rel インターワーキングのサポートについて

発信側 UAC で 100rel が必要

着信側の UAS で 100rel が必要

100rel インターワーキングのサポートの設定

100rel インターワーキングのサポート

Cisco Unified Border Element(SP Edition)は、100rel(SIP Provisional Message Reliability)インターワーキングをサポートします。この機能は、SBC が異なる SIP ネットワークと連携する場合に発生する、SIP の信頼性のある暫定応答に対するサポートが一貫していないという相互運用上の問題を解決します。

SIP では、暫定応答と最終応答の 2 種類の応答が定義されています。最終応答(2xx ~ 6xx)は、要求の処理結果を知らせ、信頼性のある方法で送信されます。SIP 暫定応答(1xx)は、確認応答のための仕組みがないため、信頼性がありません。しかし、SIP の暫定応答(1xx)を信頼性のある方法で配信することが必要な場合があります。たとえば、SIP と PSTN のインターワーキングのシナリオでは、メッセージ 180 と 183 が廃棄されないことが不可欠です。Provisional Response ACKnowledgment(PRACK)方式を使用すると、SIP 暫定応答の信頼性を高めることができます。

100rel オプションは、信頼性のある暫定応答がサポートされているか必要であることを示すために使用され、信頼性のある暫定応答の受信を確認するために PRACK メッセージが使用されます。


) この機能は、Cisco IOS XE Release 2.5 以降の統合モデルでサポートされます。


Cisco Unified Border Element(SP Edition)は、以前は Integrated Session Border Controller と呼ばれており、このマニュアルでは通常 Session Border Controller(SBC; セッション ボーダー コントローラ)と呼びます。

100rel インターワーキング サポートの機能履歴

 

リリース
変更内容

Cisco IOS XE Release 2.5

この機能は、Cisco IOS XRで導入されました。

100rel インターワーキングのサポートの制約事項

Cisco Unified Border Element(SP Edition)上で 100rel インターワーキングのサポートを設定する場合、次の制約事項があります。

レイト メディアとアーリー メディア間インターワーキングが必要な場合、着信側は信頼できる暫定応答をサポートする必要があります。図 1 に示すシナリオは設定できません。

100rel インターワーキングでは、各 INVITE トランザクションに対し、PRACK メッセージ上のオファー交換が 1 つだけ可能です。

100rel インターワーキングは、100rel のサポートが必要なネットワークに面する隣接上で設定されます。

Cisco Unified Border Element(SP Edition)の設定は、100rel インターワーキング中に PRACK User Agent Server(UAS; ユーザ エージェント サーバ)として動作するために、該当するコールの着信隣接上で設定する必要があります。

Cisco Unified Border Element(SP Edition)の設定は、100rel インターワーキング中に PRACK User Agent Client(UAC; ユーザ エージェント クライアント)として動作するために、該当するコールの発信隣接上で設定する必要があります。

SIP は、最終応答が未処理の間のトランザクション タイムアウトを避けるために暫定応答を使用し、経過表示応答が信頼性のある方法で送信される場合はその頻度を減らします。これにより、信頼性のない経過表示応答を受信し信頼性のある経過表示応答を送信する Back-to-Back User Agent(B2BUA)が、受信よりも低い頻度で経過表示応答を送信できます。Cisco Unified Border Element(SP Edition)はこれを行おうとしません。受信した暫定応答は単に転送されます(設定されているすべてのヘッダー フィルタリング ルールに従います)。

100rel インターワーキングのサポートについて

100rel 相互運用性機能は、個々の SIP 隣接に対して次の機能を実行します。

受信した SIP 要求から 100rel オプションを削除します。

着信側の UAS からの応答の信頼性がない場合でも、信頼性のある暫定応答を発信側 UAC に送信します。

発信側の UAC がサポートしていない場合でも、着信側 UAS からの信頼性のある暫定応答を受信します。

発信 SIP 要求に 100rel オプションのサポートを追加します。

図 1 に、UAS として動作する SBC を示します。図 2 に UAC として動作する SBC を示します。

図 1 UAS として動作する SBC

 

図 2 UAC として動作する SBC

 

発信側 UAC で 100rel が必要

Cisco Unified Border Element(SP Edition)は、100rel が必要なネットワークからの、100rel をサポートしていないネットワークにルーティングする必要があるコールを確立します。そのために、SBC は、SIP 要求の Supported ヘッダーと Require ヘッダーから 100rel オプションを除去します。100rel オプションを除去した後も、SBC は、必要に応じて信頼性のある暫定応答を「Require: 100rel」ヘッダー付きで送信します。Cisco Unified Border Element は、「Supported: 100rel」ヘッダーを含む要求に対し、そのようなヘッダーが「Require: 100rel」ヘッダーを含まず、応答が信頼性のない暫定応答として受信される場合に、信頼性のある暫定応答を送信するようにも設定できます。

必要に応じた信頼性のある応答の送信

SIP 要求に「Require: 100rel」ヘッダーが含まれており、SBC が 100rel オプションを除去する場合、SBC は「Require: 100rel」ヘッダー付きの信頼性のある暫定応答として暫定応答を送信する必要があります。この場合、着信側の UAS は、信頼性のない暫定応答を送信します。これは、SBC によって要求から 100rel オプションが除去されたためです。

サポートされている場合の信頼性のある応答の送信

SIP 要求に「Supported: 100rel」ヘッダーが含まれている場合、SIP 要求に「Require: 100rel」ヘッダーが含まれておらず、着信側の UAS が信頼性のない暫定応答を送信する場合でも、SBC は信頼性のある暫定応答を発信側の UAC に送信する必要があります。

着信側の UAS で 100rel が必要

Cisco Unified Border Element(SP Edition)は、100rel を必要としないネットワークから、100rel を必要とするネットワークに要求を送信します。このためには、次の機能が必要です。

100rel のサポートのアドバタイズ

SBC を通過する SIP 要求には、「Supported: 100rel」ヘッダーが追加される必要があります。

応答からの 100rel の削除

SBC が 100rel のサポートをアドバタイズする場合、SBC は、非 PRACK ネットワークが非 100rel メッセージを受信するようにします。

100rel インターワーキングのサポートの設定

Cisco Unified Border Element(SP Edition)で 100rel インターワーキング サポートを有効にするには、次の設定が必要です。

設定は SIP 隣接に適用されます。

受信側では、次のことを示すために 2 つのフラグが設定されます。

受信した SIP INVITE 要求中の Supported ヘッダーと Require ヘッダーから 100rel オプションを除去するかどうか。

受信した SIP INVITE 要求に「Supported:100rel」ヘッダーが含まれている場合に、100rel インターワーキングを有効にするかどうか。

送信側では、次の 2 つのフラグが設定されます。

「Supported:100rel」を送信 SIP INVITE 要求に追加する。

「Require:100rel」を送信 SIP INVITE 要求に追加する。

ここでは、100rel インターワーキングのサポートを設定するための手順について説明します。

手順の概要

1. configure terminal

2. sbc sbc-name

3. sbe

4. adjacency sip adjacency-name

5. 100rel inbound {strip | support}

6. 100rel outbound {require-add | support-add}

7. end

8. show sbc sbc-name sbe adjacencies { adjacency-name } [detail]

手順の詳細

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

configure terminal

 

Router# config terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

sbc sbc-name

 

Router(config)# sbc test

セッション ボーダー コントローラ(SBC)コンフィギュレーション サブモードを開始します。

ステップ 3

sbe

 

Router(config-sbc)# sbe

Signaling Border Element(SBE)コンフィギュレーション サブモードを開始します。

ステップ 4

adjacency sip adjacency-name

 

Router(config-sbc-sbe)# adjacency sip adj1

隣接 SIP コンフィギュレーション サブモードを開始します。

ステップ 5

100rel inbound {strip | support}

 
Router(config-sbc-sbe-adj-sip)# 100rel inbound strip
Router(config-sbc-sbe-adj-sip)# 100rel inbound support

Signaling Border Element(SBE)に対し、インバウンド SIP 隣接の 100rel インターワーキング パラメータを設定します。

ステップ 6

100rel outbound {require-add | support-add}

 
Router(config-sbc-sbe-adj-sip)# 100rel outbound require-add
Router(config-sbc-sbe-adj-sip)# 100rel outbound support-add

Signaling Border Element(SBE)に対し、アウトバウンド SIP 隣接の 100rel インターワーキング パラメータを設定します。

ステップ 7

end

 

Router(config-sbc-sbe)# end

Router(config-sbc)#

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

show sbc sbc-name sbe adjacencies {adjacency-name} [detail]

 
Router# show sbc test sbe adjacencies adj1 detail

Signaling Border Element(SBE)上で設定されている隣接の一覧を表示します。