Cisco 7600 シリーズ ルータ セッション ボーダ コン トローラ コンフィギュレーション ガイド
SIP タイマー
SIP タイマー
発行日;2012/01/30 | 英語版ドキュメント(2010/04/20 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 9MB) | フィードバック

目次

SIP タイマー

この章の構成

SIP タイマーについて

SIP タイマーの設定方法

SIP タイマーの設定

SIP タイマー

Session Initiation Protocol(SIP)タイマー機能を使用すると、Cisco IOS ソフトウェアの以前のリリースではハードコードされていた数多くの SIP タイマーを設定できます。SIP タイマーを設定すると、デバイスおよびネットワーク環境の相互運用性およびパフォーマンスを高めることができます。


) ACE SBC Release 3.0.0 以降では、この機能は統合モデルに限りサポートされます。


SIP タイマー機能の履歴

 

リリース
変更内容

ACE SBC Release 3.0.00

この機能は、SBC 統合モデルのサポートとともに Cisco 7600 シリーズ ルータに追加されました。

この章の構成

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「SIP タイマーについて」

「SIP タイマーの設定方法」

SIP タイマーについて

SIP タイマー機能を使用すると、Cisco IOS ソフトウェアの以前のリリースではデフォルト値にハードコードされていた一部の SIP タイマーを設定できます。以前のリリースでは、SBC は RFC 3261 で推奨されているデフォルトの SIP タイマー値を使用していました。 表 19-1 を参照してください。

 

表 19-1 タイマーのデフォルト値

タイマー
意味

T1

500 ミリ秒(デフォルト)

Round-Trip Time(RTT; ラウンドトリップ時間)推定値

T2

4 秒

非 INVITE 要求および INVITE 応答の最大再送信インターバル

T4

5 秒

メッセージがネットワーク内にとどまる最大期間

Timer A

T1(初回)

INVITE 要求の再送信インターバル(UDP 専用)

Timer B

64* T1

INVITE トランザクションのタイムアウト タイマー

Timer C

> 3 分

プロキシ INVITE トランザクションのタイムアウト

Timer D

> 32 秒(UDP)
0 秒(TCP/Stream Control Transmission Protocol(SCTP))

応答再送信の待機時間

Timer E

T1(初回)

非 INVITE 要求の再送信インターバル(UDP 専用)

Timer F

64* T1

非 INVITE トランザクションのタイムアウト タイマー

Timer G

T1(初回)

INVITE 応答の再送信インターバル

Timer H

64* T1

ACK 受信の待機時間

Timer I

T4(UDP)
0(TCP/SCTP)

ACK 再送信の待機時間

Timer J

64* T1(UDP)
0(TCP/SCTP)

非 INVITE 要求再送信の待機時間

Timer K

T4(UDP)
0(TCP/SCTP)

応答再送信の待機時間

SBC では、T1、T2、および Timer D の値を変更できます。そのためには、 udp-first-retransmit-interval udp-max-retransmit-interval udp-response-linger-period の各コマンドをそれぞれ使用します。また、invite-timeout コマンドを使用すると、リモート SIP エンドポイントが SBC の発信 INVITE に応答するまで、SBC が待機する時間(発信トランザクションの Timer B の値)を選択できます。

発信 SIP INVITE 要求に対する最終応答を SBC が待機する時間(秒単位)を設定します。

SBC では、SIP プロトコル レベル タイマーだけでなく、トランスポート関連のタイマー コマンドも変更できます。具体的には、 tcp-connect-timeout (TCP SYN が応答を待機する時間)および tcp-idle-timeout (TCP 接続がアイドルのままアクティブな状態を維持する時間)です。これらのタイマーはトランスポート レベルの値ですが、IACE SBC Release 3.0.00 はこれらのタイマーを SIP でだけサポートし、H.323 および H.248 ではサポートしません。


) SIP タイマー値を正しく設定しないと、予期しない動作が発生する場合があります。


SIP タイマーの設定方法

ここでは、SIP タイマーを設定する手順について説明します。

SIP タイマーの設定

手順概要

1. configure

2. sbc service-name

3. sbe

4. sip timer

5. tcp-connect-timeout interval

6. tcp-idle-timeout interval

7. invite-timeout interval

8. udp-first-retransmit-interval interval

9. udp-max-retransmit-interval interval

10. udp-response-linger-period interval

11. exit

12. show services sbc service-name sbe sip timers

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

configure

 

host1/Admin# configure

グローバル コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。

ステップ 2

sbc service-name

 

host1/Admin(config)# sbc mysbc

SBC サービス モードを開始します。

サービス名を定義するには、 service-name 引数を使用します。

ステップ 3

sbe

 

host1/Admin(config-sbc)# sbe

SBC の Signaling Border Element(SBE; シグナリング ボーダ エレメント)機能モードを開始します。

ステップ 4

sip timer

 

host1/Admin(config-sbc-sbe)# sip timer

SBC の SIP タイマー機能モードを開始します。

ステップ 5

tcp-connect-timeout interval

 

host1/Admin(config-sbc-sbe-sip-tmr)# tcp-connect-timeout 3000

リモート ピアに対する SIP TCP 接続が完了するまで、SBC が待機する時間を(ミリ秒単位で)設定します。この時間を超えると、その接続は失敗します。デフォルトのタイムアウト インターバルは 1000 ミリ秒です。

ステップ 6

tcp-idle-timeout interval

 

host1/Admin(config-sbc-sbe-sip-tmr)# tcp-idle-timeout 30000

TCP ソケットがどのトラフィックも処理しない最小時間を(ミリ秒単位で)設定します。この時間を超えると、TCP ソケットは閉じられます。デフォルト値は 2 分です。

(注) アイドル タイマーが 12 秒おきにチェックされるため、このコマンドの値が正確であるとは限りません。

ステップ 7

invite-timeout interval

 

host1/Admin(config-sbc-sbe-sip-tmr)#
invite-timeout 60

発信 SIP INVITE 要求に対する最終応答を SBC が待機する時間を(秒単位で)設定します。デフォルト値は 180 秒です。その間、応答を受信しない場合は、内部で「408 Request Timeout」応答が生成され、コール元に返されます。

ステップ 8

udp-first-retransmit-interval interval

 

host1/Admin(config-sbc-sbe-sip-tmr)# udp-first-retransmit-interval 1000

UDP 応答または ACK を SBC が待機する時間を(ミリ秒単位で)設定します。この時間を超えると、該当する信号の最初の再送信が実行されます。

SBC は、そのまま応答を得られない場合、 udp-max-retransmit-interval の時間に達するまで、後続の再送信インターバルを毎回 2 倍にします。この時間が 64 回経過しても応答/ACK を受信できない場合、SBC は要求の再送信を停止し、タイムアウトにします。

最初の UDP 再送信インターバルのデフォルト値は
500 ミリ秒です。

ステップ 9

udp-max-retransmit-interval interval

 

host1/Admin(config-sbc-sbe-sip-tmr)# udp-max-retransmit-interval 8000

SBC が再送信を行う最大時間インターバルを(ミリ秒単位で)設定します(上記のステップ 9 に示した udp-first-retransmit-interval を参照)。最大 UDP 再送信インターバルのデフォルト値は 4 ミリ秒です。

ステップ 10

udp-response-linger-period interval

 

host1/Admin(config-sbc-sbe-sip-tmr)# udp-response-linger-period 10000

SBC が INVITE 要求に対する UDP 否定応答を保持する時間を(ミリ秒単位で)設定します。

この時間内に受信した後続の再送信応答はすべて、否定 ACK で応答されます。それ以降に再送信された応答は無視されます。

udp-response-linger-period のデフォルト値は 32 秒です。

ステップ 11

exit

 

host1/Admin(config-sbc-sbe)# exit

sip timer モードを終了し、SBE モードに戻ります。

ステップ 12

show services sbc service-name sbe sip timers

 

host1/Admin(config-sbc)# show services sbc mysbc sbe sip timers

現在設定されている SIP 関連のタイマーを表示します。