SMI-S / Web サービス プログラミング ガイド、Cisco DCNM for SAN Cisco DCNM for SAN Release 6.x
Cisco DCNM for SAN SMI-S の概要
Cisco DCNM for SAN SMI-S の概要
発行日;2012/09/18 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

Cisco DCNM for SAN SMI-S の概要

共通情報モデルについて

Storage Management Initiative Specification について

WBEM イニシアチブについて

CIM と統一モデリング言語の表記について

CIM クラスについて

UML について

Cisco DCNM for SAN での SMI-S と CIM について

Cisco DCNM for SAN SMI-S の概要

Cisco Data Center Network Manager(DCNM)は、Storage Management Initiative Specification(SMI-S)を使用した業界標準のアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)を提供します。SMI-S は、マルチベンダー環境内のストレージ エリア ネットワーク(SAN)の管理を容易にします。

この章の内容は、次のとおりです。

「共通情報モデルについて」

「CIM と統一モデリング言語の表記について」

「Cisco DCNM for SAN での SMI-S と CIM について」

共通情報モデルについて

共通情報モデル(CIM)は、ネットワークまたはエンタープライズ環境内の管理情報を記述するオブジェクト指向の情報モデルです。CIM はオブジェクト指向であるため、このモデル内のオブジェクト間の抽象化、継承、および依存関係またはアソシエーション関係を提供します。CIM は XML に基づいており、プラットフォームには依存せず、テクノロジー的に中立です。管理アプリケーションの開発者は、CIM がベンダー製品上でどのように実装されたかに関する情報を知る必要はまったくありません。ベンダー製品を操作するために必要なのは API だけです。


) CIM は Cisco MDS NX-OS Release 5.2(1) ではサポートされていませんが、Cisco DCNM Release 5.2(1) でサポートされています。



) Cisco DCNM SMI-S サーバは、Cisco DCNM-SAN のインストールの一部としてインストールされます。


CIM は、クライアント/サーバ モデルを使用します。Cisco DCNM SMI-S サーバは、ベンダー製品に組み込むか、または、従来のベンダー製品に Cisco DCNM SMI-S サーバの機能を提供するプロキシ サーバで実装することができます。CIM クライアントは、SAN を管理するために複数の Cisco DCNM SMI-S サーバと通信する管理アプリケーションです。CIM クライアントは、RFC 2608 で定義されているサービス ロケーション プロトコル バージョン 2(SLPv2)を通して Cisco DCNM SMI-S サーバを検出します。SLPv2 は通信に UDP ポート 427 を使用しており、CIM クライアント/サーバの通信パスとは別の検出プロトコルです。

CIM では、WEBM イニシアチブで定義されたテクノロジーに基づいてクライアントとサーバの間の通信を定義します。図 1-1 に、CIM クライアント/サーバの完全な通信パスを示します。

図 1-1 CIM クライアント/サーバの通信

 

CIM の詳細については、Distributed Management Task Force(DMTF)の Web サイト( http://www.dmtf.org )から入手可能な仕様を参照してください。

Storage Management Initiative Specification について

Storage Management Initiative Specification(SMI-S)では、CIM に基づいたオブジェクト指向のモデルを使用して、SAN の要素を管理できる一連のオブジェクトとサービスを定義します。SMI-S は、標準化されたアーキテクチャを使用することにより、管理アプリケーションの開発者が複数の SAN ベンダー製品で動作する共通かつ拡張可能なアプリケーションを作成するのに役立ちます。図 1-2 は、マルチベンダー SAN 内の SMI-S の例を示しています。

図 1-2 マルチベンダー SAN 内の SMI-S

 

SMI-S は、プロファイル 内に収集される一連の標準管理オブジェクトを提供します。SMI-S では、一般的な SAN 要素(スイッチ、ファブリック、ゾーニングなど)をカバーする複数のプロファイルが定義されます。これらの標準化されたプロファイルによって、SAN 内の各製品間の相互運用性が保証されます。SMI-S ではまた、SLPv2 を使用した自動化された検出プロセスも定義されます。SMI-S では、WBEM の一部として DMTF によって定義された CIM を使用します。

SMI-S の詳細については、Storage Networking Industry Association(SNIA)の Web サイト( http://www.snia.org )を参照してください。

WBEM イニシアチブについて

WBEM イニシアチブは、エンタープライズ コンピューティング環境の管理を統一するために開発された、管理とインターネットに関する一連の標準です。

WBEM イニシアチブには、次のものが含まれます。

CIM。管理データを収集および記述するための共通のフォーマット、言語、および手法を提供します。

CIM-XML エンコーディング仕様。CIM 情報を交換するための、標準に準拠した方法。CIM-XML では、転送メカニズムとして xmlCIM でエンコードされたペイロードと HTTP を使用します。CIM-XML は、次の仕様で構成されます。

xmlCIM エンコーディング。CIM 情報を XML フォーマットで表すための標準の方法

CIM operations over HTTP。xmlCIM でエンコードされたメッセージを HTTP 経由で渡す方法を記述した転送方法。

WBEM イニシアチブの詳細については、DMTF の Web サイト( http://www.dmtf.org )を参照してください。

CIM と統一モデリング言語の表記について

SMI-S は、CIM で定義されているように、オブジェクト指向クラスに依存しています。これらのクラスは多くの場合、統一モデリング言語(UML)を使用して定義されます。このマニュアルで説明されている SMI-S やシスコの拡張機能を理解するには、CIM クラスと UML の基本的な理解が必要です。

CIM クラスについて

クラスは、オブジェクトのタイプを定義するプロパティとメソッドのコレクションです。たとえば、オブジェクトのタイプとして汎用ネットワーク デバイスがあります。このオブジェクトを記述するために、 NetworkDevice クラスを定義できます。 NetworkDevice クラスには、ネットワーク デバイスのプロパティまたは属性が含まれます。この NetworkDevice クラスのプロパティとしては、 IpAddress DeviceType などがあります。NetworkDevice クラスは、ネットワーク デバイスを制御します。メソッドとルーチンによって、ネットワーク デバイスに対するアクションがトリガーされます。メソッドの例としては、enablePort() や rebootDevice() などがあります。

NetworkDevice クラスを定義した後、スイッチだけのクラスを定義できます。スイッチは NetworkDevice の特殊なタイプであるため、継承というオブジェクト指向の概念を使用して Switch クラスを定義します。 Switch クラスを NetworkDevice クラスの子として定義します。つまり、 Switch クラスには、その親クラスのプロパティとメソッドが自動的に与えられます。そこから、スイッチに固有のプロパティとメソッドを追加します。

CIM では、アソシエーション クラスと呼ばれる特殊なタイプのクラスが定義されます。アソシエーション クラスは、2 つ以上のクラスの間の関係を表します。1 つの例として、 NetworkDevice クラスと OperatingSystem クラスの関係を示すためのアソシエーション クラスを定義します。多対 1 または多対多の関係が存在する場合、このアソシエーション クラスは集約と見なされます。

CIM の完全な説明については、 http://www.dmtf.org を参照してください。

UML について

UML は、製品またはテクノロジーを記述するクラスの視覚的な表現を提供します。UML には多くの視覚的な要素が含まれますが、ここではそのサブセットについてのみ説明します。UML の完全な説明については、 http://www.uml.org を参照してください。

図 1-3 に、CIM クラスに対する UML 図のセクションの例を示します。この図は、次のことを示しています。

青色の線はクラス間の継承

緑色の線はクラス間の集約

赤色の線はクラス間のアソシエーション

図 1-3 UML 図の例

 

Cisco DCNM for SAN での SMI-S と CIM について

SMI-S では、SAN の要素を制御およびモニタするために使用される管理対象オブジェクトを指定するいくつかのプロファイルが定義されます。Cisco DCNM for SAN の各スイッチまたはディレクタには、Cisco DCNM SMI-S サーバが組み込まれています。Cisco DCNM SMI-S サーバは、SMI-S と互換性のある SAN 管理を実現するために、すべての CIM クライアントと通信します。Cisco DCNM SMI-S サーバには、SMI-S で定義された次の標準プロファイル、サブプロファイル、および機能が含まれています。

サービス ロケーション プロトコル バージョン 2(SLPv2)

サーバ プロファイル

CIM 通知

ファブリック プロファイル

ゾーニング コントロール サブプロファイル

拡張ゾーニングおよび拡張ゾーニング コントロール サブプロファイル

FDMI サブプロファイル

スイッチ プロファイル(ブレード サブプロファイルとアクセス ポイント サブプロファイルを含む)

WBEM イニシアチブで指定された xmlCIM エンコーディングおよび CIM operations over HTTP

Secure Socket Layer(SSL)を使用する HTTPS

HTTPS はオプションですが、Cisco DCNM SMI-S サーバと CIM クライアントの間の通信を暗号化することによってセキュリティを強化します。