Cisco 10000 シリーズ ルータ Line Card コンフィギュレーション ガイド
1-Port OC-12 ATM Line Card の設定
1-Port OC-12 ATM Line Card の設定
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 2MB) | フィードバック

目次

1-Port OC-12 ATM Line Card の設定

ソフトウェア サポート

ハードウェアとソフトウェアの互換性の確認

デフォルト値

ライン カード VC に関する制限

OC-12 ATM ライン カードの整形 UBR

インターフェイス構文

インターフェイスの設定例

サブインターフェイスの作成

PVC の作成

VC クラスの作成

VC クラスの適用

ILMI PVC ディスカバリのイネーブル化

設定の完了

コマンド

グローバル コンフィギュレーション コマンド

インターフェイスおよびサブインターフェイス コマンド

サブインターフェイスの作成および入力

インターフェイスへの ATM VC クラスの適用

ATM PVP の作成

PVC の作成

ATM ILMI のイネーブル化

ATM ILMI PVC ディスカバリのアクティブ化

ATM ILMI キープアライブ レートの指定

ATM クロックの設定

ATM フラグの指定

ATM アラーム レポートの制御

ATM アラーム しきい値の指定

S1 SONET オーバーヘッド バイトの制御

ループバックの実行

ATM PVC コマンド

プロトコルの指定

ブロードキャストの設定

Inverse ARP の設定

PVC への ATM VC クラスの適用

VBR-NRT の設定

カプセル化の指定

ILMI 管理のイネーブル化

OAM リトライ回数の設定

OAM ループバック セルの生成および管理のイネーブル化

便利な show コマンド

1-Port OC-12 ATM Line Card の設定

この章では、Cisco 10000 シリーズ 1-Port OC-12 ATM Line Card(以下、1 ポート OC-12 ATM ライン カード)の設定手順について説明します。

1 ポート OC-12 ATM ライン カードは、Cisco 10000 シリーズ ルータのトランク アップリンクです。シングルモード中距離の光ファイバ SC コネクタを使用して、Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)Virtual Circuit(VC; 仮想回線)接続を介した IP パケット ルーティングを実行します。

具体的な内容は次のとおりです。

「ソフトウェア サポート」

「デフォルト値」

「ライン カード VC に関する制限」

「インターフェイス構文」

「インターフェイスの設定例」

「コマンド」

ソフトウェア サポート

表3-1 に、1 ポート OC-12 ATM ライン カードをサポートするリリース系統ごとに、最低限必要な Cisco IOS リリースを示します。

 

表3-1 1 ポート OC-12 ATM ライン カードのソフトウェア サポート

必要な PRE
最低限必要な Cisco IOS リリース

PRE1

Cisco IOS Release 12.0(22)S 以降の Cisco IOS Release 12.0S リリース

PRE2

Cisco IOS Release 12.0(10)SL 以降の Cisco IOS Release 12.0SL リリース
Cisco IOS Release 12.0(22)S 以降の Cisco IOS Release 12.0S リリース
Cisco IOS Release 12.3(7)XI 以降の Cisco IOS 12.3XI リリース
Cisco IOS Release 12.2(28)SB 以降の Cisco IOS 12.2SB リリース

PRE3

Cisco IOS Release 12.2(31)SB2 以降の Cisco IOS 12.2SB リリース

ハードウェアとソフトウェアの互換性の確認

Cisco 10000 シリーズ ルータ シャーシに搭載された PRE は、ルータで稼働する Cisco IOS ソフトウェアをサポートしていなければなりません。show version コマンドを使用して、搭載されている PRE のバージョンを確認してください。

機能が Cisco IOS リリースでサポートされているかどうかを確認したり、この機能に関するソフトウェア マニュアルの入手先を調べたり、ルータに搭載されたハードウェアに対する Cisco IOS ソフトウェアの最低限のソフトウェア要件を調べるには、シスコが提供している Cisco.com の Software Advisor ツールを使用してください( http://www.cisco.com/cgi-bin/Support/CompNav/Index.pl )。

このツールを使用しても、システム内のライン カードの互換性は検証されません。各ハードウェア ライン カード、モジュール、またはオプションに必要な最低限の Cisco IOS 要件が示されます。

このツールにアクセスするには、Cisco.com に登録する必要があります。

デフォルト値

表3-2 に、1 ポート OC-12 ATM ライン カードのデフォルトの設定値を示します。この表には、デフォルト値を変更するために使用するコマンドや、接続のリモート エンドの設定値に関する情報も含まれています。

 

表3-2 1 ポート OC-12 ATM ライン カードのデフォルト値

コマンド名
デフォルト設定
コマンド構文
リモート エンドの設定

mtu(maximum transmission unit)

9180 バイト

[no] mtu bytes

同じ

atm clock internal

no atm clock internal

[no] atm clock internal

反対

loopback

loopback none

[no] loopback [line | diagnostic {parallel | path | serial}]

--

pvc encapsulation

aal5snap

encapsulation [aal5snap | aal5mux ip]

同じ

ライン カード VC に関する制限

Cisco 10000 シリーズ ルータは、Virtual Circuit(VC; 仮想回線)の 4 つの ATM サービス カテゴリをサポートします。

Constant Bit Rate(CBR; 固定ビット レート)

Variable Bit Rate(VBR; 可変ビット レート)-non-real-time(nrt; 非リアルタイム)(VBR-nrt)

Peak Cell Rate(PCR; ピーク セル レート)付き Unspecified Bit Rate(UBR; 未指定ビット レート)、別名整形 UBR

PCR なしの UBR、別名非整形 UBR

Segmentation And Reassembly(SAR; セグメンテーション リアセンブリ)メカニズムは、さまざまな ATM サービス カテゴリのプライオリティおよびその他のトラフィック管理パラメータを設定します。 表3-3 に、SAR がサービス カテゴリに設定するプライオリティ レベルを示します。

 

表3-3 ATM サービス カテゴリ

パラメータ
CBR
VBR-rt
VBR-nrt
整形 UBR
非整形 UBR

プライオリティ

0

1

2

3

なし

各プライオリティ レベルでサポートされる SAR プライオリティ レベルの数とサービス カテゴリは、ライン カードごとに異なります。たとえば、1 ポート OC-12/STM-1 ライン カードは、4 つのプライオリティ レベルと 表3-4 に示すサービス カテゴリをサポートします。

ATM ライン カードは、プライオリティごとに VC の最大数をサポートします。VC の制限は、SAR の VC 制限(SAR 制限)と設定されたプライオリティ レベルの数によって異なります。 表3-4 に、1 ポート OC-12/STM-1 ライン カードのプライオリティ レベルそれぞれに対する VC 制限を判別する方法を説明します。

 

表3-4 プライオリティごとの VC の最大数

ATM ライン カード
SAR プライオリティ レベル
VC レート
プライオリティごとの VC の
最大数

1 ポート OC-12/STM-1

0 = CBR VC

1 = VBR-rt VC

2 = VBR-nrt VC

3 = UBR VC

フル ラインレート

SAR 制限/ 2 / プライオリティ レベルの数

4 プライオリティ システム使用:

65,536 / 2 / 4 = プライオリティ レベルにつき 8192 VC

ラインレートの半分以下

SAR 制限/プライオリティ レベルの数

4 プライオリティ システム:

65,536 / 4 = プライオリティ レベルにつき 16,384 VC

使用可能なプライオリティ ロケーションより多くのチャネルまたは VC を設定すると、ランダム チャネルまたは VC が SAR でスタックすることがあります。この状態は、アクティブ チャネルが自身で再スケジュールしようとしたのに、プライオリティ ロケーションが使用できない場合に発生します。したがって、チャネルは自身で再スケジュールする場所が見つけられず、結果としてチャネルの損失イベントとなり、チャネルは SAR にスタックします。

PRE2 では、VC が SAR でスタックしたとき、PRE2 スケジューラが SAR でスタックした VC 上でのトラフィック転送のみを停止し、他の VC は引き続きトラフィックを伝送します。PRE3 では、PRE3 スケジューラが、ATM ライン カードで設定されたすべての VC でのトラフィック転送を停止します。

OC-12 ATM ライン カードの整形 UBR

OC-12 ATM ライン カードでは、整形値(UBR-PCR)を使用して UBR PVC を設定し、この整形値がラインレートの 1/2(たとえば、299,520 Kbps)より大きい場合、次の制限が適用されます。

OC-12 ライン カードがサポートする VC の数は、VC のスケーリング制限の 1/2 である 16,384 VC までです。Cisco IOS ソフトウェアは、299,520 以上の UBR-PVC を 2 VC としてカウントします。したがって、アクティブ VC カウントは次のように維持される必要があります。

16,384 >(299,520 以上での VC 数 * 2)+(299,520 未満の VC 数)

上記にある許容数以上の VC がアクティブになった場合は常に、ライン カード上の SAR はバッファを漏出し、その結果アクティブ VC のバッファ プールが減って、バッファの損失が多いと SAR にエラーが発生します。損失バッファを回復するには、システムをリブートします。

ルータにより、SAR がサポートしない 299,520 ~ 599,040 のシェーピング値を入力できます。SAR は 599,040 および 299,520 ~ 299,538 の範囲でシェーピングを実行します。シェーピング値を 299,528 ~ 399,032 に設定した場合、SAR が返すシェーピング レートは不明確になります。

最初にシェーピング レートを 599,040 に設定し、次に別のレートに変更した場合、または最初にシェーピング レートを設定して 599,040 のレートに変更した場合、ルータはコマンドを受け入れ、show コマンドでは新しいレートが表示されます。ただし、次にリロードするまで、SAR はシェーピングを正しく実行しません。

シェーピング レートを 599,040 からそれより低いレートに変更すると、VTMS の LP シェイパは適合する平均レートを許可します。ただし、トラフィック バーストの間、ATM レベルのシェーピングは正確ではありません。

インターフェイス構文

コンフィギュレーション コマンド内でインターフェイス番号を指定するには、 表3-5 の構文を使用して、1 ポート OC-12 ATM ライン カードのインターフェイスを指定します。

 

表3-5 1 ポート OC-12 ATM インターフェイスの構文

インターフェイスのタイプ
スロット
サブスロット
ポート
サブインターフェイス

メイン インターフェイス

1 ~ 8/

0/

0.

--

サブインターフェイス

1 ~ 8/

0/

0.

1 ~ 4294967295

例:

メイン インターフェイスに対応付けられた Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)を変更します。

Router(config)# interface atm 2/0/0
Router(config-if)# pvc 0/200
Router(config-if-atm-vc)#
 

サブインターフェイスに対応付けられた PVC を変更します。

Router(config)# interface atm 7/0/0.1
Router(config-subif)# pvc 0/101
Router(config-if-atm-vc)#

インターフェイスの設定例

ここでは、サブインターフェイス、PVC、および VC クラスを作成する手順や、Integrated Local Management Interface(ILMI)をイネーブルにする手順の例を示します。

サブインターフェイスの作成

サブインターフェイスを作成する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 interface コマンドを使用して、ATM インターフェイスをサブインターフェイスに分割します。ポイントツーポイント サブインターフェイスまたはマルチポイント サブインターフェイスを作成できます。

次の例では、スロット 2 に搭載された 1 ポート OC-12 ATM ライン カードにマルチポイント サブインターフェイス 1 が作成されます。

Router(config)# interface atm 2/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)#
 

ステップ 2 ip address コンフィギュレーション サブコマンドを使用して、インターフェイスに IP アドレスおよびサブネット マスクを割り当てます(次の例を参照)。

Router(config-subif)# ip address 172.27.48.209 255.255.0.0
Router(config-subif)#
 

インターフェイス 2/0/0.1 が作成されました。このインターフェイスの処理を開始するには、次のコマンドを使用します。

Router(config)# interface atm 2/0/0.1
Router(config-subif)#
 


 

PVC の作成

1 ポート OC-12 ATM ライン カード インターフェイスには複数の PVC を作成できます。PVC はメイン インターフェイスまたはサブインターフェイスに作成できます。

PVC を作成する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

pvc コマンドを使用して、0 ~ 255 の Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)値、および 0 ~ 65535 の Virtual Channel Identifier(VCI; 仮想チャネル識別子)値を指定します。次に、VPI 値が 0、VCI 値が 100 の PVC をサブインターフェイス上に作成する例を示します。

Router(config-subif)# pvc 0/100
Router(config-if-atm-vc)#
 

ステップ 2 protocol ip コンフィギュレーション サブコマンドを使用して、PVC にピア IP アドレスを割り当てます(次の例を参照)。

Router(config-if-atm-vc)# protocol ip 172.16.32.49
Router(config-if-atm-vc)#
 


 

VC クラスの作成

次の手順では、ATM VC クラスの作成方法を示します。ATM VC クラスは PVC ボイラープレート(1 つまたは複数の PVC に適用できる PVC の記述)です。


ステップ 1 PVC ボイラープレートを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードで vc-class atm コマンドを使用します。次に、 boston という名前の ATM VC クラスを作成する例を示します。

Router(config)# vc-class atm boston
Router(config-vc-class)#
 

ステップ 2 複数のコマンドを入力して、ATM VC クラス boston について記述します。次に、このクラスが AAL5+MUX カプセル化を使用するように指定し、VBR-nrt PVC を設定する例を示します。

Router(config-vc-class)# encaps aal5mux ip
Router(config-vc-class)# vbr-nrt 30000 20000 128
Router(config-vc-class)# exit
Router(config)#
 

これで、VC クラス boston が作成されました。次に、PVC またはサブインターフェイスにこのクラスを適用する手順を示します。


 

VC クラスの適用

(前述の手順で作成された)VC クラスは、PVC またはインターフェイスに適用できます。

次の例では、クラス boston はサブインターフェイス5/0/0.1 に適用されます。

Router(config)# interface atm 5/0/0.1
Router(config-subif)# class-int boston
Router(config-subif)#
 

次の例では、クラス boston はサブインターフェイス 5/0/0.2 の新しい PVC(0/102)に適用されます。

Router(config)# interface atm 5/0/0.2
Router(config-subif)# pvc 0/102
Router(config-if-atm-vc)# class-vc boston
Router(config-if-atm-vc)#
 

これで、PVC に VC クラスを割り当てる手順は完了です。

ILMI PVC ディスカバリのイネーブル化

ILMI をイネーブルにすると、近接スイッチで PVC を自動検出し、1 ポート OC-12 ATM ライン カードでこれらの PVC エントリを複製することができます。

ILMI をイネーブルにする手順は、次のとおりです。


ステップ 1 メイン インターフェイス に PVC 0/16 を作成します(次の例を参照)。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/16 ilmi
Router(config-if-atm-vc)# exit
Router(config-if)#
 

ステップ 2 次の例では、1 ポート OC-12 ATM ライン カードに対して ILMI PVC ディスカバリがイネーブルになります。

Router(config-if)# atm ilmi-pvc-discovery
 

これで、ILMI PVC ディスカバリの実行に必要な手順は完了です。 show atm pvc コマンドを使用すると、Cisco 10000 シリーズ ルータの PVC を表示することができます。


 

設定の完了

ここでは、1 ポート OC-12 ATM ライン カードの設定を完了するための一般的な情報を示します。


ステップ 1 ATM のインターフェイスを設定したら、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始して、ルーティング プロトコル、ネットワーク アドレスなどを指定しなければならない場合があります。

ステップ 2 コンフィギュレーション サブコマンドをすべて入力して、設定を完了したら、 Ctrl-Z を入力して( Ctrl キーを押しながら、 Z キーを押して)、コンフィギュレーションモードを終了します。

ステップ 3 新しいコンフィギュレーションをメモリに書き込みます。

Router# copy running-config startup-config
 

コンフィギュレーションが保存されると、OK メッセージが表示されます。設定を完了したら、 show コマンドを使用して、設定を確認できます。


 

コマンド

1 ポート OC-12 ATM ライン カードには OC-12 インターフェイスが 1 つ装備されています。このインターフェイスにすべての PVC を配置したり、サブインターフェイスを作成することもできます。ここでは、インターフェイスおよび PVC をカスタマイズするための主なコマンドについて説明します。

「グローバル コンフィギュレーション コマンド」

「インターフェイスおよびサブインターフェイス コマンド」

「ATM PVC コマンド」

「便利な show コマンド」

グローバル コンフィギュレーション コマンド

PVC ボイラープレートは、1 つまたは複数の PVC またはインターフェイスに適用できる PVC の記述です。

PVC ボイラープレートを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードで vc-class atm コマンドを使用します。

vc-class atm class_name

ここで、 class_name は VC クラスを記述する任意のワードです。

クラスを作成したら、VC クラス コンフィギュレーション モードを開始します。このモードでは、コマンドおよび引数を入力して、クラスが実行するアクションを記述します。これらのコマンドおよび引数については、「ATM PVC コマンド」を参照してください。

次の例では、ATM VC クラス cambridge が作成および定義されます。次に、クラスが AAL5+MUX カプセル化および VBR-NRT PVC を使用するように指定する例を示します。

Router(config)# vc-class atm cambridge
Router(config-vc-class)# encaps aal5mux ip
Router(config-vc-class)# vbr-nrt 30000 20000 128
Router(config-vc-class)# exit
Router(config)#
 

VC クラス名の適用方法については、「インターフェイスへの ATM VC クラスの適用」および「PVC への ATM VC クラスの適用」を参照してください。

インターフェイスおよびサブインターフェイス コマンド

ここでは、ATM インターフェイスおよびサブインターフェイスを設定するための主なコマンドについて説明します。対象となるのは、次のグローバル コンフィギュレーション コマンドです。

「サブインターフェイスの作成および入力」

「インターフェイスへの ATM VC クラスの適用」

「ATM PVP の作成」

「PVC の作成」

「ATM ILMI のイネーブル化」

「ATM ILMI PVC ディスカバリのアクティブ化」

「ATM ILMI キープアライブ レートの指定」

「ATM クロックの設定」

「ATM フラグの指定」

「ATM アラーム レポートの制御」

「ATM アラーム しきい値の指定」

「S1 SONET オーバーヘッド バイトの制御」

「ループバックの実行」

サブインターフェイスの作成および入力

1 ポート OC-12 ATM ライン カードのインターフェイスを複数のサブインターフェイスに分割して、カード管理を簡素化したり、さまざまな最大伝送ユニット(Maximum Transmission Unit; MTU)サイズのインターフェイスを作成したり、各ネットワークとの接続を作成したりするには、 interface コマンドを使用します。

interface atm slot/subslot/port.subinterface type
no interface atm slot/subslot/port.subinterface type
 

各値は次のとおりです。

slot -- 1 ~ 8

subslot および port -- 両方とも 0

subinterface -- 1 ~ 4,294,967,295 の値

type -- point-to-point または multipoint

サブインターフェイスをあとで入力する場合は、type を指定する必要はありません。

サブインターフェイスおよび PVC を削除する場合は、 no interface コマンドを使用します。サブインターフェイス タイプを変更する場合は、まずサブインターフェイスを削除する必要があります。

例:

スロット 1 に搭載された 1 ポート OC-12 ATM ライン カードに対応するサブインターフェイス 1 を作成します。

Router(config)# interface atm 1/0/0.1 point-to-point
Router(config-subif)#
 

既存のサブインターフェイスを入力します。

Router(config)# interface atm 1/0/0.1
Router(config-subif)#
 

マルチポイント サブインターフェイスを使用します。

複数の PVC を同じネットワークに接続するには、マルチポイント サブインターフェイスを作成する必要があります。次に例を示します。

Router(config)# interface atm 4/0/0.2 multipoint
Router(config-subif)#
 

サブインターフェイスを作成すると、同じネットワークに接続された PVC を複数作成することができます。図3-1 に、完全メッシュ構造ネットワーク上のマルチポイント サブインターフェイスを示します。完全メッシュ構造では、任意のワークステーション間で通信が可能です。

図3-1 マルチポイント ATM の設定

 

表3-6 に、図3-1 に示されたネットワークでマルチポイント接続を設定する場合に使用するコンフィギュレーション コマンドを示します。

 

表3-6 マルチポイントの設定例

ルータ A
ルータ B
ルータ C
interface atm 4/0/0.2 multi
ip address 131.108.168.1
255.255.255.0
pvc 0/35
protocol ip 131.108.168.2
broadcast
pvc 0/36
protocol ip 131.108.168.3
broadcast
interface atm 2/0/0.1 multi
ip address 131.108.168.2
255.255.255.0
pvc 0/35
protocol ip 131.108.168.1
broadcast
pvc 0/37
protocol ip 131.108.168.3
broadcast
interface atm 5/0/0.1 multi
ip address 131.108.168.3
255.255.255.0
pvc 0/36
protocol ip 131.108.168.1
broadcast
pvc 0/37
protocol ip 131.108.168.2
broadcast

インターフェイスへの ATM VC クラスの適用

ATM VC クラスをインターフェイスに適用するには、 class-int コマンドを使用します。PVC をカスタマイズした場合、カスタマイゼーションはインターフェイス クラスよりも優先します。

class-int class_name
 

ここで、 class_name は、 class-vc atm グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して作成されたクラスの名前です。

次の例では、VC クラス cambridge が作成され、サブインターフェイス 3/0/0.1 に適用されます。

Router(config)# vc-class atm cambridge
Router(config-vc-class)# encaps aal5mux ip
Router(config-vc-class)# vbr-nrt 30000 20000 128
Router(config-vc-class)# exit
Router(config)# interface atm 3/0/0.1
Router(config-subif)# class-int cambridge

ATM PVP の作成

1 つまたは複数の VBR-NRT VC を多重化するために使用される Permanent Virtual Path(PVP; 相手先固定パス)を作成するには、 atm pvp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

atm pvp vpi peak-rate [no-f4-oam]
no atm pvp vpi
 

各値は次のとおりです。

vpi -- PVP を多重化するために使用される VC の ATM ネットワーク VPI。有効範囲は 0 ~ 255 です。VC で使用されていない VPI 値を使用する必要があります。

peak-rate -- PVP がデータを送信できる最大レート(kbps)です。84 ~ 299,520 kbps の値、および 599,040 kbps を入力できます。PVP ピーク レート値は、VBR-NRT PVC に設定されたどのセル レート値よりも優先します。

no-f4-oam -- (任意)PVP が Operations/Administration/Maintenance(OAM)パケットを送受信しないように制限します。PVP を作成すると、PVP ごとに VCI 値が 3 および 4 の PVC が作成され、これらの PVC を通して OAM パケットが送受信されます。

PVP の設定を確認するには、 show atm vp EXEC コマンドを使用します。

次に、ピーク レートが 50000 kbps の PVP を作成する例を示します。以降に作成される VC は、この仮想パス上で多重化されます。

Router(config)# interface atm 7/0/0
Router(config-if)# atm pvp 25 50000
Router(config-if)# pvc 25/100
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 10000 5000 16
Router(config-if-atm-vc)# exit
Router(config-if)# pvc 25/101
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 10000 5000 16
Router(config-if-atm-vc)# exit
Router(config-if)# pvc 25/102
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 10000 5000 16
Router(config-if-atm-vc)# exit

PVC の作成

Unspecified Bit Rate(UBR; 未指定ビット レート)を作成するには、 pvc コマンドを入力します。

pvc [word] [vpi_value/]{vci_value} [ilmi]
 

各値は次のとおりです。

vpi_value -- 0 ~ 255 の範囲。VPI 値を指定しない場合は、値 0 が割り当てられます。

vci_value -- 1 ~ 65535 の値。VCI 値が 32 以下の PVC は一般に特定の目的に使用されるため、VCI 値には 33 以上を設定する必要があります。

word -- この接続を参照する名前

ilmi -- 現在のインターフェイスの PVC に ILMI チャネルを対応付けるパラメータ。この引数は、メイン インターフェイスに作成された PVC にのみ使用できます。この 引数は PVC 0/16 に使用することを強く推奨します。ILMI をアクティブにする方法については、「ATM ILMI PVC ディスカバリのアクティブ化」を参照してください。

デフォルトでは、 pvc コマンドを実行すると、UBR PVC が作成されます。VBR-NRT PVC を作成する手順については、「VBR-NRT の設定」を参照してください。


) ポイントツーポイント インターフェイスには、PVC を 1 つのみ作成できます。マルチポイント インターフェイスには、複数の PVC を作成できます。


例:

メイン インターフェイスに PVC 0/105 を作成します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 105
Router(config-if-atm-vc)
 

サブインターフェイスに PVC 2/102 を作成します。

Router(config)# interface atm 5/0/0.1
Router(config-subif)# pvc 2/102
Router(config-if-atm-vc)#

ATM ILMI のイネーブル化

ポート上で ILMI をイネーブルにするには、 atm ilmi-enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

atm ilmi-enable
no atm ilmi-enable
 

デフォルトでは ILMI がイネーブルですが、ピアが ILMI をサポートしていない場合は、ILMI をディセーブルにする必要があります。ピアが ILMI 情報を交換できるようにするには、 ilmi 引数を使用して PVC 0/16 を作成する必要があります。

次に、ILMI をディセーブルにする例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# no atm ilmi-enable

ATM ILMI PVC ディスカバリのアクティブ化

ATM PVC ディスカバリをアクティブにするには、 atm ilmi-pvc-discovery インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドを使用すると、ILMI 準拠デバイスで PVC が伝播されます。

atm ilmi-pvc-discovery [subinterface]
no atm ilmi-pvc-discovery [subinterface]
 

各値は次のとおりです。

subinterface -- すべての PVC を既存のサブインターフェイス番号(VPI 番号と等しい番号)に対応付けるように、ソフトウェアを設定します。次に例を示します。PVC 2/102 はサブインターフェイス 7/0/0.2 に、PVC 12/156 は 7/0/0.12 に表示されます(以下同様)。


subinterface 引数は、作成済みのサブインターフェイスにのみ PVC を対応付けます。VPI 値に対応するサブインターフェイスがない場合、PVC はメイン インターフェイスに対応付けられます。


次に、ILMI がイネーブル化された 1 ポート OC-12 ATM ライン カードの ATM メイン インターフェイス 7/0/0で、PVC ディスカバリをイネーブルにする例を示します。

Router(config)# interface atm 7/0/0
Router(config-if)# pvc 0/16 ilmi
Router(config-if-atm-vc)# exit
Router(config-if)# atm ilmi-pvc-discovery

ATM ILMI キープアライブ レートの指定

ILMI キープアライブ レートを指定するには、 atm ilmi-keepalive コマンドを使用します。

atm ilmi-keepalive [seconds [retry counts]]
 

各値は次のとおりです。

seconds -- 1 ~ 65535 の値

retry counts -- 2 ~ 5 の値

seconds のデフォルト値は 5000、retry counts のデフォルト値は 4 です。

次に、ATM インターフェイス 5/0/0 の ILMI キープアライブをイネーブルにする例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# atm ilmi-keepalive 10000 retry 3

ATM クロックの設定

クロック ソースを internal に設定するには、 atm clock internal コマンドを使用します。

atm clock internal
no atm clock internal
 

デフォルトのクロック設定は no atm clock internal です。この場合、クロックは回線から取得されます。

次の例では、クロックはルータから設定されます。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# atm clock internal

ATM フラグの指定

s1s0 ビットの ATM フラグ値を指定するには、 atm flag s1s0 コマンドを使用します。このコマンドは通常、標準的な要件を満たすために、あるいは別のベンダーの機器との相互運用性を確保するために使用します。

atm flag s1s0 value
 

各値は次のとおりです。

s1s0 -- ペイロード ポインタ バイトの一部

value -- 0 ~ 3 の値

デフォルトの s1s0 値は 0 です。

次に、ATM フラグに値 2 を割り当てる例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# atm flag s1s0 2

ATM アラーム レポートの制御

ATM インターフェイスについて、選択した SONET アラームがコンソールにロギングされるように制御するには、 atm report インターフェイス コンフィギュレーションコマンドを使用します。

atm report {b1-tca | b2-tca | b3-tca | lais | lcd | lrdi | pais | plop | prdi | rdool | sd-ber | sf-ber | slof | slos}
no atm report {b1-tca | b2-tca | b3-tca | lais | lcd | lrdi | pais | plop | prdi | rdool | sd-ber | sf-ber | slof | slos}
 

各値は次のとおりです。

b1-tca -- B1 Bit Error Rate(BER; ビット誤り率)しきい値超過アラーム

b2-tca -- B2 BER しきい値超過アラーム

b3-tca -- B3 BER しきい値超過アラーム

lais -- Line Alarm Indication Signal(LAIS; ラインのアラーム表示信号)

lcd -- Loss of Cell Delineation(LOCD; セル損失通知表示)

lrdi -- Line Remote Defect Indicator(LRDI; ラインのリモート障害表示)

pais -- Path Alarm Indication Signal(PAIS; パス アラーム検出信号)

plop -- Path Loss of Pointer(PLOP; パス ポインタ損失)

prdi -- Path Remote Defect Indication(PRDI; パス リモート障害検出)

rdool -- Receive Data Out Of Lock(RDOOL; 受信データ アウト オブ ロック)

sd-ber -- SD(信号劣化)しきい値を超過している場合の Line Bit Interleave Parity Error(LBIP; ライン ビット インターリーブ パリティ エラー)BER

sf-ber -- SF(信号障害)しきい値を超過している場合の LBIP BER

slof -- Section Loss of Frame(SLOF; セクション フレーム損失)

slos -- Section Loss of Signal(SLOS; セクション信号消失)

選択された SONET アラームのロギングをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

報告されたアラームは、コンソールにロギングできます。すべてのアラームがロギングされるわけではありません。SONET アラーム階層規則では、アラーム グループ内で最も重大なアラームのみが報告されるように規定されています。アラームが報告されるかどうかに関係なく、 show controllers atm コマンド出力の Active Defects 行を調べることによって、現在の障害状態を参照することができます。障害は、アラームになりうる問題を示します。

次に、インターフェイス上で SD-BER および LAIS アラームの報告をイネーブルにする例を示します。

Router(config)# interface atm 3/0/0
Router(config-if)# atm report sd-ber
Router(config-if)# atm report lais
Router(config-if)# end
Router#

ATM アラーム しきい値の指定

BER しきい値を指定するには、 atm threshold コマンドを使用します。

atm threshold {b1-tca | b2-tca | b3-tca | sd-ber | sf-ber} value
 

各値は次のとおりです。

b1-tca -- B1 BER しきい値超過アラーム

b2-tca -- B2 BER しきい値超過アラーム

b3-tca -- B3 BER しきい値超過アラーム

sd-ber -- Signal Degrade BER(SD-BER; 信号劣化 BER)しきい値を設定します。

sf-ber -- Signal Fail BER(SF-BER; 信号障害 BER)しきい値を設定します。

value -- アラームが発生する BER を表す 10 -3 ~ 10 -9 の指数値

sf-ber を除くすべてのしきい値のデフォルトは 10 -6 です。 sf-ber のデフォルトは 10 -3 です。

次に、B1 BER しきい値超過アラームの値を 4 に指定する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# atm threshold b1-tca 4

S1 SONET オーバーヘッド バイトの制御

Cisco 10000 シリーズ ルータでは、ATM ライン カードは SONET 上で稼働します。通常、S1 SONET オーバーヘッド バイトのデフォルト値(0x0)は変更する必要がありません。S1 SONET オーバーヘッド バイトの有効値、および各値の定義については、SONET の規格を参照してください。

送信された S1 オーバーヘッド バイトの制御

Cisco IOS Release 12.2(28)SB で、S1 SONET オーバーヘッド バイトの送信を制御するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで pos flag s1-byte tx コマンドを使用します。

pos flag s1-byte tx value

各値は次のとおりです。

value -- 0x0 ~ 0xF の範囲の値

デフォルト値は 0x0 です。

次の例では、S1 SONET オーバーヘッド バイトが 0xF に設定されています。

pos flag s1-byte tx 0xF

受信した S1 オーバーヘッド バイトへの対処

Cisco IOS Release 12.2(28)SB で、値が 0xF の S1 SONET オーバーヘッド バイトを受信したときに、クロック ソースを internal に切り替えるようにルータに指示するには、pos flag s1-byte rx-communicate コマンドを使用します。S1 SONET オーバーヘッド バイトが 0xF からその他の値に変更されると、クロック ソースはユーザ設定で指定されたクロック ソースに戻ります。

pos flag s1-byte rx-communicate コマンドを発行しないかぎり、受信元ルータは S1 オーバーヘッド バイトを無視します。

pos flag s1-byte rx-communicate

no pos flag s1-byte rx-communicate

次に、値が 0xF の S1 SONET オーバーヘッド バイトを受信した場合に、内部クロックに切り替えるようにルータに指示する例を示します。

pos flag s1-byte rx-communicate
 

pos flag s1-byte rx-communicate コマンドのデフォルト設定は、ディセーブル(オフ)です。

ループバックの実行

ループバックを実行するには、 loopback コマンドを使用します。

loopback {line | diagnostic {parallel | path | serial}}
no loopback {line | diagnostic {parallel | path | serial}}
 

各値は次のとおりです。

line -- ライン ループバック

diagnostic -- 内部診断ループバックを開始します。

parallel -- 内部診断パラレル ループバック

path -- 内部診断パス ループバック

serial -- 内部診断シリアル ループバック

次に、診断シリアル ループバックを実行する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# loopback diagnostic serial

ATM PVC コマンド

pvc コマンドを使用して PVC を作成すると、ここに記載されたコマンドを使用して PVC または VC クラスをカスタマイズすることができます。

「プロトコルの指定」

「ブロードキャストの設定」

「Inverse ARP の設定」

「PVC への ATM VC クラスの適用」

「VBR-NRT の設定」

「カプセル化の指定」

「ILMI 管理のイネーブル化」

「OAM リトライ回数の設定」

「OAM ループバック セルの生成および管理のイネーブル化」

プロトコルの指定

次のいずれかの操作、または両方の操作を実行するには、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで protocol ip コマンドを使用します。

ATM PVC または VC クラス用のスタティック マップの設定

Inverse ARP を PVC 上で、または VC クラス内で直接設定して、ATM PVC 上で Inverse ARP または Inverse ARP ブロードキャストをイネーブルにします(IPプロトコルにのみ適用)。

protocol ip {protocol-address | inarp} [[no] broadcast]
no protocol ip {protocol-address | inarp} [[no] broadcast]
 

各値は次のとおりです。

protocol-address -- PVC に対応付けられているピア宛先アドレス

inarp -- ATM PVC で Inverse ARP をイネーブルにします(PVC の IP プロトコルにのみ有効)。inarp の代わりに protocol-address を指定した場合、該当するプロトコルに対して Inverse ARP は自動的にディセーブルになります。

[ no ] broadcast -- (任意)この PVC がブロードキャスト パケット(IGRP アップデートなど)を送信するように指定します。疑似ブロードキャストがサポートされています。ATM PVC で以前に broadcast コマンドが設定してある場合は、protocol ip コマンドの broadcast キーワードが優先します。

ポイントツーポイント サブインターフェイスに作成された PVC の場合、ブロードキャストはデフォルトでイネーブルです。マルチポイント サブインターフェイスに作成された PVC の場合、IP ルートを伝播するには、 broadcast 引数を使用する必要があります。

スタティック マップを削除したり、Inverse ARP をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。


) Inverse ARP の頻度を設定するには、inarp コマンドを使用します。


次に、ATM PVC の IP プロトコルを指定する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# protocol ip 172.16.32.49

ブロードキャストの設定

ATM PVC または VC クラスに対してブロードキャスト パケットの複製および送信を設定するには、 broadcast コマンドを使用します。

ATM のマルチキャスト、ブロードキャスト、レプリケーションを セルレベル でイネーブルにしたり、ユーザ レベル トラフィックをブロードキャストするように設定する場合は、 broadcast コマンドを使用しません。 broadcast コマンドは、ブロードキャスト トラフィックを送信する 1 つまたは複数の PVC を指定します。通常、ブロードキャスト トラフィックは、ルーティング プロトコルおよびルーティング アップデートに対応付けられたトラフィックに限定されます(OSPF hello パケットなど)。


protocol ip コマンド内の broadcast 引数は、broadcast コマンドよりも優先します。protocol ip コマンドの詳細については、「プロトコルの指定」を参照してください。


下記のデフォルト動作を復元するには、このコマンドのデフォルト形式を使用します。

broadcast
no broadcast
 

デフォルトは broadcast です。

ブロードキャスト パケットの送信をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ポイントツーポイント サブインターフェイスに作成された PVC の場合、 broadcast はデフォルトでイネーブルです。マルチポイント サブインターフェイスに作成された PVC で、IP ルートを伝搬する場合は、 broadcast コマンドを使用する必要があります(ブロードキャスト トラフィックを受信するのは、マルチポイント インターフェイスの最初の PVC のみです)。

次に、 broadcast コマンドを使用して、デフォルト動作を復元する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0.4
Router(config-subif)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# broadcast
Router(config-if-atm-vc)#

Inverse ARP の設定

ATM PVC または VC クラスの Inverse ARP 期間を設定するには、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで、 inarp コマンドを使用します。

inarp minutes
no inarp minutes
 

ここで、 minutes は Inverse ARP の頻度(1 ~ 60 分)です。

デフォルトの頻度は 15 分です。

Inverse ARP の期間に関するデフォルト動作を復元するには、このコマンドの no 形式を使用します。


) Inverse ARP がイネーブルである場合、このコマンドがサポートされるのは、AAL5+SNAP カプセル化に対してのみです(デフォルト)。AAL5+SNAP カプセル化を設定するには、encapsulation コマンドを、Inverse ARP をイネーブルにするには、protocol コマンドを使用します。


次に、ATM PVC で Inverse ARP の頻度を 40 分に指定する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# inarp 40

PVC への ATM VC クラスの適用

ATM VC クラスを PVC に適用するには、 class-vc コマンドを使用します。

class-vc name
 

各値は次のとおりです。

name -- class-vc atm グローバル コンフィギュレーション コマンドで作成されたクラスの名前

次に、ATM VC クラス boston を ATM PVC に割り当てる例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0.4
Router(config-subif)# pvc 2/100
Router(config-if-atm-vc)# class-vc boston

VBR-NRT の設定

VBR-NRT トラフィック管理タイプを設定し、ATM PVC または VC クラスの出力 Peak Cell Rate(PCR; ピーク セル レート)、出力平均セルレート(Sustainable Cell Rate)、および出力最大バースト セル サイズを指定するには、 vbr-nrt コマンドを使用します。 vbr-nrt コマンドは、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで使用します。

vbr-nrt peak_cell_rate sustainable_cell_rate maximum_burst_size
no vbr-nrt peak_cell_rate sustainable_cell_rate maximum_burst_size
 

各値は次のとおりです。

peak -- 84 ~ 299,520 kbps および 599,040 kbps の値をとる PCR。PCR には平均セルレート以上の値を設定する必要があります。

sustainable -- 84 ~ 299,520 kbps および 599,040 kbps の値をとる SCR

maximum -- セル内の最大バースト サイズ(Maximum Burst Size; MBS)を表す、1 ~ 256 の値。

デフォルトの Class of Service(CoS; サービス クラス)は、物理インターフェイスの最大ライン レートで動作する UBR です。

VBR-NRT パラメータを削除し、PVC をデフォルトの UBR に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

1 ポート OC-12 ATM ライン カードには、最大で 254 の VBR-NRT PVC を作成できます。

次に、ATM PVC に VBR-NRT トラフィック パラメータを設定する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 50000 20000 200
 

カプセル化の指定

ATM PVC または VC クラスの ATM Adaptation Layer(AAL; ATM アダプテーション レイヤ)およびカプセル化のタイプを指定するには、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで encapsulation コマンドを使用します。

encapsulation {aal5mux ip | aal5snap}
no encapsulation {aal5mux ip | aal5snap}
 

各値は次のとおりです。

aal5mux ip -- AAL5+MUX カプセル化

aal5snap -- AAL5+LLC/SNAP カプセル化(デフォルト)

PVC または VC クラスのカプセル化を解除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

次に、ATM PVC に aal5mux ip カプセル化を指定する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0.4
Router(config-subif)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# encaps aal5mux ip

ILMI 管理のイネーブル化

ATM PVC で ILMI 管理をイネーブルにするには、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで ilmi manage コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、リンクステートの変更に基づいて、上位レベル プロトコルのコンバージェンスが変更されます。

ilmi manage
no ilmi manage
 

ILMI 管理をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

次に、ATM PVC で ILMI 管理をイネーブルにする例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# ilmi manage

OAM リトライ回数の設定

OAM リトライ回数を設定するには、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで、 oam retry コマンドを使用します。

oam retry up_value [down_value frequency]
no oam retry up_value [down_value frequency]
 

各値は次のとおりです。

up_value -- VC が起動していると宣言するまでの OAM リトライ回数を表す 1 ~ 600 の値。

デフォルトは 3 回です。

down_value -- VC がダウンしていると宣言するまでの OAM リトライ回数を表す 1 ~ 600 の値。

デフォルトは 5 回です。

frequency -- OAM リトライ ポーリングの頻度を表す 1 ~ 1,000 の値(秒単位)。

デフォルトは 1 秒です。

oam retry パラメータを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

次に、ATM PVC の OAM リトライ回数を設定する例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# oam retry 10 10 5

OAM ループバック セルの生成および管理のイネーブル化

ATM PVC または VC クラスに対して、エンドツーエンド F5 OAM ループバック セルの生成および OAM 管理をイネーブルにするには、インターフェイス ATM VC コンフィギュレーション モードまたは VC クラス コンフィギュレーション モードで oam-pvc コマンドを使用します。

oam-pvc [manage] [frequency]
no oam-pvc [manage] [frequency]
 

各値は次のとおりです。

manage -- PVC ループバックに失敗した場合に、回線を停止するオプションのキーワード

frequency -- (任意)OAM ループバック セルの送信間隔(秒)。有効範囲は 0 ~ 600 秒です。

デフォルト値は 10 秒です。

OAM ループバック セルの生成および OAM 管理をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

次に、ATM PVC に対する OAM ループバック セルおよび OAM 管理をイネーブルにする例を示します。

Router(config)# interface atm 5/0/0
Router(config-if)# pvc 0/105
Router(config-if-atm-vc)# oam-pvc 300

便利な show コマンド

show atm vc

インターフェイスの VC に関する情報を表示するには、 show atm vc コマンドを使用します。

Router# show atm vc
VCD / Peak Avg/Min Burst
Interface Name VPI VCI Type Encaps Kbps Kbps Cells Sts
2/0/0 1 0 16 PVC ILMI 599040 UP
2/0/0 9 0 100 PVC MUX 599040 UP
2/0/0.2 7 2 32 PVC SNAP 599040 UP
2/0/0 8 2 33 PVC SNAP 599040 UP
2/0/0 18 2 100 PVC SNAP 599040 UP
2/0/0.2 6 4 24 PVC SNAP 599040 UP
2/0/0 2 25 3 PVC F4-OAM 50000 UP
2/0/0 3 25 4 PVC F4-OAM 50000 UP
2/0/0 14 25 100 PVC SNAP 50000 50000 0 UP
2/0/0 16 25 101 PVC SNAP 50000 50000 0 UP
2/0/0 17 25 102 PVC SNAP 50000 50000 0 UP
2/0/0 10 26 3 PVC F4-OAM 50000 UP
2/0/0 11 26 4 PVC F4-OAM 50000 UP
2/0/0 12 27 3 PVC F4-OAM 50000 UP
2/0/0 13 27 4 PVC F4-OAM 50000 UP
2/0/0 19 33 100 PVC SNAP 10000 8000 10 UP
Router#
 

show atm vp

インターフェイスの VP に関する情報を表示するには、 show atm vp コマンドを使用します。

Router# show atm vp
Data CES Peak CES
Interface VPI VCs VCs Kbps Kbps Status
ATM2/0/0 25 3 0 50000 0 ACTIVE
ATM2/0/0 26 0 0 50000 0 ACTIVE
ATM2/0/0 27 0 0 50000 0 ACTIVE
Router#
 

show atm pvc

特定の PVC に関する詳細を表示するには、 show atm pvc vpi_number/vci_number コマンドを使用します。

Router# show atm pvc 0/100
 
ATM2/0/0: VCD: 9, VPI: 0, VCI: 100
UBR, PeakRate: 599040
AAL5-MUX, etype:0x800, Flags: 0xC23, VCmode: 0x0
OAM frequency: 0 second(s), OAM retry frequency: 1 second(s)
OAM up retry count: 3, OAM down retry count: 5
OAM Loopback status: OAM Disabled
OAM VC state: Not Managed
ILMI VC state: Not Managed
InARP DISABLED
InPkts: 0, OutPkts: 0, InBytes: 0, OutBytes: 0
InPRoc: 0, OutPRoc: 0, Broadcasts: 0
InFast: 0, OutFast: 0, InAS: 0, OutAS: 0
InPktDrops: 0, OutPktDrops: 0
Out CLP=1 Pkts: 0
OAM cells received: 0
F5 InEndloop: 0, F5 InSegloop: 0, F5 InAIS: 0, F5 InRDI: 0
OAM cells sent: 0
F5 OutEndloop: 0, F5 OutSegloop: 0, F5 OutRDI: 0
OAM cell drops: 0
PVC Discovery: NOT_VERIFIED
Status: UP
Router#