Cisco MetroPlanner DWDM オペレーション ガイド Software Release 7.0.1
サードパーティ製 DWDM 波長 インターフェイスのモデル
サードパーティ製 DWDM 波長インターフェイスのモデル
発行日;2012/02/06 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 2MB) | フィードバック

目次

サードパーティ製 DWDM 波長インターフェイスのモデル

インターフェイス動作エリア

スケール係数

単一干渉クロス トーク ペナルティの測定

ガウス クロス トーク ペナルティの測定

サードパーティ製 DWDM 波長インターフェイスのモデル

Cisco MetroPlanner では、プロジェクトの作成に使用するサードパーティ製の DWDM インターフェイスを定義できます。サードパーティ製の DWDM インターフェイスを定義すると、トラフィック デマンドの作成時にそれらのインターフェイスを選択できます。この付録では、サードパーティ製クライアント波長インターフェイスを理解するために、基本的な情報を提供します。

インターフェイス動作エリア

Cisco MetroPlanner インターフェイス モデルでは、2 次元のデカルト平面でインターフェイスの動作エリアを定義します。x 軸は Optical Signal-to-Noise Ratio(OSNR; 光信号対雑音比)値(dB)、y 軸はレシーバー(Rx)パワー値(dBm)です。3 本のラインが動作エリアの境界になります。これらのラインは、インターフェイスが耐えられる最大 BER(ビット エラー レート)に対応する ISO BER 曲線の近似値です。

元の ISO-BER 曲線には、OL および PL という 2 つの点があり、OSNR 制限(OL)およびパワー制限(PL)という主要な 2 つ境界を定義します。

OSNR 制限境界の上限は、インターフェイス パワー過負荷であり、これは動作エリアの上限でもあります。物理的な制約によって、この値は 35 ~ 40 dB に限定されます。

図D-1 に、インターフェイスの動作エリアを示します。

図D-1 インターフェイス動作エリア

 

信号障害によって、インターフェイスの動作エリアが狭まります。信号の歪みが原因で、同じ BER を達成するために、Rx 上でより大きい OSNR、パワー、またはその両方が必要になります。パワーおよび OSNR のマージンを引き上げると、OL および PL が新しい動作エリアを示します(図D-2)。

図D-2 インターフェイス マージンの適用

 

サードパーティ製クライアント インターフェイスを定義するには、動作エリアを構築し、分散、信号干渉、ガウス クロス トーク(Xt)等の信号障害に対する強さをモデリングするパラメータを Cisco MetroPlanner に入力します。

トランスミッタ特性

変調方式 ― Non Return to Zero(NRZ)または Duo Binary

トランスミッタ タイプ ― Mach Zehnder(MZ)、Direct Modulated Laser(DML; 直接変調レーザー)、または Electro-absorption Modulated Laser(EML; 電界吸収型変調レーザー)

受信スレッシュホールド ― Optimal(最小 BER)または Average(平均受信パワー)

再生タイプ ― 3R または 2R 再生モード

Forward Error Correction(FEC; 前方エラー訂正)モード ― FEC、Enhanced FEC(E-FEC)、または none

トランスミッタの安定性 ― 最大許容波長エラー(pm)

ビット レート

パワー レンジ ― 最大および最小送信(Tx)出力レベル(dBm)

バックツーバック レシーバー感度 ― レシーバーがトランスミッタの前に配置されていて、その間に他の装置が存在しない構成。バックツーバックは、Tx と Rx のペアを測定する場合に使用します。

過負荷パワー(dBm)

OL_power(dBm) ― OSNR 制限範囲の最小パワー レベル

OL_OSNR(dB) ― OSNR 制限範囲の最小 OSNR レベル(0.5 nm の帯域幅で測定)

PL_power(dBm) ― パワー制限範囲の最小パワー レベル

PL_OSNR(dB) ― OSNR 制限範囲の最小パワー レベル(0.5 nm 単位で測定)

波長分散(CD) ― 光ファイバ上で一定距離伝送後の光パルスの拡大。CD の強さ [ps/nm] を設定できます。これは、インターフェイスが耐えられる正の最大拡散です。

スケール値 ― 信号歪みの回復に関して、カードがどれだけ効率的かを計算します。詳細については、「スケール係数」を参照してください。

単一干渉クロス トーク ペナルティ ― 単一信号が引き起こす干渉を計算します。詳細については、「単一干渉クロス トーク ペナルティの測定」を参照してください。

ガウス クロス トーク ペナルティ ― 信号に干渉するランダム パワーを計算します。詳細については、「ガウス クロス トーク ペナルティの測定」を参照してください。

トランスミッタ特性、ビット レート、およびバックツーバックの感度の各パラメータは、サードパーティ インターフェイスを作成する場合に必須です。その他のパラメータは任意です。Cisco MetroPlanner は、ユーザの入力を調べて、ソフトウェアにすでに存在するカード タイプでサードパーティ インターフェイスをモデリングできるかどうかを判別します。インターフェイスがサポートされない場合は、エラー メッセージが表示されます。サードパーティ インターフェイスを定義する手順については、「サードパーティ製 DWDM インターフェイスの定義」を参照してください。

スケール係数

Q 係数(BER エラー関数)曲線対 OSNR または Rx パワーの傾きによって、OSNR、パワー、またはその両方(カードが位置する OSNR/パワー動作ポイントによる)の上昇にしたがって BER の上昇をどの程度回復できるかが決まります。スケール係数は通常、インターフェイス モデルの各動作ポイント(OL および PL)に対して 2 つずつ(OSNR と パワーに 1 つずつ)の値になります。1 つがゼロの場合、その動作ポイントでは、BER が増加に対して敏感ではないことを意味します。少なくとも係数の 1 つをゼロ以外にする必要があります。

スケール係数は、光信号が耐えられる最大分散を経たあとの光信号が反映されます。信号の歪みが大きくなれば、傾きが大きくなり、係数が分散以外の減損に適用されるからです。したがって、傾きは、OL 点および PL 点の OSNR およびパワーで、分散マージンを加えて計算する必要があります。Q 係数の変動は 2 dB です。

Cisco MetroPlanner に入力された F-P(PL)、F-P(OL)、F-OSNR(PL)、および F-OSNR(OL)値は、Q ペナルティ(すなわち BER の上昇)をパワーおよび OSNR ペナルティに変換します。F-P(PL)および F-OSNR(PL)は、PL 動作領域で評価されるのに対して、F-P(OL)および F-OSNR(OL)は、分散マージンを加算した曲線の OL 動作領域で評価されます。

公式は次のとおりです。

P ペナルティ(PL)= Q ペナルティ * F-P(PL)

P ペナルティ(OL)= Q ペナルティ * F-P(OL)

OSNR ペナルティ(PL)= Q ペナルティ * F-OSNR(PL)

OSNR ペナルティ(OL)= Q ペナルティ * F-OSNR(OL)

図D-3 に、2 dB の Q 係数変動に対応する OSNR の上昇を示します。

図D-3 Q 係数曲線

 

単一干渉クロス トーク ペナルティの測定

図D-4 に、単一干渉クロス トーク(Xt)の測定を示します。信号は 2 つの部分に分離され、一方が減衰、偏光変換、リニア トランスミッションを通過したあとで再結合されます。クロス トーク計算は、2 つの再結合された信号間の比率です。減衰により、レベルの異なるクロス トークが可能です。偏光変換では、信号と減衰されたレプリカ、光ファイバ間における最悪の相互偏光を測定し、信号とレプリカ間の位相コヒーレンスを回避します。

ペナルティは OSNR とパワー レベルによって決まるので、測定値は OL と PL の 2 つの動作ポイントに分散マージンを加算して計算します。したがって、図D-5 のように、インターフェイスが耐えられる最大分散の光ファイバをトランスミッタとスプリッタの間に配置します。光ファイバへの伝送は(-10 dBm 未満のチャネル パワーで)リニアでなければなりません。

単一干渉クロス トークを計算する場合、分散マージンが加算されたインターフェイス モデルの OL および PL 領域における P ペナルティ(PL)、P ペナルティ(OL)、OSNR ペナルティ(PL)、および OSNR ペナルティ(OL)を見積もる指数曲線の係数を入力できます。公式は Penalty(IXt) = A_SIXt* exp(B_SIXt* IXt) です。

図D-4 単一干渉クロス トーク測定の構成

 

図D-5 クロス トーク測定の構成図

 

ガウス クロス トーク ペナルティの測定

ガウス統計によるクロス トークは、大量の干渉信号を再結合することによってシミュレーションが可能です。図D-6 のように、より多くの干渉信号を得るには、図D-4の干渉する分岐を複製する必要があります。信号は N 部分に分離され、1 つを除く各部分が減衰器(図D-6 のA1 ~ AN)、偏光変換器、および光ファイバ スプールを通過します。10 の干渉信号で、ガウス統計の適切な近似値が十分保証されます。単一干渉クロス トークの場合、ペナルティはカードが動作している動作ポイント、OSNR/パワーによって決まります。測定は図D-5に示したように、OL および PL で行い、カードが耐えられる最大分散を使用して分散マージンを加算する必要があります。

ガウス クロス トークを計算する場合、分散マージンが加算されたインターフェイス モデルの OL および PL 領域における P ペナルティ(PL)、P ペナルティ(OL)、OSNR ペナルティ(PL)、および OSNR ペナルティ(OL)を見積もる指数曲線の係数を入力できます。公式は Penalty(GXt) = A_GXt * exp(B_GXt *GXt) です。

図D-6 ガウス クロス トーク測定の構成