マルチプロトコル ラベル スイッチング コンフィギュ レーション ガイド、Cisco IOS Release 15.1S
MPLS スタティック ラベル
MPLS スタティック ラベル
発行日;2012/01/31 | 英語版ドキュメント(2012/01/25 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 16MB) | フィードバック

目次

MPLS スタティック ラベル

目次

機能の概要

利点

制約事項

前提条件

設定作業

MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの設定

MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの確認

MPLS スタティック相互接続の設定

MPLS スタティック相互接続設定の確認

MPLS スタティック ラベルの監視とメンテナンス

設定例

MPLS スタティック Prefix/Label の設定例

MPLS スタティック相互接続の設定例

その他の参考資料

関連資料

規格

MIB

RFC

シスコのテクニカル サポート

コマンド リファレンス

用語集

MPLS スタティック ラベル

このマニュアルでは、Cisco MPLS スタティック ラベル機能について説明します。また、サポートされているプラットフォームを特定し、設定例を示し、関連する Cisco IOS Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)コマンドを列挙します。

プラットフォームと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポート情報の検索

Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、および Cisco Catalyst OS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

MPLS スタティック ラベル機能の履歴

リリース
変更内容

12.0(23)S

この機能が導入されました。

12.2(33)SRA

この機能は、Cisco IOS Release 12.2(33)SRA に統合されました。

12.2(33)SXH

この機能は、Cisco IOS Release 12.2(33)SXH に統合されました。

機能の概要

通常、Label Switch Router(LSR; ラベル スイッチング ルータ)は、パケットのラベル スイッチングに使用する必要があるラベルを、次のものが含まれているラベル配布プロトコルを使用してダイナミックに学習します。

ラベルをネットワーク アドレスにバインドするのに使用される Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)標準である、Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)

Traffic Engineering(TE; トラフィック エンジニアリング)のラベル配布に使用される Resource Reservation Protocol(RSVP; リソース予約プロトコル)

Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)Virtual Private Networks(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)のラベル配布に使用される Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)

学習したラベルをパケットのラベル スイッチングに使用するために、LSR は、ラベルを Label Forwarding Information Base(LFIB; ラベル転送情報ベース)にインストールします。

MPLS スタティック ラベル機能は、次のものをスタティックに設定できるようにします。

ラベルと IPv4 プレフィクス間のバインディング

LFIB 相互接続エントリの内容

利点

ラベルと IPv4 プレフィクス間のスタティック バインディング

ラベルと IPv4 プレフィクス間のスタティック バインディングは、LDP ラベル配布を実装しないネイバー ルータから MPLS ホップバイホップ転送をサポートするよう設定できます。

スタティック相互接続

スタティック相互接続は、ネイバー ルータが LDP または RSVP ラベル配布のいずれも実装しないが、MPLS 転送パスを実装する場合に MPLS Label Switched Path(LSP; ラベル スイッチド パス)ミッドポイントをサポートするよう設定できます。

制約事項

MPLS スタティック ラベルのトラブルシューティング プロセスは複雑です。

MPLS VPN の Provider Edge(PE; プロバイダー エッジ)ルータには、ラベルをカスタマー ネットワーク プレフィクス(VPN IPv4 プレフィクス)にスタティックにバインドするためのメカニズムは存在しません。

MPLS スタティック相互接続ラベルは、エントリがポイントするルータがダウンした場合でも LFIB に残ります。

MPLS スタティック相互接続マッピングは、トポロジが変更された場合でも有効なままです。

MPLS スタティック ラベルは、Label-Controlled Asynchronous Transfer Mode(c-atm; ラベル制御非同期転送モード)ではサポートされません。

MPLS スタティック バインディングは、ローカル プレフィクスではサポートされません。

前提条件

MPLS スタティック ラベルをイネーブルにするには、次の Cisco IOS 機能をネットワークでサポートする必要があります。

マルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)

IP シスコ エクスプレス フォワーディング

設定作業

この機能の設定作業については、次の項を参照してください。

「MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの設定」(必須)

「MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの確認」(任意)

「MPLS スタティック相互接続の設定」(必須)

「MPLS スタティック相互接続設定の確認」(任意)

MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの設定

MPLS スタティック Prefix/Label バインディングを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config)# mpls label range min-label max-label [ static min-static-label max-static-label]

MPLS スタティック ラベル機能で使用するラベルの範囲を指定します。

(デフォルトでは、スタティックの割り当て用にラベルは予約されていません)

ステップ 3

Router(config)# mpls static binding ipv4 prefix mask [ input | output nexthop] label

IPv4 プレフィクスへのラベルのスタティック バインディングを指定します。

指定したバインディングは、ルーティングの要求時に自動的に MPLS 転送テーブルにインストールされます。

MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの確認

MPLS スタティック Prefix/Label バインディングの設定を確認するには、次の手順を実行します。


ステップ 1 show mpls label range コマンドを入力します。出力には、新しいラベル範囲はリロードが行われるまで有効にならないことが示されます。

Router# show mpls label range
 
Downstream label pool: Min/Max label: 16/100000
[Configured range for next reload: Min/Max label: 200/100000]
Range for static labels: Min/Max/Number: 16/199

 

リロード後に実行される show mpls label range コマンドの次の出力には、新しいラベル範囲が有効になっていることが示されます。

Router# show mpls label range
 
Downstream label pool: Min/Max label: 200/100000
Range for static labels: Min/Max/Number: 16/199

 

ステップ 2 設定されたスタティック Prefix/Label バインディングを表示するには、 show mpls static binding ipv4 コマンドを入力します。

Router# show mpls static binding ipv4
 
10.17.17.17/32: Incoming label: 251 (in LIB)
Outgoing labels:
10.0.0.1 18
10.18.18.18/32: Incoming label: 201 (in LIB)
Outgoing labels:
10.0.0.1 implicit-null

 

ステップ 3 MPLS 転送に現在使用されているスタティック Prefix/Label バインディングを判別するには、 show mpls forwarding-table コマンドを使用します。

Router# show mpls forwarding-table
 
Local Outgoing Prefix Bytes tag Outgoing Next Hop
tag tag or VC or Tunnel Id switched interface
201 Pop tag 10.18.18.18/32 0 PO1/1/0 point2point
2/35 10.18.18.18/32 0 AT4/1/0.1 point2point
251 18 10.17.17.17/32 0 PO1/1/0 point2point

MPLS スタティック相互接続の設定

MPLS スタティック相互接続を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

コマンド
目的

ステップ 1

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config)# mpls label range min-label max-label [ static min-static-label max-static-label]

MPLS スタティック ラベル機能で使用するラベルの範囲を指定します

(デフォルトでは、スタティックの割り当て用にラベルは予約されていません)。

ステップ 3

Router(config)# mpls static binding ipv4 prefix mask [ input | output nexthop] label

IPv4 プレフィクスへのラベルのスタティック バインディングを指定します。

指定したバインディングは、ルーティングの要求時に自動的に MPLS 転送テーブルにインストールされます。

MPLS スタティック相互接続設定の確認

MPLS スタティック相互接続の設定を確認するには、次の手順を使用します。


ステップ 1 設定されている相互接続に関する情報を表示するには、 show mpls static crossconnect コマンドを使用します。

Router# show mpls static crossconnect
 
Local Outgoing Outgoing Next Hop
label label interface
34 22 pos3/0 point2point (in LFIB)


 

MPLS スタティック ラベルの監視とメンテナンス

MPLS スタティック ラベルの監視およびメンテナンスを行うには、次の表を参照してください。

 

コマンド
目的

Router# show mpls forwarding-table

MPLS LFIB の内容を表示します。

Router# show mpls label range

スタティック ラベルの範囲に関する情報を表示します。

Router# show mpls static binding ipv4

設定されているスタティック Prefix/Label バインディングに関する情報を表示します。

Router# show mpls static crossconnect

設定されている相互接続に関する情報を表示します。

設定

ここでは、MPLS スタティック ラベル機能の次の設定例について説明します。

「MPLS スタティック Prefix/Label の設定例」

「MPLS スタティック相互接続の設定例」

MPLS スタティック Prefix/Label の設定例

次の出力では、 mpls label range コマンドによって、ダイナミックに割り当てられたラベルに使用される範囲が 16 ~100000 から 200 ~100000 に再設定されて、スタティック ラベルの範囲が 16 ~199 に設定されています。

Router# configure terminal
 
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# mpls label range 200 100000 static 16 199
 
% Label range changes take effect at the next reload.
Router(config)# end

 

次の出力では、 show mpls label range コマンドは、新しいラベル範囲はリロードが行われるまで有効にならないことを示しています。

Router# show mpls label range
 
Downstream label pool: Min/Max label: 16/100000
[Configured range for next reload: Min/Max label: 200/100000]
Range for static labels: Min/Max/Number: 16/199

 

次の出力では、リロード後に実行される show mpls label range コマンドは、新しいラベル範囲が有効になっていることを示しています。

Router# show mpls label range
 
Downstream label pool: Min/Max label: 200/100000
Range for static labels: Min/Max/Number: 16/199

 

次の出力では、 mpls static binding ipv4 コマンドによってスタティック Prefix/Label バインディングが設定されています。また、さまざまなプレフィクスの入力(ローカル)と出力(リモート)ラベルも設定されています。

Router# configure terminal
 
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# mpls static binding ipv4 10.0.0.0 255.0.0.0 55
 
Router(config)# mpls static binding ipv4 10.0.0.0 255.0.0.0 output 10.0.0.66 2607
 
Router(config)# mpls static binding ipv4 10.6.0.0 255.255.0.0 input 17
 
Router(config)# mpls static binding ipv4 10.0.0.0 255.0.0.0 output 10.13.0.8 explicit-null
 
Router(config)# end

 

次の出力では、 show mpls static binding ipv4 コマンドによって、設定されているスタティック Prefix/Label バインディングが表示されます。

Router# show mpls static binding ipv4
 
10.0.0.0/8: Incoming label: none;
Outgoing labels:
10.13.0.8 explicit-null
10.0.0.0/8: Incoming label: 55 (in LIB)
Outgoing labels:
10.0.0.66 2607
10.66.0.0/16: Incoming label: 17 (in LIB)
Outgoing labels: None

MPLS スタティック相互接続の設定例

次の出力では、 mpls static crossconnect コマンドによって、着信ラベル 34 から発信ラベル 22 出力インターフェイス pos3/0 への相互接続が設定されます。

Router# configure terminal
 
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# mpls static crossconnect 34 pos3/0 22
 
Router(config)# end

 

次の出力では、 show mpls static crossconnect コマンドによって、設定されている相互接続が表示されます。

Router# show mpls static crossconnect
 
Local Outgoing Outgoing Next Hop
label label interface
34 22 pos3/0 point2point (in LFIB)

 

その他の参考資料

ここでは、MPLS スタティック ラベル機能に関する関連資料について説明します。

関連資料

関連項目
参照先

MPLS コマンド

『Multiprotocol Label Switching Command Reference』

規格

規格
タイトル

なし

--

MIB

MIB
MIB リンク

なし

選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、および機能セットの MIB の場所を検索しダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。

http://www.cisco.com/go/mibs

RFC

RFC
タイトル

なし

--

シスコのテクニカル サポート

説明
リンク

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・Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する
・トレーニング リソースへアクセスする
・TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する

この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

http://www.cisco.com/en/US/support/index.html

コマンド リファレンス

次のコマンドは、この章に記載されている機能または機能群において、新たに導入または変更されたものです これらのコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Multiprotocol Label Switching Command Reference 』( http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/mpls/command/reference/mp_book.html )を参照してください。Cisco IOS の全コマンドの詳細については、 http://tools.cisco.com/Support/CLILookup にあるコマンド検索ツールを使用するか、または『 Cisco IOS Master Command List 』を参照してください。

debug mpls static binding

mpls label range

mpls static binding ipv4

mpls static crossconnect

show mpls label range

show mpls static binding ipv4

show mpls static crossconnect

用語集

BGP :Border Gateway Protocol(ボーダー ゲートウェイ プロトコル)。IP ネットワークで使用される主要なドメイン間ルーティング プロトコル。

FIB :Forwarding Information Base(転送情報ベース)。IP ルーティング テーブルにある転送情報のコピーが含まれているテーブル。

LDP :Label Distribution Protocol(ラベル配布プロトコル)。ラベルとネットワーク プレフィクスの間のバインディングを配布することによって、MPLS ホップバイホップ転送をサポートするプロトコル。

LFIB :Label Forwarding Information Base(ラベル転送情報ベース)。宛先と着信ラベルが発信インターフェイスとラベルに関連付けられているデータ構造。

LSR :Label Switching Router(ラベル スイッチング ルータ)。パケットにカプセル化された ID の値に基づいてパケットを転送するレイヤ 3 ルータ。

MPLS :Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)。ラベル スイッチングの基礎となる業界標準。

MPLS ホップバイホップ転送 :MPLS 転送メカニズムを使用して通常ルーティングされるパスに沿ったパケットの転送。

RIB :Routing Information Base(ルーティング情報ベース)。ルータで実行されているすべてのルーティング プロトコルが含まれている通常のデータベース。

RSVP :Resource Reservation Protocol(リソース予約プロトコル)。ネットワーク リソースを予約するためのプロトコル。これにより、アプリケーション フローに対してサービス品質が保証されます。

VPN :Virtual Private Network(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)。トンネリングを使用することにより、パブリック TCP/IP ネットワーク経由でも IP トラフィックをセキュアに転送できるネットワーク。

転送情報ベース :「FIB」を参照してください。

トラフィック エンジニアリング :ネットワーク上で、標準的なルーティング方法が使用された場合に選択されるパスとは異なるパスを経由してトラフィックがルーティングされるようにするために使用する技術やプロセス。

バーチャル プライベート ネットワーク :「VPN」を参照してください。

ボーダー ゲートウェイ プロトコル :「BGP」を参照してください。

マルチプロトコル ラベル スイッチング :「MPLS」を参照してください。

ラベル :スイッチング ノードに対してデータ(パケットまたはセル)の転送方法を指示する短い固定長の識別子。

ラベル インポジション :最初のラベルをパケットに追加する動作。

ラベル スイッチング ルータ :「LSR」を参照してください。

ラベル バインディング :ラベルとパケット セット間のアソシエーション。これは、ラベル スイッチド パスを設定できるようにネイバーにアドバタイズできます。

ラベル転送情報ベース :「LFIB」を参照してください。

ラベル配布プロトコル :「LDP」を参照してください。

リソース予約プロトコル :「RSVP」を参照してください。

ルーティング情報ベース :「RIB」を参照してください。