インターフェイスおよびハードウェア コンポーネント コンフィギュレーション ガイド、Cisco IOS XE Release 3S
IF-MIB
IF-MIB

IF-MIB

このモジュールでは、インターフェイスおよびハードウェア コンポーネントで使用する MIB について説明します。 IF-MIB は、RFC 2863、インターフェイス グループ MIB および CISCO-IFEXTENSION-MIB で定義されているすべてのテーブルをサポートします。 この MIB によって、インターフェイス MIB オブジェクトにクエリーを送信する機能が提供され、返される情報は、簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)コンテキストがマップされる仮想プライベート ネットワーク(VPN)ルーティング/転送(VRF)インスタンスに限定されます。 特定のホストに送信する必要のある通知を制限するコンテキストで、通知ホストを設定することもできます。

IF-MIB により、VRF 環境では、コンテキスト対応パケット情報がサポートされます。 クライアントから IF-MIB に保存されている情報に選択アクセスが可能になるよう、コンテキストが必要な VRF 環境が VPN に適用されます。 特定の VRF に属するクライアントでは、その VRF にのみ属している IF-MIB からのインターフェイスに関する情報にアクセスできます。 クライアントで、特定のコンテキストに関連付けられているインターフェイスからの情報を取得しようとするときには、そのクライアントでは、コンテキストにのみ属している情報にアクセスでき、権限のない情報は参照できません。

このマニュアルでは、サブインターフェイスでのインターフェイス グループ MIB の拡張機能、および、Cisco IOS ソフトウェアの IF-MIB のシスコでの実装における RFC 2233 の準拠について説明します。

機能情報の確認

ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 最新の機能情報および警告については、使用するプラットフォームおよびソフトウェア リリースの Bug Search Tool およびリリース ノートを参照してください。 このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリストを確認する場合は、このモジュールの最後にある機能情報の表を参照してください。

プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator には、www.cisco.com/​go/​cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。

IF-MIB の使用に関する前提条件

このマニュアルで説明しているインターフェイス グループ MIB およびイーサネットに類似したインターフェイス MIB を使用するには、使用するシステムに SNMP を設定する必要があります。 ネットワークのパフォーマンスのモニタリングには、Cisco IOS または CiscoWorks のようなネットワーク管理システム(NMS)の使用が想定されています。 これらのトピックについての詳細は、「関連資料」の項に記載されているマニュアルか、または、使用しているネットワーク管理アプリケーションに付属しているマニュアルを参照してください。

IF-MIB に関する情報

IF-MIB は RFC 2233 に準拠し、サブインターフェイスの SNMP サポートが提供されます。 さらに、SNMP を設定すると、linkUp トラップまたは linkDown トラップの既存のシスコの実装または IETF 規格と互換性がある IF-MIB のいずれかを使用できます。 linkUp トラップおよび linkDown トラップに関する情報については、RFC 2233 を参照してください。

Cisco IOS Release 12.1(2)T/12.0(21)S3 からは、snmp-server trap link ietf コマンドを使用し、新しい RFC 2233 IETF 規格に基づいた実装を使用して、ルータを設定できます。 このコマンドによって、サブインターフェイスの通知サポートがイネーブルにされます。以前のシスコ実装の linkUp/linkDown トラップを使用することを選択した場合は、これを使用し続けられるよう、デフォルトではディセーブルにされています。

ただし、以前のシスコ オブジェクトの定義を使用する場合、サブインターフェイスの linkUp/linkDown トラップにある locIfReason オブジェクトでは、任意の値が使用されることに、注意してください。 これは、locIfReason オブジェクトが OLD-CISCO-INTERFACES-MIB.my を使用する現在のシスコ実装のサブインターフェイスに定義されていないためです。

この機能をイネーブルにしない場合、リンク トラップの varbind リストは、{ifIndex, ifDescr, ifType, locIfReason} で構成されます。 snmp-server trap link ietf コマンドを使用してこの機能をイネーブルにした後では、varbind リストは、{inIndex, ifAdminStatus, ifOperStatus, if Descr, ifType} で構成されます。 locIfReason オブジェクトも、そのオブジェクトにとって意味のある情報が取得できるかどうかによって、条件付きで、このリストに含まれます。 設定されたサブインターフェイスでは、取得可能な情報が生成されます。 非 HWIDB インターフェイスでは、locIfReason に対して定義されている値はありませんので、トラップ メッセージからは省略されます。

IF-MIB モジュールに対する他のアップデートも、RFC2233 に準拠するように行われています。 これらの変更には、ifCounterDiscontinuityTime オブジェクトの追加、および、ifTableLastChange に対する基本サポートの追加が、含まれます。 アップデートされた活性挿抜(OIR)ドライバは、ifTableLastChange の全機能のサポートが行われる将来のリリースに含められる予定です。

IF-MIB の利点

RFC 2233 に準拠

IF-MIB の機能拡張によって、Cisco IOS では、RFC 2233 がサポートされます。 これがリリースされる前は、Cisco IOS では、RFC 1573 のみがサポートされていました。

サブインターフェイスでの linkUp/linkDown トラップの生成

IF-MIB の機能拡張によって、サブインターフェイスの linkUp および linkDown の SNMP トラップが、正しくサポートされます。一方で、影響が及ぼされないユーザは、以前のシスコ実行を使用して操作を続行できます。

コンテキスト対応 IF-MIB

コンテキスト対応 IF-MIB によって、インターフェイス MIB オブジェクトにクエリーを送信する機能が提供され、返される情報は、SNMP コンテキストがマップされる VRF に限定されます。 特定のホストに送信する必要のある通知を制限するコンテキストで、通知ホストを設定することもできます。

VPN 環境では、異なるインターフェイスは異なる VRF インスタンスに属します。 VRF インスタンスは、SNMP コンテキストに固有に関連付けできます。 コンテキスト対応 IF-MIB では、VRF インスタンスにマップされている指定されたコンテキストが含まれている SNMP 要求を受信すると、コンテキストに関連付けられている VRF に属しているインターフェイスに関連する情報のみが取得されます。

IP ヘルパー アドレスの取得

IF-MIB により、各インターフェイスに設定されているすべてのヘルパー アドレスを取得できます。

SNMP の IETF 準拠リンク トラップをイネーブルにする方法

IF-MIB の設定は、システムではオプションで、デフォルトではディセーブルにされています。 設定する際には、SNMP の IETF 準拠リンク トラップをイネーブルにする必要があります。 SNMP linkUp/linkDown トラップの新しいオブジェクト リストの使用をイネーブルにするには、次の作業を実行します。特権 EXEC モードを開始し、次のコマンドを使用します。

手順の概要

    1.    enable

    2.    configure terminal

    3.    snmp-server trap link ietf

    4.    end


手順の詳細
     コマンドまたはアクション目的
    ステップ 1 enable


    例:
    Router> enable
     

    特権 EXEC モードをイネーブルにします。

    • パスワードを入力します(要求された場合)。

     
    ステップ 2 configure terminal


    例:
    Router# configure terminal
     

    グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

     
    ステップ 3 snmp-server trap link ietf


    例:
    Router(config)# snmp-server trap link ietf
     

    RFC 2233 に準拠する SNMP トラップをイネーブルにします。

     
    ステップ 4 end


    例:
    Router(config)# end
     

    現在のコンフィギュレーション セッションを終了して、特権 EXEC モードに戻ります。

     
    次の作業

    SNMP の IETF 準拠リンク トラップの確認

    コマンドが実行中のコンフィギュレーション ファイルにあることを確認するには、特権 EXEC モードで more system:running-config コマンドを使用します。

    トラブルシューティングのヒント

    トラブルシューティングのためにリアルタイムでの SNMP トラップ アクティビティをモニタするには、SNMP debug コマンド( debug snmp packet コマンドなど)を使用します。 SNMP debug コマンドのマニュアルについては、http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/debug/command/reference/db_book.html にある Cisco.com、または、シスコの Documentation CD-ROM で使用可能な、リリース 12.4 の『Cisco IOS Debug Command Reference』を参照してください。

    SNMP の IETF 準拠リンク トラップをイネーブルにする例

    次に、IETF 準拠実装をイネーブルにする前の SNMP 関連出力、これが有効な場合のコンフィギュレーション セッション、およびコンフィギュレーション後に変更された出力の例をを示します。

    Router# 
    more system:running config
    . . .
    snmp-server engineID local 00000009000000A1616C2056
    snmp-server community public RO
    snmp-server community private RW
    . . .
    Router# 
    conf term
     
    Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
    Router(config)# 
    snmp-server trap link ietf
     
    Router(config)# 
    end
    Router#
     more system:running config
    . . .
    snmp-server engineID local 00000009000000A1616C2056
    snmp-server community public RO
    snmp-server community private RW
    snmp-server trap link ietf
    . . .
    

    特定のインターフェイスのリンク トラップをイネーブルまたはディセーブルにするには、次の操作を実行します。

    7609_supBXL_45(config-if)#snmp trap link-status ?
      permit  Permit the following capability
      <cr>
    7609_supBXL_45(config-if)#
    

    スイッチオーバー中に linkUp/linkDown トラップをイネーブルにするには、次の操作を実行します。

    7609_supBXL_45(config)#snmp-server trap link ?
      ietf        Use IETF standard for SNMP traps
      switchover  Enable link up/down traps during switchover 
    

    SNMP の設定方法および IF-MIB の使用方法

    SNMP を使用するためのルータの設定

    SNMP を使用した IF-MIB 機能を使用する前に、SNMP がサポートされるようルータを設定する必要があります。


    (注)  


    ここで説明する作業の中には、ルータに設定パラメータを設定し、ルータの MIB オブジェクトから値を読み取るために使用する SNMP CLI 構文の例が含まれているものがあります。 これらの SNMP CLI 構文の例は、パブリック ドメイン SNMP ツールを使用して Linux ワークステーションから取られています。 ご使用のワークステーションによっては SNMP CLI 構文が異なる場合があります。 ネットワーク管理ワークステーションの正しい構文については、SNMP ツールに付属のマニュアルを参照してください。


    手順の概要

      1.    enable

      2.    configure terminal

      3.    snmp-server community string1 ro

      4.    snmp-server community string2 rw

      5.    end


    手順の詳細
       コマンドまたはアクション目的
      ステップ 1 enable


      例:
      Router> enable
       

      特権 EXEC モードをイネーブルにします。

      • パスワードを入力します(要求された場合)。

       
      ステップ 2 configure terminal


      例:
      Router# configure terminal
       

      グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

       
      ステップ 3 snmp-server community string1 ro


      例:
      Router(config)# snmp-server community public ro
      
       

      SNMP へのアクセスを許可するコミュニティ アクセス ストリングを設定します。

      • string1 引数は、1 ~ 32 文字の英数字で構成されるコミュニティ ストリングで、パスワードのように機能して SNMP プロトコルへのアクセスを許可します。 コミュニティ ストリングに空白は使用できません。

      • ro キーワードは、読み取り専用アクセスを指定します。 このストリングを使用する SNMP 管理ステーションは MIB オブジェクトを取得できます。

      (注)     

      この例の SNMP コミュニティ読み取り専用(RO)ストリングは public です。 ご使用の設定では、この値にこれより複雑な構文を使用する必要があります。

       
      ステップ 4 snmp-server community string2 rw


      例:
      Router(config)# snmp-server community private rw
      
       

      SNMP へのアクセスを許可するコミュニティ アクセス ストリングを設定します。

      • string2 引数は、1 ~ 32 文字の英数字で、パスワードのように機能して SNMP プロトコルへのアクセスを許可します。 コミュニティ ストリングに空白は使用できません。

      • rw キーワードは、読み取りと書き込みアクセスを指定します。 このストリングを使用する SNMP 管理ステーションは、MIB オブジェクトを取得して修正できます。

      (注)     

      この例の SNMP コミュニティ読み取り/書き込み(RW)ストリングは private です。 ご使用の設定では、この値にこれより複雑な構文を使用する必要があります。

       
      ステップ 5 end


      例:
      Router(config)# end
       

      現在のコンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。

       

      次の作業

      IF-MIB を実装するには、トンネルを設定する必要があります。 トンネルの設定については、このガイドの「トンネルの実装」の章を参照してください。

      その他の関連資料

      関連資料

      関連項目

      マニュアル タイトル

      IPv6 アドレッシングと接続

      『IPv6 Configuration Guide』

      Cisco IOS コマンド

      『Cisco IOS Master Commands List, All Releases』

      IPv6 コマンド

      『Cisco IOS IPv6 Command Reference』

      Cisco IOS IPv6 機能

      『Cisco IOS IPv6 Feature Mapping』

      標準および RFC

      標準/RFC

      タイトル

      IPv6 に関する RFC

      『IPv6 RFCs』

      MIB

      MIB

      MIB のリンク

      選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに関する MIB を探してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。

      http:/​/​www.cisco.com/​go/​mibs

      テクニカル サポート

      説明

      リンク

      右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 これらのリソースは、ソフトウェアをインストールして設定したり、シスコの製品やテクノロジーに関する技術的問題を解決したりするために使用してください。 この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

      http:/​/​www.cisco.com/​cisco/​web/​support/​index.html

      IF-MIB の機能情報

      次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。 この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースだけを示しています。 その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。

      プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator には、www.cisco.com/​go/​cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。

      表 1 IF-MIB の機能情報

      機能名

      リリース

      機能情報

      IF-MIB

      12.1(2)T

      12.0(21)S3

      12.3(2)T

      12.0(24)S

      12.2(2)SXI

      12.2(33)SB

      Cisco IOS Release 3.9S

      ルータは、RFC 2233 IETF 規格ベースの実装を使用して設定できます。 IF-MIB により、サブインターフェイスの通知サポートがイネーブルにされます。

      LinkUp/Down トラップは、リンクのアップまたはダウン時に生成されます。 この機能は、ifAdminStatus と ifOperStatus を含むように LinkUp/Down トラップ情報を更新します。

      IF-MIB により IP ヘルパー アドレスがサポートされ、各インターフェイスに設定されているすべての IP ヘルパー アドレスを取得できます。

      インターフェイス MIB オブジェクトにクエリーを送信する機能が提供され、返される情報は、SNMP コンテキストがマップされる VRF に限定されます。 特定のホストに送信する必要のある通知を制限するコンテキストで、通知ホストを設定することもできます。