IPv6 コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release M&T
IPv6 向けスタティック ルートの実装
IPv6 向けスタティック ルートの実装
発行日;2012/05/10 | 英語版ドキュメント(2011/09/26 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 6MB) | フィードバック

目次

IPv6 向けスタティック ルートの実装

機能情報の確認

目次

IPv6 向けスタティック ルートの実装の前提条件

IPv6 向けスタティック ルートの実装に関する情報

スタティック ルート

直接接続されているスタティック ルート

再帰スタティック ルート

完全指定のスタティック ルート

フローティング スタティック ルート

IPv6 向けスタティック ルートの実装方法

スタティック IPv6 ルートの設定

デフォルトの IPv6 スタティック ルートを使用するよう再帰 IPv6 スタティック ルートを設定

フローティング スタティック IPv6 ルートの設定

スタティック IPv6 ルートの設定と動作の確認

IPv6 向けスタティック ルートの実装の設定例

例:手動集約の設定

例:トラフィック廃棄の設定

例:デフォルトの固定ルートの設定

例:フローティング スタティック ルートの設定

関連情報

その他の関連資料

関連資料

規格

MIB

RFC

シスコのテクニカル サポート

IPv6 向けスタティック ルートの実装の機能情報

IPv6 向けスタティック ルートの実装

この章では、IPv6 向けのスタティック ルートを設定する方法について説明します。ルーティングでは、ネットワーク内でパケットが通過するパスを定義します。外部ネットワークへのパスが 1 つしかない小規模ネットワークやネットワーク セクションの場合は、ダイナミック ルーティング プロトコルの代わりに、手動で設定したスタティック ルートを使用できます。冗長性がないと、スタティック ルートの利便性が制限されます。また、大規模ネットワークの場合、手動でルートを再設定すると、管理上のオーバーヘッドが大きくなる可能性があります。

機能情報の確認

ご使用のソフトウェア リリースによっては、この章に記載されている機能の中に、一部サポートされていないものがあります。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。この章に記載されている機能の詳細、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「IPv6 向けスタティック ルートの実装の機能情報」を参照してください。

Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、および Cisco ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

IPv6 向けスタティック ルートの実装の前提条件

このマニュアルでは、IPv4 に精通していることを前提としています。IPv4 の設定およびコマンド リファレンス情報については、「関連資料」の関連資料を参照してください。

スタティック IPv6 ルートを使用するルータを設定する前に、 ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して IPv6 パケットの転送をイネーブルにし、1 つ以上のインターフェイスで IPv6 をイネーブルにし、そのインターフェイスで IPv6 アドレスをイネーブルにする必要があります。基本的な IPv6 接続作業の詳細については、「 Implementing Ipv6 Addressing and Basic Connectivity 」の章を参照してください。

IPv6 向けスタティック ルートの実装に関する情報

「スタティック ルート」

「直接接続されているスタティック ルート」

「再帰スタティック ルート」

「完全指定のスタティック ルート」

「フローティング スタティック ルート」

スタティック ルート

ネットワーキング デバイスでは、手動で設定したルート情報、またはルーティング プロトコルを使用してダイナミックに学習したルート情報を使用して、パケットを転送します。スタティック ルートは、手動で設定され、2 つのネットワーク デバイス間の明示パスを定義します。ダイナミック ルーティング プロトコルとは異なり、スタティック ルートは動的に更新されず、ネットワーク トポロジが変更された場合は手動で再設定する必要があります。スタティック ルートを使用する利点は、セキュリティとリソースの効率性です。スタティック ルートでは、ダイナミック ルーティング プロトコルよりも少ない帯域幅を使用し、ルートの計算および通信に CPU サイクルが使用されません。スタティック ルートを使用する場合の主なデメリットは、ネットワーク トポロジが変更された場合に自動的に再設定されないことです。

スタティック ルートはダイナミック ルーティング プロトコルに再配布できますが、ダイナミック ルーティング プロトコルによって生成されたルートは、スタティック ルーティング テーブルに再配布できません。スタティック ルートを使用するルーティング ループの設定を回避するアルゴリズムはありません。

スタティック ルートは、外部ネットワークへのパスが 1 つしかない小規模ネットワークでは有用です。また、大規模ネットワークの場合は、より厳格な制御が必要な、他のネットワークへの特定のタイプのトラフィックやリンクにセキュリティを提供します。一般に、大半のネットワークでは、ダイナミック ルーティング プロトコルを使用してネットワーキング デバイス間の通信を行いますが、特殊なケース用として 1 つまたは 2 つのスタティック ルートを設定している場合があります。

直接接続されているスタティック ルート

直接接続されているスタティック ルートでは、出力インターフェイスだけが指定されます。宛先は、出力インターフェイスに直接接続されていると想定されるため、パケットの宛先はネクストホップ アドレスとして使用されます。次に、このような定義の例を示します。

ipv6 route 2001:DB8::/32 ethernet1/0
 

この例では、アドレス プレフィクス 2001:DB8::/32 を持つすべての宛先がインターフェイス Ethernet1/0 経由で直接到達可能であることを指定しています。

直接接続されたスタティック ルートは、有効な IPv6 インターフェイス(つまり、アップ状態にあり、かつ IPv6 がイネーブルになっているインターフェイス)を示している場合にかぎり、IPv6 ルーティング テーブルに挿入される候補となります。

再帰スタティック ルート

帰スタティック ルートでは、ネクストホップだけが指定されます。出力インターフェイスは、ネクストホップから得られます。次に、このような定義の例を示します。

ipv6 route 2001:DB8::/32 2001:DB8:3000:1
 

この例では、アドレス プレフィクス 2001:DB8::/32 を持つすべての宛先が、アドレス 2001:DB8:3000:1 を持つホストを介して到着可能であることを指定しています。

再帰スタティック ルートが有効である(つまり、IPv6 ルーティング テーブルに挿入される候補である)のは、指定したネクストホップが直接的または間接的に有効な IPv6 出力インターフェイスに解決され、ルートが自己再帰型ではなく、再帰深度が IPv6 転送の最大再帰深度を超えていない場合だけです。

ルートは、ルート自身が独自のネクストホップを解決するために使用される場合、自己再帰型となります。たとえば、IPv6 ルーティング テーブルに次のルートがあるとします。

IPv6 Routing Table - 9 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
R 2001:DB8::/32 [130/0]
via ::, Serial2/0
B 2001:DB8:3000:0/16 [200/45]
Via 2001:DB8::0104
 

次の例では、再帰 IPv6 スタティック ルートを定義します。

ipv6 route
2001:DB8::/32 2001:0BD8:3000:1
 

このスタティック ルートは、自己再帰型であるため、IPv6 ルーティング テーブルには挿入されません。スタティック ルートのネクストホップ 2001:DB8:3000:1 は、自身が再帰ルートである(つまり、ネクストホップだけを指定する)BGP ルート 2001:DB8:3000:0/16 を介して解決されます。BGP ルートのネクストホップ 2001:DB8::0104 は、スタティック ルートを介して解決されます。したがって、スタティック ルートは、スタティック ルート自身のネクストホップを解決するために使用されることになります。

一般に、自己再帰型スタティック ルートの手動設定は禁止されていませんが、有用ではありません。ただし、IPv6 ルーティング テーブルに挿入された再帰スタティック ルートが、ダイナミック ルーティング プロトコルを介して学習された、ネットワークでの何らかの一時的変更の結果として自己再帰になる場合があります。このような状況が発生すると、スタティック ルートが自己再帰になった事実が検出され、そのスタティック ルートは IPv6 ルーティング テーブルから削除されます(設定からは削除されません)。以降のネットワーク変更によって、スタティック ルートが自己再帰でなくなる場合があります。この場合、そのスタティック ルートは IPv6 ルーティング テーブルに再挿入されます。


) Cisco IOS Release 12.2(15)T 以降のリリースでは、IPv6 再帰スタティック ルートが 1 分おきにチェックされます。したがって、再帰スタティック ルートは、そのネクストホップが有効になったあと、ルーティング テーブルに挿入されるまで最大 1 分かかる場合があります。同様に、ルートのネクストホップが無効になったあと、ルーティング テーブルからそのルートが削除されるまでに 1 分ほどかかる場合があります。


完全指定のスタティック ルート

全指定のスタティック ルートでは、出力インターフェイスとネクストホップの両方が指定されています。この形式のスタティック ルートは、出力インターフェイスがマルチアクセス インターフェイスであり、ネクストホップを明示的に識別する必要がある場合に使用されます。ネクストホップは、指定した出力インターフェイスに直接接続されている必要があります。次の例では、完全指定のスタティック ルートの定義を示します。

ipv6 route 2001:DB8:/32 ethernet1/0 2001:DB8:3000:1
 

完全指定のルートが有効である(つまり、IPv6 ルーティング テーブルに挿入される候補である)のは、指定した IPv6 インターフェイスが IPv6 対応であり、かつアップ状態となっている場合です。

フローティング スタティック ルート

フローティング スタティック ルートは、設定されたルーティング プロトコルを介して学習されたダイナミック ルートのバックアップに使用されるスタティック ルートです。フローティング スタティック ルートは、バックアップしているルーティング プロトコルよりも高い管理ディスタンスを使用して設定されます。このため、ルーティング プロトコルを介して学習されたダイナミック ルートは、フローティング スタティック ルートよりも常に優先して使用されます。ルーティング プロトコルを介して学習されたダイナミック ルートが失われると、フローティング スタティック ルートが代わりに使用されます。次に、フローティング スタティック ルートを定義する例を示します。

ipv6 route 2001:DB8:/32 ethernet1/0 2001:DB8:3000:1 210
 

3 つのタイプの IPv6 スタティック ルートのいずれも、フローティング スタティック ルートとして使用できます。フローティング スタティック ルートは、ダイナミック ルーティング プロトコルよりも大きい管理ディスタンスを使用して設定する必要があります。これは、小さい管理ディスタンスが設定されたルートの方が優先されるためです。


) デフォルトで、スタティック ルートはダイナミック ルートよりも小さい管理ディスタンスを持っているため、スタティック ルートは、ダイナミック ルートよりも優先して使用されます。


IPv6 向けスタティック ルートの実装方法

「スタティック IPv6 ルートの設定」

「デフォルトの IPv6 スタティック ルートを使用するよう再帰 IPv6 スタティック ルートを設定」

「フローティング スタティック IPv6 ルートの設定」

「スタティック IPv6 ルートの設定と動作の確認」

スタティック IPv6 ルートの設定

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. ipv6 route ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ i pv6-address ]} [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ tag tag ]

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

必要に応じてパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ipv6 route ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ ipv6-address ]} [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ tag tag ]

 

Router(config)# ipv6 route ::/0 serial 2/0

スタティック IPv6 ルートを設定します。

デフォルトのスタティック IPv6 ルートは、シリアル インターフェイス上で設定されます。

この表の直後の構文例で、スタティック ルートを設定するための ipv6 route コマンドの特別な使用法を参照してください。

デフォルトの IPv6 スタティック ルートを使用するよう再帰 IPv6 スタティック ルートを設定

デフォルトでは、再帰 IPv6 スタティック ルートは、デフォルト ルート(::/0)を使用して解決されません。従来の動作に戻して、デフォルト ルートを使用して解決できるようにするには、次の作業を実行します。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. ipv6 route static resolve default

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ipv6 route static resolve default

 

Router(config)# ipv6 route static resolve default

デフォルトの IPv6 スタティック ルートを使用して再帰 IPv6 スタティック ルートを解決できるようにします。

フローティング スタティック IPv6 ルートの設定

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. ipv6 route ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ i pv6-address ]} [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ tag tag ]

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

必要に応じてパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ipv6 route ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ ipv6-address ]} [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ tag tag ]

 

Router(config)# ipv6 route 2001:DB8::/32 serial 2/0 201

スタティック IPv6 ルートを設定します。

この例では、フローティング スタティック IPv6 ルートが設定されます。管理ディスタンス 200 が設定されています。

デフォルトの管理ディスタンスは、次のとおりです。

接続されているインターフェイス:0

スタティック ルート:1

Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)サマリー ルート:5

external Border Gateway Protocol(eBGP; 外部ボーダー ゲートウェイ プロトコル):20

内部 Enhanced IGRP:90

IGRP:100

Open Shortest Path First:110

Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS):115

Routing Information Protocol(RIP; ルーティング情報プロトコル):120

Exterior Gateway Protocol(EGP; 外部ゲートウェイ プロトコル):140

EIGRP 外部ルート:170

内部 BGP:200

不明:255

スタティック IPv6 ルートの設定と動作の確認

手順の概要

1. enable

2. show ipv6 static [ ipv6-address | ipv6-prefix / prefix-length ][ interface interface-type interface-number ] [ recursive ] [ detail ]

または

show ipv6 route [ ipv6-address | ipv6-prefix / prefix-length | protocol | interface-type interface-number ]

3. debug ipv6 routing

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

必要に応じてパスワードを入力します。

ステップ 2

show ipv6 static [ ipv6-address | ipv6-prefix / prefix-length ][ interface interface-type interface-number ] [ recursive ] [ detail ]

 

または

show ipv6 route [ ipv6-address | ipv6-prefix / prefix-length | protocol | interface-type interface-number ]

 

Router# show ipv6 static

 

または

 

Router# show ipv6 route static

IPv6 ルーティング テーブルの現在の内容を表示します。

これらの例は、IPv6 スタティック ルートを表示する 2 つの方法を示しています。

ステップ 3

debug ipv6 routing

 

Router# debug ipv6 routing

IPv6 ルーティング テーブルの更新およびルート キャッシュの更新に関するデバッグ メッセージを表示します。

「ipv6 route コマンドの出力例」

「コマンド構文でオプションが指定されていない場合の show ipv6 static コマンドの出力例」

「IPv6 アドレスおよびプレフィクス コマンドを含む show ipv6 static コマンドの出力例」

「show ipv6 static interface コマンドの出力例」

「show ipv6 static recursive コマンドの出力例」

「show ipv6 static detail コマンドの出力例」

「show ipv6 route コマンドの出力例」

「debug ipv6 routing コマンドの出力例」

ipv6 route コマンドの出力例

次に、ポイントツーポイント インターフェイスを介して直接接続されているスタティック ルートを設定する例を示します。

Router(config)# ipv6 route 2001:DB8::/32 serial 0
 

次に、ブロードキャスト インターフェイスで直接接続されているスタティック ルートを設定する例を示します。

Router(config)# ipv6 route 2001:DB8::1/32 ethernet1/0
 

次に、ブロードキャスト インターフェイス上の完全指定のスタティック ルートを設定する例を示します。

Router(config)# ipv6 route 2001:DB8::1/32 ethernet1/0 fe80::1
 

次の例では、出力インターフェイスの自動的な取得元となる、指定のネクストホップ アドレスにスタティック ルートが設定されています。

Router(config)# ipv6 route 2001:DB8::/32 2001:DB8:2002:1>>

コマンド構文でオプションが指定されていない場合の show ipv6 static コマンドの出力例

このコマンドでオプションが指定されていない場合、IPv6 ルーティング テーブルにインストールされているルートは、次の例で示すように、アスタリスクでマーク付けされます。

Router# show ipv6 static
 
IPv6 Static routes
Code: * - installed in RIB
* 2001:DB8:3000:0/16, interface Ethernet1/0, distance 1
* 2001:DB8:4000:0/16, via nexthop 2001:DB8:1:1, distance 1
2001:DB8:5000:0/16, interface Ethernet3/0, distance 1
* 2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:4000:1, distance 1
2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:9999:1, distance 1
* 2001:DB8:5555:0/16, interface Ethernet2/0, distance 1
* 2001:DB8:6000:0/16, via nexthop 2001:DB8:2007:1, interface Ethernet1/0, distance 1

IPv6 アドレスおよびプレフィクス コマンドを含む show ipv6 static コマンドの出力例

ipv6-address または ipv6-prefix / prefix-length 引数が指定されている場合、そのアドレスまたはネットワークのスタティック ルートに関する情報だけが表示されます。次に、IPv6 プレフィクス 2001:DB8:200::/35 を指定して入力した show ipv6 static コマンドの出力例を示します。

Router# show ipv6 static 2001:DB8:5555:0/16
 
IPv6 Static routes
Code: * - installed in RIB
* 2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:4000:1, distance 1
2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:9999:1, distance 2
* 2001:DB8:5555:0/16, interface Ethernet2/0, distance 1

show ipv6 static interface コマンドの出力例

インターフェイスが指定されている場合、指定されたインターフェイスを発信インターフェイスとして使用するスタティック ルートだけが表示されます。 interface キーワードは、 show ipv6 static コマンドで指定した IPv6 アドレスおよびプレフィクスを含めて使用することも、含めずに使用することもできます。

Router# show ipv6 static interface ethernet3/0
 
IPv6 Static routes
Code: * - installed in RIB

show ipv6 static recursive コマンドの出力例

recursive キーワードが show ipv6 static コマンドで指定されている場合、再帰スタティック ルートだけが表示されます。 recursive キーワードは、 interface キーワードと相互排他的ですが、コマンド構文に含まれる IPv6 プレフィクス付きでも IPv6 プレフィクスなしでも使用できます。

Router# show ipv6 static recursive
 
IPv6 Static routes
Code: * - installed in RIB
* 2001:DB8:4000:0/16, via nexthop 2001:DB8:1:1, distance 1
* 2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:4000:1, distance 2
2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:9999:1, distance 3

show ipv6 static detail コマンドの出力例

detail キーワードが指定されている場合、次の追加情報も表示されます。

有効な再帰ルートの場合は、出力パス セットおよび最大解決深度

無効な再帰ルートの場合は、ルートが有効でない理由

無効なダイレクト ルートまたは完全指定のルートの場合は、ルートが有効でない理由

Router# show ipv6 static detail
 
IPv6 Static routes
Code: * - installed in RIB
* 2001:DB8:3000:0/16, interface Ethernet1/0, distance 1
* 2001:DB8:4000:0/16, via nexthop 2001:DB8:2001:1, distance 1
Resolves to 1 paths (max depth 1)
via Ethernet1/0
2001:DB8:5000:0/16, interface Ethernet3/0, distance 1
Interface is down
* 2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:4000:1, distance 1
Resolves to 1 paths (max depth 2)
via Ethernet1/0
2001:DB8:5555:0/16, via nexthop 2001:DB8:9999:1, distance 1
Route does not fully resolve
* 2001:DB8:5555:0/16, interface Ethernet2/0, distance 1
* 2001:DB8:6000:0/16, via nexthop 2001:DB8:2007:1, interface Ethernet1/0, distance 1

show ipv6 route コマンドの出力例

次の例では、 show ipv6 route コマンドを使用して、ポイントツーポイント インターフェイスを介したスタティック ルートの設定を確認しています。

Router# show ipv6 route
 
IPv6 Routing Table - 9 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
S 2001:DB8::/32 [1/0]
via ::, Serial2/0
 

次の例では、 show ipv6 route コマンドを使用して、マルチアクセス インターフェイス上のスタティック ルートの設定を確認しています。IPv6 リンクローカル アドレス(FE80::1)が、ネクストホップ ルータです。

Router# show ipv6 route
 
IPv6 Routing Table - 11 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
S 2001:DB8::/32 [1/0]
via FE80::1, Ethernet0/0
 

IPv6 ルーティング テーブル内のすべてのスタティック ルートを表示するには、次のように、protocol 引数の値として static を指定して show ipv6 route static コマンドを使用します。

Router# show ipv6 route static
 
IPv6 Routing Table - 330 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea
S 2001:DB8::/32 [1/0]
via ::, Tunnel0
S 3FFE:C00:8011::/48 [1/0]
via ::, Null0
S ::/0 [254/0]
via 2001:DB8:2002:806B, Null

debug ipv6 routing コマンドの出力例

次の例では、 debug ipv6 routing コマンドを使用して、IPv6 RIP ルートが削除された場合の、IPv6 ルーティング テーブルへのフローティング スタティック ルートのインストールを確認します。フローティング スタティック IPv6 ルートは、以前は管理ディスタンス値 130 を使用して設定されていました。RIP ルートはデフォルトで 120 の管理ディスタンスを持つため、バックアップ ルートは、フローティング スタティック ルートとして追加されており、RIP ルートが優先されるルートになります。RIP ルートが削除されると、フローティング スタティック ルートが IPv6 ルーティング テーブルにインストールされます。

Router# debug ipv6 routing
 
*Oct 10 18:28:00.847: IPv6RT0: rip two, Delete 2001:DB8::/32 from table
*Oct 10 18:28:00.847: IPv6RT0: static, Backup call for 2001:DB8::/32
*Oct 10 18:28:00.847: IPv6RT0: static, Add 2001:DB8::/32 to table
*Oct 10 18:28:00.847: IPv6RT0: static, Adding next-hop :: over Serial2/0 for 2001:DB8::/32, [130/0]

IPv6 向けスタティック ルートの実装の設定例

スタティック ルートは、さまざまな目的に使用できます。一般的な使用方法は、次のとおりです。

手動集約

トラフィック廃棄

デフォルトの固定ルート

バックアップ ルート

多くの場合、Cisco IOS ソフトウェアには、同一の目的を果たすための代替メカニズムが用意されています。スタティック ルートを使用するか、またはいずれかの代替メカニズムを使用するかは、ローカルの状況によって決まります。

「例:手動集約の設定」

「例:トラフィック廃棄の設定」

「例:デフォルトの固定ルートの設定」

「デフォルトの IPv6 スタティック ルートを使用するよう再帰 IPv6 スタティック ルートを設定」

例:手動集約の設定

次に、RIP にアドバタイズされるローカル インターフェイス プレフィクスを集約するために使用するスタティック ルートの例を示します。スタティック ルートは、廃棄ルートとしても機能し、より具体的なインターフェイス プレフィクスの対象とならない 2001:DB8:1::/48 宛先に対する、ルータが受信したパケットを廃棄します。

Router> enable
Router# configure terminal
 
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
 
Router(config)# interface ethernet0/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:2:1234/64
Router(config-if)# exit
Router(config)#
Router(config)# interface ethernet1/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:3:1234/64
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# interface ethernet2/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:4:1234/64
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# interface ethernet3/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8::1234/64
Router(config-if)# ipv6 rip one enable
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# ipv6 router rip one
Router(config-rtr)# redistribute static
Router(config-rtr)# exit
 
Router(config)# ipv6 route 2001:DB8:1:1/48 null0
Router(config)# end
 
00:01:30: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
 
Router# show ipv6 route static
 
IPv6 Routing Table - 3 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea, IS - ISIS summary
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
ON1 - OSPF NSSA ext 1, ON2 - OSPF NSSA ext 2
S 2001:DB8:1::/48 [1/0]
via ::, Null0

例:トラフィック廃棄の設定

インターフェイス null0 をポイントするようにスタティック ルートを設定することで、特定のプレフィクスへのトラフィックを廃棄できます。たとえば、プレフィクス 2001:DB8:42:1/64 へのすべてのトラフィックを廃棄する必要がある場合は、次のスタティック ルートが定義されます。

Router> enable
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
 
Router(config)# ipv6 route 2001:DB8:42:1::/64 null0
Router(config)# end

例:デフォルトの固定ルートの設定

デフォルトのスタティック ルートは、多くの場合、単純なルータ トポロジで使用されます。次の例では、ルータは、イーサネット 0/0 を介してそのローカル サイトに接続され、Serial2/0 と Serial3/0 を介して主要な企業メッセージに接続されます。非ローカル トラフィックはすべて、2 つのシリアル インターフェイスを介してルーティングされます。

Router(config)# interface ethernet0/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:17:1234/64
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# interface Serial2/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:1:1234/64
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# interface Serial3/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:2:124/64
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# ipv6 route ::/0 Serial2/0
Router(config)# ipv6 route ::/0 Serial3/0
Router(config)# end
Router#
 
00:06:30: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
Router# show ipv6 route static
 
IPv6 Routing Table - 7 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea, IS - ISIS summary
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
ON1 - OSPF NSSA ext 1, ON2 - OSPF NSSA ext 2
S ::/0 [1/0]
via ::, Serial2/0
via ::, Serial3/0

例:フローティング スタティック ルートの設定

多くの場合、フローティング スタティック ルートは、接続の問題が発生した場合にバックアップ パスを提供するために使用されます。次の例では、ルータは、Serial2/0 を介してネットワーク コアに接続されており、IS-IS を介してルート 2001:DB8:1:1/32 を学習します。Serial2/0 インターフェイスに障害が発生するか、またはルート 2001:DB8:1:1/32 が IS-IS を介して学習されなくなった(ネットワークのいずれかの箇所で接続が失われていることを示します)場合、トラフィックはバックアップ ISDN インターフェイスを介してルーティングされます。

Router> enable
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
 
Router(config)# interface ethernet0/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:17:1234/64
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# interface Serial2/0
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:1:1234/64
Router(config-if)# ipv6 router isis
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# router isis
Router(config-router)# net 42.0000.0000.0000.0001.00
Router(config-router)# exit
 
Router(config)# interface BRI1/0
Router(config-if)# encapsulation ppp
Router(config-if)# ipv6 enable
Router(config-if)# isdn switch-type basic-net3
Router(config-if)# ppp authentication chap optional
Router(config-if)# ppp multilink
Router(config-if)# exit
 
Router(config)# dialer-list 1 protocol ipv6 permit
Router(config)# ipv6 route 2001:DB8:1::/32 BRI1/0 200
Router(config)# end
Router#
00:03:07: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
2001:DB8:5000:)/16, interface Ethernet3/0, distance 1

関連情報

ルーティング プロトコルを実装する場合は、「 Implementing RIP for IPv6 」、「 Implementing IS-IS for IPv6 」、「 Implementing OSPF for IPv6 」、または「 Implementing Multiprotocol BGP for IPv6 」の章を参照してください。

その他の関連資料

関連資料

関連項目
参照先

IP スタティック ルートの設定

Cisco IOS IP Routing Protocols Configuration Guide』の「 Protocol-Independent Routing

IP スタティック ルート コマンド:complete コマンドの構文、コマンド モード、デフォルト、使用上の注意事項、例

『Cisco IOS IP Routing Protocols Command Reference』

IPv6 のサポート機能リスト

Cisco IOS IPv6 Configuration Guide 』の「 Start Here: Cisco IOS Software Release Specifics for IPv6 Features

IPv6 コマンド:コマンド構文、コマンド モード、デフォルト、使用上のガイドライン、および例

『Cisco IOS IPv6 Command Reference』

規格

規格
タイトル

この機能によってサポートされる新しい規格または変更された規格はありません。またこの機能による既存規格のサポートに変更はありません。

--

MIB

MIB
MIB リンク

なし

選択したプラットフォーム、Cisco ソフトウェア リリース、および機能セットの MIB の場所を検索しダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。

http://www.cisco.com/go/mibs

RFC

RFC
タイトル

この機能によってサポートされる新しい RFC または変更された RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。

--

シスコのテクニカル サポート

説明
リンク

右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。これらのリソースは、ソフトウェアをインストールして設定したり、シスコの製品やテクノロジーに関する技術的問題を解決したりするために使用してください。この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html

IPv6 向けスタティック ルートの実装の機能情報

表 1 に、この章に記載されている機能および具体的な設定情報へのリンクを示します。

プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator により、どのソフトウェア イメージが特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームをサポートするか調べることができます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。


表 1には、一連のソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入されたソフトウェア リリースだけが記載されています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。


 

表 1 IPv6 向けスタティック ルートの実装の機能情報

機能名
リリース
機能情報

IPv6 ルーティング:スタティック ルーティング

12.0(22)S 12.2(14)S 12.2(28)SB 12.2(25)SG 12.2(33)SRA
12.2(17a)SX1
12.2(2)T
12.3
12.3(2)T
12.4
12.4(2)T
15.0(1)S

スタティック ルートは、手動で設定され、2 つのネットワーク デバイス間の明示パスを定義します。

このマニュアルでは、この機能について説明しています。