Cisco Active Network Abstraction 3.6.7 テクノロ ジー サポートおよび情報モデル リファレンス マニュ アル
ルーティング プロトコル
ルーティング プロトコル
発行日;2012/02/05 | 英語版ドキュメント(2009/10/14 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

ルーティング プロトコル

テクノロジーの説明

BGP

MP-BGP

EBGP/IBGP

OSPF

EIGRP

RIP

IS-IS

インベントリおよび情報モデル オブジェクト(IMO)

BGP ネイバー エントリ

OSPF エントリ

ベンダー固有のインベントリおよび IMO

ネットワーク トポロジ

サービス アラーム

ルーティング プロトコル

この章では、ルーティング プロトコルについて、Cisco ANA が提供するサポートのレベルを説明します。この章は次の項で構成されます。

「テクノロジーの説明」

「インベントリおよび情報モデル オブジェクト(IMO)」

「ベンダー固有のインベントリおよび IMO」

「ネットワーク トポロジ」

「サービス アラーム」

テクノロジーの説明

BGP

Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)は、自律システム間のトラフィックをルーティングします。自律システムとは、共通の管理と共通のルーティング ポリシーを持つネットワークまたはネットワークグループです。BGP は、インターネットのルーティング情報を交換するために、ISP 間で使用されるプロトコルです。大学や企業などのカスタマー ネットワークでは通常、RIP や OSPF などの Interior Gateway Protocol(IGP)を使用して、ネットワーク内のルーティング情報を交換しています。カスタマーは ISP に接続し、ISP は BGP を使用してカスタマーおよび ISP ルートを交換します。自律システム間で BGP を使用する場合、このプロトコルは External BGP(EBGP; 外部 BGP)と呼ばれます。サービス プロバイダーが BGP を使用して自律システム内のルートを交換する場合、このプロトコルは Interior BGP(IBGP; 内部 BGP)と呼ばれます。

インターネットに採用されたルーティング プロトコルであることからわかるように、BGP は、非常に堅牢でスケーラブルなルーティング プロトコルです。このような高いスケーラビリティを達成するために、BGP はアトリビュートと呼ばれる多くのパラメータを使用して、ルーティング ポリシーを定義し、安定したルーティング環境を維持しています。BGP ネイバーは、ネイバー間で最初に TCP 接続を確立する際に、完全なルーティング情報を交換します。ルーティング テーブルで変更が検出された場合、BGP ルータはネイバーに対し、変更されたルートのみを送信します。BGP ルータは、定期的にルーティング アップデートを送信しません。また BGP ルーティング アップデートは、宛先ネットワークに対する最適パスのアドバタイズのみを行います。

MP-BGP

Multiprotocol BGP(MP-BGP; マルチプロトコル BGP)は、BGP をベースに、インターネット全体にルーティング ポリシーをマルチキャストする機能と、BGP 自律システム内およびシステム間でマルチキャスト トポロジを接続する機能が追加されています。つまり、MP-BGP は、IP マルチキャスト ルートを持つ、機能拡張された BGP といえます。BGP は、ユニキャスト ルーティングのセットと、マルチキャスト ルーティングのセットの 2 つのセットを備えています。マルチキャスト ルーティングに関連付けられたルートは、Protocol Independent Multicast(PIM; プロトコル独立マルチキャスト)がデータ配信ツリーの構築に使用します。

EBGP/IBGP

上で説明したように、BGP は、自律システム間のルーティング プロトコルです。自律システム(AS)間で BGP を使用する場合、このプロトコルは外部 BGP(EBGP)と呼ばれます。サービス プロバイダーが BGP を使用して AS 内のルートを交換する場合、このプロトコルは内部 BGP(IBGP)と呼ばれます。

OSPF

Open Shortest Path First(OSPF)は、Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)の IGP ワーキング グループが、IP ネットワーク用に開発したルーティング プロトコルです。このプロトコルは、OSI の Intermediate System to Intermediate System(IS-IS)ルーティング プロトコルのバージョンを含めた、いくつかの調査に基づいて作成されました。

OSPF には、主に次の 2 つの特徴があります。

オープン プロトコルであり、仕様(RFC 1247)が、公有財産であること。

Shortest Path First(SPF)アルゴリズム(別名:Dijkstra アルゴリズム)に基づいていること。

OSPF は、同じ階層領域内にある他のすべてのルータに対し、link-state advertisement(LSA; リンク状態アドバタイズ)の送信を求めるルーティング プロトコルです。OSPF LSA には、搭載しているインターフェイス、使用メトリック、その他の変数が含まれています。OSPF ルータは、リンク状態情報を蓄積しながら、SPF アルゴリズムを使用して各ノードへの最短パスを計算します。

EIGRP

Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP; 拡張内部ゲートウェイ ルーティング プロトコル)は、IGRP に基づくシスコ独自のルーティング プロトコルです。EIGRP は、トポロジ変更の後に生じる不安定なルーティングを可能な限り回避するとともに、使用帯域幅やルータの処理能力の使用を最小限に抑えるための最適化が施された、ディスタンスベクトル ルーティング プロトコルです。EIGRP をサポートするルータは、32 ビットの EIGRP メトリックを 24 ビットの IGRP メトリックに変換し、ルート情報を IGRP ネイバーに自動的に配布します。ルーティングの最適化は、ほとんどが Diffusing Update Algorithm(DUAL; 分散アップデート アルゴリズム)に基づいています。このアルゴリズムでは、ループの生じない動作が保証され、短時間でルータが収束します。

RIP

Routing Information Protocol(RIP; ルーティング情報プロトコル)は、現在なお使用されている最も古いルーティング プロトコルの 1 つです。今日のオープン スタンダード バージョンの RIP(IP RIP)は、RFC 1058 と STD 56 で正式に定義されています。RIP は、ホップ カウントをメトリックとして使用するディスタンスベクトル ルーティング プロトコルです。RIP は、発信元から宛先へのパスで許可されるホップ数に制限を設けることにより、ルーティング ループを回避します。さらにスプリット ホライズン、ルート ポイスニング、およびホールドダウン メカニズムを実装して、誤ったルーティング情報の伝播を防止します。

IS-IS

Intermediate system to intermediate system(IS-IS)は、リンク状態ルーティング プロトコルです。ネットワーク内のルータに対し、豊富なトポロジ情報を確実に伝達します。各ルータは受け取った情報をもとに、ネットワーク トポロジ図をそれぞれで構築します。パケットやデータグラムは、ネットワークの最適なトポロジ パスで転送されます。IS-IS は、最適なパスの計算に、Dijkstra のアルゴリズムを使用します。IS-IS は、ISO/IEC 10589:2002 で最初に定義され、RFC 1142 でインターネット コミュニティに向けて再公開されました。IS-IS は一種の Interior Gateway Protocol(IGP)であり、1 つの管理ドメインまたはネットワークのみで使用することを想定しています。

インベントリおよび情報モデル オブジェクト(IMO)

この項では、次の IMO について説明します。

BGP ネイバー エントリ(IBgpNeighbourEntry)

OSPF エントリ(IOspfEntry)

BGP ネイバー エントリ

BGP ネイバー エントリ IMO は、BGP ネイバーフッドにおいて、参加ルータのグループ内でボーダー ゲートウェイ プロトコル(BGP)を実行するための設定と、実行結果の両方を表します。これには、リモート BGP ピアとの接続に関する情報が含まれています。このオブジェクトは、 マルチ プロトコル BGP エンティティ オブジェクトの BGP Neighbors Table アトリビュートのエントリ( 「仮想ルーティングおよびフォワーディング」 を参照)であり、IMO における BGP ルーティング サービスの概念を表します。

 

表 3-1 BGP ネイバー エントリ(IBgpNeighbourEntry)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Remote Identifier

リモート ピアの ID( IP Address

Product

Configuration

Neighbor Type

ネイバー タイプ( Null、Client、Non Client)

Any

Configuration

Distributing Interface

配布側 IP インターフェイス

Any

Configuration

Remote Address

リモート ピアの IP アドレス

Product

Configuration

Remote Autonomous System

リモート ピアの自律システム

Product

Configuration

Status

ステータス( Null、Idle、Connect、Active、Open Sent、Open Confirm、Established

Product

Configuration

Hold Time

確立されたホールド タイム(秒単位)

Product

Configuration

Keep Alive Time

確立されたキープアライブ タイム(秒単位)

Product

Configuration

OSPF エントリ

OSPF エントリ IMO は、参加 OSPF ルータのグループ内で、Open Shortest Path First(OSPF)プロトコル インターフェイスを実行するための設定と、実行結果の両方を表します。これは、 トラフィック記述子コンテナ オブジェクトによって集約されます( 「共通コンポーネント」 を参照)。

 

表 3-2 OSPF エントリ(IOspfEntry)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Area Identifier

領域 ID( IP アドレス

Product

Configuration

IP Address

IP アドレス

Product

Configuration

Type

OSPF タイプ( Null、Broadcast、NBMA、Point-to-Point、Point-to-Multipoint

Product

Configuration

Administrative Status

管理ステータス( Null、Enabled、Disabled

Product

Status

Operational Status

動作ステータス( Null、Down、Loop Back、Waiting、Point-to-Point、Designated Router、Backup Designated Router、Other Designated Router

Product

Status

ベンダー固有のインベントリおよび IMO

このテクノロジーには、ベンダー固有のインベントリや IMO は存在しません。

ネットワーク トポロジ

Discovery of Border Gateway Protocol(BGP; ボーダ ゲートウェイ プロトコル)ネイバーフッド トポロジのディスカバリでは、BGP ネイバーの可能性があるそれぞれの側の BGP ルータのパラメータが比較されます。具体的には、ローカルとリモートの BGP ルータの ID と自律システム、さらには両側の接続状態が比較されます。

サービス アラーム

このテクノロジーでは、次のアラームがサポートされています。

BGP Neighbor Loss/BGP Neighbor Found

BGP Process Down/BGP Process Up

BGP Link Down/BGP Link Up

アラームと関連付けの詳細については、『 Cisco Active Network Abstraction User Guide, 3.6.7 』を参照してください。