Cisco 10000 シリーズ ルータ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
ATM PVC 自動プロビジョニングの 設定
ATM PVC 自動プロビジョニングの設定
発行日;2012/02/05 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

ATM PVC 自動プロビジョニングの設定

ATM PVC 自動プロビジョニング

ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング

ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング機能の履歴

ATM インターフェイスの加入過多

VC クラス

ATM VC スケーリングおよび VC の割り当て

SAR のページ制限に達した場合

OC-12 ATM ラインカードおよび VC スケーリング

ATM PVC 自動プロビジョニング機能の履歴

ATM PVC 自動プロビジョニングの制約事項

ATM PVC 自動プロビジョニングの設定作業

VC クラスを使用したオンデマンド PVC の作成

オンデマンド PVC の直接作成

オンデマンド PVC の無制限範囲での作成

ATM PVC 自動プロビジョニングのモニタリングおよびメンテナンス

ATM PVC 自動プロビジョニングの設定例

VBR-nrt 加入過多

VBR-nrt 加入過多機能の履歴

VBR-nrt 加入過多の制約事項

VBR-nrt 加入過多の設定作業

VBR-nrt 加入過多の設定

ATM PVC 加入過多の確認

ATM PVC の加入過多の設定例

ATM PVC 自動プロビジョニングの設定

ブロードバンド カスタマーの急増に伴い、サービス プロバイダーはできるだけ効率的かつ正確に、加入者にサービスをプロビジョニングする必要があります。Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)自動プロビジョニング機能は、PPPoA、PPPoE、および RBE プロトコルを使用して、Digital Subscriber Line(DSL; デジタル加入者線)サービス プロバイダー ネットワークにおける多数の ATM PVC の設定を自動化します。

この章では、ローカル設定を使用して ATM PVC 自動プロビジョニング機能を設定する方法について説明します。また、ATM VC の VBR-nrt 加入過多機能についても説明します。

この章では、次の機能について説明します。

「ATM PVC 自動プロビジョニング」

「ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング」

「VBR-nrt 加入過多」

ATM PVC 自動プロビジョニング

Cisco 10000 シリーズ ルータは、ATM PVC 自動プロビジョニング機能をサポートします。この機能により、DSL ホールセール サービス プロバイダーはローカル設定を使用して、加入者に ATM サービスを動的にプロビジョニングできます。

Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)/Virtual Channel Identifier(VCI; 仮想チャネル識別子)ペアにトラフィックが着信すると、Virtual Circuit(VC; バーチャル サーキット)が作成されます。Cisco 10000 シリーズ ルータは、着信トラフィックが着信するまで、オンデマンド VC を作成しません。次に、例を示します。

インターフェイスに設定された オンデマンド VC は、最初の着信パケットが VC に到着して VC が作成されるまで、非アクティブです。

Cisco 10000 シリーズ ルータで reload コマンドを使用した場合、ルータはトラフィックの着信によって VC が作成されるまで、オンデマンド VC を確立しません。

ATM PVC 自動プロビジョニング機能については、次の項目で説明します。

「ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング」

「ATM インターフェイスの加入過多」

「VC クラス」

「ATM VC スケーリングおよび VC の割り当て」

「ATM PVC 自動プロビジョニング機能の履歴」

「ATM PVC 自動プロビジョニングの制約事項」

「ATM PVC 自動プロビジョニングの設定作業」

「ATM PVC 自動プロビジョニングのモニタリングおよびメンテナンス」

「ATM PVC 自動プロビジョニングの設定例」

ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング

ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング機能は、ATM インターフェイス上の VPI/VCI の組み合わせの無制限範囲に対して PVC 自動プロビジョニングをサポートします。

ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング機能を利用すると、ローカル設定から必要に応じて、ATM PVC を自動的にプロビジョニングし、大量の DSL 加入者を簡単に素速く比較的少ないエラーでプロビジョニングできます。ATM PVC 自動プロビジョニングは、PVC、ATM PVC 範囲、または VC クラスに設定できます。VC クラスに ATM PVC 自動プロビジョニングを設定して、主要インターフェイスに割り当てると、その主要インターフェイスのすべての PVC が自動プロビジョニングされます。この設定を無制限範囲と呼ぶことがあります。

Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 以前のリリースでは、着信パケットをオンデマンド作成 VC で受信するには、再構成チャネルをオープンにしておく必要がありました。Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 には、Segmentation And Reassembly(SAR; セグメンテーション リアセンブリ)が Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)にセル ヘッダーを送信するので、再構成チャネルを開かなくてもセルを受信できるようになりました。チャネルが開かれていないときにセルを受信すると、VC が開かれるまでは SAR のセル ヘッダーとなります。

自動プロビジョニングされた ATM PVC は、VPI/VCI ペアがアクティブになるまでは作成されません。shutdown および no shutdown コマンドを使用してインターフェイスをディセーブルにして再びイネーブルにした場合、PVC 範囲または無制限範囲の一部である自動プロビジョニングされた PVC はシャットダウンにより削除され、最初に着信するセルによって PVC が作成されるまでは再確立されません。ルータのリロード中に接続アクティビティがあると、自動プロビジョニングされた PVC が作成されます。

ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング機能の履歴

 

Cisco IOS リリース
説明
必要な PRE

12.3(7)XI2

この機能が Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

PRE2

12.2(28)SB

この機能が Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

PRE2

ATM インターフェイスの加入過多

Cisco 10000 シリーズ ルータを使用すると、シャーシが同時にアクティブにできるオンデマンド PVC の数よりも、多くのオンデマンド PVC を作成できます。たとえば、ルータ シャーシが同時に起動できる PVC の総数が 61,500 でも、シャーシには 61,500 を超えるオンデマンド PVC 数を設定できます。実際は、ラインカードごとに最大 32,000 の PVC を設定できます。シャーシの 8 つの空きスロットのうちの 6 つに ATM ラインカードを搭載した場合、このシャーシに設定できるオンデマンド PVC 数は、最大 61,500 ではなく、最大 128,000 になります。

ATM PVC の数がポート上のアクティブな VC 数を超えた場合は、 idle-timeout インターフェイス コマンドを使用してオンデマンド PVC を動的にダウンさせることができます。command-line interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)コマンドを使用して PVC を明示的に設定した場合に、アイドルタイムアウト タイマーの期限が切れると、PVC は非アクティブ状態になります。

VC クラス

VC クラスはユーザが設定し、特定の VC または ATM インターフェイスに適用される、設定済み VC パラメータのセットです。VC クラスに設定できる VC パラメータは、次のとおりです。

ATM VC クラスをインターフェイスに追加(class-int コマンド)

Constant Bit Rate(CBR; 固定ビット レート)(cbr コマンド)

カプセル化タイプ( encapsulation aal5 コマンド)

アイドルタイムアウト( idle-timeout コマンド)

統合ローカル管理インターフェイス(ILMI)管理( ilmi manage コマンド)

Inverse ARP ブロードキャスト( protocol コマンド)

Inverse ARP 期間( inarp コマンド)

PVC での OAM 管理( oam-pvc コマンド)

PVC 接続の再確立および削除用の OAM 管理パラメータ( oam retry コマンド)

PVC 自動プロビジョニング(create on-demand コマンド)

キュー深度(queue-depth コマンド)

ATM PVC または VC のスタティック マップ( protocol コマンド)

Unspecified Bit Rate(UBR; 未指定ビット レート)( ubr コマンド)

Variable Bit Rate-Non Real Time(VBR-nrt; 可変ビット レート-非リアルタイム)QoS(Quality Of Service)( vbr-nrt コマンド)

重み(weight コマンド)

詳細については、『 Cisco IOS Wide-Area Networking Configuration Guide 』の「Configuring ATM」の章を参照してください。

ATM VC スケーリングおよび VC の割り当て

ATM ラインカードは、全範囲の VPI/VCI ペア(8 ビットの VPI 範囲および 16 ビットの VCI 範囲)をサポートします(単一方向のみ)。 表8-1 に、Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 以降のリリースでサポートされているアクティブ VC の最大数を示します。

 

表8-1 ATM ラインカードのアクティブ VC

ラインカード
ポート単位の最大 VC 数
モジュール単位の最大 VC 数
VBR、CBR、整形 UBR VC の数

E3/DS3

4,096

32,768 1

28,672 2

OC-3

8,191

32,764 3

28,672 4

OC-12

16,384(従来は 14,436)

16,384

16,384

1.32,768 のモジュール単位 VC のうち、4,096 は非整形 UBR VC とする必要があります。

2.28,672 の VBR、CBR、整形 UBR VC は整形 VP トンネルにはありません。VC が整形 VP にある場合、VBR、CBR、整形 UBR VC の数は 22,204 です。

3.32,764 のモジュール単位 VC のうち、4,096 は非整形 UBR VC とする必要があります。

4.28,672 の VBR、CBR、整形 UBR VC は整形 VP トンネルにはありません。VC が整形 VP にある場合、VBR、CBR、整形 UBR VC の数は 22,204 です。

ポートごとの最大数を超えないかぎり、最大数の VC をポート間に任意の方法で設定できます。

E3/DS3 および OC-3 ATM ラインカードごとの VBR、CBR、および整形 UBR VC の最大数は 28,672 ですが、ルータは VP トンネルに配置できるラインカードごとに、VBR、CBR、および整形 UBR VC を最大 22,204 までサポートします。22,205 以上の VC を VP トンネルおよび VC(階層トラフィック シェーピング設定)を含む構成で設定しようとすると、VC が正しくトラフィックを割り当てなかったり、VC がまったく起動しないことがあります。VC を VP トンネルに配置する場合は、ATM カードに設定した VBR、CBR、および整形 UBR VC の数が 22,204 よりも少なくなるように制限してください。

OC-12 ATM ラインカードの場合、ルータは 16,384 の VC を VP トンネルでサポートします。

ラインカードには、単一方向の SAR チップ ペアが使用されています(1つは伝送方向用、もう1つは受信方向用)。ルータの ATM インターフェイスでサポートされる次の値は、SAR のアーキテクチャによって制限されます。

アクティブ VC の最大数

設定可能な VPI 組み合わせの最大数

設定可能な VCI 組み合わせの最大数

各インターフェイスで同じ VPI/VCI 値をサポートし、これによって VC を区別できるようにするために、SAR は外部的な VPI/VCI 値を内部的な 32 ビット論理ヘッダーに変換します。内部論理ヘッダーには、ポート番号用のビットが格納されます。ルータのインターフェイスは、次のビット フィールドの一意の 510 通りの組み合わせをサポートします。この組み合わせのうちページ 0 はハードウェアに制限があるため使用されません。ページ 511 はトンネル用に予約されています。

PVC の物理インターフェイスを指定する PHY ビット。OC-3 ラインカードにはポート番号用に 2 ビットが必要です。OC-12 ラインカードにはビットが不要です。DS-2 カードには 3 ビットが必要です。

8 VPI ビット(VPI 値全体を表す)

VCI 値の上位 9 ビット(VCI フィールドのビット 7 ~ 15)

詳細については、『 Understanding the Maximum Number of Active Virtual Circuits on Cisco ATM Router Interfaces 』テクニカル ノーツを参照してください。

SAR のページ制限に達した場合

Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 以前のリリースでは、ATM PVC の作成中に SAR ページ制限に達した場合、ルータは引き続き ATM PVC を作成しましたが、これらの ATM PVC は非アクティブでした。

Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 では、ルータは ATM PVC を作成する前に SAR ページ制限を確認します。SAR ページ制限に達している場合、PVC が利用できる SAR ページがないことを示すメッセージが表示されます。個別の ATM PVC と範囲内に設定されている ATM PVC には、次のようなメッセージが表示されます。

*Oct 28 21:09:26.535: SAR exhausted the number of pages available to create this VC
*Oct 28 21:09:26.535: %ATM-3-FAILCREATEVC: ATM failed to create VC(VCD=1173, VPI=147, VCI=1408) on Interface ATM5/0/3, (Cause of the failure: VPI/VCI out of range.)

OC-12 ATM ラインカードおよび VC スケーリング

OC-12 ATM ラインカードの場合、SAR は 0 ~ 3 の 4 つのプライオリティ レベルを使用します。UBR および VP トンネルはプライオリティ 3 を、VBR はプライオリティ 2 を、CBR はプライオリティ 0 を使用します。各プライオリティ レベルは、最大 16,000 の VC をサポートします。

ATM PVC 自動プロビジョニング機能の履歴

 

Cisco IOS リリース
説明
必要な PRE

12.2(15)BX

この機能が Cisco IOS Release 12.2(15)BX に統合されました。

PRE2

12.3(7)XI1

この機能が Cisco IOS Release 12.3(7)XI1 に統合されました。

PRE2

12.2(28)SB

この機能が Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

PRE2

ATM PVC 自動プロビジョニングの制約事項

ATM PVC 自動プロビジョニング機能には次の制約事項があります。

OC-3 および OC-12 ATM ラインカードの SAR チップは、ラインカード上のすべての物理ポートとして機能します。VC の割り当て方法を制限することにより、VC 数が削減される可能性があります。

ATM ラインカードは単一方向の SAR チップ ペアを使用し、プライオリティ レベルに基づいてセルのセグメントおよび再構成を行います。SAR のアーキテクチャにより、VC の割り当て方法が制限されます。設定によっては、SAR 制限により、通常サポートされている最大 VC 数(たとえば、OC-3 の場合はポート単位の最大 VC 数は 8000、OC-12 の場合は 16,000)が削減されます。詳細については、「ATM VC スケーリングおよび VC の割り当て」を参照してください。

SAR は外部 VPI/VCI 値を内部 32 ビット論理ヘッダーに変換します。ルータのインターフェイスは、510 通りの一意のビット フィールドの組み合わせを 32 ビット論理ヘッダーでサポートできます。SAR は全部で 512 ページありますが、ページ 0 はハードウェア制限のために使用されず、ページ 511 はトンネル用に予約されています。


) Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 で使用可能な SAR は 510 ページに制限されており、従来のリリースで使用可能な 512 ページより少なくなっています。


ローカル テンプレートベース ATM PVC プロビジョニング機能(無制限範囲)は主要 ATM インターフェイス上でのみ設定可能であり、サブインターフェイスでは設定できません。class-int コマンドを使用して ATM VC クラスをサブインターフェイスに追加すると、create on-demand コマンドは無視されます。

PVC またはオンデマンド作成 PVC で指定された範囲の PVC は、PVC がアクティブになるかどうかにかかわらず、設定された PVC のインターフェイス制限に対してカウントされます。これらの PVC は、インターフェイスのポートごとに許可された最大 VC 数に対してカウントされます。

ATM PVC 自動プロビジョニングの設定作業

ATM PVC 自動プロビジョニング機能を設定するには、次の作業のいずれかを行います。

「VC クラスを使用したオンデマンド PVC の作成」

「オンデマンド PVC の直接作成」

「オンデマンド PVC の無制限範囲での作成」

VC クラスを使用したオンデマンド PVC の作成

VC クラスを使用してオンデマンド PVC を作成するには、次の作業を行います。

「PVC 自動プロビジョニングがイネーブルである VC クラスの作成」

「VC クラスの適用」

PVC 自動プロビジョニングがイネーブルである VC クラスの作成

ATM PVC 自動プロビジョニング機能がイネーブルである VC クラスを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# vc-class atm name

VC クラスを作成し、VC クラス設定モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-vc-class)# create on-demand

PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにします。


) 必要に応じて、追加の VC パラメータを設定します。詳細については、「VC クラス」、または『Cisco IOS Wide-Area Networking Configuration Guide』の「Creating a VC Class Examples」の章を参照してください。


ステップ 3

Router(config-vc-class)# idle-timeout [ time-out-in-seconds ] [ minimum-traffic-in-kbps ]

(任意)オンデマンド PVC 上でアイドルタイムアウト タイマーをイネーブルにします。

デフォルトの time-out-in-seconds は 0(アイドルタイムアウトなし)です。

minimum-traffic-in-kbps オプションを指定した場合や、アイドルタイムアウト期間中に VC がアイドルである場合も、Cisco 10000 シリーズ ルータは、特定の VC のトラフィックが処理されるまで待機してから、VC を切断します。

例8-1 では、VC クラス myclass を作成し、このクラス上で PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにして、アイドルタイムアウト タイマーを 300 秒に設定します。アイドルタイムアウト タイマーの設定はオプションです。

例8-1 PVC 自動プロビジョニングがイネーブルである VC クラスの設定

Router(config)# vc-class atm myclass
Router(config-vc-class)# create on-demand
Router(config-vc-class)# idle-timeout 300

VC クラスの適用

VC クラスを適用するには、次の作業を行います。

「各 PVC への VC クラスの適用」

「PVC 範囲への VC クラスの適用」

「PVC 範囲内の特定の PVC への VC クラスの適用」

各 PVC への VC クラスの適用

特定の PVC に VC クラスを適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot /0 [ . subinterface-number { multipoint | point-to-point }]

ATM インターフェイスを指定し、インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# pvc [ name ] vpi / vci

ATM PVC を指定し、ATM VC 設定モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-if-atm-vc)# class-vc vc-class-name

PVC に VC クラスを適用します。

例8-2 では、PVC 100/100 に VC クラス myclass を適用します。

例8-2 各 PVC への VC クラスの適用

Router(config)# interface atm 3/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)# atm pppatm passive
Router(config-subif)# pvc 100/100
Router(config-subif-atm-vc)# class-vc myclass

PVC 範囲への VC クラスの適用

PVC 範囲に VC クラスを適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot /0 [ . subinterface-number { multipoint | point-to-point }]

ATM インターフェイスを指定し、インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# range [ range-name ] pvc start-vpi/start-vci end-vpi/end-vci

PVC 範囲を指定して、ATM レンジ設定モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-if-atm-range)# class-range class-name

PVC 範囲に VC クラスを適用します。

例8-3 では、PVC 範囲 100/100 ~ 100/200 に VC クラス myclass を適用します。

例8-3 PVC 範囲への VC クラスの適用

Router(config)# int atm 3/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)# atm pppatm passive
Router(config-subif)# range pvc 100/100 100/200
Router(config-subif-atm-range)# class-range myclass

PVC 範囲内の特定の PVC への VC クラスの適用

PVC 範囲内の特定の PVC に VC クラスを適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot /0 [ . subinterface-number { multipoint | point-to-point }]

ATM インターフェイスを指定し、インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# range [ range-name ] pvc start-vpi/start-vci end-vpi/end-vci

PVC 範囲を指定して、ATM レンジ設定モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-if-atm-range)# pvc-in-range [pvc-name] [vpi/vci]

PVC 範囲内の特定の PVC を指定します。

ステップ 4

Router(config-if-atm-range-pvc)# class-vc vc-class-name

PVC 範囲内の特定の PVC に VC クラスを適用します。

例8-4 では、PVC 範囲 100/100 ~ 100/200 内の PVC100/100 に VC クラス myclass を適用します。

例8-4 PVC 範囲内の特定の PVC への VC クラスの適用

Router(config)# int atm 3/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)# atm pppatm passive
Router(config-subif)# range pvc 100/100 100/200
Router(config-subif-atm-range)# pvc-in-range 100/100
Router(config-subif-atm-range-pvc)# class-vc myclass

オンデマンド PVC の直接作成

各 PVC、PVC 範囲、または PVC 範囲内の特定の PVC 上にオンデマンド PVC を直接設定するには、次の作業を行います。

「各 PVC での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化」

「PVC 範囲での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化」

「PVC 範囲内の特定の PVC での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化」

各 PVC での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化

各 PVC 上で ATM PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot /0 [ . subinterface-number { multipoint | point-to-point }]

ATM インターフェイスを指定し、インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# pvc [ name ] vpi / vci

ATM PVC を指定し、ATM VC 設定モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-if-atm-vc)# create on-demand

各 PVC 上で PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにします。

ステップ 4

Router(config-if-atm-vc)# idle-timeout [ time-out-in-seconds ] [ minimum-traffic-in-kbps ]

(任意)各オンデマンド PVC 上でアイドルタイムアウト タイマーをイネーブルにします。

デフォルトの time-out-in-seconds は 0(アイドルタイムアウトなし)です。

minimum-traffic-in-kbps オプションを指定した場合や、アイドルタイムアウト期間中に VC がアイドルである場合も、Cisco 10000 シリーズ ルータは、特定の VC のトラフィックが処理されるまで待機してから、VC を切断します。

例8-5 では、PVC 100/100 上で自動プロビジョニングをイネーブルにして、アイドルタイムアウト タイマーを 300 秒に設定します。

例8-5 PVC での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化

Router(config)# int atm 3/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)# atm pppatm passive
Router(config-subif)# pvc 100/100
Router(config-subif-atm-vc)# create on-demand
Router(config-subif-atm-vc)# idle-timeout 300

PVC 範囲での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化

PVC 範囲で ATM PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して、次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot /0 [ . subinterface-number { multipoint | point-to-point }]

ATM インターフェイスを指定し、インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# range [ range-name ] pvc start-vpi/start-vci end-vpi/end-vci

PVC 範囲を指定して、ATM レンジ設定モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-if-atm-range)# create on-demand

PVC 範囲上で PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにします。

ステップ 4

Router(config-if-atm-range)# idle-timeout [ time-out-in-seconds ] [ minimum-traffic-in-kbps ]

(任意)オンデマンド PVC 範囲上でアイドルタイムアウト タイマーをイネーブルにします。

デフォルトの time-out-in-seconds は 0(アイドルタイムアウトなし)です。

minimum-traffic-in-kbps オプションを指定した場合や、アイドルタイムアウト期間中に VC がアイドルである場合も、Cisco 10000 シリーズ ルータは、特定の VC のトラフィックが処理されるまで待機してから、VC を切断します。

例8-6 では、PVC 範囲 100/100 ~ 100/200 上で自動プロビジョニングをイネーブルにして、アイドルタイムアウト タイマーを 300 秒に設定します。

例8-6 PVC 範囲での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化

Router(config)# int atm 3/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)# atm pppatm passive
Router(config-subif)# range pvc 100/100 100/200
Router(config-subif-atm-range)# create on-demand
Router(config-subif-atm-range)# idle-timeout 300

PVC 範囲内の特定の PVC での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化

PVC 範囲内の特定の PVC 上で ATM PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot /0 [ . subinterface-number { multipoint | point-to-point }]

ATM インターフェイスを指定し、インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# range [ range-name ] pvc start-vpi/start-vci end-vpi/end-vci

PVC 範囲を指定して、ATM レンジ設定モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-if-atm-range)# pvc-in-range [pvc-name] [vpi/vci]

PVC 範囲内の特定の PVC を指定します。

ステップ 4

Router(config-if-atm-range-pvc)# create on-demand

PVC 範囲内の特定の PVC 上で、PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにします。

ステップ 5

Router(config-if-atm-range-pvc)# idle-timeout [ time-out-in-seconds ] [ minimum-traffic-in-kbps ]

(任意)PVC 範囲内のオンデマンド PVC 上でアイドルタイムアウト タイマーをイネーブルにします。

デフォルトの time-out-in-seconds は 0(アイドルタイムアウトなし)です。

minimum-traffic-in-kbps オプションを指定した場合や、アイドルタイムアウト期間中に VC がアイドルである場合も、Cisco 10000 シリーズ ルータは、特定の VC のトラフィックが処理されるまで待機してから、VC を切断します。

例8-7 では、PVC 範囲 100/100 ~ 100/200 内の PVC100/100 上で自動プロビジョニングをイネーブルにします。

例8-7 PVC 範囲内の PVC での ATM PVC 自動プロビジョニングのイネーブル化

Router(config)# int atm 3/0/0.1 multipoint
Router(config-subif)# atm pppatm passive
Router(config-subif)# range pvc 100/100 100/200
Router(config-subif-atm-range)# pvc-in-range 100/100
Router(config-subif-atm-range-pvc)# create on-demand
Router(config-subif-atm-range-pvc)# idle-timeout 300

オンデマンド PVC の無制限範囲での作成

オンデマンド PVC を無制限範囲で作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して、次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# vc-class atm name

VC クラスを作成し、VC クラス設定モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-vc-class)# create on-demand

PVC 自動プロビジョニングをイネーブルにします。


) 必要に応じて、追加の VC パラメータを設定します。詳細については、「VC クラス」、または『Cisco IOS Wide-Area Networking Configuration Guide』の「Creating a VC Class Examples」の章を参照してください。


ステップ 3

Router(config-vc-class)# idle-timeout [ time-out-in-seconds ] [ minimum-traffic-in-kbps ]

(任意)オンデマンド PVC 上でアイドルタイムアウト タイマーをイネーブルにします。

デフォルトの time-out-in-seconds は 0(アイドルタイムアウトなし)です。

minimum-traffic-in-kbps オプションを指定した場合や、アイドルタイムアウト期間中に VC がアイドルである場合も、Cisco 10000 シリーズ ルータは、特定の VC のトラフィックが処理されるまで待機してから、VC を切断します。

ステップ 4

Router(config)# interface atm slot /0

ATM インターフェイスを指定します。

インターフェイス範囲は主要 ATM インターフェイスにだけ設定できます。class-int コマンドを使用して ATM VC クラスをサブインターフェイスに追加すると、create on-demand コマンドは無視されます。

ステップ 5

Router(config-if)# class-int name

VC クラスを ATM インターフェイスに追加します。

例8-8 に、myclass という VC クラスを作成して、PVC 自動プロビジョニングをそのクラスでイネーブルにし、主要 ATM インターフェイスのクラスに追加する例を示します。主要インターフェイスのすべての PVC が自動プロビジョニングされます。この設定は無制限範囲とも言います。

例8-8 オンデマンド PVC に無制限範囲を設定

Router(config)# vc-class atm myclass
Router(config-vc-class)# create on-demand
Router(config-vc-class)# idle-timeout 300
Router(config)# int atm 3/0/0
Router(config-if)# class-int myclass

ATM PVC 自動プロビジョニングのモニタリングおよびメンテナンス

ATM PVC 自動プロビジョニング機能の監視およびメンテナンスを行うには、特権 EXEC モードで次のコマンドのいずれか 1 つを入力します。

 

コマンド
目的

Router# show atm pvc

インターフェイス、VPI/VCI タイプ、カプセル化など、ATM PVC に関する情報を表示します。Type フィールドが PVC-A(PVC 自動)である場合、その PVC はオンデマンド PVC です。

Router# show atm vc

VC がオンデマンド VC である(Type フィールドが VC-A [VC 自動] である)かどうかを含めて、ATM VC に関する情報を表示します。

Router# show atm pvc VPI / VCI

VC 自動プロビジョニングがイネーブルであるかどうかを含めて、特定の PVC に関する情報を表示します。

Router# debug atm autovc { event | error | all ]

オンデマンド VC のイベントおよびエラーを表示します。

オンデマンド VC のイベントをすべて表示するには、 event オプションを使用します。

オンデマンド VC のエラーをすべて表示するには、 error オプションを使用します。

オンデマンド VC のイベントおよびエラーを両方とも表示するには、 all オプションを使用します。


) 広範囲の PVC に debug atm autovc コマンドを使用すると、コンソール ウィンドウに大量のメッセージが表示されることがあります。



注意 デバッグ出力は CPU プロセスで高優先順位に割り当てられているので、システムを使用不能な状態にする可能性があります。そのため、特定の問題をトラブルシューティングする場合、またはシスコシステムズのテクニカル サポート担当者とのトラブルシューティング セッション時以外はデバッグ コマンドを使用しないようにしてください。また、ネットワーク トラフィックが低く、ユーザが少ないときにデバッグ コマンドを使用するのが最適です。このような時間にデバッグを行えば、デバッグ コマンドの増加したオーバーヘッド処理によってシステム利用に影響が及ぶ可能性が軽減されます。

例8-9 では、自動プロビジョニングが PVC 0/50、0/51、および 0/52 上でイネーブル化されていることを示します。

例8-9 show atm pvc コマンド

Router# show atm pvc
 
VCD / Peak Avg/Min Burst
Interface Name VPI VCI Type Encaps SC Kbps Kbps Cells Sts
5/0.111 7 0 50 PVC-A SNAP UBR 149760 UP
5/0.111 8 0 51 PVC-A SNAP UBR 149760 UP
5/0.111 9 0 52 PVC-A SNAP UBR 149760 UP
 

例8-10 では、PVC 0/51 に関する情報を表示し、この PVC 上で自動プロビジョニングがイネーブルであることを示します。

例8-10 特定の PVC に対する show atm pvc コマンド

Router# show atm pvc 0/51
 
ATM5/0.1: VCD: 118, VPI: 0, VCI: 51
UBR, PeakRate: 149760
AAL5-LLC/SNAP, etype:0x0, Flags: 0x20000C20, VCmode: 0x0
OAM frequency: 0 second(s), OAM retry frequency: 1 second(s), OAM retry frequency: 1 second(s)
OAM up retry count: 3, OAM down retry count: 5
OAM Loopback status: OAM Disabled
OAM VC state: Not Managed
ILMI VC state: Not Managed
InARP frequency: 15 minutes
Transmit priority 4
InPkts: 0, OutPkts: 0, InBytes: 0, OutBytes: 0
InPRoc: 0, OutPRoc: 0, Broadcasts: 0
InFast: 0, OutFast: 0, InAS: 0, OutAS: 0
InPktDrops: 0, OutPktDrops: 0
CrcErrors: 0, SarTimeOuts: 0, OverSizedSDUs: 0, LengthViolation: 0, CPIErrors: 0
Out CLP=1 Pkts: 0
OAM cells received: 0
F5 InEndloop: 0, F5 InSegloop: 0, F5 InAIS: 0, F5 InRDI: 0
F4 InEndloop: 0, F4 InSegloop: 0, F4 InAIS: 0, F4 InRDI: 0
OALM cells sent: 0
F5 OutEndloop: 0, F5 OutSegloop: 0, F5 OutRDI: 0
F4 OutEndloop: 0, F4 OutSegloop: 0, F4 OutRDI: 0
OAM cell drops: 0
Status: UP
PPP: Virtual-Access3 from Virtual-Template1
VC Auto Creation Enabled

ATM PVC 自動プロビジョニングの設定例

次に、PVC 範囲 100/100 ~ 100/3000 の自動プロビジョニングをイネーブルにして、この PVC 範囲にバーチャル テンプレート インターフェイスVirtual-Template1 を適用する例を示します。

ip local pool pool-1 10.1.1.2 10.1.12.255
!
interface Virtual-Template1
ip address 10.1.1.1 255.255.0.0
peer default ip address pool pool-1
ip mtu 1492
keepalive 60
ppp timeout idle 65
ppp direction callin
!
interface ATM7/0/0.1 point-to-multipoint
atm pppatm passive
range pvc 100/100 100/3000
create on-demand
idle-timeout 70
encapsulation aal5mux ppp Virtual-Template1
 

VBR-nrt 加入過多

VBR-nrt 加入過多機能によって、サービス プロバイダーは ATM ネットワークの統計処理多重化を利用して十分に活用されていない共有ネットワークのネットワーク利用率を高めることができます。VC に対する無条件のネットワーク帯域予約をサポートするだけでなく、ルータは VC に対する帯域幅を統計的に保証するために VC 加入過多を提供します。

VBR-nrt 加入過多機能は、物理ポートでの輻輳がほとんど発生しないものと想定します。たとえば、物理ネットワーク帯域幅の 25% を使用するように 10 個の VC が設定されていると想定します。4 個の VC がトラフィックの伝送を試みるだけで、ネットワークの全容量に達します。VBR-nrt 加入過多機能は、利用率が低く、輻輳が発生しにくいネットワークだけを対象としています。

Cisco IOS Release 12.3(7)XI1 より前の Cisco IOS リリースでは、Call Admission Check(CAC)が、ポートの合計帯域幅よりも広い帯域幅を VC に割り当てないようにし、Cisco 10000 シリーズ ルータが VC に対する無条件のネットワーク帯域予約をサポートしていました。VC の伝送容量の合計が物理ネットワーク帯域幅内に収まれば、ネットワークは輻輳しません。各 VC は、ネットワーク上の他の VC のトラフィック パターンに関係なく帯域予約を受け取れますが、ネットワークの物理容量の低利用率に応じて、この無条件のサービスを受け取ります。各 VC はわずかの物理容量しか使用しないので、多数の VC がビジー状態のままにならないかぎり、全体的なネットワーク利用率が上がることはありません。

Cisco IOS Release 12.3(7)XI1 またはそれ以降の Cisco IOS リリースでは、VBR-nrt 加入過多機能を使用して、加入過多(加入超過係数)の許可する量を指定できるようになりました。CAC チェックは指定する加入超過係数に基づき、ポートへの VC と VP トンネルの両方、および VP トンネルへの VC に対して別個に評価されます。

加入超過係数は、また UBR VC に割り当てられた帯域幅の量を評価するのに使用されます。Cisco IOS Release 12.3(7)XI1 より前の Cisco IOS リリースでは、他の VC に帯域幅が割り当てられたあと、UBR VC が残りの帯域幅を受け取っていましたが、CAC チェックは現在、加入超過係数に基づいて UBR VC の帯域幅を調整します。次に、例を示します。

ポート速度 - VBR VC の合計 = 集約 UBR 帯域幅


) ネストされたポリシー マップをメイン ATM インターフェイスに適用して、このデフォルトの方程式を無効にし、集約 UBR キューに対する特定の帯域幅を設定できます。


加入超過係数が削減されると必ず、VC の作成で使用できる帯域幅が狭くなります。その結果、一部の VC が作成されない可能性があることを示す警告メッセージが表示されます。VC は明示的に設定から削除されないので、ルータをリブート、またはスロットをリセットするまで VC はアップの状態で機能します。現時点では、VC は設定に残りますが、アップの状態にはなりません。

パフォーマンスを最適化するために、すべての VC の合計にできるだけ近い加入超過係数を設定してください。合計のサブスクライブ レートが「ポート速度×加入超過係数」以下の場合は、VC を追加できます。

インターフェイスに no atm pxf queuing コマンドが設定されている場合、CAC チェックはディセーブルにされます。

QoS 関連の情報については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の 第 13 章「Oversubscribing Physical and Virtual Links」を参照してください。

VBR-nt 加入過多機能については、次の項目で説明します。

「VBR-nrt 加入過多機能の履歴」

「VBR-nrt 加入過多の制約事項」

「VBR-nrt 加入過多の設定作業」

「ATM PVC の加入過多の設定例」

VBR-nrt 加入過多機能の履歴

 

Cisco IOS リリース
説明
必要な PRE

12.2(16)BX3

この機能が Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

PRE2

12.3(7)XI1

この機能が Cisco IOS Release 12.3(7)XI1 に統合されました。

PRE2

12.2(28)SB

この機能が Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

PRE2

VBR-nrt 加入過多の制約事項

VBR-nrt 加入過多機能には次の制約事項があります。

輻輳

物理インターフェイスの輻輳により、各 VC の Priority Queuing(PQ; プライオリティ キューイング)および Class-Based Weighted Fair Queuing(CBWFQ)の精度が低下します。たとえば、それぞれ 3 つのキューを 50、30、20% の分配で設定すると、実際の分配は 45、40、15% になる可能性があります。

各 VC に対する帯域幅の分配は、VC の速度に基づいた予測を下回る可能性があります。通常は、低速 VC には予測した帯域幅が割り当てられ、高速 VC は残りの帯域幅を均等に共有します。

PQ または遅延に対して割り当てられた帯域幅の量は、予測を下回る可能性があります。

加入過多機能

ATM インターフェイスの加入過多は、デフォルトでオフに設定されています。トンネルの加入過多(トンネルで許容される VC の数および帯域幅)は、デフォルトでオンに設定されており、他の加入超過係数に影響しません。トンネルの加入過多を調整またはオフにすることはできません。

atm over-subscription-factor コマンドを使用して、特定のインターフェイスまたはトンネルの加入過多機能をイネーブルにします。


) 加入過多をイネーブルにするのに atm oversubscribe コマンドを使用しないでください。イネーブルにすると、予測しない結果を招く恐れがあります。


次の設定では、加入過多機能をイネーブルにし、50 の加入超過係数でインターフェイスを設定します。

Router(config)# interface atm 4/0/0
Router(config-if)# atm over-subscription-factor 50
Router(config-if)# exit
 

インターフェイスの加入過多を防止するには、no atm oversubscribe コマンドを使用します。たとえば、次の設定では ATM インターフェイス 4/0/0 の加入過多をディセーブルにします。前の段階で設定した係数の 50 がインターフェイスに設定されていますが、ルータは加入過多を許可しません。

Router(config)# interface atm 4/0/0
Router(config-if)# no atm oversubscribe
Router(config-if)# exit
 

atm over-subscription-factor コマンドを ATM ラインカードのすべてのポートに適用することを推奨します。このコマンドは、ラインカード上で管理されているリソースの割り当てを制御します。1 つのポートに対してだけ加入過多をイネーブルにすると、他のポートが必要以上のリソースを消費する可能性があります。その結果、他のポートのリソースが枯渇して、VC の作成が失敗する原因になる可能性があります。

表8-2 に、Cisco IOS Release 12.3(7)XI2 以降のリリースで ATM ラインカードが atm pxf queuing モードで、サポートするアクティブ VC の数を示します。

 

表8-2 ATM ラインカードのアクティブ VC

ラインカード
ポート単位の最大 VC 数
モジュール単位の最大 VC 数
VBR、CBR、整形 UBR VC の数

E3/DS3

4,096

32,768 5

28,672 6

OC-3

8,191

32,764 7

28,672 8

OC-12

16,384(従来は 14,436)

16,384

16,384

5.32,768 のモジュール単位 VC のうち、4,096 は非整形 UBR VC とする必要があります。

6.28,672 の VBR、CBR、整形 UBR VC は整形 VP トンネルにはありません。VC が整形 VP にある場合、VBR、CBR、整形 UBR VC の数は 22,204 です。

7.32,764 のモジュール単位 VC のうち、4,096 は非整形 UBR VC とする必要があります。

8.28,672 の VBR、CBR、整形 UBR VC は整形 VP トンネルにはありません。VC が整形 VP にある場合、VBR、CBR、整形 UBR VC の数は 22,204 です。

ポートごとの最大数を超えないかぎり、最大数の VC をポート間に任意の方法で設定できます。

E3/DS3 および OC-3 ATM ラインカードごとの VBR、CBR、および整形 UBR VC の最大数は 28,672 ですが、ルータは VP トンネルに配置できるラインカードごとに、VBR、CBR、および整形 UBR VC を最大 22,204 までサポートします。22,205 以上の VC を VP トンネルおよび VC(階層トラフィック シェーピング設定)を含む構成で設定しようとすると、VC が正しくトラフィックを割り当てなかったり、VC がまったく起動しないことがあります。VC を VP トンネルに配置する場合は、ATM カードに設定した VBR、CBR、および整形 UBR VC の数が 22,204 よりも少なくなるように制限してください。

OC-12 ATM ラインカードの場合、ルータは 16,384 の VC を VP トンネルでサポートします。

VBR-nrt 加入過多の設定作業

VBR-nrt 加入過多機能を設定するには、次の設定作業を行います。

「VBR-nrt 加入過多の設定」

「ATM PVC 加入過多の確認」

VBR-nrt 加入過多の設定

ATM VC の加入過多をイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# atm over-subscription-factor { 1-500 }

ATM VC をオーバーサブスクライブします。

1-500 は、加入過多の量を指定します。デフォルト値は 1 です。


) オーバーサブスクライブする各 ATM インターフェイスに対してこのコマンドを使用します。



) Variable Bit Rate(VBR; 可変ビット レート)ATM VC は、平均セル レート(SCR)を使用して VC 平均伝送レートを定義するので、service-policy コマンドを使用して、ATM VC 加入過多を指定する必要がありません。


例8-11 では、物理的な伝送能力の 5 倍で ATM インターフェイスをオーバーサブスクライブします。

例8-11 ATM VC の加入過多

Router(config)# interface atm 4/0/0
Router(config-if)# atm over-subscription-factor 5

ATM PVC 加入過多の確認

ATM PVC 加入過多の設定を確認するには、特権 EXEC モードで次のコマンドのいずれか 1 つを入力します。

 

コマンド
目的

Router# show controllers interface

ポート上のすべての VC の合計サブスクライブ レートを表示します。

合計のサブスクライブ レートが次の値以下の場合は、VC を追加できます。

ポート速度×加入超過係数

Router# show running-config

現在稼働しているコンフィギュレーション ファイルの内容を表示します。加入過多がオンの状態であることを示します。

ATM PVC の加入過多の設定例

次に、物理的な伝送能力の 10 倍で ATM インターフェイスをオーバーサブスクライブする例を示します。

interface atm 4/0/0
atm over-subscription-factor 10