Cisco 7304 Network Services Engine インストレーション コンフィギュレーション ガイド
概要
概要
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

概要

サポート対象プラットフォーム

NSE-100の説明

NSE-100ハードウェアMACアドレス フィルタリング

インターフェイスおよびLED

コンポーネント

システム管理機能

NSE-100のメモリ情報

ギガビット イーサネットGBICポートおよびケーブル仕様

GBICポート ケーブル配線仕様

モード調整パッチ コード

ファスト イーサネット管理ポートの接続

概要

この章では、Network Services Engine(NSE;ネットワーク サービス エンジン)モデルNSE-100について説明します。内容は次のとおりです。

「サポート対象プラットフォーム」

「NSE-100の説明」

「NSE-100のメモリ情報」

「ギガビット イーサネットGBICポートおよびケーブル仕様」

NSE-100の設定情報については、 第6章「アップグレード、設定、およびトラブルシューティング作業」 を参照してください。

サポート対象プラットフォーム

NSE-100は、Cisco 7304ルータでのみサポートされます。

NSE-100の説明

ここでは、NSE-100のコンポーネントおよびシステム管理機能について説明します。NSE-100は、ルート プロセッサおよびParallel eXpress Forwarding(PXF)プロセッサで構成されています。ルート プロセッサは、Cisco 7304ルータのシステム管理機能を維持および実行します。PXFプロセッサはルート プロセッサと連動して、高速化されたパケット スイッチングおよびIP レイヤ3機能を提供します。

NSE-100ハードウェアMACアドレス フィルタリング

NSE-100に装備されたネイティブの各ギガビット イーサネット ポートは、最大64個のハードウェアMACアドレスをサポートできます。各ポートのMACアドレスは、ハードウェアMACアドレス フィルタリング テーブルに格納されます。NSE-100が2つ搭載されているシャーシでは、最大4つのネイティブ ギガビット イーサネットをサポートできます。

インターフェイスおよびLED

図 1-1 NSE-100のLED

 

LEDラベル
カラー
状態
説明

DISK 0

グリーン/イエロー

グリーン

コンパクトフラッシュ ディスクへアクセス中です。

イエロー

コンパクトフラッシュ ディスクへのアクセスに失敗しました。

消灯

電源投入時のデフォルトの状態です。

GE0 LINK

グリーン/イエロー

グリーン

ギガビット イーサネット ポート0がアップ状態です。

イエロー

リンク エラーなどの原因で、ギガビット イーサネット ポート0のライン プロトコルがダウンしています。

消灯

電源投入時のデフォルトの状態か、ギガビット イーサネット ポート0が管理上のシャットダウンか、または致命的なハードウェア エラーが発生しています。

GE1 LINK

グリーン/イエロー

グリーン

ギガビット イーサネット ポート1がアップ状態です。

イエロー

リンク エラーなどの原因で、ギガビット イーサネット ポート1のライン プロトコルがダウンしています。

消灯

電源投入時のデフォルトの状態か、ギガビット イーサネット ポート1が管理上のシャットダウンか、または致命的なハードウェア エラーが発生しています。

FE MANAGEMENT PORT LINK

グリーン/イエロー

点灯

ファスト イーサネット物理リンクがアップ状態です。

イエロー

リンク エラーが原因でライン プロトコルがダウンしています。

消灯

電源投入時のデフォルトの状態か、または管理上のシャットダウンです。

PRIMARY

グリーン

点灯

NSEがアップしていて稼働中です。

消灯

電源投入時のデフォルトの状態です。

SECONDARY

グリーン

点灯

現在のNSEがスタンバイNSEです。

消灯

現在のNSEが非アクティブです。

SYSTEM-UP

グリーン/イエロー

グリーン

Cisco IOSがアップしていて稼働中です。

イエロー

ROMmonが起動中、ROMmonが致命的なハードウェア エラーを検出したか、またはシステムの起動プロセスが完了しないままROMmonが停止しています。

消灯

ROMmonが起動プロセスを完了し、システムが自動起動の段階になっているか、またはrommon #>プロンプトでユーザ コマンドを待機中です。

コンポーネント

図 1-2 NSE-100

 

1

ミッドプレーン コネクタ

7

ドータ ボード温度センサ

2

ルート プロセッサ

8

SODIMM

3

マザーボード

9

吸気口温度センサ(ドータ ボードの下)

4

排気口温度センサ(ボードの底部)

10

ドータ ボード

5

システム コントローラ

11

PXFプロセッサ

6

ブートROM(ROM 0)

12

温度センサ

図 1-3 NSE-100コンパクトフラッシュ ディスクの名称

 

 

1

disk0:

2

bootdisk:

NSE-100は、次のコンポーネントで構成されています。

RISC(縮小命令セット コンピュータ)マイクロプロセッサ

NSE-100には、350 MHzの内部クロック速度で稼働するRM7000マイクロプロセッサが搭載されています。

PXFプロセッサ

PXFプロセッサは、パラレルなIPマルチパケット処理を可能にし、ルート プロセッサと連動して、高速化されたパケット スイッチングおよびIPレイヤ3機能を提供します。

システム コントローラ

システム コントローラは、プロセッサ、DRAM、およびシステム バックプレーン バスを相互接続するためのハードウェア ロジックを提供します。NSE-100には、2つのミッドプレーンへのプロセッサ アクセスを提供するシステム コントローラが1つ搭載されています。

アップグレード可能なメモリ モジュール

NSE-100は、コード、データ、およびパントされたパケットのストレージとしてSODIMMを使用します。一般に、パケットはパケット メモリに保存されます。

キャッシュ メモリ

NSE-100には、3レベルのキャッシュがあります。マイクロプロセッサに内蔵された1次キャッシュおよび2次キャッシュ(2次キャッシュはデータおよび命令用の統合キャッシュ)、および2 MBの外部3次キャッシュです。

シャーシに入り、システム ボードを通過して、シャーシから出る冷気をモニタする環境センサ×4

アップグレード可能なブートROM ― Cisco IOSソフトウェアを起動するためのコードが保存されます。

コンパクトフラッシュ ディスク ― Cisco IOSブート ローダ イメージ(bootdisk:)を起動するためのコードを格納します。

NVRAM ― システム コンフィギュレーションおよび環境モニタ ログを保管します。電源が切断されている場合も、NVRAMはリチウム バッテリを使用して内容を保持します。

アップグレード不可能なブートRO ― デフォルトのROMmonイメージの「ゴールデン コピー」を提供します。

完全なData Terminal Equipment(DTE;データ端末装置)機能を備えたAUXポート。

完全なData Communications Equipment(DCE;データ通信装置)機能を備えたコンソール ポート。

システム管理機能

NSE-100は、次のシステム管理機能を実行します。

ルーティング プロトコルのアップデート情報の送受信

テーブル、キャッシュ、およびバッファの管理

インターフェイスおよび環境ステータスのモニタ

SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)管理

イメージの起動およびリロード

ライン カードの管理(Online Insertion and Removal[OIR;ホットスワップ]時の認識および初期化を含む)

2つのNSE-100を使用する場合のHA(ハイ アベイラビリティ)のサポートおよび管理(一方がアクティブ、もう一方がスタンバイ)

ルーティングおよびフォワーディング トラフィック


注意 Cisco 7304では、2つのNSE-100または2つのNPE-G100を使用できます。ただし、同じルータでNSE-100とNPE-G100を併用することはできません。

NSE-100のメモリ情報

NSE-100のメモリ構成を確認するには、show versionコマンドを使用します。

次の例では、Cisco 7304ルータに搭載されているNSE-100に関する情報が表示されています。

Router# show version
 
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) 7300 Software (C7300-JS-M), Experimental Version
12.1(20020207:195834)
Copyright (c) 1986-2002 by cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 22-Mar-02 18:17 by biff
Image text-base:0x40008970, data-base:0x4197C000
 
ROM:System Bootstrap, Version 12.1(20020207:195837) [biff-ha02 104],
RELEASED SOFTWARE
Currently running ROMMON from ROM 1
 
Router uptime is 0 minutes
System returned to ROM by power-on
System image file is "disk0:c7300-js-mz.NSE100CR_20020322"
 
cisco 7300 (NSE100) processor (revision 0x00) with 114688K/16384K bytes
of memory.
Processor board ID
R7000 CPU at 350Mhz, Implementation 39, Rev 4.0, 256KB L2, 1024KB L3 Cache
4 slot midplane, Version 65.48
 
Last reset from software reset or reload
Bridging software.
X.25 software, Version 3.0.0.
SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp).
TN3270 Emulation software.
PXF processor tmc0 running 'system:pxf/ucode1' v1.7 is active
PXF processor tmc1 running 'system:pxf/ucode1' v1.7 is active
1 FastEthernet/IEEE 802.3 interface(s)
4 Gigabit Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
1 Packet over SONET network interface(s)
509K bytes of non-volatile configuration memory.
 
31360K bytes of ATA compact flash in bootdisk (Sector size 512 bytes).
62720K bytes of ATA compact flash in disk0 (Sector size 512 bytes).
Configuration register is 0x0
 

表 1-1 にNSE-100のメモリ仕様、 表 1-2 にユーザが交換可能なNSE-100のメモリ構成を示します。

 

表 1-1 NSE-100のメモリ仕様

メモリ タイプ
メモリ サイズ
数量
説明
NSE-100ボード上の位置

SDRAM

128 MB、256 MB、または512 MB

1

128 MB、256 MB、または512 MBのSODIMM

U19

アップグレード不可能なブートROM

512 KB

1

ROMモニタ(ROMmon)用OTP1 ROM

U11

アップグレード可能なブートROM

1 MB

2

プログラム可能なROM

U14、U34

NVRAM

512 KB

1

システム コンフィギュレーションおよび環境モニタ ログを保管します。

--

フラッシュ メモリ

disk 0: 64 MBまたは128 MB、bootdisk: 32 MB

2

コンパクトフラッシュ ディスク

P2(bootdisk:)、P3(disk0:)

1次キャッシュ

16 KB(命令用)、16 KB(データ用)

--

RM7000プロセッサ、内蔵キャッシュ

U2

2次キャッシュ

256 KB

--

RM7000プロセッサ、命令およびデータ用統合内蔵キャッシュ

U2

3次キャッシュ

2 MB(固定)

--

RM7000プロセッサ、外部キャッシュ

U5、U32、U33

1.OTP = ワンタイム プログラマブル。OTP ROMmonはアップグレード不可能ですが、ブート コードはCisco IOSソフトウェアを使用してアップグレードすることが可能です。ブート コードをアップグレードすると、更新されたブート コードが、アップグレード可能なブートROMに保存されます。

 

表 1-2 NSE-100 SODIMMの設定--設定変更可能なメモリ

SDRAM総容量
SDRAM SODIMM
数量
製品番号

128 MB

U19

128 MB SODIMM×1

7300-MEM-128=

256 MB

U19

256 MB SODIMM×1

7300-MEM-256=

512 MB

U19

512 MB SODIMM×1

7300-MEM-512=

 

表 1-3 コンパクトフラッシュ ディスクの設定

メモリ サイズ
製品番号

64 MB

7300-I/O-CFM-64MB=

128 MB

7300-I/O-CFM-128MB=

ギガビット イーサネットGBICポートおよびケーブル仕様

 

表 1-4 GBICの製品番号、説明、および稼働距離

製品番号
GBICモジュール
説明
稼働距離

GBIC-SX=
または
WS-G5484=

短波長
(1000BASE-SX)

1000BASE-SX(短波長)アプリケーション用の850 nmクラス1レーザーを内蔵。

最大1,804フィート(550 m)の標準マルチモード光ファイバ リンク スパンで稼働。

GBIC-LX/LH=
または
WS-G5486=

長波長/長距離
(1000BASE-LX/LH)

1000BASE-LX/LH(長波長)アプリケーション用の1,300 nmクラス1レーザーを内蔵。

最大6.2マイル(10 km)のシングルモード光ファイバ リンク スパン、または最大1,804フィート(550 m)のマルチモード スパンで稼働(モード調整パッチ コードを使用)。

GBIC-ZX =
または
WS-G5487=

超長距離波長
(1000BASE-ZX)

1000BASE-ZX(超長距離波長)アプリケーション用の1,550 nmクラス1レーザーを内蔵。

最大43.5マイル(70 km)のシングルモード光ファイバ リンク スパンで稼働。高品質のシングルモード光ファイバまたは分散シフト型シングルモード光ファイバを使用すると、最大62.1マイル(100 km)のリンク スパンが可能になります(高品質のシングルモード光ファイバは通常のシングルモード光ファイバよりも単位長さあたりの減衰が小さく、分散シフト型シングルモード光ファイバは減衰と分散が両方とも小さくなります)。

GBICポート ケーブル配線仕様

ギガビット イーサネットGBICポートは、SCタイプ デュプレックス形式の1000 Mbps光インターフェイスです。この光インターフェイスは、IEEE 802.3zに準拠した1000BASE-Xおよび1000BASE-LXインターフェイスの接続をサポートしています。

表 1-5 に、ギガビット イーサネット装置に敷設するGBICのケーブル配線仕様を示します。すべてのGBICポートには、SCタイプ コネクタが装備されています。また、GBIC-SXまたはWS-G5484 MMF(マルチモード光ファイバ)、およびGBIC-LX/LHまたはWS-G5486 SMF(シングルモード光ファイバ)の最小ケーブル長は、6.5フィート(2 m)です。

 

表 1-5 GBICポート ケーブル配線仕様

SFPモジュール
波長(mm)
光ファイバのタイプ
コア サイズ
(ミクロン)
モード帯域
(MHz/km)
最大ケーブル長

GBIC-SX=または
WS-G5484

850

MMF2

62.5

160

722フィート(220 m)

62.5

200

902フィート(275 m)

50.0

400

1,640フィート(500 m)

50.0

500

1,804フィート(550 m)

GBIC-LX/LHまたは
WS-G5486

1,300

MMF3および
SMF

62.5

500

1,804フィート(550 m)

50.0

400

1,804フィート(550 m)

910

--

6.2マイル(10 km)

GBIC-SZ4または
WS-G5477

1,550

SMFおよび

SMF5

9/10

8

--

--

43.5マイル(70 km)

62.1マイル(100 km)

2.MMF(マルチモード光ファイバ)のみ。

3.モード調整パッチ コードが必要です。
直径62.5ミクロンのMMFと組み合わせてGBIC-LX/LHまたはWS-G5486を使用する場合、リンク長が984フィート(300 m)を超えるときは、リンクの送受信の両側でGBICとMMFの間にモード調整パッチ コードを取り付ける必要があります。
リンク距離が非常に短い(数十メートル)場合でも、パッチ コードを使用せずにGBIC-LX/LHまたはWS-G5486にMMFを使用することは推奨できません。BER(ビット エラー レート)が上昇する原因になります。

4.EN55022クラスBに適合させる場合は、各システムに最大12個の1000BASE-X GBICモジュールを使用できます。また、FCCクラスA規制に適合させる場合は、各システムに最大24個の1000BASE-ZX GBICモジュールを使用できます。

5.分散シフト型シングルモード光ファイバ ケーブル

モード調整パッチ コード

モード調整パッチ コードをGBIC-LHまたはWS-G5486と併用することにより、GBICのシングルモード レーザー光源とマルチモード光ファイバ ケーブル間で信頼性の高いレーザー伝送が可能になります。

シングルモード光ファイバ上で動作するように設計されている未調整レーザー光源をマルチモード光ファイバ ケーブルに直接接続すると、Differential Mode Delay(DMD;ディファレンシャル モード遅延)の影響により、光ファイバ ケーブルのモード帯域幅が劣化します。

この劣化により、信頼性のある伝送を保証できるリンク スパン(トランスミッタとレシーバー間の距離)が短くなります。DMDの影響は、レーザー光源のラウンチ特性を調整することによって避けられます。この調整を行うには、モード調整パッチ コードの使用が有効です。

モード調整パッチ コードは、コネクタ ハードウェアで終端する一対の光ファイバで構成された光ファイバ ケーブル アセンブリです。具体的には、モード調整パッチ コードは中心から外れてグレーデッド インデックス型マルチモード光ファイバに固定結合されたシングルモード光ファイバ(図 1-4のオフセットを参照)で構成されています。図 1-4に、モード調整パッチ コード アセンブリを示します。

モード調整パッチ コード アセンブリは、トランスミッタに接続されるシングルモードおよびマルチモード間のオフセット ラウンチ光ファイバ、およびレシーバーに接続される従来型のグレーデッド インデックス型マルチモード光ファイバという、2本の光ファイバからなります。プラグ間のパッチ コードを使用することにより、マルチモードの1000BASE-LXおよび1000BASE-LHリンクのパワー バジェットが最大になります。


) IEEE規格に適合するためには、モード調整パッチ コードが必要です。IEEEでは、特定タイプの光ファイバ ケーブルのコアがリンク距離に対して適正ではないことを確認しています。この問題を解決するには、モード調整パッチ コードを使用して、中心から正確なオフセットをとった位置からレーザー光を送出する必要があります。パッチ コードの出力では、GBIC-LX/LHは、IEEE 802.3zの1000BASE-LX規格に適合します。


図 1-4 モード調整パッチ コード

 

1

グレーの識別子

5

シングルモード光ファイバ

2

GEインターフェイスに接続

6

オフセット

3

ブルーの識別子

7

ベージュの識別子

4

マルチモード光ファイバ

8

配線設備に接続


図 1-4に、特定のタイプのモード調整パッチ コードを示します。


ファスト イーサネット管理ポートの接続

Cisco 7304ルータには、10/100 Mbps接続を提供するRJ-45メディア ポートがあります。これは、通常のトラフィックでは使用されません。ネットワーク管理ステーションに接続するためのもので、画像のダウンロードに使用されます。このポートを介してのスイッチングはできません。詳細については、オンラインで『Cisco 7304 Installation and Configuration Guide』を参照してください。

ファスト イーサネットのケーブル タイプを識別するには、ケーブルの両端が隣り合わせになるように持ちます。ストレート ケーブルの場合、カラー ワイヤの順序はケーブルの両端で同じです。クロス ケーブルの場合、ケーブルの一方の端の一番め(左端)のカラー ワイヤは、もう一方の端の3番めのカラー ワイヤと同じ色です。一方の端の左から2番めのカラー ワイヤは、もう一方の端の6番めのカラー ワイヤと同じ色です。