Cisco MDS 9000 ファミリ Fabric Manager コンフィギュレーション ガイド Release 3.x Cisco MDS SAN-OS Release 3.0(3) ~ 3.3(3) Cisco MDS 9000 FabricWare Release 2.x
PortChannel の設定
PortChannel の設定
発行日;2013/09/18 | 英語版ドキュメント(2009/04/05 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 39MB) | フィードバック

目次

PortChannel の設定

PortChannel の概要

PortChannel の例

32 ポート スイッチング モジュール設定時の注意事項

PortChannel とトランキングの概要

ロード バランシングの概要

PortChannel の設定

PortChannel の設定の概要

PortChannel の設定

PortChannel モードについて

PortChannel の削除の概要

PortChannel の削除

PortChannel のインターフェイス

PortChannel へのインターフェイス追加の概要

互換性チェック

一時停止状態および分離状態

PortChannel へのインターフェイスの追加

インターフェイスの強制追加

PortChannel からのインターフェイスの削除の概要

PortChannel からのインターフェイスの削除

PortChannel プロトコル

チャネル グループの作成の概要

自動作成の概要

自動作成のイネーブル化および設定

手動設定チャネル グループの概要

手動設定チャネル グループへの変更

PortChannel 設定の確認

デフォルト設定

PortChannel の設定

PortChannel は、複数の物理インターフェイスを 1 つの論理インターフェイスに集約し、より精度の高い集約帯域幅、ロード バランシング、およびリンク冗長性を提供する機能です。PortChannel はスイッチング モジュール間のインターフェイスに接続することができるため、スイッチング モジュールで障害が発生しても PortChannel のリンクがダウンすることはありません。

この章では、スイッチで提供される PortChannel 機能について説明します。この章の内容は次のとおりです。

「PortChannel の概要」

「PortChannel の設定」

「PortChannel のインターフェイス」

「PortChannel プロトコル」

「PortChannel 設定の確認」

「デフォルト設定」

PortChannel の概要

PortChannel には次の機能もあります。

ISL(E ポート)または EISL(TE ポート)を介したポイントツーポイント接続を行う。複数のリンクを 1 つの PortChannel に結合できます。

チャネル内で機能するすべてのリンクにトラフィックを分配して、ISL 上の集約帯域幅を増加させます。

複数のリンク間で負荷を分散し、最適な帯域利用率を維持します。ロード バランシングは、送信元 ID、宛先 ID、Originator Exchange ID(OX ID)に基づきます。

ISL にハイ アベイラビリティを提供します。いずれか 1 つのリンクに障害が発生したら、それまでそのリンクで伝送されていたトラフィックが残りのリンクに切り替えられます。PortChannel でリンクが 1 つダウンしても、上位プロトコルはこのことを認識しません。上位プロトコルにとっては、帯域幅が減るだけで、リンクはまだそこにあります。リンク障害によるルーティング テーブルへの影響はありません。PortChannel には、最大 16 の物理リンクを加えることができます。また、複数のモジュールに PortChannel を分散して、アベイラビリティを高めることができます。


) フェールオーバーのシナリオについては、「PortChannel および FSPF リンクのフェールオーバー シナリオ」を参照してください。


第 1 世代スイッチング モジュールを含むか、第 1 世代および第 2 世代のスイッチング モジュールを含む Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチでは、最大で 128 の PortChannel がサポートされます。第 2 世代スイッチング モジュールのみを含むスイッチでは、最大 256 の PortChannel がサポートされます(PortChannel ごとに 16 のインターフェイス)。PortChannel 番号は、各チャネル グループに関連付けられた(スイッチごとに)一意の識別番号です。この番号の範囲は 1 ~ 256 です。

ここでは PortChannel について説明します。内容は次のとおりです。

「PortChannel の例」

「32 ポート スイッチング モジュール設定時の注意事項」

「PortChannel とトランキングの概要」

「ロード バランシングの概要」

PortChannel の例

Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチの PortChannel は柔軟に設定できます。図 23-1 は、3 つの可能な PortChannel 設定を示しています。

PortChannel A は、接続の両端が同一のスイッチング モジュール上にある、2 つのインターフェイスの 2 つのリンクを集約します。

PortChannel B も 2 つのリンクを集約しますが、各リンクは別々のスイッチング モジュールに接続されています。スイッチング モジュールがダウンしても、トラフィックは影響されません。

PortChannel C は 3 つのリンクを集約します。そのうち 2 つのリンクは両端が同一のスイッチング モジュール上にあり、1 つのリンクはスイッチ 1 で別々のスイッチング モジュールに接続されています。

図 23-1 PortChannel の柔軟性

 

32 ポート スイッチング モジュール設定時の注意事項

32 ポート スイッチング モジュールに関する注意事項は、次のハードウェアに適用されます。

32 ポート、2 Gbps または 1 Gbps スイッチング モジュール

Cisco MDS 9140 スイッチ

これらのホスト最適化ポートを設定する場合は、PortChannel に関する次の注意事項が適用されます。

32 ポート スイッチング モジュールで write erase コマンドを実行し、 no system default switchport shutdown コマンドを含むテキスト ファイルからスイッチに保存済み設定をコピーする場合、手動設定せずに E ポートをアップさせるには、テキスト ファイルをスイッチに再度コピーする必要があります。

Cisco MDS 9100 シリーズの任意の(またはすべての)フル回線レート ポートを PortChannel に組み込むことができます。

Cisco MDS 9100 シリーズのホスト最適化ポートは、32 ポート スイッチング モジュールと同じ PortChannel のルールに従います。各 4 ポート グループの最初のポートだけが PortChannel に組み込まれます。

各 4 ポートのグループの最初のポートだけを E ポートとして設定できます(ポート 1 ~ 4 の最初のポート、ポート 5 ~ 8 の 5 のポートなど)。そのグループの最初のポートが PortChannel として設定された場合は、各グループのその他 3 つのポート(ポート 2 ~ 4、6 ~ 8 など)は使用できず、シャットダウン ステートのままになります。

その他 3 つのポートのいずれかがシャットダウン ステート以外で設定されている場合は、最初のポートを PortChannel として設定できません。その他 3 つのポートは、引き続きシャットダウン ステート以外になります。


) Cisco MDS 9100 シリーズでは、左端の白抜きのポート グループ(Cisco MDS 9120 スイッチの 4 ポートおよび Cisco MDS 9140 スイッチの 8 ポート)は、16 ポート スイッチング モジュールのようにフル回線レートで動作します。他のポート(Cisco MDS 9120 スイッチの 16 ポートおよび Cisco MDS 9140 スイッチの 32 ポート)は、32 ポート スイッチング モジュールのようにホスト最適化されます。4 つのホスト最適化ポートの各グループは、32 ポート スイッチング モジュールと同じルールを保持します。


PortChannel とトランキングの概要

トランキングは、ストレージ業界で一般的に使用されている用語です。ただし、Cisco SAN-OS ソフトウェアおよび Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチでは、トランキングと PortChannel を次のように実装します。

PortChannel では、複数の物理リンクを 1 つの集約論理リンクに組み合わせることができます。

トランキングでは、EISL 形式のフレームを送信しているリンクで複数の VSAN トラフィックを伝送(トランク)できます。トランキングが E ポートで動作可能な場合、その E ポートは TE ポートになります。TE ポートは、Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチ特有のものです。業界標準の E ポートは他のベンダーのスイッチにリンクでき、非トランキング インターフェイスと呼ばれます(図 23-2 および図 23-3 を参照)。

トランキングしたインターフェイスの詳細については、「トランキングの設定」を参照してください。

図 23-2 トランキングだけ

 

ポートチャネリングとトランキングは、ISL で別々に使用されます。

図 23-3 PortChannel とトランキング

 

 

PortChannel:インターフェイスは E ポートと TE ポート間でチャネリングできます。

トランキング:インターフェイスが TE ポート間だけでトランキングできます。トランキングでは、スイッチ間で複数の VSAN のトラフィックが伝送されます。

「VSAN の設定と管理」を参照してください。

TE ポート間では、EISL で PortChannel とトランキングを使用できます。

ロード バランシングの概要

次の 2 つのメカニズムでロード バランシング機能がサポートされます。

フロー ベース:送信元と宛先間のすべてのフレームが所定のフローで同一のリンクをたどります。つまり、フローの最初のエクスチェンジで選択されたリンクが、後続のすべてのエクスチェンジで使用されます。

やり取りベース:やり取りの最初のフレームがリンクを選択し、やり取りのその後のフレームは同じリンクを流れます。ただし、後続のエクスチェンジは、別のリンクを使用できます。これにより、やり取りごとにフレームの順序を維持しながら、より細かいロード バランシングが可能になります。

図 23-4 に、送信元 ID 1(SID1)と宛先 ID1(DID1)を基準とするロード バランシングの動作を示します。フローの最初のフレームが転送のためにインターフェイスで受信されると、リンク 1 が選択されます。そのフローの各後続のフレームが、同一のリンク上に送信されます。SID1 および DID1 のフレームは、リンク 2 を使用しません。

図 23-4 SID1 および DID1 を基準としたロード バランシング

 

図 23-5 に、エクスチェンジ ベースのロード バランシングがどのように機能するかを示します。エクスチェンジで最初のフレームが転送用にインターフェイスで受信されると、リンク 1 がハッシュ アルゴリズムによって選択されます。そのやり取りの残りすべてのフレームは、同じリンクで送信されます。エクスチェンジ 1 では、リンク 2 を使用するフレームはありません。次のエクスチェンジでは、ハッシュ アルゴリズムによってリンク 2 が選択されます。やり取り 2 のすべてのフレームではリンク 2 が使用されます。

図 23-5 SID1、DID1、やり取りを基準としたロード バランシング

 

ロード バランシングおよび順序どおりの配信機能の設定については、「VSAN について」 を参照してください。

PortChannel の設定

PortChannel はデフォルト値で作成されます。その他の物理インターフェイスと同じように、このデフォルト設定を変更できます。

図 23-6 に、有効な PortChannel 設定の例を示します。

図 23-6 有効な PortChannel の設定

 

図 23-7 に、無効な設定例を示します。リンクが 1、2、3、4 の順番でアップした場合、ファブリックの設定が誤っているため、リンク 3 および 4 は動作上ダウンします。

図 23-7 誤った設定

 

ここでは、PortChannel の設定方法および変更方法について説明します。ここで説明する内容は、次のとおりです。

「PortChannel の設定の概要」

「PortChannel の設定」

「PortChannel モードについて」

「PortChannel の削除の概要」

「PortChannel の削除」

PortChannel の設定の概要

PortChannel を設定する場合は、次の点に注意してください。

スイッチング モジュール間で PortChannel を設定し、スイッチング モジュールのリブートまたはアップグレードでの冗長性を防止してください。

1 つの PortChannel をさまざまなセットのスイッチに接続しないでください。PortChannel では、同一セットのスイッチ間におけるポイントツーポイント接続が必要です。


) 第 1 世代スイッチング モジュールを含むか、第 1 世代および第 2 世代のスイッチング モジュールを含むスイッチでは、最大で 128 の PortChannel を設定できます。第 2 世代スイッチング モジュールのみを含むスイッチでは、最大で 256 の PortChannel を設定できます。


PortChannel の設定を誤った場合は、誤設定メッセージを受信することがあります。このメッセージを受信した場合、エラーが検出されたため、PortChannel の物理リンクはディセーブルになります。

PortChannel のエラーは、次の要件を満たしていない場合に検出されます。

PortChannel の両端のスイッチが、同じ数のインターフェイスに接続されている。

各インターフェイスは、対応する反対側のインターフェイスに接続される必要があります(無効な設定例については、図 23-7を参照してください)。

PortChannel の設定後、PortChannel のリンクを変更することはできない。PortChannel の設定後にリンクを変更する場合は、PortChannel 内のインターフェイスにリンクを再接続してリンクを再びイネーブルにします。

3 つすべての条件が満たされていない場合、そのリンクはディセーブルになっています。

PortChannel の設定

Fabric Manager で PortChannel Wizard を使用して PortChannel を作成する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 ツールバーで [PortChannel Wizard] アイコンをクリックします(図 23-8 を参照)。

図 23-8 [PortChannel Wizard] アイコン

 

PortChannel Wizard の最初の画面が表示されます。

ステップ 2 スイッチのペアを選択します。図 23-9 に、スイッチ ペアのリストを示します。

図 23-9 スイッチ ペアの選択

 

ステップ 3 [Next] をクリックします。

ステップ 4 ISL を選択します。図 23-10 に ISL のリストを示します。

図 23-10 ISL の選択

 

ステップ 5 任意で、PortChannel を動的に作成し、ISL プロパティの Admin、Trunk、Speed、および VSAN 属性を同一にする場合は、[Dynamically form Port Channel Group from selected ISLs] チェックボックスをオンにします。

ステップ 6 [Next] をクリックします。

ステップ 7 選択した ISL から PortChannel を動的に形成した場合は、最後の Port Channel Wizard 画面が表示されます(図 23-11 を参照)。[VSAN List]、[Trunk Mode]、[Speed] を設定して、ステップ 11 に進みます。

図 23-11 PortChannel の動的形成

 

ステップ 8 PortChannel を動的に形成しなかった場合は、3 番めの Port Channel Wizard 画面が表示されます(図 23-12 を参照)。

図 23-12 PortChannel の作成

 

ステップ 9 必要に応じて、各スイッチのチャネル ID または説明を変更します。

ステップ 10 画面下部に表示される属性を確認し、必要に応じて設定します。

図 23-12 には次の属性が示されています。

VSAN List:ISL が属する VSAN のリスト。

Trunk Mode:PortChannel 内のリンク上でトランキングをイネーブルにすることができます。TE ポート間にリンクが存在する場合は、[trunking] を選択します。E ポート間にリンクが存在する場合は、[nontrunking] を選択します。不明な場合は、[auto] を選択します。

Force Admin, Trunk, Speed, and VSAN attributes to be identical:チャネル内のすべての物理ポートで同じパラメータ設定が使用されるようにします。これらの設定が同じでない場合、ポートは PortChannel に属することができません。

Speed:ポートの速度値は [auto]、[1Gb]、[2Gb]、[4Gb]、および [autoMax2G] のいずれかです。

ステップ 11 [OK] をクリックします。

PortChannel が作成されます。[Fabric] ペインに新しい PortChannel が表示されるまでに、数分間かかることがあります。


 

PortChannel モードについて

チャネル グループのモード パラメータで各 PortChannel を設定し、このチャネル グループのすべてのメンバー ポートで PortChannel プロトコル動作を決めることができます。チャネル グループ モードに可能な値は次のとおりです。

ON(デフォルト):メンバー ポートは PortChannel の一部として動作するか、非アクティブになります。このモードでは、PortChannel プロトコルが始まりません。しかし、PortChannel プロトコル フレームをピア ポートから受信した場合、ソフトウェアはネゴシエーション不能ステータスを示します。このモードには、チャネル グループ モードが暗黙的に ON になっている Release 2.0(1b) 以前で、既存の PortChannel の実装と下位互換性があります。Cisco MDS SAN-OS Release 1.3 以前で使用可能な PortChannel モードは ON モードだけです。ON モードで設定された PortChannel では、PortChannel 設定でポートの追加または削除を行う場合、片側の PortChannel メンバー ポートのイネーブル化およびディセーブル化を明示的に行う必要があります。また、ローカル ポートおよびリモート ポートが相互に接続されていることを物理的に確認する必要があります。

ACTIVE:ピア ポートのチャネル グループ モードに関係なく、メンバー ポートはピア ポートと PortChannel プロトコル ネゴシエーションを始めます。ピア ポートがチャネル グループ内で設定されていて、PortChannel プロトコルをサポートしないか、ネゴシエーション不能ステータスで応答した場合は、デフォルトで ON モードの動作となります。ACTIVE PortChannel モードでは、片側で PortChannel メンバー ポートのイネーブル化およびディセーブル化を明示的に行わなくても、自動回復が可能です。

表 23-1 に、ON モードと ACTIVE モードの比較を示します。

 

表 23-1 チャネル グループ設定の相違点

ON モード
ACTIVE モード

プロトコルは交換されません。

ピア ポートと PortChannel プロトコル ネゴシエーションを行います。

動作値に PortChannel との互換性がない場合、インターフェイスは一時停止状態になります。

動作値に PortChannel との互換性がない場合、インターフェイスは分離状態になります。

PortChannel メンバー ポート設定の追加または変更を行うとき、片側の PortChannel メンバー ポートのディセーブル化(shut)およびイネーブル化(no shut)を明示的に行う必要があります。

PortChannel インターフェイスの追加または変更を行うと、PortChannel は自動的に回復します。

ポートの起動は同期化されません。

すべてのピア スイッチで、チャネル内のすべてのポートの起動が同時に行われます。

プロトコルが交換されないため、すべての誤設定が検出される訳ではありません。

PortChannel プロトコルが使用され、誤設定が確実に検出されます。

誤設定ポートを中断ステートに移行します。各端でメンバ ポートを明示的にディセーブル(shut)およびイネーブル(no shut)に設定する必要があります。

誤設定を修正するために、誤設定ポートを隔離ステートに移行します。誤設定を修正すれば、プロトコルによって自動的に復旧されます。

これは、デフォルトのモードです。

このモードは明示的に設定する必要があります。

Fabric Manager を使用してアクティブ モードを設定する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 [ISL] を展開して、[Physical Attributes] ペインで [Port Channels] を選択します。

[Information] ペインに設定済みの PortChannel が表示されます。

ステップ 2 [Protocols] タブをクリックし、[Mode] ドロップダウン メニューからポートチャネルに適したモードを選択します。

ステップ 3 [Apply Changes] アイコンをクリックし、変更内容を保存します。


 

PortChannel の削除の概要

PortChannel を削除すると、対応するチャネル メンバーシップも削除されます。削除した PortChannel のすべてのインターフェイスは、個別の物理リンクに変換されます。PortChannel の削除後、使用するモード(ACTIVE および ON)に関係なく、片側のポートは正常にダウンします。これは、インターフェイスがダウンしてもフレームが失われないことを示します(「正常なシャットダウン」を参照)。

あるポートの PortChannel を削除すると、削除した PortChannel 内の各ポートは互換性のあるパラメータ設定(速度、モード、ポート VSAN、許可されている VSAN、ポート セキュリティ)を維持します。これらの設定は、必要に応じて、明示的に変更できます。

スイッチ間の不整合な状態を防ぐため、およびスイッチ間の整合性を維持するためにデフォルトの ON モードを使用した場合、ポートはシャットダウンします。これらのポートは再度明示的にイネーブルにする必要があります。

ACTIVE モードを使用する場合、PortChannel ポートは削除から自動的に回復します。

PortChannel の削除

Fabric Manager で PortChannel Wizard を使用して PortChannel を削除する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 ツールバーで [PortChannel Wizard] アイコンをクリックします(図 23-13 を参照)。

図 23-13 [PortChannel Wizard] アイコン

 

PortChannel Wizard の最初の画面が表示されます。

ステップ 2 削除する既存 PortChannel を選択して、[Next] を選択します。この PortChannel に現在関連している ISL のリストが表示されます。

ステップ 3 [Next] をクリックします。関連 ISL およびこの PortChannel に使用可能な ISL の編集可能リストが表示されます。

ステップ 4 各関連 ISL をクリックして左矢印をクリックします。PortChannel からすべての ISL が削除されます。

ステップ 5 この PortChannel を削除するには、[Delete Port Channel If Empty] チェックボックスをオンにします。

ステップ 6 この変更を保存する場合は、[Finish] をクリックします。変更を廃棄する場合は、[Cancel] をクリックします。


 

PortChannel のインターフェイス

既存 PortChannel で物理インターフェイス(またはある範囲のインターフェイス)の追加または削除を行うことができます。設定で互換性があるパラメータは PortChannel にマッピングされます。PortChannel にインターフェイスを追加すると、PortChannel のチャネル サイズおよび帯域幅が増加します。PortChannel からインターフェイスを削除すると、PortChannel のチャネル サイズおよび帯域幅は減少します。

ここでは、PortChannel のインターフェイス設定について説明します。ここで説明する内容は、次のとおりです。

「PortChannel へのインターフェイス追加の概要」

「PortChannel へのインターフェイスの追加」

「インターフェイスの強制追加」

「PortChannel の削除の概要」

「PortChannel からのインターフェイスの削除」

PortChannel へのインターフェイス追加の概要

既存 PortChannel に物理インターフェイス(またはある範囲のインターフェイス)を追加できます。設定で互換性があるパラメータは PortChannel にマッピングされます。PortChannel にインターフェイスを追加すると、PortChannel のチャネル サイズおよび帯域幅が増加します。

メンバーの追加後、使用するモード(ACTIVE および ON)に関係なく、片側のポートは正常にダウンします。これは、インターフェイスがダウンしてもフレームが失われないことを示します(「32 ポート スイッチング モジュール設定時の注意事項」および「正常なシャットダウン」を参照)。

互換性チェック

互換性チェックでは、チャネルのすべての物理ポートで同一のパラメータ設定が確実に使用されるようにします。そうでない場合、ポートが PortChannel に所属できません。互換性チェックは、ポートを PortChannel に追加する前に実施します。

このチェックにより、次のパラメータおよび設定が PortChannel の両端で一致することを確認します。

機能パラメータ(インターフェイスのタイプ、両端のギガビット イーサネット、両端のファイバ チャネル)。

管理上の互換性パラメータ(速度、モード、ポート VSAN、許可 VSAN、およびポート セキュリティ)

動作パラメータ(速度およびリモート スイッチの WWN)。

リモート スイッチの機能パラメータと管理パラメータおよびローカル スイッチの機能パラメータと管理パラメータに互換性がない場合、ポートは追加できません。互換性チェックが正常であれば、インターフェイスは正常に動作し、対応する互換性パラメータ設定がこれらのインターフェイスに適用されます。

一時停止状態および分離状態

動作パラメータに互換性がない場合、互換性チェックは失敗し、インターフェイスは設定されたモードに基づいて中断ステートまたは隔離ステートになります。

インターフェイスは、ON モードに設定されている場合、一時停止状態になります。

インターフェイスは、ACTIVE モードに設定されている場合、分離状態になります。

「理由コード」を参照してください。

PortChannel へのインターフェイスの追加

Fabric Manager を使用してインターフェイスまたはある範囲のインターフェイスを PortChannel に追加する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 [ISL] を展開して、[Physical Attributes] ペインで [Port Channels] を選択します。

[Information] ペインに設定済みの PortChannel が表示されます(図 23-14 を参照)。

図 23-14 PortChannel

 

ステップ 2 [Channels] タブをクリックし、編集するスイッチおよび PortChannel を探します。

ステップ 3 [Members Admin] を PortChannel に追加するインターフェイスまたはインターフェイスのリストに設定します。

ステップ 4 変更を保存する場合は [Apply Changes] をクリックします。変更を廃棄する場合は [Undo Changes] をクリックします。


 

インターフェイスの強制追加

PortChannel により、ポート設定の上書きを強制することができます。この場合、インターフェイスは PortChannel に追加されます。

スイッチ間の不整合な状態を防ぐため、およびスイッチ間の整合性を維持するためにデフォルトの ON モードを使用した場合、ポートはシャットダウンします。これらのポートは再度明示的にイネーブルにする必要があります。

ACTIVE モードを使用する場合、PortChannel ポートは追加から自動的に回復します。


) インターフェイス内から PortChannel を作成するときは、force オプションを使用できません。


メンバーの強制追加後、使用するモード(ACTIVE および ON)に関係なく、片側のポートは正常にダウンします。これは、インターフェイスがダウンしてもフレームが失われないことを示します(「32 ポート スイッチング モジュール設定時の注意事項」を参照)。

Fabric Manager を使用して PortChannel にポートを強制追加する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 [ISL] を展開して、[Physical Attributes] ペインで [Port Channels] を選択します。[Information] ペインに設定済みの PortChannel が表示されます。

ステップ 2 [Channels] タブをクリックし、編集するスイッチおよび PortChannel を探します。

ステップ 3 [Members Admin] を PortChannel に追加するインターフェイスまたはインターフェイスのリストに設定します。

ステップ 4 このインターフェイスの追加を強制するには、[Force] チェックボックスをオンにします。

ステップ 5 [Apply Changes] アイコンをクリックし、変更内容を保存します。


 

PortChannel からのインターフェイスの削除の概要

物理インターフェイスを PortChannel から削除すると、チャネルのメンバーシップは自動的に更新されます。削除したインターフェイスが最後の動作インターフェイスである場合、PortChannel のステータスはダウン状態に変更されます。PortChannel からインターフェイスを削除すると、PortChannel のチャネル サイズおよび帯域幅は減少します。

スイッチ間の不整合な状態を防ぐため、およびスイッチ間の整合性を維持するためにデフォルトの ON モードを使用した場合、ポートはシャットダウンします。これらのポートは再度明示的にイネーブルにする必要があります。

ACTIVE モードを使用する場合、PortChannel ポートは削除から自動的に回復します。

メンバーの削除後、使用するモード(ACTIVE および ON)に関係なく、片側のポートは正常にダウンします。これは、インターフェイスがダウンしてもフレームが失われないことを示します(「32 ポート スイッチング モジュール設定時の注意事項」および「正常なシャットダウン」を参照)。

PortChannel からのインターフェイスの削除

Fabric Manager を使用して物理インターフェイスまたはある範囲の物理インターフェイスを PortChannel から削除する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 [ISL] を展開して、[Physical Attributes] ペインで [Port Channels] を選択します。

[Information] ペインに設定済みの PortChannel が表示されます。

ステップ 2 [Channels] タブをクリックし、編集するスイッチおよび PortChannel を探します。

ステップ 3 [Members the Admin] カラムで、削除するインターフェイスまたはインターフェイスのリストを削除します。

ステップ 4 [Apply Changes] アイコンをクリックし、変更内容を保存します。


 

PortChannel プロトコル

Cisco SAN-OS の前バージョンでは、PortChannel で同期をサポートするために管理作業がさらに必要となっていました。Cisco SAN-OS ソフトウェアには、強力なエラー検出機能および同期機能があります。チャネル グループを手動で設定できますが、自動的に作成することもできます。どちらの場合でも、チャネル グループの機能および設定可能なパラメータは同じです。関連 PortChannel インターフェイスに適用される設定を変更すると、その変更はチャネル グループのすべてのメンバーに伝わります。

PortChannel 設定をやり取りするプロトコルは、すべての Cisco MDS スイッチで使用できます。この追加機能により、非互換 ISL での PortChannel 管理が簡単になります。追加された自動作成モードでは、互換性のあるパラメータを持つ ISL でチャネル グループを自動的に作成でき、手動での作業は必要ありません。

PortChannel プロトコルは、デフォルトでイネーブルです。

PortChannel プロトコルにより、Cisco MDS スイッチにおける PortChannel 機能モデルが拡張されます。PortChannel プロトコルは、Exchange Peer Parameters(EPP)サービスを使用して、ISL のピア ポート間の通信を行います。各スイッチは、ピア ポートから受信した情報、およびローカル設定と動作値を使用し、それが PortChannel の一部であるかどうかを判断します。このプロトコルでは、一連のポートが確実に同一 PortChannel の一部になります。すべてのポートが互換性のあるパートナーを持つ場合だけ、ポート一式が同一の PortChannel に属せます。

PortChannel プロトコルでは、次の 2 つのサブプロトコルが使用されます。

起動プロトコル:自動的に誤設定を検出するため、これらを修正できます。このプロトコルでは両側で PortChannel が同期されるので、特定フローのすべてのフレーム(送信元 FC ID、宛先 FC ID、OX_ID によって識別)は両方向で同一の物理リンクによって伝送されます。これにより、書き込みアクセラレーションのようなアプリケーションが、FCIP リンクで PortChannel 用に動作するようになります。

自動作成プロトコル:互換性があるポートが PortChannel に自動的に集約されます。

ここでは、PortChannel プロトコルの設定方法について説明します。ここで説明する内容は、次のとおりです。

「チャネル グループの作成の概要」

「自動作成の概要」

「自動作成のイネーブル化および設定」

「手動設定チャネル グループの概要」

「手動設定チャネル グループへの変更」

チャネル グループの作成の概要


) HP c-Class BladeSystem 用シスコ ファブリック スイッチおよび IBM BladeSystem 用シスコ ファブリック スイッチの内部ポートでは、チャネル グループがサポートされません。


図 23-15 でリンク A1-B1 が最初にアップすると仮定すると、そのリンクは個別リンクとして動作します。次のリンク A2-B2 がアップすると、PortChannel プロトコルはこのリンクにリンク A1-B1 との互換性があるかどうかを識別し、それぞれのスイッチにチャネル グループ 10 および 20 を自動的に作成します。リンク A3-B3 がチャネル グループ(PortChannel)に参加できるということは、それぞれのポートに互換性の設定があるということです。リンク A4-B4 が個別リンクとして動作するということは、このチャネル グループのその他のメンバー ポートとの互換性が、2 つのエンド ポート設定にないということです。

図 23-15 チャネル グループの自動作成

 

チャネル グループ番号は動的に選択され、片側でチャネル グループを形成するポートの管理上の設定は、新しく作成されるチャネル グループに適用可能となります。動的に選択されるチャネル グループ番号は、スイッチでポートが初期化される順序に基づくので、同一セットの PortChannel でも、リブートすると異なることがあります。

表 23-2 に、ユーザ設定のチャネル グループと自動設定のチャネル グループの相違点を示します。

 

表 23-2 チャネル グループ設定の相違点

ユーザ設定のチャネル グループ
自動設定のチャネル グループ

ユーザが手動で設定します。

2 つの互換性のあるスイッチ間で互換性のあるリンクがアップしたときに自動的に作成されます(両端のすべてのポートでチャネル グループの自動作成がイネーブルになっている場合)。

メンバ ポートはチャネル グループの自動作成には参加できません。自動作成機能は設定できません。

これらのポートは、ユーザ設定のチャネル グループのメンバにはなりません。

チャネル グループのポートのサブセットで PortChannel を形成できます。互換性がないポートは、ON モード設定または ACTIVE モード設定により、一時停止状態か分離状態になります。

チャネル グループに組み込まれるすべてのポートが PortChannel に参加します。メンバー ポートが分離状態や一時停止状態になることはありません。リンクに互換性がない場合、そのメンバー ポートはチャネル グループから削除されます。

PortChannel で行った管理上の設定はチャネル グループのすべてのポートに適用され、PortChannel インターフェイスの設定は保存できます。

PortChannel で行った管理上の設定はチャネル グループのすべてのポートに適用されますが、メンバー ポートの設定は保存され、PortChannel インターフェイスの設定は保存されません。このチャネル グループは、必要に応じて明示的に変更できます。

任意のチャネル グループの削除およびチャネル グループへのメンバの追加が可能です。

チャネル グループは削除できません、メンバーの追加や削除もできません。メンバ ポートが存在しない場合、チャネル グループは削除されます。

自動作成の概要

自動作成プロトコルには次の機能があります。

自動作成機能をイネーブルにした場合、ポートは PortChannel の一部として設定できません。これらの 2 つの設定を同時に使用できません。

自動作成は、PortChannel をネゴシエーションするため、ローカル ポートとピア ポートの両方でイネーブルにする必要があります。

集約は、次の 2 通りの方法で実行されます。

互換性のある自動作成 PortChannel にポートが集約されます。

互換性がある別のポートにポートが集約され、新しい PortChannel が形成されます。

新しく作成された PortChannel は、可用性に基づいて大きいものから順に最大の PortChannel(第 1 世代スイッチまたは第 1 世代スイッチと第 2 世代スイッチの組み合わせの場合は 128、第 2 世代スイッチの場合は 256)から割り当てられます。128 または 256 の番号すべてが使用されている場合、集約は行われません。

メンバーシップの変更または自動作成された PortChannel の削除はできません。

自動作成をディセーブルにすると、すべてのメンバー ポートは自動作成 PortChannel から削除されます。

最後のメンバーが自動作成 PortChannel から削除されると、チャネルは自動的に削除され、番号は解放されて再利用されます。

自動作成 PortChannel は、リブート後に維持されません。自動作成 PortChannel は、持続 PortChannel と同一になるように手動で設定できます。PortChannel を持続させた場合、自動作成機能はすべてのメンバー ポートでディセーブルになります。

自動作成機能は、ポート単位またはスイッチ内のすべてのポートに対して、イネーブルまたはディセーブルに設定できます。この設定がイネーブルの場合、チャネル グループ モードはアクティブと見なされます。このタスクのデフォルトはディセーブルです。

インターフェイスに対してチャネル グループの自動作成がイネーブルになっている場合、最初に自動作成をディセーブルにしてから、以前のソフトウェア バージョンにダウングレードするか、または手動設定されたチャネル グループでインターフェイスを設定する必要があります。


ヒント Cisco MDS 9000 ファミリの任意のスイッチで自動作成をイネーブルにする場合は、スイッチ間の最低 1 つの相互接続ポートで自動作成を設定しないことを推奨します。2 つのスイッチ間のすべてのポートを自動作成機能で同時に設定すると、自動作成 PortChannel にポートが追加されるとき、ポートが自動的にディセーブルになって再度イネーブルになるので、この 2 つのスイッチ間でトラフィックが混乱することがあります。

自動作成のイネーブル化および設定

PortChannel の自動作成を設定するには、PortChannel Wizard で [Dynamically form Port Channel Group from selected ISLs] オプションをチェックします。「PortChannel の設定」を参照してください。

手動設定チャネル グループの概要

ユーザによって設定されたチャネル グループを自動作成チャネル グループに変更できません。ただし、自動作成されたチャネル グループから手動チャネル グループへの変更は可能です。このタスクは、実行すると元に戻すことはできません。チャネル グループ番号は変化しませんが、メンバー ポートは手動設定チャネル グループのプロパティに従って動作し、チャネル グループの自動作成はすべてのメンバー ポートで暗黙的にディセーブルになります。


ヒント 持続をイネーブルにする場合は、PortChannel の両側でイネーブルにしてください。

手動設定チャネル グループへの変更

Fabric Manager を使用して自動作成チャネル グループをユーザ設定チャネル グループに変換する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 [ISL] を展開して、[Physical Attributes] ペインで [Port Channels] を選択します。[Protocol] タブをクリックします。

図 23-16 に示すスイッチ プロトコルが表示されます。

図 23-16 スイッチ プロトコル

 

ステップ 2 手動設定チャネル グループに変換するチャネルごとに、[Persist] チェックボックスをオンにします。

ステップ 3 [Apply Changes] アイコンをクリックし、変更内容を保存します。


 

PortChannel 設定の確認

PortChannel 設定を確認するには、Fabric Manager の [Information] ペインを使用します(図 23-17 を参照)。

図 23-17 Fabric Manager の PortChannel の概要

 

デフォルト設定

表 23-3 に、PortChannel のデフォルト設定を示します。

 

表 23-3 デフォルトの PortChannel パラメータ

パラメータ
デフォルト

PortChannel

FSPF はデフォルトでイネーブルになっています。

PortChannel の作成

管理上のアップ状態

デフォルトの PortChannel モード

ON

自動作成

ディセーブル