Cisco IOS ワイドエリア ネットワーキング コンフィ ギュレーション ガイド
X.25 スループット ネゴシエーション
X.25 スループット ネゴシエーション
発行日;2012/02/01 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

X.25 スループット ネゴシエーション

マニュアルの内容

X.25 スループット ネゴシエーションの制約事項

X.25 スループット ネゴシエーションについて

X.25 スループット ネゴシエーションの設定方法

前提条件

X.25 スループット ネゴシエーションの設定例

「Basic」 の例

「Never」 の例

参考資料

関連資料

シスコのテクニカル サポート

コマンド リファレンス

X.25 スループット ネゴシエーション

この機能を使用すると、ルータがエンド デバイスの代わりに X.25 スループット パラメータをネゴシエートして、スループットをネゴシエートできないデバイスに X.25 コールを届けることができます。

X.25 スループット ネゴシエーション機能の履歴

リリース
変更点

12.3(11)YN

この機能が追加されました。

12.4(4)T

この機能は、Cisco IOS 12.4(4)T に統合されました。

プラットフォーム、および Cisco IOS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索するには

プラットフォームのサポートと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 http://www.cisco.com/go/fn にある Cisco Feature Navigator にアクセスしてください。アクセスには、Cisco.com のアカウントが必要です。アカウントを持っていないか、ユーザ名またはパスワードが不明の場合は、ログイン画面に表示される [Cancel] をクリックし、表示される指示に従ってください。

X.25 スループット ネゴシエーションの制約事項

この機能は、現在、基本スループット クラスだけをサポートしています。拡張スループット クラスはサポートされていません。

X.25 スループット ネゴシエーションについて

ネットワークのエンド デバイスが X.25 コールをサポートするには、X.25 スループット パラメータをネゴシエートできなければなりません。この機能を使用すると、ネゴシエートできないエンド デバイスの代わりにルータがそのネゴシエーションを処理できます。

図 1 ネットワークとエンド デバイス間のスループットをネゴシエートするルータ

 

ルータは、X.25 コール設定の「throughput facility フィールド」および確認メッセージ(Call Request、Incoming Call、Call Accepted、Call Confirmed パケット)で、必要に応じて値を削除または挿入することで、この作業を行います。

値を適切に挿入するには、その前に、エンド デバイスに接続しているルータ インターフェイスが、最終的な X.25 コールで使用される予定の入力および出力ビット レートで設定されている必要があります。

ルータがこれらのビット レートを削除するか挿入するかのルールは、コマンド x25 subscribe throughput で設定されます。このコマンドには no basic never という 3 つの状態があります。これらの形式のコマンドは、ルータがネットワークからコールを受信し、そのコールをエンド デバイスに転送するときに次のように動作します。

a. ルータがコマンド「 no x25 subscribe throughput」で設定されている場合、ルータはコールの facility フィールドで受信した値に 変更を加えません 。ルータはメッセージと値を転送するだけです。

b. ルータが、このコマンドの「x25 subscribe throughput basic 」形式で設定されている場合、ルータはそのインターフェイスで前に設定されたビット レート値をコールの facility フィールドに 挿入 します (唯一の例外は、これらの値がコールの値より大きい場合です。この場合、ルータはメッセージの転送時にコールの小さな値を残します)。

ルータが設定済みの値を着信コールで検出された値に置き換えた場合、ルータはネットワークからソース デバイスに返送される Call Confirmed パケットでこれらの新しい値を報告します。

c. コマンドの「x25 subscribe throughput never 」形式が入力された場合、ルータは、コールの facility フィールドで受信した値を 削除 します (また、ルータのインターフェイスで設定されていた値がコールに含まれている値より 小さい 場合、ルータはエンド デバイスの Call Confirmed パケットをネットワークに転送するときに、コールの値を小さな値に置き換えます)。

これらの動作ルールが、想定される各ケースにどのように適用されるかを 表 1 に示します。

コールがネットワークではなくエンド デバイスで発信される場合、このコマンドの 3 つの状態の結果は、 表 2 の内容と異なることがあります。

表 1 ルータによる着信コールの throughput facility フィールドの処理*

着信コールの「Call Request」パケット
適用される Cisco IOS コマンド
結果
インターフェイスはスループット値で設定されているかどうか
シリアル ラインのスループット サブスクリプションの設定
「Incoming Call」パケット内
「Call Confirmed」
パケット内

throughput facility フィールドを含む

設定されている

x25 facility throughput xxx yyy

no x25 sub throughput

ネットワークからのメッセージの facility フィールドは、変更されずにエンド デバイスに送信されます。

エンド デバイスは、ルータへの Call Accepted パケットに facility フィールドを含めません。また、ルータは、ネットワークに送信する Call Confirmed パケットに facility フィールドを含めません。

x25 sub throughput never

ルータは、facility フィールドを削除し、メッセージをエンド デバイスに転送します。

ルータは、インターフェイスで設定された値がネットワーク コールで受信した値より 小さい 場合だけ、ネットワークに値を送信します。

x25 sub throughput basic

ルータは、メッセージの値とインターフェイスで設定された値を比較して、小さいセットをエンド デバイスに送信します。

ルータはその小さいセットをネットワークに送信します。

throughput facility フィールドがない

no x25 sub throughput

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

x25 sub throughput never

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

ネットワークに facility フィールドは戻されません。

x25 sub throughput basic

ルータは、メッセージに facility フィールドを挿入し、エンド デバイスに転送します。

ネットワークに facility フィールドは戻されません。

throughput facility フィールドを含む

設定されてない

no x25 facility throughput

no x25 sub throughput

facility フィールドがエンド デバイスに送信されます。

エンド デバイスは、ルータへの Call Accepted パケットに facility フィールドを含めません。また、ルータは、ネットワークに送信する Call Confirmed パケットに facility フィールドを含めません。

x25 sub throughput never

ルータは、facility フィールドを削除し、メッセージをエンド デバイスに転送します。

ネットワークに facility フィールドは戻されません。

x25 sub throughput basic

facility フィールドがエンド デバイスに送信されます。

ネットワークに facility フィールドは戻されません。

throughput facility フィールドがない

no x25 sub throughput

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

x25 sub throughput never

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

ネットワークに facility フィールドは戻されません。

x25 sub throughput basic

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

*網掛けの行(PDF バージョン)は、ルータに達する前に throughput facility フィールドを含んでいないコールを示します。

表 2 ルータによる発信コールの throughput facility フィールドの処理*

発信コールの「Call Request」パケット
適用される Cisco IOS コマンド
結果
インターフェイスはスループット値で設定されているかどうか
シリアル ラインのスループット サブスクリプションの設定
発信「Call Request」パケット内
受信「Call Confirmed」パケット内

throughput facility フィールドを含む

設定されている

「x25 facility throughput xxx yyy

no x25 sub throughput

ルータは、エンド デバイスの Call Request パケットで受信した facility フィールドを、変更せずにネットワークに転送します。

ルータは、ネットワークから Call Confirmed パケットで受信した facility フィールドを、変更せずにエンド デバイスに転送します。

x25 sub throughput never

ルータは、ネットワークへのコールの転送を拒否してキャンセルし、Cause Code フィールドが 3(3 は「Invalid Facility Request」を表します)に設定された Clear Request パケットをエンド デバイスに返送します。さらに、ルータは、エンド デバイスに Diagnostic Code フィールドを 65(「Facility Code Not Allowed」)に設定して送信します。

x25 sub throughput basic

ルータは、メッセージの値とインターフェイスで設定された値を比較して、小さいセットをネットワークに送信します。

ルータは、ネットワークからの Call Confirmed メッセージ でさらに異なる値を受信しない限り、エンド デバイスにこの小さいセットを送信します。異なる値を受信した場合、ルータはそのネットワーク セットをエンド デバイスに転送します。

throughput facility フィールドがない

no x25 sub throughput

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

x25 sub throughput never

ルータは、インターフェイスで設定された値をネットワークに送信します。

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

x25 sub throughput basic

ルータは、メッセージに facility フィールドを挿入し、ネットワークに転送します。

ルータは、挿入された facility フィールドをエンド デバイスに送信します。

throughput facility フィールドを含む

設定されてない

「no x25 facility throughput」

no x25 sub throughput

ルータは、エンド デバイスの Call Request パケットで受信した facility フィールドを、変更せずにネットワークに転送します。

ルータは、ネットワークから Call Confirmed パケットで受信した facility フィールドを、変更せずにエンド デバイスに転送します。

x25 sub throughput never

ルータは、ネットワークへのコールの転送を拒否してキャンセルし、Cause Code フィールドが 3(3 は「Invalid Facility Request」を表します)に設定された Clear Request パケットをエンド デバイスに返送します。さらに、ルータは、エンド デバイスに Diagnostic Code フィールドを 65(「Facility Code Not Allowed」)に設定して送信します。

x25 sub throughput basic

facility フィールドがネットワークに送信されます。

エンド デバイスに facility フィールドは戻されません。

throughput facility フィールドがない

no x25 sub throughput

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

x25 sub throughput never

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

x25 sub throughput basic

ネットワークに facility フィールドは送信されません。

エンド デバイスに facility フィールドは送信されません。

*網掛けの行(PDF バージョン)は、ルータに達する前に throughput facility フィールドを含んでいないコールを示します。

X.25 スループット ネゴシエーションの設定方法

前提条件

下のステップ 4 で「basic」オプションを選択する場合、コマンド x25 facility throughput in out を使用して、インターフェイスが適切なスループット値で設定されている必要があります (このコマンドについては、『 Cisco IOS Release 12.0 Wide-Area Networking Command Reference 』を参照してください。 オンライン( www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios120/12cgcr/wan_r/wrx25.htm#1019752 )で表示できます)。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. interface interface-id

4. x25 subscribe throughput { never | basic }

5. exit

手順の詳細

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

interface interface-id

 

Router(config)# interface serial2/0

エンド デバイスに接続されるインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

x25 subscribe throughput { never | basic }

 

Router(config-if)# x25 subscribe throughput basic

ルータで、エンド デバイス用の X.25 スループット ネゴシエーションをイネーブルにします。

(この例では、エンド デバイスは常に、着信コールの設定パケットに throughput facility フィールドがあると想定します)。

ステップ 5

exit

 

Router(config-if)# exit

インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。

次の例では、エンド デバイスは着信コールの設定パケットに throughput facility フィールドがあると想定 しません。

 
Router> enable
Router# configure terminal
Router(config)# interface serial2/0
Router(config-if)# x25 subscribe throughput never
Router(config-if)# exit

 

次の例では、エンド デバイスは 常に 、着信コールの設定パケットに throughput facility フィールドがあると想定します。

 
Router> enable
Router# configure terminal
Router(config)# interface serial0/0
Router(config-if)# x25 subscribe throughput basic
Router(config-if)# exit

 

次の例では、先ほど表示したインターフェイス(Serial 0/0)でアクティブなスループット ネゴシエーション機能をオフにします。

 
Router(config)# interface serial0/0
Router(config-if)# no x25 subscribe throughput
Router(config-if)# exit

X.25 スループット ネゴシエーションの設定例

「Basic」 の例

この例では、エンド デバイスは常に、着信コールのパケットに throughput facility フィールドがあると想定します。ルータは、着信コールの値より大きい場合を除いて、設定されたビット レート値を挿入します。

 
Router# configure terminal
Router(config)# interface serial2/0
Router(config-if)# x25 facility throughput 300 300
Router(config-if)# x25 subscribe throughput basic
Router(config-if)# end
Router#
 

「Never」 の例

この例では、エンド デバイスは、着信コールのパケットに throughput facility フィールドがあると想定しません。ルータは、着信コールから facility フィールドを削除します。

 
Router# configure terminal
Router(config)# interface serial2/0
Router(config-if)# x25 facility throughput 300 300
Router(config-if)# x25 subscribe throughput never
Router(config-if)# end
Router#

参考資料

ここでは、X.25 スループット ネゴシエーションに関連する参考資料を示します。

関連資料

関連項目
参照先

X.25 スループット ファシリティの設定

Cisco IOS Release 12.0 Wide-Area Networking Command Reference の特に X.25 and LAPB Commands

シスコのテクニカル サポート

説明
リンク

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http://www.cisco.com/techsupport

コマンド リファレンス

次に示すコマンドは、このモジュールに記載されている機能または機能群において、新たに導入または変更されたものです。これらのコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Wide-Area Networking Command Reference 』( http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/wan/command/reference/wan_book.html )を参照してください。Cisco IOS の全コマンドを参照する場合は、参照先( http://tools.cisco.com/Support/CLILookup )の Command Lookup Tool を使用するか、または『 Cisco IOS Master Commands List 』にアクセスしてください。

x25 subscribe throughput