Cisco 4451-X サービス統合型ルータ トラブルシューティング ガイド
Cisco ISR 4451-X の電源および冷却システムのトラブルシューティング
Cisco ISR 4451-X の電源および冷却システムのトラブルシューティング
発行日;2013/11/01 | 英語版ドキュメント(2013/06/24 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 717KB) | フィードバック

目次

Cisco ISR 4451-X の電源および冷却システムのトラブルシューティング

正常時の現象

障害時の現象

環境レポート機能

オンラインのトラブルシューティング リソース

一般的なトラブルシューティングのヒント

サブシステム アプローチを使用したトラブルシューティング

ルータの標準的な起動シーケンス

電源サブシステムのトラブルシューティング

冷却サブシステムのトラブルシューティング

アップグレード関連の問題のトラブルシューティング

Cisco ISR 4451-X の電源および冷却システムのトラブルシューティング

この章では、Cisco ISR 4451-X の電源および冷却システムのトラブルシューティング方法について説明します。

電源の問題のトラブルシューティングには、SYSTEM LED およびファンの両方が役立ちます。次の項目を確認し、問題を特定します。

正常時の現象

障害時の現象

環境レポート機能

正常時の現象

電源スイッチをオンにしたときに、次の状態になれば正常です。

SYS LED がグリーンに点灯する

ファンが動作している

障害時の現象

次は LED の状態の簡略な一覧です。詳細については、「 LED Indicators 」を参照してください。

次の現象を確認することによって、電源および冷却システムの障害を特定または除外します。

電源スイッチをオンにしたときに、STAT がグリーンに点灯するかどうか

LED がグリーンに点灯している場合、ルータは起動され、ソフトウェアが正常に機能しています。

LED がオレンジに点滅している場合、システム BIOS/ROMMON は起動プロセス中です。2 分以上点滅し続けている場合、ROMMON のロード中に問題が発生している可能性があります。

LED が消灯している場合、システムがリセット状態でないか、BIOS イメージがロード可能ではありません。

LED がオレンジに点灯している場合、BIOS/ROMMON がブートを完了して、システムが ROMMON プロンプトになっているか、プラットフォーム ソフトウェアを起動中です。この状態が長時間続いている場合、ルータが ROMMON プロンプトになっており、Cisco IOS-XE イメージのロード中に問題が発生していることを示す可能性があります。

電源スイッチをオンにして STAT がグリーンに点灯した場合、ファンが作動するかどうか

作動しない場合、ファンを調べてください。

作動する場合、電源システムが正常に機能しています。

電源スイッチをオンにして STAT が消灯状態のときに、ファンが作動するかどうか

動作している場合、ルータは給電されています。ファンは電源装置の DC 出力に直接接続されています。

動作していない場合は、電源および電源コードを調べてください。

しばらく稼働したあと、ルータがシャットダウンするかどうか

環境によって引き起こされるシャットダウンの可能性を検証します。

General Site Requirements 」で設置環境条件を確認します。

ルータが部分的に起動する

ルータの前面パネルの PWR LED を調べ、電源装置に障害が発生していないかどうかを確認します。PWR LED がグリーンに点滅または点灯していれば、電源装置が正常に機能しています。

PWR LED が点灯しない場合、保証内容またはカスタマー サービスの連絡先については、「 Obtaining Documentation and Submitting a Service Request 」を参照してください。

環境レポート機能

ルータが異常な高温状態で動作している場合は、次の原因を検討してください。

ファン障害

室内の空調機器の故障

冷却のための通気口が塞がれていることによる通気不足。

問題は手順を追って解決します。『 Hardware Installation Guide for the Cisco 4451-X Integrated Servcies Router 』の「 Preparing for Router Installation 」の章を参照してください。

オンラインのトラブルシューティング リソース

サブシステムに基づくアプローチのほかに、さまざまなオンライン トラブルシューティング リソースが用意されています。

Cisco.com 登録ユーザは、 http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_most_requested_tools.html にログインして、Software Advisor、Cisco IOS Error Message Decoder Tool、Output Interpreter Tool などのさまざまなトラブルシューティング ツールにアクセスできます。

一般的なトラブルシューティングのヒント

表 2-1 に、一般的なトラブルシューティングのヒントを示します。

 

表 2-1 起動時のトラブルシューティングに関する一般的なヒント

症状
修正措置

システムに電源投入できない

次の項目を確認してください。

すべての電源コードが Cisco ISR 4451-X と電源に正しく接続されていること。

電源スイッチがオン(|)の位置にあること。

システムを適切に起動できない

システムに電源が入っている場合は、Cisco ISR 4451-X ルート プロセッサのステータス LED をチェックし、すべての接続がしっかり行われていることを確認します。

電源に関する問題

電源モジュールに固有の LED があります。2 つの電源モジュールの OUTPUT LED がともにグリーンに点灯している場合、1 台の電源モジュールのエラーはシステム エラーにはつながりません。

Cisco ISR 4451-X システムが動作するために必要な電源モジュールは 1 台のみです。1 つの電源モジュールだけをオンにした状態は、有効な構成としてサポートされています。両方の電源モジュールの LED が消灯している場合、システム障害が発生します。

サブシステム アプローチを使用したトラブルシューティング

システムの問題を解決するために、問題を特定のサブシステムに限定してください。現在のルータの動作と予期されたルータの動作を比較します。通常、起動時の問題は 1 つのコンポーネントが原因になっているため、各ルータ コンポーネントのトラブルシューティングを行うよりは、各サブシステムを調べる方が効率的です。

この章のトラブルシューティングでは、ルータは次のサブシステムで構成されます。

電源サブシステム:次のコンポーネントで構成されます。

AC 入力電源は、電源装置(PSU)とも呼ばれます。Cisco ISR 4451-X は、シャーシに完全冗長 PSU が取り付けられた状態で出荷されます。

プロセッサ サブシステム:Cisco ISR 4451-X は、オンボード プロセッサを備えています。LED は ROMMON が起動するまでイエローで点滅します。ROMMON が正常に起動すると、この LED はイエローで点灯します。オペレーション ソフトウェア(IOS)を正常にダウンロードできると、この LED はグリーンで点灯します。

冷却システム:Cisco ISR 4451-X システム ボードは 4 つのファンで構成されます。各 PSU に独自のファンがあります。

ルータの標準的な起動シーケンス

一般に、電源モジュールのステータス LED を確認すれば、起動シーケンスのどの時点で、どの部分に障害が発生したかを判断できます。

ルータの標準的な起動シーケンスでは、次の一連のイベントおよび状態が発生します。

1. 各 PEM のファンに電源が供給され、電源モジュール内で空気が循環し始めます。電源モジュールの PWR OK インジケータがオンになり、電源モジュール ステータスに反映されます。

2. Cisco ISR 4451-X の電源がオンになり、起動プロセスが進行すると、ステータスは LED に表示されます。

電源サブシステムのトラブルシューティング

表 2-2 の情報を使用して、電源システムの問題を特定します。

 

表 2-2 電源システムのトラブルシューティング

症状
考えられる原因
考えられる解決策

システムが電源投入を開始して、まもなく停止する。

システムを起動できません。

シャーシに電源エラーが発生しています。

システム ステータス LED が Cisco ISR 4451-X 前面パネルにあることに注意してください。この LED は IOS 起動プロセス中はオレンジで、IOS の起動が完了するとグリーンになります。

システムに電源投入できない。

システムまたは壁面コンセント(電源)に AC 電源コードがきちんと接続されていません。

ルータの電源スイッチをスタンバイ(|)に切り替えてから、システムまたは壁面コンセント(電源)に AC 電源コードを接続し直してください。

電源モジュールから AC 内部電源コードがきちんと接続されていません。

ルータの電源スイッチをスタンバイ(|)に切り替えてから、電源モジュール コードを外して挿入し直します。

システムに電源投入できない。

電源に障害があります。

電源スイッチをオフにして、別の電源を使用できる場合は、電源コードを別の電源に接続し、ルータの電源スイッチを再びオンにします。

電源コードに障害があります。

ルータの電源スイッチをスタンバイの位置(|)に切り替えてから、ケーブルを取り外して交換します。

電源モジュールに障害があります。

新しい電源コードを使用して電源モジュールを別の電源に接続しても、システムが動作しない場合は、電源モジュールに障害があると考えられます。代理店にお問い合わせください。

システムの電源がオフになり、STATUS LED が点灯せず、ファンが作動しない。

電源モジュールに障害があります。

システムが 1 つの電源モジュールだけで稼働している場合、5 分後に電源が切断されます。

 
一方の電源モジュールを取り外しておくと、システムは最長で 5 分間動作した後、自動的にシャットダウンします。電源モジュール内部では、ファンと電源部分はそれぞれ独立しています。したがって、5 分以内にもう一方の電源モジュールに通電する必要はありません。必要なことは、最初から電源モジュールをシャーシに取り付けてファンを駆動し、システムを適切な冷却状態にすることです。

冷却サブシステムのトラブルシューティング

表 2-3 の情報を使用して、冷却サブシステムの問題を特定します。

 

表 2-3 冷却サブシステムのトラブルシューティング

症状
考えられる原因
考えられる解決策

システムがシャットダウンしても、回転し続けるファンや回転しないファンがあり、次のエラー メッセージが表示される。

Queued messages:
%ENVM-1-SHUTDOWN: Environmental Monitor initiated shutdown
 

このエラー メッセージは、過熱状態、またはシャーシ内に許容値を超える電源状態が検出されたことを示します。

1 つまたは複数のファンが作動していない。

ファンの作動が極端に遅い。

電力装置が動作していない。

ファンが作動しているかどうかを判別するには、作動音を確認します。騒音のある環境では、手をシャーシ背面に当てて、排気口から空気が排出されているかどうかを確認します。

代理店にお問い合わせください。

複数のファン障害

オレンジは、1 つのファンが動作を停止したことを示します。

オレンジの点滅は、複数のファンが動作を停止したこと、またはファン トレイが取り外されたことを示します。

ファンの速度がファン障害速度を下回りました。

ファン障害が発生した PEM の場所を特定して記録します。

PEM をただちに交換することをお勧めします。

他の機器から排気された熱気がルータの吸気口に取り込まれています。

他の機器またはルータを移動して、適切な通気を確保します。

システムはシャット ダウンし、次のエラー メッセージが表示される。

Queued messages:
%ENVM-1-SHUTDOWN: Environmental Monitor initiated shutdown

このエラー メッセージは、システムがシャーシ内部の過熱状態または許容値を超える電源状態を検出したことを示します。

(注) システムがシャットダウンしても、システム ファンが作動し続けることがあります。

このエラー メッセージは、コンポーネントまたは温度センサーに障害があることを示します。システムがシャットダウンする前に、 show env all コマンドを使用して内部シャーシ環境を表示します。

代理店にお問い合わせください。

許容値を超える電源状態によって環境上のシャットダウンが発生した場合は、システムがシャットダウンします。

新しい電源コードを使用して電源モジュールを別の電源に接続しても、システムが動作しない場合は、電源モジュールに障害があると考えられます。代理店にお問い合わせください。

アップグレード関連の問題のトラブルシューティング

アップグレード中のトラブルシューティングのヒントについては、次の表 2-4 を参照してください。

表 2-4

症状
原因
修正措置

次の例のようなエラー メッセージがアップグレードの開始後に表示される。

validate_package: SHA-1 hash:
calculated 9526c1bf:10341089:84ecbb0d:cb12a344:b696af14
expected 93315a74:57061354:d514ff0c:8b25f8f8:842afb4b
SHA-1 hash doesn't match
application image failed to run
 

使用しているイメージ ファイルのサイズと、イメージ ファイルの予想サイズが一致していません。このエラーは、イメージ ファイルをコピーするファイル システムに関係なく発生する可能性があることに注意してください。

使用しているイメージ ファイルのサイズと、予想されるファイル サイズが同じであることを確認します。必要に応じて、イメージ ファイルをダウンロードし直し、アップグレードを再試行します。

自動ブートが、 config-register 0x2102 コマンドを使用してイネーブルになっている。ルータが自動的に再起動するときに、次のエラー メッセージが表示される。

no valid BOOT image found
Final autoboot attempt from default boot device...
Located l2tp_rmcd_alg
Image size 10271 inode num 12, bks cnt 3 blk size 8*512
#
Boot image size = 10271 (0x281f) bytes
.
.
.
Boot image size = 11262 (0x2bfe) bytes
Unknown image structure
Located test
Image size 11506 inode num 63, bks cnt 3 blk size 8*512

boot system コマンドが、次の例のようなコマンドの実行によって設定されていません。

boot system bootflash:isr4400rp1-ipbasek9.03.05.01.S.152-1.S1.bin

次の操作を行ってください。

1. Break キーを押すか、またはコンソール端末から break コマンドを実行します。ブレークがイネーブルの場合、ルータは ROMMON モードを開始します。最後のステップに進みます。ブレークがディセーブルの場合は、ルータの電源を再投入します(ルータの電源をオフにするか、電源コードを抜き、30 秒経ってから電源を再投入します)。その後、次の手順に進みます。

2. ルータの電源を再投入してから 60 秒以内に、Break キーを押すか、 break コマンドを実行します。この操作を行うと、ルータが ROMMON モードになり、ROMMON プロンプトを表示します。

3. bootflash: または harddisk: からイメージの以前の実行バージョンをインストールします。または、ルータをアップグレードするためのイメージを USB スティックにコピーして、ルータにイメージをインストールします。


) break を使用して進行中のブートを停止できます。ただし、正常に起動した後に Cisco IOS XE で break を使用する場合は、現在の ROMMON プロンプトにドロップされません。


システムを起動しようとすると、次の例のようなエラー メッセージが表示され、ルータが ROMMON プロンプトに切り替わる。

Directory an_image.bin not found
Unable to locate an_image.bin directory
Unable to load an_image.bin
boot: error executing "boot harddisk:an_image.bin"
autoboot: boot failed, restarting

boot コマンドで指定されたイメージのファイル名が無効です。

次の操作を行ってください。

1. ROMMON プロンプトで dir file-system コマンドを使用して、イメージ ファイルが bootflash:、または外部 USB デバイス(usb0: または usb1:)に存在することを確認します。

2. dir file-system コマンドを実行したときに、「Please reset before continuing」のようなメッセージが表示された場合は、コンフィギュレーション レジスタを 0x0 に再設定し、 reset コマンドを実行して、ルータが無効なイメージを使用してブートを再試行せずに ROMMON プロンプトを開始することを許可します。

 

3. 次のようなコマンドを使用して、ROMMON プロンプトからルータを起動します。

rommon> BOOT=bootflash:isr4400rp1-ipbasek9.03.05.01.S.152-1.S1.bin

4. 現在の環境変数の設定を保存するには、次のように sync コマンドを実行します。

rommon> sync
 

5. ROMMON プロンプトで confreg 0x2102 コマンドを使用して自動ブートがイネーブルにされていることを確認してから、同じプロンプトで reset コマンドを実行します。

ローカル ファイル システムまたは外部ファイル システムに有効なイメージが見つからない場合は、 boot tftp: コマンドを実行して、TFTP サーバ上にあるイメージをインストールできます。次の例に示すように、管理イーサネット インターフェイスがデフォルト ゲートウェイに物理的に接続されていることを確認し、適切な値の ROMMON 変数を設定して、 boot tftp: コマンドを実行します。

rommon >
IP_SUBNET_MASK=255.255.255.0
TFTP_SERVER=192.0.2.2
TFTP_FILE=isr4400rp1-package-name9.03.05.01.S.152-1.S1.bin
DEFAULT_GATEWAY=192.0.2.1
IP_ADDRESS=192.0.2.26
 
rommon > boot tftp: