Cisco IOS ワイドエリア ネットワーキング コンフィ ギュレーション ガイド
SMDS の設定
SMDS の設定
発行日;2012/02/05 | 英語版ドキュメント(2011/11/30 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 4MB) | フィードバック

目次

SMDS の設定

機能情報の確認

内容

SMDS について

SMDS ハードウェア要件

SMDS アドレス

SMDS 設定作業一覧

インターフェイスでの SMDS のイネーブル化

SMDS のカプセル化の設定

SMDS アドレスの指定

アドレス マッピングの確立

マルチキャスト アドレスの SMDS アドレスへのマッピング

ARP のイネーブル化

ブロードキャスト ARP メッセージのイネーブル化

SMDS 上の IPX に対するダイナミック アドレス マッピングのイネーブル化

SMDS ネットワークのカスタマイズ

特定のプロトコルの設定

ARP および IP の設定

DECnet の設定

CLNS の設定

IPX の設定

XNS の設定

AppleTalk の設定

Banyan VINES の設定

SMDS 上でのトランスペアレント ブリッジングのイネーブル化

複数の論理 IP サブネットワークに対する SMDS サブインターフェイスの設定

データ交換インターフェイス(DXI)バージョン 3.2(ハートビートをサポート)の再イネーブル化

疑似ブロードキャストの設定

ファースト スイッチングのイネーブル化

SMDS 接続の監視

SMDS の設定例

一般的なマルチプロトコル設定例

同じネットワーク上のリモート ピアの例

IPX ダイナミック アドレス マッピングの例

AppleTalk の設定例

拡張 AppleTalk ネットワークの例

非拡張 Appletalk ネットワークの例

SMDS 上の複数の論理 IP サブネットワークの例

疑似ブロードキャストの例

SMDS の機能情報

SMDS の設定

Switched Multimegabit Data Service(SMDS)は、さまざまなサービス プロバイダーから提供されている WAN サービスです。

機能情報の確認

お使いのソフトウェア リリースが、このモジュールで説明されている機能の一部をサポートしていないことがあります。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。このモジュールで説明される機能に関する情報、および各機能がサポートされるリリースの一覧については、「SMDS の機能情報」を参照してください。

Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよび Cisco ソフトウェア イメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

SMDS について

SMDS ハードウェア要件

SMDS を設定するには、次のハードウェア、機器、および特殊なソフトウェアが必要です。

シリアル インターフェイス コントローラ カード CSC-MCI または CSC-SCI、シャーシベースのシステム上の HSSI インターフェイス、またはルータ上のシリアル ポート

CSC-SCI または CSC-MCI カードで SMDS を使用するには、適切なマイクロコード バージョンがインストールされている必要があります。バージョン番号は、CSC-SCI の場合は 1.2 以降、CSC-MCI の場合は 1.7 以降です。

EIA/TIA-449 または V.35 アップリケ

SMDS Data Service Unit(SDSU; SMDS データ サービス ユニット)デバイス

図 1 に、コンポーネント間の接続方法を示します。

図 1 SMDS の一般的な構成

 

SMDS アドレス

SMDS サービスのすべてのアドレスは、サービス プロバイダーによって、個人やグループに割り当てられます。

Cisco SMDS 設定ソフトウェアでアドレスを入力する際には、マルチキャスト アドレスに対しては E プレフィクスを使用し、ユニキャスト アドレスに対しては C プレフィクスを使用する必要があります。

Cisco IOS ソフトウェアでは、アドレスを 64 ビットの E.164 形式(15 桁のアドレッシング)で入力することを前提としています。先頭の 4 ビットはアドレス タイプであり、残りの 60 ビットがアドレスです。先頭の 4 ビットが 1100(0xC)の場合、アドレスはユニキャスト SMDS アドレスです。これは、個々の SMDS ホストのアドレスです。先頭の 4 ビットが 1110(0xE)の場合、アドレスはマルチキャスト SMDS アドレスです。これは、パケットを複数のエンド ポイントにブロードキャストするために使用されます。60 ビットのアドレスは、Binary-Coded Decimal(BCD)形式で指定します。アドレス フィールドの各 4 ビットが 1 つの電話番号の桁を表し、最大 15 桁になります。最低でも 11 桁(44 ビット)を指定する必要があります。このフィールドの末尾の未使用ビットには 1 を設定します。


arp smds コマンドは、48 ビット アドレス(C または E の後が 11 桁)だけをサポートしています。アドレスは、ドット付き表記(たとえば C141.5556.1414)で入力する必要があります。


15 桁の E.164 アドレスの例を次に示します。

C14155561313FFFF

) 以前のバージョンの Cisco IOS ソフトウェアは、48 ビットの SMDS アドレスをサポートしていました。最新版のソフトウェアを使用する場合、設定は NVRAM に書き込まれ、64 ビットの SMDS アドレスが書き込まれます。以前のバージョンのソフトウェアは、SMDS の新しい設定を NVRAM から読み込むことができなくなります。ただし、最新版のソフトウェアは、NVRAM 内の以前のバージョンの設定を読み込むことができます。


アドレスは、イーサネットスタイルの表記と同様にピリオドを使用して入力することも、単に数値列として入力することもできます。

次に、イーサネットスタイルの表記で入力された個別のアドレスの例を示します。

C141.5555.1212.FFFF
 

次に、グループ アドレスの例を示します。

E180.0999.9999.FFFF

SMDS 設定作業一覧

設定作業を開始する前に、サービス プロバイダーから SMDS アドレスを入手しておく必要があります。次の 2 種類のアドレスが必要です。

ブロードキャスト用のグループ アドレス

SMDS ネットワークと直接インターフェイスする各ルータ(つまり Customer Premises Equipment(CPE; 加入者宅内機器)の SMDS ハードウェア(個別)アドレス。

SMDS をイネーブルにするための基本的な手順を実行する必要があります。また、ネットワーク要件に合わせて SMDS をカスタマイズし、SMDS 接続を監視できます。次のセクションの作業を実行します。

インターフェイスでの SMDS のイネーブル化

SMDS ネットワークのカスタマイズ

SMDS 接続の監視

ネットワーク上で SMDS を設定する方法の考え方については、この章の最後にあるSMDS の設定例を参照してください。

SMDS のカプセル化の設定

インターフェイス レベルでの SMDS のカプセル化を設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# encapsulation smds

インターフェイスで SMDS をイネーブルにします。

SMDS のカプセル化をイネーブルにする例については、この章のSMDS の設定例を参照してください。

SMDS アドレスの指定

特定のインターフェイスに対して SMDS 個別アドレスを指定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds address smds-address

SMDS サービス プロバイダーから提供された個別アドレスを入力します。

SMDS アドレスを指定する例については、この章のSMDS の設定例にある例を参照してください。

アドレス マッピングの確立

ルーティング テーブルは、DECnet、拡張 AppleTalk、IP、IPX、および ISO CLNS ルーティングが設定されている場合に動的に設定されます。ただし、必要に応じて、これらのプロトコルのスタティックなマッピングを設定できます。それ以外のプロトコルに対しては、個別 SMDS アドレスと上位プロトコル アドレスの間のスタティック マップを設定する必要があります。

アドレス マッピングを設定するためには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds static-map protocol protocol-address smds-address [ broadcast ]

SMDS リモート ピアになっているルータのスタティック エントリを定義します。

サポートされるプロトコルと、それをイネーブルにするためのキーワードは、次のとおりです。

AppleTalk: appletalk

Banyan VINES: vines

DECnet: decnet

IP: ip

ISO CLNS: clns

Novell IPX: ipx

XNS: xns

アドレス マッピングを確立する例については、この章のSMDS の設定例を参照してください。

マルチキャスト アドレスの SMDS アドレスへのマッピング

SMDS グループ アドレスを、上位プロトコルで使用されるブロードキャスト アドレスまたはマルチキャスト アドレスにマッピングできます。マッピングを使用した場合、 smds static-map コマンドで broadcast キーワードを指定する必要はなく、Cisco IOS ソフトウェアは各ブロードキャスト アドレスを複製する必要がありません。

SMDS グループ アドレスをマルチキャスト アドレスにマッピングするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds multicast protocol smds-address

SMDS グループ アドレスを、上位プロトコルで使用されるマルチキャスト アドレスにマッピングします。

サポートされるプロトコルと、それをイネーブルにするためのキーワードは、次のとおりです。ブリッジングはプロトコルではありませんが、 bridge キーワードは、マルチキャスト アドレスへのマッピングを提供するために有効であることに注意してください。

AppleTalk: appletalk

AppleTalk ARP アドレス: aarp

Banyan VINES: vines

ブリッジング: bridge

DECnet: decnet

すべてのレベル 1 ルータに対する DECnet マルチキャスト アドレス: decnet_router-L1

すべてのレベル 2 ルータに対する DECnet マルチキャスト アドレス: decnet_router-L2

すべてのエンド システムに対する DECnet マルチキャスト アドレス: decnet_node

IP: ip

ISO CLNS: clns

すべての CLNS 中継システムに対するマルチキャスト アドレス: clns_is

すべての CLNS エンド システムに対するマルチキャスト アドレス: clns_es

Novell IPX: ipx

XNS: xns

マルチキャスト アドレスのマッピング例については、この章のSMDS の設定例を参照してください。

ARP のイネーブル化

Address Resolution Protocol(ARP; アドレス解決プロトコル)をイネーブルにする際、ダイナミック ARP キャッシュをイネーブルにするか、スタティックに構築するかを選択できます。ARP をイネーブルにするには、指定のコンフィギュレーション モードで次のいずれかのコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds enable-arp

ARP とダイナミック アドレス解決をイネーブルにします(インターフェイス)。

Router(config)# arp ip-address smds-address smds

リモート ルータのスタティック エントリを使用して ARP をイネーブルにします(グローバル)。

SMDS ネットワークは、X.25 クラウドに非常に似たものと考えることができます。加入者宅内機器(この場合は Cisco ルータ)は、クラウドのエッジを表します。サービス プロバイダーは、クラウド全体での通信を可能にします。しかし、通信を行うためには適切な設定が必要です。この設定は、プロトコル ファミリごとに異なります。

プロトコル ファミリごとの大きな違いの 1 つは、クラウドの周辺部にあるルータ( リモート ピア と呼びます)でダイナミック ルーティングとスタティック ルーティングのどちらを使用するかです。IP では、SMDS クラウドを横断するルーティングは完全にダイナミックです。ユーザ側で上位プロトコル アドレスを SMDS アドレスにマッピングする必要はありません。IP と ARP を設定しつつ、ダイナミック ARP ルーティング テーブルをイネーブルにできます。


arp smds コマンドでは、12 桁のドット表記の SMDS アドレス(たとえば C141.5678.9012)が必要です。


上位プロトコルの設定の詳細については、この章の特定のプロトコルの設定を参照してください。

ブロードキャスト ARP メッセージのイネーブル化

ARP サーバがネットワークに存在する場合、ブロードキャスト ARP メッセージをイネーブルにできます。このメッセージは、すべての ARP SMDS アドレスか、ARP アドレスが存在しない場合はすべての IP SMDS マルチキャスト アドレスに送信されます。

ブロードキャスト ARP メッセージをイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config-if)# smds enable-arp

ARP とダイナミック アドレス解決をイネーブルにします。

ステップ 2

Router(config-if)# smds multicast arp smds-address [ ip-address mask ]

ブロードキャスト ARP メッセージをイネーブルにします。

ブロードキャスト ARP メッセージをイネーブルにする方法の例については、この章の一般的なマルチプロトコル設定例を参照してください。

SMDS 上の IPX に対するダイナミック アドレス マッピングのイネーブル化

SMDS インターフェイス上の IPX に対するダイナミック アドレス マッピングをイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds glean ipx [ timeout-value ] [ broadcast ]

IPX に対するダイナミック アドレス マッピングをイネーブルにします。

SMDS 上の IPX に対するダイナミック アドレス マッピングをイネーブルにする方法の例については、この章のIPX ダイナミック アドレス マッピングの例を参照してください。

特定のプロトコルの設定

一部のプロトコル ファミリは動的にルーティングされます。IP と CLNS では、ルーティングは完全にダイナミックであり、ユーザが上位プロトコル アドレスを SMDS アドレスにマッピングする必要はありません。しかし、サポートされている他のプロトコルでは、各ルータが他のピア ルータと通信できるように、スタティック エントリを作成する必要があります。スタティック エントリを作成する必要があるのは、SMDS リモート ピアになっているルータに対してだけです。ピア ルータの背後にある他のノードとの通信を保証するために、それ以外の作業を行う必要はありません。

特定のプロトコルを設定する方法の例については、この章の一般的なマルチプロトコル設定例を参照してください。

表 1 に、プロトコル ファミリと必要なマルチキャストの一覧を示します。

 

表 1 プロトコル ファミリと必要なマルチキャスト

プロトコル ファミリ
必要なマルチキャスト

IP

IP

DECnet

DECNET、DECNET_NODE、DECNET_ROUTER-L1、DECNET_ROUTER-L2

CLNS

CLNS、CLNS_ES、CLNS_IS

Novell IPX

IPX

XNS

XNS

AppleTalk

APPLETALK、AARP

Banyan VINES

VINES

ARP および IP の設定

IP と ARP では、マルチキャスト アドレスを設定し ARP をイネーブルにする必要があります。ARP マルチキャストは、ARP サーバに対してだけ必要です。IP マルチキャストは、ARP とルーティング アップデートで使用されます。

DECnet の設定

DECnet に対しては、スタティック マップを設定する必要があります。また、DECNET、DECNET_NODE、DECNET_ROUTER-L1、および DECNET_ROUTER-L2 に対しては、個別の smds multicast コマンドが必要です。

CLNS の設定

CLNS_ES と CLNS_IS に対してはマルチキャストを設定する必要があります。スタティック マップは不要です。End System Hello(ESH)、Intermediate System Hello(ISH)、およびルータの hello パケットは、マルチキャスト アドレスに送信され、ネイバー エントリは自動的に作成されます。

IPX の設定

Novell IPX に対しては、マルチキャスト アドレスを設定する必要があります。各リモート ピアに対してスタティック マップ エントリを作成できます。また、 smds glean コマンドを使用してアドレスをダイナミックにマッピングすることもできます。スタティック マップ エントリは、ダイナミック マップ エントリよりも優先されます。

Routing Information Protocol(RIP)ルーティング パケット、Service Advertisement Protocol(SAP)パケット、NetBIOS Name Lookup、ダイレクト ブロードキャスト、およびヘルパー アドレスへのトラフィック(そのヘルパー アドレスがブロードキャスト アドレスの場合)は、SMDS IPX マルチキャスト アドレスに送信されます。

XNS の設定

XNS では、マルチキャスト アドレスを設定し、各リモート ピアに対してスタティック マップ エントリを作成する必要があります。RIP、ダイレクト ブロードキャスト、およびヘルパー トラフィックだけが XNS マルチキャスト アドレスに送信されます。

AppleTalk の設定

SMDS クラウドは、それに接続されているすべての AppleTalk ルータによって、拡張または非拡張のどちらかとして扱われる必要があります。同じ SMDS クラウドでネットワーク タイプを混在させることはできません。SMDS クラウド上のすべての AppleTalk ルータは、ネットワーク タイプ(拡張または非拡張)について合意する必要があります。

SMDS クラウド内のいずれかのルータが Cisco IOS Release 10.3(3) 以前のバージョンを使用している場合は、SMDS クラウドに対して非拡張 AppleTalk 設定を使用します。非拡張 AppleTalk を使用するには、 appletalk address コマンドを使用し、スタティック マップを設定します。

SMDS クラウド内のすべてのルータが Cisco IOS Release 10.3(4) 以降を使用している場合は、SMDS アドレスのダイナミック AARP をサポートするため、拡張 AppleTalk を使用できます。拡張 AppleTalk を使用するには、 appletalk cable-range コマンドを使用します。

appletalk address コマンドと appletalk cable-range コマンドについては、『 Cisco IOS AppleTalk and Novell IPX Command Reference 』を参照してください。

AppleTalk の設定方法の例については、この章のAppleTalk の設定例を参照してください。

Banyan VINES の設定

Banyan VINES に対しては、マルチキャスト アドレスを設定する必要があります。また、VINES はスタティック マップでだけ動作することに注意してください。

SMDS 上でのトランスペアレント ブリッジングのイネーブル化

SMDS でカプセル化されたシリアル インターフェイスおよび HSSI インターフェイスに対して、トランスペアレント ブリッジングをイネーブルにできます。SMDS に対する IEEE 802.6i トランスペアレント ブリッジングのシスコの実装では、802.3、802.5、および FDDI フレーム形式がサポートされています。ルータは、Frame Check Sequence(FCS; フレーム チェック シーケンス)のあるフレームも FCS のないフレームも受け付けることができます。

ファースト スイッチングによるトランスペアレント ブリッジングはデフォルトであり、設定はできません。パケットをファースト スイッチングできない場合、パケットはプロセス スイッチングされます。

トランスペアレント ブリッジングをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface type number

シリアル インターフェイスまたは HSSI インターフェイスを指定します。

ステップ 2

Router(config-if)# encapsulation smds

シリアル インターフェイス上で SMDS カプセル化を設定します。

ステップ 3

Router(config-if)# bridge-group bridge-group

インターフェイスをブリッジ グループに関連付けます。

ステップ 4

Router(config-if)# smds multicast bridge smds-address

SMDS 全体でのブリッジングを設定します。

ブリッジ グループと bridge-group コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Bridging and IBM Networking Configuration Guide 』の「Configuring Transparent Bridging」の章を参照してください。

複数の論理 IP サブネットワークに対する SMDS サブインターフェイスの設定

RFC 1209 の規定に従い、複数の論理 IP サブネットワークがサポートされています。この RFC では、各接続が 1 つのプライベート ネットワーク上の 1 台のホストとして見なされる SMDS クラウド上の IP のルーティングと、トラフィックをネットワーク間で中継する必要がある場合について説明しています。

このソリューションを使用すると、1 つの SMDS インターフェイスを複数の論理 IP サブネットワークとして扱い、仲介ルータを使用せずにネットワーク間でのパケットのルーティングをサポートすることができます。複数の論理 IP サブネットワークがイネーブルになっている場合、ルータは、SMDS インターフェイス上の IP アドレスを使用してサブネットワーク間のルーティングを行います。サポートされる各サブネットワークでは、IP アドレス、ユニキャスト SMDS E.164 アドレス、およびマルチキャスト SMDS E.164 アドレスが、SMDS インターフェイス上で設定されます。ブロードキャスト パケットは複製され、指定した SMDS インターフェイス上のすべての IP ネットワークに送信され、ネットワークに関連付けられたマルチキャスト SMDS アドレスが使用されます。

異なるネットワークに対応するマルチポイント サブインターフェイスを設定する必要があるのは、複数の IP ネットワークについての知識が必要なルータだけです。

複数の論理 IP サブネットワークに対するマルチポイント サブインターフェイスができるように Cisco IOS ソフトウェアを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface serial interface . subinterface multipoint

Router(config)# interface serial slot / port . subinterface multipoint

(Cisco 7000 シリーズ ルータの場合1

各 IP ネットワークに対し論理サブインターフェイスを定義します。

ステップ 2

Router(config-if)# ip address ip-address mask

IP ネットワークとしてサブインターフェイスを設定します。

ステップ 3

Router(config-if)# smds address smds-address

ユニキャスト SMDS E.164 アドレスをサブインターフェイスに割り当てます。

ステップ 4

Router(config-if)# smds multicast protocol smds-address

サブインターフェイスでサポートされる各プロトコルのマルチキャスト SMDS E.164 アドレスを割り当てます。

ステップ 5

Router(config-if)# smds enable-arp

プロトコルで必要な場合、サブインターフェイスで ARP をイネーブルにします。

1.Cisco IOS リリース 11.3 から、Cisco 7500 シリーズでサポートされるすべてのコマンドは、Cisco 7000 シリーズでもサポートされるようになりました。

複数の論理 IP サブネットワークを設定する方法の例については、この章のSMDS 上の複数の論理 IP サブネットワークの例を参照してください。

データ交換インターフェイス(DXI)バージョン 3.2(ハートビートをサポート)の再イネーブル化

SMDS はデフォルトで、SIG-TS-001/1991 標準の規定に従い、Data Exchange Interface(DXI; データ交換インターフェイス)バージョン 3.2 の ハートビート 処理を実行します。DXI メカニズムでは、SMDS パケットは DXI フレームにカプセル化してから送信されます。ハートビート メカニズムは、ハートビート ポーリング フレームを 10 秒ごとに自動的に生成します。Interim Local Management Interface(ILMI; 暫定ローカル管理インターフェイス)はサポートされません。DXI 3.2 の詳細については、『 Cisco IOS Wide-Area Networking Command Reference 』を参照してください。


) シリアル回線バックツーバックを実行している場合は、SMDS インターフェイス上のキープアライブをディセーブルにしてください。そうしないと、DXI はリンク ダウンを宣言します。


DXI ハートビートを再度イネーブルにする必要がある場合は、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds dxi

DXI 3.2 をイネーブルにします。

疑似ブロードキャストの設定

一部のホストは、マルチキャスト E.164 アドレスをサポートしていません。これにより、ブロードキャスト パケットが頻繁に送信されるという問題が IP で発生します。これは、ルーティング アップデートが一般にブロードキャストであるためです。IP と ARP は、マルチキャスト アドレスを使用して宛先 IP アドレスへのルートを決定します。そのため、マルチキャスト E.164 アドレスが存在しない場合でもブロードキャストを人為的にサポートするためのメカニズムが必要でした。その結果が 疑似ブロードキャスト です。宛先に対するマルチキャスト アドレスが使用できない場合、疑似ブロードキャストをイネーブルにすることで、ユニキャスト アドレスを使用する宛先に対してパケットをブロードキャストできます。

疑似ブロードキャストを設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config-if)# smds static-map protocol protocol-address smds-address broadcast

疑似ブロードキャストを設定します。

疑似ブロードキャストを設定する方法の例については、この章の疑似ブロードキャストの例を参照してください。

ファースト スイッチングのイネーブル化

IP、IPX、および AppleTalk パケットの SMDS ファースト スイッチングを使用すると、56 kbps を超える速度のシリアル リンク上で、より高速にパケットを転送できます。ファースト スイッチングは、サービス プロバイダーによって提供されるフレームリレーなど、高速の、パケット交換による、データグラムベースの WAN テクノロジーを使用する場合に使用します。

デフォルトでは、SMDS のファースト スイッチングはイネーブルになっています。

ファースト スイッチングを再度イネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface type number

インターフェイス コンフィギュレーション モードを定義および開始します。

ステップ 2

Router(config-if)# encapsulation smds

SMDS のカプセル化を設定します。

ステップ 3

Router(config-if)# ip route-cache

インターフェイスで IP ファースト スイッチングをイネーブルにします。

ステップ 4

Router(config-if)# ipx route-cache

インターフェイスで IPX ファースト スイッチングをイネーブルにします。

ステップ 5

Router(config-if)# appletalk route-cache

インターフェイスで AppleTalk ファースト スイッチングをイネーブルにします。

SMDS 接続の監視

SMDS 接続を監視するには、EXEC モードで次の 1 つ以上のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router# show arp

ARP アクティビティを監視します。

Router# show smds addresses

個別のアドレスと、それが関連付けられているインターフェイスを表示します。

Router# show smds map

上位プロトコル アドレスにマッピングされているすべての SMDS アドレスを表示します。

Router# show smds traffic

パケット トラフィック アクティビティを表示します。

SMDS の設定例

次のセクションでは、ネットワーク設定のモデルとして使用可能な、一般的な設定ファイルの例を示します。

一般的なマルチプロトコル設定例

同じネットワーク上のリモート ピアの例

IPX ダイナミック アドレス マッピングの例

AppleTalk の設定例

SMDS 上の複数の論理 IP サブネットワークの例

疑似ブロードキャストの例

一般的なマルチプロトコル設定例

次の例は、IP、DECnet、ISO CLNS、Novell IPX、XNS、および AppleTalk の一般的なインターフェイス設定です。DECnet はグローバルおよびインターフェイス レベルで設定する必要があります。

interface serial 4
ip address 1.1.1.2 255.0.0.0
decnet cost 4
appletalk address 92.1
appletalk zone smds
clns router igrp FOO
ipx net 1a
xns net 17
encapsulation SMDS
! SMDS configuration follows
smds address c120.1580.4721
smds static-map APPLETALK 92.2 c120.1580.4592
smds static-map APPLETALK 92.3 c120.1580.4593
smds static-map APPLETALK 92.4 c120.1580.4594
smds static-map NOVELL 1a.0c00.0102.23ca c120.1580.4792
smds static-map XNS 17.0c00.0102.23ca c120.1580.4792
smds static-map NOVELL 1a.0c00.0102.23dd c120.1580.4728
smds static-map XNS 17.0c00.0102.23aa c120.1580.4727
smds multicast NOVELL e180.0999.9999
smds multicast XNS e180.0999.9999
smds multicast ARP e180.0999.9999
smds multicast IP e180.0999.9999
smds multicast APPLETALK e180.0999.9999
smds multicast AARP e180.0999.9999
smds multicast CLNS_IS e180.0999.9990
smds multicast CLNS_ES e180.0999.9990
smds multicast DECNET_ROUTER e180.0999.9992
smds multicast DECNET_NODE e180.0999.9992
smds multicast DECNET e180.0999.9992
smds enable-arp

同じネットワーク上のリモート ピアの例

次の例は、同じ SMDS ネットワーク上のリモート ピアを示しています。DECnet はグローバルおよびインターフェイス レベルで設定する必要があります。

interface serial 0
ip address 1.1.1.1 255.0.0.0
decnet cost 4
appletalk address 92.2
appletalk zone smds
clns router igrp FOO
ipx net 1a
xns net 17
encapsulation SMDS
! SMDS configuration follows
smds address c120.1580.4792
smds static-map APPLETALK 92.1 c120.1580.4721
smds static-map APPLETALK 92.3 c120.1580.4593
smds static-map APPLETALK 92.4 c120.1580.4594
smds static-map NOVELL 1a.0c00.0102.23cb c120.1580.4721
smds static-map XNS 17.0c00.0102.23cb c120.1580.4721
smds static-map NOVELL 1a.0c00.0102.23dd c120.1580.4728
smds static-map XNS 17.0c00.0102.23aa c120.1580.4727
smds multicast NOVELL e180.0999.9999
smds multicast XNS e180.0999.9999
smds multicast IP e180.0999.9999
smds multicast APPLETALK e180.0999.9999
smds multicast AARP e180.0999.9999
smds multicast CLNS_IS e180.0999.9990
smds multicast CLNS_ES e180.0999.9990
smds multicast DECNET_ROUTER e180.0999.9992
smds multicast DECNET_NODE e180.0999.9992
smds multicast DECNET e180.0999.9992
smds enable-arp

IPX ダイナミック アドレス マッピングの例

次の例では、インターフェイス serial 0 上で IPX に対するダイナミックアドレス マッピングをイネーブルにし、Time To Live(TTL; 存続可能時間)を 14 分に設定しています。

interface serial 0
encapsulation smds
smds address c141.5797.1313
smds multicast ipx e180.0999.9999
smds glean ipx 14

AppleTalk の設定例

次の 2 つのセクションでは、拡張 AppleTalk ネットワークと非拡張 AppleTalk ネットワークに対する基本的な設定例を示します。AppleTalk コマンドの詳細については、『 Cisco IOS AppleTalk and Novell IPX Command Reference 』を参照してください。

拡張 AppleTalk ネットワークの例

SMDS クラウド上のすべての AppleTalk ルータで Cisco IOS Release 10.3(4) 以降のリリースが動作している場合、AppleTalk 拡張ネットワークを使用できます。そのためには、 appletalk cable-range インターフェイス コマンドを使用します。

SMDS で拡張 AppleTalk ネットワークが設定されている場合、SMDS スタティック マップは不要であり使用されません。ダイナミック AARP はマルチキャスト チャネル上でサポートされます。

interface Serial0
ip address 192.168.200.1 255.255.255.0
encapsulation smds
appletalk cable-range 10-10
appletalk zone SMDS
smds address c151.0988.1923
smds static-map ip 192.168.200.2 c151.0988.8770
smds multicast APPLETALK e151.0988.2232
smds multicast AARP e151.0988.2232
smds multicast IP e151.0988.2232
smds multicast ARP e151.0988.2232
smds enable-arp

非拡張 Appletalk ネットワークの例

次の例は、SMDS を非拡張 AppleTalk ネットワークに対して設定します。SMDS を非拡張 AppleTalk ネットワークに対して設定する場合、SMDS スタティック マップが必要であり、 appletalk address コマンドを使用します。ダイナミックな AppleTalk Address Resolution Protocol(AARP)は、マルチキャスト チャネル上ではサポートされません。

interface Serial0
ip address 192.168.200.1 255.255.255.0
encapsulation smds
appletalk address 10.1
appletalk zone SMDS
smds address c151.0988.1923
smds static-map ip 192.168.200.2 c151.0988.8770
smds static-map appletalk 10.2 c151.0988.8770
smds multicast APPLETALK e151.0988.2232
smds multicast IP e151.0988.2232
smds multicast ARP e151.0988.2232
smds enable-arp

SMDS 上の複数の論理 IP サブネットワークの例

次の例で、ルータ A、B、および C は、図 2 に示す 2 つの論理サブネットワーク 1 および 2 を使用して SMDS クラウドに接続されています。

ルータ A は 2 つの IP ネットワークを認識し、ルータ B および C と直接通信できます。ルータ B はルータ A と直接通信でき、ルータ C とはルータ A を通じて通信できます。ルータ C はルータ A と直接通信でき、ルータ B とはルータ A を通じて通信できます。

ルータ C からのルータ B 宛のパケットは、ルータ A 上の同じインターフェイスを経由して、2 つのホップを通過する必要がある点に注意してください。また、この構成は標準的でないことにも注意してください。この問題は、複数の論理 IP サブネットワークの提案が行われたときに検討され、重大な問題ではないとされました。

図 2 複数の論理 IP サブネットワークの設定

 

次の例では、すべてのルータが Cisco 7200 ルータとなっていますが、他のプラットフォームでもかまいません。

ルータ A の設定

interface serial 2/0
encapsulation smds
!
interface serial 2/0.1 multipoint
smds addr c111.3333.3333
ip address 2.2.2.1 255.0.0.0
smds multicast ip e122.2222.2222
smds enable-arp
smds multicast ARP e122.2222.2222

ルータ B の設定

interface serial 4/0
encapsulation smds
smds address c111.2222.2222
ip address 1.1.1.3 255.0.0.0
smds multicast ip e180.0999.9999
smds enable-arp

ルータ C の設定

interface serial 1/0
encapsulation smds
smds address c111.4444.4444
ip address 2.2.2.2 255.0.0.0
smds multicast ip e122.2222.2222
smds enable-arp

疑似ブロードキャストの例

次の例で、ルータ A からの ARP ブロードキャストは、ルータ B へのマルチキャスト アドレス E180.0999.9999.FFFF と、ルータ C へのユニキャスト アドレス C120.1234.5678.FFFF に送信されます。ルータ C からの応答では、ユニキャスト アドレス C120.1111.2222.FFFF が使用されます(それが ARP 要求の対象である場合)。IGRP ブロードキャスト アップデートも同じルールに従います。

ルータ A の設定

interface s 0
encapsulation smds
smds address c120.1111.2222
ip address 172.20.1.30 255.255.255.0
smds multicast ip e180.0999.9999
smds static-map ip 172.20.1.10 c120.1234.5678 broadcast
smds enable-arp

ルータ B の設定

interface s 4
smds address c120.9999.8888
ip address 172.20.1.20
smds multicast ip e180.0999.9999
smds enable-arp

ルータ C の設定

interface serial 2
smds address c120.1234.5678
ip address 172.20.1.10
smds static-map ip 172.20.1.30 c120.1111.2222 broadcast
smds enable-arp
 

SMDS の機能情報

表 2 に、このモジュールで説明した機能をリストし、特定の設定情報へのリンクを示します。

プラットフォーム サポートとソフトウェア イメージ サポートに関する情報を入手するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。


表 2 には、一連のソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入されたソフトウェア リリースだけが記載されています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。


表 2 <Phrase Based on Module Title>の機能情報

機能名
リリース
機能情報

スイッチド マルチメガビット データ サービス(SMDS)

11.2(1)
15.0(1)S

Switched Multimegabit Data Service(SMDS)は、さまざまなサービス プロバイダーから提供されている WAN サービスです。

この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。

「SMDS について」

「SMDS 設定作業一覧」