インターフェイスおよびハードウェア コンポーネント コンフィギュレーション ガイド、 Cisco IOS Release15.2M&T
ダイヤル シェルフ(DS)の管理
ダイヤル シェルフ(DS)の管理
発行日;2012/06/25 | 英語版ドキュメント(2011/09/27 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 4MB) | フィードバック

目次

ダイヤル シェルフ(DS)の管理

ダイヤル シェルフ管理作業リスト

シェルフ アーキテクチャおよび Dial Shelf Interconnect Protocol(DSIP)の概要

シェルフのメンテナンス

シェルフ ID の設定

リモートでコマンドを実行する

ダイヤル シェルフ コントローラのメンテナンス

クロックの設定

DSC およびフィーチャ ボードのモニタリングとメンテナンス

DSIP 利用のトラブルシューティング

ダイヤル シェルフ(DS)の管理

この章では、特に Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバでの Dial Shelf(DS; ダイヤル シェルフ)および Dial Shelf Controller(DSC; ダイヤル シェルフ コントローラ)の設定作業およびモニタリング作業について説明します。

機能に関連するハードウェア プラットフォームまたはソフトウェア イメージ情報を確認するには、Cisco.com で提供されている Cisco Feature Navigator を使用して機能に関する情報を検索します。

この章のテクノロジーの詳細については、次の出版物を参照してください。

『Dial and System Management Commands for the Cisco AS5800』
(このマニュアルは、オンラインでだけ利用できます)

『Cisco AS5800 Access Server Software ICG』

Cisco IOS Dial Technologies Configuration Guide 』および『 Cisco IOS Dial Technologies Command Reference (Release 12.2)』

ハードウェアに関する技術的な説明およびインターフェイスのインストールに関する情報については、ご使用の製品のハードウェアのインストールおよび設定マニュアルを参照してください。この章のダイヤル シェルフ管理コマンドの詳細は、『 Cisco IOS Interface and Hardware Component Command Reference 』を参照してください。この章に記載されているその他のコマンドのマニュアルを見つけるには、マスター コマンド リストを使用するか、オンラインで検索してください。

シェルフ アーキテクチャおよび Dial Shelf Interconnect Protocol(DSIP)の概要

Cisco AS5800 は、Router Shelf(RS; ルータ シェルフ)とダイヤル シェルフからなるラックマウント システムです。ダイヤル シェルフは、トランク カード、モデム カードおよび Dial Shelf Controller(DSC; ダイヤル シェルフ コントローラ)カードで構成されます。トランク カードおよびモデム カードをまとめて、フィーチャ ボードと言います。ダイヤル シェルフのスロット 0 からスロット 11 は、フィーチャ ボードのために予約されています。また、スロット 12 およびスロット 13 は DSC カードのために予約されています。AS5800 シリーズは、1 つのルータ シェルフまたは 2 つのルータ シェルフ(スプリット シェルフ設定)の使用およびバックアップ目的の 1 つの DSC または 2 つの DSC(DSC 冗長)の使用をサポートします。

Dial Shelf Interconnect Protocol(DSIP)は、AS5800 上のルータ シェルフとダイヤル シェルフ間の通信に使用されます。図 1 にアーキテクチャのコンポーネントを示します。DSIP は、Dial Shelf Interconnect(DSI)ケーブルを通じてパケット バックプレーン上で通信します。

図 1 Cisco AS5800 の DSIP アーキテクチャ

 

シェルフのメンテナンス

次の項に記述された作業を実行して、各設定作業を実行します。

「シェルフ ID の設定」

「リモートでコマンドを実行する」

シェルフ ID の設定

Cisco AS5800 は、1 つ以上のルータ シェルフおよび 1 つのダイヤル シェルフで構成されます。シェルフ ID 番号およびポート番号はシステム内の特定のコンポーネントを識別するために使用します。ルータ シェルフのデフォルトのシェルフ番号は 0 であり、ダイヤル シェルフのデフォルトのシェルフ番号は 1 です。

通常は、シェルフ ID を変更する必要はありませんが、変更する場合は、セットアップ機能に最初にアクセスするときにシェルフ番号を変更することを推奨します。セットアップ機能の詳細については、『 Cisco AS5800 Universal Access Server Software Installation and Configuration Guide 』を参照してください。


注意 新しいシェルフ番号を有効にするには、Cisco AS5800 をリロードする必要があります。リロード時には、シェルフ番号はインターフェイス名の一部であるため、すべての NVRAM インターフェイス設定情報が失われます。

ネットワークからルータ シェルフをブートする(ネットブート)場合、 shelf-id コマンドを使用してシェルフ番号を変更できます。EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

copy startup-configure tftp

現在の設定を保存します。シェルフ番号を変更すると、Cisco AS5800 のリロード時にすべてのインターフェイス設定情報が削除されます。

ステップ 2

configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shelf-id number router-shelf

ルータ シェルフ ID を指定します。

ステップ 4

shelf-id number dial-shelf

ダイヤル シェルフ ID を指定します。

ステップ 5

exit

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)設定を保存します。

ステップ 7

show version

次のリロードの後に、正しいシェルフ番号に変更されることを確認します。

ステップ 8

reload

Cisco AS5800 をリロードします。

ステップ 9

「save config」プロンプトに「yes」を入力します。

--

ステップ 10

1 つのインターフェイスを、ルータ シェルフがサーバと接続するように設定します。

--

ステップ 11

copy tftp startup-config

シェルフ番号を変更すると、Cisco AS5800 のリロード時にすべてのインターフェイス設定情報が削除されるため、ステップ 1 で保存された設定ファイルを編集し、ダウンロードします。

フラッシュ メモリからルータ シェルフをブートする場合は、EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

copy running-config tftp

 

または

copy startup-config tftp

現在の(最新の)設定をサーバに保存します。

ステップ 2

configure terminal

コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shelf-id number router-shelf

ルータ シェルフ ID を設定します。

ステップ 4

shelf-id number dial-shelf

ダイヤル シェルフ ID を指定します。

ステップ 5

exit

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)設定を保存します。この手順をスキップする場合は、「save configuration」プロンプトに「No」を入力します。

ステップ 7

show version

次のリロードの後に、正しいシェルフ番号に変更されることを確認できます。

ステップ 8

ステップ 1 で保存した設定ファイルを編集します。

--

ステップ 9

copy tftp startup-config

編集済みの設定ファイルを Cisco AS5800 の NVRAM にコピーします。

ステップ 10

reload

システムをリロードします。

リモートでコマンドを実行する

DSC のシステム コンソール インターフェイスに直接接続し、ダイヤル シェルフ コンフィギュレーション コマンドを実行することは可能ですが、推奨しません。ルータ コンソールを通じて、show、debug tasks などのダイヤル シェルフ設定に必要なすべてのコマンドをリモートで実行できます。この目的のために、 execute-on という特別なコマンドが用意されています。このコマンドによって、Exec モード コマンドの特別なセットがルータまたはダイヤル シェルフで実行可能になります。このコマンドは、DSC へのコンソールの接続を避ける場合に便利です。 execute-on の使用によって実行可能なコマンドの一覧は、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』のコマンドの詳細説明を参照してください。

ルータ シェルフ コンソールにログイン中に、ダイヤル シェルフにインストールされた特定のカードで実行するコマンドを入力するには、次の特権 EXEC モード コマンドを使用します。

 

コマンド
目的

execute-on slot slot command

ルータ シェルフからダイヤル シェルフの指定したカードでコマンドを実行します。

execute-on all command

ルータ シェルフからダイヤル シェルフのすべてのカードでコマンドを実行します。

ダイヤル シェルフ コントローラのメンテナンス

DSC カードには次の機能があります。

ダイヤル シェルフのマスター クロック

ルータ シェルフへのファスト イーサネット リンク

フィーチャ ボードの環境モニタリング

フィーチャ ボードの起動時のブートストラップ イメージ

Cisco AS5800 ダイヤル シェルフは 2 個の DSC カードを搭載できます。DSC カードが 2 個ある場合、アクティブな DSC のバックアップとして機能するために、一方の DSC に DSC 冗長性が自動的に設定されます。この冗長性機能は、1 個の DCS に障害が発生した場合にサービスが失われることを防止することによって、システムの可用性を向上させるために実装します。冗長性は、多くの Cisco AS5800 ソフトウェアに透過的であることが前提になっています(冗長性は DSIP レイヤ、またはより下位の層でサポートされます)。DSIP サービスを使用するソフトウェア モジュールは、一般に、デュアル DSC の管理を認識せず、これに参加する必要もありません。

クロックの設定

ダイヤル シェルフのバックプレーン内の Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)バスは、トランク カードの T1/E1 クロックと同期化される必要があります。ダイヤル シェルフの Dial Shelf Controller(DSC; ダイヤル シェルフ コントローラ)カードは、複数のクロック ソースを入力として受け入れ、その中の 1 つを使用して安定した、PPL 同期化された出力クロックを生成するハードウェア ロジックを提供します。入力クロックには、次のソースが可能です。

スロット 0 からスロット 5 のトランク ポート:最大 12 個が選択可能(スロットあたり 2 個)

DSC カードのコネクタを通じて直接供給される、外部 T1 または E1 クロックソース

DSC カードのクロッキング ハードウェアの発振器からの自走クロック

デュアル(冗長)DSC カードの場合、両方の DSC に供給されるクロック信号が同一であるように外部 DSC クロックキング ポートを設定する必要があります。

TDM バスが使用するクロック ソースおよびクロック ソースのプライオリティを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始し、次の手順のうちの 1 つまたは複数を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

dial-tdm-clock priority number trunk-slot slot port number

トランク カード クロックのプライオリティを設定します。

ステップ 2

dial-tdm-clock priority number freerun

自走クロックのプライオリティを設定します。

ステップ 3

dial-tdm-clock priority number external { e1 | t1 } [ 120ohm ]

T1 または E1 外部クロックのプライオリティを設定します。

ステップ 4

exit

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

設定を保存します。

ステップ 6

show dial-shelf clocks

クロッキング プライオリティを確認します。

DSC およびフィーチャ ボードのモニタリングとメンテナンス

特権 EXEC モードで次のコマンドを使用して、ダイヤル シェルフ カードの交換、または、ルータ シェルフからのダイヤル シェルフのトラブルシューティングを行います。

 

コマンド
目的

hw-module slot shelf-id / slot-number { start | stop }

ルータ コンソールからリモートで DSC を停止、または、DSC が停止している場合にリスタートします。

hw-module slot shelf-id / slot-number reload

指定したフィーチャ ボードをリロードします。このコマンドは、手動での活性挿抜(OIR)の代わりにフィーチャ ボードのリロードおよびパワーサイクルを行います。このコマンドは DSC には適用できないことに注意してください。

show redundancy [ history ]

冗長 DSC の現在のステータスまたは履歴ステータスを表示します。

debug redundancy { all | ui | clk | hub }

トラブルシューティングのためにイベントを収集する必要がある場合、必要なキーワードを適切に選択してこのデバッグ コマンドを使用します。

show debugging

冗長 DSC 用のコマンドを含めて、オンであるデバッグ コマンドの一覧を表示します。

DSIP 利用のトラブルシューティング

ダイヤル シェルフのトラブルシューティングの支援に利用できる、多くの show コマンドがあります。次の EXEC モード コマンドを使用して、DSI アクティビティおよび DSIP アクティビティをモニタします。

 

コマンド
目的

clear dsip tracing

Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)のトレース統計情報をクリアするために使用されます。

show dsip

Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)の情報をすべて表示します。

show dsip clients

Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)クライアントの情報を表示します。

show dsip nodes

Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)を実行しているプロセッサの情報を表示します。

show dsip ports

ローカル ポートおよびリモート ポートの情報を表示します。

show dsip queue

確認応答を待っている再送信キューのメッセージの数を表示します。

show dsip tracing

Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)トレース バッファ情報を表示します。

show dsip transport

制御/データ パケットおよび Inter-Process Communication(IPC; プロセス間通信)パケットおよび登録されたアドレスの Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)トランスポート統計情報の情報を表示します。

show dsip version

Distributed System Interconnect Protocol(DSIP)バージョン情報を表示します。

特権 EXEC モード show dsi コマンドは、DSI アダプタのステータスを表示するため、トラブルシューティングのためにも使用できます。DSI アダプタは、ルータ シェルフとダイヤル シェルフを物理的に接続して DSIP 通信をイネーブルにするために使用されます。

次に、トラブルシューティング シナリオの例を示します。

問題: ルータ シェルフはブートするが、ルータ シェルフとダイヤル シェルフの間に通信がない。


ステップ 1 show dsip transport コマンドを実行します。

ステップ 2 DSIP registered addresses カラムを確認します。そのカラムにエントリがない場合、Dial Shelf Interconnect(DSI)に問題があります。DSI がルータ シェルフにインストールされているかどうかを確認します。

ステップ 3 エントリが 1 つしかなく、ユーザ自身のローカル アドレスである場合、最初に物理層の健全性チェックを行います。RS と DS の間に物理接続があることを確認します。ケーブル接続の見地からすべて正常であれば、ステップ 4 に進みます。

ステップ 4 show dsi コマンドを実行して、DSI ヘルスを確認します。DSI コントローラおよびインターフェイスの統合された出力が示されます。runt、giant、throttle のようなエラー、およびその他の通常の FE インターフェイス エラーを確認します。


 

診断: 登録されたアドレスの中に、特定のダイヤル シェルフ スロットのエントリが見つからないが、他のカード エントリの大部分がある場合、問題はそのダイヤル シェルフ スロットにある可能性が高くなります。おそらくフィーチャ ボードの DSI ハードウェアに異常があると考えられます。