Cisco 7600 シリーズ ルータ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 15.0S
PIM スヌーピングの設定
PIM スヌーピングの設定
発行日;2012/10/11 | 英語版ドキュメント(2012/10/07 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 17MB) | フィードバック

目次

PIM スヌーピングの設定

PIM スヌーピングの機能概要

PIM スヌーピングのデフォルト設定

PIM スヌーピング設定時の注意事項および制約事項

PIM スヌーピングの設定

PIM スヌーピングのグローバルなイネーブル化

VLAN における PIM スヌーピングのイネーブル化

PIM スヌーピング指定ルータ フラッディングのディセーブル化

PIM スヌーピングの設定

この章では、Cisco 7600 シリーズ ルータに Protocol Independent Multicast(PIM)スヌーピングを設定する手順について説明します。


) この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、次の URL にある『Cisco 7600 Series Routers Command References』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps368/prod_command_reference_list.html


 

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「PIM スヌーピングの機能概要」

「PIM スヌーピングのデフォルト設定」

「PIM スヌーピング設定時の注意事項および制約事項」

「PIM スヌーピングの設定」

PIM スヌーピングの機能概要

レイヤ 2 ルータが Internet Exchange Point(IXP)など複数のルータと相互接続しているネットワークでは、マルチキャスト レシーバ ダウンストリームが存在しない場合でも、ルータはデフォルトで、すべてのマルチキャスト ルータ ポートで IP マルチキャスト パケットをフラッディングします。PIM スヌーピングがイネーブルの場合、ルータは各 IP マルチキャスト グループのマルチキャスト パケットを、そのグループに加入しているダウンストリーム レシーバが接続されたマルチキャスト ルータ ポートに限定します。PIM スヌーピングをイネーブルにすると、ルータは PIM Hello メッセージ、PIM Join と Prune メッセージ、および双方向 PIM 指定フォワーダ選定メッセージをリッスンして、特定の VLAN 内でマルチキャスト トラフィックを受信する必要があるマルチキャスト ルータ ポートを学習します。


) PIM スヌーピングを使用するには、Cisco 7600 シリーズ ルータ上で IGMP スヌーピングをイネーブルにする必要があります。IGMP スヌーピングは、ホストが接続されている LAN ポートからのマルチキャスト トラフィックの送信を制限します。IGMP スヌーピングは、1 つまたは複数のマルチキャスト ルータが接続されている LAN ポートからのトラフィックは制限しません。


次の図では、PIM スヌーピングがイネーブルでないネットワークによるトラフィックおよびフラッディング フローと、PIM スヌーピングがイネーブルのときのトラフィック フローおよびトラフィック制限を示します。

図 34-1 では、PIM スヌーピングがイネーブルでない場合の PIM Join メッセージのフローを示します。この図では、スイッチはルータ B を対象とした PIM Join メッセージを接続されたすべてのルータにフラッディングします。

図 34-1 PIM スヌーピングがない場合の PIM Join メッセージ フロー

 

図 34-2 では、PIM スヌーピングがイネーブルの場合の PIM Join メッセージ フローを示します。この図では、スイッチは PIM Join メッセージを制限し、このメッセージを受信する必要があるルータ(ルータ B)だけに転送します。

図 34-2 PIM スヌーピングがある場合の PIM Join メッセージ フロー

 

図 34-3 では、PIM スヌーピングがイネーブルでない場合のデータ トラフィック フローを示します。この図では、スイッチはルータ A を対象としたデータ トラフィックを接続されたすべてのルータにフラッディングします。

図 34-3 PIM スヌーピングがない場合のデータ トラフィック フロー

 

図 34-4 では、PIM スヌーピングがイネーブルの場合のデータ トラフィック フローを示します。この図では、スイッチはデータ トラフィックを受信する必要があるルータ(ルータ A)だけに転送します。

図 34-4 PIM スヌーピングがある場合のデータ トラフィック フロー

 

PIM スヌーピングのデフォルト設定

PIM スヌーピングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。

PIM スヌーピング設定時の注意事項および制約事項

PIM スヌーピングの設定時には、次の注意事項および制約事項に従ってください。

PIM スパース モード(PIM-SM)機能を使用すると、ダウンストリーム ルータは、PIM Join またはプルーニング メッセージを通じて事前に関係を示す場合、トラフィックだけを監視します。アップストリーム ルータは、PIM Join またはプルーニング プロセス中にアップストリーム ルータとして使用された場合、トラフィックだけを監視します。

Join またはプルーニング メッセージは、ルータ ポートすべてにフラッディングされるわけではありませんが、Join またはプルーニング メッセージのペイロードに指定されたアップストリーム ルータに対応するポートにだけ、送信されます。

直接接続された送信元は、双方向 PIM グループでサポートされます。直接接続された送信元からのトラフィックは、VLAN の指定ルータおよび指定フォワーダに転送されます。Nondesignated Router(NDR)がダウンストリーム(S, G)Join を受信できる場合があります。送信元だけのネットワークでは、初回の不明なトラフィックは指定ルータおよび指定フォワーダだけに転送されます。

dense(密)グループ モード トラフィックは、不明なトラフィックとして見なされドロップされます。

AUTO-RP グループ(224.0.1.39 および 224.0.1.40)は常にフラッディングされます。

ルータは指定フォワーダ選定時にスヌーピングし、VLAN の各 RP についてすべての指定フォワーダ ルータのリストを維持します。すべてのトラフィックは指定フォワーダすべてに送信されます。これにより双方向機能が正しく動作します。

PIM スヌーピングおよび IGMP スヌーピングを、VLAN で同時にイネーブルできます。RGMP または PIM スヌーピングいずれかを VLAN でイネーブルにできますが、両方同時にはイネーブルにできません。

非 PIMv2 マルチキャスト ルータは、すべてのトラフィックを受信します。

PIM スヌーピングは、VLAN 単位でイネーブルおよびディセーブルにすることができます。

PIM Hello および Join/プルーニング制御パケットに示されたホールドタイムに基づき、mroute およびルータ情報はすべて時間切れとなります。mroute ステートおよびネイバー情報はすべて VLAN 単位で維持されます。

PIM スヌーピングの設定

ここでは、PIM スヌーピングを設定する手順について説明します。

「PIM スヌーピングのグローバルなイネーブル化」

「VLAN における PIM スヌーピングのイネーブル化」

「PIM スヌーピング指定ルータ フラッディングのディセーブル化」

PIM スヌーピングのグローバルなイネーブル化

PIM スヌーピングをグローバルにイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# ip pim snooping

PIM スヌーピングをイネーブルにします。

Router(config)# no ip pim snooping

PIM スヌーピングをディセーブルにします。

ステップ 2

Router(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Router# show ip pim snooping

設定を確認します。

次に、PIM スヌーピングをグローバルにイネーブルにし、設定を確認する例を示します。

Router(config)# ip pim snooping
Router(config)# end
Router# show ip pim snooping
Global runtime mode: Enabled
Global admin mode : Enabled
Number of user enabled VLANs: 1
User enabled VLANs: 10
Router#
 

) PIM スヌーピングを実行するには、IP アドレスまたは IP PIM を設定する必要はありません。


VLAN における PIM スヌーピングのイネーブル化

特定の VLAN で PIM スヌーピングをイネーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface vlan vlan_ID

VLAN インターフェイスを選択します。

ステップ 2

Router(config-if)# ip pim snooping

PIM スヌーピングをイネーブルにします。

Router(config-if)# no ip pim snooping

PIM スヌーピングをディセーブルにします。

ステップ 3

Router(config-if)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 4

Router# show ip pim snooping

設定を確認します。

次に、VLAN 10 で PIM スヌーピングをイネーブルにし、設定を確認する例を示します。

Router# interface vlan 10
Router(config-if)# ip pim snooping
Router(config-if)# end
Router# show ip pim snooping vlan 10
3 neighbors (0 DR priority incapable, 0 Bi-dir incapable)
6 mroutes, 3 mac entries
DR is 10.10.10.4
RP DF Set
Router#

PIM スヌーピング指定ルータ フラッディングのディセーブル化


) • PIM スヌーピング DR フラッディング拡張機能は、Supervisor Engine 720 でサポートされます。

マルチキャスト送信元をサポートするレイヤ 2 ブロードキャスト ドメインのルータにおいて、指定ルータ フラッディングをディセーブルにしないでください。


 

デフォルトの場合、PIM スヌーピングをイネーブルにしているルータは、指定ルータ(DR)にマルチキャスト トラフィックをフラッディングします。この方法による動作では、不必要なマルチキャスト パケットが指定ルータに送信されることがあります。ネットワークは不必要なトラフィックを搬送する必要があり、指定ルータは不必要なトラフィックを処理してドロップする必要があります。

ネットワークで指定ルータに送信されるトラフィックを減らすには、指定ルータ フラッディングをディセーブルにします。指定ルータ フラッディングをディセーブルにすると、PIM スヌーピングは、PIM スヌーピングが指定ルータへのリンクから明示的な Join を受信するマルチキャスト グループ内にあるトラフィックだけを指定ルータに渡します。

PIM スヌーピング指定ルータ フラッディングをディセーブルにするには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# no ip pim snooping dr-flood

PIM スヌーピング指定ルータ フラッディングをディセーブルにします。

ステップ 2

Router(config)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

ステップ 3

Router# show running-config | include dr-flood

設定を確認します。

次に、PIM スヌーピング指定ルータ フラッディングをディセーブルにする例を示します。

Router(config)# no ip pim snooping dr-flood
Router(config)# end