Cisco 12016/12416/12816 ルータ インストレーション コンフィギュレーション ガイド
インストレーションのトラブル シューティング
インストレーションのトラブルシューティング
発行日;2012/02/05 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 13MB) | フィードバック

目次

インストレーションのトラブルシューティング

トラブルシューティングの概要

サブシステム方式によるトラブルシューティング

起動時のルータの正常なシーケンス

起動時の問題の特定

電源サブシステムのトラブルシューティング

AC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング

DC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング

その他の電源サブシステム トラブルシューティング情報

配電システムのトラブルシューティング

プロセッサ サブシステムのトラブルシューティング

RP のトラブルシューティング

RP 英数字ディスプレイによるトラブルシューティング

ラインカードのトラブルシューティング

ラインカードの英数字ディスプレイによるトラブルシューティング

アラーム カードによるトラブルシューティング

アラーム ステータス(CRITICAL、MAJOR、MINOR)のモニタ

スイッチ ファブリックのトラブルシューティング

データの解析

crc16の出力結果

認可パリティおよび要求エラー

SFC の正しい装着

冷却サブシステムのトラブルシューティング

ブロワー モジュールの動作

電源装置の動作

過熱状態

冷却サブシステムに関連する問題の特定

インストレーションのトラブルシューティング

この章では、システムのインストレーション時および初回起動時に問題が起きた場合の原因究明に役立つ一般的なトラブルシューティング情報を紹介します。

この章の手順では、「ルータの電源投入およびブート プロセスの確認」に記載されているルータの初回起動時のトラブルシューティングが行われていること、およびシステムが出荷時の設定になっていることが前提です。製品の受領後、ハードウェア構成を変更した場合、またはデフォルトのコンフィギュレーション設定を変更した場合には、この章に記載されている推奨事項が当てはまらないことがあります。

初回起動時に過熱による障害が起こることはほとんどありませんが、この章には、内部電圧を監視するため、環境モニタ機能の説明も含まれています。

この章の構成は、次のとおりです。

「トラブルシューティングの概要」

「電源サブシステムのトラブルシューティング」

「プロセッサ サブシステムのトラブルシューティング」

「スイッチ ファブリックのトラブルシューティング」

「冷却サブシステムのトラブルシューティング」

トラブルシューティングの概要

ここでは、ルータのトラブルシューティングの方法について説明します。ルータの主要なサブシステムごとに、トラブルシューティングの方法を示します。

問題を解決できない場合には、製品を購入した代理店に連絡してください。代理店に連絡する前に、次の情報を用意しておいてください。

ルータの受領日およびシャーシのシリアル番号(シャーシ背面のラベルに記載)

搭載されているラインカード

可能な場合は、 show hardware コマンドを使用して搭載ラインカードを確認してください。

Cisco IOS ソフトウェアのリリース番号

可能な場合は、 show version コマンドを使用してこの情報を確認してください。

現象および問題を特定して解決するために実行した手順に関する簡単な説明

保守契約または保証内容

サブシステム方式によるトラブルシューティング

システムの問題を解決するには、特定のサブシステムまで問題を切り分けていきます。現在のルータ動作とあるべきルータ動作を比較してください。起動時の問題は 1 つのコンポーネントが原因になっている場合が多いので、ルータの各コンポーネントのトラブルシューティングを行うより、サブシステムごとに検証する方が効率的です。

この章でトラブルシューティングを行うルータは、次のサブシステムで構成されています。

電源サブシステム -- 次のコンポーネントを含みます。

AC 入力または DC 入力電源装置、別名 PEM(パワー エントリ モジュール)。ルータ シャーシは、完全冗長構成の PEM が搭載された状態で出荷されます。

シャーシ バックプレーンの配電。-48 VDC の電力が電源装置からシャーシのバックプレーンに供給されます。-48 VDC は、バックプレーン コネクタを介してすべてのカードに分配されます。ブロワー モジュールはワイヤ ハーネス経由でシャーシ バックプレーンから電力の供給を受け、シャーシ バックプレーンに Maintenance Bus(MBus; メンテナンス バス)データを戻します。

プロセッサ サブシステム -- 冗長 Route Processor(RP; ルート プロセッサ)、ラインカード、スイッチ ファブリック、および 2 つのアラーム カードからなります。RP およびラインカードは、オンボード プロセッサを装備しています。RP は、各ラインカードのプロセッサに Cisco IOS イメージのコピーをダウンロードします。システムは(各ラインカードおよび RP の)英数字ディスプレイを使用して、ステータスおよびエラー メッセージを表示します。これらの情報がトラブルシューティングで役立ちます。

冷却サブシステム -- 2 つのブロワー モジュールによって構成され、カード ケージの空気を循環させてカードを冷却します。電力モジュールのそれぞれのファンは、電力モジュール内の冷気を循環させます。

起動時のルータの正常なシーケンス

電源モジュールのステータス LED、さらに RP およびラインカード上の英数字ディスプレイを確認することによって、起動シーケンスのどの時点で、どこに問題が発生したかを大まかに判断できます。

起動時のルータの正常なシーケンスでは、次の順序でイベントおよび条件が発生します。

1. ブロワー モジュールのファンに電力が供給され、シャーシ内に空気が送り込まれます。

ブロワー モジュールの OK インジケータが点灯します。

2. 各 PEM のファンに電力が供給され、電源装置に空気が送り込まれます。

電源装置の Pwr OK インジケータが点灯します。

3. RP および搭載された各ラインカードに電源が投入され、ブート プロセスが進行すると、カード前面パネルの英数字ディスプレイに各カードのステータスが表示されます。

ディスプレイの上段は、カードの DC/DC コンバータから電力が供給されます。

ディスプレイの下段は、バックプレーン経由で供給される +5 VDC の電力が供給されます。

起動時の問題の特定

表5-1 に、RP およびラインカード上に表示される英数字ディスプレイの内容、および正常にシステムが起動されたあとのアラーム カード、電源モジュール(AC または DC)、およびブロワー モジュール上の正常な LED の状態を示します。

 

表5-1 システム起動時の英数字ディスプレイおよび LED

コンポーネント
インジケータのタイプ
表示内容/LED の状態および意味

RP

英数字ディスプレイ

上段:MSTR
下段:Gigabit Route Processor(GRP; ギガビット ルート プロセッサ)または Performance Route Processor(PRP; パフォーマンス ルート プロセッサ)

RP がイネーブルになり、システムに認識されました。有効な Cisco IOS ソフトウェア イメージが実行されています。

ラインカード

英数字ディスプレイ

上段:IOS
下段:RUN

ラインカードがイネーブルで動作可能です。

アラーム カード

検出されたアラームの重大度

アラーム カード

CSC 0 および 1

SFC 0、1、2、および 3

CRITICAL:消灯
MAJOR:消灯
MINOR:消灯

ENABLED:点灯
FAIL:消灯

ENABLED:点灯
FAIL:消灯

ENABLED:点灯
FAIL:消灯

2000 W AC 電源装置

電源ステータス

PWR OK:点灯
FAULT:消灯
TEMP:消灯
ILIM:消灯

電源モジュールの電圧は正常で、異常は検出されていません。

2500 W AC 電源装置

電源ステータス

PWR OK:点灯
FAULT:消灯
TEMP:消灯
OC:消灯

電源モジュールの電圧は正常で、異常は検出されていません。

2000 W DC 電源装置

電源ステータス

PWR OK:点灯
FAULT:消灯
TEMP:消灯

電源モジュールの電圧は正常で、異常は検出されていません。

2400 W DC 電源装置

電源ステータス

PWR OK:点灯
FAULT:消灯
TEMP:消灯
OC:消灯

電源モジュールの電圧は正常で、異常は検出されていません。

ブロワー モジュール

ブロワー ステータス

OK:点灯
FAIL:消灯

電源サブシステムのトラブルシューティング

ここでは、電源サブシステムのトラブルシューティングについて説明します。

「AC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング」

「DC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング」

「配電システムのトラブルシューティング」

AC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング

AC 入力電源装置は、内部温度、電圧、および電流負荷がアラーム カードの MBus モジュールおよび RP のマスター MBus モジュールによってモニタされます。ルータが異常を検出すると、アラーム カードでアラームが生成され、コンソールに対応する警告メッセージが記録されます。

Cisco 12016/12416/12816 シリーズ ルータは、本来の容量(2000 W)または拡張容量(2500 W)の AC 電源装置と組み合わせて使用できます。

図 5-1 に 2000 W AC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 5-1 2000 W AC 電源装置のコンポーネント

 

図 5-2 に 2500 W AC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 5-2 2500 W AC 電源装置のコンポーネント

 

 

1

イジェクト ハンドル

2

非脱落型ネジ

インストレーションの完了後、AC 電源装置が正常に動作しない場合は、次の手順でトラブルシューティングを行います。


ステップ 1 電源装置が正しく装着されているかどうかを確認します。

PEM を取り出して再装着し、以下を確認してください。

イジェクト レバーがバネ クリップで固定されている(2000 W PEM)、またはイジェクト レバーの非脱落型ネジがきちんと締まっている(2500 W PEM)。

ステップ 2 ルータの電源がオンになっていて、すべての電源コードが正しく接続されているかどうかを確認します。

電源シェルフ背面パネルの電源コードが固定クリップで正しく固定されている。

電源側の電源コードが専用の AC 電源コンセントにきちんと接続されている。

電源の AC 回路ブレーカーがオンになっている。

ステップ 3 電源装置のステータス LED インジケータを確認します。

PWR OK(グリーン) -- 電源装置は正常に動作しています。AC 供給電圧は公称動作範囲 200 ~ 240 VAC 内です。このインジケータは、電源装置が正しく装着されている場合に点灯します。

FAULT(イエロー) -- 電源装置内部で障害が検出されたか、または入力電圧が低すぎます。正常に動作しているときは、この インジケータは消灯しています。

このインジケータが点灯した場合

供給電圧が適切な範囲内であるかどうかを調べます。170~262 VAC が正常な範囲です。

電源コードを外して、電源装置への電力供給をいったん停止し、再び供給します。インジケータが引き続き点灯する場合は、使用している電源装置をスペアに交換します。

スペアの電源装置でも同じ現象が生じる場合は、電源シェルフのバックプレーン コネクタ不良が原因になっている可能性があります。ルータの電源を切り、シスコの代理店にサポートを依頼してください。

TEMP(イエロー) -- 電源装置が過熱状態になっています。シャットダウンが行われます。


) TEMP インジケータが点灯する場合は、FAULT インジケータも点灯します。


電源装置のファンが正常に動作しているかどうかを確認します。

ブロワー モジュールが正常に動作しているかどうかを確認します。

電源装置のファンおよびブロワー モジュールが正常に動作している場合は、使用している電源装置をスペアに交換します。

TEMP(イエローで点滅 -- 2500 W PEM の場合のみ) -- 電源装置のファンがロックされているか、または誤動作しています。


) TEMP インジケータが点滅する場合は、FAULT インジケータも点灯します。


ファンが動作しているかどうかを確認します。ファンの障害になっているものがある場合は、取り除きます。

ファンが動作していない場合は、電源装置を交換します。

ILIM(イエロー -- 2000 W PEM の場合のみ) -- 電源装置が限流状態で動作しています。

各電源コードがそれぞれ専用の AC 電源に接続されているかどうかを確認します。

公称範囲 200 ~ 240 VAC で稼働する AC 電源装置ごとに、20 A(北米)または 13 A(その他の諸国)以上の供給電源が必要です。

OC(2500 W PEM の場合のみ)(イエローで点灯または 10 秒後に点滅) -- 電源装置の出力電流が限度を超えていて、過負荷またはショートが発生しています。


) OC インジケータが点灯または点滅する場合は、FAULT インジケータも点灯します。


電源コードを外して、電源装置への電力供給をいったん停止し、再び供給します。

インジケータが引き続き点灯する場合は、電源装置の装着をやり直してください。

それでもインジケータが引き続き点灯する場合は、電源装置を交換します。


 

標準およびオプションの AC 入力電源サブシステムは、いずれも冗長電源装置を使用するので、1 つの電源装置からバックプレーンへの DC 出力電圧に問題があっても、ルータ動作に影響はありません。ルータは複数の AC 電源装置が搭載されているので、1 つの電源装置で障害が発生しても、電力が供給されて動作します。

DC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング

DC 入力電源装置は、内部温度、電圧、および電流負荷がアラーム カードの MBus モジュールおよび RP のマスター MBus モジュールによってモニタされます。ルータが異常を検出すると、アラーム カードでアラームが生成され、コンソールに対応する警告メッセージが記録されます。

Cisco 12016/12416/12816 シリーズ ルータは、本来の容量または拡張容量の DC 電源装置と組み合わせて使用できます。

図 5-3 に 2000 W DC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 5-4 に 2400 W DC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 5-3 2000 W DC 電源装置のコンポーネント

 

図 5-4 2400 W DC 電源装置のコンポーネント

 

 

1

ハンドル

3

イジェクト レバー

2

ファン

4

電源スイッチ

インストレーションの完了後、DC PEM が正常に動作しない場合は、次の手順でトラブルシューティングを行います。


ステップ 1 PEM が正しく装着されているかどうかを確認します。

PEM を取り出して再装着し、以下を確認してください。

イジェクト レバーの非脱落型ネジがきちんと締まっている。

電源スイッチがオン(1)の位置になっている(2400 W の場合のみ)。

ステップ 2 ルータの電源がオンになっていて、すべての電源コードが正しく接続されているかどうかを確認します。以下を確認してください。

電源コードが背面パネルのそれぞれ対応する端子スタッドにきちんと接続されている。

電源コードが専用の 60 A DC コンセントに接続されている。

電源の DC 回路ブレーカーがオンになっている。

PEM の回路ブレーカーがオンになっている(2000 W の場合のみ)。

回路ブレーカーがオン状態にならない場合は、PEM を交換します。

ステップ 3 PEM のステータス インジケータを確認します。

PWR OK(グリーン) -- PEM は正常に動作しています。DC 供給電圧は公称動作範囲 -48 ~ -60 VDC 内です。この インジケータが点灯するのは、PEM 回路ブレーカーがオンの場合です。

FAULT(イエロー) -- PEM 内部で障害が検出されたか、または入力電圧が低すぎます。正常に動作しているときは、この インジケータは消灯しています。

供給電圧が適切な範囲内であるかどうかを調べます。-40.5 ~ -75 VDC が正常です。

PEM の回路ブレーカーをオフにしてからオンにします。数回オンにしてみても、このインジケータが点灯したままの場合は、使用している PEM をスペアに交換します。

スペアの PEM でも同じ現象が生じる場合は、電源シェルフのバックプレーン コネクタ不良が原因になっている可能性があります。ルータの電源を切り、シスコの代理店にサポートを依頼してください。

TEMP(イエロー) -- PEM が過熱状態になっています。シャットダウンが行われます。


) TEMP インジケータが点灯する場合は、FAULT インジケータも点灯します。


電源装置のファンが正常に動作しているかどうかを確認します。

ブロワー モジュールが正常に動作しているかどうかを確認します。

電源装置のファンおよびブロワー モジュールが正常に動作している場合は、使用している PEM をスペアに交換します。

TEMP(イエローで点滅 -- 2400 W PEM の場合のみ) -- 電源装置のファンがロックされているか、または誤動作しています。


) TEMP インジケータが点滅する場合は、FAULT インジケータも点灯します。


ファンが動作しているかどうかを確認します。ファンの障害になっているものがある場合は、取り除きます。

ファンが動作しない場合は、電源装置を交換します。

OC(2400 W PEM の場合のみ)(イエローで点灯または 10 秒後に点滅) -- 電源装置の出力電流が限度を超えていて、過負荷または回路短絡が発生しています。


) OC インジケータが点灯または点滅する場合は、FAULT インジケータも点灯します。


電源コードを外して、電源装置への電力供給をいったん停止し、再び供給します。

インジケータが引き続き点灯する場合は、電源装置の装着をやり直してください。

それでもインジケータが引き続き点灯する場合は、電源装置を交換します。


 

冗長電源装置を装備しているので、ある PEM からバックプレーンへの DC 出力電圧に問題があっても、ルータ動作に影響はありません。ルータは複数の DC 電源装置が搭載されているので、1 つの電源装置で障害が発生しても、電力が供給されて動作します。

その他の電源サブシステム トラブルシューティング情報

ここでは、電源で問題が発生した場合に、原因の特定に役立つその他のトラブルシューティング情報を紹介します。

RP およびラインカードの英数字ディスプレイを制御する MBus モジュールには、バックプレーンから +5 VDC の電力が供給されます。ブロワー モジュールには、バックプレーンから -48 VDC の電力が供給されます。RP とブロワー モジュールの両方が動作していれば、内部の DC 電圧はすべて正常です。

ユーザ EXEC モード プロンプトに show environment コマンドを入力すると、個々の搭載カード、ブロワー モジュール、および PEM の温度および電圧情報が表示されます。次の例を参照してください。

router#show environment
Slot # Hot Sensor Inlet Sensor
(deg C) (deg C)
 
1 38.0 32.5
3 36.5 39.0
5 37.0 37.0
7 36.0 32.0
16 26.0 26.0
17 27.5 27.5
18 27.0 27.5
19 0.0 0.0
20 27.0 27.5
21 28.0 28.0
22 28.0 28.0
24 47.0 NA
29 NA 22.0
 
Slot # PEM Over Temperature Sensors
 
24 PEM1 OK
PEM2 OK
Slot # Hot Sensor Inlet Sensor
(deg C) (deg C)
29 NA 22.0
 
Slot # 3V 5V MBUS 5V
(mv) (mv) (mv)
 
1 3296 5016 5048
3 3284 4976 5000
5 3308 5008 5048
7 3296 5016 5000
16 3300 NA 5064
17 3308 NA 5064
18 3292 NA 5056
19 3300 NA 5072
20 3288 NA 5056
21 3296 NA 5072
22 3292 NA 5064
24 NA NA 5096
29 NA NA 4920
 
Slot # 48V AMP_48
(Volt) (Amp)
 
24 PEM1 56 2
PEM2 55 2
Slot # Fan 0 Fan 1 Fan 2
(RPM) (RPM) (RPM)
 
29 3021 3090 2997

配電システムのトラブルシューティング

配電システムの構成は、次のとおりです。

バックプレーンに -48 VDC を供給する AC または DC PEM

シャーシ コンポーネントに電圧を供給するシャーシ バックプレーン

バックプレーンからの -48 VDC をラインカードが必要とする適切な電圧に変換する DC/DC コンバータ

次の手順で、配電システムのトラブルシューティングを行います。


ステップ 1 各電源装置を調べ、次の条件を確認します。

イジェクト レバーが完全に閉じられ、非脱落型ネジできちんと固定されている。

PWR OK インジケータが点灯している。

FAULT および TEMP インジケータが両方とも消灯している。

ILIM が消灯している(2000 W AC の場合のみ)。

OC インジケータが消灯している(2500 W AC および 2400 W DC の場合のみ)。

電源装置が上記の条件を満たしている場合、供給電圧は正常であり、許容範囲内です。電源装置は正常に動作しています。

ステップ 2 ブロワー モジュールが動作しているかどうかを確認します。

ブロワー モジュールが動作している場合、シャーシ バックプレーンから -48 VDC が供給されています。バックプレーンとブロワー モジュールの接続ケーブルは正常に動作しています。

ブロワー モジュールが動作していない場合、ブロワー モジュール本体またはブロワー モジュールに供給される -48 VDC のいずれかに問題があることが考えられます。ブロワー モジュールを取り出して再装着してください。

ブロワー モジュールがそれでも動作しない場合は、ブロワー モジュールのコントローラ カードまたはケーブルに問題がある可能性があります。ブロワー モジュールを交換してください。

ブロワー モジュールを交換しても問題が解消されない場合は、シスコの代理店に連絡してください。


 

プロセッサ サブシステムのトラブルシューティング

ルータのプロセッサ サブシステムには、RP、ラインカード、およびアラーム カードが含まれます。RP およびラインカードにはオンボード プロセッサが 2 つ搭載されています。1 つはメイン(すなわちマスター プロセッサ)として機能し、もう 1 つは MBus モジュール プロセッサとして機能します。MBus モジュール プロセッサは、環境をモニタし、オンボード DC/DC コンバータを制御します。


) 最低限のルータ構成として、上部カード ケージのスロット 7 に RP が搭載されていなければなりません。ルータにオプションの冗長 RP を搭載する場合、冗長 RP は下部カード ケージの左端スロット(スロット 8)に搭載する必要があります。


ここでは、プロセッサ サブシステムのトラブルシューティングについて説明します。

「RP のトラブルシューティング」

「ラインカードのトラブルシューティング」

「アラーム カードによるトラブルシューティング」

RP のトラブルシューティング

ルータの電源をオンにすると、RP の英数字 ディスプレイに次の情報が示されます(図 5-5 を参照)。

上段 -- 動作している RP ソフトウェア コンポーネントを示します。ブート プロセスが正常に終了すると、MSTR が表示されます。

下段 -- ブート プロセスの進行状況を示します。ブート プロセスが正常に終了すると、RP のタイプに応じて GRP または PRP が表示されます。

図 5-5 RP の英数字ディスプレイ

 

RP 英数字ディスプレイによるトラブルシューティング

英数字ディスプレイを使用すると、RP の問題を特定できます。英数字ディスプレイは 1 段ずつ別々に電力が供給されます。

上段は、RP 上の DC/DC コンバータから電力が供給されます。

下段は、シャーシ バックプレーン経由で RP の MBus から直接電力が供給されます。

下段が動作しない場合は、MBus の誤動作が考えられます。

MBus モジュールが動作している場合は、RP がオンにならなかった場合でも、下段が点灯する可能性があります。

上段と下段の両方が点灯していないのに、電源モジュールおよびブロワー モジュールが動作している場合は、RP が正しく装着されていないか、またはシャーシ バックプレーンからの +5 VDC 出力不良が原因として考えられます。

システムの電源がオンになっていることを確認します。

シャーシ バックプレーンから RP をいったん取り外し、再び装着することによって、RP を初期化します。


注意 ソフト リセット(NMI)スイッチは、RP をリセットしたり、Cisco IOS イメージをリロードしたりするためのメカニズムではありません。このスイッチは、ソフトウェア開発用に取り付けられたものです。システム障害やデータ損失を防ぐため、ソフト リセット スイッチは、シスコ認定サービスの担当者から指示があった場合に限り、使用してください。

上段および下段のディスプレイが両方とも動作している場合は、メッセージの意味を確認します( 表5-2 を参照)。

MBus モジュールによって DC/DC コンバータの電源がオンになると、RP のプロセッサがブート プセスを開始し、各種のステータス メッセージを表示します。ごく短時間だけ表示されるメッセージもあれば、数秒間表示されるメッセージもあります。メッセージ表示がある時点で止まった場合は、ブート プロセスが停止した可能性があります。

メッセージを書き留めます。

ルータの電源をいったん切り、再び電源を投入してルータをリセットし、ブート プロセスを開始します。ルータが再び停止した場合は、RP を交換します( シャーシからのカードの取り外しおよび取り付けを参照)。

 

表5-2 RP 英数字ディスプレイ のメッセージによるトラブルシューティング

メッセージ
説明

LMEM
TEST

ロー メモリ テストを実行中です。

LCAH
TEST

下位 15 K キャッシュの初期化中です。

BSS
INIT

ROM メイン メモリの初期化中です。

NVRAM
INIT

NVRAM(不揮発性 RAM)の初期化中です。

EXPT
INIT

割り込みハンドラの初期化中です。

TLB
INIT

TLBの初期化中です。

CACH
INIT

CPU データおよび命令キャッシュの初期化中です。

CACH
PARY

CPU キャッシュ パリティをイネーブルにします。

MEM
INIT

メイン メモリの初期化中です。

NVRAM
SIZE

NVRAM サイズの検出中です。

PCMC
INIT

PCMCIA の初期化中です。

EXIT
INIT

初期化シーケンスが終了しました。

IOS
UP

Cisco IOS ソフトウェアが稼働中です。

ラインカードのトラブルシューティング

ラインカードに電力が供給されると、ラインカードのディスプレイに次の情報が示されます(図 5-6 を参照)。

上段 -- 動作しているソフトウェア コンポーネントを示します。ブート プロセスが正常に終了すると、IOS が表示されます。

下段 -- ブート プロセスの進行状況を示します。ブート プロセスが正常に終了すると、RUN が表示されます。

図 5-6 ラインカードの英数字ディスプレイ

 

ラインカードの英数字ディスプレイによるトラブルシューティング

英数字ディスプレイを分析すると、ラインカードの問題を特定できます。英数字ディスプレイは 1 段ずつ別々に電力が供給されます。

上段は、ラインカード上の DC/DC コンバータから電力が供給されます。

下段は、シャーシ バックプレーン経由でラインカードの MBus から直接電力が供給されます。

下段が動作しない場合は、MBus モジュールの誤動作が考えられます。

MBus モジュールが動作している場合は、RP がオンにならなかった場合でも、下段が点灯する可能性があります。

上段と下段の両方が点灯していないのに、電源モジュールおよびブロワー モジュールが動作している場合は、ラインカードが正しく装着されていないか、またはシャーシ バックプレーンからの +5 VDC 出力不良が原因として考えられます。

システムの電源がオンになっていることを確認します。

シャーシ バックプレーンからラインカードをいったん取り外し、再び装着することによって、ラインカードを初期化します。

上段および下段が両方とも動作している場合は、ステータス メッセージを確認します( 表5-3 を参照)。

MBus モジュールによって DC/DC コンバータの電源がオンになると、ラインカードのプロセッサがブート プセスを開始し、各種のステータス メッセージを表示します。ごく短時間だけ表示されるメッセージもあれば、数秒間表示されるメッセージもあります。

 

表5-3 英数字ディスプレイのメッセージによるトラブルシューティング

表示 1
意味
送信元

MROM
nnnn

MBus マイクロコードが実行中です。 nnnn はマイクロコードのバージョン番号です。

MBus コントローラ

LMEM
TEST

ラインカードのロー メモリをテスト中です。

ラインカードの ROM モニタ

LROM
RUN

ロー メモリのテストが完了しました。

ラインカードの ROM モニタ

BSS
INIT

メイン メモリの初期化中です。

ラインカードの ROM モニタ

RST
SAVE

リセット理由レジスタの内容を保存しています。

ラインカードの ROM モニタ

IO
RST

リセット I/O レジスタにアクセスしています。

ラインカードの ROM モニタ

EXPT
INIT

割り込みハンドラの初期化中です。

ラインカードの ROM モニタ

TLB
INIT

TLB の初期化中です。

ラインカードの ROM モニタ

CACH
INIT

CPU データおよび命令キャッシュの初期化中です。

ラインカードの ROM モニタ

MEM
INIT

ラインカードのメイン メモリ サイズを検出中です。

ラインカードの ROM モニタ

LROM
RDY

ROM はソフトウェア ダウンロードに対応可能です。

ラインカードの ROM モニタ

ROMI
GET

ラインカードのメモリに ROM イメージをロード中です。

RP IOS ソフトウェア

ROM
VGET 3

ROM イメージが応答を受信しています。

RP IOS ソフトウェア

FABI
WAIT

ラインカードはファブリック ダウンローダの待機中です。 2

RP IOS ソフトウェア

FABM
WAIT 3

ラインカードは Fabric Manager によるファブリック使用可能の報告を待機中です。

RP IOS ソフトウェア

FABL
DNLD

ファブリック ダウンローダをラインカードのメモリにロード中です。

RP IOS ソフトウェア

FABL
STRT

ファブリック ダウンローダの起動中です。

RP IOS ソフトウェア

FABL
RUN

ファブリック ダウンローダが起動し、動作しています。

RP IOS ソフトウェア

IOS
DNLD

Cisco IOS ソフトウェアをラインカードのメモリにダウンロード中です。

RP IOS ソフトウェア

IOS
FABW 3

Cisco IOS ソフトウェアはファブリックが使用可能になるのを待機しています。

RP IOS ソフトウェア

IOS
VGET 3

ラインカードは Cisco IOS リリースの取得中です。

RP IOS ソフトウェア

IOS
RUN

ラインカードがイネーブルで使用可能です。

RP IOS ソフトウェア

IOS
STRT

Cisco IOS ソフトウェアの起動中です。

RP IOS ソフトウェア

IOS
TRAN

Cisco IOS ソフトウェアがアクティブに移行中です。

RP IOS ソフトウェア

IOS
UP

Cisco IOS ソフトウェアが稼働中です。

RP IOS ソフトウェア

1.表5-3 に示した LED の初期化シーケンスは、表示が早すぎて判読できない可能性があります。この表形式の文字列の説明を参考にして、起動時のラインカードの動作を判断してください。

2.ファブリック ダウンローダがラインカードに Cisco IOS ソフトウェア イメージをロードします。

3.この LED 文字列が表示されるのは、Cisco IOS Release 12.0(24)S 以降に限られます。

 

表5-4 その他の英数字ディスプレイのメッセージによるトラブルシューティング

表示
意味
送信元

MAL
FUNC

フィールド診断機能からラインカードの誤動作が伝えられました。

RP

MISM
ATCH 4

スロットのペアでラインカード タイプが一致していません。

RP

PWR
STRT 1

ラインカードの電源が新たにオンになりました。

RP

PWR
ON

ラインカードの電源がオンになっています。

RP

IN
RSET

システムのリセット中です。

RP

RSET
DONE

システム リセットが完了しました。

RP

MBUS
DNLD

MBus エージェントのダウンロード中です。

RP

MBUS
DONE

MBus エージェントのダウンロードが完了しました。

RP

ROMI
DONE

ROM イメージの取得が完了しました。

RP

MSTR
WAIT

マスターシップの判別待ちです。

RP

CLOK
WAIT

スロット クロックの設定待ちです。

RP

CLOK
DONE

スロット クロックの設定が完了しました。

RP

FABL
LOAD

ファブリック ダウンローダ 5 のロードが完了しました。

RP

IOS
LOAD

Cisco IOS ソフトウェアのダウンロードが完了しました。

RP

BMA
ERR

Cisco IOS ソフトウェアの BMA エラーです。

RP

FIA
ERR

Cisco IOS ファブリック インターフェイスの ASIC(特定用途向け IC)設定エラーです。

RP

CARV
ERR

バッファ カービング障害です。

RP

DUMP
REQ

ラインカードがコア ダンプを要求しています。

RP

DUMP
RUN

ラインカードのコア ダンプ中です。

RP

DUMP
DONE

ラインカードのコア ダンプが完了しました。

RP

DIAG
MODE

診断モードです。

RP

DIAG
LOAD

MBus 経由でフィールド診断プログラムをダウンロードしています。

RP

DIAG
F_LD

ファブリック経由でフィールド診断プログラムをダウンロードしています。

RP

DIAG
STRT

フィールド診断プログラムの起動中です。

RP

DIAG
HALT

フィールド診断プログラムを取り消します。

RP

DIAG
TEST

フィールド診断テストの実行中です。

RP

DIAG
PASS 1

フィールド診断テストが正常に完了しました。

RP

POST
STRT

Power-on Self-Test(POST; 電源投入時セルフテスト)の起動中です。

RP

UNKN
STAT

未知の状態です。

RP

ADMN
DOWN

ラインカードが管理上のダウン状態です。

RP

SCFG
PRES 1

不正な hw-module slot srp コマンドが入力されました。

RP

SCFG 1
REDQ

必須の hw-module slot srp コマンドが入力されていません。

RP

4.この LED 文字列が表示されるのは、Cisco IOS Release 12.0(24)S 以降に限られます。

5.ファブリック ダウンローダがラインカードに Cisco IOS ソフトウェア イメージをロードします。

アラーム カードによるトラブルシューティング

ルータにはアラーム カードが 2 枚搭載されています。

一方のアラーム カードは、上部カード ケージ左端の専用スロットに搭載します。

もう 1 つのアラーム カードは、下部カード ケージ右端の専用スロットに搭載します。

上下カード ケージのアラーム カード スロットは、ほかのスロットとは異なります。アラーム カード スロットであることを示すラベルが付き、ほかのスロットより幅が狭く、バックプレーン コネクタも異なります。

アラーム カードの前面パネルには、次のコンポーネントおよびインジケータがあります(図 5-7 を参照)。

CRITICAL(レッド)、MAJOR(レッド)、および MINOR(イエロー)インジケータ -- MBus を介して検出されたシステム レベルのアラーム条件を表示します。

これらのインジケータが消灯中は、正常な状態です。

音声アラーム カットオフ スイッチ

外部アラームと接続する 25 ピン ケーブル コネクタ

アラーム カードのインジケータ

ENABLED(グリーン) -- アラーム カードは動作可能で正常に機能しています。

FAIL(イエロー) -- このスロットのアラーム カードは故障しています。

ステータス LEDのペア -- Switch Fabric Card(SFC; スイッチ ファブリック カード)およびClock Scheduler Card(CSC; クロック スケジューラ カード)ケージの CFC および SFC カード スロットのそれぞれに対応します。

ENABLED(グリーン)
点灯 -- このスロットに搭載されているカードは、動作可能で正常に機能しています。
消灯 -- スロットが空またはこのスロットに搭載されたカードが故障しています。

FAIL(イエロー) -- このスロットのカードは故障しています。

図 5-7 アラーム カードのステータス LED

 

アラーム ステータス(CRITICAL、MAJOR、MINOR)のモニタ

アラームは、次の過熱状態を警告します。

カード ケージのコンポーネント

ブロワー モジュールのファン障害

電源装置の過電流条件

カードの 1 つにおける許容範囲外の電圧

アラーム LED は、MBus ソフトウェアによって制御され、各レベルのアラームを起動するスレッシュホールド レベルが設定されています。

RP はシステムをポーリングして、温度、電圧、電流、およびファン速度の値を定期的に調べます。スレッシュホールド値を超えると、RP によってアラーム カードに該当するアラーム重大度が設定され、対応する LED が点灯し、該当するアラーム ディスプレイ リレーがオンになり、アラーム ディスプレイに接続された外部可聴アラームまたは可視アラームがアクティブになります。さらに、システム コンソールにスレッシュホールド違反に関するメッセージが記録されます。


) 音声アラーム カットオフ スイッチを使用すると、アラーム カードのインジケータが正しく動作しているかどうかを目で確認できます。音声アラームがアクティブではない場合、音声アラーム カットオフ スイッチがアラーム カード前面パネルのすべてのインジケータを一時的に点灯させます。点灯しないインジケータがある場合は、LED が故障しています。


スイッチ ファブリックのトラブルシューティング

ここでは、スイッチ ファブリックの問題をトラブルシューティングするために必要な手順を説明します。RP およびラインカードは、ほとんどのカード間通信で高速な物理パスを実現するクロスバー スイッチ ファブリックを介して接続します。スイッチ ファブリック上の RP およびラインカード間を通過するメッセージは、ルーティングされ受信される実際のパケット、転送情報、トラフィック統計情報、および管理と制御情報です。この情報は、ハードウェア関連の障害診断に役立ちます。


) ここでの説明は、Cisco IOS ソフトウェア オペレータおよびシステム管理者の上級者向けです。Cisco IOS の詳細情報に関しては、適切な Cisco IOS ソフトウェアのマニュアルを参照してください。


次の手順で、スイッチ ファブリックのトラブルシューティングに必要なデータを RP およびラインカードから収集します。


ステップ 1 プライマリおよびセカンダリ RP に show controllers fia コマンドを入力し、出力を保存します。

ステップ 2 attach <slot #> コマンドを入力し、ラインカードにアクセスします。


) ラインカードに接続するには、attach コマンドを使用します。execute-on コマンドは、スイッチ ファブリック上で動作する Inter-Process Communication(IPC; プロセス間通信)によって異なります。IPC で問題が発生している場合、スイッチ ファブリックを介してリモートで実行するコマンドがタイム アウトする可能性があります。attach <slot #>コマンドは IPC ではなく、MBus を経由します。


ステップ 3 すべての搭載ラインカードに、show controllers fia コマンドを入力し、それぞれの出力を保存します。

ステップ 4 次の「データの解析」に進みます。


 

データの解析

スイッチ ファブリックの問題は、次のコンポーネントの障害が原因で発生します。

RP

ラインカード ハードウェア

バックプレーン

CSC または SFC

スイッチ ファブリックのエラーをトラブルシューティングする場合は、エラーを報告しているコンポーネントを特定するために、パターンの有無を調べます。たとえば、すべての RP およびラインカードからの show controllers fia コマンドの出力結果を組み合わせると、エラー パターンの有無を判断できます。次に、エラー パターンの判別に役立つ出力結果の値について説明します。

crc16の出力結果

show controllers fia コマンドの出力に含まれる crc16 のデータ行は、ハードウェア障害の重要な目安になります。1 枚のラインカードまたは CSC/SFC をオンラインのまま着脱した場合、crc16 のエラー データが発生することが予想されます。ただし、エラー データの数が増え続けることはありません。数が増えている場合は、障害のあるハードウェア コンポーネントを交換しなければならない可能性があります。プライマリ RP、セカンダリ RP、およびすべての搭載ラインカードからのデータを関連付けることが重要です。次の出力例は、プライマリ RP のステータスを示しています。crc16 のデータ行(下線付き)が sfc1 のエラーを示しています。

Router#show controllers fia
Fabric configuration: Full bandwidth, redundant fabric
Master Scheduler: Slot 17 Backup Scheduler: Slot 16
From Fabric FIA Errors
-----------------------
redund fifo parity 0 redund overflow 0 cell drops 0
crc32 lkup parity 0 cell parity 0 crc32 0
Switch cards present 0x001F Slots 16 17 18 19 20
Switch cards monitored 0x001F Slots 16 17 18 19 20
Slot: 16 17 18 19 20
Name: csc0 csc1 sfc0 sfc1 sfc2
-------- -------- -------- -------- --------
los 0 0 0 0 0
state Off Off Off Off Off
crc16 0 0 0 1345 0
To Fabric FIA Errors
-----------------------
sca not pres 0 req error 0 uni FIFO overflow 0
grant parity 0 multi req 0 uni FIFO undrflow 0
cntrl parity 0 uni req 0 crc32 lkup parity 0
multi FIFO 0 empty dst req 0 handshake error 0
cell parity 0
 

次の出力例では、スロット 2 のラインカードのステータスがわかります。crc16 のデータ行(下線付き)が sfc 1 のエラーを示しています。

Router#attach 2
Entering Console for 4 port ATM Over SONET OC-3c/STM-1 in Slot: 2
Type "exit" to end this session
Press RETURN to get started!
LC-Slot2>
LC-Slot2>enable
LC-Slot2#show controllers fia
From Fabric FIA Errors
-----------------------
redund FIFO parity 0 redund overflow 0 cell drops 0
crc32 lkup parity 0 cell parity 0 crc32 0
Switch cards present 0x001F Slots 16 17 18 19 20
Switch cards monitored 0x001F Slots 16 17 18 19 20
Slot: 16 17 18 19 20
Name: csc0 csc1 sfc0 sfc1 sfc2
-------- -------- -------- -------- --------
Los 0 0 0 0 0
state Off Off Off Off Off
crc16 0 0 0 1345 0
To Fabric FIA Errors
-----------------------
sca not pres 0 req error 0 uni fifo overflow 0
grant parity 0 multi req 0 uni fifo undrflow 0
cntrl parity 0 uni req 0 crc32 lkup parity 0
multi fifo 0 empty DST req 0 handshake error 0
cell parity 0
LC-Slot2#exit
Disconnecting from slot 2.
Connection Duration: 00:00:21
Router#
 

RP およびラインカードから show controllers fia コマンドのデータを収集すると、 表5-5 と同様の表を作成できます。

 

表5-5 エラー データ収集の表

カード
スロット
CSC 0
CSC 1
SFC 0
SFC 1
SFC 2
SFC 3
SFC 4

0

 

 

 

エラー

 

 

 

1

 

 

 

 

 

 

 

2

 

 

 

エラー

 

 

 

3

 

 

 

エラー

 

 

 

4

 

 

 

 

 

 

 

5

 

 

 

エラー

 

 

 

6

 

 

 

 

 

 

 

7

 

 

 

エラー

 

 

 

8

 

 

 

 

 

 

 

表5-5 では、SFC 1 の複数のラインカードでエラーが報告されています。したがって、SFC 1 を点検または交換することが、問題解決の第一歩です。交換が望ましい場合は、必ず最初に、カードが正しく装着されているかどうかを確認します(SFC の正しい装着を参照)。


) トラブルシューティングの最初の手順として、必ず、該当するカードを装着し直し、装着に問題がないことを確認します。カードを装着し直しても、CRC が増加し続ける場合は、その部品を交換してください。


crc16 エラーの一般的な障害パターンおよび推奨対処方法は、次のとおりです(問題が解決されるまで 1つずつ実行します)。

1. 同じ SFC から複数のラインカードについてエラーが指摘されている場合

a. エラーに対応しているスロットの SFC を交換します。

b. すべての SFC を交換します。

c. バックプレーンを交換します。

2. 複数の SFC から 1 つのラインカードについてエラーが指摘されている場合

a. ラインカードを交換します。

b. エラーが増え続ける場合、現在のマスター CSC を交換します。

c. エラーが増加しなくても、現在のマスターが CSC0 の場合、CSC1 を交換します。

認可パリティおよび要求エラー

その他のトラブルシューティングの指針として、コンソール ログまたは show log コマンドの出力があります(認可パリティおよび要求エラーの形式)。次のような、認可パリティ エラーを指摘するメッセージ タイプを探します。

%FABRIC-3-PARITYERR: To Fabric parity error was detected.
Grant parity error Data = 0x2.
SLOT 1:%FABRIC-3-PARITYERR: To Fabric parity error was detected.
Grant parity error Data = 0x1
 

show controllers fia コマンドの出力も使用できます。重要な情報に下線を引いてあります。

Router#show controllers fia
Fabric configuration: Full bandwidth, redundant fabric
Master Scheduler: Slot 17 Backup Scheduler: Slot 16
 
From Fabric FIA Errors
-----------------------
redund FIFO parity 0 redund overflow 0 cell drops 76
 
 
crc32 lkup parity 0 cell parity 0 crc32 0
Switch cards present 0x001F Slots 16 17 18 19 20
Switch cards monitored 0x001F Slots 16 17 18 19 20
Slot: 16 17 18 19 20
Name: csc0 csc1 sfc0 sfc1 sfc2
-------- -------- -------- -------- --------
Los 0 0 0 0 0
state Off Off Off Off Off
crc16 876 257 876 876 876
 
 
To Fabric FIA Errors
-----------------------
sca not pres 0 req error 1 uni fifo overflow 0
grant parity 1 multi req 0 uni fifo undrflow 0
 
 
cntrl parity 0 uni req 0 crc32 lkup parity 0
multi fifo 0 empty DST req 0 handshake error 0
cell parity 0
 

認可パリティおよび要求エラーに関する、一般的な障害パターンおよび推奨対処方法は、次のとおりです(問題が解決されるまで 1つずつ実行します)。

1. 複数のラインカードで認可エラーがある場合

a. CSC を交換します(どのカードを交換するかは、次の注を参照してください)。

b. バックプレーンを交換します。

2. 1 枚のラインカードで認可エラーがある場合

a. ラインカードを交換します。

b. CSC を交換します(どのカードを交換するかは、次の注を参照してください)。

c. バックプレーンを交換します。


) 複数のラインカードについて、認可パリティまたは要求エラーが報告されていながら、ルータが機能している場合、CSC のスイッチオーバーが発生しています。障害が発生した CSC は、現在バックアップ CSC になっているカードです(show controllers fia の出力で「Master Scheduler」として指定されているものではありません。)「From Fabric FIA Errors」または「To Fabric FIA Errors」の前に「Halted」が指定されている場合、またはルータがトラフィックを転送しなくなっている場合は、CSC のスイッチオーバーは発生していません。障害が発生している CSC は「Master Scheduler」として表示されているカードです。デフォルトでは、スロット 17 の CSC がプライマリで、スロット 16 の CSC がバックアップです。


SFC の正しい装着

ルータに SFC を簡単には取り付けられない可能性があります。正しく装着するにはある程度の力を入れなければならない場合があります。CSC のいずれかが正しく装着されていない場合、次のエラー メッセージが表示されます。

%MBUS-0-NOCSC: Must have at least 1 CSC card in slot 16 or 17
%MBUS-0-FABINIT: Failed to initialize switch fabric infrastructure
 

) また、装着されている CSC および SFC が 1/4 帯域幅の設定だけに対応している場合にも、次のエラー メッセージが表示されます。1/4 帯域幅の設定は、Cisco 12000 シリーズ ルータ上ではサポートされなくなりました。


スイッチ ファブリックおよびラインカードの起動時の問題に対処する場合、すべての CSC および SFC が正しく装着され、電源が投入されているかどうかを確認することが重要です。show version コマンドおよび show controllers fia コマンドの出力から、現在稼働しているハードウェア構成がわかります。重要な情報に下線を引いてあります。

Router#show version
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) GS Software (GSR-P-M), Experimental Version 12.0(20010505:112551)
Copyright (c) 1986-2001 by cisco Systems, Inc.
Compiled Mon 14-May-01 19:25 by tmcclure
Image text-base: 0x60010950, data-base: 0x61BE6000
 
ROM: System Bootstrap, Version 11.2(17)GS2, [htseng 180]
EARLY DEPLOYMENT RELEASE SOFTWARE (fc1)
BOOTFLASH: GS Software (GSR-BOOT-M), Version 12.0(15.6)S,
EARLY DEPLOYMENT MAINTENANCE INTERIM SOFTWARE
 
Router uptime is 17 hours, 53 minutes
System returned to ROM by reload at 23:59:40 MET Mon Jul 2 2001
System restarted at 00:01:30 MET Tue Jul 3 2001
System image file is "tftp://172.17.247.195/gsr-p-mz.15S2plus-FT-14-May-2001"
 
cisco 12016/GRP (R5000) processor (revision 0x01) with 262144K bytes of memory.
R5000 CPU at 200Mhz, Implementation 35, Rev 2.1, 512KB L2 Cache
Last reset from power-on
 
2 Route Processor Cards
1 Clock Scheduler Card
3 Switch Fabric Cards
1 8-port OC3 POS controller (8 POs).
1 OC12 POS controller (1 POs).
1 OC48 POS E.D. controller (1 POs).
7 OC48 POS controllers (7 POs).
1 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
17 Packet over SONET network interface(s)
507K bytes of non-volatile configuration memory.
 
20480K bytes of Flash PCMCIA card at slot 0 (Sector size 128K).
8192K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K).
 
Router#show controller fia
Fabric configuration: Full bandwidth nonredundant
Master Scheduler: Slot 17

冷却サブシステムのトラブルシューティング

ルータの冷却サブシステムは、シャーシ内の上部および下部ブロワー モジュール、各電源装置のファンから構成されます。ブロワー モジュールおよび電源装置のファンは、空気を循環させて、ルータ内の動作温度を許容範囲内に維持します(図 5-8 を参照)。

ここでは、冷却サブシステムのトラブルシューティングについて説明します。

「ブロワー モジュールの動作」

「電源装置の動作」

「過熱状態」

「冷却サブシステムに関連する問題の特定」

図 5-8 冷気の流れ

 

ブロワー モジュールの動作

ブロワー モジュールは、交換可能なエア フィルタでカード ケージに冷気を取り込むことによって、内部コンポーネントの動作温度を許容範囲内に維持します。ブロワーは、ルータの最上部および最下部に近いベイに搭載されています。

各ブロワー モジュールには、ファン× 3、コントローラ カード× 1、および前面パネルのステータス LED × 2 があります。スナップ式のプラスチック製前面カバーが前面パネルを被いますが、前面カバー越しに LED を確認できます。

グリーン -- ブロワー モジュールは正常に機能しています。

レッド -- ブロワー モジュールで障害が検出されました。

シャーシ内部の温度が上昇すると、ブロワーの速度が増し、より多くの冷気が内部コンポーネントに送り込まれます。

内部の温度が規定のスレッシュホールドを超えて上昇し続けると、過熱による機器の損傷を防ぐため、システム環境モニタによってすべての内部電源がシャットダウンされます。

ブロワー モジュールの 1 つまたは複数のファンの障害が検出されると、システム コンソールに警告メッセージが表示されるとともに、RP の英数字ディスプレイにブロワー障害メッセージが表示されます。また、残りの正常なファンが、故障したファンの動作を補うため、フル回転で稼働します。

電源装置の動作

AC または DC の各電源装置には、電源モジュールの前面から冷気を取り込み、電源シェルフの背面から熱気を強制的に排出するファンが装備されています。

供給電力が所定の範囲内の場合、電源装置のファンは動作を続けます。

ファンで障害が発生した場合

電源装置が内部の過熱状態を検出します。

FAULT および TEMP インジケータが点灯します。

電源装置がシステムに過熱に関する警告を送信してシステムをシャットダウンします。

電源装置のトラブルシューティングの詳細については、「電源サブシステムのトラブルシューティング」を参照してください。

過熱状態

次のコンソール エラー メッセージは、システムが過熱状態を検出したか、またはシステム内部の電力値が許容範囲外であることを示します。

Queued messages:
%ENVM-1-SHUTDOWN: Environmental Monitor initiated shutdown
 

前述のメッセージは、コンポーネントまたは温度センサの故障を意味することもあります。ユーザ EXEC プロンプトに show environment コマンドまたは show environment all コマンドを入力すると、システム内部の環境に関する情報が表示されます。これらのコマンドによって生成される情報は、次のとおりです。

DC/DC コンバータが各カードに供給している電圧の測定値

MBus モジュールの +5 VDC

ブロワー モジュールの稼働電圧

各カードの 2 つのセンサが得た温度測定値(吸気温度およびカードの高熱になる場所の温度)および各電源装置に配置されているセンサの温度測定値

過熱状態または許容範囲外条件が原因で環境上のシャットダウンが行われる場合は、システムによってシャットダウンされる前に、電源装置の FAULT インジケータが点灯します。

システムの初回起動時に過熱状態になることはほとんどありませんが、念のために次の確認が必要です。

すぐそばに配置された他の機器が排出した熱気がシャーシのカード ケージの吸気口から入り込んでいない。

冷気を十分に取り込み、熱気をシャーシからスムーズに逃がせるように、シャーシの吸気口と排気口の両方について、6 インチ(15.24 cm)以上のスペースを確保して、十分なエアフローを可能にしている。

冷却サブシステムに関連する問題の特定

過熱状態が発生した場合は、次の手順で、シャーシの冷却システムに関連する問題を特定します。


ステップ 1 システムの電源投入時に、ブロワー モジュールが正常に動作しているかどうかを確認します。

ブロワー モジュールが動作していることを確認するには、ブロワー モジュール前面プレートの 2 つの LED インジケータを調べます。

OK(グリーン) -- ブロワー モジュールは正常に動作していて、-48 VDC の電力が供給されています。したがって、シャーシのバックプレーンとブロワー モジュールを接続するケーブルに問題はありません。

FAIL(レッド) -- ブロワー モジュールで障害が検出されました。ブロワー モジュールを交換してください。

インジケータ が点灯していなくて、ブロワーも動作していない場合には、ブロワー モジュールまたはブロワー モジュールに供給される -48 VDC の電力に問題があると考えられます。ステップ 2 に進んでください。

ステップ 2 ブロワー モジュールを取り出してから、再装着し、非脱落型ネジがきちんと締まっていることを確認します。

ブロワー モジュールがそれでも動作しない場合は、ステップ 3 に進んでください。

ステップ 3 各電源装置の LED インジケータで、-48 VDC の電力が供給されているかどうかを確認します。

各電源装置の PWR OK インジケータが点灯し、FAULT インジケータが消灯している場合は、ブロワーに -48 VDC が供給されています。

ブロワー モジュールがなおも動作しない場合、ブロワー モジュールのコントローラ カードに問題があるか、またはブロワー モジュールのケーブルに未検出の問題があることが考えられます。ブロワー モジュールを交換してください。

新しいブロワー モジュールが動作しない場合は、シスコの代理店にサポートを依頼してください。

FAULT インジケータが点灯した場合、電源装置が故障しています。電源装置を交換してください。

TEMP および FAULT インジケータが点灯している場合は、過熱状態になっています。

電源装置のファンが正常に動作しているかどうかを確認します。

ファンが動作していない場合は、電源装置を交換します。

電源装置を交換しても問題が解消されない場合は、シスコの代理店に連絡してください。