Cisco 10000 シリーズ ルータ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
MLP 接続の設定
MLP 接続の設定
発行日;2012/02/05 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

MLP 接続の設定

MLP

MLP 機能の履歴

MLP バンドル

MLP バンドルの制約事項

MLP バンドルと PPP リンク

MLP バンドルのシステム制限

MLP バンドル インターフェイスのタイプ

MLP グループ

MLP グループ インターフェイスと仮想テンプレート インターフェイス

バンドルが加入するリンクを MLP が判別する方法

MLP 対応リンクの IP アドレス

MLP インターフェイスの有効範囲

MLP オーバーヘッド

MLP の設定コマンド

interface multilink コマンド

ppp multilink コマンド

ppp multilink fragment-delay コマンド

ppp multilink interleave コマンド

ppp multilink fragment disable コマンド

ppp multilink group コマンド

MLP over Serial インターフェイス

MLP over Serial インターフェイスのパフォーマンスおよびスケーラビリティ

MLP over Serial インターフェイスの制約事項および制限事項

Single-VC MLP over ATM VC

Single-VC MLP over ATM のパフォーマンスとスケーラビリティ

Single-VC MLP over ATM の制約事項および制限事項

Multi-VC MLP over ATM VC

Multi-VC MLP over ATM VC のパフォーマンスとスケーラビリティ

Multi-VC MLP over ATM VC の制約事項および制限事項

MLP on LNS

MLP on LNS の概要

PPP multilink link max コマンド

MLP on LNS のパフォーマンスとスケーラビリティ

MLP on LNS の PXF メモリおよびパフォーマンスへの影響

シナリオ 1

シナリオ 2

MLP on LNS の制約事項および制限事項

MLP on LNS の設定

MLPoE LAC スイッチング

MLPoE LAC スイッチングの制約事項

MLP ベースの LFI

MLP バンドルとメンバー リンクの設定

MLP バンドル インターフェイスの作成

MLP バンドル インターフェイスの作成に関する設定例

仮想テンプレートでの MLP のイネーブル化

仮想テンプレートでの MLP のイネーブル化に関する設定例

MLP バンドルへのシリアル メンバー リンクの追加

MLP バンドルへの ATM メンバー リンクの追加

MLP バンドルへの ATM リンクの追加に関する設定例

異なる MLP バンドルへのメンバー リンクの移動

MLP バンドルからのメンバー リンクの削除

デフォルトのエンドポイント識別子の変更

エンドポイント識別子の変更に関する設定例

MLP の設定に関する設定例

MLP over Serial インターフェイスの設定に関する設定例

Multi-VC MLP over ATM の設定に関する設定例

MLP on LNS の設定例

MLPoE LAC スイッチングの設定例

MLP 接続の確認およびモニタ

バンドル カウンタとリンク カウンタ

MLP 接続の確認例

show interfaces multilink コマンドの確認例

show ppp multilink コマンドの確認例

show interfaces multilink stat コマンドの確認例

関連資料

MLP 接続の設定

LAN ベースのアプリケーションと、電子メールなどの情報転送サービスでは、大量のトラフィックが伝送され、Wide-Area Network(WAN; ワイドエリア ネットワーク)に対する需要が急増しています。Multilink Point-to-Point Protocol(MLP; マルチリンク PPP)は、WAN リンクを効率よく使用する信頼性が高く、費用有効なソリューションです。

この章は、MLP の概要のほか、Cisco 10000 シリーズ ルータ上のシリアル接続および ATM 接続に MLP を設定する方法について説明します。この章では、次の内容について説明します。

「MLP」

「MLP バンドル」

「MLP バンドル インターフェイスのタイプ」

「MLP グループ」

「バンドルが加入するリンクを MLP が判別する方法」

「MLP 対応リンクの IP アドレス」

「MLP インターフェイスの有効範囲」

「MLP オーバーヘッド」

「MLP の設定コマンド」

「MLP over Serial インターフェイス」

「Single-VC MLP over ATM VC」

「Multi-VC MLP over ATM VC」

「MLP ベースの LFI」

「MLP バンドルとメンバー リンクの設定」

「MLP の設定に関する設定例」

「MLP 接続の確認およびモニタ」

「関連資料」

MLP

MLP は、複数の物理リンクを単一の論理接続または MLP バンドルに統合する際に使用されます(図19-1 を参照)。MLP を使用すると、帯域幅を拡張でき、単一インターフェイスで全回線の管理をより簡単に行うことができます。MLP 接続の最大帯域幅は、コンポーネント リンクの帯域幅の合計に匹敵します。MLP は、ロード バランシング、マルチベンダー相互運用性、パケットのフラグメンテーションおよび再構成、拡張された冗長構成も提供します。Cisco 10008 ルータは、RFC 1990 に定義された MLP 仕様を実装しています。

MLP はパケットおよびパケット フラグメントをバンドル メンバーのリンク上に送信することにより、複数の WAN リンク上でトラフィックのロード バランシングを行います。定義した負荷のしきい値に応じて、複数のリンクがアップ状態になります。MLP メカニズムは、特定のサイト間のトラフィックでの必要性に応じて、インバウンド トラフィックおよびアウトバウンド トラフィックの両方、またはいずれかの方向で負荷を計算することができます。MLP は Bandwidth on demand(BOD; オンデマンド帯域幅)を提供するので、WAN リンク上の伝送遅延が軽減されます。

MLP により、パケットを分割し、そのフラグメントを複数のポイントツーポイント リンクを介して同じリモート アドレスに同時に送信することが可能になります。マルチリンクは大きい非リアルタイム パケットをカプセル化し、リアルタイム トラフィックの遅延要件を満たすぐらいの小さいサイズにパケットを分割します。ただし、小さいリアルタイム パケットは、マルチリンク カプセル化されません。その代わりに、MLP インターリービングでは、遅延に影響されやすいこれらのパケットに特別な送信キュー(プライオリティ キュー)を提供して、他のパケット フローよりも先に送信できるようにします。リアルタイム パケットはそのままで、MLP インターリービング メカニズムが大きい非リアルタイム パケットのフラグメント間にリアルタイム パケットを送信します。Link Fragmentation and Interleaving(LFI)の詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

MLP は、ポートに障害が発生したときに稼働している他のメンバー リンクにトラフィックを流すことで、拡張された冗長構成を提供します。同じラインカード上または異なるラインカード上の別個の物理ポートにメンバー リンクを設定できます。ポートが使用不可の状態になると、MLP はトラフィック フローの中断を最小限に抑えて、稼働している他のメンバー リンクにトラフィックを転送します。

MLP メカニズムは、バンドル全体でパケット順の整合性を保ち、ネットワーク パケットが論理的に伝送された同じ順序で受信側のシステムでも処理されるようにします。

MLP over Serial または Multi-VC MLP over ATM に対するマルチリンク インターフェイスの有効値は、1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)です。次に、例を示します。

Router(config)# interface multilink 8
 

Cisco 10008 ルータは、次の MLP 機能をサポートしています。

「MLP over Serial インターフェイス」

「Single-VC MLP over ATM VC」

「Multi-VC MLP over ATM VC」

「MLP on LNS」

「MLPoE LAC スイッチング」

MLP 機能の履歴

 

Cisco IOS リリース
説明
必要な PRE

12.0(23)SX

MLP over Serial 機能が Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

PRE1

12.2(28)SB

MLP over Serial、Single-VC MLP over ATM VC、および Multi-VC MLP over ATM VC 機能が PRE2 に導入されました。

PRE2

12.2(31)SB2

PRE3 へのサポートが追加されました。また、MLP over Serial または Multi-VC MLP over ATM に対するマルチリンク インターフェイスの有効値範囲が、1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)から、 1 ~9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647に変更されました。

PRE3

12.2(33)SB

Cisco 10000 シリーズ ルータに MLPPP on LNS 機能が導入されました。この機能は PRE3 および PRE4 でサポートされています。PRE2 ではサポートされていません。

PRE3 および PRE4

12.2(33)SB2

MLPoE LAC スイッチング機能が Cisco10000 シリーズ ルータに導入されました。

PRE3

MLP バンドル

MLP は複数の物理リンクを MLP バンドルと呼ばれる論理バンドルに結合します(図19-1 を参照)。MLP バンドルは、ピア システムに接続される単一の仮想インターフェイスです。単一の仮想インターフェイスを利用すると、仮想インターフェイス上のトラフィックにファンシー キューイングと QoS を適用できます(たとえば、トラフィック フローにポリシングとトラフィック シェーピングを適用できます)。ピア システムに接続される個々のリンクがある種のファンシー キューイングを行っている可能性がありますが、他のパラレル リンクのトラフィックを認識しているリンクはありません。システムとピア システム間の集約トラフィック全体に、均一にファンシー キューイングと QoS を適用することはできません。単一の仮想インターフェイスは、ピア システムに送られるトラフィックを監視するタスクも簡略化します(たとえば、トラフィック統計情報のすべてが 1 つのインターフェイス上に存在するなど)。

図19-1 MLP バンドル

 

エンドポイント識別子は、MLP バンドルのメンバー リンクを特定する場合に使用されます。

MLP バンドルの制約事項

ルータは、MLP バンドルで T1/E1 以下のリンクをサポートしています。ルータが保存できるのは E1 速度に基づいた 50 ms データだけなので、高速リンク(たとえば、E3)をバンドルすることはできません。

MLP バンドルと PPP リンク

MLP は、完全に機能する Point-to-Point Protocol(PPP; ポイントツーポイント プロトコル)インターフェイスと連動します。MLP バンドルは、PPP over Serial(PPPoS)リンクと PPP over ATM(PPPoA)リンクで構成できます。各リンクが標準のシリアル インターフェイスとして動作するかぎり、バンドル内で混合リンクが正常に機能します。

リンクの設定に ppp multilink group コマンドを追加した場合、そのリンクは指定されたバンドルに加入されません。このコマンドは、リンクに制限だけを適用します。リンクがマルチリンクの使用をネゴシエートする場合、マルチリンク インターフェイスのバンドルに加入するために正確な ID を指定するか、そのインターフェイスのバンドルをアクティブにする必要があります。リンクがシステム内の他のアクティブなバンドルと同じ ID を指定した場合、またはマルチリンク グループ インターフェイス上ですでにアクティブになっているバンドルの ID の照合に失敗した場合には、接続が切断されます。

接続が確立されたとき、マルチリンクの使用をリンクがネゴシエートした場合にのみ、リンクが MLP バンドルに加入し、交換された ID 情報が既存のバンドル ID 情報と一致します。リンクが既存のバンドルに適合しない ID 情報を提供すると、MLP はそのユーザに対して新しいバンドルを作成します。

MLP バンドルのシステム制限

表19-1 に、MLP バンドルのシステム制限を示します。

 

表19-1 MLP バンドルのシステム制限

機能
各バンドルの最大メンバー数
各システムの最大バンドル数
各システムの最大メンバー リンク数
マルチリンク
インターフェイス範囲
サポート対象のLFI

MLP over Serial

10

1250

2500

1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、1 ~ 9999 および
65,536 ~ 2,147,483,647
(Release 12.2(31)SB2 以降)

有効

すべてのメンバー リンク上でのインターリービング

Single-VC MLP over ATM

1

8192

8192

10,000 以上

有効

1 つのメンバー リンク上でのインターリービング

Multi-VC MLP over ATM

10

1250

2500

1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)

有効

1 つのメンバー リンク上でのインターリービング

MLP over Ethernet

1

10240

10240

--

有効

1 つのメンバー リンク上でのインターリービング


表19-1 のマルチリンク インターフェイス範囲を使用するには、Cisco IOS Release 12.2(28)SB 以降のリリースが必要です。Cisco IOS Release 12.2(28)SB より前のリリースの場合、有効なマルチリンク インターフェイス範囲は 1 ~ 2,147,483,647 です。


MLP バンドル インターフェイスのタイプ

MLP バンドル インターフェイスは、次のいずれかのタイプに設定できます。

Virtual Access Interface(VAI; バーチャル アクセス インターフェイス)

マルチリンク グループ インターフェイス

バンドルが確立されると、これらの両タイプのインターフェイスが同一レベルの PPP とマルチリンク機能を提供し、すべての PPP とマルチリンク関連機能がバンドルで同じように稼働します。

VAI は、MLP バンドルで使用されるインターフェイスのプライマリ タイプです。VAI はマルチリンク接続用に動的に作成されており、接続が切断されるとすぐに解放されます。このタイプのバンドル インターフェイスは、ユーザが接続されている間だけ存在します。ユーザが接続を解除すると、バンドル インターフェイスが存在しなくなります。VAI は、バンドル インターフェイスのデフォルト タイプです。マルチリンク グループ インターフェイスを設定しないと、バンドル インターフェイスが自動的に VAI になります。VAI には次の利点と欠点があります。

バンドル インターフェイスの数は、現在アクティブなマルチリンク ユーザ数にだけ左右され、ユーザ データベースのサイズには左右されません。

ローカルな設定ソースがユーザ単位の情報に存在しないため、Authentication, Authorization, and Accounting(AAA; 認証、認可、アカウンティング)サーバなどの別のソースからこの情報が抽出されます。

監視するための専用インターフェイスがないため、AAA サーバのアカウンティング メカニズムなど別の方法を使用したユーザのアクティビティを追跡する必要があります。


) Cisco 10000シリーズ ルータは、バックツーバック接続では VAI をサポートしていません。VAI がサポートされるのは、L2TP Network Server(LNS; L2TP ネットワーク サーバ)上の MLP の場合だけです。


マルチリンク グループ インターフェイスはスタティック インターフェイスで、特定の時点で使用されていたかどうかに関係なく存在します。マルチリンク グループ インターフェイスは特定のリモート ユーザにとって専用のインターフェイスで、すべての物理リンクの接続先を把握している専用線の環境で重点的に使用されます。主にシステムが所有する物理接続数によってユーザ数が定義されます。

マルチリンク グループ インターフェイスを使用すると、特定ユーザのアクティビティを追跡できます。ユーザに関連するインターフェイスを調べることによって、ユーザが接続されているかどうか、ユーザが送受信したトラフィック量などの情報を簡単に参照できます。ネットワークが停止した場合などは、マルチリンク グループ インターフェイスの状態を監視できます。

MLP グループ

リンクに ppp multilink group コマンドを設定すると、リンクは指定されたグループ インターフェイスのバンドルだけに加入が制限されます。ピア システムが異なるバンドルに加入しようとすると、接続が切断されます。

リンクの識別キーが既存のバンドルの識別キーに一致した場合に、リンクが実質的にバンドルに加入します(バンドルが加入するリンクを MLP が判別する方法を参照)。リンクに ppp multilink group コマンドを設定する場合、この特定ユーザのバンドルがない場合を除いて、リンクはこの処理を無視できません。リンクをバンドルに照合するときは、常に識別キーが判断要素になります。

ppp multilink group コマンドはリンクに制限を適用するだけなので、特定のマルチリンク グループに割り当てられていない MLP 対応リンクは、その専用バンドルに正確な識別キーを指定した場合に、専用バンドル インターフェイスに加入できます。現在マルチリンク グループ メンバーであるアクティブ リンクから ppp multilink group コマンドを削除しても、リンクはまだ有効なメンバーなので、リンクがバンドルから脱退しません。この 1 つのバンドルから制限されなくなるだけです。

MLP グループ インターフェイスと仮想テンプレート インターフェイス

マルチリンク グループを仮想テンプレート インターフェイスの設定に割り当てると MLP を設定できます。仮想テンプレートにより VAI は、指定された仮想テンプレートからインターフェイス パラメータを動的にクローニングできるようになります。マルチリンク グループを仮想テンプレートに割り当て、仮想テンプレートを物理インターフェイスに割り当てた場合、物理インターフェイスを経由するすべてのリンクは、同じマルチリンク バンドルに属することになります。

マルチリンク グループ インターフェイスの設定は、multilink virtual template コマンドを使用して設定したグローバル マルチリンク仮想テンプレートを無効にします。

Cisco 10008 ルータでは、ATM インターフェイスとシリアル インターフェイスでマルチリンク グループ インターフェイスを使用できます。マルチリンク グループ インターフェイスを使用して MLP を設定するには、次の内容を実行します。

ATM PVC または他のいずれかのインターフェイスにマルチリンク グループを設定します。

仮想テンプレートに ppp マルチリンクを割り当てます。

仮想テンプレートを使用するように物理インターフェイスを設定します。

詳細については、「デフォルトのエンドポイント識別子の変更」を参照してください。

バンドルが加入するリンクを MLP が判別する方法

リンクの識別キーが既存のバンドルの識別キーに一致した場合に、リンクがバンドルに加入します。

2 つのキー(PPP ユーザ名および MLP エンドポイント識別子)がリモート システムを識別します。PPP 認証メカニズム(たとえば、PAP または CHAP)が PPP ユーザ名を学習します。エンドポイント識別子は、Link Control Protocol(LCP; リンク コントロール プロトコル)でネゴシエートされるオプションです。そのため、バンドルはすべて同じ PPP ユーザ名とエンドポイント識別子を持つリンクで構成されます。

PPP ユーザ名またはエンドポイント識別子を指定しないリンクは、匿名リンクになります。MLP はすべての匿名リンクを単一のバンドル(別名、匿名バンドルまたはデフォルト バンドル)に収集します。一般的に、匿名バンドルは 2 つ以上存在しません。MLP とのネゴシエートを行う匿名リンクはすべて、匿名バンドルに加入するか、匿名バンドルを作成します。

マルチリンク グループ インターフェイスを使用する場合、複数の匿名ピアを使用できます。ppp multilink group コマンドを使用してリンクを MLP バンドルに事前に割り当てたときにリンクが匿名であった場合、インターフェイスがまだアクティブ状態でなく、非匿名ユーザに関連付けられている場合に限り、割り当てたバンドル インターフェイスにリンクが加入します。

MLP は、リンクが加入するバンドルを次の方法で判別します。

1. リンクが接続されると、MLP がリンクのバンドル名の ID を作成します。

2. ID の作成後、MLP が同じバンドル名の ID を持つバンドルを検索します。

同じ ID を持つバンドルがあった場合、リンクがバンドルに加入します。

同じ ID を持つバンドルがなかった場合、MLP がリンクと同じ ID を持つ新しいバンドルを作成し、そのリンクがバンドル内の最初のリンクになります。

表19-2 に、バンドル名を生成する際に使用されるコマンドと関連するアルゴリズムについて説明します。この表では、一般的に「ユーザ名」は認証されたユーザ名ですが、代わりに代替名を使用することもできます。代替名は通常、ユーザ名の拡張バージョン(たとえば、VPDN トンネルにネットワーク アクセス サーバ名が加えられる可能性があります)であるか、他のソースから抽出された名前です。

 

表19-2 バンドル名の生成

コマンド
バンドル名の生成アルゴリズム

multilink bundle-name authenticated

バンドル名がピアのユーザ名になります(その名前が使用できる場合)。

ピアがユーザ名を指定しないと、アルゴリズムによってピアのエンドポイント識別子が使用されます。


) authenticated キーワードは、システムが抽出できるすべての概念のユーザ名にバンドル名が基づくことを指定します。エンドポイント識別子が検出できる唯一の名前である場合を除いて、エンドポイント識別子が完全に無視されます。


multilink bundle-name authenticated コマンドはデフォルトの命名ポリシーです。

multilink bundle-name endpoint

バンドル名は、ピアのエンドポイント識別子になります。

エンドポイント識別子がない場合、アルゴリズムによってピアのユーザ名が使用されます。

multilink bundle-name both

バンドル名は、ユーザ名とエンドポイント識別子を連結したものになります。

MLP 対応リンクの IP アドレス

MLP に使用するリンクに IP アドレスを設定する場合、常に予想どおりに機能するとは限りません。たとえば、次のような設定を検討してみてください。

interface Serial 1/0/0
ip address 10.2.3.4 255.255.255.0
encapsulation ppp
ppp multilink
 

上記のように設定した場合の結果、次の動作を予想することができます。

インターフェイスが MLP の使用をネゴシエートせず、インターフェイスが通常の PPP リンクでアップ状態になった場合、インターフェイスは Internet Protocol Control Protocol(IPCP)をネゴシエートし、ローカル アドレスが 10.2.3.4 になる。

インターフェイスが MLP の使用をネゴシエートした場合、リンクがバンドルに加入している間はリンクが IP から見えないため、設定された IP アドレスが無意味になる。バンドルはネットワーク レベルのインターフェイスなので、バンドルに使用されている設定に応じて、専用の IP アドレスを持つことができる。

その代わりに、IP アドレスが設定されたリンクがアップ状態になってバンドルに加入すると、IP は、そのリンクのインターフェイスにルートを直接インストールし、MLP バンドルを迂回して、直接パケットをそのリンクにルーティングしようとする可能性があります。インターフェイスに IP が 設定されていて、インターフェイスがアップ状態の場合は、IP トラフィックに備えてインターフェイスがアップ状態であると IP が判断するためにこのような動作が発生します。MLP は、このような誤った方向のフレームを代行受信して、廃棄します。仮想テンプレート インターフェイスを使用して、PPPoX メンバー リンクとバンドル インターフェイスの両方を設定する場合に、この状態が頻繁に発生します。

アンナンバード IP インターフェイスを使用すると、IP 問題に対処し、MLP 対応リンクに IP アドレスを設定できます。たとえば、アンナンバード IP インターフェイスを使用した Multi-VC MLP over ATM の設定例は、次のようになります。

!
interface Multilink1
ip unnumbered Loopback0
peer default ip address pool mlpoa_pool
ppp chap hostname m1
ppp multilink
ppp multilink group 1
!
interface atm 2/0/0
no ip address
!
interface atm 2/0/0.1 point-to-point
pvc 0/32
ppp multilink group 1
vbr-nrt 128 64 20
encapsulation aal5mux ppp Virtual-Template1
!
!
interface atm 2/0/0.2 point-to-point
pvc 0/33
ppp multilink group 1
vbr-nrt 128 64 20
encapsulation aal5mux ppp Virtual-Template1
!
interface Virtual-Template1
no ip address
keepalive 30
ppp max-configure 110
ppp max-failure 100
ppp multilink
ppp timeout retry 5
!
ip local pool mlpoa_pool 100.1.1.1 100.1.7.254
!

MLP インターフェイスの有効範囲

表19-3 に、interface multilink コマンドを使用して MLP インターフェイスを作成するときに指定できる有効範囲を示します。

 

表19-3 MLP インターフェイス範囲

Cisco IOS リリース
PRE2 MLP インターフェイス範囲
PRE3 MLP インターフェイス範囲

Release 12.2(28)SB 以降

1 ~ 9999

--

Release 12.2(31)SB2 以降

1 ~ 9999
65,536 ~ 2,147,483,647

1 ~ 9999
65,536 ~ 2,147,483,647

MLP オーバーヘッド

MLP のカプセル化は、各アウトバウンド パケットに 6 つのバイト(4 ヘッダー、2 チェックサム)をさらに追加します。これらのオーバーヘッド バイトは接続上の有効な帯域幅を減らすため、MLP バンドルのスループットが、MLP を使用していない同様の帯域幅接続よりわずかに少なくなります。平均のパケット サイズが大きい場合は余剰 MLP オーバーヘッドを簡単に発見できませんが、平均のパケット サイズが小さい場合は余剰オーバーヘッドがより発見しやすくなります。

MLP フラグメンテーションを使用すると、パケットにさらにオーバーヘッドが追加されます。各フラグメントには、MLP ヘッダーとリンク カプセル化ヘッダーの 6 バイトが含まれます(たとえば、High Level Data Link Control[HDLC; ハイレベル データリンク コントロール]ヘッダー)。

MLP の設定コマンド

ここでは、MLP と MLP ベースの LFI を設定するときに使用する次のコマンドについて説明します。

「interface multilink コマンド」

「ppp multilink コマンド」

「ppp multilink fragment-delay コマンド」

「ppp multilink interleave コマンド」

「ppp multilink fragment disable コマンド」

「ppp multilink group コマンド」

MLP ベースの LFI の詳細については、『Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide』を参照してください。

interface multilink コマンド

マルチリンク バンドルを作成および設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで interface multilink コマンドを使用します。マルチリンク バンドルを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

interface multilink multilink-bundle-number

no interface multilink multilink-bundle-number

 
シンタックスの説明

multilink-bundle-number

マルチリンク バンドルを特定する非ゼロ数

 
コマンド履歴

Cisco IOS リリース
説明

12.0

interface multilink コマンドが Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

12.2(16)BX

このコマンドが PRE2 に導入されました。

12.2(28)SB

このコマンドが Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

12.2(31)SB2

このコマンドが PRE3 に導入されました。マルチリンク インターフェイスの有効期限が変更されました。使用上のガイドラインまたは表19-3 を参照してください。

 
デフォルト

マルチリンク インターフェイスは設定されていません。

 
使用上のガイドライン

Cisco IOS Release 12.2(28)SB 以降のリリースの場合、マルチリンク インターフェイスの有効値の範囲は次のとおりです。

MLP over Serial ― 1 ~ 9999(Release 12.2(28)SB 以降)、1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647(Release 12.2(31)SB2 以降)

Single-VC MLP over ATM ― 10,000 以上

Multi-VC MLP over ATM ― 1 ~ 9999(Release 12.2(28)SB 以降)、1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)

Cisco IOS Release 12.2(28)SB より前のリリースの場合、有効なマルチリンク インターフェイス範囲は 1 ~ 2,147,483,647 です。

ppp multilink コマンド

インターフェイス上で MLP をイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで ppp multilink コマンドを使用します。MLP をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ppp multilink

no ppp multilink

 
コマンド履歴

Cisco IOS リリース
説明

12.0(23)SX

ppp multilink コマンドが Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

12.2(16)BX

このコマンドが PRE2 に導入されました。

12.2(28)SB

このコマンドが Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

 
デフォルト

このコマンドがディセーブルにされています。

 
使用上のガイドライン

ppp multilink コマンドは、Point-to-Point Protocol(PPP; ポイントツーポイント プロトコル)カプセル化を使用するインターフェイスにのみ適用されます。

ppp multilink コマンドを使用すると、最初のチャネルは、該当する Network Control Protocol(NCP; ネットワーク コントロール プロトコル)レイヤ(IP Control Protocol および IPX Control Protocol など)とネゴシエートしますが、それ以降のリンクは Link Control Protocol(LCP; リンク コントロール プロトコル)および MLP とのみネゴシエートします。

ppp multilink fragment-delay コマンド

MLP バンドル上のパケット フラグメントの最大サイズを時間単位で指定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで ppp multilink fragment-delay コマンドを使用します。最大遅延をデフォルト値にリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ppp multilink fragment-delay delay-max

no ppp multilink fragment-delay delay-max

 
シンタックスの説明

delay-max

フラグメントを伝送するのにかかる最大時間をミリ秒で指定します。有効値は、1 ~ 1000 ミリ秒です。

 
コマンド履歴

Cisco IOS リリース
説明

12.0(23)SX

ppp multilink fragment-delay コマンドが Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

12.2(16)BX

このコマンドが PRE2 に導入されました。

12.2(28)SB

このコマンドが Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

 
デフォルト

フラグメンテーションがイネーブルの場合、フラグメント遅延は 30 ミリ秒です。

 
使用上のガイドライン

ppp multilink fragment-delay コマンドは、パケットをインターリーブする場合、および遅延、ジッタ、ロード バランシングなどのトラフィック特性を厳重に制御する必要がある場合に役立ちます。

MLP は、許容される最大遅延に基づいてフラグメント サイズを選択します。リアルタイム トラフィックが遅延に関して一定の上限を必要とする場合、ppp multilink fragment-delay コマンドを使用して最大時間を設定することにより、リアルタイム パケットを大きいパケットのフラグメント内に確実にインターリーブできるようになります。

デフォルトでは、MLP にフラグメント サイズの制約はありませんが、最大フラグメント数はリンク数により制約されます。インターリービングがイネーブルになっている場合、または ppp multilink fragment-delay コマンドで明示的にフラグメント遅延が設定されている場合、MLP は異なるフラグメンテーション アルゴリズムを使用します。このモードでは、フラグメント数は制約されませんが、各フラグメントのサイズはフラグメント遅延値、または(フラグメント遅延が設定されていない場合は)30 ミリ秒に制限されます。

ppp multilink fragment-delay コマンドは、マルチリンク インターフェイスで設定されます。delay-max 引数に割り当てられる値は、リンクが時間値をバイト値に変換できる速度によりスケーリングされます。

ppp multilink interleave コマンド

MLP バンドル上で、大きい非リアルタイム パケットのフラグメント間でのリアルタイム パケットのインターリービングをイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで ppp multilink interleave コマンドを使用します。インターリービングをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ppp multilink interleave

no ppp multilink interleave

 
コマンド履歴

Cisco IOS リリース
説明

12.0(23)SX

ppp multilink interleave コマンドが Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

12.2(16)BX

このコマンドが PRE2 に導入されました。

12.2(28)SB

このコマンドが Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

 
デフォルト

インターリービングは、ディセーブルにされています。

 
使用上のガイドライン

ppp multilink interleave コマンドは、バンドルの設定に使用されるマルチリンク インターフェイスに適用されます。

インターリービングは、バンドル上のキューイング モードが均等化キューイングに設定されている場合にのみ機能します。

インターリービングがイネーブルでフラグメント遅延が設定されていない場合、デフォルト遅延は 30 ミリ秒になります。フラグメント サイズは、リンクの帯域幅に応じてその遅延により算出されます。

ppp multilink fragment disable コマンド

パケット フラグメンテーションをディセーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで ppp multilink fragment disable コマンドを使用します。フラグメンテーションをイネーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ppp multilink fragment disable

no ppp multilink fragment disable

 
コマンド履歴

Cisco IOS リリース
説明

11.3

このコマンドは、ppp multilink fragmentation として導入されました。

12.2

no ppp multilink fragmentation コマンドは、ppp multilink fragment disable に変更されました。no ppp multilink fragmentation コマンドは、Cisco IOS Release 12.2 で認識され、許可されます。

12.2(28)SB

このコマンドが Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

 
使用上のガイドライン

ppp multilink fragment delay コマンドおよび ppp multilink interleave コマンドは、ppp multilink fragment disable コマンドよりも優先されます。したがって、これらのコマンドがマルチリンク インターフェイスで設定されている場合は、ppp multilink fragment disable コマンドは作用せず、次のメッセージが表示されます。

Warning: 'ppp multilink fragment disable' or 'ppp multilink fragment maximum' will be ignored, since multilink interleaving or fragment delay has been configured and have higher precedence.
 

フラグメンテーションを完全にディセーブルにするには、次の作業を行う必要があります。

Router(config-if)# no ppp multilink fragment delay
Router(config-if)# no ppp multilink interleave
Router(config-if)# ppp multilink fragment disable

ppp multilink group コマンド

物理リンクが指定されたマルチリンク グループのインターフェイスだけに加入するように制限するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで ppp multilink group コマンドを使用します。制限を解除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

ppp multilink group group-number

no ppp multilink group group-number

 
シンタックスの説明

group-number

マルチリンク グループを特定します。この番号は、マルチリンク インターフェイスに割り当てる multilink-bundle-number に一致する必要があります。有効値は、次のとおりです。

MLP over Serial ― 1 ~ 9999

Single-VC MLP over ATM ― 10,000 以上

Multi-VC MLP over ATM ― 1 ~ 9999

 
コマンド履歴

Cisco IOS リリース
説明

12.0

multilink-group コマンドが Cisco 10000 シリーズ ルータに導入されました。

12.2

このコマンドは、ppp multilink group に変更されました。multilink-group コマンドは、Cisco IOS Release 12.2 のコマンド ライン インタープリタにより許可されます。

12.2(28)SB

このコマンドが Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。

 
デフォルト

このコマンドがディセーブルにされています。

 
使用上のガイドライン

デフォルトでは、ppp multilink group コマンドはディセーブルです。つまり、リンクはシステム内の任意のバンドルに加入されるようネゴシエートできます。

ppp multilink group コマンドが設定されると、物理リンクは指定されたマルチリンク グループのインターフェイスだけに加入が制限されます。リンクの反対側のピアが異なるバンドルに加入しようとした場合、接続は切断されます。この制限は、MLP がローカル エンドとピア システム間でネゴシエートされる場合に適用されます。この場合も、リンクは通常の PPP インターフェイスとして動作できます。

MLP over Serial インターフェイス

MLP over Serial インターフェイス機能を使用すると、T1 インターフェイスを MLP バンドルと呼ばれる単一の論理接続にバンドルできます(MLP バンドルを参照)。MLP over Serial は、次の機能も提供します。

ロード バランシング ― MLP は BOD を提供し、すべてのメンバー リンク(最大 10)でロード バランシングを使用して、パケットとパケットのフラグメントを伝送します。MLP メカニズムは、特定のサイト間でインバウンド トラフィックまたはアウトバウンド トラフィックの負荷を計算します。MLP は伝送時にパケットとフラグメントをすべてのメンバー リンクに分割するので、WAN リンク上の伝送遅延が軽減されます。

拡張された冗長構成 ― MLP では、ポートに障害が発生したときに稼働している他のメンバー リンクにトラフィックを流すことができます。複数のラインカードに属する T1 回線で構成された MLP バンドルを設定することにより、いずれかのラインカードが稼働を停止しても、他のラインカードに属するバンドル部分が稼働を継続します。

LFI ― MLP フラグメンテーション メカニズムは大きい非リアルタイム パケットを分割し、そのフラグメントを複数のポイントツーポイント リンクを介して同じリモート アドレスに同時に送信します。小さいリアルタイム パケットは、そのままです。MLP インターリービング メカニズムにより、非リアルタイム パケットのフラグメント間にリアルタイム パケットが送信され、リアルタイム パケットの遅延が軽減されます。LFI の詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

図19-2 に、3 つの T3 インターフェイスに属する T1 インターフェイスで構成される MLP バンドルを示します。

図19-2 MLP over Serial 接続の MLP バンドル

 

MLP over Serial インターフェイスのパフォーマンスおよびスケーラビリティ

すべての物理インターフェイスにインターフェイス コンフィギュレーション モードで hold-queue コマンドを設定します。次に、例を示します。

Router(config-if)# hold-queue 4096 in
 

詳細については、このマニュアルの「スケーラビリティおよびパフォーマンス」 を参照してください。

MLP over Serial インターフェイスの制約事項および制限事項

マルチリンク バンドルは、最大 10 のメンバー リンクで構成できます。ルータは、フル T1 インターフェイスとフラクショナル T1 インターフェイスの両方をメンバー リンクとしてサポートしますが、フラクショナル T1 インターフェイスがサポートされるのは、LFI がイネーブルのときだけです。


) すべての リンクが同じタイプ(T1 または E1 など)である場合は、ルータ シャーシの複数のライン カード上のシリアル リンクを終端できます。


ルータは、システムごとに最大 1250 バンドルおよび最大 2500 のメンバー リンクをサポートします。

マルチリンク インターフェイス値の有効値の範囲は、1 ~ 9999(Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647(Release 12.2(31)SB2 以降)です。次に例を示します。

Router(config)# interface multilink 8
 

インターリービングは、すべてのメンバー リンク上でサポートされます。MLP over Serial-based LFI は、インターリービングをオンにしたインターフェイス上でイネーブルでなければなりません。

MLP バンドル内のすべてのメンバー リンクは、カプセル化タイプと帯域幅が同じでなければなりません。

メンバー リンクに接続された仮想テンプレートが帯域幅を指定する場合、ルータは指定された帯域幅を MLP バンドルとメンバー リンクにクローニングしません。

bandwidth コマンドを使用して、手動でバンドル インターフェイスに帯域幅を設定できません。

MLP が設定された仮想テンプレートを MLP バンドルに適用できません。

MLP over Serial-based LFI を設定する場合は、完全優先キューだけを使用することを強く推奨します。詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Prioritizing Services」の章を参照してください。

Single-VC MLP over ATM VC

Single-VC MLP over ATM Virtual Circuit(VC; 仮想回線)機能は、ATM VC への MLP の設定を可能にすることによって、MLP over Serial インターフェイス機能を拡張します。これにより、複数のデータ パス(たとえば、PPPoA のカプセル化 ATM VC)を MLP バンドルと呼ばれる単一の論理接続に集約できます(MLP バンドルを参照)。MLP バンドルに設定できるのは、1 つのメンバー リンクだけです。

MLP は LFI をサポートしています。イネーブルの場合、MLP フラグメンテーション メカニズム マルチリンクは大きい非リアルタイム パケットをカプセル化し、リアルタイム トラフィックの遅延要件を満たすぐらいの小さいサイズにパケットを分割します。小さいリアルタイム パケットはそのままで、MLP はパケットを特別な送信キューに送信して、他のパケット フローよりも先に送信できるようにします。MLP インターリービング メカニズムにより、非リアルタイム パケットのフラグメント間にリアルタイム パケットが送信されます。LFI の詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

Single-VC MLP over ATM のパフォーマンスとスケーラビリティ

OC-12 ATM ラインカードを設定する場合を除いて、すべての物理インターフェイスにインターフェイス コンフィギュレーション モードで hold-queue コマンドを設定します。1 ポート OC-12 ATM ラインカードには、hold-queue コマンドが必要ありません。次に、例を示します。

Router(config-if)# hold-queue 4096 in
 

仮想テンプレート インターフェイスに次のコマンドと推奨値を設定します。

ppp max-configure 110

ppp max-failure 100

ppp timeout retry 5

keepalive 30

次に、例を示します。

Router(config-if)# ppp max-configure 110
Router(config-if)# ppp max-failure 100
Router(config-if)# ppp timeout retry 5
Router(config-if)# keepalive 30
 

詳細については、このマニュアルの「スケーラビリティおよびパフォーマンス」を参照してください。

Single-VC MLP over ATM の制約事項および制限事項

バンドルごとにサポートされているのは、1 つのメンバー リンクだけです。

Single-VC MLP over ATM のメンバー リンクは、非集約 Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)に制限されます(Variable Bit Rate-nonreal time [VBR-nrt] および Constant Bit Rate[CBR; 固定ビット レート]ATM トラフィック クラスに限るなど)。

ルータは、システムごとに最大 8192 バンドルおよび 8192 のメンバー リンクをサポートします。

各メンバー リンクには、最大 2048 kbps の帯域幅レートを設定できます。

ルータは、カプセル化タイプが同じメンバー リンクのみをサポートします。

MLP PVC は、自動プロビジョニングされるオンデマンドの VC にすることはできません。

MLP over ATM PVC を ATM VP に関連付けることは、可能ですが避けてください。

有効なマルチリンク インターフェイス値は、10000 ~ 65534 です。たとえば、次のようになります。

Router(config)# interface multilink 10004
 

65534 を超える値は、マルチメンバー バンドルに使用されます。

Cisco IOS ソフトウェアでは、仮想テンプレート インターフェイスを合計で最大 4096 までサポートします。

bandwidth コマンドを使用して、手動でバンドル インターフェイスに帯域幅を設定できません。

メンバー リンクに接続された仮想テンプレートが帯域幅を指定する場合、ルータは指定された帯域幅を MLP バンドルとメンバー リンクにクローニングしません。

MLP が設定された仮想テンプレートを MLP バンドルに適用できません。

LFI がイネーブルにされている場合、インターリービング用に 1 つのリンクだけが使用されます。詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

MLP over ATM-based LFI を設定する場合は、完全優先キューだけを使用することを強く推奨します。詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Prioritizing Services」の章を参照してください。

Multi-VC MLP over ATM VC

Multi-VC MLP over ATM VC 機能は、複数の ATM VC への MLP の設定を可能にすることによって、MLP over Serial インターフェイス機能を拡張します。これにより、複数のデータ パス(たとえば、PPPoA のカプセル化 ATM VC)を MLP バンドルと呼ばれる単一の論理接続に集約できます(MLP バンドルを参照)。MLP バンドルは、最大 10 のメンバー リンクで構成できます。

Multi-VC MLP over ATM は、次の機能を提供します。

ロード バランシング ― MLP は BOD を提供し、すべてのメンバー リンク(最大 10)でロード バランシングを使用して、パケットとパケットのフラグメントを伝送します。定義した負荷のしきい値に応じて、複数のリンクがアップ状態になります。MLP メカニズムは、特定のサイト間のトラフィックでの必要性に応じて、インバウンド トラフィックおよびアウトバウンド トラフィックの両方、またはいずれかの方向で負荷を計算します。MLP はすべてのメンバー リンクを使用してパケットとフラグメントを伝送するので、WAN リンク上の伝送遅延が軽減されます。

拡張された冗長構成 ― MLP では、ポートに障害が発生したときに稼働している他のメンバー リンクにトラフィックを流すことができます。同じラインカード上または異なるラインカード上の別個の物理ポートにメンバー リンクを設定できます。ポートが使用不可の状態になると、MLP はトラフィック フローの中断を最小限に抑えて、稼働している他のメンバー リンクにトラフィックを転送します。MLP メカニズムは、バンドル全体でパケット順の整合性を保ちます。

LFI ― MLP フラグメンテーション メカニズムはパケットを分割し、そのフラグメントを複数のポイントツーポイント リンクを介して同じリモート アドレスに同時に送信します。MLP マルチリンクは大きい非リアルタイム パケットをカプセル化し、リアルタイム トラフィックの遅延要件を満たすぐらいの小さいサイズのパケットに分割します。小さいリアルタイム パケットはそのままで、MLP はパケットを特別な送信キューに送信して、他のパケット フローよりも先に送信できるようにします。MLP インターリービング メカニズムにより、非リアルタイム パケットのフラグメント間にリアルタイム パケットが送信されます。

LFI の詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

Multi-VC MLP over ATM VC のパフォーマンスとスケーラビリティ

OC-12 ATM ラインカードを設定する場合を除いて、すべての物理インターフェイスにインターフェイス コンフィギュレーション モードで hold-queue コマンドを設定します。1 ポート OC-12 ATM ラインカードには、hold-queue コマンドが必要ありません。次に、例を示します。

Router(config-if)# hold-queue 4096 in
 

仮想テンプレート インターフェイスに次のコマンドと推奨値を設定します。

ppp max-configure 110

ppp max-failure 100

ppp timeout retry 5

keepalive 30

次に、例を示します。

Router(config-if)# ppp max-configure 110
Router(config-if)# ppp max-failure 100
Router(config-if)# ppp timeout retry 5
Router(config-if)# keepalive 30
 

詳細については、このマニュアルの「スケーラビリティおよびパフォーマンス」 を参照してください。

Multi-VC MLP over ATM VC の制約事項および制限事項

バンドルごとに、最大 10 のメンバー リンクがサポートされています。

MLP over ATM のメンバー リンクは、非集約 PVC に制限されます(VBR-nrt および CBR ATM トラフィック クラスに限るなど)。

ルータは、システムごとに最大 1250 バンドルおよび 2500 のメンバー リンクをサポートします。

各メンバー リンクには、最大 2048 kbps の帯域幅レートを設定できます。

ルータは、カプセル化タイプが同じメンバー リンクのみをサポートします。

マルチリンク インターフェイス値の有効値の範囲は、1 ~ 9999(Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647(Release 12.2(31)SB2 以降)です。次に例を示します。

Router(config)# interface multilink 8
 

MLP PVC は、自動プロビジョニングされるオンデマンドの VC にすることはできません。

MLP over ATM PVC を ATM VP に関連付けることは、可能ですが避けてください。

Cisco IOS ソフトウェアでは、仮想テンプレート インターフェイスを合計で最大 4096 までサポートします。

bandwidth コマンドを使用して、手動でバンドル インターフェイスに帯域幅を設定できません。

MLP が設定された仮想テンプレートを MLP バンドルに適用できません。

メンバー リンクに接続された仮想テンプレートが帯域幅を指定する場合、ルータは指定された帯域幅を MLP バンドルとメンバー リンクにクローニングしません。

LFI がイネーブルにされている場合、インターリービング用に 1 つのリンクだけが使用されます。詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

Multi-VC MLP over ATM-based LFI を設定する場合は、完全優先キューだけを使用することを強く推奨します。詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Prioritizing Services」の章を参照してください。

MLP on LNS

ネットワークは、Digital Subscriber Line(DSL; デジタル加入者線)の集約ネットワーク接続からイーサネットと ATM の混合アクセス ネットワークによる Broadband Remote Access Server(BRAS; ブロードバンド リモート アクセス サーバ)に移行しつつあります。そのため、MLP と LFI をサポートして、高プライオリティ低遅延パケットを低プライオリティ高遅延パケットのフラグメントの間にインターリーブできるようにする必要性が高まっています。VoIP は低遅延サービスの例です。

Cisco 12.2(33) SB リリースでは、アップストリーム帯域幅(BW)が狭い Asymmetric Digital Subscriber Line(ADSL; 非対称デジタル加入者回線)に MLP on LNS 機能が導入されています。MLP on LNS 機能を使用すると、Customer Premises Equipment(CPE; 宅内装置)からフラグメントを受信できるので、たとえ音声パケットの間に大きなパケットが割り込んでも、アップストリームの遅延が軽減されます。

MLP on LNS 機能は VPDN(バーチャル プライベート ダイヤル ネットワーク)セッションを単一の論理接続にバンドルし、LNS 上に MLP バンドルを構築します。Cisco IOS 12.2(33)SB よりも前のリリースでは、Cisco 10000 シリーズ ルータは、PPP Termination Aggregation(PTA)ルータでのマルチリンク バンドル終端だけをサポートしていました。Cisco IOS 12.2(33)SB リリースでは、Cisco 10000 シリーズ ルータは、LNS でも MLP 終端をサポートしています。図19-3 に、MLP on LNS のアプリケーションを示します。

図19-3 MLP on LNS のアプリケーション

 

MLP on LNS 機能については、次のセクションで説明します。

「MLP on LNS の概要」

「PPP multilink link max コマンド」

「MLP on LNS の PXF メモリおよびパフォーマンスへの影響」

「MLP on LNS の制約事項および制限事項」

「MLP on LNS の設定」

MLP on LNS の概要

マルチリンク インターフェイスの設定では、各バンドルに仮想テンプレートが 1 つ必要です。これにより、 multilink group # コマンドを仮想テンプレートに設定できます。ただし、MLP on LNS 機能を使用する場合、仮想テンプレートの最大数は 2000 です。

仮想テンプレートの上限問題に対処し、設定管理を簡便にするため、Cisco IOS 12.2(33) SB リリースでは、バーチャル アクセス バンドルがサポートされています。バーチャル アクセス バンドルでは、最初のメンバー リンクが LNS上でネゴシエートされると、仮想テンプレートからバンドル インターフェイスがクローニングされます。バーチャル アクセス バンドルのサポートは、LNS上のバンドル終端に限定されます。

Cisco IOS 12.2(33) SB より前のリリースでは、シングル メンバーとマルチメンバーのバンドルを区別するためにマルチリンクインターフェイスベースの設定が使用されていました。しかし、Cisco IOS 12.2(33)SB ではバンドルが動的に生成されるため、バーチャル アクセスベースのバンドル インターフェイスで、シングル メンバーとマルチメンバーのバンドルの区別にインターフェイス番号範囲を使用することはできません。シングル メンバーとマルチメンバーのバンドルの区別には、 ppp multilinks max link # コマンドでユーザが指定した値が使用されます。

次の 2 つの図は、Cisco IOS 12.2(33) SB リリースでサポートされている 2 種類の MLP on LNS バンドル構成です。図19-4 は、ダイヤルアップ ネットワークの MLP on CPE を示しています。

図19-4 MLP on LNS ― マルチメンバー バンドル

 

図19-5 は、CPE 上のシングル メンバー バンドルを示しています。これらのシングル メンバー バンドルでは、Cisco 10000 ルータが受信したトラフィックが分割され、高プライオリティのトラフィックが低プライオリティのネットワーク トラフィックの間にインターリーブされます。

図19-5 MLP on LNS ― シングル メンバー バンドル

 

MLP on LNS 機能に必要な最大 2040 のマルチメンバー バンドルと 10240 のシングル メンバー バンドルというスケール要件を満たすために、追加の再構成バッファが予約されています。マルチメンバー バンドルには Cobalt スペースに予約された再構成バッファが使用され、シングル メンバー バンドルには XCM 再構成バッファが使用されます。

MLP on LNS 機能のフラグメント バッファ用の固定再構成テーブルのサイズは 256 エントリです。再構成テーブルのサイズは、CPE から LNS へのメンバー リンクの異なるパスすべての最大遅延差を制限します。たとえば、バンドル内にメンバーが 10 あり、メンバーの 1 つが「slow」(高遅延)パスに関連付けられていると、その他の 9 つのメンバーのフラグメントおよびパケットは、低速リンクを待つ間、バッファリングが必要になります。再構成テーブルには記述子が保存されるので、各エントリは 1 つのフラグメントを表すか、またはフラグメンテーションが無効の場合にはパケット全体を表します。各フラグメントの送信にかかる時間は、設定されているフラグメント遅延と等しく、これはリンクの帯域幅には左右されません。フラグメンテーションが無効であれば、送信時間はパケット サイズによって決まり、パケットが小さいほど低速になります。したがって、ほかの 9 つのリンクの再構成テーブル バッファリングの限界が、許容可能な遅延差になります。

(256 / 9) * frag_delay = 28.4 * frag_delay


) MLP on LNS のデフォルトの遅延差は 50ms です。


表19-4 に、Cisco 10000 シリーズ ルータにおけるリソースの使用をまとめて示します。

 

表19-4 リソースの使用

 

VCCI 1

HWIDB 2

SWIDB 3

PBLT 4

Cisco 10000 シリーズ ルータ MAX

64000

メモリに依存

メモリに依存

16000

バンドル インターフェイス

1

1

1

1

メンバー リンク シングル メンバー バンドル

1

1

1

0

メンバー リンク マルチメンバー バンドル

1

1

1

1

1.Virtual Circuit Connection Identifier(VCCI; バーチャル サーキット コネクション識別子)は、2 つのノード間のバーチャル サーキット コネクションを識別する変数です。

2.Hardware Interface Descriptor Block(HWIDB; ハードウェア インターフェイス記述子ブロック)は、物理インターフェイスを表し、物理ポートとチャネライズド インターフェイスの定義を含みます。

3.Software Interface Descriptor Block(SWIDB; ソフトウェア インターフェイス記述子ブロック)は、Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)やVLANのような論理サブインターフェイス、またはレイヤ 2 カプセル化 (Point-to-Point Protocol[PPP; ポイントツーポイント プロトコル]、High-Level Data Link Control[HDLC; ハイレベル データリンク コントロール])を表します。

4.RP および PXF によってインターフェイスの物理レイヤ スケジューリングのプログラムに使用される HQF リソースです。これは、物理レイヤ スケジューリングの 1 つのインスタンスと考えることができます。Cisco 10000 シリーズ ルータは現在、このようなインスタンスを 16 K サポートしています。バンドル インターフェイスはすべて(シングル メンバーまたはマルチメンバーのバンドル)このリソースのインスタンスを 1つ使用します。シングル メンバー バンドルの場合、スケジューリングは論理レイヤで実行されます。マルチメンバー バンドルのメンバーはすべて物理レイヤでスケジューリングされます。したがって、マルチメンバー バンドルの各メンバー リンクが 1 つのインスタンスを使用します。

PPP multilink link max コマンド

ppp multilink link max コマンドのサポートは、シングル メンバーとマルチメンバーの MLP on LNS バンドルを区別するために Cisco IOS 12.2(33)SB リリースに導入されました。Cisco 10000 シリーズ ルータのデフォルトの最大リンク数は 10 です。シングル メンバー バンドルの場合は ppp multilink link max 1 コマンドを使用する必要があります。このコマンドのサポートは限定的であり、次のような制限があります。

フレーム リレー メンバー リンク バンドルはサポートされません。

ppp multilink link max 1 コマンドを MLP over Serial インターフェイスに使用する場合、バンドルに加わるリンク数が制限され、バンドルは引き続き再構成スペースに Cobalt を使用します。

シングル VC およびマルチ VC の ATM バンドルでは、このコマンドによって MLP インターフェイス範囲が上書きされます。


ppp multilink link max コマンドがサポートされるのは、PRE3 の場合だけです。


MLP on LNS のパフォーマンスとスケーラビリティ

以下に示すコマンドは MLP on LNS の設定に使用すると、スケーリングに役立ちます。

L2TP トンネルがネゴシエートされるトランク インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードで、次のように hold-queue コマンドを設定します。

Router(config-if)# hold-queue 4096 in
 

仮想テンプレート インターフェイスに次のコマンドと推奨値を設定します。

Router(config-if)# ppp max-configure 110
Router(config-if)# ppp max-failure 100
Router(config-if)# ppp timeout retry 5
Router(config-if)# keepalive 30
 

LAC と LNS の間でネゴシエーションが再実行されるように、VPDN グループに
lcp renegotiation always コマンドを設定します。Cisco 10000 シリーズ ルータに設定できるマルチリンク メンバー リンクの最大数は 20440 です。リソースのアベイラビリティに応じて任意の時間のボックスにさまざまな組み合わせのバンドルを設定できます。

詳細については、このマニュアルの「スケーラビリティおよびパフォーマンス」を参照してください。

MLP on LNS の PXF メモリおよびパフォーマンスへの影響

PXF パフォーマンスは次の指標で測定します。

パケット バッファの利用率

PRE3 で使用可能なバケット バッファ数は 832K の小さなバッファ(768 バイト以下のサイズのパケット用)と 120K の大きなバッファ(768 バイトを超えるサイズのパケット用)です。12280 バンドルのフルスケール(2040 のマルチリンクおよび 10240 のシングル リンク)では、バッファ数の平均は、バンドルあたり 69.4 の小さなバッファおよび 10.0 の大きなバッファで、バンドルあたり合計 79.4 のバッファになります。

各バンドルのエントリ数は 256 です。ただし、シングル リンク バンドルでは、ほとんどのパケットが順序どおり着信するので、各シングル リンク バンドルに必要なバッファ数は少なくなります。たとえば、各シングル リンク バンドルに使用されるバッファ数の平均が 10 であるとしたら、各マルチリンク バンドルの平均バッファ数は 436.7 になります。

パケット処理レート

PRE3 の処理レートは 1 秒あたり 1000 万コンテキスト(pxf コンプレックスを通過するコンテキストまたはパケットのレート)です。パケット処理レートは、PRE3 が 1 秒間にエンキューまたはデキューできるパケット数で計測します。各パケットのエンキューに 2 パス必要であれば、エンキュー レートは 5 mcps になります。エンキュー処理とデキュー処理は同時に実行されるので、全体的なパフォーマンスはエンキューとデキューの間の最悪のケースによって決まります(次のセクションを参照)。

パケット処理の需要が使用可能なコンテキストを超えると、プライオリティの低いパケットは廃棄されます。

シナリオ 1

相方向のリンク レート 64 kbps。64 kbps リンクの速度パフォーマンスは 表19-5 のとおりです。

2040 マルチリンク バンドル

各マルチリンク バンドルに 2、5、10 リンク

10240 のシングル リンク バンドル

両方向に 200 バイトのパケット サイズ

100 バイトのフラグメント サイズ(フラグメンテーションは入力のみ)


) 2 ms のフラグメンテーション遅延では 16 バイトのフラグメント サイズが必要です。MLP over L2TP ヘッダーは約 50 バイトなので、16 バイトのフラグメント サイズにするのは不可能です。


 

表19-5 64 kbps リンク速度のパフォーマンス

各マルチリンク バンドルのリンク数

10

5

2

リンク総数(マルチ + シングル)

30640

20440

18400

総コンテキスト レート(100 万コンテキスト/秒)

9.8

6.5

4.6

このシナリオからは、64 Kbps リンクで最大バンドル数と高需要トラフィックの場合、PXF はほとんど需要に追いつけないことがわかります。したがって、64 Kbps のリンク総数が 20440 を超えないようにしてください。

シナリオ 2

相方向のリンク レート 2 mbps。2 mbps リンクの速度パフォーマンスは 表19-6 のとおりです。

500 および 2040 のマルチリンク バンドル

各バンドルに 2 および 4 リンク

シングル リンク バンドルなし

両方向に 500 および 1000 バイト パケット

512 バイトのフラグメント サイズ(フラグメンテーションは入力のみ)

 

表19-6 2 mbps リンク速度のパフォーマンス(1 秒あたり 100 万コンテキスト)

バンドル

2040

500

各バンドルのリンク数

4

2

4

2

総リンク数

8160

4080

2000

1000

500 バイト パケット(100 万コンテキスト/秒)

24.5

12.2

6.0

3.0

1000 バイト パケット(100 万コンテキスト/秒)

16.3

8.2

4.0

2.0

このシナリオからは、2 Mpbs リンクで高トラフィック需要の場合、Cisco 10000 シリーズ ルータでは最大バンドル スケーリングを得られないことがわかります。したがって、2 Mbps のリンク総数が 4080 を超えないようにすることを推奨します。

MLP on LNS の制約事項および制限事項

Cisco IOS Release 12.2(33)SB では、MLP on LNS 機能に次の制限があります。

MLP on LNS 機能には、SSO サポートは含まれていません。

バンドルが LAC と LNS の間のトランクとしてサポートされるのは、ギガビット イーサネットと ATM を使用する場合だけです。

メンバー リンクの帯域幅は、Connect speed AV-Pair を通じて LAC から受け取るため、シングル リンク バンドル上の L2TP セッションは、論理レイヤ(HQF)でプロビジョニングされます。マルチメンバー MLP バンドル上の L2TP セッションは物理リンクとしてプロビジョニングされ、物理レイヤ(HQF)でバンドルされます。マルチメンバー バンドルの場合、AV-Pair を通じて受け取った帯域幅は、物理/トンネル インターフェイスからの帯域幅を取得し、MLP 用に予約します。

MLP バンドル L2TP メンバーの場合または基底のトンネル インターフェイスでは、加入過多はサポートされません。

同じバンドル内のすべてのメンバーの L2TP セッションは同じ物理インターフェイスに属し、同じ L2TP トンネルに属しています。

マルチメンバーの MLP バンドルでは QoS はサポートされません。また、MLPoLNS バンドルがギガビット イーサネットまたは ATM VC インターフェイス上でネゴシエートされる場合、ギガビット イーサネットまたは ATM VC トンネル インターフェイスでのサービス ポリシーの適用もサポートされません。

バンドル内の各メンバー リンクは同じ速度です。メンバー リンクの速度を異なる値に設定することは、サポート対象外であり、推奨しません。

ダウンストリーム方向の MLP on LNS バンドルでは、フラグメンテーションとインターリービングはサポートされません。

ローカル終端のメンバー リンクと LAC から転送されるメンバー リンクを同じバンドルに入れることは、サポートされていません(設定上は可能)。

異なるトンネルからのセッションを同じバンドルに加えることはできません。バンドルのすべてのメンバーが同じ L2TP トンネルに属し、同じ物理インターフェイスを共用する必要があります。

MLP on LNS バンドルでは、マルチクラス MLP はサポートされません。

MLP on LNS のデキュー プロセスに追加されるフラグメントごとに toaster フェーズが 1 つ追加される場合、パフォーマンスに影響が生じます。

MLP on LNS ではマルチリンク インターフェイスベースのバンドルはサポートされていません。

既存の MLP 機能の仮想アクセス バンドルは、このリリースではサポートされていません。

物理トンネル インターフェイス(MLP on LNS バンドルの L2TP トンネルがネゴシエートされるギガビット イーサネットおよび ATM)では、回線の問題によるルート変更またはバックアップへの切り替えによるダイナミックな変更はサポートされていません。これらのタイプの問題では、バンドルの再ネゴシエーションが必要です。

マルチメンバー バンドルでは、物理インターフェイス(L2TP トンネルがネゴシエートされるトランク インターフェイス)から帯域幅を取得し予約します。トランク インターフェイスまたはその他の接続に使用できる帯域幅はバンドルに予約された帯域幅の合計分だけ小さくなります。

使用可能な帯域幅 = ギガビット イーサネットまたは ATM VC -バンドルの帯域幅

使用可能な帯域幅 = ギガビット イーサネットまたは ATM VC -(バンドル 1 の帯域幅 + バンドル 2 の帯域幅)

加入過多および輻輳時のパケット損失は固定されていません。

MLP on LNS セッションは、トンネル インターフェイスでのハードウェア モジュールのリセットまたは ATM ラインカードの物理 Online Insertion and Removal(OIR; 活性挿抜)が行われると切断されます。

MLP on LNS の設定

MLP on LNS の設定については、次のセクションを参照してください。

「LNS の必須の設定作業」

「LNS のオプションの設定作業」

MLP on LNS 機能の設定例は、「MLP on LNS の設定例」を参照してください。

MLPoE LAC スイッチング

Cisco IOS 12.2(33)SB リリースでは、LNS での MLP バンドリングがサポートされています。Cisco IOS 12.2(33)SB2 リリースでは、CPE と LAC 間の MLPoE、および MLPoE の LNS へのスイッチングに対するサポートが追加されました。ただし、PXF リソースに制限事項があるため、この機能は PRE3 プラットフォームでのみサポートされています。

MLPoE LAC スイッチング機能の設定例については、「MLPoE LAC スイッチングの設定例」 を参照してください。

MLPoE LAC スイッチング機能については、次のセクションで説明します。

「MLPoE LAC スイッチングの制約事項」

MLPoE LAC スイッチングの制約事項

Cisco IOS Release 12.2(33)SB2 では、MLPoE LAC スイッチング機能に次の制限があります。

MLPoVLAN カプセル化(CPE と LAC 間)がサポートされています。MLPoEoE と MLPoEoQinQ はサポートされていません。

ギガビット イーサネット(LAC と LNS 間)および ATM での L2TP トンネルがサポートされています。ただし、L2TP トンネルの VLAN カプセル化と QinQ カプセル化は、サポートされていません。

MLP on LNS 機能と同様に、バンドルが LAC と LNS の間のトランクとしてサポートされるのは、ギガビット イーサネットと ATM を使用する場合だけです。

CPE とトンネルに対するインターフェイスでの QoS はサポートされていません。

シングル メンバー MLPoE バンドルのみがサポートされます(LFI サポートによる)。サポートできるシングル メンバー MLPoE バンドルの最大数は 10240 です。

MLP ベースの LFI

MLP は LFI をサポートしています。MLP フラグメンテーション メカニズム マルチリンクは大きい非リアルタイム パケットをカプセル化し、リアルタイム トラフィックの遅延要件を満たすぐらいの小さいサイズのパケットに分割します。小さいリアルタイム パケットは、マルチリンク カプセル化されません。その代わりに、MLP インターリービングでは、遅延に影響されやすいこれらのパケットに特別な送信キュー(プライオリティ キュー)を提供して、他のパケット フローよりも先に送信できるようにします。リアルタイム パケットは分割されません。MLP インターリービング メカニズムは、大きい非リアルタイム パケットのフラグメント間にリアルタイム パケットを送信します。

LFI の詳細については、『 Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide 』の「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」の章を参照してください。

MLP バンドルとメンバー リンクの設定

表19-7 に、特定のインターフェイス タイプに MLP(LFI なし)を設定する場合に定義する必要があるコンポーネントを示します。

 

表19-7 MLP の設定要件

タイプ
MLP バンドル
メンバー リンク
仮想
テンプレート
サービス
ポリシー

MLP over Serial

必須

必須

必須ではない

必須ではない

Single-VC MLP over ATM

必須

必須

必須

必須 5

Multi-VC MLP over ATM

必須

必須

必須

必須 1

5.Single-VC または Multi-VC MLP over ATM に MLP ベースの LFI を設定する場合にだけ、サービス ポリシーが必要になります。MLP ベースの LFI では、プライオリティ キューが定義されたサービス ポリシーをマルチリンク インターフェイスに適用する必要があります。VC には、サービス ポリシーが必要ありません。

MLP バンドルとメンバー リンクを設定するには、次の設定作業を行います。

「MLP バンドル インターフェイスの作成」

「仮想テンプレートでの MLP のイネーブル化」

「MLP バンドルへのシリアル メンバー リンクの追加」

「MLP バンドルへの ATM メンバー リンクの追加」

次の設定作業は、オプションです。

「異なる MLP バンドルへのメンバー リンクの移動」

「MLP バンドルからのメンバー リンクの削除」

「デフォルトのエンドポイント識別子の変更」

MLP バンドル インターフェイスの作成

MLP バンドル インターフェイスを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface multilink multilink-bundle-number

マルチリンク バンドルを作成します。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始して、バンドルを設定します。

multilink-bundle-number は、マルチリンク バンドルを特定する非ゼロ数です。Cisco IOS Release 12.2(28)SB 以降のリリースでの有効値は、次のとおりです。

MLP over Serial ― 1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)

Single-VC MLP over ATM ― 10,000 以上

MLP-VC MLP over ATMl ― 1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)


) Cisco IOS Release 12.2(28)SB より前のリリースの場合、有効値は 1 ~ 2,147,483,647 です。


ステップ 2

Router(config-if)# ip address address mask

インターフェイスに割り当てる IP アドレスとサブネット マスクを指定します。

address は、IP アドレスです。

mask は、関連する IP アドレスのサブネット マスクです。

ステップ 3

Router(config-if)# ppp chap hostname hostname

(任意)CHAP チャレンジで送信されるホスト名を特定します。

hostname は、バンドル グループの名前です。これは、バンドルを特定する一意の名前です。


) バンドルおよびそのメンバー リンク上でこのコマンドを設定する場合は、バンドルとメンバー リンクの両方に同じ ID を指定します。


ステップ 4

Router(config-if)# ppp multilink fragment-delay delay-max

(任意)MLP バンドル上のパケット フラグメントの伝送に関する最大許容遅延を設定します。

delay-max は、フラグメントを伝送するのにかかる最大時間をミリ秒で指定します。有効値は、1 ~ 1000 ミリ秒です。

ステップ 5

Router(config-if)# ppp multilink interleave

(任意)MLP バンドル上の大きい非リアルタイム パケットのフラグメント間でのリアルタイム パケットのインターリービングをイネーブルにします。

ステップ 6

Router(config-if)# ppp multilink fragment disable

(任意)パケット フラグメンテーションをディセーブルにします。


) ルータは ppp multilink と ppp multilink group コマンドを MLP バンドル設定に自動的に追加します。


MLP バンドル インターフェイスの作成に関する設定例

例19-1 に、MLP バンドル インターフェイスを作成する設定例を示します。

例19-1 MLP バンドル インターフェイスの作成

Router(config)# interface multilink 8
Router(config-if)# ip address 172.16.48.209 255.255.0.0
Router(config-if)# ppp chap hostname cambridge

仮想テンプレートでの MLP のイネーブル化

仮想テンプレート インターフェイスは、MLP バンドルではなく、メンバー リンクに付加されます。メンバー リンクには同一の仮想テンプレートを適用できます。メンバー リンクごとに一意の仮想テンプレートを適用する必要はありません。

仮想テンプレートで MLP をイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface virtual-template number

VAI に動的に設定および適用できる仮想テンプレート インターフェイスを作成または変更します。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

number は、仮想テンプレート インターフェイスを特定する番号です。仮想テンプレート インターフェイスは、合計で最大 5061 まで設定できます(Cisco IOS Rlease 12.2(28)SB 以降のリリースが必要)。

ステップ 2

Router(config-if)# ppp max-configure retries

応答がないため要求を停止するまでの設定要求の最大試行数を指定します。

retries は、最大再試行数を指定します。有効値は 1 ~ 255 です。デフォルトの再試行数は 10 です。推奨される再試行数は、110 です。

ステップ 3

Router(config-if)# ppp max-failure retries

ネゴシエーションを終了する前の、連続する CONFNAK の最大許容数を設定します。

retries は、最大再試行数です。有効値は 1 ~ 255 です。デフォルトの再試行数は 5 です。推奨される再試行数は、100 です。

ステップ 4

Router(config-if)# ppp timeout retry response-time

PPP ネゴシエーション メッセージを待機する最大時間を設定します。

response-time は、PPP ネゴシエーション中に応答を待機する最大時間(秒)を指定します。推奨される時間は、5 秒です。

ステップ 5

Router(config-if)# keepalive [period]

インターフェイスをアクティブに保つため、指定する時間間隔で送信されるキープアライブ パケットをイネーブルにします。

period は、時間間隔(秒)を指定します。デフォルトは 10 秒です。推奨される時間は、30 秒です。

ステップ 6

Router(config-if)# no ip address

IP アドレスを削除します。

ステップ 7

Router(config-if)# ppp multilink

仮想テンプレート インターフェイス上で MLP をイネーブルにします。

仮想テンプレートでの MLP のイネーブル化に関する設定例

例19-2 に、仮想テンプレートで MLP をイネーブルにする設定例を示します。

例19-2 仮想テンプレートでの MLP のイネーブル化

Router(config)# interface virtual-template1
Router(config-if)# ppp max-configure 110
Router(config-if)# ppp max-failure 100
Router(config-if)# ppp timeout retry 5
Router(config-if)# keepalive 30
Router(config-if)# no ip address
Router(config-if)# ip mroute-cache
Router(config-if)# ppp authentication chap
Router(config-if)# ppp multilink
Router(config-if)# exit

MLP バンドルへのシリアル メンバー リンクの追加

MLP バンドルごとに最大 10 のシリアル メンバー リンクを設定できます。T1 メンバー リンクを追加する場合は、フル T1 インターフェイスだけを追加します。MLP バンドルに追加するインターフェイスに、IP アドレス、ルーティング プロトコル、アクセス コントロール リストなどの情報が含まれる場合、ルータはこの情報を無視します。MLP バンドルからインターフェイスを削除すると、この情報は再度アクティブになります。

MLP バンドルにシリアル メンバー リンクを追加するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface serial slot/module/port.channel:controller-number

MLP バンドルに追加するインターフェイスを指定します。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

slot/module/port は、ライン カードを特定します。スラッシュは必須です。

channel::は、チャネル グループ番号です。コロンは必須です。

controller-number は、メンバー リンクのコントローラ番号です。

ステップ 2

Router(config-if)# hold-queue length {in | out}

インターフェイス上の IP 出力キューのサイズを制限します。このコマンドをすべての物理インターフェイス上で設定することを推奨します。

length は、キュー内の最大パケット数を指定する数値です。有効値は、0 ~ 4096 です。すべてのラインカードでパケット数を 4096 にすることを推奨します。デフォルトでは、入力キューは 75 パケットで、出力キューは 40 パケットです。

in は、入力キューを指定します。

out は、出力キューを指定します。

ステップ 3

Router(config-if)# ppp max-configure retries

応答がないため要求を停止するまでの設定要求の最大試行数を指定します。

retries は、最大再試行数を指定します。有効値は 1 ~ 255 です。デフォルトの再試行数は 10 です。推奨される再試行数は、110 です。

ステップ 4

Router(config-if)# ppp max-failure retries

ネゴシエーションを終了する前の、連続する CONFNAK の最大許容数を設定します。

retries は、最大再試行数です。有効値は 1 ~ 255 です。デフォルトの再試行数は 5 です。推奨される再試行数は、100 です。

ステップ 5

Router(config-if)# ppp timeout retry response-time

PPP ネゴシエーション メッセージを待機する最大時間を設定します。

response-time は、PPP ネゴシエーション中に応答を待機する最大時間(秒)を指定します。推奨される時間は、5 秒です。

ステップ 6

Router(config-if)# keepalive [period]

インターフェイスをアクティブに保つため、指定する時間間隔で送信されるキープアライブ パケットをイネーブルにします。

period は、時間間隔(秒)を指定します。デフォルトは 10 秒です。推奨される時間は、30 秒です。

ステップ 7

Router(config-if)# ppp chap hostname hostname

(任意)CHAP チャレンジで送信されるホスト名を特定します。

hostname は、バンドル グループの名前です。これは、バンドルを特定する一意の名前です。


) バンドルおよびそのメンバー リンク上でこのコマンドを設定する場合は、バンドルとメンバー リンクの両方に同じ ID を指定します。


ステップ 8

Router(config-if)# encapsulation ppp

インターフェイスの PPP カプセル化を指定します。

ステップ 9

Router(config-if)# no ip address

メイン インターフェイスから既存の IP アドレスをすべて削除します。

ステップ 10

Router(config-if)# ppp multilink

インターフェイス上で MLP をイネーブルにします。

ステップ 11

Router(config-if)# ppp multilink group group-number

MLP バンドルにインターフェイスを関連付けます。

group-number は、マルチリンク グループを特定する非ゼロ数です。有効値は1~9999です。

group-number は、このリンクを追加する MLP バンドルで指定された multilink-bundle-number に一致する必要があります。

MLP バンドルへの ATM メンバー リンクの追加

Multi-VC MLP over ATM では、MLP バンドルごとに最大 10 のメンバー リンクを設定できます。ただし、Single-VC MLP over ATMI の場合は、MLP バンドルごとにメンバー リンクを 1 つしか設定できません。

MLP バンドルに ATM メンバー リンクを追加するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface atm slot/module/port

設定または変更するために、ATM インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# hold-queue length {in | out}

インターフェイス上の IP 出力キューのサイズを制限します。

length は、キュー内の最大パケット数を指定する数値です。有効値は、0 ~ 4096 です。すべてのラインカードでパケット数を 4096 にすることを推奨します。デフォルトでは、入力キューは 75 パケットで、出力キューは 40 パケットです。

in は、入力キューを指定します。

out は、出力キューを指定します。


) ATM OC-12 ラインカードを使用する場合以外は、このコマンドをすべての物理インターフェイスで設定することを推奨します。


ステップ 3

Router(config-if)# interface atm slot/module/port.subinterface point-to-point

ポイントツーポイント サブインターフェイスを作成または変更します。サブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

Router(config-subif)# ppp chap hostname hostname

(任意)CHAP チャレンジで送信されるホスト名を特定します。

hostname は、バンドル グループの名前です。これは、バンドルを特定する一意の名前です。


) バンドルおよびそのメンバー リンク上でこのコマンドを設定する場合は、バンドルとメンバー リンクの両方に同じ ID を指定します。


ステップ 5

Router(config-subif)# no ip address

メイン インターフェイスから既存の IP アドレスをすべて削除します。

ステップ 6

Router(config-subif)# pvc [name] vpi/vci

ATM PVC を作成または変更します。ATM VC コンフィギュレーション モードを開始します。

name は、ATM PVC の名前です。

vpi/ は、Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)です。VPI 値およびスラッシュ(/)を指定しなければ、VPI 値はデフォルトの 0 になります。

vci は、Virtual Channel Identifier(VCI; 仮想チャネル識別子)です。

ステップ 7

Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt output-pcr output-scr output-mbs

VBR-nrt QoS(Quality Of Service)を設定します。

output-pcr は、出力 Peak Cell Rate(PCR; ピーク セル レート)(kbps)です。

output-scr は、平均セルレート(Sustained Cell Rate)(kbps)です。

output-mbs は、出力 Maximum Burst Cell Size(MBS; 最大バースト セル サイズ)(セル数)です。

ステップ 8

Router(config-if-atm-vc)# encapsulation {aal5mux ppp virtual-template number | aal5ciscoppp virtual-template number | aal5snap}

ATM VC の ATM Adaptation Layer(AAL; ATM アダプテーション層)とカプセル化タイプを設定します。

aal5mux ppp は、Multiplex(MUX)タイプ VC の AAL とカプセル化タイプを指定します。キーワード ppp は、Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)準拠の PPPoA です。また、MUX のカプセル化された VC で使用されるプロトコル タイプを指定します。Multi-VC MLP over ATM 用のこのプロトコル タイプを使用して、仮想テンプレートを特定します。このプロトコルは、ATM PVC 上でのみサポートされます。

aal5ciscoppp は、Cisco PPP over ATM の AAL とカプセル化タイプを指定します。ATM PVC のみでサポートされます。

aal5snap は、Inverse ARP をサポートする AAL とカプセル化タイプを指定します。Logical Link
Control/Subnetwork Access Protocol(LLC/SNAP)は、プロトコル データグラムよりも優先されます。

virtual-template number は、仮想テンプレートを特定するのに使用される番号です。

ステップ 9

Router(config-if-atm-vc)# protocol ppp virtual-template number

指定する仮想テンプレートの設定を使用して、ATM PVC 上で PPP セッションを確立できるようにします。このコマンドは、カプセル化タイプとして aal5snap を指定し、なおかつ複数の VC に MLP を設定している場合にのみ使用します。

number は、この ATM PVC に適用する仮想テンプレートを特定する非ゼロ数です。

ステップ 10

Router(config-if-atm-vc)# ppp multilink group group-number

MLP バンドルに PVC を関連付けます。

group-number は、マルチリンク グループを特定する非ゼロ数です。有効値は、次のとおりです。

Single-VC MLP over ATM ― 10,000 以上

MLP-VC MLP over ATMl ― 1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)

group-number は、このリンクを追加する MLP バンドルで指定された multilink-bundle-number に一致する必要があります。

MLP バンドルへの ATM リンクの追加に関する設定例

例19-3 に、MLP バンドルに ATM リンクを追加する方法を示します。この例では、Virtual-Template 1 という名前の仮想テンプレートが PVC 0/34、0/35、および 0/36 に適用されています。これらの各 PVC が MLP バンドル グループ 1 に割り当てられています。すべてのメンバー リンクが同じカプセル化タイプを使用している点に注意してください。ルータは、異なるカプセル化タイプを持つメンバー リンクをサポートしていません。

例19-3 MLP バンドルへの ATM リンクの追加

Router(config)# interface Multilink 1
Router(config-if)# ip address 10.6.6.1 255.255.255.0
Router(config-if)# ppp multilink
Router(config-if)# ppp multilink group 1
!
Router(config)# interface virtual-template1
Router(config-if)# ppp max-configure 110
Router(config-if)# ppp max-failure 100
Router(config-if)# ppp timeout retry 5
Router(config-if)# keepalive 30
Router(config-if)# no ip address
Router(config-if)# ppp multilink
!
Router(config)# interface atm 6/0/0
Router(config-if)# no ip address
Router(config-if)# hold-queue 4096 in
!
Router(config)# interface atm 6/0/0.1 point-to-point
Router(config-if)# no ip address
Router(config-if)# pvc 0/34
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 512 256 20
Router(config-if-atm-vc)# encapsulation aal5snap
Router(config-if-atm-vc)# protocol ppp Virtual-Template 1
Router(config-if-atm-vc)# ppp multilink group 1
!
Router(config)# interface atm 6/0/0.2 point-to-point
Router(config-if)# no ip address
Router(config-if)# pvc 0/35
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 512 256 20
Router(config-if-atm-vc)# encapsulation aal5snap
Router(config-if-atm-vc)# protocol ppp Virtual-Template 1
Router(config-if-atm-vc)# ppp multilink group 1
!
Router(config)# interface ATM 6/0/0.3 point-to-point
Router(config-if)# no ip address
Router(config-if)# pvc 0/36
Router(config-if-atm-vc)# vbr-nrt 512 256 20
Router(config-if-atm-vc)# encapsulation aal5snap
Router(config-if-atm-vc)# protocol ppp Virtual-Template 1
Router(config-if-atm-vc)# ppp multilink group 1

異なる MLP バンドルへのメンバー リンクの移動

異なる MLP バンドルにメンバー リンクを移動するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface type number

異なる MLP バンドルに移動するインターフェイスを指定します。インターフェイスまたはサブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

type は、インターフェイスのタイプ(たとえば、ATM)を指定します。

number はインターフェイス番号を指定し、インターフェイスの slot/module/port.subinterface 番号または slot/module/port.channel:controller-number 番号(たとえば、ATM 1/0/0.1)になります。

ステップ 2

Router(config-if)# ppp chap hostname hostname

(任意)CHAP チャレンジで送信されるホスト名を特定します。

hostname は、バンドル グループの名前です。これは、バンドルを特定する一意の名前です。


) バンドルおよびそのメンバー リンク上でこのコマンドを設定する場合は、バンドルとメンバー リンクの両方に同じ ID を指定します。


ステップ 3

Router(config-if)# ppp multilink group group-number

指定する MLP バンドルにこのインターフェイスを移動します。

group-number は、マルチリンク グループを特定します。この group-number を新しい MLP グループの group-number に変更します。有効値は、次のとおりです。

MLP over Serial ― 1 ~ 9999(Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647(Release 12.2(31)SB2 以降)

Single-VC MLP over ATM ― 10,000 以上

MLP-VC MLP over ATMl ― 1 ~ 9999 (Release 12.2(28)SB 以降)、または 1 ~ 9999 および 65,536 ~ 2,147,483,647 (Release 12.2(31)SB2 以降)

MLP バンドルからのメンバー リンクの削除

MLP バンドルからメンバー リンクを削除するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを入力します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config-if)# interface type number

MLP バンドルから削除するメンバー リンクを指定します。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

type は、インターフェイスのタイプ(たとえば、ATM)を指定します。

number はインターフェイス番号を指定し、インターフェイスの slot/module/port.subinterface 番号または slot/module/port.channel:controller-number 番号(たとえば、ATM 1/0/0.1)になります。

ステップ 2

Router(config-if)# no ppp multilink group group-number

MLP グループからメンバー リンクを削除します。

group-number は、メンバー リンクを削除する MLP グループ番号です。

ステップ 3

Router(config-if)# no ppp multilink

リンクのマルチリンクをディセーブルにします。

ステップ 4

Router(config-if)# no ppp chap hostname

PPP 認証を解除します。

デフォルトのエンドポイント識別子の変更

ローカル システムが MLP の使用をピア システムとネゴシエートする場合、指定されるデフォルトのエンドポイント識別子は認証に使用されるユーザ名になります。ppp chap hostname または ppp pap sent-username コマンドを使用して、インターフェイスのユーザ名を設定します。ユーザ名を設定しない場合は、ユーザ名のデフォルト値がグローバルに設定されたホスト名になります。

デフォルトのエンドポイント識別子を変更するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# ppp multilink endpoint { hostname | ip ip-address | mac lan-interface | none | phone telephone-number | string char-string}

システムが MLP の使用をピア システムとネゴシエートするときに使用するデフォルトのエンドポイント識別子を無効にするか、変更します。

hostname は、ルータに設定されたホスト名を使用することを指定します。これは、複数のルータが認証用に同じユーザ名を使用していて、ホスト名が異なる場合に役立ちます。

ip ip-address は、提供された IP アドレスを使用することを指定します。

mac lan-interface は、指定した LAN インターフェイスの MAC アドレスを使用することを指定します。

none を指定すると、エンドポイント識別子オプションを必要とせずに Link Control Protocol(LCP; リンク コントロール プロトコル)のネゴシエーションが実行されます。これは、ルータの接続先のピア システムの不具合によってエンドポイント識別子オプションが正しく処理されない場合に役立ちます。

phone telephone-number を使用すると、指定された電話番号が使用されます。E.164 準拠の完全な国際電話番号を受け入れます。

string char-string は、提供された文字列を使用することを指定します。

エンドポイント識別子の変更に関する設定例

例19-4 に、MLP エンドポイント識別子をデフォルトの chap hostname C-host1 から hostname cambridge に変更する方法を示します。

例19-4 デフォルトのエンドポイント識別子の変更

Router(config)# interface multilink 8
Router(config-if)# ip address 10.1.1.4 255.255.255.0
Router(config-if)# ppp chap hostname C-host1
Router(config-if)# ppp multilink endpoint hostname cambridge

MLP の設定に関する設定例

ここでは、次の設定例を示します。

「MLP over Serial インターフェイスの設定に関する設定例」

「Multi-VC MLP over ATM の設定に関する設定例」

「MLP on LNS の設定例」

「MLPoE LAC スイッチングの設定例」

MLP over Serial インターフェイスの設定に関する設定例

例19-5 に、MLP over Serial インターフェイスを設定する設定例を示します。この例では、サブインターフェイス 1/0/0/1:0 と 1/0/0/2:0 が Multilink1 バンドルに追加されます。

例19-5 MLP over Serial インターフェイスの設定

interface Multilink1
ip address 100.1.1.1 255.255.255.0
no keepalive
ppp multilink
ppp multilink group 1
!
interface serial 1/0/0/1:0
no ip address
encapsulation ppp
ppp chap hostname m1
ppp multilink
ppp multilink group 1
!
interface serial 1/0/0/2:0
no ip address
encapsulation ppp
ppp chap hostname m1
ppp multilink
ppp multilink group 1

Multi-VC MLP over ATM の設定に関する設定例

例19-6 に、Multi-VC MLP over ATM を設定する設定例を示します。この例では、ATM サブインターフェイス 5/0/0.3 上の PVC 0/36 と ATM サブインターフェイス 5/0/0.4 上の PVC 0/37 が Multilink2 バンドルに追加されています。Virtual-Template1 という名前の仮想テンプレートが PVC 0/36 と PVC 0/37 に適用されています。

例19-6 Multi-VC MLP over ATM VC の設定

interface Multilink2
ip address 100.1.2.1 255.255.255.0
ppp multilink
ppp multilink group 2
!
interface ATM5/0/0
no ip address
no atm ilmi-keepalive
!
interface ATM5/0/0.3 point-to-point
pvc 0/36
ppp chap hostname m2
ppp multilink group 2
vbr-nrt 128 64 20
encapsulation aal5mux ppp Virtual-Template1
!
interface ATM5/0/0.4 point-to-point
pvc 0/37
ppp chap hostname m2
ppp multilink group 2
vbr-nrt 128 64 20
encapsulation aal5mux ppp Virtual-Template1
!
interface Virtual-Template1
no ip address
no keepalive
ppp max-configure 110
ppp max-failure 100
ppp multilink
ppp timeout retry 5
!
 

MLP on LNS の設定例

例19-7 は、VPDN メンバー リンクがネゴシエートされ、仮想テンプレート 500からクローニングされた MLP バンドルに追加されるように、ギガビット イーサネット インターフェイスにトンネルをセットアップする方法を示しています。

例19-7 MLP on LNS

aaa new-model
!
!
aaa authentication ppp default local
aaa authentication ppp TESTME group radius
aaa authorization network default local
aaa authorization network TESTME group radius
!
aaa session-id common
 
buffers small perm 15000
buffers mid perm 12000
buffers big perm 8000
 
 
!
vpdn enable
!
vpdn-group LNS_1
accept-dialin
protocol l2tp
virtual-template 500
terminate-from hostname LAC1-1
local name LNS1-1
lcp renegotiation always
l2tp tunnel receive-window 100
L2tp tunnel password 0 cisco
l2tp tunnel nosession-timeout 30
l2tp tunnel retransmit retries 7
l2tp tunnel retransmit timeout min 2
l2tp tunnel retransmit timeout max 8
!
!
interface GigabitEthernet2/0/0
ip address 210.1.1.3 255.255.255.0
negotiation auto
hold-queue 4096 in
!
!
interface Virtual-Template500
ip unnumbered Loopback1
peer default ip address pool pool-1
ppp mtu adaptive
ppp timeout authentication 100
ppp max-configure 110
ppp max-failure 100
ppp timeout retry 5
keepalive 30
ppp authentication pap TESTME
ppp authorization TESTME
ppp multilink
!
ip local pool pool-1 1.1.1.1 1.1.1.100
 
radius-server host 15.1.0.100 auth-port 1645 acct-port 1646 key cisco
radius-server retransmit 0
 

MLPoE LAC スイッチングの設定例

例19-8 に、MLPoE 接続を LNS に切り替え、DSL タグのフォワーディングも行うための LAC の設定例を示します。

例19-8 MLPoE LAC スイッチング

aaa new-model
!
multilink bundle-name authenticated
vpdn enable
!
vpdn-group LACoe_LFI
request-dialin
protocol l2tp
domain hello_oe
dsl-line-info-forwarding
initiate-to ip 192.168.125.54
local name LACoe_LFI
l2tp tunnel password 0 lab
!
username LNSoe_LFI nopassword
!
bba-group pppoe global
virtual-template 800
vendor-tag dsl-sync-rate service
!
interface GigabitEthernet4/0/0
no ip address
negotiation auto
!
interface GigabitEthernet4/0/0.1
encapsulation dot1Q 800
pppoe enable group global
!
interface GigabitEthernet4/1/0
ip address 192.168.125.53 255.255.255.0
negotiation auto
!
interface Virtual-Template800
no peer default ip address
keepalive 30
ppp authentication pap
ppp multilink
ppp multilink links maximum 1
!
 

MLP 接続の確認およびモニタ

MLP 接続の確認とモニタを行うには、特権 EXEC モードで次のコマンドを入力します。

 

コマンド
目的

Router# debug ppp multilink events

Bandwidth Allocation Control Protocol(BACP)に確立されたマルチリンク グループに影響するイベントについての情報を表示します。

Router# show atm pvc

ATM PVC とトラフィック情報をすべて表示します。

Router# show interfaces type number

ユーザが指定するインターフェイスの統計情報を表示します。特定のインターフェイスを指定しない場合、統計情報にルータに設定されたすべてのインターフェイスが表示されます。

Router# show interfaces virtual-access number [configuration]

指定された VAI に関するステータス、トラフィック データ、および設定情報を表示します。


) このコマンドは現在、システム トラフィックの統計情報だけを表示します。バンドル トラフィックの統計情報は表示されません。バンドル トラフィックの詳細については、show interfaces コマンドまたは show ppp multilink コマンドを参照してください。


number は、VAI の番号です。

(任意)configuration は、設定情報の出力を制限します。

Router# show interfaces multilink group-number [stat]

指定する MLP バンドルの設定情報を表示します。

group-number は、マルチリンク バンドルを特定する非ゼロ数です。

(任意)stat は、入力パケット数や出力パケット数など、MLP バンドルのトラフィック統計情報を表示します。

Router# show ppp multilink [bundle-interface]

ルータ上で設定されたすべての MLP バンドルおよびその PPP リンクについてのバンドル情報を表示します。

(任意)bundle-interface は、マルチリンク インターフェイスを指定します(Multilink5 など)。

bundle-interface を指定すると、コマンドは特定のバンドルのみの情報を表示します。

Router# show running-config

各インターフェイスの設定情報を含む現在のルータの設定情報を表示します。

バンドル カウンタとリンク カウンタ

MLP バンドル インターフェイスと全メンバー リンク インターフェイス上で show interface コマンドを入力すると、バンドル カウンタが全リンク インターフェイスの合計カウンタに一致すると推測されるかもしれませんが、実際はそうなりません。

各種のインターフェイスの統計情報は、これらのインターフェイスを実質的に経由するデータを反映します。バンドルを経由するデータは、リンクを経由しているデータと異なります。バンドルレベルのすべてのトラフィックは、最終的にリンクレベルを通過しますが、同様の形式にはなっていません。さらに、リンクはリンクプライベート トラフィック(リンクレベルのキープアライブなど)も伝送します。

次に、リンクレベルとバンドルレベルの数が一致しなくなる一部の原因について説明します(リンクプライベート トラフィックは無視します)。

マルチリンク フラグメンテーションが発生している可能性があります。バンドル レベルで単一のパケットが、リンク レベルで複数のパケットになります。

バンドル レベルのフレームには、2 バイト PPP ヘッダー(または一部の環境では 1 バイト ヘッダー)で構成されるバンドルレベルのカプセル化だけが含まれます。

リンクレベルのフレームには、メディア特有のカプセル化とフレーム同期のすべての形式で構成されるリンクレベルのカプセル化バイトが含まれます。この情報は、HDLC および PPPoA のヘッダーとトレーラを含みます。リンクレベルのカプセル化バイトには、使用されている場合、マルチリンク サブヘッダー(たとえば、シーケンス番号)も含まれます。


) マルチリンク サブヘッダーは、バンドル レベルに存在するため、パケット カプセル化には含まれません。さらに、リンクに置かれる前にフラグメントに追加されるカプセル化に含まれません。また、ネットワークレベルのデータグラム(たとえば、IP パケット)に追加されずに、フラグメンテーション エンジンに送信されます。


上記の原因により、リンク数がバンドル数より多くなる可能性があります。リンク レベルには、バンドル レベルでは表示されないオーバーヘッドが多数含まれます。

show interfaces multilink コマンドの確認例

例19-9 に、show interfaces multilink コマンドの出力例を示します。この例では、MLP バンドル 8 の設定情報とパケット統計情報が表示されます。

例19-9 show interfaces multilink コマンドの出力例

Router# show interfaces multilink 8
Multilink8 is up, line protocol is up
Hardware is multilink group interface
Internet address is 10.1.1.1/24
MTU 1500 bytes, BW 15360 Kbit, DLY 100000 usec, rely 255/255, load
1/255
Encapsulation PPP, crc 16, loopback not set
Keepalive not set
DTR is pulsed for 2 seconds on reset
LCP Open, multilink Open
Open:IPCP
Last input 15:24:43, output never, output hang never
Last clearing of "show interface" counters 15:27:59
Queueing strategy:fifo
Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
36 packets input, 665 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort
31 packets output, 774 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 collisions, 0 interface resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
0 carrier transitions

show ppp multilink コマンドの確認例

例19-10 に、show ppp multilink コマンドの出力例を示します。この例では、最初に MLP over ATM バンドル(Multilink3)の情報が表示されます。次に、アクティブおよび非アクティブなメンバー リンク数を含む、メンバー リンクに関する情報が表示されます。出力ではクラス フィールドが省略されています。すべてが非明示的に receive class 0 と transmit class 0 に含まれています。

例19-10 show ppp multilink コマンドの出力例

Router# show ppp multilink
 
Multilink3, bundle name is multilink_name-3
Endpoint discriminator is multilink_name-3
Bundle up for 3d21h, total bandwidth 128, load 1/255
Receive buffer limit 24384 bytes, frag timeout 1000 ms
Bundle is Distributed
0/0 fragments/bytes in reassembly list
1 lost fragments, 1 reordered
0/0 discarded fragments/bytes, 0 lost received
0x831D received sequence, 0x0 sent sequence
C10K Multilink PPP info
Bundle transmit info
send_seq_num 0x0
Bundle reassembly info
expected_seq_num: 0x00831E
Member links: 2 active, 0 inactive (max 10, min not set)
Vi5, since 3d21h, 16 weight, 82 frag size
Vi4, since 3d19h, 16 weight, 82 frag size No inactive multilink interfaces
 

次に、show ppp multilink コマンド出力のバンドルレベルのフィールドと行について説明します。

Bundle name is name ― バンドルの ID です。

Bundle up for time ― バンドルがアップ状態になってから経過した時間

load n/255 ― マルチリンクが BOD の目的で負荷を計算するバンドル上のトラフィック負荷。この負荷は、設定に応じて、すべてのトラフィック、またはインバウンド トラフィックまたはアウトバウンド トラフィックだけをカウントする可能性があります。

Receive buffer limit n bytes ― マルチリンクが各受信クラスに対してフラグメント リアセンブリ エンジンに格納できるフラグメント データの最大量。これは、設定されたスリッページ制約により算出されます。

Frag timeout n ms ― 紛失したことを宣言するまで、受信予定のフラグメントをマルチリンクが待機する最大時間。この制約は、他の手段でフラグメントの損失を検出できない場合にのみ適用されます。高速であることは、シーケンス番号に基づいた検出などであることを意味します。

Member links: ― バンドル内で現在アクティブなリンク数と非アクティブなリンク数。続いて、望ましい最小リンク数と最大リンク数が表示されます。実際の数が範囲外になる場合があります。

すべてのバンドル パラメータが表示されたあとに、バンドル内の個々のリンクに関する情報が表示されます。特定の環境では、各リンクのあとにさらにリンク レベルのパラメータが表示される場合があります。次に、個々のリンク パラメータについて説明します。

Weight ― ロード バランシング用に重量が使用されます。データは、重量に比例してメンバー リンク間に分配されます。重量は、マルチリンクがリンクの有効な帯域幅として持っている概念に比例します。そのため、マルチリンクは帯域幅の割合に応じて、リンクにデータを有効に分配します。

リンクの有効な帯域幅は、設定された帯域幅の値になります(マルチリンクが、設定された帯域幅の 0.8 倍の値を使用する非同期回線の場合を除く)。この例外が発生するのは、非同期回線では、実際のデータを伝送するのにせいぜい 8/10 の raw 帯域幅を使用でき、残りの帯域幅がフレーム同期オーバーヘッドで利用されるからです。

以前は、重量もそのリンクで生成されたフラグメント サイズを制御していましたが、現在は Cisco IOS ソフトウェアが個々のフラグメント サイズ値を計算します。

Frag size ― そのリンクで生成できる最大フラグメントのサイズ。これはフラグメントによって伝送された MLP ペイロードのサイズで、MLP ヘッダーまたはリンク レベルのフレーム同期が含まれません。

Unsequenced ― シリアル リンクが順番どおりになっていないので、ピアによって伝送された順序でパケットが着信しない可能性があります。これを補正するために、マルチリンクは紛失したフラグメント検出メカニズムの条件を緩和します。

Receive only(または receive only pending) ― リンクがアイドル モードであるか、アイドル モードに移行するところです。通常、リンクへの着信データの処理は継続されますが、リンクにはデータが伝送されません。リモート システムでは、リンクにデータを送信しないことが予想されます。

show interfaces multilink stat コマンドの確認例

例19-11 に、show interfaces multilink stat コマンドの出力例を示します。この例では、指定された各スイッチング パスの入力パケット数や出力パケット数が表示されます。

例19-11 show interfaces multilink stat コマンドの出力例

Router# show interfaces multilink 8 stat
Multilink 8
Switching path Pkts In Chars In Pkts Out Chars Out
Processor 36 665 31 774
Route cache 0 0 0 0
Total 36 665 31 774

関連資料

ここでは、この章に記載されている機能のその他のシスコ マニュアルへのハイパーリンクを示します。マニュアルを表示するには、ブルーで強調表示されているマニュアル名またはマニュアルのセクションをクリックしてください。マニュアル名の下に該当するセクションへのパスが付記されている場合もあります。

 

機能
マニュアル

Multilink PPP(MLSP; マルチリンク PPP)

Cisco IOS Dial Services Configuration Guide:Terminal Services 』Release 12.1

Part 4:「PPP Configuration」>「Configuring Media-Independent PPP and multilink PPP」

MLP over ATM

RFC 1990、『 The PPP Multilink Protocol

Designing and Deploying Multilink PPP over Frame Relay and ATM 』テクニカル ノート

MLP over Serial

RFC 1990、『 The PPP Multilink Protocol

LFI

Cisco 10000 Series Router Quality of Service Configuration Guide

「Fragmenting and Interleaving Real-Time and Nonreal-Time Packets」

Link Fragmentation and Interleaving for Frame Relay and ATM Virtual Circuits 』Release 12.1(5)T フィーチャ モジュール

Cisco IOS Quality of Service Solutions Configuration Guide

「Link Efficiency Mechanisms」>「Link Efficiency Mechanisms Overview」> 「Link Fragmentation and Interleaving for Frame Relay and ATM VCs」

「Configuring Link Fragmentation and Interleaving for Frame Relay and ATM Virtual Circuits」

RFC 1990、『 The PPP Multilink Protocol

PPP カプセル化

RFC 1661、『 The Point-to-Point Protocol

Cisco IOS Wide-Area Networking Configuration Guide 』Release 12.2

「Configuring Broadband Access:PPP and Routed Bridge Encapsulation」