Cisco IPICS ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン(SRND) Release 2.1(1)
Cisco IPICS LMR ゲートウェイの設定
Cisco IPICS LMR ゲートウェイの設定
発行日;2012/02/01 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

Cisco IPICS LMR ゲートウェイの設定

Cisco IPICS LMR ゲートウェイと LMR とのインターフェイス接続

ケーブル

アナログ E&M インターフェイス

アナログ E&M 信号方式のタイプ

Cisco IOS LMR ゲートウェイの設定

正しい Cisco IOS 無線制御の決定

必須のベースライン LMR ゲートウェイ設定

VAD 作動シグナリングの設定

COR または COS 作動シグナリングの設定

トーン制御作動シグナリングの設定

2 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)

4 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)

2 線式トーン制御の設定(2 ~ 10 の周波数の場合)

トランク無線の回避策(オプション)

トランク無線のフィードバック トーン

トランク無線のハイブリッド設定

アナログ タップによる記録の設定

LMR マルチキャスト トラフィックの記録

記録タップの Cisco IOS の設定

Cisco IPICS LMR ゲートウェイの設定

この章では、Land Mobile Radio(LMR; 陸上移動無線)ゲートウェイをインストールおよび設定して、オーディオ デバイスとインターフェイスで接続する方法について概要を説明します。これらのオーディオ デバイスは、通常、無線で構成されています。

Cisco IPICS リリース 2.1(1) には、PMC から、無線のトーン リモート制御や他のトーン リモート対応デバイスを使用可能にする機能が用意されています。トーン リモート機能の詳細については、『 Cisco IPICS Server Administration Guide, Release 2.1(1) 』の「Performing Cisco IPICS System Administrator Tasks」の章を参照してください。


) トーン制御機能をサポートする Cisco IOS ソフトウェアについては、「Cisco IPICS Compatibility Matrix」を参照してください。

リモート PMC ユーザ用にトーン リモート制御機能を有効にするには、ダイヤル ピア設定の一部として、特定のコマンドを入力する必要があります。詳細については、『Cisco IPICS Server Administration Guide, Release 2.1(1)』の付録「Configuring the Cisco IPICS RMS Component」を参照してください。


Cisco IPICS ソリューションで Land Mobile Radio(LMR; 陸上移動無線)を有効にするには、Cisco Hoot & Holler 機能を使用します。LMR を統合するには、LMR またはその他の PTT デバイス(Sprint and Nextel 電話機など)への受信と伝送(E&M)インターフェイスを用意します。このインターフェイスは、無線への適切な電気的インターフェイスを提供するために設定された音声ポートの形式です。この音声ポートは、VoIP ダイヤル ピアに対応する接続トランク エントリを使用して設定します。このダイヤル ピアは、マルチキャスト アドレスへの接続に関連付けます。同じマルチキャスト アドレスを使用して、対応するチャネルを Cisco IPICS で設定できます。このチャネルによって、Cisco IPICS が目的のエンドポイント間に通信パスを提供できます。

LMR ゲートウェイを使用すると、Cisco IPICS ユーザは、無線にトーンや信号を送信することで、無線機能を制御できます。無線でトーンや信号が読み取られ、適切な機能が実行されます。Cisco IPICS 管理者は、Cisco IPICS Administration Console で無線を定義します。無線は、無線や他のデバイスとの間をインターフェイスで接続する E&M 音声ポートと相互に関連付けられて設定されます。管理者は、無線を設定する以外に、記述子ファイルを作成して、Cisco IPICS と特定のデバイスのトーン リモート機能との間をインターフェイスで接続する方法を決定する必要もあります。詳細については、『 Cisco IPICS Server Administration Guide, Release 2.1(1) 』の「Performing Cisco IPICS System Administrator Tasks」の章を参照してください。

Cisco Land Mobile Radio(LMR)over IP の詳細については、次の URL で入手可能なマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps6441/products_feature_guide09186a00801f092c.html

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5207/products_implementation_design_guide_book09186a0080347c1b.html

この章では、次のトピックについて取り上げます。

「Cisco IPICS LMR ゲートウェイと LMR とのインターフェイス接続」

「Cisco IOS LMR ゲートウェイの設定」

「トランク無線の回避策(オプション)」

「アナログ タップによる記録の設定」

Cisco IPICS LMR ゲートウェイと LMR とのインターフェイス接続

無線と Cisco IPICS ソリューションとのオーディオ接続を実現するには、Cisco E&M インターフェイス カードのソフトウェア機能ライセンスを使用します(このカードは、長年の間、電話交換機と Cisco ルータのインターフェイス接続に使用されています)。機能ライセンスと E&M カードの組み合せによって、LMR ゲートウェイが作成されます。

図3-1 は、VIC2-2E/M インターフェイス カードを示しています。

図3-1 VIC2-2E/M

 

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「ケーブル」

「アナログ E&M インターフェイス」

「アナログ E&M 信号方式のタイプ」

ケーブル

ここでは、デバイスと VIC2/2E/M ポートとを接続するときに使用する適切なケーブルを決定する方法について説明します。

Cisco IOS ソフトウェアの LMR シグナリングの機能拡張は、LMR 信号方式のアナログ E&M インターフェイスにのみ適用されます。先に進む前に、『 Understanding and Troubleshooting Analog E&M Interface Types and Wiring Arrangements 』を参照して、アナログ E&M インターフェイス上のリード線が Cisco IOS 音声ゲートウェイにどのように実装されるかについて確認することをお勧めします。このマニュアルは、次の URL から入手可能です。

http://www.cisco.com/warp/public/788/signalling/21.html

LMR をケーブル配線するには、無線や、トーン リモート終端パネル(CPI 社製ボックス)などのデバイスについて理解している必要があります。装置によっては、ケーブルに抵抗器、コンデンサ、インダクタ、インバータなどのコンポーネントが必要な場合もあります。LMR をルータの E&M ポートに接続する前に、ケーブルのどちらが LMR 側であるか、さらに LMR との間でどの信号がやり取りされるかを理解しておく必要があります。

LMR ゲートウェイは、2 線式および 4 線式のオーディオをサポートするように設定されます。オーディオ信号と制御信号は、VIC2-2E/M カードの RJ-45 ジャックを介して E&M ポートで入出力されます。最も単純なケーブルは、一端が終端処理されていないカテゴリ 5 の標準イーサネット ケーブルです。ワイヤの被覆を取り除くと、4 ペアのワイヤが現れます。

ブルーのワイヤ ペア(チップ 1 とリング 1)は、E&M カードの RJ-45 プラグにあるピン 4 およびピン 5 に割り当てられます。4 線式の運用では、このワイヤ ペアがゲートウェイ カードからの発信オーディオを伝送します。リード線はペアごとに 600 Ωのインピーダンスでトランス絶縁され、600 Ωのトランス結合されたオーディオが無線に出力されます。これらのリード線は、通常は LMR のマイクロフォン ジャックまたはピンに接続されます。2 線式の運用では、チップ 1 とリング 1 のリード線が全二重オーディオを伝送します。

グリーンのワイヤ ペア(チップとリング)は、E&M カードの RJ-45 プラグにあるピン 3 およびピン 6 に割り当てられます。4 線式の運用では、このワイヤ ペアがゲートウェイ カードに着信オーディオを伝送します。リード線はペアごとに 600 Ωのインピーダンスでトランス絶縁され、600 Ωのトランス結合されたオーディオが無線に出力されます。これらのリード線は、通常は LMR のスピーカー ジャックまたはピンに接続されます。2 線式の運用では、チップとリングのリード線は使用されません。

ブラウンのワイヤ ペアは、E&M カードの RJ-45 プラグにあるピン 7 およびピン 8 に割り当てられます。このワイヤ ペアは、LMR に PTT 信号を送信するために使用されます。E&M タイプ II および III では、信号極性を監視する必要があります。ピン 8 は Signal Ground(SG; 信号アース)に割り当てられ、ピン 7 は E リード線に割り当てられます。これは LMR の PTT 接続でもあります。

オレンジのワイヤ ペアは、E&M カードの RJ-45 プラグにあるピン 1 およびピン 2 に割り当てられます。このワイヤ ペアはオプションで、LMR が Carrier Operated Relay(COR; 搬送波作動リレー)または Carrier Operated Squelch(COS; 搬送波作動スケルチ)機能に対応するシグナリングを提供する場合にのみ使用されます。LMR が COR または COS の出力信号を提供しない場合、このワイヤ ペアは使用されません。E&M タイプ II および III では、信号極性を監視する必要があります。ピン 1 は Signal Battery(SB; 信号バッテリ)に割り当てられ、ピン 2 は M リード線に割り当てられます。

図3-2 は、標準 RJ-45 コネクタのピン配置の順番を示しています。

図3-2 RJ-45 のピン配置

 

表3-1 は、標準 RJ-45 コネクタのピン配置を示しています。

 

表3-1 E&M VIC のピン配置

ルータの RJ-45 ピン
番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1

信号バッテリ(SB)

オレンジ

信号バッテリ(SB)

2

M リード線

ホワイト/オレンジ

COR または COS

3

リング

ホワイト/グリーン

スピーカー +

4

リング 1

ブルー

マイクロフォン -

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

マイクロフォン +

6

チップ

グリーン

スピーカー -

7

E リード線

ホワイト/ブラウン

PTT

8

信号アース(SG)

ブラウン

アース

アナログ E&M インターフェイス

アナログ接続の場合、E&M インターフェイス カードは、LMR デバイスからゲートウェイにリード線を接続するために使用されます。多種多様な無線システムのさまざまなオーディオ設定やシグナリング設定に対応できるのは、E&M インターフェイスだけです。E&M ポートは、1 ペアまたは 2 ペアのリード線を使用してオーディオ情報を伝送および受信するように設定できます。また、E&M ポートには、信号リード線の制御について 4 つの設定があります。無線システムによっては、ワイヤ側の接続に E&M インターフェイスが存在し、簡単に接続できる場合もあります。ただし、多くのシステムでは、接続について計画を立てる必要があります。

アナログ E&M 信号方式のタイプ

Cisco LMR ルータは、タイプ II、タイプ III、およびタイプ V の E&M 信号方式をサポートしています。ルータは、信号方式の各タイプについて、M(Mouth; 伝送)信号と呼ばれる信号を 1 つ供給し、E(Ear; 受信)信号と呼ばれる信号を 1 つ受信します。反対に、LMR 装置は、ルータからの M 信号を受信し、ルータに E 信号を供給します。回線の一端にある LMR 装置で受信された M 信号は、リモートの LMR インターフェイスから出力される E 信号になります。

音声ポートを設定するときは、接続されているデバイスに適合する E&M インターフェイスのタイプを選択する必要があります。

タイプ II は、次のリード線の設定を示しています。

E:出力、SG にリレー

M:入力、アースを参照

SB:M に電力供給、-48V に接続

SG:E のバッテリ帰線、アースから直流的に絶縁

図3-3 に、タイプ II の E&M インターフェイスにおけるリード線の意味と機能を示します。

図3-3 E&M タイプ II インターフェイス

 

タイプ III は、次のリード線の設定を示しています。

E:出力、アースにリレー

M:入力、アースを参照

SB:-48V に接続

SG:アースに接続

図3-4 に、タイプ III の E&M インターフェイスにおけるリード線の意味と機能を示します。

図3-4 E&M タイプ III インターフェイス

 

タイプ V は、次のリード線の設定を示しています。

E:出力、アースにリレー

M:入力、-48V を参照

図3-5 に、タイプ V の E&M インターフェイスにおけるリード線の意味と機能を示します。

図3-5 E&M タイプ V インターフェイス

 

Cisco IOS LMR ゲートウェイの設定

ここでは、各種の無線制御に使用される Cisco IOS の設定について説明します。Cisco IPICS 2.1(1) PMC のトーン リモート制御機能を使用するには、LMR ポートがこの項で説明する設定と同様に設定されている必要があります。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「正しい Cisco IOS 無線制御の決定」

「必須のベースライン LMR ゲートウェイ設定」

「VAD 作動シグナリングの設定」

「COR または COS 作動シグナリングの設定」

「トーン制御作動シグナリングの設定」

「2 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)」

「4 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)」

「2 線式トーン制御の設定(2 ~ 10 の周波数の場合)」

「トランク無線のフィードバック トーン」

「トランク無線のハイブリッド設定」

正しい Cisco IOS 無線制御の決定

ルータの設定と接続は、通常はインターフェイスで接続される無線の機能によって決まります。Cisco IOS の無線制御の設定には、3 つの基本タイプがあります。使用状況に最適なルータ設定を使用してください。

VAD 作動シグナリング:通常は、無線デバイスが COR または COS シグナリングを提供しない場合に使用されます。無線デバイスに COR または COS シグナリング インターフェイスがない場合、ルータは Cisco IOS 内のVoice Activation Detection(VAD; 音声アクティビティ検出)機能を使用して、無線デバイスからの信号を受信中かどうかを判断し、指定されたマルチキャスト アドレスで VoIP パケットの送信を開始します。一般に、携帯無線デバイスはCOR または COS シグナリングを提供していないため、このオプションは、携帯無線デバイスがエンドポイントである場合に使用されます。

COR または COS シグナリング:無線デバイスが COR または COS シグナリング機能を提供している場合にのみ使用します。この場合、ルータは、無線デバイスによってこの回線がアクティブになったときに、割り当てられたマルチキャスト アドレスで VoIP パケットの送信を開始します。一般に、これは最も信頼性の高いオーディオ受信方法です。VAD 作動シグナリング機能を使用したときに発生する可能性のある会話の冒頭のクリッピングは発生しません。

トーン制御シグナリング:無線デバイスにトーン制御パネル インターフェイスがあり、オーディオ ストリームで混合トーン シグナリングを使用して、そのアクティビティの状態を無線と通信する場合にのみ使用します。一般に、ウェイクアップ トーン、周波数/機能選択トーン、およびガード トーンは、無線デバイスを制御するオーディオによって生成されます。このオプションは、通常、ベース ステーション タイプの無線デバイスでのみ使用されます。

必須のベースライン LMR ゲートウェイ設定

次のベースライン Cisco IOS 設定コマンドは、実装されているシグナリングに関係なく必須です。

ip multicast-routing
!
voice class codec 1
codec preference 1 g729r8
codec preference 2 g711ulaw
!
interface Loopback0
ip address 192.168.4.6 255.255.255.255
ip pim sparse-dense-mode
!
interface Vif1
ip address 192.168.3.5 255.255.255.252
ip pim sparse-dense-mode
!
interface FastEthernet0/0
description $ETH-LAN$$ETH-SW-LAUNCH$$INTF-INFO-FE 0/0$
ip address 192.168.0.6 255.255.255.0
ip pim sparse-dense-mode
duplex auto
speed auto
 

VAD 作動シグナリングの設定

VAD 作動シグナリングの場合は、 lmr m-lead inactive コマンドを実行する必要があります。この設定が使用されている場合、ルータは M リード線の音声によって送信された信号を無視します。音声パケットのフローは VAD によって決定されます。通常は、8 本中 6 本のワイヤが使用されます。

表3-2 に、VAD 作動無線とインターフェイスで接続している場合に使用される配線接続を示します。

 

表3-2 VAD による LMR 物理接続

ルータの RJ-45 ピン
番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1 1

信号バッテリ(SB)

オレンジ

未接続

2 1

M リード線

ホワイト/オレンジ

未接続

3

リング

ホワイト/グリーン

スピーカー +

4

リング 1

ブルー

マイクロフォン -

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

マイクロフォン +

6

チップ

グリーン

スピーカー -

7

E リード線

ホワイト/ブラウン

PTT

8

信号アース(SG)

ブラウン

アース

1.この設定には適用されません。

Cisco VAD には、アプリケーション プログラミング インターフェイス(API)レイヤと処理レイヤの 2 つのレイヤがあります。処理レイヤは、着信信号を次の 3 つの状態に分類します。

音声

不明

無音

着信信号の状態は、雑音のしきい値によって決定されます。雑音のしきい値は threshold noise コマンドで設定できます。

着信信号を分類できない場合は、VAD が収集した音声および雑音の統計情報に基づいて計算された可変しきい値を使用して、分類を決定します。それでも信号を分類できない場合は、不明としてマークされます。最終的な VAD の適格性は API によって判別されます。場合によっては、不明として分類された音声が不要な音声パケット トラフィックを生成し、余計に帯域幅が消費されることがあります。VAD を使用すると、接続の音質は多少低下しますが、接続に要する帯域幅はかなり少量で済みます。

VAD コマンドの状態

VAD コマンドには次の状態があります。

無音状態:音声レベルが雑音しきい値を下回る場合、信号は無音として分類され、VoIP パケットはネットワーク経由で送信されません。

音声/不明状態:音声または不明として分類された信号は、VoIP パケットとしてネットワーク経由で送信されます。

VAD Aggressive コマンドの状態

ダイヤル ピア設定モードで、 vad コマンドに aggressive キーワードを指定すると、VAD の雑音しきい値は -78 dBm から -62 dBm に減少します。-62 dBm のしきい値を下回る雑音は無音と見なされ、ネットワーク経由で送信されません。

無音/不明状態:音声レベルが雑音しきい値を下回る場合、信号は無音として分類され、VoIP パケットは送信されません。また、不明のパケットは無音と見なされ、aggressive キーワードが使用されている場合は廃棄されます。

音声状態:着信信号が音声として分類された場合のみ、パケットがネットワーク経由で送信されます。

次に、VAD 作動シグナリング用に設定された LMR 音声ポートの設定例を示します。

この例で、type { 2 | 3 | 5 } は通常 type 3 ですが、図3-3図3-4、および図3-5 を参照して、使用している無線要件に最適なタイプを選択してください。input gain { -27 - 16 } は通常 10 ですが、Cisco IPICS エンドポイントでオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。output attenuation { -16 - 27 } は通常 10 ですが、無線でオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。無線を LMR ゲートウェイの音声ポートに接続するときは、音声レベルのバランスを適切に調整する必要が生じることがあります。無線では通常、ゲインが調整されますが、無線と音声ポートで、無線からの音声ポートへの信号レベルと、音声ポートから無線への信号レベルをある程度調整する必要がある場合があります。トーン制御された無線を使用している場合は、LMR ゲートウェイから無線に送信されたトーンも、音声ポートの出力減衰設定による影響を受ける点に注意してください。これらの設定を最適化して目的のオーディオ レベルを実現しようとする場合は、音声ポートの調整によって、トーン信号のレベルと品質に悪影響が及ばないように注意してください。

voice class permanent 1
signal timing oos timeout disabled
signal keepalive disabled
signal sequence oos no-action
!
voice-port 0/2/1
voice-class permanent 1
auto-cut-through
operation 4-wire
type { 2 | 3 | 5 }
signal lmr
lmr e-lead voice
lmr duplex half
lmr led-on
input gain { -27 - 16 }
output attenuation { -16 - 27 }
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 10
timing hangover 40
connection trunk 102
description VAD Operated Voice Port
threshold noise -40
!
dial-peer voice 102 voip
destination-pattern 102
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.2:21000
codec g711ulaw
vad aggressive

COR または COS 作動シグナリングの設定

COR または COS 作動シグナリング設定が使用されている場合、ルータは M リード線のピン 2 の音声によって送信された信号を使用します。M リード線は無線システムの COR または COS に対応し、無線システムの受信アクティビティを示します。 lmr m-lead audio-gate-in コマンドを使用して音声ポートを設定すると、M リード線で捕捉信号が検出されたときにのみ VoIP パケットが生成されます。M リード線から捕捉信号が削除されると、ルータは VoIP パケットの生成を停止します。無線からピン 3 およびピン 6 にオーディオが着信しても、ルータは、ピン 2 の信号がアクティブになった場合にだけ、割り当てられたマルチキャスト アドレスで VoIP パケットの送信を開始することを理解しておく必要があります。通常は、8 本のワイヤがすべて使用されます。

表3-3 に、COR または COS 作動無線とインターフェイスで接続されている場合に使用される配線接続を示しています。

 

表3-3 COR または COS による LMR 物理接続

ルータの RJ-45 ピン
番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1

信号バッテリ(SB)

オレンジ

信号バッテリ(SB)

2

M リード線

ホワイト/オレンジ

COR または COS

3

リング

ホワイト/グリーン

スピーカー +

4

リング 1

ブルー

マイクロフォン -

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

マイクロフォン +

6

チップ

グリーン

スピーカー -

7

E リード線

ホワイト/ブラウン

PTT

8

信号アース(SG)

ブラウン

アース

次に、COR または COS 作動シグナリング用に設定された LMR 音声ポートの設定例を示します。

この例で、type { 2 | 3 | 5 } は通常 type 3 ですが、図3-3図3-4、および図3-5 を参照して、使用している無線要件に最適なタイプを選択してください。input gain { -27 - 16 } は通常 10 ですが、Cisco IPICS エンドポイントでオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。output attenuation { -16 - 27 } は通常 10 ですが、無線でオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。無線を LMR ゲートウェイの音声ポートに接続するときは、音声レベルのバランスを適切に調整する必要が生じることがあります。無線では通常、ゲインが調整されますが、無線と音声ポートで、無線からの音声ポートへの信号レベルと、音声ポートから無線への信号レベルをある程度調整する必要がある場合があります。トーン制御された無線を使用している場合は、LMR ゲートウェイから無線に送信されたトーンも、音声ポートの出力減衰設定による影響を受ける点に注意してください。これらの設定を最適化して目的のオーディオ レベルを実現しようとする場合は、音声ポートの調整によって、トーン信号のレベルと品質に悪影響が及ばないように注意してください。

voice class permanent 1
signal timing oos timeout disabled
signal keepalive disabled
signal sequence oos n4o-action
!
voice-port 0/2/0
voice-class permanent 1
auto-cut-through
operation 4-wire
type { 2 | 3 | 5 }
signal lmr
lmr m-lead audio-gate-in ! RX audio IP packets only sent when this lead is active.
lmr e-lead voice
lmr duplex half
lmr led-on
input gain { -27 - 16 }
output attenuation { -16 - 27 }
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 101
description COR/COS Operated Voice Port
threshold noise -40
!
dial-peer voice 101 voip
destination-pattern 101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.1:21000
codec g711ulaw

トーン制御作動シグナリングの設定

従来の多くの無線システムでは、アクティビティの表示、トランスミッタの駆動、および制御チャネルの選択に、インバンド トーン シグナリングが使用されています。LMR ゲートウェイは、これらのトーンを生成して無線を制御するように、設定することができます。トーン シグナリングには通常、次の 3 つのフェーズがあります。

ウェイクアップ トーン:特定の持続期間と周波数を持つトーン。追加の信号が着信することを示すベース ステーションへのプリアンブルとして動作します。

周波数選択(制御)トーン:オーディオの周波数(チャネル)の選択に使用されるさまざまなトーンの 1 つ。

ガード トーン:チャネルにアクティビティが存在する間維持される特定の周波数を持つトーン。このトーンは、チャネルが捕捉されていることを示します。

WAN 経由でトーンを伝送する必要をなくすため、トーン リモート機能には LMR ゲートウェイでトーンを注入する機能があります。静的なトーン注入は、複数のシングル トーンからなる 1 つの固定シーケンスで、一定のシーケンスには最大 10 個のトーンまたはポーズが含まれます。このシーケンスは、音声ポートから接続されている無線システムへのすべての伝送で使用されます。静的なトーン注入は、E リード線のアクティビティで開始し、音声再生でハングオーバー時間が切れたときに終了します。トーン シーケンスには、次のトーンの組み合せが含まれます。

シングル トーン:一定の周波数、持続期間、および振幅を持つトーン。

ポーズ:一定の持続期間を持つトーン。

ガード トーン:一定の周波数と振幅を持つトーン。音声パケットと一緒に再生すると、音声パケットと同じ持続期間になります。

アイドル トーン:音声パケットが存在しない場合に再生されます。アイドル トーンとガード トーンは相互に排他的です。

注入トーンを設定する場合は、必ず、 timing delay-voice tdm コマンドを使用して、音声パケットが再生されるまでの遅延を設定します。遅延を設定することで、音声パケットが注入トーンで上書きされるのを防止できます。この遅延は、トーン信号音声クラスの注入トーンとポーズの持続期間の合計と等しくする必要があります。

表3-4 に、共通のトーン制御の周波数を示します。

 

表3-4 共通のトーン制御の周波数

トーン周波数
機能トーン
相対レベル
トーンの持続期間

2175 Hz

ウェイクアップ

+10 dB

120 ミリ秒

1950 Hz

伝送 F1

0 dB

40 ミリ秒

1850 Hz

伝送 F2

0 dB

40 ミリ秒

1750 Hz

伝送 F7

0 dB

40 ミリ秒

1650 Hz

伝送 F8

0 dB

40 ミリ秒

1550 Hz

ワイルドカード

0 dB

40 ミリ秒

1450 Hz

ワイルドカード

0 dB

40 ミリ秒

1350 Hz

伝送 F3

0 dB

40 ミリ秒

1250 Hz

伝送 F4

0 dB

40 ミリ秒

1150 Hz

伝送 F5

0 dB

40 ミリ秒

1050 Hz

伝送 F6

0 dB

40 ミリ秒

2050 Hz

CTCSS モニタ

0 dB

40 ミリ秒

2175 Hz

ガード トーン

-20 dB

PTT の持続期間


) E&M ポートだけが無線のトーン制御パネルに接続されているデバイスである場合は、2 線式と 4 線式のどちらの設定もサポートされます。トーン制御パネルに単一の E&M ポート以外のデバイスが接続されている場合は、2 線式のトーン制御設定のみがサポートされます。複数のデバイス(既存のコンソールなど)が接続されている環境に Cisco IPICS E&M の 4 線式の設定を導入しようとすると、PMC 側でコンソール伝送を認識できず、コンソール側では PMC 伝送を認識できなくなる場合があります。2 線式のトーン制御の方がより堅牢なソリューションを実現できるため、可能な場合は、2 線式トーン制御を使用することをお勧めします。


2 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)

インターフェイスで接続するトーン制御パネルが 2 線式の運用に設定されている場合、伝送オーディオ、受信オーディオ、および制御トーンは、単一のワイヤ ペアで搬送されます。 operation 2-wire コマンドは、設定する音声ポートで実行する必要があります。通常、8 本中 2 本のワイヤが使用されます。


) 1 つのポートを operation 2-wire として設定すると、同じカード上の両方の E&M ポートも自動的に 2 線式運用に設定されます。


表3-5 に、2 線式のトーン制御の LMR 物理接続を示します。

 

表3-5 2 線式トーン制御の LMR 物理接続

ルータの RJ-45 ピン番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1 2

信号バッテリ(SB)

オレンジ

未接続

2 1

M リード線

ホワイト/オレンジ

未接続

3 1

リング

ホワイト/グリーン

未接続

4

リング 1

ブルー

TX および RX オーディオ

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

TX および RX オーディオ

6 1

チップ

グリーン

未接続

7 1

E リード線

ホワイト/ブラウン

未接続

8 1

信号アース(SG)

ブラウン

未接続

2.この設定には適用されません。

次に、2 線式のトーン制御作動シグナリング用に設定された LMR 音声ポートの設定例を示します。

voice class permanent 1
signal timing oos timeout disabled
signal keepalive disabled
signal sequence oos no-action
!
voice class tone-signal 1950Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1950 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice-port 0/2/0
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1950Hz
auto-cut-through
signal lmr
lmr duplex half
lmr led-on
input gain 1
output attenuation 1
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
timing delay-voice tdm 160
connection trunk 101
description 1950Hz 2-Wire Tone Controlled Radio
threshold noise -40
!
dial-peer voice 101 voip
destination-pattern 101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.1:21000
codec g711ulaw
 

4 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)

インターフェイスで接続するトーン制御パネルが 4 線式の運用に設定されている場合、伝送オーディオと制御トーンは一方のワイヤ ペアで搬送され、受信オーディオはもう一方のワイヤ ペアで搬送されます。 operation 4-wire コマンドは、設定する音声ポートで実行する必要があります。通常、8 本中 4 本のワイヤが使用されます。


) 1 つのポートを operation 4-wire both として設定すると、同じカードにある両方の E&M ポートが自動的に 4 線式運用に設定されます。


表3-6 に、4 線式のトーン制御の LMR 物理接続を示します。

 

表3-6 4 線式トーン制御の LMR 物理接続

ルータの RJ-45 ピン
番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1 3

信号バッテリ(SB)

オレンジ

未接続

2 1

M リード線

ホワイト/オレンジ

未接続

3

リング

ホワイト/グリーン

RX オーディオ

4

リング 1

ブルー

TX オーディオ

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

TX オーディオ

6

チップ

グリーン

RX オーディオ

7 1

E リード線

ホワイト/ブラウン

未接続

8 1

信号アース(SG)

ブラウン

未接続

3.この設定には適用されません。

次に、4 線式のトーン制御作動シグナリング用に設定された LMR 音声ポートの設定例を示します。

voice class permanent 1
signal timing oos timeout disabled
signal keepalive disabled
signal sequence oos no-action
!
voice class tone-signal 1950Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1950 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice-port 0/2/0
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1950Hz
auto-cut-through
operation 4-wire
signal lmr
lmr duplex half
lmr led-on
input gain 1
output attenuation 1
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
timing delay-voice tdm 160
connection trunk 101
description 1950Hz 4-Wire Tone Controlled Radio
threshold noise -40
!
dial-peer voice 101 voip
destination-pattern 101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.1:21000
codec g711ulaw

2 線式トーン制御の設定(2 ~ 10 の周波数の場合)

シナリオによっては、トーン制御を使用してチャネルを変更する必要がある場合があります。「2 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)」で説明したとおり、Cisco IOS では、1 つの音声ポートに tone コマンドを 1 つしか挿入できません。ただし、DS0 ペアをブリッジとして使用して、複数の周波数を制御するための新しい tone コマンドを注入できます。一般に、マルチキャスト アドレスはトーン シーケンスごとに割り当てられ、Cisco IPICS では、トーン シーケンスが割り当てられたマルチキャスト アドレスごとにチャネルが割り当てられます。このようにして、PMC ユーザや Cisco Unified IP Phone ユーザを、使用するチャネルに割り当てることができます(Cisco IPICS 2.1(1) では、PMC にこの機能が最初から備わっているため、この方法は PMC には必要ありません)。たとえば、無線のベース ステーションで、F1 リピータ周波数に 1,950 Hz、F2 トーク アラウンドに 1,850 Hz が使用されている場合、チャネル 1 をマルチキャスト アドレス 239.193.2.1:21000 で 1,950 Hz のトーンを生成するように設定し、チャネル 2 をマルチキャスト アドレス 239.193.2.2:21000 で 1,850 Hz のトーンを生成するように設定することができます。通常、8 本中 2 本のワイヤが使用されます。


) • 複数のトーン シーケンスを使用して無線を制御する場合は、慎重に検討する必要があります。ある PMC ユーザがトーン制御を使用して別のチャネルを選択しても、他の PMC ユーザにはこの変更が示されません。複数のトーン シーケンスを使用することで、意図した効果が得られるようにしてください。

このソリューションでは、物理無線に送信されるトーン シーケンスごとに 1 つの LMR ライセンスが使用されます。このソリューションを導入するために十分な数の LMR ライセンスがあることを確認してください。


 

表3-7 に、2 ~ 10 の周波数の場合の 2 線式トーン制御作動無線とインターフェイスで接続するときに使用される配線接続を示しています。

 

表3-7 2 線式トーン制御の LMR 物理接続(2 ~ 10 の周波数の場合)

ルータの RJ-45 ピン番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1 4

信号バッテリ(SB)

オレンジ

未接続

2 1

M リード線

ホワイト/オレンジ

未接続

3 1

リング

ホワイト/グリーン

未接続

4

リング 1

ブルー

TX および RX オーディオ

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

TX および RX オーディオ

6 1

チップ

グリーン

未接続

7 1

E リード線

ホワイト/ブラウン

未接続

8 1

信号アース(SG)

ブラウン

未接続

4.この設定では使用されません。

使用するトーンのトーン信号音声クラスのグループを設定します。次の例では、10 個の使用可能なトーンをすべて使用しています。実際には、必要なトーンだけを使用してください。また、トーン パネル用に音声ポートを設定します。設定は、音声ポートで voice-class tone-signal コマンドを実行しない点を除き、「2 線式トーン制御の設定(単一周波数の場合)」で説明した設定と同じです。このコマンドは、次の項で、同じ音声ポートから複数のトーン シーケンスを生成するために使用されます。次の例では、トーン パネルの接続に音声ポート 0/2/0 を使用しています。

ip multicast-routing
!
voice class codec 1
codec preference 1 g729r8
codec preference 2 g711ulaw
!
voice class permanent 1
signal timing oos timeout disabled
signal keepalive disabled
signal sequence oos no-action
!
voice class tone-signal 1950Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1950 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1850Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1850 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1750Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1750 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1650Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1650 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1550Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1550 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1450Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1450 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1350Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1350 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1250Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1250 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1150Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1150 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
voice class tone-signal 1050Hz
digital-filter 2175hz
inject tone 1 2175 3 120
inject tone 2 1050 -5 40
inject guard-tone 2175 -20
!
interface Loopback0
ip address 192.168.4.6 255.255.255.255
ip pim sparse-dense-mode
!
interface Vif1
ip address 192.168.3.5 255.255.255.252
ip pim sparse-dense-mode
!
interface FastEthernet0/0
description $ETH-LAN$$ETH-SW-LAUNCH$$INTF-INFO-FE 0/0$
ip address 192.168.0.6 255.255.255.0
ip pim sparse-dense-mode
duplex auto
speed auto
!
voice-port 0/2/0
voice-class permanent 1
auto-cut-through
signal lmr
lmr duplex half
lmr led-on
input gain 1
output attenuation 1
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
timing delay-voice tdm 160
connection trunk 101
description 2-Wire Tone Controlled Radio
threshold noise -40
!
dial-peer voice 101 voip
destination-pattern 101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.1:21000
codec g711ulaw
 

RMS ルータに手動ループバックを設定することで、音声ポートで複数のトーン シーケンスを生成できるようにします。この方法では、この項の前半で説明したように、入力したトーン シーケンスごとの DS0 手動ループバック ペアが必要です。4 つの voice-port tone-signal コマンドを使用した場合は、4 つの DS0 ブリッジが必要です。同様に、10 個の voice-port tone-signal コマンドを使用した場合には 10 個のブリッジが必要です。音声ポートとダイヤル ピアを手動で定義することで、ブリッジを作成できます。通常、RMS の T1 ループバックの 1 つに含まれる音声ポート ペアを使用します。Reserved 状態にして、T1 ループバック ペアを RMS で無効なリソースにします(RMS を Reserved 状態にする方法については、『 Cisco IPICS Server Administration Guide, Release 2.1(1) 』の「Performing Cisco IPICS System Administrator Tasks」の章を参照してください)。

チャネルが決定したら、次の設定例を使用して、T1 音声ポートを必要に応じて置き換えることができます。この例では、ポート 1/0/0:1<->1/0/1:1 ~ 1/0/0:10<->1/0/1:10 の 10 個のループバック ペアが Cisco IPICS で予約済みとしてマークされており、必要なトーン シーケンスを生成するための手動ブリッジとして使用されます。

それぞれの T1 ループバック ペアの片側は、 voice-port tone-signal コマンドを使用して(たとえば、1/0/0:1 は voice-port tone-signal 1,950Hz)、マルチキャスト アドレス 239.193.2.1:21000 が設定されます。ブリッジのこの側でコマンドを実行することで、E&M ポートに接続されたトーン パネルでトーン シーケンスが受信されますが、PMC と Cisco Unified IP Phone のオーディオはフィルタリングされるため、これらのデバイスはトーンを受信しません。また、DS0 ごとに専用のマルチキャスト アドレスを持つ個々のダイヤル ピアもあります。これらのアドレスは Cisco IPICS チャネルとして使用されます。必要に応じて、T1 ループバックのもう一方の片側を設定します。

次の例は、T1 ループバックの片側のトーン制御を示しています。

voice-port 1/0/0:1
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1950Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1950101
description Tone Control 1950 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:2
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1850Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1850101
description Tone Control 1850 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:3
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1750Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1750101
description Tone Control 1750 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:4
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1650Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1650101
description Tone Control 1650 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:5
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1550Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1550101
description Tone Control 1550 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:6
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1450Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1450101
description Tone Control 1450 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:7
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1350Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1350101
description Tone Control 1350 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:8
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1250Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1250101
description Tone Control 1250 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:9
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1150Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1150101
description Tone Control 1150 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/0:10
voice-class permanent 1
voice-class tone-signal 1050Hz
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 180
timing delay-voice tdm 180
connection trunk 1050101
description Tone Control 1050 PMC Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
dial-peer voice 1950101 voip
description Tone Control 1950 PMC Bridge
destination-pattern 1950101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.1:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1850101 voip
description Tone Control 1850 PMC Bridge
destination-pattern 1850101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.2:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1750101 voip
description Tone Control 1750 PMC Bridge
destination-pattern 1750101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.3:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1650101 voip
description Tone Control 1650 PMC Bridge
destination-pattern 1650101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.4:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1550101 voip
description Tone Control 1550 PMC Bridge
destination-pattern 1550101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.5:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1450101 voip
description Tone Control 1450 PMC Bridge
destination-pattern 1450101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.6:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1350101 voip
description Tone Control 1350 PMC Bridge
destination-pattern 1350101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.7:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1250101 voip
description Tone Control 1250 PMC Bridge
destination-pattern 1250101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.8:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1150101 voip
description Tone Control 1150 PMC Bridge
destination-pattern 1150101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.9:21000
codec g711ulaw
no vad
!
dial-peer voice 1050101 voip
description Tone Control 1050 PMC Bridge
destination-pattern 1050101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.2.10:21000
codec g711ulaw
no vad
 

2 つの T1 インターフェイス ポートを結合するという T1 ループバックの概念を簡潔に示すために、2 つの側を右側および左側と呼ぶことにします。次の例では、設定済みの T1 ループバック ペアの右側(たとえば、1/0/1:1 ~ 1/0/1:10)はすべて、音声ポート 0/2/0 に割り当てられたダイヤル ピアと同じマルチキャスト アドレスが設定されています。この例では、アドレスは 239.193.1.1:21000 です。

voice-port 1/0/1:1
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1950 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:2
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1850 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:3
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1750 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:4
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1650 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:5
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1550 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:6
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1450 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:7
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1350 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:8
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1250 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:9
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1150 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
voice-port 1/0/1:10
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2101
description Tone Control 1050 Radio Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
dial-peer voice 2101 voip
description Tone Control Bridge
destination-pattern 2101
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.1:21000
codec g711ulaw
no vad
 

設定を完了するため、Cisco IPICS で、 表3-8 に示す各ダイヤル ピアに関連付けられるチャネルを設定します。

 

表3-8 Cisco IPICS のトーン制御チャネルの設定

チャネル ラベル
マルチキャスト アドレス

Channel 1 1950 Hz

239.193.2.1:21000

Channel 2 1850 Hz

239.193.2.2:21000

Channel 7 1750 Hz

239.193.2.3:21000

Channel 8 1650 Hz

239.193.2.4:21000

Channel * 1550 Hz

239.193.2.5:21000

Channel * 1450 Hz

239.193.2.6:21000

Channel 3 1350 Hz

239.193.2.7:21000

Channel 4 1250 Hz

239.193.2.8:21000

Channel 5 1150 Hz

239.193.2.9:21000

Channel 6 1050 Hz

239.193.2.10:21000

トランク無線の回避策(オプション)

以降の項では、ピンポン効果と呼ばれる問題と、この問題を解決するハイブリッドな設定の手順について説明します。

「トランク無線のフィードバック トーン」

「トランク無線のハイブリッド設定」

トランク無線のフィードバック トーン

トランク無線では、通常、無線ユーザは伝送の開始時と終了時にビープ音やバンという音を耳にします。このようなビープ音やバンという音は、チャネル、グループ、または無線へのアクセスをユーザが要求した場合に、要求のステータスに関するフィードバックを示しています。Cisco IPICS PMC ユーザは、このオーディオ フィードバック情報を受信しない場合、システムがビジー状態か、アクセスしようとした無線が利用できないために、システムへのチャネル アクセスが拒否されていると見なしてしまう場合があります。PMC は、これらのトーンを受信する全二重モードで動作させる必要があります。ただし、VTG に全二重対応のチャネルを追加した場合、PTT デバイスで PTT キーが開放された後に VTG でオーディオの後続バーストが受信されると、オーディオのピンポン効果が発生する危険性があります。


) 全二重モードで動作できるのは、PMC エンドポイントだけです。Cisco Unified IP Phone の XML アプリケーションは、半二重のままです。


目的は、次の相反する要件に対処することです。

PMC エンドポイントでビープ音やバンという音を聴取できるようにするには、全二重が必要である。

トランク無線で接続解除時にオーディオの後続バーストが発生するピンポン効果を防ぐには、半二重が必要である。

複数のトランク無線が VTG に追加されている場合は半二重が必要である。

複数のトランク無線が VTG に追加されている場合は、チャネル アクセス時間が原因で伝送の冒頭が消失されしまうのを防ぐために、タイミングを追加する必要がある。

トランク無線のハイブリッド設定

ビープ音やバンという音を聴取可能にし、ピンポン効果を防ぐには、次のように、トランク無線ごとに 2 つの個別のチャネルを作成するハイブリッド ソリューションを導入する必要があります。

Channel 1 PMC = 239.193.1.4。チャネル 1 に割り当てられたマルチキャスト アドレスは、無線用の音声ポートとダイヤル ピアに割り当てられたアドレスと同じアドレスです。チャネル 1 は、トランク チャネルを使用してビープ音やバンというフィードバック音を聴取することを望む PMC ユーザに割り当て可能な全二重チャネルです。この全二重チャネルが誤って VTG に配置されないようにする必要があります。VTG に配置されてしまうと、激しいピンポン効果が発生します。このチャネルが VTG に配置されるのを防止するには、Cisco IPICS Administration Console で、 Configuration > Channels > General タブにある Allow Use in VTGs チェックボックスをオフにします。

Channel 2 VTG = 239.193.1.0。トランク無線をパッチングする場合は、この半二重チャネルを VTG に配置できます。チャネル 2 にはマルチキャスト アドレスが割り当てられています。このアドレスは、チャネル 1 とは異なるアドレスで、無線用の音声ポートおよびダイヤル ピアとは別の専用のダイヤル ピアに割り当てられます。このチャネルの目的は、ビープ音やバンというフィードバック音が VTG オーディオ パッチに挿入されないようにすることです。

お分かりのとおり、ハイブリッド ソリューションの作成に使用される予備の「ダミー」チャネル(Channel 2 VTG)があります。


) このソリューションでは、物理トランク無線ごとに 2 つの LMR ライセンスを使用します。このソリューションを導入するために十分な数の LMR ライセンスがあることを確認してください。


次の手順では、トランク無線用の音声ポートを設定する方法について説明します。音声ポートは、使用中の無線に適合するように設定する必要があります。設定方法については、「Cisco IOS LMR ゲートウェイの設定」で説明されています。通常は、COR または COS のリード線が使用可能な場合でも、トランク無線には、次の「VAD 作動シグナリングの設定」の例で示す設定を使用します。このように、Cisco IPICS 音声ポートに接続されているドナー無線が、ビープ音やバンというフィードバック音を提供する場合は、COR または COS のリード線はアクティブ化されません。COR または COS のリード線が任意のオーディオで(オーディオの受信時だけでなく)アクティブになっていることが確認できる場合以外は、PMC がビープ音やバンという音を受信するように、「VAD 作動シグナリングの設定」に従って、トランク無線のハイブリッド設定で音声ポートを設定する必要があります。

次の例は、E&M 音声ポートとダイヤル ピアの設定を示しています。この設定は、Cisco IPICS のハイブリッド設定ソリューションにおいて、全二重のトランク無線に使用されます。

この例で、type { 2 | 3 | 5 } は通常 type 3 ですが、図3-3図3-4、および図3-5 を参照して、使用している無線要件に最適なタイプを選択してください。input gain { -27 - 16 } は通常 10 ですが、Cisco IPICS エンドポイントでオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。output attenuation { -16 - 27 } は通常 10 ですが、無線でオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。無線を LMR ゲートウェイの音声ポートに接続するときは、音声レベルのバランスを適切に調整する必要が生じることがあります。無線では通常、ゲインが調整されますが、無線と音声ポートで、無線からの音声ポートへの信号レベルと、音声ポートから無線への信号レベルをある程度調整する必要がある場合があります。トーン制御された無線を使用している場合は、LMR ゲートウェイから無線に送信されたトーンも、音声ポートの出力減衰設定による影響を受ける点に注意してください。これらの設定を最適化して目的のオーディオ レベルを実現しようとする場合は、音声ポートの調整によって、トーン信号のレベルと品質に悪影響が及ばないように注意してください。

! Full Duplex E&M Port for Trunked Radio
!
voice-port 0/3/1
voice-class permanent 1
auto-cut-through
operation 4-wire
type {2 | 3 | 5 } ! Typically type 3.
signal lmr
lmr e-lead voice
lmr led-on
input gain { -27 - 16 }
output attenuation { -16 - 27 }
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 104
description Trunked Radio Port
!
! VAD Dial-Peer For Above Trunked Radio
!
dial-peer voice 104 voip
destination-pattern 104
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.4:21000
codec g711ulaw
vad ! Do not use vad aggressive.
 

239.193.1.4 に関連付けられたトラフィックがダミー チャネルにルーティングされるように、RMS ルータに手動ループバックを設定する必要があります。これを設定するには、音声ポートとダイヤル ピアを手動で定義して、手動「ブリッジ」を作成します。通常、RMS の T1 ループバックの 1 つに含まれる音声ポートのペアを使用します。T1 ループバック ペア(DS0 リソース)を Reserved 状態にして、RMS で無効なリソースにします(RMS を Reserved 状態にする方法については、『 Cisco IPICS Server Administration Guide, Release 2.1(1) 』の「Performing Cisco IPICS System Administrator Tasks」の章を参照してください)。

使用する DS0 チャネルが決定したら、次の設定例を使用して、T1 DS0 音声ポートを必要に応じて置き換えることができます。この例では、1/0/0:0(VTG、半二重、左側)<->1/0/1:0(PMC、全二重、右側)のループバック ポートが Cisco IPICS で予約済みとしてマークされており、トランク無線のハイブリッド設定のブリッジに使用されます。

T1 ループバックの左側の VTG は、lmr duplex half に設定され(1/0/0:0 など)、チャネル 2 の VTG のマルチキャスト アドレスは 239.193.1.0:21000 です。このチャネルは VTG で使用可能です。適切に動作させるためには、T1 ループバックに関連付けられたすべての音声ポートを
lmr m-lead audio-gate-in
で設定し、関連付けられたダイヤル ピアを no vad で設定する必要があります。T1 ループバック ポートのどこかで VAD を使用している場合は、VTG でトランク無線が使用されたときにオーディオ伝送の冒頭が消失することがあります。

ブリッジのこの部分は、使用中のトランク無線システムに適合するように調整する必要がある場合もあります。ただし、大半のアプリケーションでは、次の推奨設定で十分間に合います。

timing delay-voice tdm コマンド

通常、timing delay-voice tdm 600 と指定すると、良好な結果が得られます。ただし、実際のトランク無線チャネルのアクセス セットアップ時間がわかっているか、計測可能な場合は、その値に 100 ミリ秒を加えると、最適なパフォーマンスを実現できます。

timing hangover コマンド

通常、timing delay-voice tdm 600 が使用されている場合は、timing hangover 620 と指定すると、良好な結果が得られます。ただし、timing delay-voice tdm に新しい計算値が使用された場合、新しい timing hangover 値は多少大きくなります。

timing ignore m-lead コマンド

通常、timing ignore m-lead 100 と指定すると、良好な結果が得られます。ただし、トランク無線が VTG にあるときに余分なアクセス トーンが聴取される場合は、この値を大きくしてもかまいません。この値が大きすぎると、VTG でトランク無線を使用したときにオーディオ伝送の末尾が欠落することがあります。

次の例は、T1 ループバックの半二重側の音声ポートとダイヤル ピアの設定を示しています。この設定は、Cisco IPICS のハイブリッド設定ソリューションにおいて、トランク無線に使用されます。

! Half Duplex Left Side DSO Port for VTG Use
!
voice-port 1/0/0:0
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
lmr duplex half
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover { 0 - 1000 } ! Typically {620}. Should be longer than timing delay-voice tdm value.
timing delay-voice tdm { 0 - 1500 } ! Typically {600}. Channel access time +100 mSec.
timing ignore m-lead { 0 - 1000 } ! Typically {100}. If set to high you may chop the tail end of audio.
connection trunk 3104
description Trunked Radio VTG Half Duplex Bridge(Disabled in Cisco IPICS)
!
! T1 Loopback Left Side VTG Half Duplex Dial Peer.
!
dial-peer voice 3104 voip
description Trunked Radio VTG Half Duplex Channel
destination-pattern 3104
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.0:21000
codec g711ulaw
no vad ! Do not use any type of vad.
 

T1 ループバックの右側の PMC は、no lmr duplex half に設定され(1/0/1:0 など)、チャネル 1 の PMC のマルチキャスト アドレスは 239.193.1.4:21000 です。このチャネルは PMC で使用可能で、ユーザはトランク無線システムに固有のビープ音やバンという音を聴取できます。適切に動作させるためには、T1 ループバックに関連付けられたすべての音声ポートを lmr m-lead audio-gate-in で設定し、関連付けられたダイヤル ピアを no vad で設定する必要があります。T1 ループバック ポートのどこかで VAD を使用している場合は、VTG でトランク無線が使用されたときにオーディオ伝送の冒頭が消失することがあります。

次の例は、T1 ループバックの全二重側の音声ポートとダイヤル ピアの設定を示しています。この設定は、Cisco IPICS のハイブリッド設定ソリューションにおいて、トランク無線に使用されます。

voice-port 1/0/1:0
voice-class permanent 1
auto-cut-through
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 0
timing hangover 40
connection trunk 2104
description Trunked Radio PMC Full Duplex Bridge (Disabled in Cisco IPICS)
!
! T1 Loopback Right Side Dial Peer (Do not use any type of vad).
!
dial-peer voice 2104 voip
description Trunked Radio PMC Full Duplex Channel
destination-pattern 2104
session protocol multicast
session target ipv4:239.193.1.4:21000
codec g711ulaw
no vad
 

このブリッジによって、エンドポイントで チャネル 1 PMC を使用できます。また、チャネル 2 VTG は、このトランク無線を VTG に配置する必要に応じて使用できます。チャネル 1 PMC は全二重であるため、エンドポイントでビープ音やバンという音を聴取できます。チャネル 1 VTG は半二重であるため、複数の半二重無線チャネル(またはそのダミー パートナー)を VTG に配置できます。スプラッシュ トーンが行き交うこともなく、ピンポン効果などのトランク無線の問題も防ぐことができます。

 

表3-9 Cisco IPICS トランク チャネルの設定

IPICS トランク チャネルの設定

チャネル ラベル

マルチキャスト アドレス

Channel 1 PMC

239.193.1.4:21000

Channel 2 VTG

239.193.1.0:21000


) また、エンドユーザは、ビープ音やバンという音を確実に聴取できるように、トランク チャネルで PTT 通信中に受信したオーディオが消音されないように PMC を設定する必要があります。


 

アナログ タップによる記録の設定

以降の項では、LMR マルチキャスト トラフィックの記録について説明します。

「LMR マルチキャスト トラフィックの記録」

「記録タップの Cisco IOS の設定」

LMR マルチキャスト トラフィックの記録

Cisco IPICS ネットワークに接続されている無線のトラフィックの記録は、簡単に入手可能なサードパーティ製の記録デバイスを使用して実行できます。最近のシステムの多くは VoIP 対応になっていますが、ほとんどはマルチキャスト トラフィックをキャプチャする機能を備えていません。

「記録タップの Cisco IOS の設定」では、E&M ポートを、外部記録デバイスへのアナログ オーディオの出力専用として設定する方法について説明しています。通常、無線チャネルごとに別々のトラックに記録して、記録の再生時には、エンドユーザが選択したチャネルの無線トラフィックだけを聴取できるようにします。その無線チャネルが Cisco IPICS の仮想トーク グループのメンバーだった場合、そのトーク グループのすべてのメンバーからのオーディオも再生されることになります。このようなチャネル専用の記録を実現するには、記録する必要のある無線チャネルごとに E&M ポートが必要です。たとえば、4 つの無線が存在し、いずれも Cisco IPICS ネットワークへのインターフェイスとして専用の E&M ポートに接続されており、各チャネルを記録する必要がある場合は、さらに 4 つの E&M ポートが必要になります。この場合、8 つの E&M ポートが必要です。記録デバイスが無線以外のロケーションにある場合は、記録デバイスにアナログ タップを提供するための専用 ISR が必要となることがあります。

記録タップの Cisco IOS の設定

ここで説明する設定が使用されている場合、ルータは、特定のチャネルのマルチキャスト トラフィックをキャプチャし、それを記録デバイスに送信可能なアナログ信号に変換します。記録デバイスが記録開始のタイミングを示す信号を必要とする場合は、E リード線のピン 7 を使用できます。E リード線は無線システムの PTT 信号に対応し、LMR システムの音声アクティビティを示します。記録デバイスが継続して作動中か、またはオーディオの存在によってトリガーされた場合は、ピン 4 とピン 5 だけが必要となります。通常、8 本中 4 本のワイヤが使用されます。

表3-10 に、8 本中の 4 本のワイヤの設定を示します。

 

表3-10 記録デバイスの物理接続

ルータの RJ-45 ピン番号
ルータ機能
カテゴリ 5 のカラー コード
無線接続

1 5

信号バッテリ(SB)

オレンジ

未接続

2 1

M リード線

ホワイト/オレンジ

未接続

3 1

リング

ホワイト/グリーン

未接続

4

リング 1

ブルー

TX および RX オーディオ

5

チップ 1

ホワイト/ブルー

TX および RX オーディオ

6 1

チップ

グリーン

未接続

7

E リード線

ホワイト/ブラウン

記録の開始

8

信号アース(SG)

ブラウン

アース

5.この設定では使用されません。

次の例は、アナログ記録デバイスでマルチキャスト トラフィックを記録するのに必要となる E&M 音声ポートとダイヤル ピアの設定を示しています。

この例で、type { 2 | 3 | 5 } は通常 type 3 ですが、図3-3図3-4、および図3-5 を参照して、使用している無線要件に最適なタイプを選択してください。input gain { -27 - 16 } は通常 10 ですが、Cisco IPICS エンドポイントでオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。output attenuation { -16 - 27 } は通常 10 ですが、無線でオーディオが最適に受信されるように、必要に応じてこの値を調整してください。無線を LMR ゲートウェイの音声ポートに接続するときは、音声レベルのバランスを適切に調整する必要が生じることがあります。無線では通常、ゲインが調整されますが、無線と音声ポートで、無線からの音声ポートへの信号レベルと、音声ポートから無線への信号レベルをある程度調整する必要がある場合があります。トーン制御された無線を使用している場合は、LMR ゲートウェイから無線に送信されたトーンも、音声ポートの出力減衰設定による影響を受ける点に注意してください。これらの設定を最適化して目的のオーディオ レベルを実現しようとする場合は、音声ポートの調整によって、トーン信号のレベルと品質に悪影響が及ばないように注意してください。

 
ip multicast-routing
!
voice class codec 1
codec preference 1 g729r8
codec preference 2 g711ulaw
!
voice class permanent 1
signal timing oos timeout disabled
signal keepalive disabled
signal sequence oos no-action
!
voice-port 0/2/0
voice-class permanent 1
auto-cut-through
operation 4-wire
type { 2 | 3 | 5 }
signal lmr
lmr m-lead audio-gate-in
lmr e-lead voice
lmr duplex half
lmr led-on
output attenuation { -16 - 27 }
no echo-cancel enable
no comfort-noise
timeouts call-disconnect 3
timeouts wait-release 3
timing hookflash-in 10
timing hangover 40
connection trunk 11101
description Recording Tap Radio 0/2/0
threshold noise -40
!
dial-peer voice 11101 voip
destination-pattern 11101
session protocol multicast
session target ipv4: { Multicast address of radio channel to be recorded }
codec g711ulaw
vad aggressive