Cisco DCNM FabricPath コンフィギュレーション ガイド リリース 5.x
FabricPath フォワーディング
FabricPath フォワーディング
発行日;2012/01/31 | 英語版ドキュメント(2011/12/01 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 914KB) | フィードバック

目次

FabricPath フォワーディング

FabricPath フォワーディングについて

FabricPath フォワーディングの概要

FabricPath VLAN

ECMP による既知のユニキャスト パケットのフォワーディング

ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト パケットに対するフォワーディング ツリー

マルチキャスト パケットの転送

ハイ アベイラビリティ

FabricPath フォワーディングのライセンス要件

プラットフォーム サポート

FabricPath ネットワークに関する情報の表示

DCNM を使用した FabricPath の設定に関する機能の履歴

FabricPath フォワーディング


) FabricPath トポロジの表示の詳細は、『Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide』を参照してください。


この章では、Cisco Nexus 7000 シリーズ NX-OS デバイスにおける FabricPath のフォワーディング動作について説明します。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「FabricPath フォワーディングについて」

「FabricPath フォワーディングのライセンス要件」

「プラットフォーム サポート」

「FabricPath ネットワークに関する情報の表示」

「DCNM を使用した FabricPath の設定に関する機能の履歴」

FabricPath フォワーディングについて


) FabricPath を実行するには、シャーシに F シリーズ モジュールを取り付けている必要があります。


ここで説明する内容は、次のとおりです。

「FabricPath フォワーディングの概要」

「FabricPath VLAN」

「ECMP による既知のユニキャスト パケットのフォワーディング」

「ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト パケットに対するフォワーディング ツリー」

「ハイ アベイラビリティ」

FabricPath フォワーディングの概要

FabricPath は、ループのない環境に STP を必要としないマルチパスのレイヤ 2 ドメインを実現します。Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)プロトコルを使用することにより、レイヤ 2 パケットに複数のパスが提供されます。

それぞれの FabricPath インターフェイスは、FabricPath ネットワーク内の他のノードへの複数のパラレル パスを学習できます。STP を使用する必要がないので、すべてのパスをトラフィックの転送に使用できます。デバイスは、フロー単位で最適なパスを割り当てます。

既知のユニキャスト パケットのフローは、階層型の FabricPath の Outer Destination Address(ODA; 外側の宛先アドレス)および Outer Source Address(OSA; 外側の送信元アドレス)の値によって判別されます(FabricPath の階層型カプセル化の詳細については、 第 2 章「FabricPath スイッチング」 を参照してください)。FabricPath レイヤ 2 IS-IS を使用してこれらのフローに対するフォワーディング パスを選択するには、IS-IS Equal Cost Multipathing(ECMP; 同等コストの複数パス)が使用されます。

複数宛先のトラフィック(未知のユニキャスト、ブロードキャスト、およびマルチキャスト)に対して、FabricPath システムは 2 つのパス、またはツリーを作成します。ブロードキャストおよび未知のユニキャスト トラフィックは、これらのツリーのいずれかを通過します。システムは、ハッシュに基づき 2 つのツリーの間でマルチキャスト トラフィックを分散させます。このようにシステムは、FabricPath ネットワークでマルチキャスト トラフィックのロード バランスを行います(詳細は、「ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト パケットに対するフォワーディング ツリー」を参照してください)。

FabricPath レイヤ 2 IS-IS では、ツリーを定義します。ルートには最も大きいシステム ID が選択され、そこからツリーが作成されます。システム ID は、デバイスごとに設定できます。もう 1 つのツリーも同様ですが、ルートの優先順位が異なります。システムがルート スイッチを選択すると、それを第 1 のツリーのルートとして、ツリーが作成されます。第 1 のツリーのルート スイッチが、再度システム ID に基づき第 2 のツリーのルートを選択し、第 2 のツリーはそのルート スイッチからフローを流します。この情報はすべて、レイヤ 2 IS-IS を使用して FabricPath ネットワークに通知されるので、ネットワーク内のすべてのデバイスが同じ情報を所有します。

システムは、入口でパスを割り当て、そのパスを FabricPath ヘッダーの FTag 部分にコード化します。システムは、ツリーごとに 1 つの FTag を割り当てます。一度決定され、タグを付けられると、そのパケットは FabricPath ネットワーク全体にわたり、同じツリーを使用します。FabricPath ネットワーク内のすべてのノードが、この同一の情報に基づいてトラフィックを転送します。これは、レイヤ 2 IS-IS の使用により、すべてのノードが同じ情報を所有するためです。

FabricPath フレームには、複数宛先のパケットに対する Reverse Path Forwarding(RPF; リバース パス転送)メカニズムがあります。このメカニズムは、送信元スイッチに通じるインターフェイスにパケットが着信していることを検証します。ツリーの一部でないインターフェイスからパケットを受信した場合、RPF はそのパケットをドロップします。

FabricPath レイヤ 2 IS-IS プロトコルは、FabricPath ネットワーク上にリンク ステート情報をフラッディングします。各デバイスは、FabricPath リンクごとに hello パケットを送信し、ネイバーを検出します。ネイバーが検出されると、IS-IS 隣接関係が作成されます。また、各デバイスは、既存のすべての隣接関係を通じてリンクステート データベースにアドバタイズメントとアップデートを送信します。

FabricPath VLAN

Classical Ethernet(CE; クラシカル イーサネット)ネットワークと連携するには、VLAN を CE モードまたは FabricPath(FP)モードに設定します。CE VLAN は、CE ホストから FabricPath インターフェイスにトラフィックを伝送し、FP VLAN は、FabricPath トポロジ上でトラフィックを伝送します。レイヤ 2 Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)メッセージでトポロジの一部としてアドバタイズされるのは、スイッチに設定されているアクティブな FP VLAN だけです。

図 4-1 に、クラシカル イーサネット スイッチおよび FP/CE VLAN を含む、FabricPath トポロジのサンプルを示します。

図 4-1 FabricPath トポロジおよびクラシカル イーサネット ホストの例

 

デバイスのデフォルトの VLAN モードは、CE VLAN モードです。FabricPath インターフェイスは、FP VLAN 上でのみトラフィックを伝送します。CE VLAN は、これらのインターフェイスでは機能しません。F シリーズ モジュールの CE インターフェイスは、CE VLAN(ホストからのトラフィック)と FP VLAN の両方のトラフィックを伝送します。

VLAN モードの変更を有効にするには、VLAN コンフィギュレーション モードを終了する必要があります。


) VLAN およびインターフェイスを設定したら、それ以上の設定は不要です。システムは自動的にパスを作成して割り当て、さらにロード バランシングを行います。



) FP VLAN を設定するには、Command Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)を使用する必要があります。


ECMP による既知のユニキャスト パケットのフォワーディング

既知のユニキャスト トラフィックについて、システムは FabricPath ヘッダー内の ODA フィールドを使用してフローごとにユニキャスト トラフィックを転送します。FabricPath がイネーブルであるシステムは、入力スイッチでカプセル化されたすべてのトラフィックに、スイッチ ID と ODA を割り当てます(FabricPath のカプセル化の詳細については、 第 2 章「FabricPath スイッチング」 を参照してください)。

システムが ODA を割り当てると、FabricPath デバイスは FabricPath レイヤ 2 IS-IS ECMP を使用して既知のユニキャスト トラフィックを転送します。レイヤ 2 IS-IS を使用する FabricPath には、最大 16 個のアクティブなレイヤ 2 パスが存在します。この機能により、すべての既知のユニキャスト パケットに対し、レイヤ 2 で最大 16 通りの ECMP が提供されます。FabricPath で使用されるレイヤ 2 IS-IS メッセージは、ルーティング プロトコルおよび Overlay Transport Virtualization(OTV)で使用されるレイヤ 3 IS-IS メッセージとは異なります。

FabricPath ネットワーク内のデバイスは、IS-IS 隣接関係を使用してトポロジ情報を交換し、既知のユニキャスト トラフィック フローのパスに沿ってトラフィックを転送します。FabricPath ネットワーク内の各ノードは、各トラフィック フローの FabricPath ヘッダーを確認し、使用可能なネクスト ホップに基づき ECMP フォワーディングを選択します。

ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト パケットに対するフォワーディング ツリー

FabricPath によって、ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト パケット、または複数宛先のトラフィックを伝送する新しいループフリー ブロードキャスト機能が導入されます。ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャストの各トラフィック フローに対して、システムによって作成された複数のパスまたはツリーからフォワーディング パスが選択されます。このリリースでは、トポロジごとに、複数宛先のトラフィックを転送するためのツリーが 2 つ作成されます。

FabricPath ネットワークについては、FabricPath ネットワークを介してブロードキャスト トラフィック、未知のユニキャスト トラフィック、およびマルチキャスト トラフィックを伝送するブロードキャスト ツリーが作成されます。また、第 2 のツリーも作成され、すべてのマルチキャスト トラフィック フローは、これらの 2 つのツリーの間でフローごとにロードバランスが行われます。各ツリーは、FabricPath ネットワーク内で固有の値、つまり FTag によって識別されます。FabricPath ネットワーク内では、システムによってブロードキャスト ツリーのルートになるルート ノードが選択されます。そのノードは、第 2 の複数宛先のツリーのルートとなる別のブリッジも確認します。このツリーではマルチキャスト トラフィックのロード バランスが行われます。

FTag は、ODA および OSA とともに、FabricPath カプセル化の一部として入力スイッチで割り当てられます。FTag によって、複数宛先のトラフィック フローが FabricPath ネットワーク上で通過するループフリー ツリーが決定します。システムは、フローごとにツリーを割り当てます。

図 4-2に、これらのツリーを示します。

図 4-2 所定のフローに対する複数宛先の FabricPath フローを転送するためのツリー

 

FabricPath ネットワーク内の各ノードは、所定の FTag に対応するフォワーディング ツリーの同一ビューを共有します。

マルチキャスト パケットの転送

FabricPath および F シリーズ モジュールを使用して、レイヤ 2 マルチキャスト マルチパスを設定できます。マルチキャスト トラフィックを確実にロード バランスするために、FabricPath はハッシュ ベースのシステムを使用して、各マルチキャスト フローを 2 つの指定したツリーのいずれかに割り当てます。

システムは、FabricPath レイヤ 2 IS-IS とクラシカル イーサネット IGMP スヌーピングを一緒に使用して、FabricPath やクラシカル イーサネット ネットワークの境界でマルチキャスト グループ情報を学習します。また、Group Membership LSP(GM-LSP)と呼ばれる新しいレイヤ 2 IS-IS LSP を使用し、FabricPath ネットワークを介して情報を伝送します。GM-LSP は、マルチキャスト グループ/送信元のメンバーシップ情報を伝送します。この情報は、FabricPath ネットワーク上で伝送されます。すべての FabricPath スイッチは、マルチキャスト ルーティング情報を保持し、マルチキャスト データ パケットを関連する受信者が存在するスイッチだけに転送します。FabricPath ネットワーク内の各ノードは同じビューを共有し、まったく同じ情報を所有します。

マルチキャスト トラフィックは、VLAN 単位の送信元、マルチキャスト グループ、およびフロー情報を使用して、トラフィックを 2 つのツリーのいずれか一方に割り当てます。このシステムは、グループ IP アドレスに基づいてマルチキャストを抑制します。

IGMP スヌーピングと FabricPath IS-IS の連動により、GM-LSP を使用して、FabricPath ネットワーク上に VLAN 単位のマルチキャスト グループに基づいたツリーが作成されます。エッジ インターフェイスの IGMP スヌーピングは、受信者とルータについて学習し、エッジポートのマルチキャスト ステートを作成します。FabricPath レイヤ 2 IS-IS は、GM LSP を使用して、添付されたこのグループ情報を FabricPath ネットワーク上に伝播し、FabricPath ネットワーク内のステートを作成します。マルチキャスト グループが存在する FabricPath ネットワークのエッジにあるデバイスは、GM-LSP を発信します。

レイヤ 2 のマルチキャスト トラフィックについては、FabricPath を使用するときに PIM を実行する必要はありません。

レイヤ 3 マルチキャスト パケットについては、システムは、そのグループのすべての IP ルータを識別する特別なマルチキャスト グループに ODA を設定し、そのグループ用のツリーに沿ってトラフィックを転送します。

ハイ アベイラビリティ

FabricPath トポロジでは、ISSU を介して設定が保持されます。

ハイ アベイラビリティの詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide, Release 5.x 』を参照してください。

FabricPath フォワーディングのライセンス要件

次の表に、この機能のライセンス要件を示します。

 

製品
ライセンス要件

Cisco NX-OS

FabricPath には、拡張レイヤ 2 ライセンスが必要です。Cisco NX-OS のライセンス スキームの詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series Licensing Guide 』を参照してください。

Cisco DCNMS

FabricPath にはライセンスは不要です。DCNM のライセンス スキームの詳細は、『 Cisco DCNM Installation and Licensing Guide, Release 5.x 』を参照してください。

プラットフォーム サポート

この機能は、次のプラットフォームでサポートされています。注意事項や制約事項、システムのデフォルト値、コンフィギュレーションの制限などに関するプラットフォーム固有の情報については、対応するマニュアルを参照してください。

プラットフォーム
マニュアル

Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチ

Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチのマニュアル

 

 

 

FabricPath ネットワークに関する情報の表示

基本 FabricPath ネットワーク、インターフェイス、および到達可能性に関する情報を表示するには、 第 5 章「FabricPath 機能の詳細設定」 を参照してください。

FabricPath ネットワークのトポロジ情報の表示の詳細については、『 Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。

 

表 4-1

 

DCNM を使用した FabricPath の設定に関する機能の履歴

表 4-1 は、この機能のリリースの履歴です。

 

表 4-1 FabricPath 機能の履歴

機能名
リリース
機能情報

FabricPath

5.1(1)

これらの機能が導入されました。