Cisco Active Network Abstraction 3.6.7 テクノロ ジー サポートおよび情報モデル リファレンス マニュ アル
マルチプロトコル ラベル スイッチング
マルチプロトコル ラベル スイッチング
発行日;2012/02/05 | 英語版ドキュメント(2009/10/14 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

マルチプロトコル ラベル スイッチング

テクノロジーの説明

MPLS

LDP

インベントリおよび情報モデル オブジェクト(IMO)

MPLS インターフェイス

ラベル スイッチング エンティティ

同値のラベル スイッチング エントリ

MPLS エントリ

MPLS 集約エントリ

LDP サービス

LDP ピア

LDP ピア ディスカバリ ソース

ベンダー固有のインベントリおよび IMO

ネットワーク トポロジ

サービス アラーム

マルチプロトコル ラベル スイッチング

この章では、Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)について、Cisco ANA が提供するサポートのレベルを説明します。この章は次の項で構成されます。

「テクノロジーの説明」

「インベントリおよび情報モデル オブジェクト(IMO)」

「ベンダー固有のインベントリおよび IMO」

「ネットワーク トポロジ」

「サービス アラーム」

テクノロジーの説明

MPLS

MPLS は元々、ルータの転送速度向上のために提案されたテクノロジーですが、今では、大規模 IP ネットワーク用の新しい機能を提供する重要な標準テクノロジーになりつつあります。Traffic engineering(TE; トラフィック エンジニアリング)と呼ばれる、ネットワーク オペレータが、ネットワーク内をトラフィックが通過するパスを制御する能力と VPN サポートは、MPLS が他の IP テクノロジーよりも優れている 2 つの主要アプリケーションの例です。MPLS は、特定の自律システム、つまり ISP 内で、ネットワーク リンクに関するレイヤ 2 情報(帯域幅、遅延、使用状況)をレイヤ 3(IP)に統合して、IP パケット交換の簡略化と改善を図ります。またネットワーク オペレータは、リンク障害、輻輳、およびボトルネックに関して、非常に柔軟な方法で、トラフィックの迂回やルーティングを実現できます。

パケットは、MPLS ベース ネットワークの入り口に届くと、label edge router(LER; ラベル エッジ ルータ)によってラベル ID が付けられます。これらのラベルは、ルーティング テーブルのエントリに基づく情報(たとえば、宛先、帯域幅、遅延、その他のメトリック)だけでなく、IP ヘッダー フィールド(発信元 IP アドレス)、レイヤ 4 ソケット情報、およびディファレンシエーテッド サービスの情報も格納されています。この分類が完了し、マッピングされると、さまざまなパケットに対して対応するラベル スイッチド パス(LSP)が割り当てられ、そこでラベル スイッチ ルータ(LSR)によって、パケットに発信ラベルが与えられます。

LDP

Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)は、MPLS 対応のネットワークで、隣接プロバイダーやプロバイダー エッジ ルータがラベル スイッチ ルータ(LSR)として動作して、トラフィックの転送に必要なラベル プレフィクス バインディング情報を交換できるようにします。LSR は、ネットワーク内でピアの候補を検出し、それとの間で LDP セッションを確立して、ネゴシエーションを行い、パケットの転送に使用するラベルを交換します。

LDP は、次の 2 種類のピア ディスカバリをサポートしています。

基本ディスカバリ:直接接続された LDP LSR の検出に使用されます。LSR は、LDP が設定されているインターフェイスで、「all routers on this subnet」マルチキャスト アドレス宛てに HELLO メッセージを送信します。

拡張ディスカバリ:間接的に接続された LDP LSR 間で使用されます。LSR は、特定の IP アドレス宛てに、宛先を指定した HELLO メッセージを送信します。ルータが物理的に接続されておらず、ブロードキャストによってピアに到達できないので、宛先を指定したセッションを設定する必要があります。拡張ディスカバリには、両方のピアの IP アドレスが必要です。

インベントリおよび情報モデル オブジェクト(IMO)

この項では、次の IMO について説明します。

MPLS インターフェイス(IMpls)

ラベル スイッチング エンティティ(ILse)

同値のラベル スイッチング エントリ(ILSEEntries)

MPLS エントリ(IMplsEntry)

MPLS 集約エントリ(IMplsAggregateEntry)

LDP サービス(ILdpService)

LDP ピア(ILdpPeer)

LDP ピア ディスカバリ ソース(ILdpPeerDiscoverySource)

MPLS インターフェイス

ネットワーク/データ リンク層の MPLS インターフェイス オブジェクトは、ルータ インターフェイスの MPLS 設定を表します。このオブジェクトは、Containing Termination Points アトリビュートによって、データ リンク層のインターフェイス オブジェクトに結合され、主に、Contained Connection Termination Points アトリビュートによって結合されているネットワーク層の IP インターフェイスからアクセスされます。また、ラベル スイッチング エンティティからもアクセスされます。

 

表 7-1 MPLS インターフェイス(IMpls)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Distribution Protocol

配布プロトコル( Null、LDP、TDP、RSVP、TDP、LDP

IPCore

Configuration

Outer and Inner Labels

パス トレーサーの外側および内側ラベル

IPCore

Configuration

Traffic Engineering Properties

トラフィック エンジニアリング プロパティ( MPLS TE プロパティ

IPCore

Configuration

Resource Reservation Properties

リソース予約プロトコル プロパティ

IPCore

Configuration

IANA Type

サブレイヤの Internet Assigned Numbers Authority(IANA; インターネットアドレス管理機構)タイプ

N/A

N/A

Containing Termination Points

基盤となる終端地点(接続上または物理的)

IPCore

N/A

Contained Connection Termination Points

結合された接続の終端地点

IPCore

N/A

ラベル スイッチング エンティティ

ラベル スイッチング エンティティ オブジェクトは、プロトコル独立の LSR の標準転送コンポーネントを記述します。このオブジェクトは、その Logical Son アトリビュートによって、このラベル スイッチング エンティティが IP パケットをスイッチングする、すべてのネットワーク層またはデータ リンク層の MPLS インターフェイス オブジェクトに結合されます。

 

表 7-2 ラベル スイッチング エンティティ(ILse)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

MPLS Table

MPLS インターフェイスの間の同値のラベル スイッチング エントリの配列

IPCore

Configuration

MPLS Aggregate Table

MPLS インターフェイスから VRF テーブルへの同値のラベル スイッチング エントリの配列

IPCore

Configuration

MPLS Tunnel Segments

スイッチド MPLS TE トンネル セグメント(GUI 使用)の配列( 「マルチプロトコル ラベル スイッチング トラフィック エンジニアリング」 を参照)

IPCore

Configuration

LDP Service

LDP ピアを保持する LDP サービス

IPCore

Configuration

Logical Sons

このラベル スイッチング エンティティが、IP パケットをスイッチングするすべての MPLS インターフェイスの配列

IPCore

N/A

同値のラベル スイッチング エントリ

同値のラベル スイッチング エントリMPLS エントリ、および MPLS 集約エントリ オブジェクトは、MPLS ラベル スイッチング テーブルのエントリを記述します。それぞれ、単一の入力ラベルを共有する、MPLS エントリまたは MPLS 集約エントリの配列です。

 

表 7-3 同値のラベル スイッチング エントリ(ILSEEntries)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Label Switching Entries

MPLS エントリまたは MPLS 集約エントリのずれかの配列(同じ入力ラベルを共有)

IPCore

Configuration

MPLS エントリ

 

表 7-4 MPLS エントリ(IMplsEntry)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Incoming Label

着信ラベル

IPCore

Configuration

Outgoing Interface and Label

発信インターフェイスおよびラベル

IPCore

Configuration

Switching Action

スイッチング処理( Null、Pop、Swap、Aggregate、Untagged、Pop、Act

IPCore

Configuration

Next Hop IP Address

ネクスト ホップ IP アドレス

IPCore

Configuration

Destination Mask

宛先 IP サブネット マスク

IPCore

Configuration

Destination Address

宛先 IP アドレス

IPCore

Configuration

MPLS 集約エントリ

 

表 7-5 MPLS 集約エントリ(IMplsAggregateEntry)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Virtual Routing Entity

Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティングおよびフォワーディング)エンティティ

IPCore

Configuration

Incoming Label

着信ラベル

IPCore

Configuration

Outgoing Interface and Label

発信インターフェイスおよびラベル

IPCore

Configuration

Switching Action

スイッチング処理( Null、Pop、Swap、Aggregate、Untagged、Pop、Act

IPCore

Configuration

Next Hop IP Address

ネクスト ホップ IP アドレス

IPCore

Configuration

LDP サービス

LDP サービス オブジェクトは、MPLS ネットワーク環境で使用され、LDP サービスの主要アトリビュートを記述します。このオブジェクトは、ラベル スイッチング エンティティの LDP Service アトリビュートによってのみアクセスされます。

 

表 7-6 LDP サービス(ILdpService)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Local Identification

ローカル LDP ID

IPCore

Configuration

Status

サービス ステータス( Unknown、Running、Down

IPCore

Configuration

LDP Peers

LDP ピアの配列

IPCore

Configuration

LDP ピア

LDP ピア オブジェクトは、ローカル LDP サービスと現在 LDP セッションを保持するリモート LDP エンティティを記述します。LDP ピアは、後者の LDP Peer アトリビュートによって、LDP サービスに結合されます。

 

表 7-7 LDP ピア(ILdpPeer)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Peer Identification

ピア LDP ID

IPCore

Configuration

Transport Addresses

ピア転送 IP アドレス

IPCore

Configuration

Distribution Method

ラベル配布方式( Unknown、Downstream、Downstream On Demand

IPCore

Configuration

Protocol Type

ピアのプロトコル タイプ( Unknown、LDP、TDP

IPCore

Configuration

Path Vector Limit

ループ検出のパス ベクトル制限

IPCore

Configuration

Session Status

LDP セッション ステータス タイプ( Transient、Initialized、Open Received、Open Sent、Operational

IPCore

Configuration

Protocol Version

LDP セッション プロトコル バージョン

IPCore

Configuration

Hold Time

トラフィックやキープアライブを受信せずにセッションを維持するホールド タイム

IPCore

Configuration

Hello Time Interval

HELLO( キープアライブ )パケットを送信する時間間隔

IPCore

Configuration

Peer Discovery Sources

LDP ピア ディスカバリ ソースの配列

IPCore

Configuration

LDP ピア ディスカバリ ソース

LDP ピア ディスカバリ ソース オブジェクトは、LDP ピアのディスカバリ ソースを記述します。ピアの識別は、MPLS インターフェイスでのブロードキャストと、LSR 間の HELLO メッセージの交換によって行われます。

 

表 7-8 LDP ピア ディスカバリ ソース(ILdpPeerDiscoverySource)

アトリビュート名
アトリビュートの説明
スキーム
ポーリング間隔

Interface Name

ピアが検出された MPLS インターフェイス名

IPCore

Configuration

Source Addresses

HELLO メッセージを送信した送信元 IP アドレス

IPCore

Configuration

Type

ディスカバリ タイプ( Link、Targeted

IPCore

Configuration

ベンダー固有のインベントリおよび IMO

このテクノロジーには、ベンダー固有のインベントリや IMO は存在しません。

ネットワーク トポロジ

Cisco ANA は、ワンホップの距離にあるリモート側の MPLS インターフェイスで、ローカル IP サブネットの存在を検索することによって、MPLS ネットワーク層トポロジを検出します。具体的には、上位の IP ネットワーク層で収集されたローカルとリモートの IP サブネットが比較されます。

サービス アラーム

このテクノロジーでは、次のアラームがサポートされています。

Broken LSP Discovered

MPLS Black Hole Found/MPLS Black Hole Cleared

MPLS Interface Removed/MPLS Interface Added

LDP Neighbor Down/LDP Neighbor Up

アラームと関連付けの詳細については、『 Cisco Active Network Abstraction User Guide, 3.6.7 』を参照してください。