CiscoWorks Network Compliance Manager 1.8 水平スケーラビリティ ユーザ ガイド
1 概要
1 概要
発行日;2012/11/19 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 721KB) | フィードバック

概要

このガイドでは、CiscoWorks Network Compliance Manager ソフトウェア(NCM)水平スケーラビリティ機能について説明します。次に関する情報が記載されています。

  • NCM 水平スケーラビリティとは
  • 2 つの NCM コア構成における NCM 水平スケーラビリティの設定
  • NCM コアの NCM 水平スケーラビリティ設定への追加

 

用語

このガイドでは、次の用語を使用します。

  • NCM コア: 単一の NCM Management Engine、関連サービス(Syslog および TFTP)、単一のデータベース。NCM コアは、複数のサイトを管理できます。
  • パーティション: 一連のデバイス。パーティションは 1 つ(1 つのみの NCM コアで管理されます。複数のパーティションは、単一の NCM コアで管理できます。デバイスのセグメント化の詳細については、『 User Guide for CiscoWorks Network Compliance Manager 1.8 』を参照してください。
  • NCM メッシュ: 複製で接続された複数の NCM コア

サポート対象データベースおよびシステム要件

サポートされている NCM コアの最大数は 5 つです。

水平スケーラビリティ システム要件は、必要なデータベース設定同様、標準 NCM インストールの要件と同等です。ただし、水平スケーラビリティ システムは、NCM コアとデータベースが地理的に非常に離れているような WAN で使用するようには、設計されていません。標準データベース サーバのハードウェア要件の詳細については、『 NCM Support Matrix 』を参照してください。

NCM 水平スケーラビリティとは

NCM 水平スケーラビリティは、複数の NCM コアと単一のデータベースを組み合わせて、単一の論理ユニットとして機能させ、システム全体のパフォーマンスを改善できるようにする機能です。NCM 水平スケーラビリティは、システムの使用方法やボトルネックが発生する傾向がある場所により、さまざまな方法で設定できます。

次の図は、典型的な 2 NCM コア水平スケーラビリティのインストールを示しています。

一部のインストールでは、管理していない NCM コアからアクセスできない 2 つの独立したネットワーク デバイス コレクションが存在する場合がある点を覚えておいてください。しかし、これらのインストールは、スケーリングの利点があります。

NCM コア間の通信は、Java のリモート メソッド呼び出し(RMI)を使用して行います。次の点を確実にするために RMI を使用します。

  • ソフトウェア イメージやドライバ パッケージなど特定のファイル システム オブジェクトが同期している。
  • NCM タスクがスケジュールされ、正しい NCM コアで動作する。

複製モニタリングに加えて、NCM では、各 NCM コア間で次の項目もモニタします。

  • 各 NCM コア間の RMI 接続
  • 各 NCM コア間の NCM サーバ タイムスタンプ差
  • ローカル NCM コア ID

これらのモニタは、エラー状態中にイベントを生成します。詳細については、を参照してください。イベントは、NCM のイベント ルールを使用して、NCM 管理者に電子メールで送信できます。電子メール通知の設定の詳細については、『 User Guide for CiscoWorks Network Compliance Manager 1.8 』を参照してください。

NCM コアがタスクのスループットまたは全体的なパフォーマンスという点でボトルネックになるシナリオでは、NCM 水平スケーラビリティで問題を緩和できます。たとえば、次の場合に NCM コアはボトルネックになる可能性があります。

  • 多くの同時タスクを実行しているため、NCM コアのメモリまたは CPU 使用率が高い
  • 多くの同時ユーザがシステム上にいるため、NCM コアのメモリまたは CPU 使用率が高い
  • メモリ制限があるため、NCM が実行したいだけの同時タスクを実行できない
  •  

    NCM 水平スケーラビリティを使用すると、タスク スケジューラのあるクエリーが異なる NCM コア間で複製される可能性があるため、データベースにさらに負荷が掛かる場合があります。

アーキテクチャ

NCM 水平スケーラビリティ アーキテクチャには、次のような複数のコンポーネントがあります。

  • グループ タスク スループットに最適化されている NCM メッシュ スケジューラ。スケジューラにより、グループ タスクを複数のコア間でロードバランシングできます。ただしスケジューラは、現在タスク フェールオーバーには最適化されていません。
  • ファイル システム同期プログラム。あるファイル システムの項目は、複数の NCM コア間で同期されています。これらの項目として、NCM コア コンフィギュレーション ファイル、デバイス ドライバ、ソフトウェア イメージがあります。
  • NCM コア間通信の状態を定期的にチェックするモニタリング サブシステム。

トポロジ

NCM メッシュは、要件に応じて複数のトポロジで設定できます。これらのトポロジで NCM メッシュを設定する方法の詳細については、を参照してください。

次の一般的なトポロジがサポートされています。

  • トポロジ 1 :各サーバをデバイスの固定セット専用にします。パフォーマンス上の理由で営業部門に自分のサーバが必要な場合、このトポロジを使用します。このトポロジにより、すべてのデバイスをグローバルに報告できます。
  • トポロジ 2 :すべてのサーバ間のすべてのデバイス グループ タスクをロードバランシングします。このトポロジは、NCM メッシュ全体でタスク スループットを最大化する場合に便利です。タスク スループットにパフォーマンス要件がある場合にこのトポロジを使用しますが、異なるサーバの特定のデバイスへのアクセスを制限する必要はありません。
  • トポロジ 3 :サーバ 1 台で自動定期グループ タスクを実行すると同時に、別のサーバをユーザが開始したすべてのデバイス タスクの実行専用にします。この設定は、多数の自動タスクが動作しているために、ユーザが開始したタスクにスケジューラのボトルネックを回避させる場合に便利です。ユーザが開始したタスクができるだけ早く動作することが重要な場合に、このトポロジを使用します。
  • トポロジ 4 :サーバ 1 台ですべてのユーザ操作をすると同時に、別のサーバをすべてのデバイス タスクに使用します。特定の NCM コアにデバイス タスクの負荷がかかっているために、NCM ユーザが UI パフォーマンスの制限を感じている場合に便利です。ユーザが、システム パフォーマンス全体に影響を与える複数の検索および報告操作を実行している場合に、このトポロジを使用します。

 

 

マルチマスター分散システムと組み合わせた水平スケーラビリティは、水平スケーラビリティが生成する複製負荷のため、サポートされている設定ではありません。詳細については、『 NCM Support Matrix 』を参照してください。

NCM サテライトを使用した設定

水平スケーラビリティで NCM サテライトを設定する場合、各サテライト リモート エージェントが NCM コアと関連付けられています。サテライトと関連付けられた NCM コアは、Syslog メッセージでスナップショットが必要だと示している場合にスナップショット要求を受け取ります。

トポロジ 1 を使用している場合、サテライトと関連付けられた NCM コアは、サテライトの領域のパーティションと関連付けられた同じ NCM コアになっているはずです。次に例を示します。

  • パーティション Bellevue が Bellevue 領域および NCM コア A と関連付けられています。
  • サテライト ゲートウェイ Bellevue1 が Bellevue 領域にインストールされています。
  • ゲートウェイ Bellevue1 に展開されたリモート エージェントも NCM コア A になるはずです。

トポロジ 2 と 3 を使用している場合、サテライトと関連付けられた NCM コアは NCM コア間で均等に分散されるはずです。

ロード バランシング

NCM 水平スケーラビリティにより複数の NCM コアが単一のデータベースと通信できます。この設定は複数の方法を使用して NCM のパフォーマンスを向上させます。

  • NCM コア間をラウンドロビン形式でタスクを実行するよう NCM コアを設定できます。NCM タスクは、デバイスを所有する NCM コアにはバインドされていません。ラウンドロビン アルゴリズムはグループ タスクにのみ使用され、グループ サブタスクの作成時に発生する点に注意してください。
  • 1 つ以上の NCM コアを設定して、そのコアでローカルに作成されたすべてのタスクを実行できます。
  • NCM は、同じデバイスで同じ時間に動作するようスケジュールされた重複タスクを検索している場合、メモリ内で動作しているタスクのみ検索するよう設定できます。
  •  

    ロードバランシングは、データベースがパフォーマンスの制限因子ではないと仮定しています。データベースのパフォーマンスがボトルネックになる場合、NCM 水平スケーラビリティは役に立ちません。実際、問題が悪化するおそれがあります。すべてのサーバの CPU とメモリ使用率を確認してください。NCM コアが多数の CPU とメモリを使用している場合、NCM コアはボトルネックです。そうでない場合、データベースがボトルネックである可能性があります。

既知の問題と制限事項

さまざまな NCM コアとデータベース サーバ間のネットワーク接続は、NCM 水平スケーラビリティが正しく動作するためにも、適度でなければなりません。ネットワーク用語で言う、遅延は低くなければなりません。

ネットワーク設定でファイアウォールが存在する場合、トラフィックがファイアウォールを通過するためにも、すべての該当する TCP ポートが開いている必要があります。たとえば、ポート 1099 が NCM コア間で開いている必要があります。ポートの使用方法の詳細については、『 Installation and Upgrade Guide for CiscoWorks Network Compliance Manager 1.8 』の「Protocols, Databases, and Ports」を参照してください。

デバイス タスクをラウンドロビンする場合、すべての NCM コアがすべてのデバイスにネットワーク接続している必要があります。ラウンドロビン アルゴリズムを使用するには、各サーバがデータベースにアクセスし、NCM メッシュで実行しているタスクの完全なリストを決定する必要があります。これにより、さらにデータベースでパフォーマンスが要求される場合があります。また、最大同時タスク設定は NCM メッシュのすべての NCM コアで同じでなければなりません。

タスク実行中に NCM コアに障害が発生した場合、障害が発生した NCM コアで動作するようスケジュールされた一部のタスクは、タスク実行中の状態のままになる可能性があります。これらのタスクは削除して、動作している NCM コアで実行するよう、再度実行依頼できます。