Cisco 10000 シリーズ ESR ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
システムの起動および基本的な 設定作業
システムの起動および基本的な設定作業
発行日;2012/01/15 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

システムの起動および基本的な設定作業

起動時のCisco 10000シリーズESRの設定

起動時の表示

セットアップ機能による基本的な設定

システム コンフィギュレーション ダイアログの使用

基本的なシステムの設定手順

グローバル コンフィギュレーション モードでの基本的な設定

Cisco 10000シリーズESRの基本的な管理

ファイルシステムの管理

ファイルシステム

フラッシュ ディスクのフォーマット

実行コンフィギュレーションへのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー

NVRAMより大きいコンフィギュレーション ファイルの管理

冗長PREの管理

PREコンフィギュレーションの同期化

冗長ペア間でのフェールオーバーの強制

ソフトウェアのアップグレード

シングルPREでのソフトウェアのアップグレード

冗長PREのソフトウェアのアップグレード

システム ブート パラメータの管理

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタ設定値の変更

コンフィギュレーション レジスタの設定値

ライン カードのインストレーションの準備

新しく搭載されたライン カードに対するCisco 10000の動作

ライン カード用のスロットの準備

ライン カードのリセット

システムの起動および基本的な設定作業

この章では、Cisco 10000シリーズESRの基本的な実行コンフィギュレーションを作成および管理する手順について説明します。一連のセットアップ作業を、次の3フェーズに分けて説明します。

 

起動時のCisco 10000シリーズESRの設定

ここでは、Cisco 10000のセットアップ機能またはCisco IOS CLI(コマンドライン インターフェイス)を使用して、Cisco 10000シリーズESRの基本的な実行コンフィギュレーションを作成する手順について説明します。作成後に設定を変更する方法については、次の資料を参照してください。

このマニュアルのライン カードに関する章およびソフトウェアの設定に関する章

Cisco 10000 Series ESR Useful Links 』(オンライン)

Cisco IOSのコンフィギュレーション マニュアルおよびコマンド リファレンス

新しいCisco 10000シリーズESRをセットアップするには、Performance Routing Engine(PRE)のコンソール ポートに、端末または端末サーバを接続する必要があります。管理イーサネット経由でCisco 10000シリーズESRを使用するように設定する場合は、ルータのIPアドレスを準備しておく必要があります。図 2-1に、PREの前面プレートを示します。

図 2-1 PRE前面プレート

 

起動時の表示

Cisco 10000シリーズESRに電源投入するかまたは reload コマンドを入力すると、コンソール画面に次のようなメッセージが表示されます。

Restricted Rights Legend
 
Use, duplication, or disclosure by the Government is
subject to restrictions as set forth in subparagraph
(c) of the Commercial Computer Software - Restricted
Rights clause at FAR sec. 52.227-19 and subparagraph
(c) (1) (ii) of the Rights in Technical Data and Computer
Software clause at DFARS sec. 252.227-7013.
 
cisco Systems, Inc.
170 West Tasman Drive
San Jose, California 95134-1706
 
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) 10000 Software (C10K-P6-M), Version 12.0(20000413:055718)
[20000413:010004 104]
Copyright (c) 1986-2000 by cisco Systems, Inc.
Compiled Thu 13-Apr-00 04:20 by chrel
Image text-base: 0x60008900, data-base: 0x60A6E000
 
cisco C10000 (CRE-RP) processor with 114688K/16384K bytes of memory.
Processor board ID 00018655341
R7000 CPU at 262Mhz, Implementation 39, Rev 1.0, 256KB L2, 2048KB L3 Cache
Unknown midplane, Version 1.0
 
Last reset from register reset
Toaster processor tmc0 is running.
Toaster processor tmc1 is running.
1 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
1 FastEthernet/IEEE 802.3 interface(s)
509K bytes of non-volatile configuration memory.
 
40960K bytes of ATA PCMCIA card at slot 0 (Sector size 512 bytes).
32768K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256KB).
 
Press RETURN to get started!
 

セットアップ機能による基本的な設定

Cisco 10000シリーズESRに初めて電源投入すると、起動ウィンドウが表示され、そのあとセットアップ機能がロードされます。この機能は、イネーブルEXECモードで setup コマンドを実行して開始することもできます。

セットアップ機能は、ルータのコンフィギュレーション ファイル(新品のルータに入っているデフォルト設定、またはユーザがルータ用に作成した設定)を変更します。セットアップ機能では、システム コンフィギュレーション ダイアログと呼ばれる質問と答えのシーケンスを使用して、ルータの設定を1段階ずつ行います。

システム コンフィギュレーション ダイアログの使用

システム コンフィギュレーション ダイアログを使用して、基本的な設定作業を行うことができます。表示される質問に対する答えを入力し、 Enter キーを押すことにより、ダイアログを進めていきます。ほとんどの場合、疑問符( ? )を入力することにより、詳しい情報を表示できます。ダイアログ全体を通じて、角カッコ[ ]で囲まれたデフォルト値が示されます。


ヒント Ciscoルータの使用経験がある場合は、「グローバル コンフィギュレーション モードでの基本的な設定」に記載されている手順でルータを設定してもかまいません。


コンフィギュレーション ダイアログをキャンセルするには、 Ctrl-C を押します。また、このダイアログでは、次の2つのコンフィギュレーション タイプのどちらかを選択できます。

基本コンフィギュレーション セットアップ ― システム管理に必要な最小限の接続設定だけを行います。

拡張セットアップ ― 各インターフェイスについて設定するかどうかをユーザに質問します。これは一般にCisco 10000シリーズESRの設定には適していません。詳細については、 IOS の『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』を参照してください。

基本的なシステムの設定手順

システム コンフィギュレーション ダイアログを使用して基本的な設定を行う手順は、次のとおりです。


ステップ 1 コンフィギュレーション ダイアログを続けるかどうかという質問が表示されます。 yes を入力してください。イネーブル プロンプトに戻るには、 no を入力します。

--- System Configuration Dialog ---
Continue with configuration dialog? [yes/no]: yes
 

ステップ 2 基本的な管理セットアップを実行するには、 yes を入力します。

Would you like to enter basic management setup? [yes/no]: yes
 

ステップ 3 host name を入力します。ホスト名は、Cisco IOSプロンプトの一部として表示されるようになります。

Enter host name [Router]: my-router
 

ステップ 4 シークレット パスワードを入力します。このパスワードは、コンフィギュレーション ファイルでは暗号形式で表示されます。

Enter enable secret: my_secret
 

ステップ 5 イネーブル パスワードを入力します。シークレット パスワードを指定しなかった場合、このパスワードが使用されます。

Enter enable password: my_password
 

ステップ 6 Telnetセッションで使用するパスワードを指定します。

Enter virtual terminal password: my_vt
 

ステップ 7 SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を使用してルータにアクセスするには、次のプロンプトで yes を入力します。SNMPを使用しない場合には、 no を入力します。

Configure SNMP Network Management? [yes]: yes
 

ステップ 8 SNMPコミュニティ ストリングを指定します。

Community string [public]: public
 

SNMPに関する質問に答えると、セットアップ スクリプトによって一連のインターフェイスが表示されます。例:

Interface
IP-Address
OK?
Method
Status
Protocol
Ethernet0/0/0

unassigned

YES

unset

up

up

FastEthernet0/0/0

unassigned

NO

unset

up

up


) Ethernet 0/0/0を設定することはできません。このインターフェイスはバックプレーンに割り当てられています。


ステップ 9 ネットワーク接続を確立するため、FastEthernetインターフェイスのインターフェイス名を入力します。

Enter interface name used to connect to the management network from the above interface summary: FastEthernet0/0/0
 

ステップ 10 コネクタのタイプは、デフォルト値をそのまま使用します。Cisco 10000のイーサネット ポートで使用できるコネクタは、RJ-45だけです。

Configuring interface FastEthernet0/0/0:
Use the 100 Base-TX (RJ-45) connector? [yes]: yes
 

ステップ 11 Cisco 10000 ESRとリモート デバイスが両方とも同じモードを使用するように設定します。

Operate in full-duplex mode? [no]: no
 

ステップ 12 ネットワーク接続を確立するには、IPを設定する必要があります。

Configure IP on this interface? [yes]: yes
 

ステップ 13 IPアドレスを指定します。

IP address for this interface: 172.27.48.209
 

ステップ 14 IPアドレスのサブネット マスクを入力します。

Subnet mask for this interface [255.255.0.0] : 255.255.0.0
 

これまでに入力した情報と、インターフェイスをイネーブルにするいくつかのデフォルト コマンド( no shutdown コマンドなど)が表示されます。例:

The following configuration command script was created:
hostname c10000
enable secret 5 $1$uror$EFU0hKOBQXhk975qKFZlL0
enable password lab
line vty 0 4
password lab
no snmp-server
!
no ip routing
!
interface FastEthernet0/0/0
no shutdown
media-type 100BaseX
half-duplex
ip address 172.27.48.209 255.255.0.0
!
end
 

ステップ 15 セットアップ スクリプトの最後で、コンフィギュレーション ファイルを保存せずに終了する、セットアップ スクリプトを始めからやり直す、またはコンフィギュレーション ファイルを保存する、のいずれかを選択することができます。

[0] Go to the IOS command prompt without saving this config.
[1] Return back to the setup without saving this config.
[2] Save this configuration to nvram and exit.
 
Enter your selection [2]:
 

ステップ 16 コンフィギュレーション ダイアログを終了したら、 ip routing コマンドを入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始しIPルーティングをイネーブルにします。

router(config)# ip routing
 


 

 

 

新しいルーティング機能の実装

ルーティング プラットフォームが稼働を開始したあとで、ネットワーク管理者が新機能の実装を決定することがあります。実装に先立って、ネットワーク管理者は次のような問題について検討しなければなりません。

ネットワーク インフラストラクチャに安全に付加価値をつけるために必要な知識とは何か

検討している機能は、電気通信事業に必須のサービスか

これらの機能によって、収益の増大が見込めるか

これらの機能によって、サービス対象顧客数をさらに増加できるか

これらの機能によって、特定のビジネス分野で競争力が高められるか(たとえば、アクセス分野での競争力の強化を図る中継キャリアなど)

ある機器への評判に基づいてサービスを提供してよいか(たとえば、規格への準拠、信頼性の高さ、ブランド名で知られる機器など)

次のような人々も、機能追加についての意思決定に関与します。

マーケティング部門 ― 新機能を実装した場合のビジネス ケースの開発に協力します。

ネットワーク設計者 ― 新機能の実装によるトラフィック パターンまたは使用状況への影響を査定します。技術担当マネージャおよびネットワーク設計者が、テスト手順および評価基準を作成します。

実装グループ ― 他部門と協力して、新機能を実装するためのメンテナンス期間を決定します。

ほとんどの場合、新しい機器の導入を容易にし、顧客へのサービスに支障をきたさないようにするため、段階的に機能を導入していく方式が採られます。

これで、ライン カードを設定する準備が整いました。ライン カードを設定するには、設定する各ライン カードの章に進んでください。ライン カードの設定に関する全般的な説明は、「ライン カードのインストレーションの準備」を参照してください。

グローバル コンフィギュレーション モードでの基本的な設定

次のコマンド シーケンスを使用して、 setup コマンドを使用する場合と同様の基本的な設定を作成することができます。

Router# configure terminal
Router(config)# hostname my_router
Router(config)# enable secret my_secret
Router(config)# enable password my_password
Router(config)# snmp-server community public
Router(config)# ip routing
Router(config)# interface FastEthernet0/0/0
Router(config-if)# no shutdown
Router(config-if)# media-type 100BaseX
Router(config-if)# half-duplex
Router(config-if)# ip address 3.5.3.45 255.255.0.0
Router(config-if)# end
Router# copy running-config startup-config
 

これで、ライン カードを設定する準備が整いました。ライン カードを設定するには、設定する各ライン カードの章に進んでください。ライン カードの設定に関する全般的な説明は、「ライン カードのインストレーションの準備」を参照してください。

Cisco 10000シリーズESRの基本的な管理

Cisco 10000 ESRの基本的な管理は、主に次の4つの作業で構成されます。

「ファイルシステムの管理」

「冗長PREの管理」

「ソフトウェアのアップグレード」

「システム ブート パラメータの管理」

ファイルシステムの管理

ここでは、Cisco 10000シリーズESRで使用するファイルシステムについて説明すると共に、ファイルシステムに対する次の基本的な作業手順について説明します。

「フラッシュ ディスクのフォーマット」

「実行コンフィギュレーションへのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー」

「NVRAMより大きいコンフィギュレーション ファイルの管理」

ファイルシステム

Cisco 10000シリーズESRには、 表 2-1 に示すファイルシステムがあります。

 

表 2-1 Cisco 10000シリーズESRの主要ファイルシステム

ファイルシステム
CLIでのファイルシステム名
説明

ブートフラッシュ
セカンダリ ブートフラッシュ

bootflash:
sec-bootflash:

イメージ ファイルおよびダンプ ファイルを保管します。

NVRAM
セカンダリNVRAM

nvram:
sec-nvram:

一般に、システムのデフォルト コンフィギュレーション ファイルおよびスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを保管します。

システム

system:

実行コンフィギュレーションおよびその他のシステム ファイルを保管します。

ディスク0
ディスク1
スロット0
スロット1
セカンダリ ディスク0
セカンダリ ディスク1
セカンダリ スロット0
セカンダリ スロット1

disk0:
disk1:
slot0:
slot1:
sec-disk0:
sec-disk1:
sec-slot0:
sec-slot1:

ディスクは、ATAフラッシュ ディスク(48 MBまたは128 MB)を表します。

スロットは、フラッシュ メモリ カード(8 MB、16 MB、または20 MB)を表します。

0は、PREの左側のスロットを表します。

1は、PREの右側のスロットを表します。

セカンダリは、冗長システムのセカンダリPREを表します。

FTP
TFTP
RCP

ftp:
tftp:
rcp:

リモートに保管されているファイルにアクセスするために使用するプロトコル。

フラッシュ メモリ ディスクと、それより小さいフラッシュ メモリ カードについては、ほぼ同じコマンドを使用します。主な構文の違いは、フラッシュ メモリ ディスクの場合はdisk0:またはdisk1:、フラッシュ メモリ カードの場合はslot0:またはslot1:を指定することです。

イネーブルEXECコマンド dir del 、および copy を使用して、ファイルシステムの内容を管理できます。また、コマンド mkdir および rmdir を使用して、フラッシュ ディスク上のディレクトリを作成および削除できます。コマンド squeeze および undelete は、フラッシュ ディスクに対しては使用できません。詳細については、Cisco IOSの『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』を参照してください。

フラッシュ ディスクのフォーマット

ルータに付属のフラッシュ メモリ ディスクには、ルータを起動するためのデフォルトのCisco IOSイメージが保管されています。ここでは、フラッシュ ディスクをフォーマットする手順について説明します。


注意 このフォーマット手順を実行すると、フラッシュ メモリ カードまたはフラッシュ メモリ ディスク上のすべての情報が消去されます。

フラッシュ メモリ ディスクをフォーマットするには、イネーブルEXECモードを開始し、PCMCIAスロット0またはスロット1にフラッシュ メモリ ディスクを挿入している必要があります。 format disk n : コマンドを入力してディスクをフォーマットします。次の例は、 format disk0: コマンドを入力した結果を示しています。

Router# format disk0:
All sectors will be erased, proceed? [confirm]
Enter volume id (up to 30 characters): MyNewdisk
Formatting sector 1
Format device slot0 completed
Router#
 

これで、新しいフラッシュ メモリ ディスクが使用可能になりました。

実行コンフィギュレーションへのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー

NVRAMのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを実行コンフィギュレーションにコピーするには、 copy startup-config running-config コマンドを使用します。スタートアップ コンフィギュレーション ファイルのサイズがNVRAMの限界である512 KBに近い場合は、後述する手順に従って、ファイルを圧縮または再配置する必要があります。


ヒント コンフィギュレーション ファイルが大きい場合は、ピーク時間外に
copy startup-config running-configコマンドを実行してください。このコマンドを実行すると、システムがスタートアップ コンフィギュレーションと実行コンフィギュレーションを結合する数分の間、トラフィック処理が遅くなることがあります。


NVRAMより大きいコンフィギュレーション ファイルの管理

NVRAMのサイズ(512 KB)を超えるコンフィギュレーション ファイルを維持するには、ファイルを圧縮または再配置する必要があります。ここでは、それぞれの手順について例を示します。詳細については、 IOS の『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』を参照してください。

コンフィギュレーション ファイルの圧縮

コンフィギュレーション ファイルをNVRAMに保管するために圧縮するには、 service compress-config グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。圧縮ファイルは非圧縮ファイルと比較して、ロードするのに数分長く時間がかかることがあります。

コンフィギュレーション ファイルを圧縮するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して、次のコマンドを使用します。


ステップ 1 コンフィギュレーション ファイルを圧縮することを指定します。

Router(config)# service compress-config
 

ステップ 2 グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

Router(config)# end
 

ステップ 3 いずれかのcopyコマンドを使用して、新しい設定をコピーします。例:

Router# copy running-config startup-config
 
Building configuration...
Compressing configuration from 129648 bytes to 11077 bytes
[OK]
 


 

圧縮機能をキャンセルするには、 no service compress-config コマンドを使用します。


) NVRAMの3倍を超えるサイズのコンフィギュレーションをロードしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。
[buffer overflow ― file-size/buffer-size bytes]


フラッシュ ディスクへのコンフィギュレーションの再配置

フラッシュ ディスクからスタートアップ コンフィギュレーションを実行するには、イネーブルEXECモードを開始して、次のコマンドを使用します。


ステップ 1 現在のスタートアップ コンフィギュレーションを新しい場所にコピーします。次の例では、TFTPサーバのコンフィギュレーション ファイルをスロット0のフラッシュ ディスクにコピーしています。

Router# copy tftp://172.16.2.15/example-config disk0:router-config
 

ステップ 2 グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Router# configure terminal
Router(config)#
 

ステップ 3 コンフィギュレーション ファイルを格納するバッファは、通常、NVRAMのサイズ(512 KB)に設定されています。コンフィギュレーション ファイルがこれより大きい場合は、大きいバッファが必要です。コンフィギュレーション コマンドを格納するバッファのサイズを変更します。

Router(config)# boot buffersize 1024000
 

ステップ 4 CONFIG_FILE変数を設定して、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルがフラッシュ メモリに存在することを指定します。次の例では、ブート コンフィギュレーション ファイルがスロット0に存在し、ファイル名は router-config であることをシステムに指示しています。

Router(config)# boot config disk0:router-config
 

ステップ 5 グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

end
 

ステップ 6 実行コンフィギュレーションの変更が終了したら、新しい設定を保存します。

Router# copy running-config startup-config
 


 

この手順の結果、Cisco 10000シリーズESRを再起動すると、フラッシュ ディスク0に存在するコンフィギュレーション ファイルがロードされます。

冗長PREの管理

ここでは、冗長PREのフェールオーバー方式を管理する手順について説明します。

PREコンフィギュレーションの同期化

PRE間の冗長動作は、ユーザが指定する必要はありません。Cisco 10000 ESRに2つのPREを搭載すると、それらのPREは自動的に冗長ペアとして動作します。

デフォルトでは、冗長PREは、すべてのクリティカル ファイルを自動的に同期化するように設定されます。 auto-sync コマンドを使用して、同期化するファイルを指定できます。


ステップ 1 redundancyコンフィギュレーション サブモードを選択します。

Router(config)# redundancy
 

ステップ 2 main-cpuコンフィギュレーション サブモードを選択します。

Router(config-r)# main-cpu
 

ステップ 3 自動同期化するファイルを指定します。例:

Router(config-r-mc)# auto-sync startup-config
 


 

main-cpuサブモードで入力したコンフィギュレーション オプションは、セカンダリPREには作用せず、プライマリPREだけに作用します。

auto-sync コマンドのオプションは、次のとおりです。

auto-sync [startup-config | running-config | bootvar | config-register | standard]
[no] auto-sync [startup-config | running-config | bootvar | config-register | standard]
 

ここで

startup-config ― スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを同期化するようにPREに指示します。

スタートアップ コンフィギュレーションの同期化をオフにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

running-config ― 実行コンフィギュレーション ファイルを同期化するようにPREに指示します。

実行コンフィギュレーションの同期化をオフにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

bootvar ― ブート変数を同期化するようにPREに指示します。

ブート変数の同期化をオフにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

config-register ― コンフィギュレーション レジスタ値を同期化するようにPREに指示します。

コンフィギュレーション レジスタの同期化をオフにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

standard ― 上記 すべて を同期化するようにPREに指示します。

上記の自動同期化機能を すべて オフにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

auto-sync コマンドのデフォルトは、 auto-sync standard です。

冗長ペア間でのフェールオーバーの強制

冗長ペアのプライマリ デバイスおよびセカンダリ デバイスを手動で強制的にフェールオーバーさせるには、 redundancy force-failover コマンドを使用します。プライマリPREを交換するときは、プライマリPREおよびセカンダリPREの役割を手動で強制的に逆転させます。そのあとでPREを交換すれば、トラフィックに対する影響は最小限で済みます。

Router# redundancy force-failover main-cpu
 

このコマンドを実行しても、ハードウェア リセット時のようにアラームは生成されません。

次の例では、セカンダリPREがアクティブになるように設定しています。

Router# redundancy force-failover main-cpu

ソフトウェアのアップグレード

ここでは、Cisco 10000シリーズESRでCisco IOSイメージをアップグレードする手順について説明します。

シングルPREでのソフトウェアのアップグレード

シングルPRE上のソフトウェアをアップグレードする手順は、次のとおりです。


ステップ 1 TFTPサーバからIOSイメージをスロット0のフラッシュ ディスクにコピーします。

Router# copy tftp disk0:
Address or name of remote host [172.31.53.64]?
Source filename [c10000/c10k-p6-mz]?
c10000/c10k-p6-mz
Accessing
tftp://172.31.53.64/c10000/c10k-p6-mz
.
Loading c10000/c10k-p6-mz from
172.31.53.64 (via FastEthernet0/0/0):
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!...
[OK - 5717476/11433984 bytes]
5717476 bytes copied in 250.840 secs (22869 bytes/sec)
Router#
 

ステップ 2 Cisco 10000 ESRに、新しいブート イメージの保管場所を指定します。次の例では、イメージ[c10k-p6-mz]の保管場所としてdisk 0を指定しています。

Router(config)# boot system flash disk0:c10k-p6-mz
 

ステップ 3 実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

Router# copy running-config startup-config
 

ステップ 4 reload コマンドを入力して、ソフトウェアをリロードします。

Router# reload
 


 

これで、システムは新しいCisco IOSイメージを使用するようになります。

冗長PREのソフトウェアのアップグレード

ここでは、冗長PREでソフトウェアをアップグレードする手順について説明します。ここで説明する手順を行うには、PREの冗長構成を auto-sync standard (デフォルト)として設定している必要があります。「PREコンフィギュレーションの同期化」を参照してください。


ステップ 1 TFTPサーバからIOSイメージをスロット0のフラッシュ ディスクにコピーします。

Router# copy tftp disk0:
Address or name of remote host [172.31.53.64]?
Source filename [c10000/c10k-p6-mz]?
c10000/c10k-p6-mz
Accessing
tftp://172.31.53.64/c10000/c10k-p6-mz
.
Loading c10000/c10k-p6-mz from
172.31.53.64 (via FastEthernet0/0/0):
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!...
[OK - 5717476/11433984 bytes]
5717476 bytes copied in 250.840 secs (22869 bytes/sec)
Router#
 

ステップ 2 スロット0のセカンダリPREフラッシュ ディスクに、同じイメージをコピーします。

Router# copy tftp sec-disk0:
 

出力は、ステップ1と同じです。

ステップ 3 Cisco 10000 ESRに、新しいブート イメージの保管場所を指定します。次の例では、イメージ[c10k-p6-mz]の保管場所としてdisk 0を指定しています。

Router(config)# boot system flash disk0:c10k-p6-mz

ステップ 4 実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

Router# copy running-config startup-config
 

ステップ 5 セカンダリPREをリセットし、再起動して新しいイメージを使用するようにします。

Router# hw-module sec-cpu reset
 

ステップ 6 セカンダリPREへのカットオーバーを強制的に実行し、プライマリPREが再起動して新しいイメージを使用するようにします。

Router# redundancy force-failover main-cpu
 


 

これで、両方のPREが新しいCisco IOSイメージを実行するようになります。

システム ブート パラメータの管理

ここでは、IOSを使用してPREブート パラメータを変更する手順について説明します。

ブート処理中、システムは特定のシステム パラメータを定義するソフトウェア コンフィギュレーション レジスタを読み取ります。ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタは、NVRAM内の16ビット レジスタであり、次の特性を定義します。

ルータの稼働に必要なCisco IOSソフトウェア イメージのソース

システム ソフトウェアがNVRAMの内容を無視すべきかどうか

Break機能の動作

ブート パラメータを変更して、Cisco 10000シリーズESRをカスタマイズできます。たとえば、一部のラボ環境における一般的なコンフィギュレーション レジスタ設定は、0x2100です。この設定を使用してシステムが起動し、ROMモニタ プロンプトが表示された場合、技術者はrommonプロンプトで boot コマンドを入力して特定のイメージをロードすることができます(詳細については、Cisco IOSの『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』を参照してください)。

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタ設定値の変更

システム ソフトウェアの稼働中にソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値を変更する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 グローバル コンフィギュレーション モードで、 config-register value コマンドを入力してソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの内容を設定します。valueは、0xで始まる16進数値です。例:

Router(config)# config-register 0x2100
 

4ビットのvalueパラメータとして入力できる設定値については、 表 2-2 の16進数値の欄を参照してください。

ステップ 2 Ctrl-Z を入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

Router(config)# Ctrl-Z
Router#
 

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの新しい内容がNVRAMに保存されます。これらの新しい設定値は、システムをリロードするか、ルータを再起動した時点で有効になります。

ステップ 3 新しいソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値を表示するには、 show version コマンドを使用します。

Router# show version
.
.
.
#Configuration register is 0x141 (will be 0x2100 at next reload)
 

ステップ 4 コンフィギュレーション ファイルを保存して、新しいソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値を保存します。

Router# copy running-config startup-config
 

ステップ 5 ルータを再起動します。

ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの設定値は、システムをリロードした時点で有効になります。そのためには、コンソールから reload コマンドを入力するか、またはルータを再起動します。


 

コンフィギュレーション レジスタの設定値

表 2-2 に、ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの変更方法を要約します。詳細については、Cisco IOSの『 Configuration Fundamentals Command Reference 』を参照してください。


) ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタの出荷時のデフォルト値は、0x2102です。この値は、次の情報を組み合わせたものです。バイナリビット8 = 0x0100、ビット00 ~ 03 = 0x0002、およびビット13 = 0x2000


 

表 2-2 ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタのビット定義

ビット番号
16進数値
意味および機能

00~03

0x0000~0x000F

ルータの稼働に必要な、デフォルトのCisco IOSソフトウェア イメージのソースを定義します。

00 ― システムは電源投入時にROMモニタ プロンプト(rommon>)を表示し、ユーザがrommon boot コマンドを入力して手動でシステムを起動するまで待機します。

01 ― システムは電源投入時に、PREのフラッシュ メモリSIMMで最初に検出されるシステム イメージを自動的に起動します。

02~0F ― システムは電源投入時に、ネットワーク上のTFTPサーバに保管されているデフォルトのCisco IOSソフトウェア イメージから自動的に起動します。この設定を行うには、PREのファスト イーサネット ポートが設定され、稼働している必要があります。この設定により、デフォルトのファイル名を無効にするbootシステム コマンドもイネーブルになります。

06

0x0040

システム ソフトウェアがNVRAMの内容を無視するようにします。

07

0x0080

Original Equipment Manufacture(OEM)ビットをイネーブルにします。

08

0x0100

Break機能を30秒後にディセーブルにします。

09

0x0200

使用されません。

10

0x0400

0.0.0.0 IPアドレスに基づくブロードキャスト

11および12

0x0800~0x1000

コンソールのボーレートを定義します(デフォルトの設定値は9600ボー)。

13

0x2000

フラッシュSIMMからイメージを起動します。

14

0x4000

サブネット ブロードキャスト アドレスを使用したブロードキャスト

15

0x8000

診断メッセージをイネーブルにし、NVRAMの内容を無視します。

ライン カードのインストレーションの準備

ここでは、ライン カードの設定についての概要を説明します。

新しく搭載されたライン カードに対するCisco 10000の動作

ここでは、新しく搭載されたライン カードに対しCisco 10000シリーズESRがどのような処理を行うかを説明します。

シャーシにライン カードを取り付けると、ソフトウェアはそのカードを識別し、実行コンフィギュレーション ファイルの内容に応じて、次の3つの動作のいずれかを行います。

実行コンフィギュレーション ファイルに指定されていないカードの場合は、システムは実行コンフィギュレーション ファイルに基本的な設定を入力します。たとえば、スロット4にGigabit Ethernet Line Cardを搭載すると、実行コンフィギュレーションに次の行が追加されます。

card 4/0 1gigethernet-1
.
.
.
interface GigabitEthernet4/0/0
no ip address
no ip directed-broadcast
no cdp enable
 

実行コンフィギュレーション ファイルに指定されているカードおよびスロットである場合は、システムはカードにその設定を適用します。

実行コンフィギュレーション ファイルに指定されているカードとは異なるタイプのカードである場合は、ソフトウェアは新しく搭載されたカードの基本的な設定で設定を置き換えます。

スロットが使用するように設定されているカードのタイプを調べるには、 show running-config コマンドを実行します。


ヒント ほとんどのshowコマンドでは、パイプ文字およびbegin引数がサポートされています。たとえば、show running-config | begin card コマンドを使用して、Cisco 10000シリーズESRに設定されているカードの一覧部分から実行コンフィギュレーション ファイルの表示を開始することができます。


ライン カード用のスロットの準備

表 2-3 に示すグローバル コンフィギュレーション コマンドのいずれかを使用して、スロットに特定のライン カードを搭載できるように準備することができます。Cisco 10000シリーズESRシャーシにまだ搭載していないライン カード用のインターフェイスを設定する必要がある場合に、 card コマンドを使用します。

 

表 2-3 カードの準備用コマンド

コマンドライン
説明
card slot/subslot 1gigethernet-1

Gigabit Ethernet Line Card用に準備します。

card slot/subslot 1oc12pos-1

OC-12 POS Line Card用に準備します。

card slot/subslot 6cht3-1

Channelized T3 Line Card用に準備します。

card slot/subslot 1choc12-1

Channelized OC-12 Line Card用に準備します。

card slot/subslot 1oc12atm-1

OC-12 ATM Line Card用に準備します。

まだ搭載していないカードに関するコンフィギュレーション ファイルのエントリを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

ライン カードのリセット

イネーブルEXECモード hw-module コマンドを使用して、ライン カードをリセットできます。例:

Router# hw-module slot 2 reset
Router#
 

 

設定の移行

サービス プロバイダーが新しいルータへ設定を移行する場合、通常、段階的なアプローチを採用します。場合によっては、まず特定の顧客について重点的に対処し、顧客の期待度を探り、潜在的なボトルネックを明らかにすることもあります。

有効なアプローチを立案したあと、サービス プロバイダーは各種の方法で顧客のアップグレードを続行します。たとえば、地域別(有線テレフォニーの場合)またはリモートDigital Loop Carrier(DLC;デジタル ループ キャリア)端末別にアップグレードを行います。

一般的なアクセス サービスにT1を使用している場合、サービス プロバイダーは一般に各Central Office(CO;セントラル オフィス)ベースでアップグレードを行います。サービス プロバイダーはこの各段階で、「変更オーダ」を発行します。

移行するインターフェイスが複数ある場合は、時間の節約のためにテキスト プロセッサを使用し、いくつかのコンフィギュレーション ファイルをカット&ペーストして新しいコンフィギュレーション ファイルを作成します。ワープロ機能(単語や式のファイル全体にわたっての置換など)をサポートするテキスト プロセッサは、ごく基本的なものでかまいません。