Cisco 7600 シリーズ ルータ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 12.2SX
トラフィック ストーム制御の設定
トラフィック ストーム制御の設定
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 8MB) | フィードバック

目次

トラフィック ストーム制御の設定

トラフィック ストーム制御の概要

トラフィック ストーム制御のデフォルト設定

トラフィック ストーム制御のイネーブル化

トラフィック ストーム制御設定の表示

トラフィック ストーム制御の設定

この章では、Cisco 7600シリーズ ルータに、トラフィック ストーム制御機能を設定する手順について説明します。


) • この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、『Cisco 7600 Series Router Cisco IOS Command Reference』を参照してください。

WS-X6548-GE-TX、WS-X6548V-GE-TX、WS-X6148-GE-TX、WS-X6148V-GE-TXスイッチング モジュールでは、トラフィック ストーム制御をサポートしません。


 

この章の構成は次のとおりです。

「トラフィック ストーム制御の概要」

「トラフィック ストーム制御のデフォルト設定」

「トラフィック ストーム制御のイネーブル化」

トラフィック ストーム制御の概要

トラフィック ストームは、パケットがLANでフラッディングする場合に発生するもので、過剰なトラフィックを生成し、ネットワークのパフォーマンスを低下させます。トラフィック ストーム制御機能は、LANポートが、物理インターフェイスのブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャスト トラフィック ストームによって中断されるのを防ぎます。

トラフィック ストーム制御(トラフィック抑制)は着信トラフィック レベルを、1秒ごとのトラフィック ストーム制御でモニタします。そのインターバルの中で、トラフィック レベルを、設定したトラフィック ストーム制御レベルと比較します。トラフィック ストーム制御レベルは、ポートの利用可能な帯域幅全体に対するパーセンテージです。各ポートには、すべてのタイプのトラフィック(ブロードキャスト、マルチキャスト、およびユニキャスト)用に使用されている単一のトラフィック ストーム制御レベルがあります。


) • ルータは、マルチキャストとユニキャストのトラフィック ストーム制御をギガビット イーサネットLANポートでのみサポートします。

ルータは、ブロードキャスト トラフィック ストーム制御をすべてのLANポートでサポートします。

トラフィック ストーム制御では、スパニングツリー パケットを抑制しません。スパニング ツリー パケット以外、トラフィック ストーム制御は、制御トラフィックとデータトラフィックを区別しません。


 

トラフィック ストーム制御は、1秒ごとのトラフィック ストーム制御で、トラフィック ストーム制御をイネーブルにする各トラフィック タイプのレベルをモニタします。1つのインターバルの中で、トラフィック ストーム制御がイネーブルにされている入トラフィックが、ポートで設定されているトラフィック ストーム制御レベルに達する場合、トラフィック ストーム制御は、そのトラフィック ストーム制御インターバルが終了するまでトラフィックを廃棄します。

図 36-1は、一定時間におけるLANインターフェイスのブロードキャスト トラフィック パターンを示しています。この例では、トラフィック ストーム制御がT1とT2時間の間、およびT4とT5時間の間で発生します。これらのインターバル中に、ブロードキャスト トラフィックの量が設定済みのスレッシュホールドを超過したためです。

図 36-1 ブロードキャスト抑制

 

トラフィック ストーム制御スレッシュホールドの値とタイム インターバルの組み合わせによって、トラフィック制御アルゴリズムをさまざまなレベルで機能させることができます。スレッシュホールドが高いほど、通過できるパケット数が多くなります。

Cisco 7600シリーズ ルータ上のトラフィック ストーム制御は、ハードウェアに実装されています。LANインターフェイスからスイッチング バスへ流れるパケットはトラフィック ストーム制御回路でモニタされます。パケットの宛先アドレスの個別/グループ ビットを使用すると、トラフィック ストーム制御回路はパケットがユニキャストまたはブロードキャストの場合、1秒のインターバル内の現在のパケット数を追跡します。この値がスレッシュホールドに達すると、以降のパケットは排除されます。

ハードウェアによるトラフィック ストーム制御では、トラフィックの測定に帯域ベースの方式が使用されるので、制御されたトラフィックが使用できる総帯域幅に対する割合の設定が、実装上の最も重要な要素になります。パケットは均等な間隔で着信するわけではないので、制御されたトラフィック アクティビティが測定される1秒のインターバルによって、トラフィック ストーム制御の動作が影響を受ける場合があります。

次に、トラフィック ストーム制御動作の例を示します。

ブロードキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、ブロードキャスト トラフィックが1秒間のトラフィック ストーム制御の間に制御レベルを超える場合、トラフィック ストーム制御はそのトラフィック ストーム制御インターバルが終了するまで、すべてのブロードキャスト トラフィックを廃棄します。

ブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、そのブロードキャストとマルチキャスト トラフィックの合計が1秒間のトラフィック ストーム制御の間に制御レベルを超える場合、トラフィック ストーム制御はそのトラフィック ストーム制御インターバルが終了するまで、すべてのブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィックを廃棄します。

ブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、ブロードキャスト トラフィックが1秒間のトラフィック ストーム制御の間に制御レベルを超える場合、トラフィック ストーム制御はそのトラフィック ストーム制御インターバルが終了するまで、すべてのブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィックを廃棄します。

ブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、マルチキャスト トラフィックが1秒間のトラフィック ストーム制御の間に制御レベルを超える場合、トラフィック ストーム制御はそのトラフィック ストーム制御インターバルが終了するまで、すべてのブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィックを廃棄します。

トラフィック ストーム制御のデフォルト設定

トラフィック ストーム制御は、デフォルトではディセーブルに設定されています。

トラフィック ストーム制御のイネーブル化

トラフィック ストーム制御をイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
説明

ステップ 1

Router(config)# interface {{ type 1 slot/port } | { port-channel number }}

設定するインターフェイスを選択します。

ステップ 2

Router(config-if)# storm-control broadcast level level [. level ]

インターフェイス上のブロードキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、トラフィック ストーム制御レベルを設定し、そのトラフィック ストーム制御レベルを、インターフェイス上でイネーブルにされているすべてのトラフィック ストーム制御モードに適用します。

Router(config-if)# no storm-control broadcast level

インターフェイス上のブロードキャスト トラフィック ストーム制御をディセーブルにします。

ステップ 3

Router(config-if)# storm-control multicast level level [. level ]

 


storm-control multicastコマンドは、ギガビット イーサネット インターフェイスでのみサポートされています。


 

インターフェイス上のマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、トラフィック ストーム制御レベルを設定し、そのトラフィック ストーム制御レベルを、インターフェイス上でイネーブルにされているすべてのトラフィック ストーム制御モードに適用します。

Router(config-if)# no storm-control multicast level

インターフェイス上のマルチキャスト トラフィック ストーム制御をディセーブルにします。

ステップ 4

Router(config-if)# storm-control unicast level level [. level ]

 


storm-control unicastコマンドは、ギガビット イーサネット インターフェイスでのみサポートされています。


 

インターフェイス上のユニキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにし、トラフィック ストーム制御レベルを設定し、そのトラフィック ストーム制御レベルを、インターフェイス上でイネーブルにされているすべてのトラフィック ストーム制御モードに適用します。

Router(config-if)# no storm-control unicast level

インターフェイス上のユニキャスト トラフィック ストーム制御をディセーブルにします。

ステップ 5

Router(config-if)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 6

Router# show running-config interface

設定を確認します。

1.type = ethernetfastethernetgigabitethernet、またはtengigabitethernet

トラフィック ストーム制御レベルを設定する場合、次の点に注意してください。

トラフィック ストーム制御は、EtherChannel(ポート チャネル インターフェイス)に設定できます。

トラフィック ストーム制御を、EtherChannelのメンバーであるポートに設定しないでください。トラフィック ストーム制御をEtherChannelのメンバーとして設定されているポートに設定すると、そのポートは中断状態になります。

レベルをインターフェイスの帯域幅全体に対する割合として指定します。

レベルの指定範囲は0~100です。

任意で、レベルの小数部を0~99の範囲で指定できます。

100%は、トラフィック ストーム制御がないことを意味します。

0.0%は、すべてのトラフィックを抑制します。


) 次のモジュールでは、0.33%未満のレベル値になるとトラフィックすべてを抑制します。

― WS-X6704-10GE
― WS-X6748-SFP
― WS-X6724-SFP
― WS-X6748-GE-TX


ハードウェアの制限およびサイズの異なるパケットがカウントされる方式のため、レベルの割合は概数になります。着信トラフィックを構成するフレームのサイズにより、実際に実行されるレベルは、設定レベルと数パーセント程度異なる場合があります。

次に、インターフェイスGigabitEthernet 3/16でマルチキャスト トラフィック ストーム制御をイネーブルにして、トラフィック ストーム制御レベルを70.5%に設定する例を示します。この設定により、トラフィック ストーム制御レベルが、インターフェイスGigabitEthernet 3/16でイネーブルになっているすべてのトラフィック ストーム制御モードに適用されます。

Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 3/16
Router(config-if)# storm-control multicast level 70.5
Router(config-if)# end

トラフィック ストーム制御設定の表示

トラフィック ストーム制御情報を表示するには、 表 36-1 に記載されているコマンドを使用します。

 

表 36-1 トラフィック ストーム制御のステータスと設定の表示用コマンド

コマンド
説明

Router# show interfaces [{ type 2 slot/port } | { port-channel number }] switchport

すべてのレイヤ2 LANポートまたは特定のレイヤ2 LANポートの管理および動作ステータスを表示します。

Router# show interfaces [{ type1 slot/port } | { port-channel number }] counters broadcast

Router# show interfaces [{ type1 slot/port } | { port-channel number }] counters multicast

Router# show interfaces [{ type1 slot/port } | { port-channel number }] counters unicast

すべての抑制されたトラフィックには、1つのカウンタがあります。これらのコマンドはすべて、同じ廃棄数を表示します。すべてのインターフェイスまたは特定のインターフェイスで、3つすべてのトラフィック ストーム制御モード用に廃棄されたパケットの総数を表示します。

2.type = ethernetfastethernetgigabitethernet、またはtengigabitethernet


show interfaces [{interface_type slot/port} | {port-channel number}] countersコマンドは、廃棄数を表示しません。次のトラフィックタイプ キーワードの中から、1つを使用しなければなりません。broadcastmulticast、またはunicastで、これらはすべて同じ廃棄数を表示します。