Cisco IOS サービス品質(QoS)ソリューション コ ンフィギュレーション ガイド
ポリシングとシェーピングの概要
ポリシングとシェーピングの概要
発行日;2012/02/03 | 英語版ドキュメント(2011/03/21 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 8MB) | フィードバック

目次

ポリシングとシェーピングの概要

トークン バケットとは

CAR を使用したポリシング

機能のしくみ

マッチング基準

レート制限

準拠(Conform)および超過(Exceed)アクション

複数のレート ポリシー

制約事項

トラフィック ポリシング

利点

レート制限による帯域幅管理

IP Precedence、QoS グループ、および DSCP 値の設定によるパケット マーキング

制約事項

前提条件

トラフィック シェーピング(パケット フローの規制)

ポリシングとシェーピングの概要

Cisco IOS QoS では、ポリシングとシェーピングという 2 種類のトラフィック規制メカニズムが提供されています。

Committed Access Rate(CAR; 専用アクセス レート)のレート制限機能およびトラフィック ポリシング機能で、トラフィックをポリシングする機能が提供されます。Generic Traffic Shaping(GTS; ジェネリック トラフィック シェーピング)、クラスベース トラフィック シェーピング、Distributed Traffic Shaping(DTS; 分散トラフィック シェーピング)、および Frame Relay Traffic Shaping(FRTS; フレームリレー トラフィック シェーピング)で、トラフィックをシェーピングする機能が提供されます。

プラットフォームのサポートと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

これらの機能をネットワーク全体で展開することによって、パケットまたはデータ ソースを規定された契約に確実に準拠させ、パケットをレンダリングする QoS を決定することができます。ポリシングとシェーピングのメカニズムは、準拠とサービスを確実に行うため、いずれもパケットの分類によって示されるトラフィック記述子をパケットに使用します (トラフィック記述子の説明については、『 Classification Overview 』を参照してください)。

ポリサーとシェーパーは、通常、トラフィック記述子の違反を同一の方法で識別します。ただし、通常、違反に対処する方法が異なります。たとえば、

ポリサーは、通常トラフィックをドロップします (たとえば、CAR レート制限ポリサーは、パケットをドロップするか、IP precedence を書き換え、パケット ヘッダーでサービス ビットのタイプをリセットします)。

シェーパーは、通常、バッファ、またはキューイング メカニズムを使用し、過剰なトラフィックを遅延してパケットを保持し、データ レートが予想より高い場合にフローをシェーピングします (たとえば、GTS とクラスベース トラフィック シェーピングは、均等化キューを使用してフローをシェーピングするためにパケットを遅延し、DTS と FRTS は、設定により、同じ目的にプライオリティ キュー、カスタム キュー、または FIFO キューを使用します)。

トラフィック シェーピングとトラフィック ポリシングは連携して機能します。たとえば、優れたトラフィック シェーピング スキームを使用すると、ネットワーク内のノードは動作の不正なフローを簡単に検出できます。このアクティビティは、フローのトラフィックのポリシングと呼ばれる場合もあります。

この章では、Cisco IOS QoS トラフィック ポリシングおよびシェーピングのメカニズムについて簡単に説明します。ポリシングとシェーピングは、すべてトークン バケット メカニズムを使用するため、この章ではまずトークン バケットがどう機能するかについて説明します。この章で説明する内容は、次のとおりです。

トークン バケットとは

CAR を使用したポリシング

トラフィック ポリシング

トラフィック シェーピング(パケット フローの規制)

トークン バケットとは

トークン バケットとは、転送率の正式な定義です。バースト サイズ、中間レート、時間間隔(Tc)という 3 つの要素から成り立っています。通常は中間レートがビット/秒の単位で表されますが、次に示す関係式によって、2 つの値が残る 3 つ目の値から導き出される場合もあります。

mean rate = burst size / time interval
 

ここでは、これらの用語の定義を示します。

中間レート:Committed Information Rate(CIR; 認定情報レート)とも呼ばれます。単位時間あたりの平均的な送信または転送データ量を指定します。

バースト サイズ:Committed Burst(Bc; 認定バースト)サイズとも呼ばれ、スケジューリングの問題を発生させないように、任意の単位時間内に送信するトラフィック量をビット(またはバイト)/バースト単位で指定します (GTS などのシェーパーの場合は、ビット/バースト単位で指定し、CAR などのポリサーの場合は、バイト/バースト単位で指定します)。

時間間隔:測定間隔とも呼ばれます。時間量子を秒/バースト単位で指定します。

定義では、間隔が整数倍の場合は、インターフェイスのビット レートは中間レートを超えません。ただし、ビット レートは間隔内で任意に早くなる場合があります。

トークン バケットは、フロー内のデータを調整するデバイスの管理に使用します。調整デバイスは、たとえば CAR のようなトラフィック ポリサーの場合もあれば、FRTS や GTS のようなトラフィック シェーパーの場合もあります。トークン バケット自体は、廃棄ポリシーやプライオリティ ポリシーを持っていません。トークン バケットはトークンを廃棄しますが、フローが調整デバイスのオーバードライブを引き起こした場合の転送キュー管理の問題はフローに委ねたままです (CAR、FRTS、および GTS は、真のトークン バケットまたは真のリーキー バケットを実装しません)。

トークン バケット メタファでは、トークンは一定のレートでバケットに補充されます。バケット自体には指定された容量があります。バケットの容量がいっぱいになると、新しく到達したトークンは廃棄されます。各トークンは、発信元が一定数のビットをネットワークに送信するための許可を表します。パケットを送信するには、調整デバイスによって、パケット サイズと表示上等しい数のトークンをバケットから削除できる必要があります。

パケットを送信できるだけの十分なトークンがバケット内に存在しない場合、パケットは、バケットに十分な量のトークンが蓄積されるまで送信待ちの状態になるか(GTS の場合)、廃棄またはマークダウンされます(CAR の場合)。バケットがすでにトークンでいっぱいの場合、着信トークンはオーバーフローし、以後のパケットには使用できなくなります。したがって、発信元がネットワークに送信できる最大のバーストは常にバケットのサイズにほぼ比例します。

トラフィック シェーピングに使用されるトークン バケット メカニズムは、トークン バケットとデータ バッファ、またはキューの両方を持つことに注意してください。データ バッファを持たない場合は、ポリサーである可能性があります。トラフィック シェーピングでは到達してすぐに送信できないパケットは、データ バッファで遅延されます。

トラフィック シェーピングでは、トークン バケットによってバースト性が許可されますが、同時にその限度が設定されます。トラフィック シェーピングを行うと、トークン バケットの容量を超える速度でフローが送信されないようにバースト性の限度が保証されます。この容量は、時間間隔で割り、トークン バケットへのトークンの補充について確立されたレートを加えて計算します。次の式を参照してください。

(token bucket capacity in bits / time interval in seconds) + established rate in bps = maximum flow speed in bps
 

バースト性を制限するこの方法は、長時間の伝送レートがバケットへのトークンの補充について確立されたレートを超えないことも保証します。

CAR を使用したポリシング

CAR は、「 Classification Overview 」で説明するパケット分類機能に加えてトラフィックのポリシングに関するレート制限機能も具体化します。CAR のレート制限機能は、受け入れ可能な量のトラフィックを超えるパケットをドロップするか、別のプライオリティで送信して、指定されたレート パラメータ内のトラフィックが送信されることを確認することによって、ネットワークのアクセス帯域幅ポリシーを管理します。CAR の超過(exceed)アクションは、パケットのドロップまたはマークダウンです。

CAR のレート制限機能は、以下を実行します。

インターフェイス上で送受信するトラフィックの最大レートを制御できます。

レイヤ 3 集約または詳細着信または発信(入力または出力)帯域幅レート制限を定義し、トラフィックが指定したレート制限に準拠する、または超過する場合にトラフィック処理ポリシーを指定する機能が提供されます。

集約帯域幅レート制限は、インターフェイスまたはサブインターフェイス上で、パケットのすべてに一致します。詳細帯域幅レート制限は、precedence、MAC アドレス、またはその他のパラメータに基づく特定のタイプのトラフィックに一致します。

多くの場合、CAR は、ネットワークのエッジにあるインターフェイスに設定され、ネットワークを出入りするトラフィックを制限します。

機能のしくみ

CAR は、インターフェイス上で受信したトラフィック、またはアクセス リスト基準によって選択されたそのトラフィックのサブセットを検証します。次に、トラフィックのレートを設定されたトークン バケットと比較し、その結果に基づいてアクションを実行します。たとえば、CAR は Type of Service(ToS; サービス タイプ)ビットをリセットして、パケットをドロップするか、IP precedence を書き換えます。precedence を送信、ドロップ、または設定するように CAR を設定できます。

CAR のレート制限の側面については、次の項で説明します。

マッチング基準

レート制限

準拠(Conform)および超過(Exceed)アクション

複数のレート ポリシー

CAR はトークン バケットの測定を使用します。トークンは、認定速度でバケットに挿入されます。バケットの深度はバースト サイズです。十分なトークンが使用可能なときにバケットに到達するトラフィックは準拠すると見なされ、対応する数のトークンがバケットから削除されます。十分な数のトークンが使用できない場合、トラフィックは超過していると見なされます。

マッチング基準

トラフィックのマッチングには、レート制限、precedence の設定、またはこれら両方の対象トラフィックの識別が必要です。レート ポリシーは、次のいずれかの質と関連付けることができます。

着信インターフェイス

すべての IP トラフィック

IP precedence(レート制限アクセス リストによって定義)

MAC アドレス(レート制限アクセス リストによって定義)

Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)Experimental(EXP; 試験)値(レート制限アクセス リストによって定義)

IP アクセス リスト(標準および拡張)

CAR は、トラフィックがレート制限に準拠、または超過する場合に、send、drop、または set precedence などの設定可能なアクションを提供します。


) IP アクセス リストに対するマッチングは、他の基準に基づくマッチングよりもプロセッサを多用する処理です。


レート制限

CAR はバーストを伝播します。トラフィックのスムージングやシェーピングは行わないため、バッファリングは行わず、遅延は追加しません。CAR は、Cisco 7500 シリーズの Versatile Interface Processor(VIP)上の分散モードで DS3 などの高速リンクに対して高度に最適化されています。

CAR のレート制限は、フレームリレーおよび ATM サブインターフェイスを含む入力または出力インターフェイスまたはサブインターフェイスのいずれかで実装できます。

レート制限で定義される内容

レート制限では、次の 3 つのパラメータに基づいて、パケットが定義されたレートに準拠するか、超過するかが定義されます。

平均レート 平均レートは、長時間の平均伝送レートを決定します。このレートを下回るトラフィックは、常に準拠です。

通常バースト サイズ。通常バースト サイズは、一部のトラフィックがレート制限を超過するまでのトラフィック バーストの大きさを決定します。

超過バースト サイズ。Excess Burst(Be; 超過バースト)サイズは、すべてのトラフィックがレート制限を超過するまでのトラフィック バーストの大きさを決定します。通常バースト サイズと超過バースト サイズの間のトラフィックはレート制限を超過し、バースト サイズの増加に伴って増加する可能性があります。

バケットに補充できるトークンの最大数は、トークン バケットに設定する通常バースト サイズによって決定されます。

CAR のレート制限がパケットに適用されると、CAR はパケットのバイト サイズに相当する数のトークンをバケットから削除します。到達したパケットのバイト サイズが標準トークン バケットで利用可能なトークンの数より大きい場合、設定されていれば、拡張バースト機能が使用されます。

拡張バースト値

拡張バーストは通常バースト値を超える拡張バースト値を使用して設定します。拡張バースト値を通常バースト値と同じに設定すると、拡張バースト機能が除外されます。拡張バーストが設定されていない場合、例に挙げたシナリオでは、十分な数のトークンが使用できないため、CAR の超過(exceed)アクションが有効になります。

拡張バーストが設定されていて、このシナリオが発生した場合、フローは必要なトークンを借用して、パケットを送信することができます。この機能は、テールドロップ動作を防ぎ、代わりに Random Early Detection(RED; ランダム早期検出)のような動作に関わるために存在します。

拡張バースト機能のしくみ

ここでは、拡張バースト機能のしくみについて説明します。パケットが到達し、トークン バケットに含まれるトークンがパケット サイズで必要とされるより少ないために、 n 個のトークンを借用する必要がある場合、CAR は次の 2 つの値を比較します。

拡張バースト パラメータ値。

複合債務値。複合債務値は、すべての ai の合計として計算されます。

a はパケット i が送信された後の、フローの実際の債務値を示します。実際の債務値とは、フローが現在借用しているトークンの数になります。

i は、パケットが最後にドロップしてから、トークンを借用しようとする i 番目のパケットであることを示します。

複合債務値が拡張バースト値より大きい場合は、CAR の超過(exceed)アクションが有効になります。パケットがドロップされた後、複合債務値は事実上 0 に設定されます。CAR は、トークンを借用する必要のある次のパケットの実際の債務値と等しい、新たな複合債務値を計算します。

実際の債務値が拡張された上限より大きい場合、トークン バケットにトークンを累積することで、実際の債務値が減少するまですべてのパケットがドロップされます。

ドロップされたパケットは、レートやバーストの上限の計算に含まれません。つまり、パケットがドロップされると、トークンはトークン バケットから削除されないことになります。


) パケットがドロップされると複合債務は帳消しにされますが、実際の債務は帳消しにされません。トークンが不十分な状態で到達する次のパケットが、現在の実際の債務に等しい新たな複合債務にすぐに割り当てられることになります。このようにして、実際の債務値は、パケットのドロップを生じさせるために複合処理が必要でなくなるほど大きな値にまで増加し続ける可能性があります。実際は、この時点で複合債務は帳消しにされていません。このシナリオでは、通常バーストを継続的に超過する過剰なドロップをストリームに引き起こす可能性があります (次の項、実際の債務と複合債務の例の例を参照してください)。


TCP トラフィックのテストは、選択された標準および拡張バースト値が、設定された平均レートで、トラフィックの約数秒に該当することを示します。つまり、平均レートが 10 Mbps であれば、通常バースト サイズは 10 ~ 20 Mbps、超過バースト サイズは 20 ~ 40 Mbps が適切と考えられます。

推奨されるバースト値

シスコでは、通常および拡張バースト パラメータに次の値を推奨しています。

normal burst = configured rate * (1 byte)/(8 bits) * 1.5 seconds
extended burst = 2 * normal burst
 

パラメータに記載された選択肢を使用すると、CAR が設定されたレートを達成していることが広範なテスト結果で示されています。バースト値が低すぎると、達成されるレートが設定されたレートよりかなり低くなる場合がよくあります。

実際の債務と複合債務の例

次に、複合債務がどのように帳消しにされ、実際の債務がどのように累積するかの例を示します。

この例では、次のパラメータを想定しています。

トークン レートは、時間単位あたり 1 データ ユニット

通常バースト サイズは 2 データ ユニット

拡張バースト サイズは 4 データ ユニット

時間単位あたり 2 データ ユニットが到達

2 時間単位後、ストリームは通常バーストを使い切り、時間単位 3 からは、時間単位あたり 1 データ ユニットの借用を開始しなければならなくなります。

Time DU arrivals Actual Debt Compounded Debt
-------------------------------------------------------
1 2 0 0
2 2 0 0
3 2 1 1
4 2 2 3
5 2 3 (temporary) 6 (temporary)
 

新たな複合債務(6)が拡張されたバーストの上限(4)を超過するため、この時点でパケットはドロップします。パケットがドロップすると、複合債務値は実質的に 0 になり、実際の債務値は 2 になります (値 3 および 6 は、一時的なものにすぎず、パケットがドロップされた場合、有効ではなくなります)。時間単位 5 向けの最終的な値が続きます。ストリームは、時間単位 6 で再度借用を開始します。

Time DU arrivals Actual Debt Compounded Debt
-------------------------------------------------------
5 2 2 0
6 2 3 3
7 2 4 (temporary) 7 (temporary)
 

時間単位 6 で、別のパケットがドロップし、負債の値が適宜調整されます。

Time DU arrivals Actual Debt Compounded Debt
-------------------------------------------------------
7 2 3 0

準拠(Conform)および超過(Exceed)アクション

CAR は、トークン バケットを使用することで、トークンが使用可能である限り、レート制限を超過する一時的なバーストを通過させることができます。

パケットが特定のレート制限に準拠、または超過と分類されると、ルータはパケット上で次のいずれかのアクションを実行します。

送信(Transmit):パケットが送信されます。

ドロップ(Drop):パケットは破棄されます。

優先順位を設定して送信(Set precedence and transmit):パケット ヘッダーの IP Precedence(ToS)ビットが書き換えられます。その後でパケットが送信されます。このアクションは、パケットの色付け(優先順位の設定)または色の付け直し(既存のパケットの優先順位の変更)に使用できます。

続行(Continue):パケットは、レート制限内で、次のレート ポリシーを使用して評価されます。別のレート ポリシーがない場合、パケットは送信されます。

優先順位を設定して続行(Set precedence and continue):IP Precedence ビットを指定された値に設定し、レート制限内で次のレート ポリシーを評価します。

VIP ベースのプラットフォームでは、2 つ以上のアクションが可能です。

QoS グループを設定して送信(Set QoS group and transmit):パケットは QoS グループに割り当てられ送信されます。

QoS グループを設定して続行(Set QoS group and continue):パケットは QoS グループに割り当てられ、次のレート ポリシーを使用して評価されます。別のレート ポリシーがない場合、パケットは送信されます。

複数のレート ポリシー

単一の CAR レートポリシーには、レート制限、準拠(conform)アクション、および超過(exceed)アクションに関する情報が含まれています。各インターフェイスは、トラフィックの別のタイプに対応する複数の CAR レート ポリシーを持つことができます。たとえば、プライオリティの低いトラフィックは、プライオリティの高いトラフィックより低いレートに制限される可能性があります。複数のレート ポリシーがある場合、ルータはパケットが一致するまで、入力された順序で各ポリシーを確認します。一致が見つからない場合、デフォルトのアクションは送信です。

レート ポリシーは独立して設定できます。この場合、各レート ポリシーは異なるトラフィック タイプを扱います。また、レート ポリシーをカスケードにできます。この場合、パケットを一連の複数のレート ポリシーに対して比較できます。

レート ポリシーにカスケード構成を使用すると、一連のレート制限をパケットに適用して、より詳細なポリシーを指定(たとえば、指定されたサブレート帯域幅へのアクセス リンク上の合計トラフィックをレート制限して、同じリンク上でサブレート制限の任意の比率に対して World Wide Web トラフィックをレート制限)したり、適用されるレート制限が発生するまで、順位付けされたポリシーのシーケンスに対してパケットをマッチングしたりできます(たとえば、エクスチェンジ ポイントで異なる帯域幅が割り当てられた複数の MAC アドレスのレート制限)。サブインターフェイスには最大 100 のレート ポリシーを設定できます。

制約事項

CAR および VIP 分散 CAR は、IP トラフィックでのみ使用できます。IP 以外のトラフィックは、レート制限できません。

CAR または VIP 分散 CAR は、インターフェイスまたはサブインターフェイス上で設定できます。ただし、CAR および VIP 分散 CAR は次のインターフェイス上ではサポートされません。

Fast EtherChannel

Tunnel

PRI

Cisco Express Forwarding(CEF; シスコ エクスプレス フォワーディング)をサポートしていないインターフェイス

CAR は、次のカプセル化を使用した ATM サブインターフェイスでのみサポートされます:aal5snap、aal5mux、および aal5nlpid。


) CAR は、レート制限を提供し、帯域幅を保証しません。CAR は、Distributed Weighted Fair Queueing(WFQ; 重み付け均等化キューイング)(DWFQ; 分散型重み付け均等化キューイング)などのその他の QoS 機能と共に使用します。


トラフィック ポリシング

トラフィック ポリシングでは、インターフェイス上で送受信するトラフィックの最大レートを制御し、ネットワークを複数のプライオリティ レベル、または Class of Service(CoS; サービスクラス)に区切ります。

トラフィック ポリシング機能では、トークン バケット アルゴリズムを介して、トラフィックの最大レートを管理します。トークン バケット アルゴリズムでは、ユーザが設定した値を使用して、特定の瞬間にインターフェイス上で許可されるトラフィックの最大レートを決定できます。トークン バケット アルゴリズムは、出入りする(トラフィック ポリシングでトラフィック ポリシーが設定された場所により) すべてのトラフィックによって影響を受け、複数の大きなパケットが同じトラフィック ストリームで送信される場合に、ネットワーク帯域幅の管理に役立ちます。

トークン バケット アルゴリズムは、ユーザに各パケットに対する、準拠(conform)アクション、超過(exceed)アクション、およびオプションの違反(violate)アクションの 3 つを提供します。トラフィック ポリシングを設定され、インターフェイスに入ってくるトラフィックは、これらのカテゴリのいずれかに分類されます。これら 3 つのカテゴリ内で、ユーザはパケットの処理を決定できます。たとえば、準拠するパケットが送信されるように設定し、超過するパケットはプライオリティを低くして送信し、違反するパケットはドロップされるように設定できます。

トラフィック ポリシングは、ネットワーク エッジのインターフェイスでネットワークに出入りするトラフィックのレート制限のために設定されることがよくあります。最も一般的なトラフィック ポリシング設定では、準拠するトラフィックは送信され、超過するトラフィックはプライオリティを低くして送信されるかドロップされます。ユーザはネットワークのニーズに合わせてこれらの設定オプションを変更できます。

トラフィック ポリシング機能は、次の MIB をサポートします。

CISCO-CLASS-BASED-QOS-MIB

CISCO-CLASS-BASED-QOS-CAPABILITY-MIB

この機能は、RFC 2697『 A Single Rate Three Color Marker 』もサポートします。

トラフィック ポリシング機能の設定方法の詳細については、「 Configuring Traffic Policing 」を参照してください。

利点

レート制限による帯域幅管理

トラフィック ポリシングでは、インターフェイス上で送受信されるトラフィックの最大レートを制御できます。トラフィック ポリシングは、多くの場合、ネットワークの端のインターフェイスで、ネットワークを出入りするトラフィックを制限するように設定されます。レート パラメータ内のトラフィックは送信され、パラメータを超過するトラフィックはドロップされるか異なったプライオリティで送信されます。

IP Precedence、QoS グループ、および DSCP 値の設定によるパケット マーキング

パケットのマーキングにより、ネットワークを複数のプライオリティ レベルまたはクラス サービス(CoS)に区切ることができます。

トラフィック ポリシングを使用して、ネットワークに入ってくるパケットに対して、IP precedence、または Differentiated Services Code Point(DSCP; DiffServ コード ポイント)値を設定します。その後、ネットワーク内のネットワーキング デバイスは、調整された IP precedence 値を使用してトラフィックの処理方法を決定できます。たとえば、DWRED 機能では IP Precedence 値を使用して、パケットがドロップされる確率を決定します。

トラフィック ポリシングを使用して、パケットを QoS グループに割り当てます。ルータは QoS グループを使用して、パケットに優先順位を付ける方法を決定します。

制約事項

トラフィック ポリシング機能には、次のような制約事項が適用されます。

Cisco 7500 シリーズ ルータでは、トラフィック ポリシングで CEF スイッチング パスのみを監視できます。トラフィック ポリシング機能を使用するには、パケットを受信するインターフェイスとパケットを送信するインターフェイスの両方で CEF を設定する必要があります。

Cisco 7500 シリーズ ルータでは、トラフィック ポリシングはルータから送信、またはルータ宛てに送信されるパケットには適用できません。

トラフィック ポリシングは、インターフェイスまたはサブインターフェイスで設定できます。

トラフィック ポリシングは次のインターフェイスではサポートされていません。

Fast EtherChannel

Tunnel

PRI

CEF をサポートしていない Cisco 7500 シリーズ ルータ上のインターフェイス

前提条件

Cisco 7500 シリーズ ルータ上では、トラフィック ポリシングを使用する前に、インターフェイス上で CEF を設定する必要があります。

CEF については、『 Cisco Express Forwarding Features Roadmap 』モジュールを参照してください。

トラフィック シェーピング(パケット フローの規制)

ネットワーク上のパケット フロー(つまり、トラフィックのフロー)は、トラフィック シェーピングともいいます。トラフィック シェーピングでは、インターフェイスから出るトラフィックの速度を制御できます。このようにして、トラフィックのフローとパケットを受信するインターフェイスの速度を一致させることができます。

Cisco では、トラフィックの規制またはシェーピングに、クラスベース トラフィック シェーピング、Generic Traffic Shaping(GTS; ジェネリック トラフィック シェーピング)、および Frame Relay Traffic Shaping(FRTS; フレームリレー トラフィック シェーピング)の 3 つのメカニズムを提供しています。

トラフィック シェーピングの詳細については、「 Regulating Packet Flow Using Traffic Shaping 」を参照してください。

フレームリレーおよび FRTS の設定の詳細については、「 Configuring Frame Relay 」および「 MQC-Based Frame Relay Traffic Shaping 」を参照してください。