Cisco CRS キャリア ルーティング システム 16 スロット ラインカード シャーシ システム説明
シャーシの冷却システム
シャーシの冷却システム
発行日;2013/10/07 | 英語版ドキュメント(2012/08/20 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

シャーシの冷却システム

冷却システムの概要

16 スロット ラインカード シャーシのエアーフロー

冷却システムの動作

ラインカード シャーシのファン コントローラ冗長性

16 スロット ラインカード シャーシ ファン トレイ

16 スロット ラインカード シャーシ ファン コントローラ カード

シャーシの冷却システム

この章では、Cisco CRS-1 シリーズ Carrier Routing System の 16 スロット ラインカード シャーシの冷却システムを構成するコンポーネントについて説明します。ここで説明する内容は、次のとおりです。

「冷却システムの概要」

「16 スロット ラインカード シャーシのエアーフロー」

「冷却システムの動作」

「ラインカード シャーシのファン コントローラ冗長性」

「16 スロット ラインカード シャーシ ファン トレイ」

「16 スロット ラインカード シャーシ ファン コントローラ カード」

冷却システムの概要

Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシの冷却システムは周囲の空気をシステムに吹き込コンポーネントと制御システムから成り、熱を放散してシステムを望ましい温度範囲に維持します。Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシの冷却システムは、次のコンポーネントから構成されます。

ファン トレイ 2 台

ファン コントローラ カード 2 枚

シャーシのカードおよびモジュールに分散配置された温度センサー

冷却システムを制御するオペレーティング ソフトウェア

エアー フィルタ

吸排気口およびベゼル

空のシャーシ スロット用インピーダンス キャリア

電源モジュール冷却ファン(固定構成のみ)

16 スロット ラインカード シャーシのエアーフロー

FCC のエアー フローは、プッシュプル型構成で制御されます(図 3-1を参照)。最下部のファン トレイがシャーシの一番下の前面から周囲の空気を吸込み、最上部のファンがカード ケージをとおして、FCC の背面上部から排気熱をもった空気を排気します。

図 3-1 FCC のエアーフロー

 

 

1

シャーシの前面(SFC 側)

6

電源シェルフ

2

室内の空気

7

排気

3

最下部のファン トレイ

8

上側のカード ケージ

4

エアー フィルタ

9

下側のカード ケージ

5

最上部のファン トレイ

10

シャーシの背面(OIM 側)


) Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシの最大エアー フローは、毎分 2050 立方メートルです。


最下部のファン トレイがシャーシの一番下の前面から周囲の空気を吸込み、最上部のファンがカード ケージをとおして、シャーシの背面上部から排気熱をもった空気を排気します。

シャーシの下側のファン トレイ上のスライドのトレイに、交換可能なエアー フィルタがあります。 図 3-2 に示されているように、Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシ エアー フィルタは、シャーシ背面(MSC)側に接続します。

エアー フィルタは、必要に応じて頻繁に交換する必要があります。汚れた環境や温度アラームが頻繁に出る環境では、吸気グリルの埃とエアー フィルタを検査して、交換の必要があるかどうかを調べます。エアー フィルタを取り外して交換するには、予備のフィルタが必要です。汚れたフィルタを取り外したら、シャーシに予備のフィルタを取り付けます。

図 3-2 エアー フィルタ

 


) 矢印が表示されたワイヤの格子がエアー フィルタの両側にあります。この矢印は、エアーフローの方向とフィルタ アセンブリのダウンストリーム側のシート メタル ストラップのペアを示しています。


冷却システムの動作

ファン制御ソフトウェアおよび関連回路が、個々のファンへの DC 入力電圧変化させて、ファン速度を制御します。これによりエアーフローが増加または減少するため、望ましい温度範囲でのラインカード シャーシの動作が維持されます。シャーシの冷却システムは、ファン速度を変化させて、冷却、音響、電力消費を最適化します。ファン速度には 4 段階の通常動作設定と、ファンの 1 台が故障した場合の高速設定があります。

初期電源投入には、制御ソフトウェアが 4300~4500 RPM にファンの電源を入れます。これによりシステム初期化およびソフトウェアのブート時のエアーフローが供給され、起動時にソフトウェアがハングすると、シャーシの冷却が十分であることを確認します。ルーティング システム ソフトウェアの起動後、ファン制御ソフトウェアが初期化され、これには 3~5 分かかることがあります。ファン制御ソフトウェアは、次にファン速度を適切に調整します。

通常動作中、シャーシは下側のカード ケージのインレット温度センサー(下側のケージが空の場合は上側のカード ケージ)から報告される温度に維持されます。現時点の温度に対して最適なファン速度を決定するために、ファン制御ソフトウェアは、平均インレット温度を各温度に対する最適ファン速度示すルックアップ テーブルと比較します。制御ソフトウェアが、現在の温度の最適なファン速度に設定します。ルックアップ テーブルの温度範囲はオーバーラップしており、状態間で発生するあらゆるタイプのファン速度の変動に対応できるように、適切なマージンを保証しています。


) アクティブ アラームも障害もない場合は、ファン制御ソフトウェアは温度センサーを 1~2 分ごとにチェックします。


温度アラーム

ローカル温度センサー(個々のカード上)が、温度をモニタしており、冷却システムによる冷却が適切でない場合は温度アラームを生成します。 温度センサーは、周囲の温度の上昇、エアー フィルタの詰まり、その他のエアーフローの遮断、さらにこれらの原因が組み合わさって作動する可能性があります。ファン障害による障害メッセージは表示されますが、温度センサーが作動しなければ、ファン制御は変更されません。

温度センサーが高温アラームを報告すると、センサーがローカル サービス プロセッサ (SP) に障害状態を渡し、ルート プロセッサ(RP)のシステム コントローラに通知されます。システム コントローラは、各ファン コントローラ ボードの SP に障害状態を渡します。次にファン制御ソフトウェアは、エラー解決のための適切なアクションを実行します。

温度センサーが作動すると、ファン制御ソフトウェアは問題の解決を試みます(ファン速度を上げるなど)。シャーシ コンポーネントが、信頼性が低下し、チップが破壊される可能性のある温度にならないように、一連の手順が実行されます。エラーが続く場合、コンポーネントを保護するためにカードまたはモジュールがシャット ダウンされます。

クイック シャットダウン モード

ファン コントローラ カードおよびファン トレイには、クイック シャットダウン モードがあり、カードまたはファン トレイがシャーシのミッドプレーンから取り外されると電源がオフになります。クイック シャットダウン モードにより、ホット スワップまたは OIR 中の突入電流が最小に抑えられます。通常のメンテナンス状態では、制御ソフトウェアが障害を起こしたパーツの電源を通常の方法でシャット ダウンし、コンデンサの放電のための十分な時間を確保します。

ラインカード シャーシのファン コントローラ冗長性

Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシの冷却システムの主な機能は、完全冗長構成のファン制御アーキテクチャです。シャーシのさまざまな温度向上条件に対してファン速度をシステム的に制御するこのアーキテクチャは、電源および冷却の両面から冗長です。このアーキテクチャは、冗長ロード シェアリング設計をサポートします。Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシ冷却アーキテクチャは、次のコンポーネントから構成されます。

ファン トレイ 2 台、それぞれに 9 台のファン

ファン コントローラ カード 2 枚

制御ソフトウェアおよびロジック

シャーシは両方のファン トレイが設置されて、はじめて動作するように設計されています。

両方のファン コントローラ カードが同時に動作して、ファン トレイとファンに対する完全冗長な入力電力および制御ロジックを実現します。各ファン コントローラ カードには、A および B 両方の電源シェルフから入力電力(- 48 VDC)が供給されます。ファン コントローラ カードは、一方のファン トレイに A バスからの入力電力を供給し、もう一方のファン トレイに B バスからの入力電力を供給します。この機能により上側のファン トレイには、一方のファン コントローラ カードの A バスからともう一方のファン コントローラ カードの B バスから入力電力が供給されることが保証されます。

二重電源を備えた完全冗長システムがデュアル ファン コントローラ カードに電力供給するため、デュアル ファン トレイの冷却システムは、次のコンポーネントのいずれかで障害が発生しても対応し、適切にシャーシを冷却することができます。

ファン トレイ:ファン トレイの 1 台が故障したり取り外されると、もう一方のファン トレイが自動的に最大にまで高速化し、シャーシ全体に冷気を供給します。(1 台のファン トレイの複数のファンに障害が発生しても、2 台のファン トレイの残りのファンがシャーシ全体に冷気を供給します)。

ファン コントローラ カード:ファン コントローラ カードの 1 枚で障害が発生しても、もう 1 枚のファン コントローラ カードがファン トレイにすべての電力を供給します。このモードでは、残った 1 台のファン コントローラ カードが最大の 24 VDC を供給します。

電源シェルフまたは電源モジュール:一方の電力供給に障害が発生しても、もう一方がファン トレイにすべての電力を供給します。

この項で説明する単一障害のケースでは、シャーシの冷却必要性に合わせて、動作可能な残りのファンの回転スピードが自動的に変化します。

ファンの二重障害には、2 台のファン トレイ、2 枚のファン トレイ ボード、2 枚のファン コントローラ カード、2 台の電源シェルフ、2 台の電源モジュール、これらのコンポーネントのあらゆる 2 つの組み合わせが含まれます。二重障害が発生した場合、冷却力がカードの維持に十分ではなくなると、システムは自動的に個々のカードの電力を低下させます。両方のファン トレイに障害が発生するかシャーシ全体の電力を低下が必要な重大な問題の発生を温度アラームが知らせない限り、シャーシの電源はオンであり続けます。


冷却システムのコンポーネントで障害が発生した場合は、できるだけ早く交換する必要があります。


ファンの回転スピードの RPM の詳細については、 16 スロット ラインカード シャーシ ファン トレイの項を参照してください。

16 スロット ラインカード シャーシ ファン トレイ

Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシには、2 台のファン トレイ(図 3-1)があり、1 台は下側のカード ケージの下に、もう 1 台は上側のカード ケージの上にあります。ファン トレイの 1 台が動作していれば、シャーシは動作します。1 台のファン トレイで障害が発生するともう 1 台のファン トレイが冗長ファン トレイとして機能し、フォールトトレラントなシステム パフォーマンスを保証します。故障したファン トレイの交換中も、シャーシは動作を続けます。

図 3-1は、上側または下側のファン トレイ スロットの一方で、Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシ ファン トレイが動作することを示しています。

各ファン トレイ(図 3-3を参照)はシャーシ背面(MSC)側に接続され、そこには次のコンポーネントが含まれています。

ファン 9 台:各ファンは入力電力として公称 +24 VDC を消費します。この電圧は、ファン速度に応じて上下します。DC 間コンバータは、各ファン コントローラ カードに 1 つずつ合計 2 つあり、それぞれのファンに入力電力を供給します。

ファン トレイ ボード:ボードは、ファンとやり取りする信号を終了し、コモン モードのノイズをフィルタし、トラッキングおよびインジケータ部品を含んでいます。

前面パネル ステータス LED:この LED は次を意味します。

グリーン:ファン トレイは正常に動作しています。

イエロー:ファン トレイで障害が発生し、交換する必要があります。

オフ:不明な状態か、または LED が不良です。

図 3-3 ファン トレイ

 

ファン トレイの物理特性は、次のとおりです。

全体の奥行き:30.9 インチ (78.5 cm)

トレイ本体の高さ:2.5 インチ (6.2 cm)

前面パネルの高さ:4 インチ (10.2 cm)

前面パネルの奥行き:1 インチ (2.5 cm)

重量:44 ポンド(20 kg)

通常の動作中、CRS-16-LCC-FAN-TR= のファンは 4000~5150 RPM で動作し、CRS-16-LCC-FNTR-B= のファンは 3300~5150 RPM で動作します。システムは、シャーシ全体の冷却ニーズに合わせて、ファン速度を自動的に調整します。ファン コントローラ カードまたは電力供給の 1 つに障害が発生したしても、ファンは上記で指定された範囲内での動作を続けます(最大 5150 RPM)。ファン トレイの 1 台が完全に故障するかまたは取り外されると、残りのファン トレイのファン速度が最大回転数まで自動的にあがります。CRS-16-LCC-FAN-TR= の場合は 6700 RPM、CRS-16-LCC-FNTR-B= の場合は 6600 RPM です。


) このマニュアルに記載されているファン速度の制限範囲は公称です。実際には、10 パーセント以上の許容があります。


16 スロット ラインカード シャーシ ファン コントローラ カード

Cisco CRS 16 スロット ライン シャーシ カードには、図 3-4のようにラインカード シャーシ ファン コントローラ(LCFC)カードが 2 枚あります。

図 3-4 16 スロット ラインカード シャーシ ファン コントローラ(LCFC)カード

 

ラインカード シャーシ ファン コントローラ カードには、次の機能があります。

ミッドプレーンからファンが稼働するために必要な DC 電圧への -48 VDC の変換。

システム制御の一部として動作し、RP のシステム コントローラ機能と通信するサービス プロセッサ(SP)モジュール。

インレット温度と温度アラームを RP のシステム コントローラからファン コントローラ SP モジュールに通信。シャーシは、吸気口、排気口、高温部の 3 種類の温度センサーを使用します。これらのセンサーのいずれもが、高温アラームを送信できます。

ファン トレイからの個々のファン回転速度計モニタリング信号。

各ファン トレイのステータス LED(良好/悪い)。

ホット スワップ可能な活性挿抜(OIR)ロジック。

ラインカード シャーシ ファン コントローラ カードにはさらに、ビルディング統合タイミング ソース(BITS)クロック用の回路部分と入力コネクタがあります。

図 3-5は、ファン コントローラ カードの前面パネルを示しています。

図 3-5 ファン コントローラ カードの前面パネル

 

 

1

拡張 CLK 1 コネクタ

4

英数字 LED

2

拡張 CLK 2 コネクタ

5

ステータス LED

3

英数字 LED