Cisco 12404 インターネット ルータ インストレーション コンフィギュレーション ガイド
インストレーションのトラブル シューティング
インストレーションのトラブルシューティング
発行日;2012/01/08 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

インストレーションのトラブルシューティング

概要

その他の設定作業

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定

ブート フィールドの設定値

コンフィギュレーション レジスタの設定値

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット

パスワードを忘れた場合

サブシステムに関する問題の解決

AC PEM

DC-DC 電源コンバータ

冷却システム

プロセッサ サブシステム

起動時の問題の特定

電源サブシステムのトラブルシューティング

AC 電源サブシステムのトラブルシューティング

DC 電源サブシステムのトラブルシューティング

プロセッサ サブシステムのトラブルシューティング

RP のトラブルシューティング

ラインカードのトラブルシューティング

冷却サブシステムのトラブルシューティング

インストレーションのトラブルシューティング

概要

Cisco 12404 インターネット ルータは、十分な動作確認テストおよび検査を行った上で出荷されています。それにもかかわらず、ルータの初回起動時に何らかの問題が発生した場合には、この章に記載されている情報を参考にして、問題の原因を突き止めてください。

「その他の設定作業」

「パスワードを忘れた場合」

「サブシステムに関する問題の解決」

「起動時の問題の特定」

「電源サブシステムのトラブルシューティング」

「プロセッサ サブシステムのトラブルシューティング」

「冷却サブシステムのトラブルシューティング」

その他の設定作業

ここでは、付加的な設定作業の手順について説明します。

「ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定」

「ブート フィールドの設定値」

「コンフィギュレーション レジスタの設定値」

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタは、NVRAM(不揮発性RAM)上の 16 ビット レジスタであり、特定のシステム パラメータを定義します。このレジスタの内容を設定または変更することにより、次の作業を行うことができます。

デフォルトの Cisco IOS ソフトウェアのブート ソースの定義。次の優先順位で割り当てられます。

PCMCIA スロット 0(ゼロ)に搭載されたフラッシュ メモリ カード

ネットワーク上の Trivial File Transfer Protocol(TFTP; 簡易ファイル転送プロトコル)サーバ

Route Processor(RP; ルート プロセッサ)のフラッシュ メモリ SIMM(NVRAM)

動作環境内に保管されているブート イメージ。ROM モニタ プロンプト( rommon> )に適切な形式のb oot コマンドを入力することによってアクセスします(第 3 章の ブート プロセスの概要を参照)。

デフォルトのブート ファイル名の定義

Break 機能のイネーブル化およびディセーブル化

ブロードキャスト アドレスの制御

コンソール端末のボーレートの設定

パスワードを忘れた場合の回復

ブート イメージを使用する強制自動起動

NVRAM に保存されているコンフィギュレーション ファイルからの boot system コマンドの読み取り。表4-1に、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット定義を示します。


注意 設定作業上の混乱やシステム停止を防ぐために、有効なソフトウェア コンフィギュレーション レジスタ値は、表4-1に示されている個々の設定値ではなく、設定値の組み合わせであることに留意してください。たとえば、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの出荷時デフォルトである 0x0102 は、実際には複数の設定値を組み合わせたものです。

表4-1 ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット値および機能

 

ビット番号 1
16 進値
機能

00 ~ 03

0x0000 ~ 0x000F

ルータを稼働させるために必要なデフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージの保管場所を定義するブート フィールドを構成します。

06

0x0040

システム ソフトウェアに NVRAM の内容を無視させます。

07

0x0080

OEM 2 ビットをイネーブルにします。

08

0x0100

Break 機能をディセーブルにします。

09

0x0200

セカンダリ ブートストラップを使用します。

10

0x0400

すべてゼロの IP をブロードキャストします。

11 および 12

0x0800 ~ 0x1000

コンソールのボーレートを定義します(デフォルト設定は 9600 bps)。

13

0x2000

ネットワーク ブートが失敗した場合に、デフォルトのフラッシュ メモリ ソフトウェアを起動します。

14

0x4000

IP ブロードキャストからネットワーク番号を除外します。

15

0x8000

診断メッセージをイネーブルにし、NVRAM の内容を無視します。

1.ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの出荷時デフォルト値は 0x0102 です。この値は、バイナリ ビット 8 = 0x0100 と、バイナリ ビット 00 ~ 03 = 0x0002 の組み合わせです。

2.OEM = Original Equipment Manufacturer:相手先商標製造業者

表4-2に、 ブート フィールド の内容を示します。ブート フィールドは、ルータを稼働させるために必要なデフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージの保管場所を定義します。ブート フィールドの内容は、2 進数で指定します。

 

表4-2 ブート フィールドとその定義

ブート フィールド
定義

00

電源投入時に、システムは ROM モニタ プロンプト(rommon>)を表示し、システムを手動で起動するユーザ コマンドの入力を待機します。

01

電源投入時に、システムは RP のオンボード フラッシュ メモリ SIMM で最初に検出されたシステム イメージを使用して、自動的に起動します。

02 ~ 0F

電源投入時に、システムはネットワーク上の TFTP サーバに保管されているデフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージを使用して、自動的に起動します。この設定では、RP のイーサネット ポートが設定されていて動作可能であることが前提になります。この設定により、デフォルトのファイル名を上書きするboot systemコマンドも有効になります。


) Cisco 12404 インターネット ルータは通常、ブート フラッシュにブート イメージ、フラッシュ カードに実行用 Cisco IOS イメージを格納した状態で出荷されます。Cisco IOS のアップグレードが必要な場合は、FTP(ファイル転送プロトコル)を使用して CCO から適切な Cisco IOS イメージをダウンロードしてください。


ブート フィールドの設定値

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの下位 4 ビット(ビット 3、2、1、0)は、ルータを起動するための Cisco IOS ソフトウェア イメージの保管場所を定義する ブート フィールド を形成します。

ブート フィールドの内容は、グローバル コンフィギュレーション モード プロンプト [Filo(config)#] からconfig-registerコマンドを発行することによって、設定または変更できます。


) ルータに搭載されて出荷される RP、または Field-Replaceable Unit(FRU)として出荷される RP では、コンフィギュレーション レジスタの出荷時デフォルト設定は 0x0102 です。


ブート フィールドが 0 または 1(0000 または 0001)のどちらかに設定されている場合、システム コンフィギュレーション ファイルで指定されている起動命令はすべて無視され、ブート フィールドの設定に応じて、次のいずれかの状況が発生します。

ブート フィールドが 0 に設定されている場合は、ROM モニタ プロンプト(rommon>)に boot コマンドを入力して、ユーザが手動でオペレーティング システムを起動しなければなりません。bootコマンドには、引数があってもなくてもかまいません。

引数を 指定せずに boot コマンドを入力した場合(つまり、ファイルおよびその他の起動命令を指定しなかった場合)、システムは RP 上のフラッシュ メモリ SIMM に保管されているデフォルトのイメージを使用して、自動的に起動します。

引数を 指定して bootコマンドを入力する場合(つまり、特定の起動元からシステムを起動するようにシステムに指示する場合)、次のオプションを使用できます。

boot bootflash : filename コマンドを入力して)特定のフラッシュ SIMM イメージを使用して起動するようにシステムに指示するか、(boot slot #: imagename コマンドを入力して)PCMCIA フラッシュ メモリ カードに保管されている特定のイメージを使用して起動するようにシステムに指示します。

(boot filename コマンドを入力して)ブロードキャスト TFTP 要求を送信するか、(boot filename ip-address コマンドを入力して)特定のネットワーク TFTP サーバに直接要求を送信することによって、ネットワーク TFTP サーバから起動するようにシステムに指示します。

ブート フィールドが 1 に設定されている場合、システムは RP のオンボード フラッシュ SIMM で最初に検出されたイメージを使用して、自動的に起動します。

ブート フィールドが 0 または 1 以外のビット パターンに設定されている場合、ルータはソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値を使用して、ネットワーク TFTP サーバに保管されているデフォルトのシステム イメージのファイル名を算出します。そして、そのシステム イメージを使用して、ルータが起動されます。ただし、コンフィギュレーション ファイルに起動命令が組み込まれている場合、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値に基づいて算出されたファイル名ではなく、その起動命令を使用してシステムが起動されます。

システムはこのファイル名を作成する際、次のように、 cisco から始め、ブート フィールド値を 8 進数で表した値とプロセッサ タイプを連結します。

cisco< bootfieldvalue >-< processorname >

たとえば、ファイル名の作成プロセスによって、次のような範囲の一般的なファイル名が作成されます。

cisco2-grp
 
.
.
.
 
cisco17-grp
 

または

cisco2-prp
 
.
.
.
 
cisco17-prp
 

システムは、この範囲内のいずれか 1 つのファイル名を使用して、ネットワーク TFTP サーバに保管されているデフォルトのシステム イメージを起動します。


) PCMCIA スロット 0 またはスロット 1 に搭載されたフラッシュ メモリ カードに起動可能な Cisco IOS ソフトウェア イメージがある場合、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのブート フィールドの設定値は無効になり、システムはネットワーク TFTP イメージ(すなわち、cisco2-grpcisco17-grpまたはcisco2-prpcisco17-prpの範囲にある算出されたファイル名)ではなく、フラッシュ メモリ カード上の Cisco IOS ソフトウェア イメージを使用して起動します。


コンフィギュレーション レジスタの設定値

システム ソフトウェアの稼働中にソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値を変更する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 ユーザ EXEC モード プロンプトに enable コマンドおよびパスワードを入力して、特権 EXEC モードを開始します。

Milo> enable
Password: <password>
Filo#
 

ステップ 2 システム コンソールの特権 EXEC モード プロンプトに configure terminal コマンドを入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Filo# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Filo(config)#
 

ステップ 3 グローバル コンフィギュレーション モード プロンプトに config-register value コマンドを入力して、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの内容を設定します。 value は、0x を先頭に付加した 16 進数です。

Filo(config)# config-register 0xvalue
 

4 ビットの value パラメータとして入力できる設定値については、表4-1の 16 進値のカラムを参照してください。

ステップ 4 Ctrl-Z を入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

Filo(config)# config-register 0xvalue
Filo(config)# Ctrl-Z
Filo#
 

このコマンド シーケンスにより、新しい内容のソフトウェア コンフィギュレーション レジスタが NVRAM に保管されますが、新しい設定値を有効にするには、Cisco 12404 インターネット ルータをリロードまたは再起動する必要があります。

ステップ 5 show version 特権 EXEC コマンドを入力して、現在有効なソフトウェア コンフィギュレーション レジスタ値を表示します。

Filo# show version
 
.
.
.
 
Configuration register is 0x141 (will be 0x102 at next reload)
 

この値は、次にルータをリロードする時点で使用されます。コンフィギュレーション レジスタの値は、画面出力の最終行に表示されます。

ステップ 6 「実行コンフィギュレーションの設定値を NVRAM に保存する方法」の説明に従って、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定を保存します。


) コンソールからreloadコマンドを入力するなど、システムをリロードした時点で初めて、コンフィギュレーション レジスタの変更が有効になります。


ステップ 7 boot コマンド、および必要に応じて引数を使用して、ルータを再起動します。


 

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット

ここでは、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビットの意味および起動プロセスにおける各ビットの相互作用について、さらに詳しく説明します。

「ブート フィールドの設定値」で説明したように、ブート フィールドの設定によって、ルータの起動に使用される Cisco IOS ソフトウェア イメージのソースが決まります。ブート フィールド値を 0(0x0000)に設定している場合、システム コンソールの ROM モニタ プロンプト(rommon>)に boot コマンドを入力することによって、ユーザが手動でオペレーティング システムを起動しなければなりません。

ブート フィールド値を0x2 ~ 0xFに設定していて、なおかつコンフィギュレーション ファイルに有効な boot system コマンドが保管されている場合、ルータはその値によって指示された Cisco IOS ソフトウェア イメージを起動します。コンフィギュレーション ファイルに boot system コマンドが含まれていない場合は、ルータはデフォルトのブート ファイル名を作成し、ネットワーク TFTP サーバからそのファイルを取得しようとします。

次の例では、次回のシステム再起動時に RP 上のフラッシュ メモリ SIMM からルータを起動し、Break 機能を無視するように、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタを設定しています。

Filo# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Filo(config)# config-register 0x0102
Filo(config)# boot system flash filename
Ctrl-Z
Filo#
 

コンフィギュレーション レジスタが 0x0102 に設定されている場合、システムはデフォルトのブート ファイル名を算出します。システムはこのファイル名を作成する際、 cisco から始め、ブート フィールド値を 8 進数で表した値、ハイフン、およびプロセッサ タイプ( grp または prp )を連結します。

表4-3に、ネットワーク ブート用に算出される可能性のあるデフォルト ファイル名の範囲を示します。NVRAM のコンフィギュレーション ファイルに有効な boot system コンフィギュレーション コマンドが保管されている場合は、ネットワーク ブート用に算出されたデフォルト ファイル名は無効になります。


) PCMCIA スロット 0 または 1 に搭載されたフラッシュ メモリ カードに起動可能な Cisco IOS ソフトウェア イメージがある場合、コンフィギュレーション レジスタの設定値は無効です。その場合、TFTP で起動可能なデフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージ(cisco2-grpcisco17-grpまたはcisco2-prpcisco17-prp)の代わりに、起動可能な Cisco IOS ソフトウェア イメージが起動されます。


 

表4-3 デフォルトのブート ファイル名

アクション/ファイル名
ビット 3
ビット 2
ビット 1
ビット 0

ブートストラップ モード

0

0

0

0

デフォルトのソフトウェア

0

0

0

1

cisco2-grp または cisco2-prp

0

0

1

0

cisco3-grp または cisco3-prp

0

0

1

1

cisco4-grp または cisco4-prp

0

1

0

0

cisco5-grp または cisco5-prp

0

1

0

1

cisco6-grp または cisco6-prp

0

1

1

0

cisco7-grp または cisco7-prp

0

1

1

1

cisco10-grp または cisco10-prp

1

0

0

0

cisco11-grp または cisco11-prp

1

0

0

1

cisco12-grp または cisco12-prp

1

0

1

0

cisco13-grp または cisco13-prp

1

0

1

1

cisco14-grp または cisco14-prp

1

1

0

0

cisco15-grp または cisco15-prp

1

1

0

1

cisco16-grp または cisco16-prp

1

1

1

0

cisco17-grp または cisco17-prp

1

1

1

1

ビット 8 ~ 14

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのその他の重要なビットの意味は、次のとおりです。

ビット 8

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット 8 は、コンソールの Break キーを制御します。ビット 8 を設定すると、システムはコンソールの Break キーを無視します。これが出荷時のデフォルトです。反対に、ビット 8 をオフにすると、システムは Break のキー入力を、通常のシステム動作を中断して強制的に ROM モニタ モードにするコマンドとして解釈します。ただし、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの Break イネーブル ビットの設定にかかわりなく、起動から約 5 秒以内に Break キーを押すと、ROM モニタに戻ります。

ビット 9

ビット 9 は使用されません。

ビット 10 および 14

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット 10 は、IP ブロードキャスト アドレスのホスト部分を制御します。ビット 10 を設定すると、プロセッサは IP ブロードキャスト アドレスのホスト部分をすべて 0 にします。ビット 10をオフにすると(出荷時のデフォルト)、プロセッサはすべて1にします。ビット 10 はビット 14 と相互作用して、IP ブロードキャスト アドレスのネットワーク部分およびサブネット部分を制御します。表4-4に、ビット 10 とビット 14 の組み合わせ結果を示します。

 

表4-4 ブロードキャスト アドレスの宛先に関するコンフィギュレーション レジスタの設定

ビット 10
ビット 14
アドレス(<net> <host>)

オフ

オフ

<ones> <ones>

オン

オフ

<zeros> <zeros>

オン

オン

<net> <zeros>

オフ

オン

<net> <ones>

ビット 11 および 12

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット 11 および 12 は、コンソール端末のデータ伝送速度を決定します。表4-5に、使用できる 4 種類のデータ伝送速度に対応するビット設定を示します。出荷時デフォルトのデータ伝送速度は 9600 bps です。

 

表4-5 システム コンソール端末のデータ伝送速度の設定

ビット 12
ビット 11
データ伝送速度(bps)

0

0

9600

0

1

4800

1

0

1200

1

1

2400

ビット 13

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット 13 は、ブートロード エラーに対するシステムの対応を決定します。ビット 13 を設定すると、システムはネットワーク TFTP サーバからブート ファイルをロードすることに 5 回失敗した場合に、フラッシュ メモリから Cisco IOS ソフトウェアをロードします。ビット 13 をオフにすると、システムはネットワーク TFTP サーバからのブート ファイルのロードを無制限に試みます。出荷時デフォルト設定では、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット 13 は 0 に設定されています。

パスワードを忘れた場合

ここでは、パスワードを忘れた場合の回復手順について説明します。


) イネーブル パスワードが暗号化されている場合は、次の手順でパスワードを回復することはできません。システムを再設定してから再起動する必要があります。システムを再設定する場合は、特権 EXEC モードでshow startup-configコマンドを実行して出力される設定を使用します(ステップ 11を参照)。



ステップ 1 RP コンソール ポートに ASCII 端末を接続します。

ステップ 2 端末を 9600 bps、8 データ ビット、パリティなし、2 ストップ ビット(またはコンソール ポートの設定値)に設定します。

ステップ 3 特権 EXEC モード プロンプトに show version コマンドを入力し、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの現在の値を表示します。


ヒント この値はステップ 13で使用するので、書き留めておきます。


Filo# show version
 
.
.
.
 

現在の設定は、show versionコマンドの最後の出力行に表示されます。

ステップ 4 Break 機能がディセーブルになっている場合は、電源モジュールの電源を切り、5 秒経ってから再び電源を入れます。

Break 機能がイネーブルになっている場合は、 Break キーを押すか、または Ctrl キーを押しながら右角カッコのキーを押し( ^] )、Break 信号を送信します。

ステップ 5 ルータの起動から 5 秒以内に、 Break キーを押します。この操作によって、端末に ROM モニタ プロンプトが表示されます。

rommon 1>
 

ステップ 6 次の出力例のように、コンフィギュレーション ファイルの情報が無視されるようにソフトウェア コンフィギュレーション レジスタを設定します。

rommon 1> config-register
 
Configuration Summary
enabled are:
console baud: 9600
boot: image specified by the boot system command
or default to: cisco2-grp
 
do you wish to change the configuration? y/n [n]: y
enable “diagnostic mode”? y/n [n]:
enable “use net in IP bcast address”? y/n [n]:
enable “load rom after netbootfails”? y/n [n]:
enable “use all zero broadcast”? y/n [n]:
enable “break/abort has effect?” y/n [n]:
enable “ignore system config info?” [n]: y
change console baud rate? y/n [n]:
change boot characteristics? y/n [n]
 
Configuration Summary
enabled are:
console baud: 9600
boot: image specified by the boot system command
or default to: cisco2-grp
 
do you wish to change the configuration? y/n [n]
 
You must reset or power cycle for the new config to take effect
rommon 1>
 

ステップ 7 ROM モニタ プロンプトで initialize コマンドを入力して、ルータを初期化します。

rommon 1> initialize
 

ルータがいったんオフになって再びオンになります。ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタはコンフィギュレーション ファイルを無視するように設定されます。

ステップ 8 次の指示が表示されるまで、一連のシステム コンフィギュレーション ダイアログのプロンプトに no を入力します。

Press RETURN to get started!
 

ステップ 9 Return キーを押します。

インターフェイス コンフィギュレーション情報に続いて、ユーザ EXEC モード プロンプトが表示されます。

Filo>
 
 

ステップ 10 ユーザ EXEC モード プロンプトに enable コマンドを入力して、特権 EXEC モードを開始します。

Filo> enable
Password: <password>
Filo#
 

プロンプトがFilo>からFilo#に(>から # に)変わり、コマンド モードの変更を知らせます。


) 大なり記号>が、ナンバー記号(ポンド記号)#に変わります。


ステップ 11 特権 EXEC モード プロンプトに show startup-config コマンドを入力し、コンフィギュレーション ファイル内のイネーブル パスワードを表示します。

Filo# show startup-config
 
.
.
.
 

ステップ 12 特権 EXEC モード プロンプトに configure terminal コマンドを入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Filo# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Filo(config)#
 

ステップ 13 ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタ値を元の値( ステップ 3 で書き留めた値)に戻します。または、 config-register 0x value コマンドを使用して、この値を 0x0102(出荷時デフォルト)に変更します。

Filo(config)# config-register 0xvalue
Filo(config)#
 

value は、次のように、 0x を先頭に付加した 16 進数です。

Filo(config)# config-register 0x0102
 

ステップ 14 Ctrl-Z を入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

Filo(config)# Ctrl-Z
Filo#
 

ステップ 15 ルータを再起動し、 enable コマンドとともに回復したパスワードを使用して、ルータにアクセスします。


 

サブシステムに関する問題の解決

システムで発生した問題を解決するには、問題の原因がどのサブシステムにあるかを特定することが重要です。起動時の問題を解決するには、まず、システムの 現在の状態 と、 本来の正常な状態 とを比較します。起動時の問題は 1 つのコンポーネントが原因になっている場合が多いので、システムの各コンポーネントのトラブルシューティングを行うよりも、問題のあるサブシステムを特定した方が、効率的に解決できます。

AC PEM

Cisco 12404 インターネット ルータは、AC 電源を使用することができます。この章で説明するトラブルシューティング手順では、Cisco 12404 ルータには 2 台の AC PEM(電源入力モジュール)が搭載されています。

DC-DC 電源コンバータ

カード ケージ内の各カードに、DC-DC コンバータが 1 台搭載されています。このコンバータは、各カード上の別のコンポーネントである Maintenance Bus(MBus; メンテナンス バス)モジュールによって制御されます。DC-DC コンバータは -48 VDC 電力を、カード回路で使用される +2.5、+3.3、および +5 VDC に変換します。

冷却システム

冷却サブシステムは、1 つのファン トレイ アセンブリと 1 つのエアー フィルタで構成されています。ファン トレイ アセンブリおよびエアー フィルタはホットスワップ対応であり、システムの稼働中に交換できます。ファン トレイ アセンブリを取り外して交換している場合を除き、システムの電源がオンになっている場合は、ファン トレイ アセンブリが稼働している必要があります。


警告 シャーシからファン トレイ アセンブリを取り外す場合は、2 分以内に行ってください。そうしないと、ルータが過熱状態になり、重大な障害モードになってシャットダウンします。



注意 EMI 規格との適合性を維持するためには、ファン トレイ アセンブリを安全かつ迅速に交換する必要があります。

プロセッサ サブシステム

プロセッサ サブシステムには、RP およびすべてのラインカードが含まれます。各カードには、オンボード プロセッサがあります。RP は、各ラインカードのプロセッサに Cisco IOS イメージのコピーをダウンロードします。ラインカードまたは RP がバックプレーンに完全に装着されていないと、システムが停止したり、クラッシュしたりすることがあります。各ラインカードまたは RP の前面プレートの右側にある 4 桁× 2 の英数字 LED ディスプレイには、トラブルシューティングに役立つステータス情報およびエラー メッセージが表示されます。

起動時の問題の特定

起動時に発生する問題は、多くの場合、電源に原因があるか、またはカードがバックプレーンに正しく装着されていないことが原因です。起動時に過熱状態が発生することはほとんどありませんが、環境モニタ機能は内部電圧も対象としているので、ここでは環境モニタ機能についても説明します。

ルータを初めて起動するときは、起動シーケンスを観察する必要があります。ここでは、正常な起動シーケンスについて説明します。

システム内の各カードには、MBus モジュールと、最低 1 台の DC-DC コンバータがあります。各 MBus モジュールは、DC-DC コンバータを制御します。MBus モジュールは、バックプレーンを通じて電源モジュールから +5 VDC 電力を直接供給されます。電源モジュールの電源スイッチをオンにすると、各 MBus モジュールがオンボード Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory(EEPROM; 電気的消去再書き込み可能 ROM)デバイスからブートします。各 MBus モジュール プロセッサは、カード上でバックプレーン コネクタに接続する 1 組の識別ピン(搭載されているカードの種類を MBus モジュール プロセッサに伝える)を読み取り、それによって MBus モジュールがどのように動作するかを判別します。

Consolidated Switch Fabric(CSF)にはシステム クロックが組み込まれており、短時間で起動します。

RP の MBus モジュールは、Clock and Scheduler Card(CSC; クロック スケジューラ カード)起動の進行状況をモニタします。CSF が起動すると、RP の MBus モジュールは DC-DC コンバータを起動し、RP を起動します。

RP は各ラインカードに起動命令を送信します。各ラインカードのプロセッサはそれぞれブート プロセスを開始します。各ラインカードはブート プロセスが完了すると、MBus モジュールを通じて RP に通知します。

各カードのブート プロセスの進行に伴い、英数字 LED ディスプレイにカードのステータスが表示されます。左側のディスプレイは、カードの DC-DC コンバータによって給電されます。右側のディスプレイは、MBus モジュールへの +5 VDC 電力を供給されます。

電源モジュールの LED および RP とラインカードの英数字ディスプレイを確認することにより、起動シーケンスのどの時点で、どこに問題が発生したかを判別できます。

電源モジュールの電源スイッチをオンにしてシステムを起動すると、次の動作が行われるはずです。

AC PEM の 2 つのグリーンの INPUT OK LED がただちに点灯します。この LED は、システムに AC 電源が供給され、電源スイッチがオンの位置になっているかぎり、点灯し続けます。いずれの LED も消灯している場合、または電源スイッチがオンになっているにもかかわらず消灯している場合には、電源、電源モジュールが内部コンポーネントに分配している内部 DC 電圧 -48 VDC、または冷却サブシステムに問題があると考えられます。

グリーンの INPUT OK LED は、PEM および内部 DC 電圧のステータスを表します。これらの LED は、次の条件がすべて満たされているかぎり点灯し続けます。

北米では 100 ~ 120 VAC、15 A、その他の国では 185 ~ 264 VAC、10 A で稼働する AC 電源からの AC 電源電圧を供給されている。

電源モジュールが内部コンポーネントに -48 VDC 電力を供給している。

すべてのDC電圧が許容範囲内にある。

AC 電源モジュールまたはいずれかの内部 DC 電圧が許容範囲を超えると、OUTPUT OK LED が点灯しないか、電源投入直後に消灯します。RP(+2.5、+3.3、および +5 VDC を使用)およびファン トレイ アセンブリ(-48 VDC を使用)は、両方とも稼働に必須のコンポーネントであるため、内部 DC ラインに問題があると、システムが起動しなかったり、稼働を続けられなくなったりすることがあります。

たとえば、ファン トレイに給電する -48 VDC ラインに問題がある場合、システムは起動しますが、ファンが稼働していないことを検出します。システムはファン障害によるシャットダウン シーケンスを開始し、該当する警告メッセージを表示してから、2 分後にシャットダウンします。その他のいずれかの DC ラインに問題がある場合、RP はシステム ソフトウェアを初期化することができません。したがって、システムはブート シーケンス中に起動を試みますが失敗します。

システムが起動されると、シャーシ側面にあるファン トレイがただちに稼働を開始します。

システムの起動時における RP の英数字 LED ディスプレイの表示内容は、次のとおりです。

左側のディスプレイは、実行中の RP ソフトウェア コンポーネントを示します。

右側のディスプレイは、現在実行中のブート プロセスの進行状況を示します。

電源サブシステムのトラブルシューティング

Cisco 12404 ルータの電源サブシステムは、次のコンポーネントで構成されています。

AC PEM

DC PDU および PEM

プロセッサ サブシステム

RP

ラインカード

AC 電源サブシステムのトラブルシューティング

AC PEM は、-48 VDC の出力を提供します。CSF からの +5 VDC 出力により、システムの各カードの MBus モジュールに給電されます。MBus モジュールは、システム内の各カード上にある DC-DC コンバータを制御しています。DC-DC コンバータは電源モジュールからの -48 VDC 電力を +2.5、+3.3、および +5 VDCに変換して、カード回路に分配します。

電源サブシステムを確認するには、まず、電源モジュールの前面プレートにある 3 つの LED を調べます。AC 電力が供給されると、AC PEM の INPUT OK LED が点灯します。PEM の電源スイッチをオンにすると、OUTPUT OK LED が点灯します。

オレンジの OUTPUT FAIL LED は通常は消灯していますが、PEM が障害を検出すると点灯します。

AC PEM は、MBus モジュールおよび RP によって、過電圧または電圧不足および過電流または電流不足についてモニタされています。

電源サブシステムの問題を特定するため、続いて、次の点を確認します。

電源モジュールの INPUT OK および OUTPUT OK LED が点灯しているかどうかを調べます。

Yes の場合、電源に問題はなく、電源モジュールは正常に動作しています。

No の場合、ファン トレイ アセンブリが稼働していれば、PEM の LED が故障している可能性があります。ファン トレイ アセンブリが稼働している場合は、内部 DC 電圧はすべて許容範囲内です。 show environment コマンドを使用して、各カードの電圧を確認してください。ファン トレイ アセンブリは -48 VDC を使用します。

No の場合、その他の現象が特になければ、まず PEM を調べます。PEM の電源スイッチがオンの位置になっていることを確認してください。

PEM の電源スイッチが正しく設定されているにもかかわらず、INPUT OK LED が消灯している場合は、AC 電源または電源コードに問題がある可能性があります。

PEM の電源スイッチをオフにして、AC 電源を調べます。

AC 電源の回路ブレーカーが飛んでいないかどうかを確認します。

AC 電源の回路ブレーカーが正しい電流定格であるかどうかを確認します。

Cisco 12404 インターネット ルータ シャーシの AC PEM がそれぞれ個別の電源に接続されているかどうかを確認します。

UPS が正常に動作しているかどうかを確認します。(AC 電源を使用するシステムでは、システムの AC PEM ごとに UPS が使用されている場合があります。)

電源から Cisco 12404 ルータまでの電源コードを調べます。

電源コードに異常がないかどうかを確認します。

絶縁部分に亀裂や損傷があったり、プラグが緩んでいる場合は、その電源コードは使用せず、ただちに新しい電源コードと交換してください。

電源モジュールを別の電源に接続しても、LED が点灯しない場合は、電源スイッチをオフにして、電源コードを交換し(別のコードがある場合)、電源スイッチを再びオンにします。INPUT OK LED が点灯する場合は、最初に使用した電源コードを返品して交換してください。

新しい電源コードを使用して別の電源に接続しても LED が点灯しない場合は、PEM に問題があることが考えられます。スペアの PEM がある場合は、現在のモジュールを取り外してスペアと交換し、システムを再起動します。

INPUT OK LED が点灯する場合は、故障している PEM を返品して交換してください。

問題を解決できない場合、または電源モジュールや電源コードに異常がある場合には、サービス担当者に連絡してください。

DC 電源サブシステムのトラブルシューティング

DC PEM および PDU は、ルータに送られ、カード回路に分配される DC 電源を提供します。

電源サブシステムを確認するには、まず、電源モジュールの前面プレートにある 3 つの LED を調べます。DC 電力が供給されると、DC PEM の INPUT OK LED が点灯します。PEM の電源スイッチをオンにすると、OUTPUT OK LED が点灯します。

オレンジの OUTPUT FAIL LED は通常は消灯していますが、PEM が障害を検出すると点灯します。

DC PEM は、MBus モジュールおよび RP によって、過電圧または電圧不足および過電流または電流不足についてモニタされています。

電源サブシステムの問題を特定するため、続いて、次の点を確認します。

電源モジュールの INPUT OK および OUTPUT OK LED が点灯しているかどうかを調べます。

Yes の場合、電源に問題はなく、電源モジュールは正常に動作しています。

No の場合、ファン トレイ アセンブリが稼働していれば、PEM の LED が故障している可能性があります。ファン トレイ アセンブリが稼働している場合は、内部 DC 電圧はすべて許容範囲内です。 show environment コマンドを使用して、各カードの電圧を確認してください。ファン トレイ アセンブリは -48 VDC を使用します。

No の場合、その他の現象が特になければ、まず PEM を調べます。PEM の電源スイッチがオンになっていることを確認します。

PEM の電源スイッチがオンであるにもかかわらず、INPUT OK LED が消灯している場合は、DC 電源または電源コードに問題がある可能性があります。

PEM の電源スイッチをオフにして、DC PDU 端子ブロックの DC 電源を調べます。

DC 電源の回路ブレーカーが飛んでいないかどうかを確認します。

DC 電源の回路ブレーカーが正しい電流定格であるかどうかを確認します。

Cisco 12404 インターネット ルータ シャーシの DC PEM がそれぞれ個別の電源に接続されているかどうかを確認します。

UPS が正常に動作しているかどうかを確認します。DC 電源を使用するシステムでは、システムの DC PDU ごとに UPS が使用されている場合があります。

電源から Cisco 12404 ルータまでの電源コードを調べます。

電源コードに異常がないかどうかを確認します。

絶縁部分に亀裂や損傷があったり、プラグが緩んでいる場合は、その電源コードは使用せず、ただちに新しい電源コードと交換してください。

電源モジュールを別の電源に接続しても、LED が点灯しない場合は、電源スイッチをオフにして、電源コードを交換し(別のコードがある場合)、電源スイッチを再びオンにします。INPUT OK LED が点灯する場合は、最初に使用した電源コードを返品して交換してください。

新しい電源コードを使用して別の電源に接続しても LED が点灯しない場合は、PEM に問題があることが考えられます。スペアの PEM がある場合は、現在のモジュールを取り外してスペアと交換し、システムを再起動します。

INPUT OK LED が点灯する場合は、故障している PEM を返品して交換してください。

問題を解決できない場合、または PEM、PDU、および電源コードに異常がある場合には、サービス担当者に連絡してください。

プロセッサ サブシステムのトラブルシューティング

Cisco 12404 インターネット ルータのプロセッサ サブシステムは、RP、ラインカード、および CSF カードで構成されています。RP およびラインカードには、それぞれ 2 つのプロセッサがあります。1 つはメイン プロセッサであり、もう 1 つは MBus モジュールのコンポーネントです。MBus モジュールは、システムに電源が投入されるとただちに動作を開始します。MBus モジュールは、搭載されているカードのカード タイプを判別し、DC-DC コンバータを起動するかどうかを決定します。RP の MBus モジュールは、わずかな遅延後にカードを起動します。ラインカードの MBus モジュールは、RP からの命令を受信した時点で電源をオンにします。

Cisco 12404 ルータには、1 つの RP が必須です。RP が搭載されていないと、システムは稼働できません。ラインカードがバックプレーンに完全に接続されていない場合、RP に不完全な信号が送信され、システムが停止する原因になります。ラインカードはバックプレーン コネクタに完全に装着してください。または、完全に取り外して静電気防止用デバイスに収容してください。必要に応じて個々のラインカードをトラブルシューティングすることもできますが、RP が正しく搭載され、システム ソフトウェアが正常に初期化されているかどうかを最初に確認する必要があります。

電源を投入すると、ただちに Power-on Self-Test(POST; 電源投入時セルフテスト)が開始され、RP メモリの状態がテストされます。テストの結果は、英数字 LED ディスプレイに PASS または FAIL メッセージで表示されます。

RP のトラブルシューティング

RP の問題を特定するには、次の点を確認します。

英数字 LED ディスプレイが左右とも点灯しているかどうかを確認します。

2 つのディスプレイは、それぞれ別の場所から給電されています。左側のディスプレイは RP の DC-DC コンバータから給電され、右側のディスプレイは電源モジュールから直接給電されています。したがって、RP が起動していなくても、右側のディスプレイは点灯している場合があります。左右のディスプレイが両方とも消灯している場合は、RP がバックプレーン コネクタに正しく装着されていない、RP の MBus モジュールに問題がある、またはシステムの電源モジュールがオフになっている可能性があります。

左右のディスプレイが両方とも点灯している場合は、表示されるメッセージを確認します。MBus モジュールによって DC-DC コンバータが起動された時点で、RP 上のプロセッサがブート プロセスを開始します。ブート プロセスの進行に伴い、一連のステータス メッセージが表示されます(RP の英数字 LED ディスプレイに表示されるメッセージの一覧は、表4-5を参照してください)。同じメッセージのまま変化しない場合、ブート プロセスが停止していることがあります。その場合には、表示されているメッセージを書き留め、システムの電源をいったん切り、再び電源を投入してシステムをリセットし、ブート プロセスを始めからやり直してください。再びシステムが停止する場合には、RP が故障していて交換が必要になる可能性があります。

PEM およびファンが正常に稼働しているにもかかわらず、RP の LED またはディスプレイがまったく点灯しない場合は、RP が正しく搭載されていない、または CSF カードから +5 VDC 出力が供給されていないことが考えられます。

各 PEM で、PEM の電源スイッチをオフの位置にします。

RP 前面プレートの左右 2 つの非脱落型ネジを緩め、イジェクト レバーを使用して RP をいったん取り外し、改めて装着します。非脱落型ネジを締めたあと、PEM の電源スイッチをオンにしてシステムを起動します。

CSF カードのクリティカル、メジャー、またはマイナー アラーム LED が点灯しているかどうかを確認します。

3 つの CSF カード LED のいずれかが点灯している場合、システムで障害が検出されています。コンソール画面で、問題の原因を表すメッセージを確認します。

RP から誤ったエラー表示が出ている場合があります( 表4-6 )。必要に応じて RP を装着し直すか、交換してください。


注意 RP リセット スイッチは、RP およびシステム全体をリセットします。システム エラーや問題の発生を防ぐため、シスコ認定のサービス担当者から指示がないかぎり、リセット スイッチは使用しないください。

 

表4-6 RP 英数字 LED ディスプレイのメッセージ

LED ディスプレイ 3
説明 4

LMEM
TEST

ロー メモリをテスト中

LCAH
INIT

下位 15 k キャッシュを初期化中

BSS
INIT

ROM メイン メモリを初期化中

NVRAM
INIT

NVRAM を初期化中

EXPT
INIT

割り込みハンドラを初期化中

TLB
INIT

TLB を初期化中

CACH
INIT

CPU データおよび命令キャッシュを初期化中

CACH
PARY

CPU キャッシュ パリティをイネーブル化

MEM
INIT

メイン メモリを初期化中

NVRAM
SIZE

NVRAM サイズを検出中

PCMC
INIT

PCMCIA を初期化中

EXIT
INIT

初期化シーケンスを終了

IOS
UP

Cisco IOS ソフトウェアを実行中

MSTR
RP

RP がイネーブルであり、システムに認識されている。

3.これらのメッセージは順不同です。

4.ごく短時間(ミリ秒程度)しか表示されないメッセージもありますが、数秒間にわたって表示されるメッセージもあります。

ラインカードのトラブルシューティング

ラインカードは、カード ケージ内のスロットに搭載できます。各ラインカードの電源がオンになると、ラインカード メモリ上で POST が実行されます。システム コンソールから、ラインカードの完全なフィールド診断テストを実行することもできます。テストが完了すると、ラインカードの英数字 LED ディスプレイおよびシステム コンソールに、PASS または FAIL メッセージが表示されます。

ラインカードの問題を特定するには、次の点を確認します。

英数字 LED ディスプレイが左右とも点灯しているかどうかを確認します。

2 つのディスプレイは、それぞれ別の場所から給電されています。左側のディスプレイはラインカードの DC-DC コンバータから給電され、右側のディスプレイは電源モジュールから直接給電されています。したがって、ラインカードが起動していなくても、右側のディスプレイが点灯している場合があります。左右のディスプレイが両方とも消灯している場合は、ラインカードがバックプレーン コネクタに正しく装着されていない、ラインカードの MBus モジュールに問題がある、またはシステムの電源モジュールがオフになっている可能性があります。

左右のディスプレイが両方とも点灯している場合は、表示されるメッセージを確認します。MBus モジュールによって DC-DC コンバータが起動された時点で、ラインカード上のプロセッサがブート プロセスを開始します。ラインカード上でのブート プロセスの進行に伴い、英数字ディスプレイに一連のステータス メッセージが表示されます。

ラインカードの英数字 LED ディスプレイに表示されるメッセージの一覧は、表4-7を参照してください。数ミリ秒間しか表示されないメッセージもありますが、数秒間にわたって表示されるメッセージもあります。

 

表4-7 ラインカード英数字 LED ディスプレイのメッセージ

LED ディスプレイ 5
説明 6

MEM
TEST

POST メモリ テストを実行中

LROM
RUN

POST メモリ テストが完了

BSS
INIT

ROM メイン メモリを初期化中

RST
SAVE

リセット理由レジスタを保存中

IO
RST

カードの I/O システムをリセット中

EXPT
INIT

割り込みハンドラを初期化中

TLB
INIT

TLB を初期化中

CACH
INIT

CPU データおよび命令キャッシュを初期化中

MEM
INIT

メイン メモリを初期化中

LROM
RDY

ダウンロード アクセスが可能

ROMI
GET

ROM イメージを受信中

FABL
WAIT

ファブリック ダウンローダのロードを待機中

FABL
DNLD

ファブリック ダウンローダをロード中

FABL
STRT

ファブリック ダウンローダを起動中

FABL
RUN

ファブリック ダウンローダの起動が完了

IOS
DNLD

Cisco IOS ソフトウェアをダウンロード中

IOS
STRT

Cisco IOS ソフトウェアを起動中

IOS
UP

DRAM 上で Cisco IOS ソフトウェアを実行中

IOS
RUN

ラインカードがイネーブルで動作可能

5.これらのメッセージは順不同です。

6.ごく短時間(ミリ秒程度)しか表示されないメッセージもありますが、数秒間にわたって表示されるメッセージもあります。

冷却サブシステムのトラブルシューティング

Cisco 12404 インターネット ルータには、シャーシ前面に向かって左側にファン トレイ アセンブリがあります。ファン トレイ アセンブリは、ルータ コンポーネントに冷気を送ります。ファン トレイ アセンブリは、ファン トレイに取り付けられたコネクタを通じて電力と信号を受け取ります。このコネクタは、バックプレーンに取り付けられたコネクタに装着されます。

ファン トレイ アセンブリは次の機器で構成されています。

ファン× 7

コントローラ カード× 2

コネクタ× 1


) 騒音の多い環境では、片手をシャーシの左側(ファン トレイ アセンブリの横)に当てて、排気口から空気が排出されているかどうかを調べます。


ファンが稼働している場合、電源モジュールとファン トレイ アセンブリを接続する -48 VDC ラインは正常です。

ファンが稼働していない場合、ファン トレイ アセンブリまたは -48 VDC 電力に問題があると考えられます。各電源モジュールの OUTPUT FAIL LED を調べてください。PEM の OUTPUT FAIL LED が点灯している場合は、PEM が故障しており、交換する必要があります。

ファンが稼働せず、PEM の OUTPUT FAIL LED が消灯している場合(-48 VDC は正常)、ファン トレイ アセンブリがバックプレーン コネクタに正しく装着されているかどうか確認してください。

ファン トレイ アセンブリをシャーシに固定している 2 つの非脱落型ネジを緩めて、ファン トレイ アセンブリを取り外します。次に、取っ手を持ってファン トレイ アセンブリを引き出してから、所定の場所にしっかりと押し込み、ファン トレイ アセンブリを再装着します。2 つの非脱落型ネジを締めます。

それでもファンが稼働しない場合、ファン トレイ アセンブリのコントローラ カードに問題があると考えられます。

次のコンソール メッセージは、ルータの内部で過熱状態または許容範囲外の電力値が検出されたことを示しています。

Queued messages:
%ENVM-1-SHUTDOWN: Environmental Monitor
initiated shutdown
 

環境シャットダウン機能があるため、初回起動時に過熱状態になることはほとんどありませんが、他の装置から排出された熱気がエアー フィルタから取り込まれていないこと、および冷気を取り込み熱気を排出するための十分なすき間(6 インチ [15.24 cm] 以上)がシャーシの周囲にあることを確認してください。初回起動時に過熱状態が発生した場合は、次のように対処してください。

エアー フィルタの状態を確認します。エアー フィルタが汚れている場合は、エアー フィルタを取り外して交換するか、またはエアー フィルタを取り外し、シャーシから離れた場所で電気掃除機で清掃します。

過熱状態を示すメッセージが表示されている場合、コンポーネントまたは温度センサーが故障している可能性もあります。システムがシャットダウンする前に、show environment allコマンドまたはshow environment tableコマンドを使用すると、各カードで計測された電圧および温度を含むシステム環境情報が表示されます。

ファン トレイ アセンブリが故障している場合は、ファン トレイ アセンブリ全体を交換する必要があります。

問題を解決できない場合には、サービス担当者に連絡してください。