Cisco IOS サービス品質(QoS)ソリューション コ ンフィギュレーション ガイド
ポリシング機能拡張 - 複数のアクション
ポリシング機能拡張 - 複数のアクション
発行日;2012/02/04 | 英語版ドキュメント(2011/03/21 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 8MB) | フィードバック

目次

ポリシング機能拡張 - 複数のアクション

機能の概要

利点

制約事項

関連機能およびテクノロジー

関連資料

サポートされているプラットフォーム

サポートされている規格、MIB、および RFC

前提条件

設定作業

複数のポリシング機能アクションの設定

複数のポリシング機能アクション設定の確認

トラブルシューティングのヒント

複数のポリシング機能アクションのモニタリングと保守

設定例

2 つのレートを使用したポリシング機能での複数のアクション:例

複数のポリシング機能アクション設定の確認:例

コマンド リファレンス

ポリシング機能拡張 - 複数のアクション

機能の履歴

リリース
変更点

12.2(8)T

この機能が追加されました。

このマニュアルでは、Cisco IOS Release 12.2(8)T のポリシング機能拡張 - 複数のアクション機能について説明します。次の項で構成されています。

「機能の概要」

「サポートされているプラットフォーム」

「サポートされている規格、MIB、および RFC」

「前提条件」

「設定作業」

「複数のポリシング機能アクションのモニタリングと保守」

「設定例」

「コマンド リファレンス」

機能の概要

これは、Cisco IOS トラフィック ポリシング機能(シングルレート ポリシング機能)および 2 つのレートを使用したポリシング機能を拡張する機能です。トラフィック ポリシング機能と 2 つのレートを使用したポリシング機能は、インターフェイス上で送受信されるトラフィックの最大レートを制御できるトラフィック ポリシング メカニズムです。これらのトラフィック ポリシング メカニズムは、指定されたレートに準拠、超過、または違反しているとしてパケットにマーク付けします。パケットにマーク付けされると、そのマーキングに基づいて実行するアクションを指定できます。

トラフィック ポリシング機能と 2 つのレートを使用したポリシング機能を使用して、準拠処理、超過処理、違反処理を 1 つずつ指定できます。新しいポリシング機能拡張 - 複数のアクション機能を使用すると、マーク付けされたパケットに対して複数の準拠処理、超過処理、違反処理を実行できます。

複数のアクションを指定するには、 police コマンドの action 引数を使用します。実行できるアクションを、 表 1 に示します。

 

表 1 police コマンドの Action 引数

指定された処理
結果

drop

パケットをドロップします。

set-clp-transmit

ATM セルに ATM Cell Loss Priority(CLP; セル損失率優先度)ビットとして 0 ~ 1 の値を設定し、パケットを送信します。

set-dscp-transmit new-dscp

IP Differentiated Services Code Point(DSCP)の値を設定し、ATM CLP ビットを 1 に設定した状態でパケットを送信します。

set-frde-transmit

フレームリレー フレームにフレームリレー Discard Eligibility(DE; 廃棄特性)ビットとして 0 ~ 1 の値を設定し、パケットを送信します。

set-mpls-exp-transmit

Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)Experimental(EXP)ビットとして 0 ~ 7 の値を設定し、パケットを送信します。

set-prec-transmit new-prec

IP Precedence レベルを設定し、パケットを送信します。

set-qos-transmit new-qos

Quality of Service(QoS)グループの値を設定し、パケットを送信します。

transmit

パケットを送信します。

police コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference 』を参照してください。

トラフィック ポリシングの詳細については、『 Policing and Shaping Overview 』モジュールを参照してください。2 つのレートを使用したポリシング機能の詳細については、『 Two-Rate Policer 』モジュールを参照してください。

利点

この機能を使用する前に、パケットの送信に加えて、パケットに 1 つ だけマーキング アクションを指定できます。必要に応じてパケットに 複数の マーキング アクションを指定できるようにして、この機能の柔軟性を高めることができます。たとえば、パケットが TCP/IP 環境とフレームリレー環境の両方で送信されることがわかっている場合、超過パケットまたは違反パケットの DSCP 値を変更し、フレームリレー Discard Eligibility(DE; 廃棄特性)ビットを 0 ~ 1 の値に設定して優先度が低いことを示すことができます。

制約事項

Cisco 7500 シリーズ ルータでは、トラフィック ポリシングを使用して監視できるのは Cisco Express Forwarding(CEF; シスコ エクスプレス フォワーディング)と および Distributed CEF(dCEF; 分散 CEF)スイッチング パスだけです。2 つのレートを使用したポリシング機能を使用するには、パケットを受信するインターフェイスとパケットを送信するインターフェイスの両方に CEF または dCEF を設定しておく必要があります。

Cisco 7500 シリーズ ルータでは、トラフィック ポリシングはルータから送信、またはルータ宛てに送信されるパケットには適用できません。

複数のポリシング機能アクションを設定できるのは、インターフェイス、サブインターフェイス、フレームリレー Data-Link Connection Identifier(DLCI; データリンク接続識別子)、ATM Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)だけです。

この機能を使用すると、一度に最大 4 つのアクションを指定できます。

複数のポリシング機能アクションは、次のインターフェイスではサポートされていません。

Fast EtherChannel

PRI

CEF または dCEF をサポートしていない Cisco 7500 シリーズ ルータ上のインターフェイス

関連機能およびテクノロジー

Modular Quality of Service(QoS)Command-Line interface(CLI)(モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス)

クラスベース重み付け均等化キューイング(CBWFQ)

クラスベース パケット マーキング

トラフィック ポリシング

2 つのレートを使用したポリシング

関連資料

Applying QoS Features Using the MQC 』モジュール

Configuring Weighted Fair Queueing 』モジュール

Marking Network Traffic 』モジュール

Policing and Shaping Overview 』モジュール

Traffic Policing 』モジュール

Two-Rate Policer 』モジュール

Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference

RFC 2697、『 A Single Rate Three Color Marker

RFC 2698、『 A Two Rate Three Color Marker

サポートされているプラットフォーム

Cisco 1700 シリーズ

Cisco 2600 シリーズ

Cisco 3620

Cisco 3640

Cisco 3660

Cisco 7100 シリーズ

Cisco 7200 シリーズ

Cisco 7500 シリーズ(VIP ベースのプラットフォームのみ)

Cisco MC3810


) この機能と一緒に set-clp-transmit 処理を使用できるようにするには、Enhanced ATM Port Adapter(PA-A3)が必要です。つまり、set-clp-transmit 処理は PA-A3 アダプタをサポートしていないプラットフォーム(Cisco 2600 シリーズ ルータおよび Cisco 3640 ルータなど)ではサポートされていません。詳細については、ご使用のルータのマニュアルを参照してください。


Cisco Feature Navigator を使用したプラットフォーム サポートの特定

Cisco IOS ソフトウェアは、特定のプラットフォームがサポートされている機能セットにパッケージングされています。この機能のプラットフォーム サポートに関連した更新情報を取得するには、Cisco Feature Navigator にアクセスします。新しいプラットフォーム サポートが機能に追加されると、Cisco Feature Navigator によって、サポートされているプラットフォームのリストが自動的に更新されます。

Cisco Feature Navigator は Web ベースのツールであり、特定の機能セットがサポートされている Cisco IOS ソフトウェア イメージ、および、特定の Cisco IOS イメージ内でサポートされている機能を素早く特定できます。機能またはリリースごとに検索できます。リリース セクションでは、各リリースを横に並べて比較し、各ソフトウェア リリースに固有の機能と共通機能の両方を表示できます。

Cisco Feature Navigator にアクセスするには、Cisco.com のアカウントが必要です。アカウント情報を忘れたり、紛失したりした場合は、空の E メールを cco-locksmith@cisco.com に送信してください。自動チェックによって、E メール アドレスが Cisco.com に登録されているかどうかが確認されます。チェックが正常に終了したら、ランダムな新しいパスワードとともにアカウントの詳細が E メールで届きます。資格のあるユーザは、 http://www.cisco.com/register にある指示に従って、Cisco.com 上にアカウントを作成できます。

Cisco Feature Navigator は定期的に更新されています(Cisco IOS ソフトウェアの主要なリリース時およびテクノロジー リリース時)。最新情報については、次の URL から Cisco Feature Navigator ホームページにアクセスしてください。

http://www.cisco.com/go/fn

サポートされている規格、MIB、および RFC

規格

この機能によってサポートされる新しい規格や変更された規格はありません。

MIB

CISCO-CLASS-BASED-QOS-MIB

CISCO-CLASS-BASED-QOS-CAPABILITY-MIB

プラットフォームおよび Cisco IOS リリースによりサポートされている MIB のリストを入手し、MIB モジュールをダウンロードするには、Cisco.com の次の Cisco MIB Web サイトの URL にアクセスしてください。

http://www.cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml

RFC

RFC 2697、『 A Single Rate Three Color Marker

RFC 2698、『 A Two Rate Three Color Marker

前提条件

ポリシング機能拡張 - 複数のアクション機能を設定する前に、次の章を読んで理解しておく必要があります。

Policing and Shaping Overview 』モジュール

Traffic Policing 』モジュール

Two-Rate Policer 』モジュール

Cisco 7500 シリーズ ルータで、ポリシング機能拡張 - 複数のアクション機能を使用するには、事前に、インターフェイスで CEF または dCEF を設定しておく必要があります。CEF または dCEF のその他の情報については、『 Cisco Express Forwarding Overview 』モジュールを参照してください。

ポリシング機能拡張 - 複数のアクション機能を設定するには、トラフィック クラスとサービス ポリシーを 1 つずつ作成し、作成したサービス ポリシーを指定のインターフェイスにアタッチする必要があります。これらの作業は、MQC を使用して行います。MQC の詳細については、『 Applying QoS Features Using the MQC 』モジュールを参照してください。

設定作業

ポリシング機能拡張 - 複数のアクション機能の設定作業については、次の項を参照してください。一覧内の各作業は、必須と任意に分けています。

「複数のポリシング機能アクションの設定」(必須)

「複数のポリシング機能アクション設定の確認」(任意)

複数のポリシング機能アクションの設定

複数のポリシング機能アクションを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# policy-map policy-map-name

ポリシー マップを作成します。ポリシー マップ コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

Router(config-pmap)# class class-default

サービス ポリシーにデフォルトのトラフィック クラスを指定します。ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

Router(config-pmap-c)# police { cir cir } [ bc conform-burst ] { pir pir } [ be peak-burst ] [ conform-action action [ exceed-action action [ violate-action action ]]]

トラフィック ポリシングを設定し、指定のレートに準拠、超過、または違反としてマーク付けされたパケットに適用する複数のアクションを指定します。1 つのアクションにつき 1 行を使用して、アクションを指定します。ポリシー マップ クラス ポリス コンフィギュレーション モードを開始します。

複数のポリシング機能アクション設定の確認

インターフェイスに設定されている複数のポリシング機能アクションを確認するには、EXEC モードまたは特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router# show policy-map interface

インターフェイスに適用されているすべての入力および出力ポリシーの統計情報と設定を表示します。

トラブルシューティングのヒント

インターフェイス タイプをチェックします。インターフェイスが、このマニュアルの「 制約事項 」にサポートされていないインターフェイスとして記載されていないことを確認してください。

Cisco 7500 シリーズ ルータの入力トラフィック ポリシングでは、トラフィック ポリシングが設定されるインターフェイスで、CEF または dCEF がイネーブルにされていることを確認します。

Cisco 7500 シリーズ ルータの出力トラフィック ポリシングでは、着信トラフィックが CEF スイッチドまたは dCEF スイッチドであることを確認します。CEF または dCEF スイッチングがイネーブルにされていないと、スイッチング パスでトラフィック ポリシングを使用できません。

複数のポリシング機能アクションのモニタリングと保守

複数のポリシング機能アクションを監視して保守するには、必要に応じて EXEC モードまたは特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router# show policy-map

設定されたすべてのポリシー マップを表示します。

Router# show policy-map policy-map-name

ユーザ指定ポリシー マップを表示します。

Router# show policy-map interface

インターフェイスに適用されたすべての入力および出力ポリシーの統計情報および設定ションを表示します。

設定例

ここでは、次の設定例について説明します。

「2 つのレートを使用したポリシング機能での複数のアクション:例」

「複数のポリシング機能アクション設定の確認:例」

2 つのレートを使用したポリシング機能での複数のアクション:例

次に、ポリシー マップ「police」がインターフェイスから発信するトラフィックのポリシングを行うときに 2 つのレートを使用したポリシング機能を使用するように設定する例を示します。Committed Information Rate(CIR; 認定情報レート)と Peak Information Rate(PIR; 最大情報レート)の 2 つのレートが、それぞれ 1 Mbps と 2 Mbps に指定されています。

Router(config)# policy-map police
Router(config-pmap)# class class-default
Router(config-pmap-c)# police cir 1000000 pir 2000000
Router(config-pmap-c-police)# conform-action transmit
Router(config-pmap-c-police)# exceed-action set-prec-transmit 4
Router(config-pmap-c-police)# exceed-action set-frde
Router(config-pmap-c-police)# violate-action set-prec-transmit 2
Router(config-pmap-c-police)# violate-action set-frde-transmit
Router(config-pmap-c-police)# end
 

ポリシー マップ「police」に関連付けられたパケットでは、次のアクションが実行されます。

これらのレートに準拠するとしてマーク付けされたすべてのパケット(CIR に準拠するパケット)は、変更されずに送信されます。

これらのレートに超過するとしてマーク付けされたすべてのパケット(CIR を超えて PIR は超えないパケット)は、IP Precedence レベルに 4 が割り当てられ、DE ビットが 1 に設定されて送信されます。

これらのレートに違反するとしてマーク付けされたすべてのパケット(PIR を超えるパケット)は、IP Precedence レベルに 2 が割り当てられ、DE ビットが 1 に設定されて送信されます。

複数のポリシング機能アクション設定の確認:例

次の出力例は、 show policy-map コマンドを使用してポリシー マップ「police」の設定を表示する方法を示します。このサービス ポリシーでは、指定の CIR レートを超過するとしてマーク付けされたパケットに対する複数のアクションが設定されています。これらのパケットは、IP Precedence レベルに 4 が割り当てられ、DE ビットが 1 に設定されてから、パケットが送信されます。指定の PIR レートを超過するとしてマーク付けされたパケットに対しても、複数のアクションが設定されています。これらのパケットは、IP Precedence レベルに 2 が割り当てられ、DE ビットが 1 に設定されてから、パケットが送信されます。

Router# show policy-map police
 
Policy Map police
Class class-default
police cir 1000000 bc 31250 pir 2000000 be 31250
conform-action transmit
exceed-action set-prec-transmit 4
exceed-action set-frde-transmit
violate-action set-prec-transmit 2
violate-action set-frde-transmit
 

コマンド リファレンス

次のコマンドは、このモジュールで説明した機能で導入または修正されたものです。これらのコマンドの詳細については、 http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/qos/command/reference/qos_book.html にある『 Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference 』を参照してください。すべての Cisco IOS コマンドの詳細については、 http://tools.cisco.com/Support/CLILookup にある Command Lookup Tool を使用するか、Cisco IOS マスター コマンド リストを参照してください。

police

show policy-map

show policy-map interface