Cisco IOS XE 非同期転送モード コンフィギュレー ション ガイド
ATM OAM トラフィックの削減
ATM OAM トラフィックの削減
発行日;2012/02/01 | 英語版ドキュメント(2011/07/14 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 1MB) | フィードバック

目次

ATM OAM トラフィックの削減

機能情報の確認

目次

ATM OAM トラフィック削減機能の前提条件

ATM OAM トラフィック削減機能の制約事項

ATM OAM トラフィック削減機能の情報

OAM トラフィック フロー

ATM OAM トラフィック削減機能の設定方法

ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減の設定

VC クラスの ATM OAM トラフィック削減の設定

ATM OAM トラフィック削減の確認

ATM OAM トラフィック削減の設定例

ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減:例

VC クラスの ATM OAM トラフィック削減:例

ATM OAM トラフィック削減の確認:例

その他の関連資料

関連マニュアル

標準

MIB

シスコのテクニカル サポート

ATM OAM トラフィック削減の機能情報

ATM OAM トラフィックの削減

ATM OAM トラフィック削減機能とは、障害検出のために ATM の双方向仮想回線(VC)上でループバック セルが使用される際のオーバーヘッドを軽減するためのメカニズムです。

機能情報の確認

最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。このモジュールで説明される機能に関する情報、および各機能がサポートされるリリースの一覧については、「ATM OAM トラフィック削減の機能情報」を参照してください。

プラットフォームのサポートおよび Cisco IOS XE ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

ATM OAM トラフィック削減機能の前提条件

本書に記載する Operations and Maintenance(OAM; 保守運用)ループバック セルについては、International Telecommunication Union(ITU; 国際電気通信連合)の規格『 I.610 SERIES I: INTEGRATED SERVICES DIGITAL NETWORK, Maintenance principles 』に定義されており、ATM OAM トラフィック削減機能を理解するためには、この規格を理解することが不可欠です。

ATM OAM トラフィック削減機能の制約事項

この機能は、Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)に限り、F5 エンドツーエンド OAM ループバック セルに関してサポートします。F4 OAM セル、AIS/RDI セル、または F5 セグメント OAM ループバック セルに関しては、この機能を適用できません。

この機能は、単一方向の中断があった場合、および再試行の間隔が F5 OAM ループバックの間隔と同じ値に設定されている場合に、OAM ループバック機能を中断させます。

ATM OAM トラフィック削減機能の情報

ATM OAM トラフィック削減を設定するには、次の概念を理解しておく必要があります。

「OAM トラフィック フロー」

OAM トラフィック フロー

PVC の OAM 管理部分では、OAM ループバック セルが一定間隔で送信されます。PVC の両端で OAM 管理がイネーブルになっている場合は、その両端でセルの転送およびループ バックが行われます。このような転送では、OAM セルが同じ物理回線上を 2 度も通過するので冗長です。

図 1 では、ルータ R1 とルータ R2 との間に PVC が設定されており、その PVC の両端で OAM 管理がイネーブルになっていると想定しています。ルータ R1 は、ルータ R2 から OAM コマンド セルを受信すると、ただちに自身の OAM コマンド セルの送信を停止できます。そして、受信する OAM コマンド セルに基づいてリンクを管理できます。ルータ R2 からのコマンド セルがないことが判明した場合、ルータ R1 はただちに OAM コマンド セルの送信を再開することができます。

図 1 ATM OAM トラフィック フロー

 

ルータ R1 がルータ R2 からの OAM コマンド セルを初めて検出すると、タイム スタンプ T1 が記録されます。次の OAM コマンド セルが検出されると、タイム スタンプ T2 が記録されます。T2 から T1 を差し引いた時間が、ルータ R2 のループバックの頻度として OAM に提供されます。ランダムな回数測定することによって、この間隔の平均値を算出します(ランダムな回数、間隔を測定する必要があるのは、ルータ R1 および R2 がこのアルゴリズムを実装していて、頻度が同じ場合に発生する 可能性がある 競合状態を回避するためです)。

このランダム期間が終わると、ルータ R1 は OAM コマンド セルの送信を停止し、OAM トラフィック モニタリング タイマーを開始します。ルータ R1 のこのタイマーは、ルータ R2 の間隔頻度の変化をチェックします。変化があった場合、トラフィック モニタリング タイマーは停止し、VC が再試行モードになり、リンクがまだアップであるかどうかを確認します。再試行モードでは、OAM コマンド ループバック セルが 1 秒間隔で 3 秒間送信されます。このコマンド セルへの応答がルータ R1 に受信されないと、リンクは DOWN 状態に切り替わります。


) ATM OAM トラフィック削減がルータ R1 および R2 でイネーブルになっている場合は、トラフィック削減アルゴリズムによってランダムに、どちらかのルータが OAM コマンド セルを開始し、もう一方のルータが OAM コマンド セルの受信を待ち受けるすることになります。

この機能が一方のルータ(例:R1)でのみイネーブルになっている場合に、ルータ R1 が OAM コマンド セルの送信を停止するためには、このルータの頻度が、もう一方のルータ(R2)に設定されている頻度以上になっている必要があります。

ATM OAM トラフィック削減機能は、oam-pvc コマンドによってイネーブルになります。optimum キーワードがイネーブルになっているときに、ルータ R2 の間隔頻度に変化が検出された場合は、VC はルータ R1 から OAM コマンド セルを開始します。すぐに再試行モードになるわけではありません。応答が得られなかった場合、VC は再試行モードになり、OAM 再試行処理が行われます。


ATM OAM トラフィック削減機能の設定方法

ここでは、次の手順について説明します。

「ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減の設定」(任意)

「VC クラスの ATM OAM トラフィック削減の設定」(任意)

「ATM OAM トラフィック削減の確認」(任意)

ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減の設定

ATM インターフェイスに ATM OAM トラフィック削減を設定するには、次のコマンドを使用します。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. interface atm interface-number . subinterface-number

4. pvc vpi / vci

5. oam-pvc [ frequency | manage [ frequency [ auto-detect [ optimum ] | keep-vc-up [ seg aisrdi failure ] | loop-detection ]]]

6. exit

手順の詳細

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

必要に応じてパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

interface atm interface-number . subinterface-number

 

Router(config)# interface atm 1/1/1.100

ATM インターフェイス タイプを設定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

pvc vpi / vci

 

Router(config-if)# pvc 0/100

名前を ATM PVC に割り当て、ATM VC コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 5

oam-pvc [ frequency | manage [ frequency [ auto-detect [ optimum ] | keep-vc-up [ seg aisrdi failure ] | loop-detection ]]]

 

Router(config-if-atm-vc)# oam-pvc manage auto-detect optimum

ATM PVC または VC クラスに対して、ATM OAM トラフィック削減機能を含め、エンドツーエンド F5 OAM ループバック セルの生成および OAM 管理をイネーブルにします

auto-detect :ピア OAM コマンド セルの自動検出を開始します。

optimum :最適モードを設定し、トラフィック モニタリングのタイマーが期限切れになった場合に、PVC が、ただちに再試行モードになるのではなく、ローカルに設定された頻度で OAM コマンド セルを送信するようにします。応答がない場合に、PVC は再試行モードになります。

ステップ 6

exit

 

Router(config-if-atm-vc)# exit

コンフィギュレーション モードを終了します。

各コマンド モードで exit コマンドを入力して終了します。

VC クラスの ATM OAM トラフィック削減の設定

VC クラスに ATM OAM トラフィック削減を設定するには、次のコマンドを使用します。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. vc-class atm vc-class-name

4. oam-pvc [ frequency | manage [ frequency [ auto-detect [ optimum ] | loop-detection ]]]

5. exit

6. interface atm interface-number . subinterface-number

7. class-int vc-class-name

8. pvc vpi/vci

9. exit

手順の詳細

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

必要に応じてパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

vc-class atm vc-class-name

 

Router(config)# vc-class atm word

VC クラスを ATM VC バンドル メンバーに作成します。

ステップ 4

oam-pvc [ frequency | manage [ frequency [ auto-detect [ optimum ] | loop-detection ]]]

 

Router(config-vc-class)# oam-pvc manage auto-detect optimum

ATM PVC または VC クラスに対して、ATM OAM トラフィック削減機能を含め、エンドツーエンド F5 OAM ループバック セルの生成および OAM 管理をイネーブルにします

auto-detect :ピア OAM コマンド セルの自動検出を開始します。

optimum :最適モードを設定し、トラフィック モニタリングのタイマーが期限切れになった場合に、PVC が、すぐに再試行モードになるのではなく、ローカルに設定された頻度で OAM コマンド セルを送信するようにします。応答がない場合に、PVC は再試行モードになります。

ステップ 5

exit

 

Router(config-vc-class)# exit

vc-class モードを終了します。

ステップ 6

interface atm interface-number . subinterface-number

 

Router(config)# interface atm 1/1/2.100

ATM インターフェイスを設定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 7

class-int vc-class-name

 

Router(config-if)# class-int test

VC クラスを ATM メイン インターフェイスに割り当てます。

ステップ 8

pvc vpi / vci

 

Router(config-if)# pvc 0/100

ATM PVC を作成し、指定されたネットワーク Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)および Virtual Channel Interface(VCI; 仮想チャネル識別子)に割り当てます。

この場合、複数の PVC が作成されます。

ステップ 9

exit

 

Router(config-if)# exit
Router(config)# exit

コンフィギュレーション モードを終了します。

各コマンド モードで exit コマンドを入力して終了します。

ATM OAM トラフィック削減の確認

ATM OAM トラフィック削減機能が動作していることを確認するには、次の手順を実行します。

手順の概要

1. enable

2. show atm oam auto-detect [ atm interface-number . subinterface-number ]

3. show atm pvc [ interface atm type number [ vpi / vci | vci | word ] vpi / vci | vci | word ]

手順の詳細

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

必要に応じてパスワードを入力します。

ステップ 2

show atm oam auto-detect [ atm interface-number . subinterface-number ]

 

Router# show atm oam auto-detect atm 1/1/2.100

(任意)ATM OAM トラフィック削減がイネーブルになっている場合に OAM セルの状態を表示します。

show atm oam auto-detect コマンドは、自動検出モードおよび OAM ループバック モードになっている VC の数をレポートします。

ステップ 3

show atm pvc [ interface atm type number [ vpi / vci | vci | word ] vpi / vci | vci | word ]

 

Router# show atm pvc

(任意)ATM PVC およびトラフィック削減情報を表示します。

show atm pvc コマンドは、OAM 自動検出状態、OAM ピア頻度、および OAM コマンド セルを最後に受信した時刻をレポートします。

ATM OAM トラフィック削減の設定例

ここでは、前項で説明した設定作業に対応する設定例を示します。

「ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減:例」

「VC クラスの ATM OAM トラフィック削減:例」

「ATM OAM トラフィック削減の確認:例」

ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減:例

次の例では、ATM インターフェイスの ATM OAM トラフィック削減をイネーブルにしています。

interface ATM1/1/1.100 point-to-point
ip address 60.1.2.1 255.255.255.0
no atm enable-ilmi-trap
pvc 11/111
oam-pvc manage auto-detect optimum
encapsulation aal5snap

VC クラスの ATM OAM トラフィック削減:例

次の例では、VC クラスを使用して ATM OAM トラフィック削減をイネーブルにしています。

vc-class atm oam-tests
oam-pvc manage auto-detect optimum
 
interface ATM1/1/2.100 point-to-point
ip address 60.1.3.1 255.255.255.0
class-int oam-tests
no atm enable-ilmi-trap
pvc 12/222
encapsulation aal5snap

ATM OAM トラフィック削減の確認:例

ここでは、この作業に使用する各コマンドの出力を示します。

show atm oam auto-detect コマンドの出力例

次に、 show atm oam auto-detect コマンドの出力例を示します。

Router# show atm oam auto-detect atm 1/1/2.100
 
 
ATM OAM Auto Detect statistics on ATM1/1/2
 
Auto Detection statistics:
ATM OAM AUTO DETECT INIT : 1
ATM OAM SENDING MONITORING : 0
ATM OAM MONITORING : 0
 
OAM Loopback statistics:
DownRetry : 0
UpRetry : 0
Verified : 1
Not Verified : 0
 
Verified and Not Monitoring: 1
Router#
 

show atm pvc コマンドの出力例

次に、ATM OAM トラフィック削減がイネーブルになっている場合の show atm pvc コマンドの出力例を示します。

Router# show atm pvc 12/222
 
ATM1/1/2.100: VCD: 1, VPI: 12, VCI: 222
UBR, PeakRate: 149760 (353208 cps)
AAL5-LLC/SNAP, etype:0x0, Flags: 0x1840, VCmode: 0x0, Encapsize: 12
OAM frequency: 10 second(s), OAM retry frequency: 1 second(s)
OAM up retry count: 3, OAM down retry count: 5
OAM Loopback status: OAM Received
Last cell looped No
Loop detect state 0, Last cell looped 0, OAM Retries 0, Loop Retries 0
OAM VC Status: Verified
OAM Auto Detect state: ATM OAM AUTO DETECT INIT
OAM PEER frequency: 0 second(s)
 

その他の関連資料

ここでは、ATM OAM トラフィック削減機能に関連した関連資料を示します。

関連マニュアル

標準

標準
タイトル

ITU-I 規格

I.610 SERIES I: INTEGRATED SERVICES DIGITAL NETWORK, Maintenance principles

MIB

MIB
MIB リンク

なし

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トレーニング リソースへアクセスする

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この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

http://www.cisco.com/en/US/support/index.html

ATM OAM トラフィック削減の機能情報

表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。

プラットフォーム サポートとソフトウェア イメージ サポートに関する情報を入手するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームをサポートする Cisco IOS XE のソフトウェア イメージを判別できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。


表 1 に、特定の Cisco IOS XE ソフトウェア リリース群で特定の機能をサポートする Cisco IOS XE ソフトウェア リリースだけを示します。特に明記されていない限り、Cisco IOS XE ソフトウェア リリース群の後続のリリースでもこの機能をサポートします。


 

表 1 ATM OAM トラフィック削減の機能情報

機能名
リリース
機能情報

ATM OAM トラフィックの削減

Cisco IOS XE Release 2.3

ATM OAM トラフィック削減機能とは、障害検出のために ATM の双方向仮想回線(VC)上でループバック セルが使用される際のオーバーヘッドを軽減するためのメカニズムです。

次のコマンドが導入または変更されました。 oam-pvc show atm oam auto-detect show atm pvc