Cisco IOS マルチプロトコル ラベル スイッチング コ ンフィギュレーション ガイド リリース15.1
MPLS トラフィック エンジニアリング - ス ケーラビリティ拡張
MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 14MB) | フィードバック

目次

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張

この章の構成

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の前提条件

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の制約事項

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張に関する情報

トラフィック エンジニアリング トンネルのスケーラビリティ拡張

RSVP レートの制限

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのシグナリングおよび管理に対するリカバリ応答の向上

IS-IS と MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの相互作用

MPLS TE トンネル イベントおよび RSVP シグナリングのカウンタ機能の向上

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の利点

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張を設定する方法

MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトの管理

MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの IS-IS 通信の制御

MPLS TE スケーラビリティ拡張の監視および維持

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の設定例

MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化:例

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトの管理:例

MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの IS-IS 通信の制御:例

その他の関連資料

関連資料

規格

MIB

RFC

シスコのテクニカル サポート

コマンド リファレンス

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の機能情報

用語集

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能により、トラフィック エンジニアリング トンネルの数が多くなっても、スケーラビリティ パフォーマンスを高めることができます。

そのため、ルータがトンネル ヘッドエンドとして設定されているときにサポートできる Traffic Engineering(TE; トラフィック エンジニアリング)トンネルの数を増やすことができます。また、ルータがトンネル ミッドポイントとして設定されているときには、多数の TE トンネルを確立するのにかかる時間を短縮できます。

この章には、Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張を設定するための情報および手順が含まれています。

この章で紹介する機能情報の入手方法

ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、この章に記載されている機能の中に、一部サポートされていないものがあります。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。この章に記載されている特定の機能に関する説明へのリンク、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の機能情報」を参照してください。

プラットフォームと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポート情報の検索

Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、および Cisco Catalyst OS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

この章の構成

このマニュアルの構成は、次のとおりです。

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の前提条件」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の制約事項」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張に関する情報」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張を設定する方法」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の設定例」

「その他の関連資料」

「コマンド リファレンス」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の機能情報」

「用語集」

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の前提条件

MPLS トラフィック エンジニアリングをイネーブルにするには、ネットワークで次の Cisco IOS 機能をサポートする必要があります。

MPLS

シスコ エクスプレス フォワーディング

Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)または Open Shortest Path First(OSPF)

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の制約事項

特定のプラットフォームがサポートできるトンネルの数は、次の項目によって決まります。

トンネルが通過するインターフェイスのタイプ

Resource Reservation Protocol(RSVP)メッセージ ペーシング機能の設定方法

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張に関する情報

ここでは、ユーザが監視できるスケーラビリティ拡張について説明します。

「トラフィック エンジニアリング トンネルのスケーラビリティ拡張」

「RSVP レートの制限」

「MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのシグナリングおよび管理に対するリカバリ応答の向上」

「IS-IS と MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの相互作用」

「MPLS TE トンネル イベントおよび RSVP シグナリングのカウンタ機能の向上」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の利点」

トラフィック エンジニアリング トンネルのスケーラビリティ拡張

トラフィック エンジニアリング トンネルの数が多くなっても、スケーラビリティ パフォーマンスが低下しません。次のような拡張が図られています。

ルータがトンネル ヘッドエンドまたはトンネル ミッドポイントとして設定されているときにサポートできるトラフィック エンジニアリング トンネルの数を増やすことができます。

多数のトラフィック エンジニアリング トンネルを確立するのにかかる時間を短縮します。

RSVP レートの制限

RSVP トラフィック エンジニアリング シグナリング メッセージが莫大な量になると、受信側ルータの入力キューがオーバーフローして、メッセージがドロップされることがあります。メッセージがドロップされると、Label Switched Path(LSP; ラベル スイッチド パス)シグナリングの完了が大幅に遅れます。

この MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能は、RSVP メッセージの伝送レートを制御するメカニズムを拡張しており、受信側ルータでの入力のドロップを抑えます。デフォルトの伝送レートは、特定のネイバーに対して 1 秒あたり 200 RSVP メッセージです。このレートは設定可能です。

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのシグナリングおよび管理に対するリカバリ応答の向上

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能は、MPLS TE トンネルのシグナリングおよび管理に対するリカバリ応答を高めます。LSP が使用するリンクで障害が発生したときの LSP リカバリ応答が向上しています。

障害が発生したリンクのアップストリーム エンドが障害を検出すると、RSVP No Route パス エラー メッセージが生成されます。これにより、リンク障害をアナウンスする Interior Gateway Protocol(IGP; 内部ゲートウェイ プロトコル)更新に遅延が発生したとしても、LSP ヘッドエンドがリンク障害を検出し、リカバリを開始できるようになります。

LSP ヘッドエンドは、新規 IGP 更新が届くか、または設定可能なタイムアウトが発生するまで、後続の Constraint-based Shortest Path First(CSPF)計算で問題のリンクが無視されるように、リンクにマークを付けます。これにより、LSP 復元の再シグナリングでは障害が発生したリンクが回避されます。

IS-IS と MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの相互作用

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能は、IS-IS プロトコルが IGP 更新を受信してから、その更新を MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースに配信するまでの間隔を短縮します。

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能が導入される前は、トラフィック エンジニアリングの Type Length Value(TLV; タイプ、長さ、値)オブジェクトを含む新規 LSP を IS-IS が受信すると、IS-IS がトラフィック エンジニアリング TLV をトラフィック エンジニアリング データベースに渡すまでに数秒間の遅延が発生することがありました。遅延の目的は、ネットワークが不安定になっている間のスケーラビリティを高め、ルータがトラフィック エンジニアリング データベースに情報を渡す前に、できるかぎり多くの LSP のフラグメントを受信できるようにすることでした。ただし、この遅延により、トラフィック エンジニアリング データベースのコンバージェンス時間が長くなりました。

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能の導入により、IS-IS は受信した LSP からトラフィック エンジニアリング TLV を抽出して、すぐにトラフィック エンジニアリング データベースに渡します。この例外が発生するのは、ネットワークが不安定になっているときなど、多数の LSP を処理する必要があり、かつ CPU の消費を制限することが重要であるときです。IS-IS からトラフィック エンジニアリング トポロジ データベースへのトラフィック エンジニアリング TLV の送信を制御するパラメータを設定できます。

MPLS TE トンネル イベントおよび RSVP シグナリングのカウンタ機能の向上

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能の導入により、MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルおよび RSVP の診断機能およびトラブルシューティング機能が向上しました。

カウンタは、ルートなし(リンクのダウン)、プリエンプション、トンネル単位の帯域幅の不足など、トンネル ヘッドエンド エラー イベントを記録します。

カウンタは、RSVP メッセージを記録します。インターフェイスごとにカウンタが用意されており、インターフェイスで送受信した各タイプの RSVP メッセージの数を記録します。

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の利点

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能には、次の利点があります。

スケーラビリティの向上:最大 600 の MPLS トラフィック エンジニアリング トンネル ヘッドエンドがサポートされます。最大 10,000 のトラフィック エンジニアリング トンネル ミッドポイントがサポートされ、インターフェイスあたり最大 5000 のミッドポイントがサポートされます。

障害状態後のリカバリ速度の向上:メッセージ ペーシングにより、RSVP 制御メッセージを抑制するメカニズムが機能するため、メッセージがドロップされる可能性が低くなります。この結果、MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルを数多く設定しているときでも、障害状態からのリカバリが速くなります。

リルート時間の向上:トラフィック エンジニアリング トンネルがダウンしているときには、代替パスに沿ってトンネルの新規 LSP をシグナリングできるように、ヘッドエンド ルータに通知する必要があります。ヘッドエンド ルータは、IGP 更新を待つことなく、代替パスに沿ってトンネルの新規 LSP をシグナリングできます。

トンネル セットアップ時間の向上:ドロップされる制御メッセージおよびトンネル セットアップ メッセージの数が削減されます。この結果、トンネルのセットアップにかかる平均時間が短縮されます。

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張を設定する方法

ここでは、次の作業について説明します。

「MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化」(必須)

「MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトの管理」(必須)

「MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの IS-IS 通信の制御」(必須)

「MPLS TE スケーラビリティ拡張の監視および維持」 (任意)

MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化

MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限をイネーブルにするには、次の作業を実行します。RSVP レート制限は、レート制限に使用されるインターフェイスの出力キューがいっぱいになったためにドロップされたメッセージ数を発信インターフェイス単位で保持します。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. ip rsvp signalling rate-limit [ burst number ] [ limit number ] [ maxsize bytes ] [ period ms ]

4. end

5. show ip rsvp neighbor

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ip rsvp signalling rate-limit [ burst number ] [ limit number ] [ maxsize bytes ] [ period ms ]

 

Router(config)# ip rsvp signalling rate-limit burst 5 maxsize 3 period 2

指定の期間中に隣接ルータに送信される RSVP メッセージの伝送レートを制御します。

burst number キーワードと引数のペアは、各間隔で隣接ルータに送信される RSVP メッセージの最大数を示します。値の範囲は 1 ~ 5000 です。デフォルト値は 8 です。

limit number キーワードと引数のペアは、送信されたメッセージの数が正常に送信されたメッセージの数を下回っている場合に、キューの間隔で送信できるメッセージの最大数を示します。値の範囲は 1 ~ 5000 です。デフォルト値は 37 です。

maxsize bytes キーワードと引数のペアは、メッセージ キューの最大サイズをバイト単位で示します。値の範囲は 1 ~ 5000 です。デフォルト値は 2000 です。

period ms キーワードと引数のペアは、間隔の長さ(時間)をミリ秒単位(ms)で示します。値の範囲は 10 ~ 5000 です。デフォルト値は 20 です。

ステップ 4

end

 

Router(config)# end

終了して、特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show ip rsvp neighbor

 

Router# show ip rsvp neighbor

現在の RSVP ネイバーを表示します。

このコマンドを使用して、RSVP メッセージ ペーシングがイネーブルになっていることを確認します。

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトの管理

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトを管理するには、次の作業を実行します。

これにより、ルータがパス計算時にリンクを無視できるタイムアウトを設定して、障害が発生したリンクが含まれているためにシグナリング時に失敗する可能性があるパスを回避できます。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. mpls traffic-eng topology holddown sigerr seconds

4. end

5. show mpls traffic-eng topology [ brief ]

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

mpls traffic-eng topology holddown sigerr seconds

 

Router(config)# mpls traffic-eng topology holddown sigerr 15

トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースのリンクでトラフィック エンジニアリング トンネル エラーが発生した場合、ルータがトンネル パスの Constraint-based Shortest Path First(CSPF)を計算する際に問題のリンクを無視する時間を指定します。

seconds 引数には、リンクでトラフィック エンジニアリング トンネル エラーが発生した場合、ルータがトンネル パスの計算時に問題のリンクを無視する時間の長さ(秒単位)を指定します。指定できる値は 0 ~ 300 です。デフォルト値は 10 です。

ステップ 4

end

 

Router(config)# end

終了して、特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show mpls traffic-eng topology [ brief ]

 

Router# show mpls traffic-eng topology brief

このノードで現在認識されているとおりに、MPLS トラフィック エンジニアリング グローバル トポロジを表示します。

brief キーワードは、トポロジを簡略化して表示することを指定します。

MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの IS-IS 通信の制御

IS-IS と MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの相互作用を制御するには、次の作業を実行します。これにより、IS-IS プロトコルが IGP 更新を受信してから、IS-IS がその更新を MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースに配信するまでの間隔が短縮され、その結果、データベースのコンバージェンス時間が短縮されます。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. router isis [ area-tag ]

4. mpls traffic-eng scanner [ interval seconds ] [ max-flash LSPs ]

5. end

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

router isis [ area-tag ]

 

Router(config)# router isis

IS-IS ルーティング プロトコルをイネーブルにし、IS-IS プロセスを指定します。

area-tag 引数には、ルーティング プロセスの意味のある名前を指定します。指定されていない場合、ヌル タグが指定されたものと見なされ、このプロセスはヌル タグで参照されるようになります。この名前は、指定ルータでのすべての IP、またはコネクションレス型ネットワーク サービス(CLNS)ルータ プロセス内で一意でなければなりません。

(注) この引数は、マルチエリア IS-IS 設定の場合は必須で、従来の IS-IS 設定の場合は任意です。

ステップ 4

mpls traffic-eng scanner [ interval seconds ] [ max-flash LSPs ]

 

Router(config-router)# mpls traffic-eng scanner interval 5 max-flash 100

IS-IS がフラグ設定された LSP からトラフィック エンジニアリング TLV を抽出してトラフィック エンジニアリング トポロジ データベースに渡す頻度を指定し、ルータがすぐに処理できる LSP の最大数を指定します。

interval seconds キーワードと引数には、IS-IS がトラフィック エンジニアリング TLV をトラフィック エンジニアリング データベースに送信する頻度を秒単位で指定します。指定できる値は 1 ~ 60 です。デフォルト値は 5 です。

max-flash LSPs キーワードと引数には、ルータが遅延を発生させることなくすぐに処理できる LSP の最大数を指定します。指定できる値は 0 ~ 200 です。デフォルト値は 15 です。

ステップ 5

end

 

Router(config-router)# end

終了して、特権 EXEC モードに戻ります。

MPLS TE スケーラビリティ拡張の監視および維持

MPLS TE スケーラビリティ拡張を監視および維持するには、次の作業を実行します。

手順の概要

1. enable

2. show ip rsvp neighbor [ detail ]

3. show ip rsvp counters [ summary ]

4. clear ip rsvp counters

5. clear ip rsvp signalling rate-limit

6. show mpls traffic-eng tunnels statistics

7. clear mpls traffic-eng tunnels counters

8. show mpls traffic-eng topology [ brief ]

9. exit

手順の詳細


ステップ 1 enable

このコマンドを使用して、特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。例を示します。

Router> enable
Router#
 

ステップ 2 show ip rsvp neighbor [ detail ]

このコマンドを使用して、RSVP メッセージ ペーシングが有効になっていることを確認します。例を示します。

Router# show ip rsvp neighbor detail
 
Neighbor:10.0.0.1
Encapsulation:RSVP
Rate-Limiting:
Dropped messages:0
Refresh Reduction:
Remote epoch:0x1BFEA5
Out of order messages:0
Retransmitted messages:0
Highest rcvd message id:1059
Last rcvd message:00:00:04
 
Neighbor:10.0.0.2
Encapsulation:RSVP
Rate-Limiting:
Dropped messages:0
Refresh Reduction:
Remote epoch:0xB26B1
Out of order messages:0
Retransmitted messages:0
Highest rcvd message id:945
Last rcvd message:00:00:05
 

ステップ 3 show ip rsvp counters [ summary ]

このコマンドを使用して、送受信された RSVP メッセージのカウントを表示します。例を示します。

Router# show ip rsvp counters summary
 
All Interfaces Recv Xmit Recv Xmit
Path 110 15 Resv 50 28
PathError 0 0 ResvError 0 0
PathTear 0 0 ResvTear 0 0
ResvConf 0 0 RTearConf 0 0
Ack 0 0 Srefresh 0 0
Hello 5555 5554 IntegrityChalle 0 0
IntegrityRespon 0 0 DSBM_WILLING 0 0
I_AM_DSBM 0 0
Unknown 0 0 Errors 0 0
 
Recv Msg Queues Current Max
RSVP 0 2
Hello (per-I/F) 0 1
Awaiting Authentication 0 0
 

ステップ 4 clear ip rsvp counters

このコマンドを使用して、現在維持されているすべての IP RSVP カウンタをクリアします(ゼロに設定します)。例を示します。

Router# clear ip rsvp counters
 
Clear rsvp counters [confirm]
 

ステップ 5 clear ip rsvp signalling rate-limit

このコマンドを使用して、メッセージ ペーシングに使用されるインターフェイスの出力キューがいっぱいになったために、メッセージ ペーシングによってドロップされたメッセージのカウントをクリアします(ゼロに設定します)。例を示します。

Router# clear ip rsvp signalling rate-limit
 

ステップ 6 show mpls traffic-eng tunnels statistics

このコマンドを使用して、1 つ以上の MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのイベント カウンタを表示します。例を示します。

Router# show mpls traffic-eng tunnels statistics
 
Tunnel1001 (Destination 10.8.8.8; Name Router_t1001)
Management statistics:
Path: 25 no path, 1 path no longer valid, 0 missing ip exp path
5 path changes
State: 3 transitions, 0 admin down, 1 oper down
Signalling statistics:
Opens: 2 succeeded, 0 timed out, 0 bad path spec
0 other aborts
Errors: 0 no b/w, 0 no route, 0 admin
0 bad exp route, 0 rec route loop, 0 other

.
.
.

Tunnel7050 (Destination 10.8.8.8; Name Router_t7050)
Management statistics:
Path: 19 no path, 1 path no longer valid, 0 missing ip exp path
3 path changes
State: 3 transitions, 0 admin down, 1 oper down
Signalling statistics:
Opens: 2 succeeded, 0 timed out, 0 bad path spec
0 other aborts
Errors: 0 no b/w, 0 no route, 0 admin
0 bad exp route, 0 rec route loop, 0 other
 

ステップ 7 clear mpls traffic-eng tunnels counters

このコマンドを使用して、すべての MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのカウンタをクリアします。例を示します。

Router# clear mpls traffic-eng tunnels counters
 
Clear traffic engineering tunnel counters [confirm]
 

ステップ 8 show mpls traffic-eng topology [ brief ]

このコマンドを使用して、MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースを表示します。例を示します。

Router# show mpls traffic-eng topology brief
 
My_System_id:0000.0000.0003.00 (isis level-2)
 
Signalling error holddown:10 sec Global Link Generation 9
 
IGP Id:0000.0000.0003.00, MPLS TE Id:10.0.3.1 Router Node (isis
level-2)
link[0]:Point-to-Point, Nbr IGP Id:0000.0000.0004.00,
nbr_node_id:2, gen:9
frag_id 0, Intf Address:10.0.0.33, Nbr Intf Address:10.0.0.34
TE metric:10, IGP metric:10, attribute_flags:0x0
SRLGs:1 2
 

ステップ 9 exit

このコマンドを使用して、ユーザ EXEC モードに戻ります。例を示します。

Router# exit
Router>
 


 

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の設定例

ここでは、次のような MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張の設定例を示します。

「MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化:例」

「MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトの管理:例」

「MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの IS-IS 通信の制御:例」

MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化:例

次に、MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のために RSVP レート制限をイネーブルにする例を示します。

configure terminal
ip rsvp signalling rate-limit
end
 

次に、RSVP レート制限がイネーブルになっているときにトラフィック エンジニアリングが表示するサンプル出力を示します。

Router# show ip rsvp signalling rate-limit
 
Rate Limiting: enabled
Burst: 10
Limit: 37
Maxsize: 5000
Period (msec): 100
Max rate (msgs/sec): 100
 

次に、1 秒間に最大 5 個の RSVP トラフィック エンジニアリング シグナリング メッセージをネイバーに送信するようにルータを設定する例を示します。出力キューのサイズは 35 です。

configure terminal
ip rsvp signalling rate-limit period 1 burst 5 maxsize 35
 

MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトの管理:例

次に、MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのリンク障害タイムアウトを管理する例を示します。

configure terminal
 
mpls traffic-eng topology holddown sigerr 15
end
 

この例では、エラーをシグナリングするためのリンク ホールドダウン時間を 15 秒に設定しています。

MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの IS-IS 通信の制御:例

次に、IS-IS と MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの通信を制御する例を示します。

configure terminal
 
router isis
mpls traffic-eng scanner interval 5 max-flash 50
end
 

この例では、ルータが遅延を発生させることなく最大 50 個の IS-IS LSP を処理できるようにしています。

その他の関連資料

ここでは、MPLS Traffic Engineering(TE; トラフィック エンジニアリング)- スケーラビリティ拡張機能の関連資料について説明します。

規格

規格
タイトル

この機能によってサポートされる新しい規格または変更された規格はありません。またこの機能による既存規格のサポートに変更はありません。

--

MIB

MIB
MIB リンク

この機能によってサポートされる新しい MIB または変更された MIB はありません。またこの機能による既存 MIB のサポートに変更はありません。

選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、および機能セットの MIB を検索してダウンロードする場合は、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。

http://www.cisco.com/go/mibs

RFC

RFC
タイトル

この機能によってサポートされる新しい RFC または変更された RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。

--

シスコのテクニカル サポート

説明
リンク

右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。

以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。

テクニカル サポートを受ける

ソフトウェアをダウンロードする

セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける

ツールおよびリソースへアクセスする

Product Alert の受信登録

Field Notice の受信登録

Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索

Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する

トレーニング リソースへアクセスする

TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する

この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

http://www.cisco.com/techsupport

コマンド リファレンス

次のコマンドは、この章に記載されている機能または機能群において、新たに導入または変更されたものです。これらのコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Multiprotocol Label Switching Command Reference 』( http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/mpls/command/reference/mp_book.html )を参照してください。Cisco IOS の全コマンドを参照する場合は、Command Lookup Tool( http://tools.cisco.com/Support/CLILookup )を使用するか、または『 Cisco IOS Master Command List, All Releases 』( http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/mcl/allreleasemcl/all_book.html )にアクセスしてください。

clear ip rsvp counters

clear ip rsvp signalling rate-limit

clear mpls traffic-eng tunnel counters

ip rsvp signalling rate-limit

mpls traffic-eng scanner

mpls traffic-eng topology holddown sigerr

show ip rsvp counters

show mpls traffic-eng tunnels statistics

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の機能情報

表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。

ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。

プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、Cisco IOS ソフトウェア イメージおよび Catalyst OS ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。


表 1 には、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入された Cisco IOS ソフトウェア リリースだけが記載されています。特に明記していないかぎり、その機能は、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースの以降のリリースでもサポートされます。


 

表 1 MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の機能情報

機能名
リリース
機能情報

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張

12.0(14)ST
12.2(14)S
12.0(22)S
12.2(28)SB
12.4(20)T

MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張機能により、トラフィック エンジニアリング トンネルの数が多くなっても、スケーラビリティ パフォーマンスを高めることができます。

そのため、ルータがトンネル ヘッドエンドとして設定されているときにサポートできる Traffic Engineering(TE; トラフィック エンジニアリング)トンネルの数を増やすことができます。また、ルータがトンネル ミッドポイントとして設定されているときには、多数の TE トンネルを確立するのにかかる時間を短縮できます。

この章には、Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張を設定するための情報および手順が含まれています。

この機能は、12.0(14)ST で導入されました。

この機能は、12.2(14)S で Cisco IOS 12.2S リリースに統合されました。

この機能は、12.0(22)S で Cisco IOS Release 12.0(22)S に統合されました。

この機能は、12.2(28)SB で Cisco IOS 12.2SB リリースに統合されました。

この機能は、12.4(20)T で Cisco IOS 12.4T リリースに統合されました。

この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。

「RSVP レートの制限」

「MPLS トラフィック エンジニアリング トンネルのシグナリングおよび管理に対するリカバリ応答の向上」

「IS-IS と MPLS トラフィック エンジニアリング トポロジ データベースとの相互作用」

「MPLS TE トンネル イベントおよび RSVP シグナリングのカウンタ機能の向上」

「MPLS トラフィック エンジニアリング - スケーラビリティ拡張の利点」

「MPLS トラフィック エンジニアリング スケーラビリティ拡張のための RSVP レート制限のイネーブル化」

「MPLS TE スケーラビリティ拡張の監視および維持」

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用語集

CLNS :コネクションレス型ネットワーク サービス。事前に回線を確立しなくてもデータを送信できる Open System Interconnection(OSI; オープン システム インターコネクション)ネットワーク レイヤ サービス。CLNS は、メッセージを他のメッセージとは別に宛先にルーティングします。

CSPF :Constraint-based Shortest Path First。最小帯域幅要件、ノードの最大数、包含または除外するノードなど、一連の制約に基づいて最短パスを計算するルーティング プロトコル。

IGP :Interior Gateway Protocol(内部ゲートウェイ プロトコル)。自律システム内でのルーティング情報の交換に使用されるインターネット プロトコル。一般的なインターネット IGP の例として、IGRP、OSPF、および RIP を挙げることができます。

IS-IS :Intermediate System-to-Intermediate System。DECnet Phase V ルーティングに基づいた OSI リンクステート階層型ルーティング プロトコル。IS(ルータ)が、単一のメトリックに基づいてルーティング情報を交換して、ネットワーク トポロジを決定します。

LSP :Label Switched Path(ラベル スイッチド パス)。一連のホップ(R0...Rn)であり、パケットはラベル スイッチング メカニズムを使用して R0 から Rn に伝送されます。ラベル スイッチド パスは通常のルーティング メカニズムに基づいてダイナミックに選択されるか、または設定によって選択されます。

MPLS :Multiprotocol Label Switching(マルチプロトコル ラベル スイッチング)(旧称タグ スイッチング)。パケットをレイヤ 3 ルーティングではなく主としてレイヤ 2 スイッチングで送信する方法。MPLS では、Forwarding Equivalence Class という概念に基づいて、MPLS クラウドに入るときにパケットに短い固定長のラベルが割り当てられます。MPLS ドメイン内では、元のパケット ヘッダーにほとんど頼ることなく、ラベルに基づいて転送判断が行われます。

OSPF :Open Shortest Path First。リンクステート階層型の Interior Gateway Protocol(IGP; 内部ゲートウェイ プロトコル)ルーティング プロトコル。Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)プロトコルから派生したものです。OSPF 機能には、最小コストによるルーティング、マルチパスのルーティング、およびロード バランシングが含まれます。

RSVP :Resource Reservation Protocol(リソース予約プロトコル)。IP ネットワークのリソースの予約をサポートするプロトコル。

TLV :タイプ、長さ、値のオブジェクト。TLV は、データ通信で任意で指定される情報を提供するために使用されます。type フィールドは、value フィールドの項目のタイプを示します。length フィールドは、value フィールドの長さを示します。value フィールドは、パケットのデータ部分です。

インターフェイス :ネットワーク接続。

企業ネットワーク :会社やその他の組織の最重要ポイントを接続する、大規模で多様性のあるネットワーク。

シスコ エクスプレス フォワーディング :ルート参照情報を 1 つのルート キャッシュではなく複数のデータ構造に分けて保存することにより、ルータ内のパケットの転送を短時間で行うための手段。

スケーラビリティ :ネットワークの拡大に伴って、リソース使用量の程度がどれだけ迅速に増加するかを示すインジケータ。

トポロジ :企業ネットワーキング構造内のネットワーク ノードおよびメディアの物理的な配置。

トラフィック エンジニアリング :ネットワーク上で、標準的なルーティング方法が使用された場合に選択されるパスとは異なるパスを経由してトラフィックがルーティングされるようにするために使用する技術やプロセス。

トラフィック エンジニアリング トンネル :トラフィック エンジニアリングに使用されるラベル スイッチド トンネル。このようなトンネルは、通常のレイヤ 3 ルーティング以外の手段によって設定されます。このトンネルによって、トラフィックは、レイヤ 3 ルーティングでトンネルに選択されるパスとは異なるパスを経由します。

ヘッドエンド :ブロードバンド ネットワークのエンドポイント。すべてのステーションがヘッドエンドに向けて送信し、ヘッドエンドが宛先ステーションに向けて送信します。

メッセージ ペーシング :レート制限機能の旧称。

ルータ :1 つまたは複数のメトリックを使用して、ネットワーク トラフィックを転送する最適なパスを決定するネットワーク レイヤ デバイス。ルータは、ネットワーク レイヤ情報に基づいて、ネットワーク間でパケットを転送します。