Cisco XR 12416 ルータ インストレーション ガイド
インストレーションの準備
インストレーションの準備
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 11MB) | フィードバック

目次

インストレーションの準備

安全に関する推奨事項

機器を安全に取り扱うための注意事項

電気機器の安全な取り扱い

静電破壊の防止

持ち運びに関する注意事項

適合規格および安全に関する情報

レーザーに関する注意事項

設置環境の条件

ラックマウントに関する注意事項

閉鎖型ラック

オープンラック

Telco ラック

設置場所のレイアウトおよび装置の寸法

エアー フローに関する注意事項

温度および湿度に関する注意事項

電源接続に関する注意事項

AC 電源ルータ

DC 電源ルータ

NEBS の補助的な装置接合およびアースに関する注意事項

設置場所の配線に関する注意事項

PRP ポート接続に関する注意事項

PRP の補助ポートおよびコンソール ポート接続に関する注意事項

PRP の補助ポートの信号

PRP のコンソール ポートの信号

PRP のイーサネット接続

PRP の RJ-45 イーサネット接続

アラーム カードの接続に関する注意事項

インストレーションの準備

ルータを設置する前に、設置場所で満たさなければならない電源要件および配線要件、ルータの設置に必要な専用器具、および正常な動作を維持するための設置場所の環境条件について検討し、準備しておく必要があります。この章では、ルータを設置するための準備作業について説明します。

ルータの梱包は、輸送中の通常の取り扱いによって製品が損傷する可能性を減らすように工夫されています。

ルータは必ず、輸送用パッケージに格納し、立てた状態で輸送または保管してください。

設置場所が確定するまでは、ルータを輸送用コンテナに収めておいてください。

ルータに付属の開梱手順に従ってルータを開梱し、輸送中に損傷していないか、すべての部品について検査します。破損しているものがある場合は、購入した代理店にただちに連絡してください。

この章の内容は次のとおりです。

「安全に関する推奨事項」

「設置環境の条件」

「PRP ポート接続に関する注意事項」

「アラーム カードの接続に関する注意事項」

安全に関する推奨事項

このマニュアルに記載されている作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する推奨事項を確認してください。さらに、ルータの取り付けを行う前に、ルータに付属の『 Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco 12000 Series Internet Routers 』に記載されている安全上の警告を確認してください。

ここに記載された情報は 注意事項 であり、発生する可能性のある危険な状況をすべて網羅するものではありません。ルータを取り付ける場合は、常に一般的な常識および注意事項に従ってください。

機器を安全に取り扱うための注意事項

シスコの装置は、仕様および使用上の注意事項に従って使用した場合、安全に稼働します。

故障していると思われる機器は取り付けないでください。

人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。

重量物を持ち運ぶ際は、必ず 2 人以上で行ってください。

作業時には、ルータに引っ掛かるようなだぶついた衣服や、装身具などは着用しないでください。

工具および組立部品が通行の妨げにならないようにしてください。

危険を伴う作業は、一人では行わないでください。

設置作業中および設置後、設置場所周辺をできるだけ埃のない清潔な状態に保ってください。レーザーベース コンポーネントに埃が入らないようにしてください。

電気機器の安全な取り扱い

ルータは、各国および地域の電気規格に適合するように設置する必要があります。米国では、National Fire Protection Association(NFPA;米国防火協会)70、United States National Electrical Codeが適用されます。カナダでは、Canadian Electrical Code、part I、CSA C22.1 が適用されます。その他の国では、
International Electrotechnical Commission(IEC; 国際電気標準会議)規格 60364、パート 1 ~ 7 が適用されます。

ルータ内部の作業を行う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。

ルータの取り付けや取り外しを行う前に、すべての電源コードを外してください。

回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。

床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。

ラインカード シャーシの DC 入力電源システムに接続できるのは、
UL60950、CSA-C22.2 No. 60950、EN60950、ACATS001、AS/NZS 60950、および IEC60950 の Safety Extra-Low Voltage(SELV; 安全超低電圧)要件に準拠した DC 電源だけです。

DC 入力電源システムを使用するラインカード シャーシには、すぐに手の届く二極切断装置を固定配線に組み込んでおく必要があります。

ラインカード シャーシは、設置する建物に短絡(過電流)保護機構が備わっていることを前提に設計されています。

電気事故が発生した場合は、次の手順に従ってください。

負傷しないように注意してください。ルータの電源を切断してください。

可能であれば、医療援助を求めるために誰か別の人を呼んでもらうようにしてください。それができない場合は、負傷者の状況を見極めてから救援を要請してください。

静電破壊の防止

ルータ コンポーネントの多くは、静電気によって損傷を受けることがあります。適切な ESD 防止策を講じなかった場合、コンポーネントが完全に壊れたり、断続的な障害が発生したりする可能性があります。ESD による損傷を最小限にするために、静電気防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。


) 静電気防止用ストラップの抵抗値を定期的にチェックしてください。抵抗値は 1 ~ 10 MΩでなければなりません。


このマニュアルに記載された手順を実行する前に、静電気防止用ストラップを手首に付け、シャーシまたはアースされたその他の塗装されていない金属部分にもう一方の端を固定します(図 2-1を参照)。

図 2-1 静電気防止用リスト ストラップとルータ シャーシの接続

 

持ち運びに関する注意事項

フル装備したルータの重量は、275 ポンド(124.74 kg)になることがあります。空のシャーシの重要は 125 ポンド(56.7 kg)です。これらのシステムは、頻繁に移動することを想定した設計にはなっていません。ルータを設置する前に、電源の位置やネットワーク接続などの条件を確認し、後日シャーシを動かす必要のない適切な場所かどうかを確認してください。

怪我や装置の損傷を防止するために、次に示す持ち運びに関する注意事項に従ってください。

装置を 1 人で持ち上げないでください。重量のある機器を持ち上げる場合は、2 人で行ってください。

足元がしっかりしていることを確認し、両足で重量を支えてください。

装置はゆっくりと持ち上げてください。急に動かしたり、持ち上げながら身体をねじったりしないでください。

背筋を伸ばし、腰ではなく脚の力を使って持ち上げてください。装置を持ち上げるときに身体を曲げる場合には、腰をかがめるのではなく、ひざを曲げて腰に負担がかからないようにします。


注意 装置の損傷を防止するため、ブロワー モジュールまたはラインカードのハンドルでルータ シャーシを持ち上げたり傾けたりしないでください。これらのハンドルでは、シャーシの重量を支えられません。

適合規格および安全に関する情報

Cisco XR 12416 ルータは、適合認定および安全規格の要件を満たすように設計されています。適合規格に関する詳しい情報は、『Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12000 Series Router』を参照してください(Web サイト情報は マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、およびセキュリティ ガイドラインを参照)。

レーザーに関する注意事項

一部のラインカードでは、ポートにケーブルが接続されていない場合、開口部から危険なレーザー光が放射されることがあります。ポートを覗いた場合、この目に見えないレーザー光によって目を怪我することがあります。


警告 目の怪我を防止するために、ラインカード ポートの開口部は覗き込まないでください。


設置環境の条件

ここでは、ルータを設置する前に考慮すべき、設置環境に関する次の条件について説明します。

「ラックマウントに関する注意事項」

「エアー フローに関する注意事項」

「温度および湿度に関する注意事項」

「電源接続に関する注意事項」

「NEBS の補助的な装置接合およびアースに関する注意事項」

「設置場所の配線に関する注意事項」

ラックマウントに関する注意事項

ルータは、装置ラックに関する EIA(米国電子工業会)規格の EIA-310-D に準拠するほとんどの 2 支柱、4 支柱、または Telco タイプの 19 インチ装置ラックに設置できます。ラックには、ルータ シャーシを取り付けるため、マウント フランジ付きの支柱が少なくとも 2 本必要です。2 本の支柱の取り付け穴の中心線間で計測した間隔は、18.31 インチ ± 0.06 インチ(46.50 cm ± 0.15 cm)でなければなりません。ルータに付属するラックマウント金具は、ほとんどの 19 インチ装置ラックまたは Telco タイプ フレームに対応します。

図 2-2 に、一般的な 2 支柱、4 支柱、および Telco タイプの装置ラックの例を示します。

図 2-2 装置ラックのタイプ

 

閉鎖型ラック

図 2-2 a は、前面に 2 本の支柱がある自立式の閉鎖型ラックです。ルータは、内部コンポーネントの適正な動作温度を保つために冷気の流れを必要とするので、このタイプの閉鎖型ラックには 設置できません 。ルータをいずれかのタイプの閉鎖型ラックに設置すると、 前後のドアを取り外しても 、エアー フローが遮られ、シャーシ付近に熱気がたまり、ルータ内部が過熱状態になる可能性があります。

オープンラック

図 2-2 b は、前後に 2 本ずつの支柱がある、自立式の 4 支柱オープンラックです。このタイプのラックでは一般に支柱が調節可能なので、装置をラック前面に合わせるのではなく、ラックの奥行の中で設置することができます。

Telco ラック

図 2-2 c は、Telco タイプのラックです。Telco タイプのラックは、2 本の支柱を上部の横棒および下部のフロアスタンドでつないだ開放型フレームです。

このタイプのラックは通常、床に固定し、場合によっては上部構造または壁に固定して安定性を高めます。ルータ シャーシは Telco タイプのラックに、フロントマウントまたはセンターマウントのどちらの位置でも設置できます(図 2-3)。

フロントマウント位置の場合は、シャーシのラックマウント ブラケットを直接、ラック支柱に固定します。

センターマウント位置の場合、オプションのセンターマウント ブラケットのセットを直接、ラック支柱に固定します。次に、シャーシ ラックマウント フランジをセンターマウント ブラケットに固定します。センターマウント位置にすると、シャーシの重心がラック支柱の縦軸に近付くので、より安定したラックへの設置が可能になります。

図 2-3 Telco ラックへのフロントマウントおよびセンターマウントでの設置

 

設置場所のレイアウトおよび装置の寸法

トラブルのない運用を維持するために、ラックの設置を計画する際は、次の注意事項について考慮してください。

ラックを設置する場所に、AC または DC 入力電源、アース、およびネットワーク インターフェイス ケーブルの設備が含まれていることを確認します。

設置作業の際は、ラックの周囲に十分な作業スペースを確保してください。必要なスペースは、次のとおりです。

シャーシを移動し、位置を合わせてラックに取り付けるには、ラックの周囲に 3 フィート(約 91 cm)以上のスペースが必要です。

Power Entry Modules(PEM; 電源入力モジュール)を挿入するには、電源シェルフの前面に 2 フィート(約 61 cm)以上のスペースが必要です。

設置後のメンテナンス作業のために、シャーシの前後にそれぞれ 24 インチ(61 cm)以上のスペースを確保してください。

2 本の支柱またはレールの間にルータを取り付けるには、マウント フランジ間の 内側 の幅が、最低 17.7 インチ(45.0 cm)必要です。

ルータに各種カードをフル装備した場合、ルータの重量は 440 ポンド
(200 kg)になります。ルータ シャーシの底面が床から 10 インチ(25.4 cm)以内になるようにルータを設置して、ラックの重心をできるだけ低くしてください。装置ラックの安定性および安全性を維持するために、ルータを設置する前に、付属のスタビライザを取り付けてください。

Telco ラックを使用する場合、2 本のラック支柱でシャーシの重量を支えることになります。次のことを確認します。

ルータの重量でフレームが不安定にならないようにします。

フレームは床にボルトで固定し、壁または天井に取り付けた金具を使用して、建物の構造物に固定します。

Telco ラックまたは 4 支柱ラックにルータを設置する場合は、付属のネジをすべて使用して、シャーシをラック支柱に固定してください。

Cisco XR 12416 ルータの場合、4 支柱ラックのマウント レールは、前面扉を自由に開閉でき、ケーブル配線に十分なスペースが確保できるように 1.5 インチ(約 3.8 cm)ほど奥にずらして取り付ける必要があります。

ルータ付属のケーブル管理ブラケットを取り付けて、ケーブルをまとめます。次の推奨事項に従ってください。

ケーブルと装置の接続部分は、適切なストレイン レリーフ方式によって保護してください。

ラックに取り付けられたその他の装置のケーブルによって、カード ケージの取り扱いが制限されないようにしてください。

ネットワーク インターフェイス ケーブルへのノイズ干渉を防止するため、電源コードとケーブルが交差したり、平行になるような配線は避けてください。

図 2-4 に、ルータ シャーシの俯瞰図および外寸を示します。

図 2-4 ルータ シャーシの俯瞰図および寸法

 

エアー フローに関する注意事項

ルータ シャーシの内部は、2 つのブロワー モジュールによって冷気を循環させる構造になっています。ブロワー モジュールは、Switch Fabric Card(SFC; スイッチ ファブリック カード)ケージ(中央)の前面にあるエアー フィルタから冷気を取り込み、両方のカード ケージに送風することにより、内部コンポーネントの適正な動作温度を保ちます(図 2-5)。

各電源モジュールにもファンが内蔵され、電源モジュールの前面から冷気を取り込み、シャーシ背面から熱気を排出する構造になっています。

ルータの設置場所を選択する際は、次の注意事項に従ってください。

埃のない場所 ― できるだけ埃の少ない場所を選んでください。埃の多い環境では、エアー フィルタまたは電源モジュールの吸気口が目詰まりして、ルータに送り込まれる冷気が少なくなります。その結果、ルータ内部が過熱状態になることがあります。

エアー フローを制限しない ― 十分なエアー フローを得るために、シャーシおよび電源モジュールの吸気口と排気口に、6 インチ(15.24 cm)以上のスペースを確保してください。エアー フローが遮られたり制限されたりした場合、または取り込まれる空気の温度が高いと、ルータ内部が過熱状態になることがあります。極端な場合には、コンポーネントを保護するために、環境モニタ システムによってルータの電源が遮断されます。

図 2-5 ルータ内部のエアーフロー ― 側面図

 

温度および湿度に関する注意事項

表A-4 に、動作時および保管時の設置場所の環境条件を示します。ルータは通常、この表に記載された範囲内で動作します。ただし、温度の測定値が最小または最大パラメータに近づくと、問題が発生する可能性があります。危険値に近づく前に環境の異常を予測して解消することにより、正常動作を維持します。そのためには、ルータを設置する前に、設置場所の計画および準備を適切に行う必要があります。

電源接続に関する注意事項

ルータには AC 入力または DC 入力電源サブシステムを装備できます。したがって、ルータの電源サブシステムに応じて、設置場所の電源要件は変わります。すべての電源接続配線が、National Electrical Code(NEC)および地域の電気規格に適合しているか確認してください。


注意 落雷や電力サージによる損傷を防止するために、適切にアースする必要があります。アース要件については、「ルータの接合およびアース レセプタクル ― 上部背面」を参照してください。

AC 電源ルータ

AC PEM の公称動作範囲は、200 ~ 240 VAC です。必要な最低電流は、次のとおりです。

20 A(北米の場合)

16 A(その他の国の場合)

13 A(英国の場合)

それぞれの AC 電源入力には、専用の分岐回路が必要です。AC 入力電源の公称値および許容範囲については、表A-2を参照してください。

図 2-6 に、さまざまなスタイルの AC 電源コードを示します。これらのコードを使用して、北米および各地域対応のローカル AC 電源に接続します。

図 2-6 AC 電源コードのプラグおよび電源カプラ

 

表2-1 に、電源コードのオプションを示します。AC 入力電源モジュールの電源コードは、いずれも長さ 14 フィート(4.3 m)です。

 

表2-1 AC 電源コードの国別オプション

ラベル
説明
Part Number

North America

20 A、250 VAC

CAB-GSR16-US=

Australia, New Zealand

15 A、250 VAC

CAB-GSR16-AU=

Europe, Argentina, Brazil

16 A、250 VAC

CAB-GSR16-EU=

Italy

16 A、250 VAC

CAB-GSR16-IT=

United Kingdom

13 A、250 VAC
(13 A 交換可能ヒューズ)

CAB-GSR16-UK=

DC 電源ルータ

DC PEM と接続する場合の定格は、最大 60 A です。PEM 接続ごとに専用の、同一定格の DC 電源が必要です。

DC 電源コードとしては、同一定格の、撚り数の大きい銅線ケーブルの使用を推奨します。DC 電源シェルフとの接続には、PEM ごとにアース ケーブルが 1 本、および電源コードが 2 本必要です。電源コードは、DC 電源コード(-)と DC 電源戻り線(+)が 1 本ずつです。コードの長さは、電源に対するルータの位置によって異なります。


) DC電源コードは別途必要です。


DC 電源コードは、電源シェルフ側のケーブル端子で終端させる必要があります。端子には、0.625 インチ(15.88 mm)の M6 端子スタッドに適合する二穴端子(Panduit Part Number LCD8-14A-L または同等品)を使用してください。

図 2-7 に、DC 入力ケーブルを接続する場合に必要な端子のタイプを示します。

図 2-7 DC 電源コードの端子

 

図 2-8 に、DC 入力電源シェルフの DC 配電方式を示します。

この図では、電源シェルフ ベイ B1(背面パネルから見て DC 入力電源シェルフの右端のベイ)の DC 入力電源端子に、2 本の電源コードが接続されています。

入力 DC 電源コードのカラー コーディングは、設置場所の DC 電源のカラー コーディングによって異なります。一般に、アース線にはグリーンまたはグリーン/イエローが使用されています。DC 電源の配線に関しては、カラー コーディング規定がないので、プラス(+)およびマイナス(-)の極性に注意して、DC 入力電源シェルフの端子スタッドに電源コードを接続してください。

入力 DC 電源コードにプラス(+)またはマイナス(-)のラベルが付いている場合があります。ラベルに示されたとおりでほぼ間違いありませんが、念のために各 DC 線間の電圧を測定して、実際の極性を確認する必要があります。この測定では、プラス(+)線およびマイナス(-)線が、電源シェルフの(+)ラベルおよび(-)ラベルに一致していなければなりません。

一般に、アース線にはグリーンまたはグリーン/イエローが使用されています。

図 2-8 電源シェルフ ベイ B1 の一般的な入力 DC 電源コードの接続方式

 


注意 DC PEM には、PEM が極性の反転を検出した場合に、PEM のブレーカーを作動させる回路が組み込まれています。誤って極性を逆にしても損傷はありませんが、逆極性条件をただちに解消する必要があります。

D C 入力電源の公称値および許容範囲については、表A-3を参照してください。

NEBS の補助的な装置接合およびアースに関する注意事項

ルータ シャーシでは、電源シェルフへの電源接続の一部として安全なアース接続が必須ですが、セントラル オフィスのアース システムまたは内部機器のアース システムを補助的な接合およびアース接続に接続することも推奨します。

補助接続は、シャーシ背面の電源インターフェイス パネルの上部(図 2-9)、およびシャーシの前面フランジの SFC ケージの下部コーナー付近(図 2-10)で行います。このシステムの DC 戻り線が、システムのフレームおよびシャーシに触れないようにしてください(DC-I)。

この接地点は NEBS 接合およびアース接続ともいいます。


) これらの接合/アース接続は、補助的な接合/アース接続に関する Telcordia NEBS 要件に適合します。ルータを設置する場所が NEBS 環境ではない場合には、この注意事項を省略し、AC および DC 電源シェルフの保護アース接続を利用してもかまいません。


図 2-9 ルータの接合およびアース レセプタクル ― 上部背面

 

図 2-10 ルータの接合およびアース レセプタクル ― 前面

 

補助アースをルータに適切に接続するには、次の部品が必要です。


) これらの部品は別途必要です。


アース ラグ× 2 ― 0.625~0.75 インチ(15.86 ~ 19.05 mm)間隔で 2 つの M6 ネジ穴があり、6 AWG 以上のマルチストランド銅線に対応する大きさのワイヤ レセプタクルを備えたものが必要です。この端子は、DC 入力電源モジュールのワイヤに使用するものと同様です(図 2-7 を参照)。

M6 六角ナットおよび固定用ワッシャ(ニッケル メッキされた真鋳製が最適)× 2

アース線 × 2 ― 6 AWG 以上のマルチストランド銅線を推奨しますが、ワイヤ径および長さは、ルータを設置する位置および環境によって異なります。

設置場所の配線に関する注意事項

ルータの設置場所を検討する際は、後述する、信号の距離制限、EMI(電磁波干渉)、およびコネクタの互換性について考慮する必要があります。電磁波フィールドで長距離の配線を行う場合、フィールドとワイヤ信号との間で干渉が発生することがあります。配線が不適切な場合は、以下が発生することがあります。

配線からの無線干渉

強力な EMI(特に、雷や無線送信機が原因で発生するもの)。EMIは、ルータ内の信号ドライバやレシーバーを破損したり、さらには電力サージを回線または装置に流して電気事故を引き起こす可能性があります。


) 強力な EMI を予測して対処するには、必要に応じて Radio Frequency Interference(RFI; 無線周波数干渉)の専門家に相談してください。


ツイストペア ケーブルを使用し、アース コンダクタが適切に配置されている場合、設置場所の配線が無線干渉を引き起こすことはほとんどありません。使用できる場合は、データ信号ごとにアース コンダクタと高品質のツイストペア ケーブルを使用してください。

配線が推奨距離を超える場合、または複数の建物にまたがっている場合には、付近での雷の影響に十分注意してください。雷などの高エネルギー現象で起こる Electromagnetic Pulse(EMP; 電磁波パルス)により、電子デバイスを破壊するエネルギーが非シールド導体に発生しやすくなる場合があります。過去にこの EMP 問題が発生したことがある場合は、電力サージ抑止やシールドの専門家に相談してください。

上記のように発生頻度は少ないものの、壊滅的な状況につながる可能性のある問題を解決するには、大部分のデータセンターでは、パルス計などの特殊機器を使用する必要があります。また、これらの問題が発生した場合は、問題の特定と解決に長い時間を要することがあります。これらの問題を回避するには、適正なアースおよびシールドを施した環境を準備し、電力サージ抑止の問題に特に注意を払って、必要な対策を講じることを推奨します。

PRP ポート接続に関する注意事項

ここでは、すべてのインターフェイスおよびポートを PRP に接続するための詳細なケーブル配線情報および信号情報を示します。また、イーサネット ルーティングおよび装置に関する情報も示します。


注意 [Ethernet]、[10BASE-T]、[Token Ring]、[Console]、および [AUX] というラベルのポートは、SELV 回路です。SELV 回路を接続できるのは SELV 回路だけです。

PRP の補助ポートおよびコンソール ポート接続に関する注意事項

PRP には、RJ-45 接続ポートが 2 つあります。

補助ポート ― PRP にモデムなどの DCE デバイス(CSU/DSU、他のルータなど)を接続するための DTE RJ-45 インターフェイスです。

コンソール ポート ― ルータにデータ端末デバイスを接続するための DCE RJ-45 インターフェイスです。ルータを初期設定する場合に必要です。


) 補助ポートおよびコンソール ポートは、非同期シリアル ポートです。これらのポートに接続する装置に、非同期伝送能力があるか確認してください。


図 2-11 に、PRP の補助ポートおよびコンソール ポートを対応するデバイスに接続する例を示します。

図 2-11 PRP の補助ポートおよびコンソール ポートの接続

 

 

1

モデム

4

補助ポート

2

コンソール端末

5

コンソール ポート

3

RJ-45 ケーブル

PRP の補助ポートの信号

PRP の補助ポートは、PRP にモデムなどの DCE デバイス(CSU/DSU、他のルータなど)を接続するための DTE RJ-45 インターフェイスです。この補助ポートは、ハードウェア フロー制御およびモデム制御をサポートします。

表2-2 に、補助ポートで使用される信号を示します。

 

表2-2 PRP の補助ポートの信号

補助ポートのピン番号
信号
入出力
説明

1

RTS

出力

送信要求

2

DTR

出力

データ ターミナル レディ

3

TxD

出力

データ送信

4

GND

--

信号アース

5

GND

--

信号アース

6

RxD

入力

データ受信

7

DSR

入力

データ セット レディ

8

CTS

入力

クリア ツー センド

PRP のコンソール ポートの信号

PRP コンソール ポートは、端末とルータを接続するための DCE RJ-45 インターフェイスです。コンソール ポートは、モデム制御またはハードウェア フロー制御をサポートしません。RJ-45 ロールオーバー ケーブルが必要です。

コンソール ポートに端末を接続する前に、端末のデータ伝送速度(bps[ビット/秒])の設定値を確認してください。端末の伝送速度の設定値は、PRP コンソール ポートのデフォルト速度である、9600 bps に一致させる必要があります。端末の動作値を、9600 bps、8 データ ビット、パリティなし、2 ストップ ビット(9600 8N2)に設定してください。

表2-3 に、コンソール ポートで使用される信号を示します。

 

表2-3 PRP のコンソール ポートの信号(RJ-45 ロールオーバー ケーブルを使用)

コンソール ポートの
ピン番号
信号
入出力
説明

1 1

--

--

--

2

DTR

出力

データ ターミナル レディ

3

TxD

出力

データ送信

4

GND

--

信号アース

5

GND

--

信号アース

6

RxD

入力

データ受信

7

DSR

入力

データ セット レディ

8 1

--

--

--

1.これらのピンは未結線です。

PRP のイーサネット接続

PRP には RJ-45 MDI イーサネット ポートが 2 つ(ETH0 および ETH1)あります(図 2-12)。

図 2-12 PRP のイーサネット接続

 

これらの接続は、10BASE-T および 100BASE-TX 規格に適合する IEEE 802.3 および IEEE 802.3u インターフェイスをサポートします。イーサネット ポートの伝送速度は、デフォルトでは自動検知ですが、ユーザ側で設定できます。

PRP のイーサネット ポートには、外部ルーティング機能はありません。このポートの主な役割は、ルータへの Telnet ポートとして動作すること、および PRP のイーサネット ポートと直接接続されているネットワークを通じて Cisco IOS XR ソフトウェア イメージを起動またはアクセスすることです。


注意 これらのポートでは、Cisco Express Forwarding(CEF)機能は、セキュリティ上の理由から、デフォルトでオフに設定されています。これらのポートで CEF ルーティング機能をオンにする場合は、セキュリティ面での影響を十分に考慮するようにしてください。

図 2-13 に、次の例を示します。

ルータ A の PRP 上のイーサネット ポート(E0)から、ネットワーク 2.0.0.0 にアクセスすることはできません。アクセスできるのは、ネットワーク 1.0.0.0 にあるホスト A、ホスト B、およびルータ C だけです(点線の矢印を参照)。

ルータ A からネットワーク 2.0.0.0にアクセスするには、ルータ A のいずれかのラインカード(この例では、POS ラインカード)上のインターフェイス ポートを使用する必要があります。ルータ A から送信されたデータは、ルータ B およびルータ C を経由してルーティングされて、ネットワーク 2.0.0.0 に到達します(実線の矢印を参照)。

図 2-13 PRP のイーサネット ポートの使用

 

PRP の RJ-45 イーサネット接続

RJ-45 イーサネット接続には外部トランシーバは必要ありません。図 2-14に、RJ-45 イーサネット ポートのピン配列、および対応するモジュラ ケーブル プラグを示します。

図 2-14 RJ-45 レセプタクルおよびプラグ

 

表2-4 に、コネクタで使用される RJ-45 ピンの信号を示します。

 

表2-4 PRP の RJ-45 イーサネット レセプタクルのピン配置

イーサネット ポートのピン番号
信号
説明

1

TxD+

データ送信+

2

TxD-

データ送信 -

3

RxD+

データ受信+

4

ネットワーク終端

未結線

5

ネットワーク終端

未結線

6

RxD-

データ受信 -

7

ネットワーク終端

未結線

8

ネットワーク終端

未結線

ハブまたはリピータに RJ-45 ポートを接続する場合は、ストレート ケーブルのピン割り当てを使用してください(図 2-15 を参照)。

図 2-15 ハブまたはリピータに対するストレート ケーブルのピン割り当て

 

2 台の PRP をバックツーバックで接続する場合は、クロス ケーブルのピン割り当てを使用してください(図 2-16 を参照)。

図 2-16 PRP 間のクロスケーブルのピン割り当て

 

表2-5 に、Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブルを使用する 100 Mbps 伝送のケーブル仕様を示します。


) イーサネット ポートの伝送速度は、デフォルトでは自動検知になっていますが、ユーザ側で設定できます。


 

表2-5 100 Mbps 伝送の仕様および接続限界

パラメータ
RJ-45

ケーブル仕様

カテゴリ 5 2 UTP、22 ~ 24 AWG 3

ケーブル長(最大)

--

セグメント長(最大)

100BASE-TX で 328 フィート(100 m)

ネットワーク長(最大)

656 フィート(200 m) 4 (リピータを 1 つ使用)

2.EIA/TIA-568 または EIA-TIA-568 TSB-36 に準拠。別途購入が必要です。

3.AWG = American Wire Gauge。このゲージは、EIA/TIA-568 の規格で定められています。

4.この長さは、具体的にはリピータ セグメント上の 2 ステーション間の距離です。

表2-6 に、100BASE-TX の IEEE 802.3u 物理特性を示します。

 

表2-6 IEEE 802.3u 物理特性

パラメータ
100BASE-TX

データ レート(Mbps)

100

シグナリング方式

ベースバンド

最大セグメント長

DTE とリピータ間で 100 m

メディア

カテゴリ 5 UTP

トポロジ

スター/ハブ

アラーム カードの接続に関する注意事項

ルータにはアラーム カードが 2 枚搭載されています。

一方のアラーム カードは、上部カード ケージの 左端 にある専用のスロットに搭載されています。

もう 1 枚のアラーム カードは、下部カード ケージの 右端 にある専用スロットに搭載されます。

各アラーム カードの前面パネルには、ルータと外部サイト アラーム メンテナンス システムを接続する 25 ピン D サブコネクタ(ALARM)が 1 つ装備されています(図 2-17)。クリティカル、メジャー、またはマイナー アラームが生成されると、アラーム カード上でアラーム リレーが有効になり、外部サイト アラームをアクティブにします。

図 2-17 アラーム カード コネクタの位置

 

アラーム カード上のアラーム リレー コンタクトは、標準の コモン ノーマル オープン 、および ノーマル クローズ のリレー コンタクトで構成され、これらがコネクタのピンに接続されています。


注意 アラーム コネクタに接続できるのは、SELV 回路だけです。アラーム回路の最大定格は、2 A、50 VA です。


) GR-1089-CORE、Issue II、Revision 01、February 1999 の建物内落雷サージ要件に適合させるために、アラーム カードの外部アラーム ポートに接続する場合は、シールド付きケーブルを使用する必要があります。このシールド付きケーブルは、両端ともシールド付きコネクタで終端されていて、どちらのコネクタにもケーブルのシールド素材が接合されています。


表2-7 に、ケーブル コネクタ ピンとアラーム カード リレー コンタクト間のピン/信号の対応関係を示します。

 

表2-7 アラーム コネクタのピン配置

ピン グループ
コモン
ノーマル オープン
ノーマル クローズ

クリティカル音声アラーム

2

1

14

メジャー音声アラーム

16

3

15

マイナー音声アラーム

5

4

17

クリティカル ビジュアル アラーム

19

6

18

メジャー ビジュアル アラーム

8

7

20

マイナー ビジュアル アラーム

22

9

21

アラーム入力

13

25

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