Cisco 7600 シリーズ ルータ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 15.0S
VTP の設定
VTP の設定
発行日;2012/10/11 | 英語版ドキュメント(2012/10/07 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 17MB) | フィードバック

目次

VTP の設定

VTP の機能概要

VTP ドメインの概要

VTP モードの概要

VTP アドバタイズの概要

VTP バージョンの概要

VTP バージョン 2

VTP バージョン 3

VTP プルーニングの概要

VTP のデフォルト設定

VTP 設定時の注意事項および制約事項

VTP の設定

VTP グローバル パラメータの設定

VTP パスワードの設定

VTP プルーニングのイネーブル化

VTP バージョン番号のイネーブル化

VTP モードの設定

テイクオーバーの起動

VTP 統計情報の表示

ドメインの VTP デバイスの表示

VTP の設定

この章では、Cisco 7600 シリーズ ルータに VLAN トランキング プロトコル(VTP)を設定する方法について説明します。


) この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、次の URL にある『Cisco 7600 Series Routers Command References』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps368/prod_command_reference_list.html


 

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「VTP の機能概要」

「VTP のデフォルト設定」

「VTP 設定時の注意事項および制約事項」

「VTP の設定」

VTP の機能概要

VTP はレイヤ 2 のメッセージング プロトコルであり、VTP ドメインでの VLAN の追加、削除、名前変更などを管理することにより、VLAN 設定の整合性を維持します。VTP ドメイン(別名、VLAN 管理ドメイン)は、同じ VTP ドメイン名を共有し、トランクで相互接続された 1 つ以上のネットワーク デバイスで構成されます。VTP を使用すると、VLAN 名の重複、無効な VLAN タイプの指定、セキュリティ違反などのさまざまな問題によって生じる不正な設定および設定の矛盾が最小限に抑えられます。VLAN を作成する前に、ネットワークで VTP を使用するかどうかを決定する必要があります。VTP を使用すると、1 台または複数のネットワーク デバイス上で中央集約的に設定変更を行い、それらの変更を自動的にネットワーク上の他のネットワーク デバイスに伝達することができます。


) VLAN の詳しい設定手順については、を参照してください。


ここでは、VTP の機能について説明します。

「VTP ドメインの概要」

「VTP モードの概要」

「VTP アドバタイズの概要」

「VTP バージョンの概要」

「VTP プルーニングの概要」

VTP ドメインの概要

VTP ドメイン(別名、VLAN 管理ドメイン)は、同じ VTP ドメイン名を共有し、相互接続された 1 つまたは複数のネットワーク デバイスで構成されます。1 つのネットワーク デバイスが所属できる VTP ドメインは 1 つだけです。ドメインのグローバル VLAN 設定を変更するには、コマンドライン インターフェイス(CLI)または簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)を使用します。

デフォルトでは、Cisco 7600 シリーズ ルータは VTP サーバ モードであり、ルータでトランク リンクを介してドメインに関するアドバタイズを受信するか、またはユーザが管理ドメインを設定しない限り、非管理ドメイン ステートのままです。

ルータが、トランク リンクを介して VTP アドバタイズを受信した場合、管理ドメイン名および VTP 設定のリビジョン番号を継承します。ルータは、別の管理ドメイン名または古い設定のリビジョン番号が指定されたアドバタイズについては無視します。

ルータを VTP トランスペアレントとして設定した場合、VLAN の作成および変更は可能ですが、その変更が作用するのは個々のルータに限られます。

VTP サーバ上の VLAN 設定を変更すると、その変更は VTP ドメイン内のすべてのネットワーク デバイスに伝播されます。VTP アドバタイズはトランク接続すべてに送信されます。

VTP は、一意の名前と内部インデックスの対応によって、複数の LAN タイプに対して VLAN をダイナミックにマッピングします。このマッピングにより、ネットワーク管理者がデバイスを管理するための作業負担が大幅に軽減されます。

VTP モードの概要

次のいずれかの VTP モードで動作するようにCisco 7600 シリーズ ルータを設定できます。

サーバ:VTP サーバ モードでは、VLAN の作成、変更、および削除を行うことができます。また、VTP ドメイン全体に対して他の設定パラメータ(VTP バージョン、VTP プルーニングなど)を指定できます。VTP サーバは、同一 VTP ドメイン内の他のネットワーク デバイスに、VLAN 設定をアドバタイズし、トランク リンクを介して受信したアドバタイズに基づいて、VLAN 設定を他のネットワーク デバイスと同期化します。VTP サーバがデフォルトのモードです。


) VTP バージョン 3 では、VLAN の操作はプライマリ サーバ上でのみ行われます。


クライアント:VTP クライアントは、VTP サーバと同様に動作しますが、VTP クライアント上で VLAN の作成、変更、または削除を行うことはできません。

トランスペアレント:VTP バージョン 1 では、VTP トランスペアレント ネットワーク デバイスは、VTP に関与しません。VTP 透過ネットワーク装置は、VLAN 設定をアドバタイズせず、受信したアドバタイズに基づいて同期化することもありません。ただし VTP バージョン 2 および VTP バージョン 3 では、トランスペアレント ネットワーク デバイスは、トランキング LAN ポートから受信した VTP アドバタイズを転送します。

オフ:VTP オフ モードでは、ネットワーク デバイス機能は、VTP 透過デバイスと同じ方法で動作します。ただし、VTP アドバタイズは転送されません。


) Cisco 7600 シリーズ ルータは、Nonvolatile RAM(NVRAM; 不揮発性 RAM)に設定を書き込むときにルータが障害を検出すると、自動的に VTP サーバ モードから VTP クライアント モードに切り替わります。この場合、NVRAM が正常に動作するまで、ルータを VTP サーバ モードに戻すことはできません。


VTP アドバタイズの概要

VTP ドメインの各ネットワーク デバイスは、予約されたマルチキャスト アドレスに対して、各トランキング LAN ポートからアドバタイズを定期的に送信します。VTP アドバタイズを受信したネイバー ネットワーク デバイスは、必要に応じて各自の VTP および VLAN 設定を更新します。

VTP アドバタイズでは、次のグローバル設定情報が配布されます。

VLAN ID(ISL(スイッチ間リンク)および 802.1Q)

エミュレート LAN 名(ATM LAN Emulation(LANE; LAN エミュレーション)用)

IEEE 802.10 SAID(Security Association Identifier)の値(FDDI)

VTP ドメイン名

VTP 設定のリビジョン番号

各 VLAN の最大伝送単位(MTU)サイズを含めた VLAN 設定

フレーム形式

VTP バージョンの概要

ネットワークで VTP を使用する場合は、VTP バージョン 1、2、またはバージョン 3 のどちらを使用するかを決定する必要があります。


) トークンリング環境で VTP を使用している場合は、バージョン 2 またはバージョン 3 を使用する必要があります。


VTP バージョン 2

VTP バージョン 2 でサポートされる機能は、次のとおりです。バージョン 1 ではサポートされません。

トークンリング サポート:VTP バージョン 2 は、トークンリング LAN スイッチングおよび VLAN(Token Ring Bridge Relay Function(TrBRF; トークンリング ブリッジ リレー機能)および Token Ring Concentrator Relay Function(TrCRF; トークンリング コンセントレータ リレー機能))をサポートします。トークンリング VLAN の詳細については、を参照してください。

認識不能な Type-Length-Value(TLV)のサポート:VTP サーバまたはクライアントは、TLV が解析不能であっても、設定の変更を他のトランクに伝播します。認識不能な TLV は、NVRAM に保存されます。

バージョン依存型トランスペアレント モード:VTP バージョン 1 の場合、VTP トランスペアレント ネットワーク デバイスは、VTP メッセージの中のドメイン名およびバージョンを調べ、バージョンおよびドメイン名が一致する場合に限ってメッセージを転送します。スーパーバイザ エンジン ソフトウェアでサポートされるドメインは 1 つだけなので、VTP バージョン 2 は、バージョンをチェックせずに VTP メッセージをトランスペアレント モードで転送します。

整合性検査:VTP バージョン 2 の場合、CLI(コマンドライン インターフェイス)、または SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を介して新しい情報が入力された場合に限り、VLAN 整合性検査(VLAN 名、値など)を行います。VTP メッセージから新しい情報を取得した場合、または NVRAM から情報を読み込んだ場合には、整合性検査を行いません。受信した VTP メッセージのダイジェストが有効であれば、整合性検査を行わずに情報を受け入れます。

VTP バージョン 3

バージョン 1 およびバージョン 2 でサポートされない次の機能が、VTP バージョン 3 でサポートされます。

Hidden Password Support:VTP バージョン 3 では、パスワードを hidden または secret として設定するオプションがサポートされます。

ドメインで takeover コマンドが発行される場合、 hidden キーワードが指定されるときに、パスワードを再入力する必要があります。パスワード文字列から生成される秘密キーが、const_nvram:vlan.dat ファイルに保存されます。このオプションを使用して設定する場合、パスワードは、設定内では普通の文字列としては表示されません。代わりに、パスワードに関連付けられている秘密キーが、実行中の設定で 16 進数の形式で保存されます。 hidden キーワードが指定されていない場合、VTP バージョン 1 および VTP バージョン 2 のように、const_nvram:vlan.dat にクリア テキストとして保存されます。

secret キーワードが指定される場合、パスワードの秘密キーは直接設定できます。

拡張 VLAN データベース情報の引き継ぎ:VTP バージョン 2 では、VLAN 設定情報は、VLAN 番号 1 から 1000 だけに引き継がれます。VTP バージョン 3 では、情報は、VLAN 拡張範囲(VLAN 番号 1006 から 4094)にも引き継がれます。

VTP バージョン 1、VTP バージョン 2、または VTP バージョン 3 が実行されている Cisco 7600 シリーズ ルータでは、デフォルトの VLAN 1 および 1002 から 1005 は変更できません。


) VTP プルーニングは、VLAN 番号 1 から 1000 だけに、引き続き適用されます。


ドメインでのデータベースの引き継ぎ:VLAN データベース情報の引き継ぎに加え、VTP では、Multiple Spanning Tree(MST)プロトコル データベース情報も引き継がれます。

VTP のディセーブル化:トランキング ポートで VTP がディセーブルになっているときには、そのポート上のすべての VTP インスタンスに適用されます。VTP がグローバルにディセーブル化されているときには、システム上のすべてのトランキング ポートに設定が適用されます。

VTP バージョン 1 および VTP バージョン 2 では、VTP サーバの役割は、データベースを NVRAM にバックアップしすることと、管理者がデータベース情報を変更できるようにすることです。VTP バージョン 3 では、VTP プライマリ サーバと VTP セカンダリ サーバの役割が導入されました。VTP プライマリ サーバは、データベース情報をアップデートするために使用されます。アップデートの送信は、システム上のすべてのデバイスで受け取られます。VTP セカンダリ サーバは、VTP プライマリ サーバからのアップデートを介して受け取った VTP 設定を、その NVRAM にバックアップできます。

プライマリ サーバとセカンダリ サーバのステータスは、実行時のステータスで、設定オプションではありません。デフォルトでは、すべてのデバイスがセカンダリ サーバに割り当てられます。プライマリ サーバのステータスが必要になるのは、データベースのアップデートが必要な場合だけです。また、プライマリ サーバのステータスは、管理者がドメインから takeover メッセージを発行したときに取得されます (「テイクオーバーの起動」を参照)。

プライマリ サーバ ステータスは、デバイスのリロードのときか、スイッチオーバー パラメータまたはドメイン パラメータが変更されるときに、失われます。セカンダリ サーバでは、設定がバックアップされ、その引き継ぎが継続されます。このため、プライマリ サーバなしで動作する VTP ドメインを存在させることができます。

VTP プルーニングの概要

VTP プルーニングは、ブロードキャスト パケット、マルチキャスト パケット、未知のパケット、フラッディング ユニキャスト パケットなど、不要なフラッディング トラフィックを削減することにより、ネットワークの帯域幅を拡張します。VTP プルーニングを使用すると、トラフィックがネットワーク デバイスにアクセスするために使用しなければならないトランク リンクへのフラッディング トラフィックが制限されるので、使用可能な帯域幅が増えます。VTP プルーニングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。

VTP プルーニングを有効にするには、管理ドメイン内のすべてのデバイスが VTP プルーニングをサポートする必要があります。VTP プルーニングをサポートしないデバイスについては、トランク上で VLAN を使用できるように手動で設定する必要があります。

図 13-1 に、VTP プルーニングを使用しない場合のスイッチド ネットワークを示します。ネットワーク スイッチ 1 のインターフェイス 1 およびスイッチ 4 のポート 2 は、Red という VLAN に割り当てられています。スイッチ 1 に接続されたホストから、ブロードキャストが送信されます。スイッチ 1 は、このブロードキャストをフラッディングします。Red VLAN にポートを持たないスイッチ 3、5、6 も含めて、ネットワーク内の全ネットワーク デバイスがこのブロードキャストを受信します。

プルーニングの設定は、Cisco 7600 シリーズ ルータ上でグローバルに行います(「VTP プルーニングのイネーブル化」を参照)。レイヤ 2 トランキング LAN ポートにプルーニングを設定します(を参照)。

図 13-1 VTP プルーニングを使用しない場合のフラッディング トラフィック

 

図 13-2 は、VTP プルーニングをイネーブルにした場合の同じスイッチド ネットワークを示しています。Red VLAN のトラフィックは指定されたリンク(スイッチ 2 のポート 5、スイッチ 4 のポート 4)でプルーニングされるので、スイッチ 1 からのブロードキャスト トラフィックは、スイッチ 3、5、6 には転送されません。

図 13-2 VTP プルーニングを使用した場合のフラッディング トラフィック

 

VTP サーバで VTP プルーニングをイネーブルにすると、管理ドメイン全体でプルーニングがイネーブルになります。VTP プルーニングは、イネーブルにしてから数秒後に有効になります。デフォルトでは、VLAN 2 ~ 1000 がプルーニング適格です。VTP プルーニング不適格の VLAN からのトラフィックは、プルーニングの対象になりません。VLAN 1 は常にプルーニング不適格であり、VLAN 1 からのトラフィックをプルーニングできません。

トランキング LAN ポートに VTP プルーニングを設定するには、 switchport trunk pruning vlan コマンドを使用します(を参照)。VTP プルーニングは、LAN ポートがトランキングを実行している場合に作用します。VLAN プルーニングの適格性は、VTP ドメインで VTP プルーニングがイネーブルまたはディセーブルのどちらに設定されているか、特定の VLAN が存在するかどうか、および LAN ポートが現在トランキングを実行しているかどうかにかかわらず、設定できます。

VTP のデフォルト設定

表 13-1 に、VTP のデフォルト設定を示します。

 

表 13-1 VTP のデフォルト設定

機能
デフォルト値

VTP ドメイン名

ヌル

VTP モード

サーバ

VTP バージョン

(バージョン 1)

VTP パスワード

なし

VTP プルーニング

ディセーブル

VTP 設定時の注意事項および制約事項

ネットワークで VTP を実装するときには、次の注意事項および制約事項に従ってください。

スーパーバイザ エンジンの冗長構成は、デフォルト以外の VLAN データ ファイル名または場所をサポートしません。冗長スーパーバイザ エンジンが搭載されたルータ上で、 vtp file file_name コマンドを入力しないでください。

冗長スーパーバイザ エンジンを取り付ける前に、デフォルト設定に戻るには no vtp file コマンドを入力します。

VTP ドメイン内のすべてのネットワーク デバイスで、同じ VTP バージョンを実行する必要があります。

セキュア モードの場合、管理ドメイン内の各ネットワーク デバイスにパスワードを設定する必要があります。


注意 VTP をセキュア モードで設定した場合、ドメイン内の各ネットワーク デバイスに管理ドメイン パスワードを割り当てないと、管理ドメインは正常に動作しません。

VTP バージョン 2 対応のネットワーク デバイス上で VTP バージョン 2 をディセーブルに設定している場合、その VTP バージョン 2 対応ネットワーク デバイスは、同一 VTP ドメイン内で VTP バージョン 1 が稼働しているネットワーク デバイスとして動作することができます(VTP バージョン 2 は、デフォルトでディセーブルに設定されています)。

同一 VTP ドメイン内のすべてのネットワーク デバイスがバージョン 2 に対応する場合を除いて、ネットワーク デバイス上で VTP バージョン 2 をイネーブルにしないでください。ネットワーク デバイス上で VTP バージョン 2 をイネーブルにすると、ドメイン内のすべてのバージョン 2 対応ネットワーク デバイスで VTP バージョン 2 がイネーブルになります。

トランク ポート上の VTP バージョン 3 デバイスで、VTP バージョン 2 デバイスからのメッセージを受信すると、その特定のトランク上の VLAN データベースのスケール ダウン バージョンを VTP バージョン 2 の形式で送信します。そのトランク上で VTP バージョン 2 パケットを最初に受信するときではない限り、VTP バージョン 3 デバイスでは、トランク ポート上で VTP バージョン 2 形式のパケットは送信されません。

VTP バージョン 3 デバイスにより、トランク ポート上で VTP バージョン 2 デバイスが検出されると、VTP バージョン 3 パケットに加えて、さらに VTP バージョン 3 パケットが送信され続けます。これによって、トランク外に 2 種類のネイバーが混在できます。

VTP バージョン 3 デバイスは、VPT バージョン 2 またはバージョン 1 のデバイスからは、設定情報を受け取りません。

VPT バージョン 2 とは異なり、VTP をバージョン 3 に設定する場合、ドメインでは、VTP バージョン 3 システムとして動作を開始するために、すべてのデバイスがバージョン 3 として機能するよう設定されるわけではありません。

バージョン 2 またはバージョン 3 の機能をサポートする VTP バージョン 1 デバイスで、VTP バージョン 3 パケットを受信するときには、VTP バージョン 2 の機能との矛盾が存在しない場合、デバイスは VTP バージョン 2 として設定されています。

VTP バージョン 1 の機能だけをサポートするデバイスは、VTP バージョン 3 デバイスとは相互運用できません。

トークンリング環境では、トークンリング VLAN スイッチング機能を正常に動作させるために、VTP バージョン 2 またはバージョン 3 をイネーブルにする必要があります。

2 つの VPT バージョン 3 の領域は、VTP バージョン 1 または VTP バージョン 2 の領域を介して、トランスペアレント モードでのみ通信が可能です。

VTP サーバ上で VTP プルーニングをイネーブルまたはディセーブルにすると、管理ドメイン全体で VTP プルーニングがイネーブルまたはディセーブルになります。

プルーニングの適格性の設定は、ルータ上のすべてのトランクにグローバルに適用されます。プルーニングの適格性は、各トランクに個別に設定することはできません。

VLAN をプルーニング適格または不適格として設定する場合、設定が有効なのは、そのルータ上の VLAN のプルーニングだけです。VTP ドメイン内のすべてのネットワーク デバイスに対して有効なわけではありません。

VTP バージョン 1 とバージョン 2 では、VLAN 拡張範囲(VLAN 番号 1006 から 4094)の設定情報は引き継がれません。VLAN 拡張範囲は、各ネットワーク デバイスで手作業で設定する必要があります。

VTP が使用する利用可能な DRAM が不十分な場合、VTP のモードはトランスペアレントに変わります。

VTP トランスペアレント モードのネットワーク デバイスは、VTP Join メッセージを送信しません。VTP トランスペアレント モードのネットワーク デバイスにトランク接続されているCisco 7600 シリーズ ルータでは、トランスペアレント モード ネットワーク デバイスによって使用される VLAN、またはプルーニング不適格としてトランク全体に伝送する必要がある VLAN を設定します。プルーニング適格性の設定については、を参照してください。

VLAN データベースは、システム上で実行中の VTP バージョンに準拠する形式で、NVRAM ファイルに保存されます。VTP バージョン 2 だけをサポートする古いイメージでは、VTP バージョン 3 ファイル形式は認識されませんので、VTP がサポートされる新しいイメージからサポートされないイメージにシステムがダウングレードされた場合、NVRAM VLAN データベースの情報は失われます。

VTP の設定

ここでは、VTP の設定手順について説明します。

「VTP グローバル パラメータの設定」

「VTP モードの設定」

「テイクオーバーの起動」

「VTP 統計情報の表示」

「ドメインの VTP デバイスの表示」

VTP グローバル パラメータの設定

ここでは、VTP グローバル パラメータの設定について説明します。

「VTP パスワードの設定」

「VTP プルーニングのイネーブル化」

「VTP バージョン番号のイネーブル化」


) VTP グローバル パラメータは、グローバル コンフィギュレーション モード、または EXEC モードで入力できます。


VTP パスワードの設定

VTP グローバル パラメータを設定するには、次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router(config)# vtp password password_string [ hidden | secret ]

VTP ドメインのパスワード(8 ~ 64 文字)を設定します。

VTP バージョン 3 では、 hidden キーワードおよび secret キーワードを使用できます。

hidden キーワードが使用される場合、パスワード文字列から生成される秘密キーが、const_nvram:vlan.dat ファイルに保存されます。takeover コマンドを使用された場合、パスワードを再入力する必要があります。

secret キーワードが指定される場合、パスワードの秘密キーは直接設定できます。 secret パスワードには、32 文字の 16 進数の文字列を含める必要があります。

Router(config)# no vtp password

パスワードを消去します。

次に、グローバル コンフィギュレーション モードで VTP パスワードを設定する例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp password WATER
Setting device VLAN database password to WATER.
Router#

次に、EXEC モードで VTP パスワードを設定する例を示します。

Router# vtp password WATER
Setting device VLAN database password to WATER.
Router#

) パスワードは実行コンフィギュレーション ファイルには保存されません。


次に、 hidden パスワードを設定する例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp password WATER hidden
Generating the secret associated to the password.
Router(config)#
 

この例では、 hidden キーワードを指定して設定したときに、パスワード WATER が表示される方法を示します。

Router# show vtp password
VTP Password: 89914640C8D90868B6A0D8103847A733
Router#

VTP プルーニングのイネーブル化

管理ドメイン内で VTP プルーニングをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# vtp pruning

管理ドメイン内で VTP プルーニングをイネーブルにします。

ステップ 2

Router# show vtp status | include pruning

(任意)設定を確認します。

次に、VTP プルーニングを管理ドメイン内でイネーブルにする例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp pruning
Pruning switched ON
 

次に、リリースに関係なく、管理ドメイン内で VTP プルーニングをイネーブルにする例を示します。

Router# vtp pruning
Pruning switched ON
 

次に、設定を確認する例を示します。

Router# show vtp status | include Pruning
VTP Pruning Mode: Enabled
Router#
 

プルーニング適格性の設定については、を参照してください。

VTP バージョン番号のイネーブル化

VTP バージョン 2 対応のネットワーク デバイスでは、デフォルトで VTP バージョン 2 がディセーブルに設定されています。1 台のネットワーク デバイス上で VTP バージョン 2 をイネーブルにすると、VTP ドメイン内のすべての VTP バージョン 2 対応ネットワーク デバイスでバージョン 2 がイネーブルになります。


注意 同一 VTP ドメイン内のネットワーク デバイス上で、VTP バージョン 1 と VTP バージョン 2 は相互運用できません。VTP ドメイン内のすべてのネットワーク デバイスで、同じ VTP バージョンを使用する必要があります。VTP ドメイン内のすべてのネットワーク デバイスがバージョン 2 をサポートしている場合以外では、VTP バージョン 2 をイネーブルにしないでください。


) トークンリング環境では、トークンリング インターフェイスをサポートするデバイス上でトークンリング VLAN スイッチングを正常に動作させるために、VTP バージョン 2 または VTP バージョン 3 をイネーブルにする必要があります。


VTP バージョンをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# vtp version { 1 | 2 | 3 }

VTP バージョンをイネーブルにします。

ステップ 2

Router# show vtp status | include { v1 | v2 | v3 }

(任意)設定を確認します。

次に、VTP バージョン 2 をイネーブルにする例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp version 2
V2 mode enabled.
Router(config)#
 

次に、リリースに関係なく、VTP バージョン 2 をイネーブルにする例を示します。

Router# vtp version 2
V2 mode enabled.
Router#
 

次に、設定を確認する例を示します。

Router# show vtp status | include V2
VTP V2 Mode: Enabled
Router#

VTP モードの設定

VTP モードを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# vtp mode { client | server | transparent | off }

VTP モードを設定します。

ステップ 2

Router(config)# vtp domain domain_name

(任意:サーバ モード用)VTP ドメイン名を定義します(最大 32 文字)。VTP サーバ モードではドメイン名が必要です。ルータが VTP ドメインにトランク接続されている場合、ルータはドメイン内の VTP サーバからドメイン名を取得します。

(注) ドメイン名は消去できません。

ステップ 3

Router(config)# end

VLAN コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 4

Router# show vtp status

(任意)設定を確認します。


) VTP がディセーブルの場合は、VLAN データベース モードでなく、コンフィギュレーション モードで VLAN コンフィギュレーション コマンドを入力でき、VLAN 設定はスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存されます。


次に、ルータを VTP サーバとして設定する例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp mode server
Setting device to VTP SERVER mode.
Router(config)# vtp domain Lab_Network
Setting VTP domain name to Lab_Network
Router(config)# end
Router#
 

次に、ルータを VTP クライアントとして設定する例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp mode client
Setting device to VTP CLIENT mode.
Router(config)# end
Router#
 

次に、ルータ上で VTP をディセーブルにする例を示します。

Router# configure terminal
Router(config)# vtp mode transparent
Setting device to VTP TRANSPARENT mode.
Router(config)# end
Router#
 

次に、ルータ上で VTP と VTP アドバタイズメント転送をディセーブルにする例を示します。

Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# vtp mode off
Setting device to VTP OFF mode.
Router(config)# end
Router#
 

この例では、デバイスで VTP バージョン 1 を実行しているときの、VTP 設定パラメータの例を示しています。

Router# show vtp status
VTP Version capable : 1 to 3
VTP version running : 1
VTP Domain Name : Lab_Network
VTP Pruning Mode : Enabled
VTP Traps Generation : Disabled
Device ID : 0016.9c6d.5300
Configuration last modified by 127.0.0.12 at 10-18-07 10:12:42
Local updater ID is 127.00.12 at 10-18-07 10:2:42
 
Feature VLAN:
--------------
VTP Operating Mode : Server
Maximum number of existing VLANs : 5
Configuration Revision : 1
MD5 digest : 0x92 0xF1 0xE8 0x52 0x2E ox5C 0x36 0x10 0x70 0x61 0xB8 0x24 0xB6 0x93 0x21 0x09
Router#
 

この例では、デバイスで VTP バージョン 2 を実行しているときの、VTP 設定パラメータの例を示しています。

Router# show vtp status
VTP Version capable : 1 to 3
VTP version running : 2
VTP Domain Name : Lab_Network
VTP Pruning Mode : Disabled
VTP Traps Generation : Disabled
Device ID : 0012.44dc.b800
Configuration lst modified by 127.0.0.12 at 10-18-07 10:38:45
Local updater ID is 127.0.0.12 on interface EO 0/0 (first interface found)
 
Feature VLAN:
--------------
VTP Operating Mode : Server
Maximum VLANs supported locally: 1005
Number of existing VLANs : 1005
Configuration Revision : 1
MD5 digest : 0x2E 0x6B 0x99 0x58 0xA2 0x4F 0xD5 0x150x70 0x61 0xB8 0x24 0xB6 0x93 0x21 0x09
Router#
 

この例では、デバイスで VTP バージョン 3 を実行しているときの、VTP 設定パラメータの例を示しています。

Router# show vtp status
VTP Version capable : 1 to 3
VTP version running : 3
VTP Domain Name : Lab_Network
VTP Pruning Mode : Disabled
VTP Traps Generation : Disabled
Device ID : 0012.44dc.b800
 
Feature VLAN:
--------------
VTP Operating Mode : Server
Number of existing VLANs : 1005
Number of existing extended VLANs: 3074
Configuration Revision : 18
Primary ID : 0012.4371.9ec0
Primary Description :
Router#

テイクオーバーの起動

この手順は、VTP バージョン 3 だけに適用されます。テイクオーバーを起動するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# vtp primary-server [vlan | mst] | [ force ]

ルータの動作状態をセカンダリ サーバからプライマリ サーバに変更し、設定をドメイン全体にアドバタイズします (このデバイスのパスワードが hidden キーワードで設定された場合、ユーザに対し、再入力を促すプロンプトが表示されます)。

キーワードを使用する場合、テイクオーバーに進む前に確認を促すプロンプトが表示されます。

適切な機能( vlan または mst )を選択することによって、テイクオーバーの場所を指定します。機能が選択されていない場合、テイクオーバーは VLAN データベースに対して実行されます。

次に、テイクオーバーを起動し、 vlan データベースに対して実行する例を示します。

Router# vtp primary-server vlan
Enter VTP password:password
This system is becoming primary for feature vlan
 
VTP Feature Conf Revision Primary Server Device ID Description
----------- ------------- -------------- -------- -------------------
MST Yes 4 0012.4371.9ec0=0012.4371.9ec0 R1
Do you want to continue? (confirm)
Router#

VTP 統計情報の表示

VTP に関する統計情報(送受信された VTP アドバタイズ、VTP エラーなど)を表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show vtp counters

VTP の統計情報を表示します。

次に、VTP の統計情報を表示する例を示します。

Router# show vtp counters
VTP statistics:
Summary advertisements received : 7
Subset advertisements received : 5
Request advertisements received : 0
Summary advertisements transmitted : 997
Subset advertisements transmitted : 13
Request advertisements transmitted : 3
Number of config revision errors : 0
Number of config digest errors : 0
Number of V1 summary errors : 0
 
VTP pruning statistics:
 
Trunk Join Transmitted Join Received Summary advts received from
non-pruning-capable device
---------------- ---------------- ---------------- ---------------------------
Fa5/8 43071 42766 5

ドメインの VTP デバイスの表示

ドメイン内ですべての VTP デバイスを表示するには、特権 EXEC モードで次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show vtp devices [conflicts]

ドメイン内のすべての VTP デバイスで情報を収集し、表示します。

と設定されているルータからは、情報は収集または表示されません。

conflicts キーワード(任意)では、設定が矛盾するプライマリ サーバがあるデバイスの情報が表示されます。

次に、ドメイン内で VTP デバイスの情報を表示する例を示します。

Router# show vtp devices
Retrieving information from the VTP domain, please wait for 5 seconds.
VTP Feature Conf Revision Primary Server Device ID Device Description
----------- ---- -------- ------------------------------ ------------------
VLAN No 18 0016.9c6d.5300 0012.011a.0d00 R2
VLAN No 18 0016.9c6d.5300 0012.4371.9ec0 R1
MST Yes 4 0012.4371.9ec0=0012.4371.9ec0 R1
 
Router#