Cisco CNS Network Registrar Release 6.2 ユーザ ガイド
ポリシーとオプションの設定
ポリシーとオプションの設定
発行日;2012/02/01 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

ポリシーとオプションの設定

DHCP ポリシーの設定

ポリシーのタイプ

オプションの応答処理

DHCP ポリシーの作成および適用

ポリシーのクローン作成

ポリシーに対する DHCP オプションの値の設定

組み込みポリシーの編集

DHCP オプション定義セットおよびオプション定義の作成

標準オプション定義セット

標準 DHCP オプション定義の追加

カスタムおよびベンダー固有の DHCP オプション定義の設定

ベンダー オプション定義セットの追加

カスタム オプション定義の作成

ベンダー オプション定義の作成

ベンダー オプション定義の編集と削除

オプション定義のデータ タイプ

サブオプションの追加

オプション定義セットのインポートとエクスポート

ポリシーに対するオプション値の設定

オプション定義の使用例

ポリシーとオプションの設定

この章では、DHCP のポリシーとオプションの設定方法について説明します。クライアントがアドレスの割り当てに DHCP を使用できるようにするには、少なくとも 1 つのスコープ(ダイナミック アドレス プール)をサーバに追加する必要があります。

DHCP ポリシーの設定

各 DHCP サーバはそれぞれ、定義された 1 つまたは複数の ポリシー を持つ必要があります。ポリシーは、リースの期限やゲートウェイ ルータなどの設定パラメータを DHCP オプションで定義します。1 つのポリシーを一度定義すると、それを複数のスコープに適用することができるので、ポリシーは複数のスコープがある場合に特に便利です。

固有のオプション定義によって名前の付いたポリシーを定義するか、またはシステム デフォルトを使用することができます。ポリシーを設定する 2 つの方法について説明します。

ポリシーのタイプ

ポリシーには、システム デフォルト、名前付き、組み込みという 3 つのタイプがあります。

システム デフォルト( system_default_policy ):すべてのスコープに対して特定のオプションでデフォルト値を設定する場所を 1 つ提供します。DHCP サーバがサポートするすべてのネットワーク上のすべてのクライアントに対して共通の値を持つ標準の DHCP オプションを定義するには、システム デフォルト ポリシーを使用します。システム デフォルト オプションとその値は変更できます。システム デフォルト ポリシーを削除すると、システム デフォルト ポリシーは、オプションのオリジナルのリストとそのシステム定義値を使用して再表示されます( 表20-1 を参照)。CLI では、 policy name listOptions を使用すると、これらのオプションを表示できます。

 

表20-1 システム デフォルト ポリシー オプションの値

システム デフォルト オプション
定義済みの値

all-subnets-local

False

arp-cache-timeout

60 秒

broadcast-address

255.255.255.255

default-ip-ttl

64

default-tcp-ttl

64

dhcp-lease-time

604800 秒(7d)

ieee802.3-encapsulation

False

interface-mtu

576 バイト

mask-supplier

False

max-dgram-reassembly

576 バイト

non-local-source-routing

False

path-mtu-aging-timeout

6000 秒

path-mtu-plateau-tables

68、296、508、1006、1492、2002、4352、8166、17914、32000

perform-mask-discovery

False

router-discovery

True

router-solicitation-address

224.0.0.2

tcp-keepalive-garbage

False

tcp-keepalive-interval

0 秒

trailer-encapsulation

False

名前付き:名前によって明示的に定義するポリシー。名前付きポリシーには、一般に関連スコープまたはクライアントのグループ化に関係した名前が付けられます。たとえば、名前付きポリシーに、サブネットに対して一意であるオプション(サブネットのルータ用など)を割り当ててから、その名前付きポリシーを適切なスコープに割り当てることができます。

DHCP サーバのインストール時に、Network Registrar は default という名前のポリシーを組み込みます。サーバは、新しく作成されたスコープにこのポリシーを割り当てます。このデフォルト ポリシーは削除できません。

組み込み:名前の付いたスコープ、クライアント、またはクライアントクラスに組み込まれた(制限された)ポリシー。組み込みポリシーは、スコープなど、対応するオブジェクトを追加(または削除)するときに暗黙的に作成(または削除)されます。組み込みポリシー オプションは、デフォルト値を持たず、最初は定義されていません。

オプションの応答処理

さまざまなレベルで設定されたオプション値の競合をなくすために、Network Registrar DHCP サーバは、ローカル プライオリティ方式を使用します。この方式では、よりローカルに定義されたオプション値が最初に採用され、よりグローバル レベルで定義されたオプション値は無視されます。オプション値が定義されていない場合は、デフォルトのオプション値が使用されます。DHCPv4 クライアントにオプション値を返す前に、サーバはオプション値に次の順で優先順位を設定します。

1. クライアントの組み込みポリシー

2. クライアントの割り当てられたポリシー

3. クライアントクラスの組み込みポリシー

4. クライアントクラスの割り当てられたポリシー

5. クライアントに対するスコープの組み込みポリシー、またはサブネットに対するアドレス ブロックの組み込みポリシー

6. クライアントに対するスコープの割り当てられたポリシー(名前付きポリシーがスコープに適用されていない場合はデフォルト ポリシー)、またはサブネットに対するアドレス ブロックの割り当てられたポリシー

7. system_default_policy 内の、実現されていない残りのすべてのオプション


) DHCPv6 でのポリシーの優先順位設定は、DHCPv4 とは異なります。「DHCPv6 のポリシー階層」を参照してください。


この後、サーバはこれらの BOOTP および DHCP アトリビュート値を探してポリシーを順に調べ、最初に見つかった値を応答パケットで返します。

siaddr パケット フィールドで返される packet-siaddr

file フィールドで返される packet-file-name

sname フィールドで返される packet-server-name

DHCP ポリシーの作成および適用

ここでは、DHCP サーバ レベルでポリシーを作成して、固有のスコープがそれを参照できるようにする方法について説明します。ポリシーの構成要素は次のとおりです。

名前:大文字と小文字が区別されず、一意にする必要があります。

永久リース オプション:永久リースは期限満了になりません。

リース時間:DHCP サーバでリースを更新する前に、クライアントが割り当てられたリースを使用できる期間です(組み込みポリシーには使用できません)。システム デフォルト ポリシーとデフォルト ポリシーの両方で、デフォルトのリース時間は 7 日(604800 秒)です。ポリシーには、クライアント リース時間とサーバ リース時間という 2 つのリース時間が含まれます。

クライアント リース時間:これによって、クライアントがクライアント自身のリースが有効であると認識する期間が決まります。

サーバ リース時間:これによって、サーバがクライアントのリースが有効であると見なす期間が決まります。サーバ リース時間はリースの猶予期間と無関係であることに注意してください。サーバは、リース時間と猶予期間が満了するまで、別のクライアントにリースを割り振りません。


注意 Network Registrar は、特別な状況のために 2 つのリース時間の使用をサポートしていますが、シスコシステムズは、通常、server-lease-time アトリビュートの使用はお勧めしません。

クライアントの DNS 名に関する情報を保持するが、クライアントのリースが頻繁に更新される場合は、これら 2 つの異なるリース時間を設定できます。1 つのリース時間を使用する場合、その時間が満了になると、サーバはそのクライアントの DNS 名を保持しません。ただし、クライアント リース時間がサーバ リース時間よりも短い場合は、クライアントのリースの期限が切れた後でも、クライアント情報が保持されます。

リース猶予期間:リースの期限が切れた後、再割り当てを実行できない期間です(組み込みポリシーには使用できません)。

DHCP オプションの値:サポートされているオプション タイプについては、 付録B「DHCP オプション」 を参照してください。


ステップ 1 ローカル クラスタ Web UI では、 DHCP をクリックしてから Policies をクリックし、List DHCP Policies ページを開きます(図20-1 を参照)。

ステップ 2 最初は、default と system_default_policy という 2 つのポリシーが表示されます(この 2 つは削除できません)。他のポリシーを追加するには、 Add Policy をクリックして、Add DHCP Policy ページを開きます(図20-2 を参照。DHCPv6 がイネーブルの場合、DHCPv6 のオプションもこのページに表示されます)。

ステップ 3 ポリシーに一意の名前を付けます(名前と、提示タイムアウトおよび猶予期間の値は、必須です)。

CLI の場合、ポリシーを作成するには、 policy name create を使用します。

ステップ 4 提示タイムアウトと猶予期間のデフォルトを受け入れるか、または別の値に設定します。

ステップ 5 オプションの追加については、「ポリシーに対する DHCP オプションの値の設定」を参照してください。

図20-1 List DHCP Policies ページ(ローカル)

 

図20-2 Add DHCP Policy ページ(ローカル)

 

ステップ 6 Add Policy をクリックして、ポリシーを追加します。CLI で次のように指定します。

リース オプション(この例では、リース猶予期間)を設定するには、 policy set attribute を使用します。

ポリシーに対して永久リースを設定するには、 policy name enable permanent-leases を使用します。

ポリシーの特定のオプション値を指定するには、 policy name setOption を使用します。

ベンダー固有のオプションを設定するには、「カスタムおよびベンダー固有の DHCP オプション定義の設定」を参照してください。

ポリシーのリース時間を設定するには、 policy name setLeaseTime を使用します。

確認するには、 policy name listOptions または policy name getOption を使用します。

サブネット マスクを設定するには、 policy name setOption subnet-mask dhcp enable get-subnet-mask-from-policy を組み合せて使用します。

ポリシーからサブネット マスクを削除するには、このアトリビュートを設定解除するか、ディセーブルにします。

ステップ 7 DHCP サーバをリロードします。


 

ポリシーのクローン作成

CLI では、 policy clone-name create clone= policy を使用して既存のポリシーのクローンを作成し、そのクローンを調整することができます。次の例を参考にしてください。

nrcmd> policy cloned-policy create clone=example-policy-1 offer-timeout=4m
 

ポリシーに対する DHCP オプションの値の設定

DHCP オプションにより、ドメイン、ネームサーバ、サブネット ルータのアドレスなどの設定パラメータが自動的に DHCP クライアントに提供されます(「DHCP オプション定義セットおよびオプション定義の作成」を参照)。

個々のオプション値に対して、表示、設定、設定の解除、編集を実行できます。オプション値を設定すると、DHCP サーバは指定されたオプション名に対して必要な場合に、既存の値をすべて置き換えるか、または新しい値を作成します。Network Registrar の DHCP オプションはカテゴリにグループ化され、さまざまな使用状況において設定が必要なオプションを示すのに使用されます(カテゴリについては、表B-10 を参照してください)。カスタム オプションを作成することもできます(「カスタムおよびベンダー固有の DHCP オプション定義の設定」を参照)。


ステップ 1 ローカル クラスタ Web UI の場合は、「DHCP ポリシーの作成および適用」の説明に従って、ポリシーを作成します。

ステップ 2 Number ドロップダウンリストで番号と名前をクリックすることによって、ポリシーに DHCP オプションを追加します。選択項目に、オプション値のデータタイプが表示されます。

ステップ 3 Value フィールドに、適切なオプション値を追加します。Web UI は、入力値に基づいてエラー チェックを行いません。たとえば、ポリシーにリース時間を追加するには、Number ドロップダウンリストで [51] dhcp-lease-time (unsigned time) オプションをクリックしてから、Value フィールドにリース時間の値を追加します。

ステップ 4 オプションごとに、 Add Option をクリックします。値を入力しないと、オプションを追加できません。

ステップ 5 Add Policy をクリックして、ポリシーを追加します。CLI で次のように指定します。

オプション値を表示するには、 policy name getOption および policy name listOptions を使用します。

オプション値を設定するには、 policy name setOption option を使用します。オプション値を設定すると、DHCP サーバは指定されたオプション名に対して必要な場合に、既存の値をすべて置き換えるか、または新しい値を作成します。

オプション値を設定解除するには、 policy name unsetOption を使用します。


 

組み込みポリシーの編集

スコープ、スコープ テンプレート、クライアント、およびクライアントクラスの組み込みポリシーを編集できます。提示タイムアウト、猶予期間、サーバ リース時間などの、組み込みポリシーのアトリビュートを設定できます。組み込みポリシーの DHCP オプションを追加することもできます。


ステップ 1 ローカル クラスタ Web UI では、 DHCP をクリックしてから、 Scopes Scope Templates Clients Client-Classes Prefixes Links のいずれかをクリックします。

ステップ 2 スコープ、テンプレート、クライアント、クライアントクラス、プレフィックス、またはリンクの名前をクリックして、そのオブジェクトの Edit ページを開きます。

ステップ 3 このページの Embedded Policy セクションの下にある Edit Embedded Policy をクリックします。そのオブジェクトの Edit DHCP Embedded Policy ページが表示されます(組み込みクライアントクラス ポリシー ページの一部については、図20-3 を参照してください)。

図20-3 Edit DHCP Embedded Policy ページ(ローカル)

 

ステップ 4 いずれかの Modify ボタンをクリックします。

CLI では、 client-class-policy client-class-name set attribute などのコマンドを使用します。


) 組み込みポリシーの変更を実装するには、この次に表示されるページで Modify... をクリックする必要があります。



 

DHCP オプション定義セットおよびオプション定義の作成

DHCP オプションは、リース時間やルータ アドレスといった重要なプロパティによって DHCP クライアントを設定するものです。オプション値は、ポリシーに設定できます。RFC 2132 を始めとして、多くの RFC に各種の DHCP オプションの説明があります。オプション定義は、ポリシー内のオプション値のフォーマット設定を制御するために Web UI と CLI で使用されます。オプションは DHCPv4 と DHCPv6 のアドレス空間で使用でき、次の 2 種類があります。

標準(RFC 定義)オプション

ユーザが定義できるカスタム オプションおよびベンダー固有オプション

標準オプション定義セット

Network Registrar には、 dhcp-config dhcp6-config という 2 つの標準オプション定義セットがあります。それぞれ、DHCPv4 と DHCPv6 のオプション定義用です。これらの定義セットは、ローカル クラスタ Web UI で DHCP をクリックして、 Options をクリックすると開く List DHCP Option
Definition Sets ページで表示できます(図20-4 を参照)。オプション定義を追加するには、Edit DHCP Option Definition Sets ページで標準オプション定義セットの名前をクリックします。

図20-4 List DHCP Option Definition Sets ページ(ローカル)

 

標準 DHCP オプション定義の追加

次のオブジェクトに対して、業界全般で使用可能な標準の RFC 定義オプションを設定できます。

DHCPv4 および DHCPv6 のポリシー

次の組み込みポリシー

DHCPv4 のスコープおよびスコープ テンプレート

DHCPv4 および DHCPv6 のクライアント

DHCPv4 および DHCPv6 のクライアントクラス(図20-3 を参照)

DHCPv6 のプレフィックス

DHCPv6 のリンク

定義済みのすべての DHCP オプションのリストを、 付録B「DHCP オプション」 に示します。

通常の DHCP オプションは、DHCPv4 用と DHCPv6 用のそれぞれのオプション セットによって Network Registrar で事前に定義してあります。通常の DHCP オプションにアクセスするには、次のようにします。


ステップ 1 Web UI では、 DHCP をクリックしてから Options をクリックします。

ステップ 2 List DHCP Option Definition Sets ページで、 dhcp-config または dhcp6-config のリンクをクリックします。

ステップ 3 Edit DHCP Option Definition Set ページで、 Add/Edit Option Definitions をクリックします。

ステップ 4 List DHCP Option Definitions ページで、定義済みのオプションを確認します。これらはポリシーに通常含めるオプションであり、このページで値を設定します。一部のオプションは、展開してサブオプションを表示できます(CLI で可能なオプション定義は 1 レベルだけです)。

ステップ 5 オプションを編集するには(推奨されません)、表の中の名前をクリックします。Edit DHCP Option Definition ページでは、名前の変更、説明の追加、タイプと繰り返し値(オプションの複数のインスタンスが許容されるか、それとも必須かどうか)の変更ができます。編集したら、 Modify Option Definition をクリックします。

ステップ 6 List DHCP Option Definitions ページで標準オプション セットにオプション定義を追加するには、 Add Option Definition をクリックします。Add DHCP Option Definition ページで、オプションの ID(番号)、名前、説明、タイプ、繰り返し値を指定し、 Add Option Definition をクリックします(すでに存在するオプション番号またはオプション名のオプション定義は入力できません)。

ステップ 7 List DHCP Option Definitions ページで Modify Option Definition Set (または Return )をクリックします。CLI で次のように指定します。

標準 DHCP オプションの全リストを表示するには、 option dhcp-config list または
dhcp6-option list
を使用し、特定のオプション定義を表示するには、 option { id | name } option-set show を使用します。次の例を参考にしてください。

nrcmd> option dhcp-config list
nrcmd> option subnet-mask dhcp-config show
 

オプション セットにオプションを追加するには、 option id option-set create name type を使用します。すでに存在するオプション ID(番号)またはオプション名のオプションを追加することはできません。標準オプション セットに作成したオプションは、カスタム オプション セットにも作成されます。CLI では、オプションにサブオプションを追加できません。追加するには、Web UI を使用する必要があります。次の例を参考にしてください。

nrcmd> option 222 dhcp-config create example-option AT_STRING
 

標準オプションを変更するには、 option ( id | name } set attribute = value を使用します。


注意 オプションには、ポリシーおよびその他のオブジェクトに組み込まれた広範な影響があるので、標準オプションを任意に変更する場合(またはサブオプションを追加する場合)は注意が必要です。標準オプション セット dhcp-config および dhcp6-config は、削除できません。


 

カスタムおよびベンダー固有の DHCP オプション定義の設定

カスタムおよびベンダー固有のオプション データを送信して、そのデータを要求する DHCP クライアントに対応できます。以前の Network Registrar のリリースでは、CLI で vendor-option name create を使用してベンダー オプションを設定でき、それと組み合せて option-datatype name create および option-datatype name defineField を使用することで、オプション データのタイプを設定できました。Network Registrar 6.2 では、Web UI、または CLI の option-set name create を使用して、カスタム セットとオプション セットを作成できるようになりました。Web UI、または CLI の option id option-set-name create では、カスタムまたはベンダー固有のオプションを作成できます。

クライアントのカスタム オプションまたはベンダー固有オプションを設定するための主な手順は、次の 3 つです。

1. オプション定義セットを作成する。

2. カスタムまたはベンダー固有のオプションを作成し、定義する。

3. オプションをポリシー内に設定する。

オプション定義セットおよびカスタム オプションの作成は、リージョナル クラスタの cfg-admin ロールの dhcp-management サブロール、またはローカル クラスタの dhcp-admin ロールの
server-management サブロールを割り当てられた管理者が行う必要があります。

ベンダー オプション定義セットの追加

ポリシーにベンダー オプションを追加し、そのオプションの値を割り当てるまたは編集するには、次の操作を実行します。


ステップ 1 Web UI で、 DHCP をクリックしてから Options をクリックします。

ステップ 2 List DHCP Option Definition Sets ページで、DHCPv4 と DHCPv6 の既存のオプションを確認し、 Add Option Definition Set をクリックします(図20-4 を参照)。

ステップ 3 Add DHCP Option Definition Set ページで(図20-5 を参照)、オプション定義セットの名前を指定し、ドロップダウン リストから DHCPv4 または DHCPv6 を選択します。

図20-5 Add DHCP Option Definition Set ページ(ローカル)

 

ステップ 4 ベンダー オプション文字列またはベンダー オプション エンタープライズ ID を入力します。これらは必須です。


) DHCP サーバは、ポリシーに設定されているベンダー オプション v-i-vendor-info(DHCPv4 のオプション 125)または vendor-options(DHCPv6 のオプション 17)だけを使用して、エンタープライズ ID の値に基づいて新しいベンダー オプションを処理します。エンタープライズ ID を持つ、その他の設定済みのベンダー オプションは無視します。


ステップ 5 Add Option Definition Set をクリックします。

CLI の場合、DHCP オプション セットを作成するには、
option-set name create dhcp-type [ vendor-option-string= value | vendor-option-enterprise-id= value ] を使用します。 dhcp-type は、 8-bit または 16-bit のどちらかです。たとえば、DHCPv6 で使用する
myoptionset という名前のオプション セットを作成するには、次を入力します。

nrcmd> option-set myoptionset create 16-bit vendor-option-string=ve-string
 


 

カスタム オプション定義の作成

カスタム オプション定義を作成するには、List DHCP Option Definition Sets ページで dhcp-config または dhcp6-config のオプション定義セットをクリックします(図20-4 を参照)。その後、「標準 DHCP オプション定義の追加」の手順に進みます。

ベンダー オプション定義の作成


ステップ 1 Add DHCP Option Definition Set ページまたは Edit DHCP Option Definition Set ページで Add/Edit Option Definitions をクリックします。List DHCP Option Definitions ページが開きます。

ステップ 2 Add Option Definition をクリックします。Add DHCP Option Definition ページが開きます(図20-6 を参照)。

図20-6 Add DHCP Option Definition ページ(ローカル)

 

ステップ 3 オプションの ID 番号、名前、および説明を入力します。

ステップ 4 ドロップダウン リストからデータ タイプと繰り返し回数を選択し(または横のフィールドに繰り返し回数の絶対値を入力し)、 Add Option Definition をクリックします。

Web UI では、カスタム オプション定義には、オプション セットのアスタリスクのマークが付きます。


ヒント DHCP または BOOTP によってすでに使用されている番号を、オプションに割り当てないでください。割り当て済みの番号のリストについては、付録B「DHCP オプション」を参照してください。オプション番号は、クライアントが要求する番号にする必要があります。


CLI では、 option id option-set create name type を使用します。次の例を参考にしてください。

nrcmd> option 200 myoptionset create option-200 vendor-option-string=ve-string
nrcmd> save
 

オプションの値を表示するには custom-option name [ show ] を使用し、すべてのカスタム オプションの表示または名前だけの一覧表示を行うには custom-option list を使用します。カスタム オプションの個々のプロパティを表示するには、 custom-option name get を使用します。カスタム オプションを設定解除することもできます。

CLI の場合、 option-set dhcp-custom list (または listnames )では、カスタム オプション定義だけが一覧表示されます。


 

ベンダー オプション定義の編集と削除

ベンダー オプションを編集または削除することができます。オプション定義セットを編集した後(またはオプション定義セットにオプションを追加した後)、Web UI の Modify Option Definition Set をクリックすることを忘れないようにしてください。

CLI の場合は、 custom-option name set を使用して、オプション タイプ( opttype )または説明( desc )を変更します。カスタム オプションの番号を変更するには、オプションを削除して、新しい番号で作成し直す必要があります。 custom-option name delete を使用して、オプションを削除します。カスタム オプションを削除した後、 policy name unsetOption を使用して、そのオプションを含むすべてのポリシーからそのオプションを設定解除します。


注意 カスタム オプションのプロパティを変更したり、カスタム オプションを完全に削除したりすると、ポリシーに予期しない副作用がもたらされることがあります。カスタム オプションを削除する場合は、そのオプションを含むポリシーからもそのオプションを削除してください。ポリシー内のオプション値を変更すると、それらの表示方法が変更されるので、異なるフォーマットのオプション値をポリシーから返すようにする場合以外は、ポリシーの値を変更する必要がありません。

オプション定義のデータ タイプ

使用できるデータ タイプの値を次の表に示します(順不同)。

 

AT_INT8

AT_IPADDR

AT-RDNSNAME

AT_VENDOR-CLASS

AT_SINT8

AT_STRING

AT_INTI

AT_VENDOR_NOLEN

AT_SHORT

AT_NSTRING

AT_SINTI

AT_ZEROSIZE

AT_SSHORT

AT_BOOL

AT_SHRTI

AT_DATE

AT_INT

AT_DNSNAME

AT_SSHRTI

AT_BLOB

AT_SINT

AT_IP6ADDR

AT_VENDOR-OPTS

AT_MACADDR

AT_TIME

AT_STIME

CLI では、 option listtypes を使用してこれらのタイプを表示できます。

CLI で繰り返し回数を設定するには、 repeat-count アトリビュートに次のどれかを設定するか、絶対数を入力します。

ZERO_OR_MORE

ONE_OR_MORE

EVEN_NUMBER

この場合も、オプションのオプション セットを指定する必要があります。次の例を参考にしてください。

nrcmd> option 200 ex-opt-def-set set repeat-count=ZERO_OR_MORE
nrcmd> save
 

サブオプションの追加

Edit DHCP Option Definition ページで Add Suboption Definition をクリックすると、オプションのサブオプションを設定できます。これをクリックすると Add DHCP Option Definition ページが開き(図20-4 を参照)、オプションの場合と同じ値を追加できます。作成するサブオプションは、親オプションに関連付けられます。サブオプションのレベルは最大で 3 つまでです。サブオプションは Web UI でのみ追加できます。CLI では追加できません。

サブオプションのフォーマットは、パック形式またはタイプ/長さ/値(TLV)形式です。

ゼロの ID 値のサブオプションは、暗黙のデータ タイプを持つパック データを表します。パケット内のデータはオプション値だけです。DHCPv6 のオプションは、事実上すべてパック データを使用して定義されています。タイプまたは長さのマーカはなく、データのレイアウトはオプション定義に固有です。

1 ~ 255 の値(または 65535 の値)を持つサブオプションは、(タイプ、長さ、値を含む)TLV データを表します。パケット内のデータには、値の前にタイプと長さがあります。ほとんどの場合、同じオプションに対して、パックされたサブオプションと TLV サブオプションが混在することはありません。

オプション定義セットのインポートとエクスポート

オプション定義セットのインポートとエクスポートは、サーバ間でオプション定義セットをコピーする方法です。CLI では、 import option-set file および export option-set name file を使用して、オプション セットをインポートおよびエクスポートできます。たとえば、Preboot Execution Environment (PXE) クライアントのオプション セットをインポートするには、/examples/dhcp ディレクトリにあるサンプル ファイルを修正してインポートします。

nrcmd> import option-set /examples/dhcp/OptionSetPXE.txt
 

ファイル フォーマットについては、次のようなガイドラインがあります。

ファイル内のバージョン文字列が、インポート ユーティリティのバージョンと一致している必要があります。

インポート ユーティリティは、ファイル内で最初に見つかったオプション定義セットだけをインポートします。

オブジェクトの区切りには波カッコ( { } )を使用し、アトリビュートの区切りには小カッコ
( ) )、アトリビュート内のオブジェクト リストの区切りには角カッコ( [ ] )を使用します。文字列値アトリビュートは、引用符( " " )で区切ります。

テキスト ファイルを注意して編集することで、オプション定義セットに小さい修正を加えることもできます。Network Registrar には、examples/dhcp ディレクトリに OptionSetJumpStart.txt と OptionSetPXE.txt という、2 つのオプション定義セットのサンプル テキスト ファイルがあります。

OptionSetJumpStart.txt:JumpStart クライアントが送信する dhcp-class-identifier(オプション 60)を一致させるには、vendor-option-string を編集します。

OptionSetPXE.txt:Pre-boot Execution Environment(PXE)クライアントが送信する dhcp-class-identifier(オプション 60)を一致させるには、vendor-option-string を編集します。

ポリシーに対するオプション値の設定

ポリシーに対して、DHCPv4 または DHCPv6 のオプションを設定できます。Web UI では、List DHCP Policies ページに移動して、編集するポリシーをクリックします。Edit DHCP Policy ページで、次の操作を実行します。

標準の DHCPv4 オプションをポリシーに関連付けるには、DHCPv4 Options ドロップダウン リストからそのオプションを選択し、値を設定します。 Add Option をクリックします。

標準の DHCPv6 オプションをポリシーに関連付けるには、DHCPv6 Options ドロップダウン リストからそのオプションを選択し、値を設定します。 Add Option をクリックします。

カスタムまたはベンダー固有の DHCPv6 オプションをポリシーに関連付けるには、DHCPv4 Vendor Options ドロップダウン リストでオプション定義セットを選択して、 Select をクリックします。ページが変化して、オプションを含むドロップダウン リストが表示されます。オプションを選択して、 Add Option をクリックします。

Modify Policy をクリックします。

CLI では、次のいずれかのコマンドを使用します。

nrcmd> policy name setOption {name | id} value
nrcmd> policy name setV6Option {name | id} value
nrcmd> policy name setVendorOption {name | id} option-set-name value
nrcmd> policy name setV6VendorOption {name | id} option-set-name value
 

ポリシー内のオプションを一覧表示するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

nrcmd> policy name listOptions
nrcmd> policy name listV6Options
nrcmd> policy name listVendorOptions
nrcmd> policy name lsitV6VendorOptions
 

オプション定義の使用例

次に、DHCP オプション定義の実装例を示します。

標準の dhcp-config または dhcpv6-config オプション セットにオプションを作成する:これを実行できるのは、その名前または ID のオプションがまだオプション セットにない場合です。新しいオプションは、名前の後にアスタリスク(*)が付いて示されます。このタイプのオプションは削除できます。標準オプションは削除または上書きできません。

別のユーザがオプション定義を編集している間にポリシーにオプションを設定する:セッションからログアウトし、再びログインして、新しいオプション定義を取得します。