Cisco 800 シリーズ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
リモートCAPIの設定
リモートCAPIの設定
発行日;2012/01/10 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

リモートCAPIの設定

CAPIの概要

CAPIの機能

CAPIおよびRVS-COM

サポートするBチャネル プロトコル

サポートするDチャネル プロトコル

サポートするアプリケーション

要件

リモートCAPIのデフォルト設定値

RCAPIの設定

リモートCAPIの設定

CAPIの概要

Common Application Programming Interface(CAPI)は、BRI(基本インターフェイス)および PRI(一次群速度インターフェイス)に接続されたISDN機器にアクセスするためのアプリケーション プログラミング インターフェイス標準です。Remote Common Application Programming Interface(RCAPI)は、PCクライアントからリモートで設定するCAPI機能です。CAPIは次の機能を提供します。

アプリケーション プログラムがISDNドライバおよびコントローラを使用するための標準インターフェイス。1つのアプリケーションで1つ以上のコントローラを使用できます。複数のアプリケーションで1つ以上のコントローラを共有できます。

異なるレベルのプロトコルおよび標準ネットワーク アクセスを使用するアプリケーションに対応する選択メカニズム。このサポートを提供するため、ソフトウェアは異なるプロトコル変数からの抽象化を行います。接続ステートおよび出力メッセージなど、接続に関連するすべてのデータが、いつでもアプリケーションで使用できます。

CAPIがサポートするフレーミング プロトコルには、High-Level Data Link Control(HDLC;ハイレベル データリンク制御)、反転HDLC、ビット トランスペアレント(音声)、およびV.110 同期/非同期があります。CAPIは次のデータ リンクおよびネットワーク レイヤ プロトコルを統合します。

X.25 Dチャネルの実装に関するQ.921に準拠するLAPD(Dチャネル上のリンク アクセス プロシージャ)

PPP(ポイントツーポイント プロトコル)

ISO 8208(X.25 DTE-DTE)

X.25 DCE、T.90NL、およびT.30(ファックスGroup 3)

CAPIの機能

CAPIは次の機能をサポートします。

基本的なコール機能(コールのセットアップや切断など)

複数のBチャネルによるデータ接続および音声接続

物理接続内部の複数の論理データ リンク接続

着信コールに対する接続セットアップ時のサービスおよびプロトコルの選択

レイヤ3よりも上位のプロトコルへのトランスペアレント インターフェイス

1つまたは複数のISDNアダプタ上における1つまたは複数のBRIおよびPRI

複数のアプリケーション

オペレーティング システム独立型のメッセージ

最適なオペレーティング システム インテグレーションのためのオペレーティング システム依存型の交換メカニズム

高いスループットを達成する非同期イベント駆動メカニズム

製造元独自の拡張機能に対応するメカニズム

複数の付加サービス

CAPIおよびRVS-COM

ルータはRVS-COMによるISDN Device Control Protocol(ISDN-DCP)をサポートしています。ISDN-DCPを使用すると、LAN上のワークステーションまたはルータで従来のダイヤルCTI(コンピュータ テレフォニー インテグレーション)アプリケーションを使用できます。これらのアプリケーションには、電話コールの発信および受信、ファックスの送受信が含まれます。

ISDN-DCPを使用した場合、ルータはDCPサーバとして動作します。デフォルトでは、ルータはLANポート上のTCPポート番号2578(RVS-COM DCPに対してインターネットで割り当てられている番号)でDCPメッセージを待ち受けます。

ルータがDCPクライアント(ルータのLANポートに接続)からDCPメッセージを受信すると、ルータはそのメッセージを処理し、それに基づいて動作します。ルータはBRIポートを通じて、DCPクライアントに対する確認メッセージおよびISDNパケットを送信します。

ルータがBRIポート上でいずれかのDCPクライアントを宛先とするパケットを受信すると、ルータはそのパケットをDCPメッセージとしてフォーマットし、該当するクライアントに送信します。ルータはRVS-COMによって定められたISDN-DCP仕様のすべてのDCPメッセージをサポートしています。

サポートするBチャネル プロトコル

ルータはCAPIクライアント用に2つの64 kbps Bチャネルを提供しています。各Bチャネルには、HDLCモードまたはビット トランスペアレント モードのどちらかを個別に設定できます。CAPIサポートの場合、レイヤB2~B7プロトコルは、これらのBチャネルを使用するアプリケーションに対してトランスペアレントです。

RVS-COMのISDNコア エンジンは、次のBチャネル プロトコルをサポートします。

CAPIレイヤB1

HDLCフレーミングを伴う64 kbps

ネットワークからのバイト フレーミングを伴う64 kbpsビット トランスペアレント動作

ファックスGroup 3対応T.30モデム

フル ネゴシエーション機能を装備したモデム

CAPIレイヤB2

V.120

トランスペアレント

ファックスGroup 3対応T.30モデム

フル ネゴシエーション機能を装備したモデム

CAPIレイヤB3

トランスペアレント

T.90 Appendix IIに準拠するT.70NLとの互換性を備えたT.90NL

ISO 8208(X.25 DTE-DTE)モジュール8およびウィンドウ サイズ2、複数の論理接続なし

ファックスGroup 3対応T.30

フル ネゴシエーション機能を装備したモデム

ファックスGroup 3対応のT.30(SFFファイル フォーマット[デフォルト]、ECMオプションによる最大14,400ビット/秒の送受信、変調V.17、V.21、V.27ter、V.29)

アナログ モデム(最大14,400ビット/秒の送受信、変調V.21、V.22、V.22bis、V.23、V.32、V.32bis)

サポートするDチャネル プロトコル

CAPIサポートは、ISDNスイッチ タイプNet3に限り使用可能です。

サポートするアプリケーション

ISDN-DCPは、CAPIおよび非CAPIアプリケーションをサポートします。データ転送、各種HDLCベース プロトコル、ユーロ ファイル転送、またはG4ファックス用に、1つまたは2つのBチャネルを使用するアプリケーションがサポートされています。そのほかにも、A/Mu lawオーディオ、Group 3ファックス、アナログ モデム、アナログ電話など、ビット トランスペアレントなデータを送信するアプリケーションがサポートされています。

要件

Cisco 800シリーズ ルータ上でRCAPI機能を有効にするには、次の要件が満たされている必要があります。

RCAPIをサポートするCisco 800シリーズ ソフトウェアがルータにインストールされていること。

CAPIコマンドがルータ上で正しく設定されていること。

LAN上のCAPIローカル デバイス コンソールおよびRCAPIクライアント デバイスが、両方とも正しく搭載され、RVS-COMクライアント ドライバ ソフトウェアを使用して正しく設定されていること。

リモートCAPIのデフォルト設定値

デフォルトでは、この機能は無効に設定されています。この機能を有効にするには、グローバル コンフィギュレーション モードでCisco IOSの rcapi server port コマンドを使用します。

rcapi server port number

no rcapi server port

ここで、 number はポート番号を表すオプションのパラメータです。ポート番号を指定しない場合、デフォルトのポート2578が使用されます。

RCAPIの設定

Cisco 800シリーズ ルータ上でRCAPIを設定する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 ローカル デバイス コンソール上で、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

router# configure terminal
router(config)#
 

ステップ 2 スイッチ タイプを設定します。次の例では、スイッチ タイプをETSI(欧州通信規格協会)に設定しています。

router(config)# isdn switch-type basic-net3
 

ステップ 3 ISDNプロバイダーから装置に対して割り当てられたRCAPIディレクトリ番号を入力します。例:

router(config)# rcapi number 12345
 

ステップ 4 (任意)このステップは、RCAPI機能のポート番号を明示的に指定する場合にだけ実行してください。ポート番号を指定しない場合、デフォルトの2578が使用されます。ルータ側とクライアントPC側で同じ番号を設定してください。例:

router(config)# rcapi server port 2000
 

ステップ 5 グローバル コンフィギュレーション モードを終了し、インターフェイス コンフィギュレーション モードに切り替えます。

router(config)# int bri0
 

ステップ 6 BRI0インターフェイスのスイッチ タイプを設定します。次の例では、スイッチ タイプをETSIに設定しています。

router(config-if)# isdn switch-type basic-net3
 

ステップ 7 着信音声コールのデフォルト ハンドラとして、モデムを指定します。

router(config-if)# isdn incoming-voice modem
 

ステップ 8 インターフェイス モード プロンプトおよびグローバル コンフィギュレーション モード プロンプトに対して、 Ctrl-Z をそれぞれ1回ずつ押すか、または exit を1回ずつ入力して、イネーブルEXECモードに切り替えます。

router(config-if)# exit
router(config)# exit
router#
 

ステップ 9 (任意)次のコマンドを入力して、RCAPIステータスを表示します。

router# show rcapi status
 

ステップ 10 (任意)イネーブルEXECモードから、バックグラウンドでのdebugプログラムの実行を開始します。

router# debug rcapi events
 

ステップ 11 必要に応じて、各リモート デバイス コンソール上で、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。ステップ 2ステップ 10を繰り返して、その装置を設定します。