Cisco 1-Port OC-12 ATM Line Card インストレーション コンフィギュレーション ガイド
概要:1-Port OC-12 ATM Line Card
概要:1-Port OC-12 ATM Line Card
発行日;2012/01/09 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 1MB) | フィードバック

目次

概要:1-Port OC-12 ATM Line Card

ライン カードの概要

ATMの概要

カプセル化方式のサポート

SONET/SDHの概要

機能

インターフェイス仕様

光ファイバ伝送仕様

SONETの距離制限

パワー バジェット

OC-12 ATM Line Cardのパワー マージンの概算

十分な伝送パワーがあるマルチモード パワー バジェットの例

シングルモード伝送

SONETシングルモード パワー バジェットの例

統計を使用したリンク損失およびパワー バジェットの概算

LED

アラーム

SFPモジュール

ケーブルおよびコネクタ

ライン カードのスロットの番号付け

ライン カードのインターフェイス アドレス

ライン カードの概要

1-port OC-12 ATM Line Cardは、Cisco 7304ルータで半幅スロットに搭載されるシングル ポートのライン カードです。OC-12 ATM Line Cardは、OC-12c速度(622.08 Mbps)のATM over SONETインターフェイスを提供します。OC-12は、物理インターフェイス上でATMセルを送受信する一方で、4ギガビット シリアル リンクからのパケットをバックプレーンを介して送受信します。

図1-1 Cisco 1-Port OC-12 ATMの前面

 

ATMの概要

Asynchronous Transfer Mode(ATM;非同期転送モード)は、回線交換の利点(伝播遅延の均一性およびキャパシティの保証)にパケット交換の利点(断続的なトラフィックに対応するフレキシビリティおよび効率性)を組み合わせた、セル スイッチングおよび多重化テクノロジーを採用しています。

ATMは、コネクション型の環境です。ATMネットワークを出入りするトラフィックはすべて、その先頭にVirtual Path Identifier(VPI;仮想パス識別子)およびVirtual Channel Identifier(VCI;仮想チャネル識別子)が付加されます。VPI/VCIのペアが、1つのVirtual Circuit(VC;仮想回線)とみなされます。個々のVCは、ATMネットワーク上の他のノードへの専用コネクションです。VCは、他のルータまたはホストへのポイントツーポイント メカニズムとして扱われ、双方向トラフィックに対応できます。

各ATMノードは、ATMネットワーク上で通信する必要のある他のすべてのノードとの間に、個別のコネクションを確立しなければなりません。これらの接続はどれも、ATMシグナリング メカニズムとともにPermanent Virtual Circuit(PVC;相手先固定接続)またはSwitched Virtual Circuit(SVC;相手先選択接続)を使用して確立します。このシグナリングは、ATM Forum User-Network Interface(UNI)仕様V3.0に基づいています。

各VCは、宛先ノードへの独立した完全なリンクとみなされます。このコネクション上で、必要に応じてデータをカプセル化することができます。ATMネットワークはデータの内容を無視します。唯一の要件は、OC-12 ATMカードに送信されるデータがATM Adaptation Layer(AAL;ATMアダプテーション レイヤ)固有の形式になっている必要がある点だけです。

AALは、ユーザ情報のセルへの変換を定義します。AALはトランスミッタ側で上位レイヤ情報をセルに分割し、レシーバ側で再組み立てします。International Telecommunication Union
Telecommunication Standardization Sector(ITU-T;国際電気通信連合電気通信標準化部門)が推奨する4つのAALの1つであるAAL5が、データ通信をサポートします。

ATMコネクションでは、未処理の情報ビットが宛先のルータまたはホストに転送されます。ATMルータはCommon Part Convergence Sublayer(CPCS)フレームを取り出し、53バイトのセルに分割して、それらのセルを宛先ルータまたはホストに送信し、そこでセルが再組み立てされます。各セルの48バイトはCPCSデータ用であり、残りの5バイトがセル ルーティングに使用されます。5バイトのセル ヘッダーには、宛先VPI/VCI、ペイロード タイプ、Cell Loss Priority(CLP;セル損失プライオリティ)、およびヘッダー エラー制御が含まれます。

コネクションレス型のLANとは異なり、ATMではユーザにLAN環境を提供するための一定の機能が必要です。このような機能の一例がブロードキャスト機能です。サブネット上のすべてのステーションにパケットをブロードキャストする必要のあるプロトコルは、レイヤ2への1回のコールでブロードキャストを実行しなくてはなりません。ブロードキャストをサポートする目的で、ルータでは特定のVCをブロードキャストVCとして指定できるようになっています。プロトコルがブロードキャスト アドレスを指定したパケットをATMドライバに渡すと、そのパケットは複製され、ブロードキャストVCとしてマークされた各VCに送信されます。この方式は擬似ブロードキャストと呼ばれています。

カプセル化方式のサポート

OC-12 ATM Line Cardでは、次のカプセル化方式がサポートされています。

ATM AAL5上のマルチプロトコル カプセル化(RFC 1483)

ATM上のクラシカルIPおよびARP(RFC 1577)

ATM上のPPP(ポイントツーポイント プロトコル)(RFC 2364)

SONET/SDHの概要

SONETは、51.840 Mbps(STS-1c)~622.080 Mbps(STS-12c)以上の階層型速度での光デジタル伝送に関するAmerican National Standards Institute(ANSI;米国規格協会)規格(T1.1051988)です。SDHは、155.520 Mbps(STM-1)~2.488 Gbps(STM-16c)以上の階層型速度での光デジタル伝送に関する国際規格です。

SONETは、標準速度および形式系列を定義するオクテット同期多重化方式です。使用可能な情報帯域幅は600.768 Mbpsです。これは、STS-3c/STM-4 Synchronous Payload Envelope(SPE;同期ペイロード エンベロープ)のSONETフレームのペイロード部分であり、オクテット指向ユーザ データのマッピング先です(オクテット境界は、SPEオクテット境界に揃えられます)。

ITU-Tでは、155.520 Mbpsから始まる一連のSDH伝送速度を次のように定義しています。

 

SONET1
対応するSDH

STS-3c

STM-1

STS-12c2

STM-4c

STS-48c

STM-16c

1.ANSIが定義したSONET仕様

2.OC-12 ATM Line Cardで現在サポート中

SONETという名前が付いていますが、SONETは光リンクに限定されません。電気的仕様はCATV 75オームの同軸ケーブルについて定義されています。伝送速度は、T3/E3ビット同期信号の伝送に使用できる51.840 Mbpsの整数倍です。

現在規定されていて一般に使用されている伝送速度は、次のとおりです。

STS-3c ― 155.520 Mbps

STS-12c ― 622.080 Mbps(OC-12 ATM Line CardはSTS-12c/STM-4cに準拠)

STS-48c ― 2.488 Gbps

機能

OC-12 ATM Line Cardには、次の機能があります。

フィールド交換可能なSFP光モジュール。シングルモードの短距離、中距離、長距離の各オプション、およびマルチモード オプションがあります。

専用I2Cマスター ポート。このポートにより、Route Processor(RP;ルート プロセッサ)は光トランシーバのタイプを識別できます。

OC-12回線速度(622.080 Mbps)SONET/SDH物理レイヤ ポート

SONETオーバーヘッド ビットの挿入および抽出

セル ペイロードのスクランブルおよびスクランブル解除

クロックおよびデータの回復

16個のVCIビットおよび8個のVPIビットをすべてサポート

最大9180オクテットのMaximum Transmission Unit(MTU;最大伝送ユニット)をサポート

米国およびヨーロッパの両方で使用可能

合計2047本のコネクションをサポート

平均パケット サイズ200バイトで4094のAAL5フレームを同時に再組み立ておよび分割

ループバック用にAAL5データ トランスポート、F4 Operation, Administration, and Maintenance(OAM)セルをサポート

VC単位およびVP単位のトラフィック シェーピングをサポート

VC単位のキューイングをサポート

Unspecified Bit Rate(UBR;未指定ビット レート)をサポート

Non-real-time Variable Bit Rate(nrt-VBR;非リアルタイム可変ビットレート)

Cisco 7304ルータ上でのOnline Insertion and Removal(OIR;ホットスワップ)

OC-12 ATM Line Cardは次のプロトコル、サービス、およびATM固有ソフトウェアをサポートしています。

UNIシグナリング

Integrated Local Management Interface(ILMI)

ATM AAL5上のRFC-1483およびRFC-2684マルチプロトコル カプセル化

ATM上のRFC-1577クラシカルIPおよびARP

最大9180オクテットのRFC-1626 MTU

RFC-2364のATM上のPPP

インターフェイス仕様

OC-12 ATM Line Cardの物理レイヤ インターフェイスは、Optical Carrier-3(OC-12c、SONET STS-12cおよびSDH STM-4c伝送速度の仕様)です。OC-12 ATM Line Cardは、Cisco 7304ルータに対応した単一の622.080 MbpsパケットOC-12ネットワーク インターフェイスを備えています。

OC-12 ATM Line Cardは、LCタイプの光ファイバ コネクタ搭載のSmall Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールを使用します。SFPは、OC-12をネットワークへ接続するためのI/Oデバイスです(光ファイバケーブルの詳細については、「ケーブルおよびコネクタ」を参照してください)。

パケット データはPPPを使用して転送され、STS-12c/STM-4cフレーム(RFC 1619)にマッピングされます

OC-12 ATM Line Cardインターフェイスの管理方法は、RFC 1595に準拠しています。

光ファイバ伝送仕様

ここでは、光ファイバ伝送に関するSONET仕様およびパワー バジェットについて説明し、マルチモードおよびシングルモード伝送のパワー マージンを概算する方法を紹介します。ここでは、次の内容について説明します。

「SONETの距離制限」

「パワー バジェット」

「OC-12 ATM Line Cardのパワー マージンの概算」

「十分な伝送パワーがあるマルチモード パワー バジェットの例」

「シングルモード伝送」

「SONETシングルモード パワー バジェットの例」

SONETの距離制限

光ファイバ伝送に関するSONET仕様では、シングルモードおよびマルチモードの2タイプが定義されています。モードとは、特定の角度でファイバに入射する光線の束と考えることができます。シングルモード ファイバでは、1つのモードの光だけがファイバを通じて伝播されます。一方、マルチモード ファイバでは、複数のモードの光がファイバを通じて伝播されます。複数のモードの光がファイバを通じて伝播される場合、入射角度によって光が移動する距離が異なるため、それぞれの光が宛先に到着する時間にずれが生じます( モード分散 と呼ばれる現象)。したがって、シングルモード ファイバはマルチモード光ファイバより広い帯域幅と長いケーブル距離に対応できます。

SONETで定義されているシングルモードおよびマルチモード伝送の一般的な最大距離を、 表1-1 に示します。


) 接続された2ステーション間の距離が、この最大距離を超える場合には、信号損失のため伝送の信頼性が低くなります。


表1-1 に、OC-12 ATM Line Cardの光ファイバ パラメータを示します。

 

表1-1 OC-12の光ファイバ パラメータ

トランシーバ タイプ3
伝送パワー
レシーバへの
最大パワー4
レシーバ感度
ロス バジェット
ステーション間の公称距離

シングルモード5長距離

-5 dB~0 dBm
(1280~1335 nm)6

-10 dBm

-34 dBm

10~28 dB

最大40 km
(25マイル)

シングルモード7中距離

-15 ~-8 dBm
(1280~1335 nm)4

-8 dBm

-31 dBm

0~12 dB

最大15 km
(9マイル)

マルチモード8短距離

62.5 um光ファイバ
(-20~-14 dBm)

50 um光ファイバ
(-24~-14 dBm)
(1270~1380 nm)4

-14 dBm

-26 dBm

62.5 um光ファイバ
0~6 dB

50 um光ファイバ
0~2 dB

最大500 m

3.この表で示しているのは、OC-12光ファイバ パラメータの一般的な値です。

4.この値は、レシーバが耐えることのできる最大パワーを示しています。

5.Bellcore GR-253-CORE Long Reach(LR;長距離)仕様(LR-1)に準拠

6.一般的な波長は1310 nmです。

7.Bellcore GR-253-CORE Intermediate Reach(IR;中距離)仕様(IR-1)に準拠

8.ATM Forum Technical Committee 622.08物理レイヤ仕様af-phy-0046.000に準拠

個々のアプリケーションにおけるリンク損失および分散損失を計算する方法については、以下の仕様およびマニュアルを参照してください。

『EIA/TIA-IVa Dispersion Unshifted Single-Mode Fiber

『EIA/TIA-IVb Dispersion Shifted Single-Mode Fiber

GR-20-CORE『 Generic Requirements for Optical Fiber and Fiber-Optic Cable

ITU-T勧告G.957『 Optical Interfaces for Equipments and Systems Relating to the Synchronous Digital
Hierarchy

パワー バジェット

効率的な光データ リンクを設計するには、パワー バジェットを査定する必要があります。パワー バジェットは、光リンクの減衰量を見込んだうえで、レシーバが仕様に従った動作をするために必要な最小限以上のパワーを提供できる光の量です。レシーバに到達した変調光に十分なパワーがあり、正しく復調できることが、光データ リンクが正常に動作するための必要条件です。

パッシブなメディア コンポーネント(ケーブル、ケーブル スプライス、およびコネクタ)が原因で発生する減衰は、マルチモード伝送およびシングルモード伝送の両方に共通する現象です。

マルチモード伝送でレシーバに送られる信号(光)のパワーは、次の変数によって減少します。

波長分散(光波長の速度が異なるために、信号が時間的に分散すること)

モード分散(ファイバの伝播モードが異なるために、信号が時間的に分散すること)

光ファイバは、他のメディアと比較して減衰量が著しく低いのが特色です。マルチモード伝送の場合、システムで使用できるパワーは、波長分散およびモード分散による合計ペナルティ分だけ減少します。データ リンク全体で損失するパワーは、コンポーネント損失、分散損失、およびモード損失の総和です。

表1-2 に、一般的な光ファイバ ケーブルでの減衰量および分散量の限界を示します。

 

表1-2 一般的な光ファイバ リンクにおける減衰量および分散の限界

限界
シングルモード
マルチモード

減衰量

0.5 dB/km

1.0 dB/km

分散量

限界なし

500 MHz/km9

9.帯域幅と距離の積が500 MHz/km未満でなければなりません。

OC-12 ATM Line Cardのパワー マージンの概算

マルチモード伝送の光源に使用されるLEDは、パス長および光ファイバ通過所要時間が異なる複数の光伝播パスを作ります。そのため、信号分散(スミヤ)が発生します。LEDの光がファイバに入射し、ファイバ クラッディングに放射される結果、Higher-order Mode Loss(HOL)が発生します。マルチモード伝送におけるパワー マージン(PM)のワーストケース値は、最小トランスミッタ パワー(PT)、最大リンク損失(LL)、および最小レシーバ感度(PR)に基づいて計算します。ワーストケース分析で導き出されるのは、エラーの限界です。実際のシステムでは、すべての部分がワーストケース レベルで動作するわけではありません。

パワー バジェット(PB)は、伝送可能なパワーの最大量です。パワー バジェットの計算式は、次のとおりです。

PB = PT - PR

PB = -20 dBm -(-30 dBm)

PB = 10 dBm

パワー マージン(PM)は、次のようにパワー バジェットからリンク損失を引いて計算します。

PM = PB - LL

パワー マージンが正の値であれば、原則としてリンクは動作可能です。

表1-3 に、リンク損失を引き起こす要因と、これらの要因によるリンク損失の推定値を示します。

 

表1-3 リンク損失の要因および推定値

リンク損失の要因
リンク損失の推定値

HOL

0.5 dB

クロック リカバリ モジュール

1 dB

モード分散および波長分散

使用するファイバおよび波長によって異なる

コネクタ

0.5 dB

スプライス

0.5 dB

ファイバ減衰

1 dB/km

パワー バジェットからデータ リンク損失を差し引いた結果は、ゼロより大きくなければなりません。結果がゼロより小さくなる場合には、パワー不足のためにレシーバが動作しない可能性があります。

SONET仕様では、信号が 表1-4 に示すワーストケース パラメータを満たしている必要があります。

 

表1-4 OC-12 ATM Line CardのSONET信号要件

シングルモード(SML)
シングルモード(SMI)
マルチモード

PT

-5 dBm

-15 dBm

-20 dBm

PR

-34 dBm

-31 dBm

-30 dBm

PB

29 dBm

16 dBm

10 dB

十分な伝送パワーがあるマルチモード パワー バジェットの例

ここで示すマルチモード パワー バジェットの例は、次の変数に基づいて計算されています。

マルチモード リンクの長さ = 3 km

4つのコネクタ

3つのスプライス

High-Order mode Loss(HOL;高順次損失)

クロック リカバリ モジュール(CRM)

パワー バジェットは、次のように計算します。

PB = 10 dB - 3 km(1.0 dB/km)- 4(0.5 dB)- 3(0.5 dB)- 0.5 dB(HOL)- 1 dB(CRM)

PB = 10 dB - 3 dB - 2 dB - 1.5 dB - 0.5 dB - 1 dB

PB = 2 dB

2 dBは正の値なので、リンクには十分な伝送パワーがあります。

シングルモード伝送

シングルモードの信号源は、インジェクション レーザー ダイオードです。シングルモード伝送では、ファイバ内に伝送パスが1つしかなく、スミヤが発生しないので、長距離に適しています。さらに、レーザー光は基本的に単色なので、波長分散も抑えられます。

Single-Mode Intermediate reach(SMI;シングルモード中距離)レシーバは、SMIトランスミッタによって過負荷になることはありません。また、最小ファイバ ケーブル長またはロスも必要ありません。Single-Mode Long reach(SML;シングルモード長距離)の最大受信パワーは-10 dBmであり、最大送信パワーは0 dBmです。したがってSMLレシーバは、ファイバ距離が短い場合、過負荷になる可能性があります。レシーバが過負荷になった場合、レシーバが故障しなくても動作の信頼性が低くなります。短距離のファイバ リンクに接続されたSMLレシーバの過負荷を防ぐには、リンク上でシングルモード長距離トランスミッタとレシーバの間に、最低10 dBの減衰器を挿入します。

SONETシングルモード パワー バジェットの例

次に示すシングルモード パワー バジェットの例は、8 km離れた2つの建物が、中間にある建物内のパッチ パネルを通じて、合計12個のコネクタを使用して接続されていることを前提にしています。

シングルモード リンクの長さ = 8 km

12個のコネクタ

パワー バジェットは、次のように計算します。

PM = PB - LL

PM = 16 dB - 8 km(0.5 dB/km)- 12(0.5 dB)

PM = 16 dB - 4 dB - 6 dB

PM = 6 dB

6 dBという値は、このリンクに十分な伝送パワーがあり、なおかつレシーバの最大入力パワーを超過していないことを表しています。

統計を使用したリンク損失およびパワー バジェットの概算

統計モデルを使用すれば、標準的なワーストケース方式よりも正確にパワー バジェットを査定できます。統計的な手法でリンク損失を算出するには、データ リンクのさまざまなコンポーネントに関する正確な知識が必要です。統計的なパワー バジェット分析については、このマニュアルでは説明を省きます。詳細については、ITU-T標準および使用する機器の仕様を参照してください。

減衰およびパワー バジェットを査定する際の情報源として、次の資料を参考にしてください。

T1E1.2/92-020R2 ANSI、電気通信に関する米国規格草案『 Broadband ISDN Customer Installation Interfaces:Physical Layer Specification

Power Margin Analysis, AT&T Technical Note 』TN89-004LWP、May 1989

LED

OC-12 ATM Line Cardの前面には、ライン カードのステータスを示すLEDと、インターフェイスのステータスを示すLEDが1つずつあります(図1-2を参照)。

図1-2 OC-12 ATM Line CardのLED

 

システムの初期化が終了すると、STATUS LEDが点灯します。このLEDは、OC-12 ATM Line Cardに電力が供給され、カードが動作可能であることを表します。

OC-12 ATM Line Cardが動作可能になるには、次の条件がすべて満たされている必要があります。

OC-12 ATM Line Cardが正しく接続され、電力を供給されている。

システム バスがOC-12 ATM Line Cardを認識している。

有効なバージョンのマイクロコードがロードされ、稼働している。

これらの条件が1つでも満たされない場合、または初期化に失敗した場合には、STATUS LEDは点灯しません。

表1-5 に、LEDのカラーおよび意味を示します。

 

表1-5 OC-12 ATM Line CardのLED

LEDラベル
カラー
状態
機能

STATUS

グリーン/イエロー

グリーン

ライン カードはオンラインです。

イエロー

ライン カードのブートストラップが進行中です。

消灯

ライン カードはオフラインであり非アクティブです。

OIR

グリーン

点灯

CLI制御OIRによって、ライン カードを取り外すことができます。

消灯

ライン カードはオンラインです。

CARRIER/ALARM

グリーン/イエロー

グリーン

有効なSONET信号が検出され、アラーム状態は発生していません。

イエロー

アラーム状態が発生しています。アラームの定義については、 表1-6 を参照してください。

消灯

有効なSONET信号が検出されていません。

ACTIVE/LOOPBACK

グリーン/イエロー

グリーン

ポートが設定済みであり、イネーブル状態です。

イエロー

ポートが診断ループバック モードです。

消灯

ポートが設定されていません。

アラーム

CARRIER/ALARM LEDがイエローに点灯している場合は、アラーム状態が発生しています。 表1-6 に、発生する可能性のあるアラーム状態を示します。特定のアラーム状態を表示するには、
show controllersコマンドを使用します。

 

表1-6 アラームの定義

アラーム
定義
セクション

LOF

Loss of Frame(フレーム損失)

LOS

Loss of Signal(信号損失)

BIP(B1)

Bit Interleaved Parity N(ビット インターリーブ パリティN)

ライン

AIS

Alarm Indication Signal(アラーム表示信号)

RDI

Remote Defect Indication(リモート障害表示)

BIP(B2)

Bit Interleaved Parity N(ビット インターリーブ パリティN)

パス

AIS

Alarm Indication Signal(アラーム表示信号)

RDI

Remote Defect Indication(リモート障害表示)

BIP(B3)

Bit Interleaved Parity N(ビット インターリーブ パリティN)

LOP

Loss of Pointer(ポインタ消失)

SFPモジュール

OC-12 ATM Line Cardは、単一の光SFPモジュールを使用してネットワークへ接続します。 表1-7 にSFPモジュールの5つのタイプを示します。

図1-3 SFPモジュール

 

 

表1-7 OC-12 ATM Line Cardで使用されるSPFモジュール

製品ID
タイプ
距離
Mbps

SFP-OC12-SR

シングルモード短距離

1310 nm

622

SFP-OC12-IR1

シングルモード中距離

1310 nm

622

SFP-OC12-LR1

シングルモード長距離(LR-1)

1310 nm

622

SFP-OC12-LR2

シングルモード長距離(LR-2)

1550 nm

622

SFP-OC12-MM

マルチモード

1310 nm

622

 

表1-8 SFPモジュールの伝送パワー、受信パワー、およびパワー バジェット

SFPモジュール
伝送パワー
受信感度
最小
最大
最小
最大

SFP-OC12-SR

-5 dBm

-8 dBm

N/A

-23 dBm

SFP-OC12-IR1

-15 dBm

-8 dBm

-8 dBm

-28 dBm

SFP-OC12-LR1

-5 dBm

0 dBm

-10 dBm

-34 dBm

SFP-OC12-LR2

-5 dBm

-14 dBm

-8 dBm

-23 dBm

SFP-OC12-MM

-20 dBm

-14 dBm

-8 dBm

-23 dBm

 

表1-9 SFPモジュールの仕様

仕様
説明

寸法(H×W×D)

8.5×13.4×56.5 mm(0.03×0.53×2.22インチ)

コネクタ

マルチモード光ファイバ:LCタイプ コネクタ
シングルモード光ファイバ:LCタイプ コネクタ

波長(平均)

SFP-OC12-SR ― 1310 nm
SFP-OC12-IR1 ― 1310 nm
SFP-OC12-LR1 ― 1310 nm
SFP-OC12-LR2 ― 1550 nm
SFP-OC12-MM ― 1310 nm

ケーブル配線距離(最大)

SFP-OC12-SR ― 2 km(1.2マイル)
SFP-OC12-IR1 ― 15 km(9マイル)
SFP-OC12-LR1 ― 40 km(25マイル)
SFP-OC12-LR2 ― 80 km(50マイル)
SFP-OC12-MM ― 2 km(1.2マイル)

動作温度の範囲

0~50°C(32~122°F)

保管温度の範囲

-40~85°C(-40~185°F)

ケーブルおよびコネクタ

OC-12 ATM Line Cardで使用されるSFPモジュールは、LCタイプのコネクションをサポートします。

図1-4 デュプレックス ケーブルとLCタイプ コネクタ

 


) ステーション間の最大ケーブル長については、表1-1を参照してください。OC-12 ATM Line Card用のシングルモード光ファイバ ケーブルは、別途必要です。



警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。



警告 クラス1レーザー製品です。



) レーザーの取り扱いに関する重要な安全上の注意事項については、「レーザーの取り扱いに関する安全上の注意事項」を参照してください。



) 光ファイバ コネクタは、埃、油、その他の汚れから保護する必要があります。詳細については、次のURLにアクセスし、『Inspection and Cleaning Procedures for Fiber-Optic Connection』を参照してください。
http://www.cisco.com/warp/public/127/cleanfiber2.html


ライン カードのスロットの番号付け

Cisco 7304ルータでは、最下部のスロットがスロット0(NSE-100用に予約された倍幅スロット)となり、左側の下部から右側上部へと順番に番号が付けられ、右側上部のスロットがスロット5になります。OC-12 ATM Line Cardはスロット2~5に装着できます。図1-5は、スロット4にOC-12 ATM Line Cardが装着されたCisco 7304を示しています。

図1-5 Cisco 7304ルータのスロット

 


) スロット0およびスロット1は、Network Service Engine(NSE;ネットワーク サービス エンジン)専用です。


ライン カードのインターフェイス アドレス

インターフェイス アドレスは、ルータ上での各インターフェイスの実際の物理位置で表します。アドレスは、2つの番号からなり、形式は スロット番号/インターフェイス ポート番号 です( 表1-10 を参照)。

OC-12は、その他のカードがルータに取り付けられているか、またはルータから取り外されたかに関係なく、同じインターフェイス アドレスを維持します。ただし、OC-12をルータ内の別のスロットに移動した場合には、インターフェイス アドレスの最初の数字が新しいスロットの番号に変わります。

 

表1-10 インターフェイス アドレスの識別

プラットフォーム
インターフェイス アドレスの形式
番号
構文

Cisco 7304ルータ

スロット番号/
インターフェイス ポート番号

スロット番号 ― 0~510
インターフェイス ポート番号 ― 0

4/0

10.スロット0およびスロット1は、NSE専用です。

スロット4のOC-12に対応するインターフェイスのインターフェイス アドレスは、4/0です(スロット4およびインターフェイス0)。OC-12がスロット2に装着されていた場合、この同じインターフェイスの番号は2/0になります(スロット2およびインターフェイス0)。