パフォーマンス ルーティング コンフィギュレー ション ガイド、Cisco IOS Release 15.1S
パフォーマンス ルーティングの traceroute レポート
パフォーマンス ルーティングの traceroute レポート
発行日;2012/01/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポート

機能情報の検索

マニュアルの内容

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの概要

PfR のロギングとレポート

traceroute レポートを使用した PfR のトラブルシューティング

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの設定方法

PfR の traceroute レポートの設定

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの設定例

例:PfR の traceroute レポートの設定

次の作業

参考資料

関連資料

シスコのテクニカル サポート

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの機能情報

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポート

Performance Routing(PfR; パフォーマンス ルーティング)では traceroute レポートをサポートしているので、ホップバイホップ ベースでプレフィクスのパフォーマンスを監視できます。遅延、損失、および到達可能性の測定が、プローブ ソース(ボーダー ルータ)からターゲット プレフィクスへのホップごとに収集されます。

機能情報の検索

このモジュールに記載されている機能の一部が、ご使用のソフトウェア リリースでサポートされていない場合があります。最新の機能情報および警告については、ご使用のプラットフォームおよびソフトウェア リリースのリリース ノートを参照してください。このモジュールに記載されている機能に関する情報を検索したり、各機能がサポートされているリリースに関するリストを参照したりするには、「パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの機能情報」を参照してください。

Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、および Cisco ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの概要

「PfR のロギングとレポート」

「traceroute レポートを使用した PfR のトラブルシューティング」

PfR のロギングとレポート

Cisco IOS PfR では、標準の syslog 機能をサポートしています。デフォルトでは、通知レベルの syslog がイネーブルになります。システム ロギングのイネーブル化と設定は、グローバル コンフィギュレーション モードで行います。PfR マスター コントローラ コンフィギュレーション モードまたは PfR ボーダー ルータ コンフィギュレーション モードの logging (PfR)コマンドは、PfR でシステム ロギングをイネーブルまたはディセーブルにする場合に限り使用します。PfR システム ロギングは、次のメッセージ タイプをサポートします。

エラー メッセージ:これらのメッセージは、PfR の動作障害や、通常の PfR 動作に影響する可能性のある通信問題を示します。

デバッグ メッセージ:これらのメッセージは、動作上の問題やソフトウェアの問題を診断するため、詳細な PfR の動作を監視するときに使用します。

通知メッセージ:これらのメッセージは、PfR が通常の動作状態にあることを示します。

警告メッセージ:これらのメッセージは、PfR が正しく機能しているものの、PfR の外部のイベントが通常の PfR の動作に影響する可能性があることを示します。

システム、端末、宛先、およびその他のシステム グローバル ロギング パラメータを変更するには、グローバル コンフィギュレーション モードで logging コマンドを使用します。システム ロギングのグローバル コンフィギュレーションの詳細については、『 Cisco IOS Network Management Configuration Guide 』の「Troubleshooting, Logging, and Fault Management」の項を参照してください。

traceroute レポートを使用した PfR のトラブルシューティング

PfR では、 syslog および debug Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)コマンドを使用して問題を診断することができますが、コストベース最適化と traceroute レポートに対する OER のサポート機能により、traceroute レポートもサポートされるようになりました。traceroute レポートの使用により、PfR では、traceroute プローブを使用してホップバイホップ ベースの遅延が判断され、トラフィック クラスのパフォーマンスが報告されます。

traceroute レポートが導入される前は、出口リンクでトラフィック クラスに予期しないラウンドトリップ遅延値が報告されるような状況でも、ホップ単位の遅延を測定する方法はありませんでした。PfR では、User Datagram Protocol(UDP; ユーザ データグラム プロトコル)の traceroute を使用してホップ単位の遅延統計が収集されます。traceroute は、所定の IP アドレスまたはホスト名を持つデバイスへのルートをトレースするものとして定義され、デバイスへのパスに存在する問題の場所を検出するのに役立ちます。デフォルトでは従来の UDP ベースの traceroute が使用されますが、ファイアウォールを通じて許可される TCP SYN パケットを特定のポートに送信するよう、PfR を設定することができます。

traceroute レポートの設定は、マスター コントローラで行います。traceroute プローブは、ボーダー ルータの出口がソースとなります。この機能を利用することにより、ホップバイホップ ベースでトラフィック クラスのパフォーマンスを監視できます。traceroute レポートがイネーブルである場合、自律システム番号、IP アドレス、および遅延測定が、プローブ ソースからターゲット プレフィクスへのホップごとに収集されます。デフォルトでは、トラフィック クラスが Out-of-Policy(OOP; ポリシー違反)になった場合に限り、traceroute プローブが送信されます。TCP ベースの traceroute は手動で設定でき、traceroute プローブの時間間隔も変更できます。デフォルトでは、ホップ単位の遅延レポートはディセーブルになります。

traceroute プローブを設定するには、次の方法を使用します。

定期:traceroute プローブは、新しいプローブ サイクルごとにトリガされます。1 つの出口だけをプローブするオプションが選択されている場合、トラフィック クラスの現在の出口がプローブのソースとなります。すべての出口をプローブするオプションが選択されている場合、使用可能なすべての出口が traceroute プローブのソースとなります。

ポリシーベース:traceroute プローブは、トラフィック クラスがポリシー違反状態になると自動的にトリガされます。PfR マップの match 句に指定されているすべてのトラフィック クラスに対して、traceroute レポートをイネーブルにすることができます。トラフィック クラスがポリシー準拠状態に戻ると、ポリシーベースの traceroute レポートは停止します。

オンデマンド:定期的な traceroute レポートも、すべてのパスに関するホップ単位の統計情報も不要である場合には、traceroute プローブをオンデマンドでトリガできます。 show pfr master prefix コマンドのオプションのキーワードと引数を使用して、特定のパスの特定のトラフィック クラス、またはすべてのパスに関する traceroute レポートを開始できます。

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの設定方法

「PfR の traceroute レポートの設定」

PfR の traceroute レポートの設定

traceroute レポートを設定するには、マスター コントローラでこのタスクを実行します。PfR アクティブ プローブを使用した場合に、ホスト アドレスが PfR プローブ メッセージに応答しないことがあります。プローブ メッセージに応答しない理由としては、ファイアウォールまたはその他のネットワークの問題が考えられますが、PfR ではそのホスト アドレスが到達不能と見なされ、プレフィクスの制御が解放されます。traceroute レポートが導入される前は、出口リンクでトラフィック クラスに予期しないラウンドトリップ遅延値が報告されるような状況でも、ホップ単位の遅延を測定する方法はありませんでした。応答しないターゲット アドレスとホップ単位の遅延情報不足の両方を解決するには、UDP の traceroute と任意で TCP の traceroute を使用します。traceroute レポートの設定はマスター コントローラで行いますが、traceroute プローブのソースはボーダー ルータ出口となります。

このタスクでは、3 つの方法を使用して traceroute プローブを設定します。定期およびポリシーベースの traceroute レポートは、PfR マップを使用して set traceroute reporting (PfR)コマンドで設定します。オンデマンドの traceroute プローブは、 show pfr master prefix コマンドに特定のパラメータを入力することによってトリガーされます。また、このタスクでは、 traceroute probe-delay (PfR)コマンドを使用して traceroute プローブの時間間隔を変更する方法も示します。

traceroute レポートがイネーブルの場合、traceroute プローブのデフォルトの時間間隔は 1000 ミリ秒です。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. pfr master

4. traceroute probe-delay milliseconds

5. exit

6. pfr-map map-name sequence-number

7. match pfr learn { delay | throughput }

8. set traceroute reporting [ policy { delay | loss | unreachable }]

9. end

10. show pfr master prefix [ detail | learned [ delay | throughput ] | prefix [ detail | policy | traceroute [ exit-id | border-address | current ] [ now ]]]

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

pfr master

 

Router(config)# pfr master

PfR マスター コントローラ コンフィギュレーション モードを開始して、マスター コントローラとしてルータを設定し、グローバル処理およびポリシーを設定します。

ステップ 4

traceroute probe-delay milliseconds

 

Router(config-pfr-mc)# traceroute probe-delay 500

traceroute プローブ サイクルの時間間隔を設定します。

traceroute プローブのデフォルトの時間間隔は 1000 ミリ秒です。

例では、プローブの間隔が 500 ミリ秒に設定されます。

ステップ 5

exit

 

Router(config-pfr-mc)# exit

PfR マスター コントローラ コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 6

pfr-map map-name sequence-number

 

Router(config)# pfr-map TRACEROUTE 10

PfR マップ コンフィギュレーション モードを開始して、選択した IP プレフィクスにポリシーを適用するように PfR マップを設定します。

各 PfR マップ シーケンスには、match 句を 1 つだけ設定できます。

例では、TRACEROUTE という名前の PfR マップが作成されます。

ステップ 7

match pfr learn { delay | throughput }

 

Router(config-pfr-map)# match pfr learn delay

学習済みのプレフィクスに一致させるために、PfR マップ内で match 句エントリを作成します。

最高遅延または最高アウトバウンド スループットに基づいてプレフィクスを学習するように設定できます。

各 PfR マップ シーケンスには、match 句を 1 つだけ設定できます。

例では、最高遅延に基づいて学習されたトラフィックを一致させる match 句エントリが作成されます。

ステップ 8

set traceroute reporting [ policy { delay | loss | unreachable }]

 

Router(config-pfr-map)# set traceroute reporting

traceroute レポートをイネーブルにします。

PfR マップには、監視対象プレフィクスが含まれている必要があります。これらのプレフィクスは学習することも、手動で選択することもできます。

キーワードを指定せずにこのコマンドを入力すると、継続的なモニタリングがイネーブルになります。

ポリシー キーワードを指定してこのコマンドを入力すると、ポリシーベースの traceroute レポートがイネーブルになります。

ステップ 9

end

 

Router(config-pfr-map)# end

PfR マスター コントローラ コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 10

show pfr master prefix [ detail | learned [ delay | throughput ] | prefix [ detail | policy | traceroute [ exit-id | border-address | current ] [ now ]]]

 

Router# show pfr master prefix 10.5.5.5 traceroute now

監視対象プレフィクスのステータスを表示します。

オンデマンドの traceroute プローブを開始するには、 current キーワードおよび now キーワードを入力します。

current キーワードを指定すると、現在の出口に関する最新の traceroute プローブの結果が表示されます。

指定のボーダー ルータ出口に関する traceroute プローブの結果を表示するには、 exit-id または border-address 引数を入力します。

例では、10.5.5.55 プレフィクスに関するオンデマンドの traceroute プローブが開始されます。

パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの設定例

「例:PfR の traceroute レポートの設定」

例:PfR の traceroute レポートの設定

次に、グローバル コンフィギュレーション モードで開始し、遅延に基づいて学習されたトラフィック クラスの継続的な traceroute レポートを設定する例を示します。

Router(config)# pfr master
Router(config-pfr-mc)# traceroute probe-delay 10000
Router(config-pfr-mc)# exit
Router(config)# pfr-map TRACE 10
Router(config-pfr-map)# match pfr learn delay
Router(config-pfr-map)# set traceroute reporting
Router(config-pfr-map)# end
 

次に、特権 EXEC モードで開始し、10.5.5.5 プレフィクスに関するオンデマンドの traceroute プローブを開始する例を示します。

Router# show pfr master prefix 10.5.5.55 traceroute current now
 
Path for Prefix: 10.5.5.0/24 Target: 10.5.5.5
Exit ID: 2, Border: 10.1.1.3 External Interface: Et1/0
Status: DONE, How Recent: 00:00:08 minutes old
Hop Host Time(ms) BGP
1 10.1.4.2 8 0
2 10.1.3.2 8 300
3 10.5.5.5 20 50

次の作業

他のパフォーマンス ルーティング機能の詳細または一般的な概念に関する資料については、「関連資料」に記載の資料を参照してください。

参考資料

関連資料

関連項目
参照先

Cisco IOS コマンド

『Cisco IOS Master Commands List, All Releases』

Cisco PfR コマンド(コマンド構文の詳細、コマンド モード、コマンド履歴、デフォルト、使用上の注意事項、および例)

『Cisco IOS Performance Routing Command Reference』

ベーシック PfR 設定

Configuring Basic Performance Routing 」モジュール

アドバンスド PfR の設定

Configuring Advanced Performance Routing 」モジュール

パフォーマンス ルーティングの運用フェーズを理解するために必要な概念

Understanding Performance Routing 」モジュール

PfR 機能の位置

Cisco IOS Performance Routing Features Roadmap 」モジュール

シスコのテクニカル サポート

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パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの機能情報

表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。

プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。


表 1 には、一連のソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入されたソフトウェア リリースだけが記載されています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。


 

表 1 パフォーマンス ルーティングの traceroute レポートの機能情報

機能名
リリース
機能情報

コストベースの最適化および traceroute レポートに対する OER のサポート

12.3(14)T
12.2(33)SRB

パフォーマンス ルーティングでは traceroute レポートをサポートしているので、ホップバイホップ ベースでプレフィクスのパフォーマンスを監視できます。遅延、損失、および到達可能性の測定が、プローブ ソース(ボーダー ルータ)からターゲット プレフィクスへのホップごとに収集されます。

この機能により、次のコマンドが導入または変更されました。 set traceroute reporting(PfR) traceroute probe-delay(PfR) 、および show pfr master prefix