設置場所の準備
設置場所の準備

設置場所の準備

温度要件

スイッチには 32 ~ 104°F(0 ~ 40°C)の動作温度が必要です。 スイッチが動作していない場合、温度は –40 ~ 158°F(–40 ~ 70°C)である必要があります。

湿度の要件

湿度が高いと、湿気がスイッチに侵入することがあります。 湿気が原因で、内部コンポーネントの腐食、および電気抵抗、熱伝導性、物理的強度、サイズなどの特性の劣化が発生することがあります。 スイッチの動作時の定格湿度は、相対湿度 8 ~ 80%、1 時間あたりの湿度変化 10% です。 非動作時条件の場合、スイッチは、相対湿度 5 ~ 95% に耐えることができます。 温暖期の空調と寒冷期の暖房により室温が四季を通して管理されている建物内では、スイッチ装置にとって、通常許容できるレベルの湿度が維持されています。 ただし、スイッチを極端に湿度の高い場所に設置する場合は、除湿装置を使用して、湿度を許容範囲内に維持してください。

高度要件

標高の高い(気圧が低い)場所でスイッチを動作させると、対流型の強制空冷方式の効率が低下し、その結果、アーク現象およびコロナ放電による電気障害が発生することがあります。 また、このような状況では、内部圧力がかかっている密閉コンポーネント、たとえば、電解コンデンサが損傷したり、その効率が低下したりする場合もあります。 このスイッチの動作時の定格高度は -500 ~ 13,123 フィート(-152 ~ 4,000 m)であり、 保管時の高度は -1,000 ~ 30,000 フィート(-305 ~ 9,144 m)です。

埃および微粒子の要件

シャーシ内のさまざまな開口部を通じて空気を吸気および排気することによって、排気ファンは電源モジュールを冷却し、システム ファンはスイッチを冷却します。 しかし、ファンは埃やその他の微粒子を吸い込み、スイッチに混入物質を蓄積させ、内部シャーシの温度が上昇する原因にもなります。 清潔な作業環境を保つことで、埃やその他の微粒子による悪影響を大幅に減らすことができます。これらの異物は絶縁体となり、スイッチの機械的なコンポーネントの正常な動作を妨げます。

定期的なクリーニングに加えて、スイッチの汚れを防止するために、次の予防策に従ってください。
  • スイッチの近くでの喫煙を禁止する。

  • スイッチの近くでの飲食を禁止する。

電磁干渉および無線周波数干渉の最小化

スイッチからの電磁干渉(EMI)および無線周波数干渉(RFI)は、スイッチの周辺で稼働している他のデバイス(ラジオおよびテレビ受信機)に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、スイッチから出る無線周波数が、コードレス電話や低出力電話の通信を妨げる場合もあります。 逆に、高出力の電話からの RFI によって、スイッチのモニタに意味不明の文字が表示されることがあります。

RFI は、10 kHz を超える周波数を発生させる EMI として定義されます。 このタイプの干渉は、電源コードおよび電源、または送信された電波のように空気中を通じてスイッチから他の装置に伝わる場合があります。 米国連邦通信委員会(FCC)は、コンピュータ装置が放出する EMI および RFI の量を規制する特定の規定を公表しています。 各スイッチは、FCC の規格を満たしています。

EMI および RFI の発生を抑えるために、次の注意事項に従ってください。
  • すべての空き拡張スロットをブランク フィラー プレートで覆います。

  • スイッチと周辺装置との接続には、必ず、金属製コネクタ シェル付きのシールド ケーブルを使用します。

電磁界内で長距離にわたって配線を行う場合、磁界と配線上の信号の間で干渉が発生することがあり、そのために次のような影響があります。
  • 配線を適切に行わないと、プラント配線から無線干渉が発生することがあります。

  • 特に雷または無線トランスミッタによって生じる強力な EMI は、シャーシ内の信号ドライバやレシーバーを破損したり、電圧サージが回線を介して装置内に伝導するなど、電気的に危険な状況をもたらす原因になります。


(注)  


強力な EMI を予測して防止するには、RFI の専門家に相談することが必要になる場合があります。


アース導体を適切に配置してツイストペア ケーブルを使用すれば、配線から無線干渉が発生することはほとんどありません。 推奨距離を超える場合は、データ信号ごとにアース導体を施した高品質のツイストペア ケーブルを使用してください。


注意    


配線が推奨距離を超える場合、または配線が建物間にまたがる場合は、近辺で発生する落雷の影響に十分に注意してください。 雷などの高エネルギー現象で発生する電磁パルス(EMP)により、電子スイッチを破壊するほどのエネルギーが非シールド導体に発生することがあります。 過去にこのような問題が発生した場合は、電力サージ抑制やシールドの専門家に相談してください。


衝撃および振動の要件

スイッチは、動作範囲、運搬、および地震の標準を満たすように衝撃と振動の検査を受けています。

アース要件

スイッチは、電源によって供給される電圧の変動の影響を受けます。 過電圧、低電圧、および過渡電圧(スパイク)によって、データがメモリから消去されたり、コンポーネントの障害が発生するおそれがあります。 このような問題から保護するために、スイッチにアース接続があることを確認してください。 スイッチのアース パッドは、アース接続に直接接続するか、完全に接合されてアースされたラックに接続できます。

この接続にはアース ケーブルを用意する必要がありますが、スイッチと出荷されるアース ラグを使用してアース線をスイッチに接続できます。 地域および各国の設置要件を満たすようにアース線のサイズを選択してください。 米国で設置する場合は、電源とシステムに応じて、6 ~ 12 AWG の銅の導体が必要です (一般に入手可能な 6 AWG 線の使用を推奨します)。 アース線の長さは、スイッチとアース設備の間の距離によって決まります。


(注)  


電源に接続すると、AC 電源モジュールが自動的にアースされます。 DC 電源モジュールを使用する場合は、そのモジュールを設置場所のアースに配線します。 設置場所のアースにシャーシを接続することも必要です。


所要電力のプランニング

スイッチには、次のいずれかの組み合わせで 2 台の電源モジュールが付属しています(電流を共有した 1 対 1 の冗長性)。

  • 650 W AC 電源モジュール 2 台

  • 930 W DC 電源モジュール 2 台

  • 650 W AC 電源モジュール 1 台と 930 W DC 電源モジュール 1 台


(注)  


電源モジュールの冗長性が必要な場合は、両方の電源モジュールに電力を供給する必要があります。 グリッドの冗長性が必要な場合は、両方の電源モジュールに電力を供給し、各電源モジュールを異なる電源に接続する必要があります。


AC 電源のスイッチに対する定格出力は最大 650 W で、DC 電源のスイッチに対する定格出力は最大 930 W ですが、スイッチは電源モジュールから供給されるこれらの電力ほどの電力は必要としません。 スイッチを起動するには、スイッチと電源モジュールの両方の要件をカバーするために電源から十分な電力をプロビジョニングする必要があります。 通常、このスイッチと電源モジュールには電源から約 228 W の電源入力を必要としますが、ピーク時の需要に対応できるように電源から 508 W ほどの電源入力をプロビジョニングする必要があります。

回路の障害の可能性を最小限に抑えるために、スイッチで使用する各電源回路がそのスイッチ専用であることを確認します。


(注)  


このスイッチで使用できる AC 電源ケーブルの場合は、電源コードの仕様を参照してください。 DC 電源ケーブルでは、推奨されるワイヤ ゲージは 8 AWG で、最小のワイヤ ゲージは 10 AWG です。


エアーフロー要件

スイッチは、ケーブル配線や保守要件に応じて、ラックの前面または背面のどちらかにポートが位置するように設計されています。 スイッチのいずれの側がコールド アイルに面しているかによって、次のいずれかの方向でコールド アイルからホット アイルに冷却空気を移動させるファンと電源モジュールが必要です。

  • ポート側排気エアーフロー:冷却空気は、コールド アイルのファンと電源モジュールからシャーシに入り、ホット アイルのシャーシのポート端から抜けます。
  • ポート側吸気エアーフロー:冷却空気は、コールド アイルのポート端からシャーシに入り、ホット アイルのファンと電源モジュールから抜けます。

ファンおよび電源モジュールそれぞれのエアーフローの方向は、次のように識別できます。

  • ファンおよび AC 電源モジュール:

    • ポート側排気エアーフローの場合は青色のカラーリング

    • ポート側吸気エアーフローの場合は赤紫色のカラーリング

  • DC 電源モジュールには、ポート側吸気のエアーフローと緑色のリリース レバーがあります。


(注)  


スイッチの過熱やシャットダウンを防ぐために、スイッチの空気取り入れ口はコールド アイルに配置する必要があり、すべてのファンと電源モジュールは同じ方向のエアーフローである必要があります。


ラックおよびキャビネットの要件

次のタイプのスイッチ用ラックまたはキャビネットを設置できます。

  • 標準穴あき型キャビネット

  • ルーフ ファン トレイ(下から上への冷却用)付きの 1 枚壁型キャビネット

  • 標準の Telco 4 支柱オープン ラック

スイッチを、ホット アイル/コールド アイル環境に置かれているキャビネット内に正しく設置するには、キャビネットにバッフルを取り付けて、シャーシの空気取り入れ口への排気の再循環を防止する必要があります。

キャビネットのベンダーに相談して次の要件を満たすキャビネットを見つけるか、Cisco Technical Assistance Center(TAC)で推奨品を確認してください。

  • 取り付けレールが ANSI/EIA-310-D-1992 セクション 1 に基づく英国ユニバーサル ピッチの規格に準拠する、標準 19 インチ(48.3 cm)4 支柱 Electronic Industries Alliance(EIA)キャビネットまたはラックを使用している。

  • 4 支柱ラックの奥行は、前面マウント ブラケットと背面マウント ブラケットの間が 24 ~ 32 インチ(61.0 ~ 81.3 cm)である。

  • シャーシとラックの端またはキャビネット内部の間に必要なスペースは次のとおりです。

    • シャーシの前面とキャビネット内部の間に 4.5 インチ(11.4 cm)(ケーブル配線に必要)。

    • シャーシの背面とキャビネット内部の間に 3.0 インチ(7.6 cm)(使用する場合、キャビネットのエアーフローに必要)。

    • シャーシとラックまたはキャビネットの側面のスペースは不要(横方向のエアーフローなし)。

また、電源レセプタクルは、スイッチで使用する電源コードの届く範囲に設置する必要があります。 電源コードの仕様については、電源コードの仕様を参照してください。


警告


ステートメント 1048:ラックの安定性

安定性に注意してください。 ラックの安定装置をかけるか、ラックを床にボルトで固定してから、保守のために装置を取り外す必要があります。 ラックを安定させないと、転倒することがあります。


スペースの要件

シャーシの設置、ケーブルの配線、通気の確保、およびスイッチのメンテナンスを正しく行えるように、シャーシと他のラック、デバイス、または構造体との間に適切なスペースを設ける必要があります。 4 支柱ラックのこのシャーシの設置に必要なスペースについては、次の図を参照してください。

図 1. 4 支柱ラックへの設置に必要なスペース



1

シャーシ

5

シャーシの奥行

2

ラックマウントの垂直の柱とレール

6

下部支持レールの最大延長

3

シャーシの幅

7

前面のスペース領域の奥行(これはシャーシ奥行に相当)

4

前面のスペース領域の幅(これは 2 台のラックマウント ブラケットが接続されているシャーシの幅に相当)


(注)  


シャーシの前面および背面の両方がエアーフローの両アイルに開かれる必要があります。