Cisco 12016/12416/12816 ルータ インストレーション コンフィギュレーション ガイド
製品の概要
製品の概要
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 13MB) | フィードバック

目次

製品の概要

はじめに

ルータの物理特性および機能特性

AC および DC 電源サブシステム

標準 AC 電源シェルフ

オプションの AC 電源シェルフ

AC 電源装置

DC 電源シェルフ

DC 電源装置

シャーシ カード ケージ

上部カード ケージ

下部カード ケージ

SFC ケージ

スイッチ ファブリックの概要

SFC の機能

CSC

SFC

アラーム カード、ラインカード、および RP の概要

アラーム カード

ラインカード

RP の種類

GRP の概要

GRP PCMCIA カード スロットおよびステータス LED

GRP リセット スイッチ

GRP の AUX ポートおよびコンソール ポート

GRP イーサネット ポートおよびステータス LED

GRP 英数字メッセージ ディスプレイ

GRPのメモリ コンポーネント

GRP DRAM

GRP SRAM

GRP NVRAM

GRP フラッシュ メモリ

PRP の概要

PRP PCMCIA カード スロットおよびステータス LED

PRP イーサネット ポートおよびステータス LED

PRP の AUX ポートおよびコンソール ポート

PRP リセット スイッチ

PRP 英数字メッセージ ディスプレイ

PRP のメモリ コンポーネント

PRP SDRAM

PRP SRAM

PRP NVRAM

PRP フラッシュ メモリ

上部および下部ケーブル マネジメント ブラケット

ブロワー モジュール

製品の概要

この章では、Cisco 12016/12416/12816 シリーズ ルータの概要を説明します。ルータのハードウェアおよび主要コンポーネントの物理特性とともに、ハードウェア関連機能の動作について説明します。

はじめに

このマニュアルで説明するルータは、各種の Cisco 12016/12416/12816 シリーズ ルータです。次のルータが含まれます。

従来の Cisco 12016/12416/12816 シリーズ ルータ

新しい Cisco 12016/12416/12816 拡張シリーズ ルータ。この拡張シリーズ ルータには、大容量の電源装置、より強力なブロワー モジュール、および新設計の前面扉が採用されています。

ルータ スイッチ ファブリックの容量は、各モデルで異なります。

Cisco 12016ルータ -- 2.5 Gbps スイッチ ファブリック

Cisco 12416ルータ -- 10 Gbps スイッチ ファブリック

Cisco 12816ルータ -- 40 Gbps スイッチ ファブリック

容量以外、いずれのルータもほぼ同じです。各ルータの違いは必要に応じ明記しています。それ以外の場合、このマニュアルの情報はすべてのルータに当てはまります。

ルータの物理特性および機能特性

Cisco 12000 シリーズ ルータ シャーシは、ルータ コンポーネントを収容した金属製ラックです。主要コンポーネントは 3 つの電源装置、上部および下部ラインカード ケージ、スイッチ ファブリック カード ケージ、上部および下部ブロワー モジュールです。電力はシャーシのバックプレーンを介して各コンポーネントに配電されます。

次の主要コンポーネントは、すべてのルータ モデルに含まれています(図 1-1 を参照)。

電源シェルフおよび電源装置 -- 3 つの AC または DC PEM(パワー エントリー モジュール)がルータに電力を供給します。詳細については、「AC および DC 電源サブシステム」を参照してください。

上部ブロワー モジュール -- 過熱防止のため、ルータの上半分に冷気を供給します。詳細については、「ブロワー モジュール」を参照してください。

上部および下部ケーブル マネジメント ブラケット -- ラインカードのケーブルを整理して配線するために使用します。詳細については、「上部および下部ケーブル マネジメント ブラケット」を参照してください。

上部ラインカードおよび Route Processor(RP; ルート プロセッサ)カード ケージ -- ユーザ側で設定可能なスロットが 8 つあり、ラインカード、RP、およびアラーム カードを組み合わせて使用できます。詳細については、「アラーム カード、ラインカード、および RP の概要」を参照してください。

Switch Fabric Card(SFC; スイッチ ファブリック カード)ケージ -- エア フィルタ ドアの奥にあり、SFC セット用のスロットが 5 つ用意されています。SFC セットは SFC × 3 および Clock Scheduler Card(CSC; クロック スケジューラ カード)× 2 で構成されます。詳細については、「スイッチ ファブリックの概要」を参照してください。

下部ラインカードおよび RP カード ケージ -- ユーザ側で設定可能なスロットが 8 つあり、ラインカード、冗長用 RP、およびアラーム カードを組み合わせて使用できます。詳細については、「アラーム カード、ラインカード、および RP の概要」を参照してください。

下部ブロワー モジュール -- 過熱防止のため、ルータの下半分に冷気を供給します。詳細については、「ブロワー モジュール」を参照してください。

シャーシ バックプレーン(図には含まれていない) -- カード ケージおよびブロワー モジュールに配電します。

図 1-1 Cisco 12016 シリーズ ルータのコンポーネント--前面図

 

AC および DC 電源サブシステム

ルータには AC または DC 電源システムのいずれかが搭載されています。シャーシ背面の電源シェルフに電源が接続されていて、電源シェルフ(別名 PEM)が電源装置に電力を送ります。

標準 AC 電源シェルフ

標準の AC 入力電源サブシステムは、3 つの(従来型シリーズの場合 2000 W、拡張シリーズの場合 2400 W)AC 電源装置を収容する、1 段の AC 入力電源シェルフで構成されます。図 1-2 に、従来型シリーズの 2000 W 電源装置を収容した標準電源シェルフを示します。

電源装置は、3 つすべての電源装置間で分配される N+1 の冗長電流共有方式に準拠しています。1 つの電源装置が故障しても、(システム構成に応じて)一時的に残り 2 つの電源装置でシステム動作を継続できます。完全な冗長性を確保するため、故障した電源装置は、できるだけ速やかに交換する必要があります。


注意 シャーシ構成が必要なパワー バジェットに適合しているかどうかを確認するには、オンラインの電力計算機能を使用します。構成の確認を怠ると、電源装置の 1 つが故障したときに、予想外の状況が発生する可能性があります。サポートが必要な場合には、営業担当者に連絡してください。

図 1-2 標準のAC入力電源サブシステム-- 2000 W

 


注意 標準の AC 入力電源サブシステムを装備したルータは、Electromagnetic Compatibility(EMC;電磁適合性)を確保するために、常に 3 つの AC 入力電源装置すべてを搭載した状態で稼働させる必要があります。

ルータへの AC 電力供給は、AC 電源コンセントと電源シェルフ背面のコネクタを結ぶ電源コードを使用して行われます。図 1-3 を参照してください。

図 1-3 標準電源シェルフ AC 入力の接続

 

オプションの AC 電源シェルフ

電源サブシステムは、2 段の AC 入力電源シェルフから構成されていて、AC 入力電源装置を 4 つ搭載できるベイが備わっています。図 1-4 に、従来型シリーズの 2000 W 電源装置を収容したオプションの電源シェルフを示します。標準 AC 入力電源シェルフの場合と同様、ルータ シャーシの上に搭載してシャーシに固定します。


) オプションの AC 入力電源サブシステムを装備したルータは、高さが 77.5 インチ(196.85 cm)になり、7 フィート(2.1 m)の標準ラックには収まりません。


オプション電源シェルフの 4 つの電源装置は、電流共有が 4 つすべての電源装置で分配される N+2 の冗長電流共有方式に準拠しています。最大 2 つの電源装置が故障しても、(システム構成に応じて)一時的に残り 2 つの電源装置でシステム動作を継続できます。完全冗長構成を確実にするため、故障した電源装置は、できるだけ速やかに交換する必要があります。


注意 シャーシ構成が必要なパワー バジェットに適合しているかどうかを確認するには、オンラインの電力計算機能を使用します。構成の確認を怠ると、電源装置の 1 つが故障したときに、予想外の状況が発生する可能性があります。サポートが必要な場合には、営業担当者に連絡してください。

図 1-4 オプションの AC 入力電源サブシステム-- 2000 W

 


注意 オプションの AC 入力電源サブシステムを装備したルータは、EMC を確保するために、常に 4 つの AC 入力電源装置すべてを搭載した状態で稼働させる必要があります。

ルータへの AC 電力供給は、AC 電源コンセントと電源シェルフ背面のコネクタを結ぶ電源コードを使用して行われます。図 1-5 を参照してください。

図 1-5 オプションの電源シェルフ AC 入力の接続

 

AC 電源装置

各 AC PEM は 200 ~ 240 VAC を -48 VDC に変換し、シャーシのバックプレーンを介してすべてのカード、RP、およびブロワー モジュールに配電します。

図 1-6 に 2000 W AC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 1-6 2000 W AC 電源装置のコンポーネント

 

図 1-7 に 2500 W AC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 1-7 2500 W AC 電源装置のコンポーネント

 

 

1

イジェクト ハンドル

2

非脱落型ネジ

AC PEM のステータス LED は、電源装置の現在の動作状態に関する情報を示します。

PWR OK(グリーン) -- 電源装置は正常に動作しています。

FAULT(イエロー) -- PEM 内部で障害が検出されました。

TEMP(イエロー) -- PEM が過熱状態になり、シャットダウンされました。

ILMI(イエロー) -- PEM は限流状態で動作しています。

AC PEM のトラブルシューティングの詳細については、「AC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング」を参照してください。

DC 電源シェルフ

DC 入力電源サブシステムは、4 つの(2000 W または 2400 W)DC PEM を収容する、DC 入力電源シェルフから構成されていて、ルータに完全冗長電力を供給します。図 1-8 に従来型シリーズの 2000 W 電源装置を収容した DC 入力電源シェルフを示します。

Cisco 12416 および 12816 の DC 電源システム(製品番号 GSR16/320-DC および GSR16/320-DC)には 4 つの PEM が実装されています。シャーシは、電気的に PEM の間で分かれています。これらのセクションはパワーゾーンと呼ばれ、次のように分類されます。

2 つの PEM は上部カード ケージ(ゾーン 1)に電力を供給します。

2 つの PEM は下部カード ケージ(ゾーン 2)に電力を供給します。

各ゾーンは 1 つのブロワー、1 つのアラーム カード、ラインカード、ルート プロセッサ カードに電力を供給します。

ゾーン 2 はすべてのスイッチ ファブリック カードにも電力を供給します。その結果、ゾーン 2 ではラインカードに供給される電力が減るので、下部ケージにはハイパワー ラインカードを設置できる数が限られます。


注意 シャーシ構成が必要なパワー バジェットを満たしているかを確認するには、営業担当者に所要電力計算機についてお問い合わせください。構成の確認を怠ると、電源装置の 1 つが故障した場合、予想外の状況が発生する可能性があります。

サポートが必要な場合には、営業担当者にお問い合わせください。

DC 入力電源構成の動作は次のとおりです。

モジュール A1 および B1 は、システムロード ゾーン 1(上部ブロワー モジュールおよび上部カード ケージ)に対する冗長電源を提供します。

モジュール A2 および B2 は、システムロード ゾーン 2(SFC ケージ、下部カード ケージ、および下部ブロワー モジュール)に対する冗長電源を提供します。

図 1-8 DC 入力電源シェルフ-- 2000 W

 


注意 DC 入力電源で稼働するように構成されたルータは、EMC を確保するため、常に 4 つの DC 入力 PEM すべてを搭載した状態で稼働させる必要があります。


) DC PEM は、Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ)をサポートします。したがって、システムをオンにしたまま、各ロード ゾーン(A1 または B1、A2 または B2)の一方の PEM を着脱できます。


DC 電力は、DC 入力電源シェルフ背面のネジを切った端子スタッドに接続したケーブルを通じて、DC 電源からルータに供給されます。図 1-9 を参照してください。

図 1-9 DC入力電源シェルフの接続

 

DC 電源装置

各 DC 入力 PEM は、公称 DC 電圧 -48 ~ -60 VDC で稼働し、専用の 60 A 供給電源を必要とします。

図 1-10 に 2000 W DC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 1-10 2000 W DC 電源装置のコンポーネント

 

図 1-11 に 2400 W DC 電源装置のコンポーネントを示します。

図 1-11 2400 W DC 電源装置のコンポーネント

 

 

1

ハンドル

3

イジェクト レバー

2

ファン

4

電源スイッチ

DC PEM のステータス LED は、電源装置の現在の動作状態に関する情報を示します。

PWR OK(グリーン) -- 電源装置は正常に動作しています。

FAULT(イエロー) -- PEM 内部で障害が検出されました。

TEMP(イエロー) -- PEM が過熱状態になり、シャットダウンされました。

DC PEM のトラブルシューティングの詳細については、「DC 入力電源サブシステムのトラブルシューティング」を参照してください。

シャーシ カード ケージ

シャーシには 3 つの内蔵カード ケージ(上部カード ケージ、下部カード ケージ、および SFC ケージ)があります(図 1-1 を参照)。

上部カード ケージ

上部カード ケージには、ユーザ側で構成可能な 8 つのスロットがあります。これらのスロットでは、ラインカード、アラーム カード、および RP の組み合わせがサポートされます。

アラーム -- 端のスロットは、アラーム カード専用です。

スロット 0 ~ 6 -- ルータがサポートするあらゆるラインカードを搭載できます。

スロット 7 -- 端のスロットは RP 用に予約されています。

下部カード ケージ

下部カード ケージにも、追加のラインカード、アラーム カード、およびオプションで冗長 RP を搭載できる、ユーザ側で構成可能な 8 つのスロットがあります。


) 下部カード ケージは上部カード ケージとは反対、すなわち逆さまになっています。したがって、カードを左右反転させて搭載してください。スロットの配置は上部カード ケージとは逆になります。


スロット 8 -- 端のスロットは オプションの冗長 RP 用に予約されています。


) 冗長 RP を使用しない場合は、このスロットをラインカードに使用できます。


スロット 9 ~ 15 -- ルータがサポートするあらゆるラインカードを搭載できます。

アラーム -- 端のスロットは、アラーム カード専用です。

SFC ケージ

ルータは、SFC ケージの 8 スロット中の 5 スロットに、CSC × 2 および SFC × 3 を搭載した状態で出荷されます。

2 つの CSC は、スロット 0(CSC0)またはスロット 1(CSC1)に搭載されます。

3 つの SFC は、スロット 2(SFC0)、スロット 3(SFC1)、およびスロット 4(SFC2)に搭載されます。

使用しない 3 スロットにはバックプレーン コネクタがありません。これらの未使用スロットにはラベルがありませんが、シャーシ内の適切なエアフローを維持するために、左端のスロットにブランク フィラー パネルを取り付けてあります。


注意 シスコのサポート担当者から指示があった場合を除き、このブランク フィラー パネルを取り外さないでください。

スイッチ ファブリックの概要

スイッチ ファブリックは、ラインカードと RP 間を同期させて、ギガビット速度で接続します。SFC ケージはエア フィルタ ドアの奥にあり、CSC × 2 および SFC × 3 で構成されています。1 つの CSC および 3 つの SFC がアクティブ スイッチ ファブリックです。もう一方の CSC は残りの 4 つのカードに冗長性を提供します。


) 10 および 40 Gbpsのスイッチ ファブリックは、Cisco 12000 シリーズ ルータの一部の旧モデルと異なり、1/4 帯域幅モードでは動作しません。システムを機能させるには、最低限、CSC × 1 および SFC × 3 が必要です。CSC を追加すると、冗長性を確保できます。


CSC および SFC の組み合わせによって、スロットごとに 2.5、10、または 40 Gbps のスイッチ ファブリックが形成されます。ルータは、使用するスイッチ ファブリックによって特定されます。

Cisco 12010:2.5 Gbps スイッチ ファブリック

Cisco 12410:10 Gbps スイッチ ファブリック

Cisco 12810:40 Gbps スイッチ ファブリック

各 SFC または CSC は、システム内の各ラインカードに 2.5、10、または 40 Gbps 全二重で接続します。たとえば、それぞれ 2 × 10 Gbps の容量(全二重)で 16 のラインカードを搭載した Cisco 12416 ルータの場合、システム スイッチング帯域幅は 16 × 20 Gbps = 320 Gbps です。


) Cisco 12000 シリーズ ルータは、OIR をサポートするので、ルータをオンにしたまま、カードの着脱が可能です。


SFC の機能

ルータの中枢部である、クロスバー スイッチ ファブリックは、ラインカードおよび RP を相互に同期接続します。スイッチ ファブリックは、SFC ケージに搭載された CSC × 2 および SFC × 3 で構成されます。1 つの CSC および 3 つの SFC がアクティブ スイッチ ファブリックです。もう一方の CSC は残りの 4 つのカードに冗長性を提供します。

ルータはさらに、SFC ケージの左端(未使用)スロットにブランク SFC を取り付けた状態で出荷されます。ブランク フィラー パネルは、SFC ケージ内でのエアフローを調整し、シャーシ内で適切なエアフローを維持する役割を果たします。


注意 シスコのサポート担当者から指示があった場合を除き、このブランク フィラー パネルを取り外さないでください。

CSC

CSC の機能は次のとおりです。

スケジューラ -- スイッチ ファブリックへのアクセスに関する、ラインカードからのすべてのスケジューリング要求を処理します。

システム クロック -- すべての SFC、ラインカード、および RP に同期信号を供給します。システム クロックは、スイッチ ファブリックを介して、ラインカード間またはラインカードと RP 間のデータ転送を同期させます。

スイッチ ファブリック -- ラインカード間または RP とラインカード間でユーザ トラフィックを伝送します。CSC のスイッチ ファブリックは SFC のスイッチ ファブリックとまったく同じです。

2 つめの CSC は、データ パス、スケジューラ、および基準クロックの冗長性を提供します。ラインカードとスイッチ ファブリック間のトラフィックは、常にモニタされています。システムが Loss of Synchronization(LOS; 同期損失)を検出すると、冗長 CSC のデータ パスを自動的にアクティブにするので、データは冗長パスを通過するようになります。冗長 CSC への切り替えはマイクロ秒単位で行われるので、データの損失はほとんどありません。

SFC

SFC は、ルータのトラフィック容量を増やします。SFC に組み込まれているスイッチ ファブリック回路が伝送できるのは、ラインカード間または RP とラインカード間のユーザ トラフィックだけです。SFC は CSC からあらゆるスケジューリング情報とシステム クロック信号を受け取ります。

アラーム カード、ラインカード、および RP の概要

ここでは、ルータに搭載されるアラーム カード、ラインカード、および RP のタイプの概要を説明します。


) Cisco 12000 シリーズ ルータは、OIR をサポートするので、ルータをオンにしたまま、カードの着脱が可能です。


アラーム カード

ルータにはアラーム カードが 2 つ装備されています。

一方のアラーム カードは、上部カード ケージ左端の専用スロットに搭載されます。

もう 1 つのアラーム カードは、下部カード ケージ右端の専用スロットに搭載されます。

アラーム カード スロットは、他のカード ケージ スロットと異なり、「alarm」カード スロットのラベルがあります。また、他のスロットより幅が狭く、バックプレーン コネクタも異なります。

アラーム カードにはさまざまな機能がありますが、その一部は次のとおりです。

ルータ コンポーネントの Maintenance Bus(MBus; メンテナンス バス)モジュールに +5 VDC を提供します(AC および DC 電源サブシステムを参照)。

MBus を介してシステムが検出したアラーム重大度(クリティカル、メジャー、およびマイナー)を表示します。

外部アラーム システム用の接続を提供します。

アラーム カード、CSC、および SFC のステータスを表示します。

アラーム カードの前面パネルには、次のコンポーネントおよび LED があります(図 1-12 を参照)。

システム レベルのアラーム条件を示す CRITICAL、MAJOR、および MINOR LED

音声アラームをオフにするスイッチ

外部アラーム用のケーブル コネクタ(ALARM のラベル)

アラーム カードの LED

ENABLED(グリーン) -- アラーム カードは動作可能で正常に機能しています。

FAIL(イエロー) -- このスロットのアラーム カードは故障しています。

SFC ケージの 5 つのカード スロット(CSC × 2および SFC × 3)ごとに、対応するステータス LED のペアがあります。

ENABLED(グリーン)
点灯 -- このスロットに搭載されているカードは動作可能で正常に機能しています。
消灯 -- スロットが空、またはこのスロットに搭載されたカードが故障しています。

FAIL(イエロー) -- このスロットのカードは故障しています。

図 1-12 アラーム カードのコンポーネントおよび LED

 

ラインカード

ルータの上部および下部カード ケージには、さまざまな物理ネットワーク メディアをサポートする Cisco 12000 シリーズ ラインカードを 15 まで搭載できます。ラインカード前面パネルのポートおよびコネクタが外部接続用のインターフェイスを提供します。ラインカードは SFC を介して RP と通信し、相互にパケット データを交換します。


注意 上部および下部カード ケージ内の未使用カード スロットには、EMC 要件を満たし、シャーシ内での適切なエアフローを確保するため、ブランク フィラー パネルを取り付けておく必要があります。さらに、ラインカードの前面パネルがカード スロットの開口部を完全に塞いでいない場合は、幅の狭いカード フィラー パネルを取り付けて EMC 要件を満たす必要があります。

各ラインカードでは、前面パネルのケーブル マネジメント ブラケットを利用して、そのラインカードに接続したインターフェイス ケーブルを整理できます。

RP の種類

2 種類の RP を利用できます。Gigabit Route Processor(GRP; ギガビット ルート プロセッサ)または Performance Route Processor(PRP; パフォーマンス ルート プロセッサ)です。GRP は、旧シリーズの Cisco 12000 ルータに装備されている RP であり、現在はすべての Cisco 12000 シリーズ ルータに PRP が搭載されています。GRP と PRP を混在させることはできません。冗長 RP を搭載する場合は、プライマリ RP と同じタイプにする必要があります。


) このマニュアルでは、特に記述がないかぎり、RP という用語で GRP と PRP の両方を表します。


各システムには、次のようなさまざまな機能を果たす RP が 1 つまたは複数搭載されています。

起動時に、搭載されているすべてのラインカードに、Cisco IOS ソフトウェアをダウンロードします。

ネットワーク ルーティング プロトコルを処理し、各ラインカード上の Cisco Express Forwarding(CEF)テーブルにアップデートを配布します。

スイッチ ファブリックまたは MBus を通じて、ラインカードと通信します。

スイッチ ファブリック接続は、ルーティング テーブルの配布、およびラインカードと RP 間のパケット送信に使用される主要なデータ パスです。

MBus 接続は、RP によるシステム ブートストラップ イメージのダウンロード、診断情報の収集またはロード、および総合的なシステム内部メンテナンス操作を可能にします。

GRP の概要

GRP では、100 MHz の外部バス クロック速度、200 MHz の内部クロック速度で動作する、IDT R5000 RISC(縮小命令セット コンピュータ)CPU を使用します。

図 1-13 に、GRP 前面パネルのコネクタおよび LED を示します。

図 1-13 GRP の前面パネル

 

 

1

PCMCIA フラッシュ カード スロット、イジェクト ボタン、およびスロットの LED

5

RJ-45 イーサネット ポートおよびデータ ステータス LED

2

リセット ボタン

6

MII イーサネット コネクタ

3

AUX シリアル ポート

7

英数字メッセージ ディスプレイ

4

コンソール シリアル ポート

GRP PCMCIA カード スロットおよびステータス LED

2 つの PCMCIA カード スロット(スロット 0 およびスロット 1)によって、GRP で追加のフラッシュ メモリ容量またはその他の入出力(I/O)デバイス機能を使用できます。


注意 GRP がサポートするのは、+5.2 VDC の Type I およびType II デバイスだけです。+3.3 VDC の PCMCIA デバイスはサポートしません。

ステータス LED(SLOT-0/SLOT-1)は、そのスロットのフラッシュ メモリ カードまたは入出力デバイスがアクセスされていることを示します。各スロットには、スロットからカードを取り出すためのイジェクト ボタンが装備されています(図 1-14 を参照)。

図 1-14 スロット アクティビティ LED --前面パネル

 

GRP リセット スイッチ

(ソフト)リセット スイッチは、GRP の前面パネルにある小さい開口部から操作します。このスイッチを押すには、ペーパー クリップなど、先の尖った細いものを開口部に差し込む必要があります(図 1-13 を参照)。


注意 リセット スイッチは、GRP をリセットしたり、Cisco IOS イメージをリロードしたりするためのメカニズムではありません。このスイッチは、ソフトウェア開発用に用意されています。システム障害またはデータの損失を防ぐために、リセット スイッチは、シスコの保守担当者から指示された場合に限り使用してください。

リセット スイッチを押すと、NonMaskable Interrupt(NMI)が発生し、GRP が ROM モニタ モードになります。ROM モニタ モードでの GRP の動作は、GRP のソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定によって異なります。ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのブート フィールドを設定した場合の例を示します。

0x0 -- GRP は ROM モニタ プロンプト( rommon> )のまま、システムを手動で起動するユーザ コマンドの入力を待ちます。

0x1 -- システムは、GRP のフラッシュ メモリで最初に検出された Cisco IOS イメージを自動的に起動します。

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの詳細については、「ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定」を参照してください。

GRP の AUX ポートおよびコンソール ポート

GRP の AUX ポートおよびコンソール ポートは、EIA/TIA-232(別名 RS-232)非同期シリアル ポートです。これらのポートを外部デバイスに接続して、システムのモニタおよび管理を行います。

AUX ポート -- データ端末装置(DTE)インターフェイスを提供する(オスの)プラグ。AUX ポートはフロー制御をサポートし、一般にモデム、チャネル サービス ユニット(CSU)、または Telnet 管理用のその他のオプション装置の接続に使用します。

コンソール ポート -- コンソール端末の接続用にデータ回線終端装置(DCE)インターフェイスを提供する(メスの)レセプタクル


注意 従来型 GRP(部品番号 GRP= および GRP-B=)の AUX ポートおよびコンソール ポートに接続する場合は、クラス B EMI の適合性を維持するために、シールド付きケーブルを使用してください。最新バージョンの GRP-B= ボード(Rev. F0)の場合は、シールド付きケーブルを使用しなくても クラス B に適合します。

GRP イーサネット ポートおよびステータス LED

GRP では次の 2 種類のイーサネット接続で Telnet を使用できます。

RJ-45 ポート -- 8 ピンの Media-Dependent Interface(MDI; メディア依存型インターフェイス)RJ-45 ポート。IEEE 802.3 10BASE-T(10 Mbps)または IEEE 802.3u 100BASE-TX(100 Mbps)のどちらのイーサネット接続でも可能です。

MII コネクタ -- 40 ピンの MII。より柔軟なイーサネット接続が可能です。この標準 40 ピン インターフェイスのピン割り当ては、IEEE 802.3u 規格で定められています。


) GRP の RJ-45 および MII インターフェイスは、1 つのイーサネット インターフェイスに対して 2 通りの物理接続方法を意味しています。したがって、使用できるのは、RJ-45 接続または MII 接続のどちらか一方であり、両方を同時に使用することはできません。


イーサネット ポートの伝送速度は、ユーザ側で設定できません。速度は、イーサネット ポートの接続先ネットワークによって決定される、GRP の自動感知方式に従って設定されます。ただし、自動感知されたデータ伝送速度が 100 Mbps でも、イーサネット ポートが提供する使用可能な最大帯域幅は、100 Mbps を相当下回ります。MII または RJ-45 接続のいずれかを使用する場合でも、使用可能な最大帯域幅は約 20 Mbps であると想定してください。

前面パネルの各 LED は、トラフィック ステータスおよびポート選択を示します(図 1-15 を参照)。

LINK、COLL、TX、RX -- リンク アクティビティ(LINK)、コリジョン検出(COLL)、データ送信(TX)、およびデータ受信(RX)を示します。


) これらの LED を使用するのは RJ-45 イーサネット コネクタだけであり、MII イーサネット ポートの使用中はディセーブルになります。


MII/RJ-45 -- どのイーサネット ポートが選択されているかを示します。

図 1-15 ポート アクティビティ LED --前面パネル

 

GRP 英数字メッセージ ディスプレイ

英数字メッセージ ディスプレイは、4 桁の LED 文字が 2 列構成になっています(図 1-16 を参照)。

図 1-16 英数字メッセージ ディスプレイ--前面パネル

 

英数字メッセージ ディスプレイには、ブート プロセス中およびブート プロセスの完了後のルータのステータス メッセージが表示されます。

ブート プロセス中のメッセージ表示は、MBus モジュールが直接制御します。

ブート プロセス完了後のメッセージ表示は、Cisco IOS ソフトウェアが(MBus 経由で)制御します。

英数字メッセージ ディスプレイからは、GRP ステータス、ルータのエラー メッセージ、ユーザ定義のステータスおよびエラー メッセージなど、システム動作のさまざまなレベルに関する情報も得られます。


) システム メッセージおよびエラー メッセージの全リストについては、『Cisco IOS System Error Messages』を参照してください。


GRPのメモリ コンポーネント

ここでは、ルータ機能をサポートするために GRP で使用する各種メモリについて説明します。 表1-1 は、各種メモリのクイック リファレンスです。図 1-17 に、GRP ボード上での位置を示します。

 

表1-1 GRP のメモリ コンポーネント

タイプ
サイズ
個数
説明
位置

DRAM

128 1 または
256 MB

1 または 2

Cisco IOS ソフトウェアの主要機能に対応する 64 MB または 128 MBの DIMM(DRAM 構成による)を使用

U39(バンク 1)
U42(バンク 2)

SRAM

512 KB(固定)

--

セカンダリ CPU キャッシュ メモリ機能

--

NVRAM(不揮発性 RAM)

512 KB(固定)

--

システム コンフィギュレーション ファイル、レジスタの設定値、およびログ

--

フラッシュ メモリ

8 MB SIMM

1

Cisco IOS ソフトウェア イメージおよびその他のユーザ定義ファイル

U17

フラッシュ メモリ カード

PCMCIA 2

20 MB 1

1 または 2

1 つまたは 2 つのフラッシュ メモリ カードに、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、システム コンフィギュレーション ファイル、およびその他のユーザ定義ファイルを保存

スロット 0 および 1

フラッシュ ブート ROM

512 KB

1

ROM モニタ プログラム ブート イメージ用のフラッシュ EPROM

--

1.出荷時のデフォルトの構成

2.いずれのスロットでも、Type I または Type II の PCMCIA カードを使用できます。

図 1-17 GRP のメモリ位置

 

GRP DRAM

GRP は Extended Data-Out(EDO)DRAM を使用して、ルーティング テーブル、プロトコル、ネットワーク アカウンティング アプリケーションを保存し、Cisco IOS ソフトウェアを実行します。

表1-2 に、GRP の DRAM 構成を示します。

 

表1-2 GRP の DRAM 構成

DRAM 総容量
部品番号
DRAM ソケット
DIMM の個数

128 MB 3

MEM-GRP/LC-64(=)

U39(バンク 1)
U42(バンク 2)

64 MB × 2

128 MB

MEM-GRP/LC-128(=)

U39(バンク 1)

128 MB × 1

256 MB

MEM-GRP/LC-256(=)

U39(バンク 1)
U42(バンク 2)

128 MB × 2

3.出荷時のデフォルトの構成


注意 使用できる DRAM DIMM は、3.3 V、60 ナノ秒のデバイスだけです。それ以外のデバイスを DIMM ソケットに搭載しないでください。メモリの問題が起きないように、表1-2 に記載のシスコ認定メモリ製品を使用してください。

GRP SRAM

SRAM は、512 KB のセカンダリ CPU キャッシュ メモリを提供します。SRAM の主な機能は、ルーティング テーブルのアップデートおよびラインカードとの間で送受信される情報のための、中間準備領域としての役割を果たすことです。SRAM は、ユーザ側で構成することも、現場で拡張することも できません

GRP NVRAM

NVRAM は、システム コンフィギュレーション ファイル、ソフトウェア レジスタの設定値、および環境モニタ ログ用に 512 KBのメモリを提供します。内蔵リチウム電池によって、NVRAM の内容は最低 5 年間保持されます。NVRAM は、ユーザ側で構成することも、現場で拡張することも できません

GRP フラッシュ メモリ

フラッシュ メモリを使用して、ルータを動作させるために使用できる複数の Cisco IOS ソフトウェアおよびマイクロコード イメージを保存します。ネットワーク経由で(またはローカル サーバから)フラッシュ メモリに新しいイメージをダウンロードすることによって、既存イメージと置き換えたり、イメージを追加したりすることができます。ルータは、フラッシュ メモリに保存されている任意のイメージから(手動または自動で)起動できます。

フラッシュ メモリはさらに、TFTP サーバとしても機能するので、保存されたイメージから他のサーバをリモートで起動したり、それらのイメージを他のサーバのフラッシュ メモリにコピーしたりすることができます。

システムでは 2 種類のフラッシュ メモリを使用します。

オンボード フラッシュ メモリ( ブートフラッシュ ) -- Cisco IOS ブート イメージを保存します。

20 MB の Type II PCMCIA フラッシュ メモリ カード(MEM-GRP-FL20=) -- Cisco IOS ソフトウェア イメージを保存します。

PRP の概要

PRP では、133 MHz の外部バス クロック速度で動作し、内部クロック速度が 667 MHz の Motorola PwerPC 7450 CPU を使用します。

図 1-18 に、PRP 前面パネルのスロット、ポート、および LED を示します。

図 1-18 PRP の前面パネル

 

 

1

PCMCIA フラッシュ ディスク スロット(カバー付き)およびスロット LED

4

コンソール シリアル ポート

2

RJ-45 イーサネット ポートおよびデータ ステータス LED

5

リセット ボタン

3

AUX シリアル ポート

6

英数字メッセージ ディスプレイ

PRP PCMCIA カード スロットおよびステータス LED

2 つの PCMCIA カード スロット(スロット 0 およびスロット 1)が PRP のフラッシュ メモリ容量を拡張します。PRPはさまざまなフラッシュ デバイスの組み合わせをすべてサポートします。ATA フラッシュ ディスクを使用することも、Type 1 または Type 2 のリニア フラッシュ メモリ カードを使用することも、その 2 つを組み合わせて使用することもできます。


) PRP がサポートするのは、+5.2 VDC のフラッシュ メモリ デバイスだけです。+3.3 VDC の PCMCIA デバイスはサポートしません


ステータス LED(SLOT-0/SLOT-1)は、そのスロットのフラッシュ メモリ カードがアクセスされていることを示します(図 1-18 を参照)。各スロットには、そのスロットからフラッシュ カードを取り出すためのイジェクト ボタンが(カバーの奥に)あります。

PRP イーサネット ポートおよびステータス LED

PRP には 8 ピンの Media-Dependent Interface(MDI; メディア依存型インターフェイス)RJ-45 ポートが 2 つ装備されています。IEEE 802.3 10BASE-T(10 Mbps)または IEEE 802.3u 100BASE-TX(100 Mbps)のいずれのイーサネット接続でも可能です。これらのポートのラベルは ETH 0 および ETH 1 です。

イーサネット ポートの伝送速度は、ユーザ側で設定できません。速度は、イーサネット ポートの接続先ネットワークによって決定される、PRP の自動感知方式に従って設定されます。ただし、自動感知されたデータ伝送速度が 100 Mbps でも、イーサネット ポートが提供する使用可能な最大帯域幅は、100 Mbps を相当下回ります。イーサネット接続する場合、使用可能な最大帯域幅は約 20 Mbps を想定してください。

前面パネルの各 LED は、トラフィック ステータスおよびポート選択を示します(図 1-19 を参照)。

LINK、EN、TX、RX -- リンク アクティビティ(LINK)、ポート イネーブル(EN)、データ送信(TX)、およびデータ受信(RX)を示します。

PRIMARY -- 選択されているイーサネット ポート(ETH 0 または ETH 1)を示します。


) PRP では両方のポートがサポートされるので、ETH 0 は常時点灯しています。ETH 1 は選択された場合に点灯します。


図 1-19 ポート アクティビティ LED --前面パネル(部分図)

 

PRP の AUX ポートおよびコンソール ポート

PRP の AUX ポートおよびコンソール ポートは、EIA/TIA-232(別名 RS-232)非同期シリアル ポートです。これらのポートを外部デバイスに接続して、システムのモニタおよび管理を行います。

AUX ポート -- DTE インターフェイスを提供する(オスの)プラグ。AUX ポートはフロー制御をサポートし、一般にモデム、CSU、または Telnet 管理用のその他のオプション装置の接続に使用します。

コンソール ポート -- コンソール端末の接続用に DCE インターフェイスを提供する(メスの)レセプタクル

PRP リセット スイッチ

(ソフト)リセット スイッチは、PRP の前面パネルにある小さい開口部から操作します(図 1-18 を参照)。このスイッチを押すには、ペーパー クリップなど、先の尖った細いものを開口部に差し込む必要があります。


注意 リセット スイッチは、PRP をリセットしたり、Cisco IOS イメージをリロードしたりするためのメカニズムではありません。このスイッチは、ソフトウェア開発用に用意されています。システム障害またはデータの損失を防ぐために、リセット スイッチは、シスコの保守担当者から指示された場合に限り使用してください。

リセット スイッチを押すと、NMI が発生し、PRP が ROM モニタ モードになります。ROM モニタ モードでの PRP の動作は、PRP のソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定によって異なります。次に、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのブート フィールドを設定した場合の例を示します。

0x0 -- PRP は ROM モニタ プロンプト( rommon> )のまま、システムを手動で起動するユーザ コマンドの入力を待ちます。

0x1 -- システムは、PRP のフラッシュ メモリで最初に検出された Cisco IOS イメージを自動的に起動します。

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの詳細については、「ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定」を参照してください。

PRP 英数字メッセージ ディスプレイ

英数字メッセージ ディスプレイは、4 桁の LED 文字が 2 列構成になっています(図 1-20 を参照)。

図 1-20 英数字メッセージ ディスプレイ--前面パネル(部分図)

 

英数字メッセージ ディスプレイには、ブート プロセス中およびブート プロセスの完了後のルータのステータス メッセージが表示されます。

ブート プロセス中のメッセージ表示は、MBus モジュールが直接制御します。

ブート プロセス完了後のメッセージ表示は、Cisco IOS ソフトウェアが(MBus 経由で)制御します。

英数字メッセージ ディスプレイからは、GRP ステータス、ルータのエラー メッセージ、ユーザ定義のステータスおよびエラー メッセージなど、システム動作のさまざまなレベルに関する情報も得られます。


) システム メッセージおよびエラー メッセージの全リストについては、『Cisco IOS System Error Messages』を参照してください。


PRP のメモリ コンポーネント

ここでは、ルータ機能をサポートするために PRP で使用する各種メモリについて説明します。 表1-3 は、各種メモリのクイック リファレンスです。図 1-21 に、PRP ボード上での位置を示します。

 

表1-3 PRP のメモリ コンポーネント

タイプ
サイズ
個数
説明
位置

SDRAM

512 MB 4
1 GB、または
2 GB

1 または 2

Cisco IOS ソフトウェアの主要機能に対応する 512 MB または 1 GBの DIMM(DRAM 構成による)を使用

U15(バンク 1)
U18(バンク 2)

SRAM

2 MB(固定)

--

セカンダリ CPU キャッシュ メモリ機能

--

NVRAM

2 MB(固定)

--

システム コンフィギュレーション ファイル、レジスタの設定値、およびログ

--

フラッシュ メモリ

64 MB SIMM

1

Cisco IOSブート イメージ(ブートフラッシュ)、クラッシュ情報、およびその他のユーザ定義ファイル

P3

フラッシュ ディスク(PCMCIA)

64 MB 1

1 または 2

1 つまたは 2 つのフラッシュ メモリ カードに、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、システム コンフィギュレーション ファイル、およびその他のユーザ定義ファイルを保存

フラッシュ メモリ カード スロット 0 およびスロット 1

フラッシュ ブート ROM

512 KB

1

ROM モニタ プログラム ブート イメージ用のフラッシュ EPROM

--

4.出荷時のデフォルトの構成

図 1-21 PRP のメモリ位置

 

PRP SDRAM

PRP は Error Checking and Correction(ECC)SDRAM を使用して、ルーティング テーブル、プロトコル、ネットワーク アカウンティング アプリケーションを保存し、Cisco IOS ソフトウェアを実行します。

表1-4 に、PRP の DRAM 構成を示します。使用する DIMM 構成によって次の点に留意してください。

DIMM × 1 -- バンク1(U15)に最初に搭載する必要があります。

DIMM × 2 -- 異なるメモリ サイズを混載させることはできません。両方のバンクに同一サイズの DIMM を搭載する必要があります。

 

表1-4 PRP DRAM 構成

SDRAM 総容量
部品番号
SDRAM ソケット
DIMM の個数

512 MB 5

???(=)

U15(バンク 1)
U18(バンク 2)

512 MB DIMM × 1
または
256 MB DIMM × 2

1 GB

???(=)

U15(バンク 1)
U18(バンク 2)

1 GB DIMM × 1
または
512 MB DIMM × 2

2 GB

???(=)

U15(バンク 1)
U18(バンク 2)

1 GB DIMM × 2

5.出荷時のデフォルトの構成


注意 使用できる DRAM DIMM は、3.3 V、60 ナノ秒のデバイスだけです。それ以外のデバイスを DIMM ソケットに搭載しないでください。メモリの問題が起きないように、表1-4 に記載のシスコ認定メモリ製品を使用してください。

PRP SRAM

SRAM は、2 MB のセカンダリ CPU キャッシュ メモリを提供します。SRAM の主な機能は、ルーティング テーブルのアップデートおよびラインカードとの間で送受信される情報のための、中間準備領域としての役割を果たすことです。SRAM は、ユーザ側で構成することも、現場で拡張することも できません

PRP NVRAM

NVRAM は、システム コンフィギュレーション ファイル、ソフトウェア レジスタの設定値、および環境モニタ ログ用に 2 MBのメモリを提供します。内蔵リチウム電池によって、NVRAM の内容は最低 5 年間保持されます。NVRAM は、ユーザ側で構成することも、現場で拡張することも できません

PRP フラッシュ メモリ

フラッシュ メモリを使用して、ルータを動作させるために使用できる複数の Cisco IOS ソフトウェアおよびマイクロコード イメージを保存します。ネットワーク経由で(またはローカル サーバから)フラッシュ メモリに新しいイメージをダウンロードすることによって、既存イメージと置き換えたり、イメージを追加したりすることができます。ルータは、フラッシュ メモリに保存されている任意のイメージから(手動または自動で)起動できます。

フラッシュ メモリはさらに、TFTP サーバとしても機能するので、保存されたイメージから他のサーバをリモートで起動したり、それらのイメージを他のサーバのフラッシュ メモリにコピーしたりすることができます。

システムでは 2 種類のフラッシュ メモリを使用します。

オンボード フラッシュ メモリ( ブートフラッシュ ) -- Cisco IOS ブート イメージを保存します。

フラッシュ メモリ ディスク(またはカード) -- Cisco IOS ソフトウェア イメージを保存します。

表1-5 に、サポートされるフラッシュ ディスク サイズおよびシスコの部品番号を示します。

 

表1-5 サポートされるフラッシュ ディスク サイズ

フラッシュ ディスク サイズ 6
部品番号

64 MB 7

MEM-12KRP-FD64=

128 MB

MEM-12KRP-FD128=

1 GB

MEM-12KRP-FD1G=

6.標準の Type 1 および Type 2 リニア フラッシュ メモリ カードもサポートされますが、使用するシステムの構成要件を満たすだけの容量が得られない場合があります。

7.出荷時のデフォルトの構成

上部および下部ケーブル マネジメント ブラケット

Cisco 12010/12410/12810 シリーズ ルータには、上部および下部ケーブル マネジメント ブラケットが装備されています。これらを個々のラインカードのケーブル マネジメント ブラケットと組み合わせることによって、ルータの内部と外部を接続するインターフェイス ケーブルを整理できます(図 1-1 を参照)。

ラインカードに接続するネットワーク インターフェイス ケーブルは、ブラケットを介して、個々のラインカード ケーブル マネジメント ブラケットの開口部に通します。こうすることによって、ケーブルが邪魔になったり、折れ曲がったりしないようにできます。


注意 インターフェイス ケーブルを極端に曲げると、ケーブルが破損する場合があります。

ブロワー モジュール

ルータには、シャーシ内部に空気を流すブロワー モジュールが 2 つあります。上部カード ケージの上と下部カード ケージの下にそれぞれ 1 つずつです(図 1-1 を参照)。

各ブロワー モジュールには、可変速ファンが 3 つ、コントローラ カードが 1 つ組み込まれています。2 つの前面カバー LED から、ブロワー モジュールの状態を確認できます(図 1-22 を参照)。

図 1-22 ブロワー モジュール

 

OK(グリーン) -- 3 つのファンがすべて正常に動作しています。

FAIL(レッド) -- ブロワー モジュールでファンの故障またはその他の障害が検出されました。障害の原因は、次のとおりです。

1 つまたは複数のファンが動作していない

1 つまたは複数のファンが低速で動作している

コントローラ カード障害

2 つのブロワー モジュールは、交換可能なエア フィルタを通じて冷気を取り込み、SFC ケージ、さらに上部および下部カード ケージに送風することにより、内部コンポーネントを適切な動作温度に保ちます。図 1-23 に、シャーシ内のエアフローを示します。

図 1-23 冷気の流れ

 

カード ケージ内部が過熱しないように、十分なエアフローを確保するために、ルータの前面および背面が遮られないにする必要があります。6 インチ(15.24 cm)以上のスペースを確保することを推奨します。


注意 エア フィルタは、月に一度(設置環境によってはそれ以上の頻度で)点検して清掃してください。エア フィルタを外した状態でルータを稼働させないでください。

ブロワー モジュール コントローラ カードは、ブロワー モジュール内の 3 つの可変速ファンの動作をモニタおよび制御します。可変速機能により、最高速より低速でファンを回転させながら、なおかつカード ケージ内部の動作温度を許容範囲内で維持できるだけの冷気が供給されるので、動作音が静かになります。

カード ケージ内部の温度は、各ラインカード上の 2 つの温度センサによってモニタされます。

周辺温度が正常な稼働範囲内であれば、ファンは最低速度(最高速度の 55%)で動作します。

カード ケージ内の温度が上昇すると、カードに供給する冷気の量を増やすために、ファンの速度が上がります。

温度が規定のスレッシュホールドを超えて上昇し続けると、過熱による機器の損傷を防止するため、システム環境モニタによってすべての内部電源がシャットダウンされます。

ブロワー モジュール内の 3 つのファンのいずれかで障害が検出されると、コンソール ウィンドウに警告メッセージが表示されます。また、故障したファンに相当する冷気を確保するために、残り 2 つのファンが最高速度で動作するようになります。さらにファンがもう 1 つ故障すると、機器の損傷を防止するために、システムがシャットダウンされます。

トラブルシューティングの詳細については、「ブロワー モジュールの動作」を参照してください。