Cisco 7600 シリーズ ルータ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 12.1E
電源管理および環境モニタリング
電源管理および環境モニタリング
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

電源管理および環境モニタリング

電源管理の機能概要

電源の冗長構成のイネーブル化およびディセーブル化

CLI によるモジュールの電源切断および電源投入

CLI によるシステムの電源ステータスの表示

CLI によるモジュールの電源再投入

システムの所要電力の判別

環境モニタリングの機能概要

CLI コマンドによるシステム環境ステータスの監視

LED 環境表示の概要

電源管理および環境モニタリング

この章では、Cisco 7600 シリーズ ルータの電源管理および環境モニタリング機能について説明します。


) この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、『Cisco 7600 Series Router Cisco IOS Command Reference』を参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「電源管理の機能概要」

「環境モニタリングの機能概要」

電源管理の機能概要

ここでは、Cisco 7600 シリーズ ルータの電源管理について説明します。

「電源の冗長構成のイネーブル化およびディセーブル化」

「CLI によるモジュールの電源切断および電源投入」

「CLI によるシステムの電源ステータスの表示」

「CLI によるモジュールの電源再投入」

「システムの所要電力の判別」


) 冗長構成電源を備えたシステムでは、すべての電源が同じワット数でなければなりません。Cisco 7600 シリーズ ルータでは、同一のシャーシで AC 入力電源モジュールおよび DC 入力電源モジュールを組み合わせて使用できます。サポートされる電源構成についての詳細については、『Cisco 7609 Router Installation Guide and Cisco 7603 Router Installation Guide 』を参照してください。


モジュールは、所要電力がそれぞれ異なります。構成によっては、必要とされる電力が 1 台の電源モジュールでは不十分な場合があります。電源管理機能により、設置されているすべてのモジュールに 2 つの電源モジュールで電力を供給することができますが、この構成では冗長構成はサポートされません。ここでは、冗長および非冗長の電源構成について説明します。

システムの所要電力については、「システムの所要電力の判別」を参照してください。

電源の冗長構成のイネーブル化およびディセーブル化

冗長構成をディセーブルまたはイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで power redundancy-mode combined | redundant コマンドを使用します(デフォルトでは、冗長構成がイネーブルに設定されています)。電源モジュールの構成は、いつでも冗長または非冗長に変更できます。

combined キーワードを指定すると、冗長構成がディセーブルになります。非冗長構成では、システムで使用できる電力量は、2 台の電源モジュールで供給できる合計電力です。システムは総電力量の許容範囲内で、可能な数のモジュールに電力を供給します。ただし、1 台の電源モジュールが故障し、それまで電力が供給されていた全モジュールに供給できる十分な電力がなくなった場合には、システムは十分な電力を供給できないモジュールの電源を切断します。

redundant キーワードを指定すると、冗長構成がイネーブルになります。冗長構成では、両方の電源モジュールから供給される合計電力が、1台の電源モジュールの電力容量よりも大きくなることはありません。1 台の電源モジュールが故障した場合、もう 1 台がシステムの負荷全体を引き継ぎます。2 台の電源モジュールを搭載して電源をオンにすると、それぞれの電源モジュールがシステムに必要な電力の約半分を同時に供給します。ロード シェアリングと冗長構成は自動的にイネーブルになるので、ソフトウェアの設定は必要ありません。

各モジュールの現在のステートおよび使用できる総電力量を表示するには、 show power コマンドを使用します(CLI によるシステムの電源ステータスの表示を参照)。

表38-1 に、電源モジュールの構成を変更した場合のシステムへの影響について説明します。

 

表38-1 電源モジュールの構成を変更した場合の影響

構成の変更内容
影響

冗長から非冗長へ

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源モジュールの合計電力供給量まで増加します。

十分な電力がある場合、 show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されていたモジュールに電源が入ります。

非冗長から冗長へ(両方の電源モジュールのワット数が同じであるものとします)

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、一方の電源モジュールの電力供給量まで減少します。

それまでに電力が供給されていた全モジュールに供給できる十分な電力がない場合は、一部のモジュールの電源が切断され、そのモジュールについては show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されます。

冗長構成がイネーブルで、同じワット数の電源モジュールを取り付けた場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、一方の電源モジュールの電力供給量と等しくなります。

供給できる電力量には変化がないので、モジュールのステータスは変化しません。

冗長構成がディセーブルで、同じワット数の電源モジュールを取り付けた場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源モジュールの合計電力供給量まで増加します。

十分な電力がある場合、 show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されていたモジュールに電源が入ります。

冗長構成がイネーブルで、ワット数が大きいあるいは小さい電源モジュールを取り付けた場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

取り付けた電源モジュールのワット数がすでに搭載されている電源モジュールのワット数より大きくても、システムはワット数の異なる電源モジュールの使用を認めません。新しく取り付けた電源モジュールはシャットダウンされます。

冗長構成がディセーブルで、ワット数が大きいあるいは小さい電源モジュールを取り付けた場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源モジュールの合計電力供給量まで増加します。

十分な電力がある場合、 show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されていたモジュールに電源が入ります。

冗長構成がイネーブルで、電源モジュールを取り外した場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

供給できる電力量には変化がないので、モジュールのステータスは変化しません。

冗長構成がディセーブルで、電源モジュールを取り外した場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、一方の電源モジュールの電力供給量まで減少します。

それまでに電力が供給されていた全モジュールに供給できる十分な電力がない場合は、一部のモジュールの電源が切断され、そのモジュールについては show power コマンド出力の oper state フィールドで power-deny と表示されます。

ワット数の異なる電源モジュールを取り付け、冗長構成がイネーブルのとき、システムを起動した場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムは、冗長構成ではワット数の異なる電源モジュールの使用を認めません。ワット数の小さいほうの電源モジュールがシャットダウンされます。

ワット数の等しいあるいは異なる電源モジュールを取り付け、冗長構成がディセーブルのとき、システムを起動した場合

システム ログおよび Syslog メッセージが生成されます。

システムの電力が、両方の電源モジュールの合計電力供給量と等しくなります。

システムは総電力量の許容範囲内で、可能な数のモジュールに電力を供給します。

CLI によるモジュールの電源切断および電源投入

CLI(コマンドライン インターフェイス)からモジュールの電源を切断するには、no power enable module slot コマンドを使用します。


) no power enable module slot コマンドを使用してモジュールの電源を切断した場合、そのモジュールの設定は保存されません。


電源を切断したモジュールに電源投入するには、グローバル コンフィギュレーション モードで power enable module slot コマンドを使用します。

CLI によるシステムの電源ステータスの表示

システム コンポーネントの現在の電源ステータスを表示するには、 show power コマンドを使用します。

Router# show power
system power redundancy mode = redundant
system power total = 1153.32 Watts (27.46 Amps @ 42V)
system power used = 397.74 Watts ( 9.47 Amps @ 42V)
system power available = 755.58 Watts (17.99 Amps @ 42V)
Power-Capacity PS-Fan Output Oper
PS Type Watts A @42V Status Status State
---- ------------------ ------- ------ ------ ------ -----
1 WS-CAC-2500W 1153.32 27.46 OK OK on
2 none
Pwr-Requested Pwr-Allocated Admin Oper
Slot Card-Type Watts A @42V Watts A @42V State State
---- ------------------ ------- ------ ------- ------ ----- -----
1 WS-X6K-SUP2-2GE 142.38 3.39 142.38 3.39 on on
2 - - 142.38 3.39 - -
5 WS-X6248-RJ-45 112.98 2.69 112.98 2.69 on on
Router#
 

CLI によるモジュールの電源再投入

モジュールの電源を再投入する(リセットする)には、グローバル コンフィギュレーション モードから power cycle module slot コマンドを使用します。モジュールの電源が 5 秒間オフになったあと、再びオンになります。

システムの所要電力の判別

システムの所要電力は、電源モジュールの容量によって異なります。1000 Wおよび1300 Wの電源モジュールを使用する場合、シャーシのサイズおよび搭載されているモジュールのタイプによって、構成が制約される場合があります。電源消費量の詳細については、次の URL の『 Release Notes for the Catalyst 6000 Family Switches and Cisco 7600 Internet Router for Cisco IOS 』を参照してください。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat6000/relnotes/index.htm

環境モニタリングの機能概要

シャーシ コンポーネントの環境モニタリング機能により、コンポーネント障害の兆候を早期に発見し、安全で信頼性の高いシステム運用を実現するとともに、ネットワークの中断を防止することができます。ここでは、これらの重要なシステム コンポーネントを監視し、システム内でハードウェア関連の問題点を特定し、すみやかに修正する方法を説明します。

CLI コマンドによるシステム環境ステータスの監視

システム ステータス情報を表示するには、 show environment [ alarm | status | temperature ] コマンドを入力します。各キーワードによって次の情報が表示されます。

alarm ― 環境アラームを表示します。

status ― アラーム ステータスを表示します。

thresholds ― アラームしきい値を表示します。

status ― Field-Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)の動作ステータスおよび電源と温度の情報を表示します。

temperature ― FRU の温度情報を表示します。

LED 環境表示の概要

LED はメジャーおよびマイナーの 2 種類のアラームを表示します。メジャー アラームは、システムのシャットダウンを引き起こす可能性のある重大な問題を表します。マイナー アラームは単に通知を目的とし、解消されなければ重大な問題に発展する可能性のある問題を表すメッセージです。

過熱状態により、システムが(メジャーまたはマイナーの)アラームを表示した場合、5 分間そのアラームはキャンセルされず、(モジュールのリセットまたはシャットダウンなどの)措置も行われません。この間に温度がアラームしきい値より5°C(41°F)下がると、アラームはキャンセルされます。

表38-2 に、スーパーバイザ エンジンおよびスイッチング モジュールに関する環境インジケータを示します。


) スーパーバイザ エンジンのシステム LED を含む、LED についての詳細は、『Cisco 7600 Series Router Module Installation Guide』を参照してください。


 

表38-2 スーパーバイザ エンジンおよびスイッチング モジュールの環境モニタリング

コンポーネント
アラームの種類
LED 表示
アクション

スーパーバイザ エンジンの温度センサーがメジャーしきい値を超過 1

メジャー

ステータス 2 LED レッド 3

Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。

冗長構成の場合、冗長スーパーバイザ エンジンへの切り替えが行われ、アクティブなスーパーバイザ エンジンがシャットダウンされます。

冗長構成ではなく、過熱状態が改善されない場合、システムは 5 分後にシャットダウンします。

スーパーバイザ エンジンの温度センサーが、マイナーしきい値を超過

マイナー

ステータス LED オレンジ

Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。

状況を監視します。

冗長スーパーバイザ エンジンの温度センサーがメジャーまたはマイナーしきい値を超過

メジャー



 

マイナー

ステータス LED レッド



 

ステータス LED オレンジ

Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。

メジャー アラームが発生し過熱状態が改善されない場合、システムは 5 分後にシャットダウンします。

マイナー アラームの場合、状況を監視します。

スイッチング モジュールの温度センサーがメジャーしきい値を超過

メジャー

ステータス LED レッド

Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。

モジュールの電源を切断します。 4

スイッチング モジュールの温度センサーがマイナーしきい値を超過

マイナー

ステータス LED オレンジ

Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。

状況を監視します。

1.温度センサーは、主要なスーパーバイザ エンジン コンポーネント(ドータカードも含む)を監視します。

2.ステータス LED は、スーパーバイザ エンジンの前面パネルおよびすべてのモジュールの前面パネルにあります。

3.ステータス LED は、スーパーバイザ エンジンが故障するとレッドに点灯します。冗長構成のスーパーバイザがない場合は、システム LED もレッドに点灯します。

4.手順については、「電源管理の機能概要」を参照してください。