Cisco 7600 シリーズ ルータ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Release 15.0S
Route Switch Processor 720 の設定
Route Switch Processor 720 の設定
発行日;2012/10/11 | 英語版ドキュメント(2012/10/07 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 17MB) | フィードバック

目次

Route Switch Processor 720 の設定

PFC の互換性のマトリクス

の機能

でのフラッシュ メモリのアクセス

720 ポートの設定

スイッチ ファブリック機能の設定とモニタリング

スイッチ ファブリック機能の機能概要

スイッチ ファブリック機能の概要

レイヤ 3 スイッチド トラフィックの転送の決定

スイッチング モード

スイッチ ファブリック機能の設定

スイッチ ファブリック機能のモニタ

スイッチ ファブリック冗長ステータスの表示

ファブリック チャネルのスイッチング モードの表示

ファブリック ステータスの表示

ファブリック使用率の表示

ファブリック エラーの表示

Route Switch Processor 720 の設定

この章では、Route Switch Processor 720(RSP720)を設定する手順について説明します。RSP720 は、Cisco 7600 シリーズ ルータで使用可能な最新タイプのスーパーバイザ エンジンです。RSP720 は、1 枚のフルサイズ ボードと 2 枚の統合ドーター カードで構成されており、そのボードやカードとは、MSFC4 と、PFC3C または PFC3CXL です。RSP720 には、Cisco 7600のすべてのラインカードを、ポイントツーポイント 20 Gbps 全二重シリアル チャネルで接続する、統合スイッチ ファブリックがあります。

RSP720、Sup720、Sup32 で使用可能な Cisco IOS ソフトウェア イメージの詳細については、 付録 C「Cisco IOS Release 15.S ソフトウェア イメージ」 を参照してください。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「RSP720 PFC の互換性のマトリクス」

「RSP720 の機能」

「RSP720 でのフラッシュ メモリのアクセス」

「ルート スイッチ プロセッサ 720 ポートの設定」

「スイッチ ファブリック機能の設定とモニタリング」

この章で使用しているコマンドの構文および使用方法の詳細については、次の URL にある『Cisco 7600 Series Routers Command References』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps368/prod_command_reference_list.html


) • RSP720 は、Cisco 7603 および Cisco OSR-7609 を除くすべての Cisco 7600 シャーシでサポートされます。

4 スロットのシャーシの場合、RSP720 はスロット 1 またはスロット 2 に搭載します。

6 スロットまたは 9 スロットのシャーシの場合(拡張(-S)シャーシを含む)、RSP720 はスロット 5 またはスロット 6 に搭載します。

13 スロットのシャーシの場合、RSP720 はスロット 7 またはスロット 8 に搭載します。


 

RSP720 PFC の互換性のマトリクス

ルート スイッチ プロセッサ 720(RSP720)は、PFC3C または PFC3CXL の 2 つのタイプのポリシー フィーチャ カードで構成されます。RSP720 の PFC は、バージョン 3B の Distributed Forwarding Card(DFC; 分散型フォワーディング カード)である DFC3B などの、より低いバージョンのカードとともに動作します。カード バージョン番号は、3B、3BXL、3C、3CXL など、動作モードを示します。

RSP720をより低いバージョンのカードと動作させる場合、システムでは、すべてのインストール済みカードの最も低い動作モード(3B、3BXL、3C、3CXL)を特定し、このモードがすべてのカードに適用されます。カードにより、(カードがより高いバージョン番号の場合でも)選択された動作モードでサポートされる機能が提供されます。たとえば、3B モードの PFC3C の動作では、PFC3B によってサポートされるこれらの機能だけが提供されます。

異なるバージョン カードでのモード設定の例を、次に示します。

RSP720-3CXL、DFC3BXL、イーサネット サービス モジュール(ES20-3C)を搭載しているシステムは、3BXL モード(すべてのカードで最も低いバージョンの動作モード)で動作します。

RSP720-3CXL と ES20-3C を搭載しているシステムは、3C モードで動作します。

RSP720-3C と DFC3B を搭載しているシステムは、3B モードで動作します。

RSP720-3CXL と ES20-3CXL を搭載しているシステムは、3CXL モードで動作します。


show platform hardware pfc mode コマンドを使用すると、PFC の動作モードが表示されます。


RSP720 の機能

RSP720 は、Cisco 7600 シリーズ ルータの最新タイプのスーパーバイザ エンジンです。2 枚の統合ドーター カード(PFC3C または PFC3CXL と、MSFC4)が搭載された RSP720 では、前のスーパーバイザ エンジンに対して多くの拡張機能と新機能が用意されています。これらの拡張機能や新機能は、次のセクションで説明します。


では、(PFC3B または PFC3BXL 搭載の)Supervisor Engine 720 の機能がすべてサポートされます。RSP720特に注意書きがない限り、このマニュアルの後の章で説明する機能の設定と動作は、両方のタイプのプロセッサ(RSP720 と Sup720)で同じです。


ハードウェア

2 枚の統合ドーター カード(PFC3C または PFC3CXL と、MSFC4 )

ルート プロセッサ(RP)とスイッチ プロセッサ(SP)での、より高速な CPU と、より容量の大きいデフォルト メモリ

RSP720-3C-GE:RP と SP の 1-GB DRAM

RSP720-3CXL-GE:2-GB DRAM(RP)と 1-GB DRAM(SP)

より大きな MAC アドレス テーブルが提供される追加メモリ

レイヤ 2 およびレイヤ 3 の機能は、1 つの ASIC に統合済み

ASIC(ハードウェア)による IP トラフィックと MPLS トラフィックの転送

RSP720 でサポートされているハードウェアの詳細については、『 Cisco 7600 Series Router Supervisor Engine and Route Switch Processor Guide 』の第 2 章のルート スイッチ プロセッサ 720の項を参照してください。

パフォーマンス

より高速なソフトウェア ブートアップ

より高速なプロトコル統合(BGP、OSPF)と ARP ラーニング

IGMP スヌーピング回数の改善

DHCP サーバ、Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)セッション、IP セッション、トラフィック エンジニアリング(TE)の確立における速度の高速化

Bidirectional Forwarding Detection(BFD; 双方向フォワーディング検出)、Resource Reservation Setup Protocol(RSVP; リソース予約プロトコル)、その他のコントロール プレーン機能でのより高速な処理

ローカル ファイルへのアクセスとコピーの速度の改善

スケーラビリティ

レイヤ 2 およびレイヤ 3 のトラフィックの転送レートは、1 秒あたり 3000 万パケット(Mpps)。RSP720 ハードウェア ベースの Cisco Express Forwarding(CEF; シスコ エクスプレス フォワーディング)が使用されます。転送レートは次のとおりです。

IP 転送レート:30 Mpps

MPLS 転送レート:20 Mpps

より大規模なカスタマー環境の設定とより多くのインターフェイスに対するサポートは、次のとおりです。

32000 IP 登録者のセッション

100 万のルート

最大 96000 の MAC アドレス(実際には 80000)、64000 から

32000 の VLAN

128000 のアドレス解決プロトコル(ARP)エントリ

VLAN の拡張性を実現する 802.1ad のサポート

ハイ アベイラビリティ機能

Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ)

Route Processor Redundancy(RPR と RPR+)

Nonstop Forwarding with Stateful Switchover(NSF/SSO)

ファブリック スイッチオーバー

In Service Software Upgrade(ISSU)と enhanced Fast Software Upgrade(eFSU)
(Cisco IOS Release 12.2SRB1 およびそれ以降)

IPv6 ACL の機能拡張(セキュリティ)

2K アクセス コントロール リスト(ACL)のラベルと 16K アクセス コントロール エントリ(ACE)が、1K マスクと 8K ACE から改善

未知のユニキャスト パケットのレート制限

ルータが処理する未知のユニキャスト パケットの数を制限でき、パケットがネットワークにフラッディングすることを防ぐ。ルータが受信する未知のパケットの数が、指定されたレートを超えた場合、超過分のパケットは転送されません。設定のガイドラインについては、次のセクション(「未知のユニキャスト パケット レート制限の設定時の注意事項」)を参照してください。

この機能を設定し、確認するために、次の新しいコマンドが用意されています。

次のコマンドを使用して、レート制限を設定します。 pps は、1 秒間に認められる未知のユニキャスト パケットの最大数(10 から 1000000)で、 packets-in-burst は、オプションのパケット バースト率(1 から 255 で、デフォルト値は 10)です。コマンドの no 形式により、未知のパケットのレート制限がオフに設定されます。

Router(config)# mls rate-limit layer2 unknown pps [packets-in-burst]
Router(config)# no mls rate-limit layer2 unknown
 

) ルータの物理ポートでルーティングを設定する場合、これらの各ポートで mac-address-table learning interface interface コマンド(グローバル コンフィギュレーション モード)を使用します。このコマンドを使用しなかった場合、レート制限の数が正確ではなくなる可能性があります。


未知のユニキャスト パケットのレート制限がイネーブルであるか確認するには、 show mls rate-limit コマンドを使用します。未知のユニキャスト パケットのレート制限がイネーブルの場合、出力には次のレート制限タイプが含まれます。

Router(config)# show mls rate-limit
 
Sharing Codes: S - static, D - dynamic
Codes dynamic sharing: H - owner (head) of the group, g - guest of the group
 
Rate Limiter Type Status Packets/s Burst Sharing
--------------------- ---------- --------- ----- -------
UCAST IP TINY FRAG On 100000 100 Not sharing

未知のユニキャスト パケット レート制限の設定時の注意事項

未知のユニキャスト パケット レート制限を構成する際には、次の事項に注意してください。

この機能は、PFC3C と PFC3CXL(RSP720)でのみ使用できます。これは、PFC3B または PFC3BXL では使用できません。

未知のユニキャスト レート制限が設定された状態で、Remote Switched Port Analyzer(RSPAN; リモート スイッチ ポート アナライザ)を実行する場合、RSPAN の送信元ポートと宛先ポートでは、トラフィック量が異なる場合があります。モニタされているトラフィックに未知のユニキャスト パケットが含まれている場合、この違いが発生します。この場合、RSPAN の宛先ポートに送信する前に、未知のユニキャスト トラフィックがレート制限され、この結果、RSPAN の送信元ポートと宛先ポートでのトラフィック量の間にミスマッチが生じます。

GRE トンネル上のパケット フラグメンテーション

Generic Routed Encapsulation(GRE)トンネル上のパケット フラグメンテーションのサポート。PFC3C および PFC3CXL では、[ no ] mls cef tunnelfragment コマンドを使用して don't fragment(DF)ビットをゼロに設定できます。これによって、PFC3C または PFC3CXL を使用して、フラグメント化された GRE トラフィックを再構成できます。コマンドの no 形式により、トンネルのフラグメンテーションがオフに設定され、フラグメント化された GRE トラフィックが破棄されます。


) この機能を使用するには、トンネルのもう一方の端にあるルータで、トンネルのフラグメンテーションがサポートされている必要があります。


GE バンドルでのロード バランシングの改良

802.1q トランクとして設定されているギガビット イーサネット(GE)バンドルでの、ロード バランシングの改良

VLAN ID は、マルチキャスト トラフィックのバンドル ハッシュに含まれるようになっています。

複数の VLAN でマルチキャスト トラフィックを処理するマルチキャスト レシーバーでは、バンドルのメンバー リンク間でのトラフィックのロード バランシングを行うことができます。

ルータでは、フラグメント化されたトラフィックについて、より効率的なロード バランシングを行えます。

QoS の機能拡張

PFC3C と PFC3CXL では、( シリアル モード で)お互いに独立して動作するよう、入出力のポリシング機能を設定できます。通常、入出力のポリシング機能はパラレル モードで動作し、1 つのポリシング機能によるアクションが、他での対応するアクションを引き起こします。たとえば、出力ポリシング機能でパケットが破棄される場合、入力ポリシング機能でもパケットは数えられません。この変更は、ポリシング機能を使用したマーキングには影響しないことに、注意してください。

PFC3C または PFC3CXL で入出力ポリシング機能のシリアル モードをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。コマンドの no 形式により、シリアル モードがディセーブルに設定され、ポリシング モードがパラレルにリセットされます。

[ no ] mls qos police serial

再循環後のパケットのマーキング。PFC3C と PFC3CXL では、元のインターフェイスの信頼を使用するのではなく、再循環パケットが信頼できないパケットとして扱われます。この機能拡張では、再循環パケットが入力ポリシーによってマークされます。

IP/MPLS エッジでの、入力 IP DSCP と MPLS EXP マーキング。PFC3C と PFC3CXL のこの機能拡張により、MPLS のラベル インポジション中に、IP DSCP ビット( set ip dscp )と MPLS EXP ビット( set mpls exp )の両方をマークできます。 set mpls exp コマンドを使用しなかった場合、ルータでは、IP DSCP ビットが EXP にコピーされることに注意してください。

入力 EXP マーキングでは、ローカル ルートを経由する IP/IP トラフィックには影響が及ぼされません。PFC3C と PFC3CXL では、 no mls qos rewrite ip dscp コマンドを使用して、PFC QoS ロジックの出力 QoS 再書き込みがオフに設定されます。このロジックでは、ローカル ルートを経由する IP/IP トラフィックが EXP マーキングから影響を受けます。

レイヤ 2 VPN の並列 CoS と DSCP の透過性。PFC3C と PFC3CXL のこの拡張機能を使用すると、トリプル プレイ ネットワーク(ビデオ、Voice over IP(VoIP)、データ アクセス(Internet))で使用するために、レイヤ 2 VPN とレイヤ 3 VPN を組み合わせて導入できます。トラフィックの Quality of Service(QoS)の保証もサポートされます。この機能により、次のような機能拡張も導入されます。

no mls qos rewrite ip dscp コマンドとの組み合わせで platform vfi dot1q-transparency コマンドを使用すると、VPLS と SVI ベースの EoMPLS の CoS 設定と DSCP 設定を保護できます。

no mls qos rewrite ip dscp コマンドは、MPLS とともに使用できるようになりました。ルータは、PFC3C モードまたは PFC3CXL モードである必要があります。これは、ルータには、Cisco 7600 SIP-600 または WS-X6 xxx カード(DFC3B または DFC3BXL とともに)を搭載できないことを意味します。

no mls qos rewrite ip dscp コマンドが MPLS との互換性を持つことになったため、レイヤ 3 VPN は、同じプロバイダー エッジ(PE)で終了できます。

新しい CLI コマンドの mls qos recirc untrust は、MVPN ケースの内部 VLAN 上での第 2 パス検索中に QoS データがリセットされないようにするために使用します。


) mls qos recirc untrust コマンドの完全な構文と使用方法については、次の URL にある『Cisco 7600 Series Routers Command References』を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/qos/command/reference/qos_book.html


その他の機能拡張

Ethernet over MPLS(EoMPLS)制御ワードのサポート

ACL カウンタが、ルート プロセッサ(RP)から受信するパケットの数が含まれるように、機能が拡張

ハードウェアで処理される IPv6 パケット フラグメント

サポートされない機能

RSP720 では、次の Sup720 機能はサポートされていません。

Server Load Balancing(SLB)

RSP720 でのフラッシュ メモリのアクセス

表 4-1 に、RSP720 のフラッシュ メモリ デバイスの名前を示します。適切な(内部または外部の)フラッシュ メモリにアクセスするには、コマンドライン インターフェイス(CLI)でソフトウェア コマンドを発行する際に、これらのキーワードを使用します。

 

表 4-1 RSP720 フラッシュ メモリ デバイスの CLI キーワード

CLI キーワード
アクセス先

bootdisk:

アクティブ ルート プロセッサ(RP)の内部フラッシュ メモリ

sup-bootdisk:

アクティブ スイッチ プロセッサ(SP)の内部フラッシュ メモリ

slavebootdisk:

冗長ルート プロセッサ(RP)の内部フラッシュ メモリ

slavesup-bootdisk:

冗長スイッチ プロセッサ(SP)の内部フラッシュ メモリ

disk0:

アクティブ RSP(フロント パネルのディスク 0)の外部フラッシュ メモリ

disk1:

アクティブ RSP(フロント パネルのディスク 1)の外部フラッシュ メモリ

slavedisk0:

冗長 RSP(フロント パネルのディスク 0)の外部フラッシュ メモリ

slavedisk1:

冗長 RSP(フロント パネルのディスク 1)の外部フラッシュ メモリ

ルート スイッチ プロセッサ 720 ポートの設定

ルート スイッチ プロセッサ 720 のポート 1 には、Small Form-Factor Pluggable(SFP)コネクタが 1 つ装備されています(ほかに特別な設定オプションはありません)。

ルート スイッチ プロセッサ 720 ポート 2 には、RJ-45 コネクタおよび SFP コネクタ(デフォルト)が装備されています。RJ-45 コネクタを使用するには、設定を変更する必要があります。

ルート スイッチ プロセッサ 720 のポート 2 が RJ-45 コネクタまたは SFP コネクタのいずれかを使用するように設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# interface gigabitethernet slot/ 2

設定するイーサネット ポートを選択します。

ステップ 2

Router(config-if)# media-type { rj45 | sfp }

または

使用するコネクタを選択します。

Router(config-if)# no media-type

デフォルト設定(SFP モジュール)に戻します。

次に、RJ-45 コネクタを使用するように、スロット 5 に搭載された RSP720 のポート 2 を設定する例を示します。

Router(config)# interface gigabitethernet 5/2
Router(config-if)# media-type rj45

スイッチ ファブリック機能の設定とモニタリング

ここでは、スイッチング モードの設定手順、および ルート スイッチ プロセッサ 720 に組み込まれたスイッチ ファブリック機能のモニタ手順について説明します。

「スイッチ ファブリック機能の機能概要」

「スイッチ ファブリック機能の設定」

「スイッチ ファブリック機能のモニタ」

スイッチ ファブリック機能の機能概要

ここでは、スイッチ ファブリック機能の機能について説明します。

「スイッチ ファブリック機能の概要」

「レイヤ 3 スイッチド トラフィックの転送の決定」

「スイッチング モード」

スイッチ ファブリック機能の概要

スイッチ ファブリック機能は ルート スイッチ プロセッサ 720 に内蔵された機能です。ファブリック対応モジュール間の専用接続を作成し、これらのモジュール間で連続的なフレーム伝送を行います。スイッチ ファブリック機能によって提供されるファブリック対応モジュール間の直接接続に加えて、ファブリック対応モジュールは 32 Gbps 転送バスへの直接接続も備えています。

レイヤ 3 スイッチド トラフィックの転送の決定

PFC3 または分散型フォワーディング カード 3(DFC3)は、次のようにレイヤ 3 スイッチド トラフィックの転送について決定します。

PFC3 は、DFC3 を搭載していないモジュールを介してルータに着信する各パケットの転送先をすべて決定します。

DFC3 は、次の場合に、DFC3 対応モジュールを介してルータに着信する各パケットの転送先をすべて決定します。

出力ポートが入力ポートと同じモジュールにある場合、DFC3 はパケットをローカルに転送します(パケットがモジュールの外部に送信されません)。

出力ポートが別のファブリック対応モジュール上にある場合、DFC3 はパケットを出力モジュールに送信し、出力ポートから送信します。

出力ポートが別のファブリック非対応モジュール上にある場合、DFC3 はパケットを ルート スイッチ プロセッサ 720 に送信します。ルート スイッチ プロセッサ 720 のファブリック インターフェイスが 32 Gbps スイッチング バスにパケットを転送し、パケットは出力モジュールで受信されたあと、出力ポートから送信されます。

スイッチング モード

ルート スイッチ プロセッサ 720 が搭載されている場合、モジュール間のトラフィック転送は、次のいずれかのモードで行われます。

compact モード:ルータにファブリック対応モジュールだけが搭載されている場合は、すべてのトラフィックに対してこのモードが使用されます。このモードでは、スイッチ ファブリック チャネルを通じて DBus ヘッダー(32 バイト)のコンパクト版が転送され、最良のパフォーマンスが得られます。

truncated モード:ルータにファブリック対応モジュールとファブリック非対応モジュールが両方とも搭載されている場合は、ファブリック対応モジュール間のトラフィックに対して、このモードが使用されます。このモードでは、ルータはスイッチ ファブリック チャネルを通じて、切り捨てた形のトラフィック(フレームの最初の 64 バイト)を送信します。

bus モード:ルータは、ファブリック非対応モジュール間のトラフィックや、ファブリック非対応モジュールとファブリック対応モジュール間のトラフィックに対して、このモードを使用します。このモードでは、すべてのトラフィックがローカル バスとスーパーバイザ エンジン バスまたは RSP バスとの間で送受信されます。

表 4-2 に、搭載されているファブリック対応モジュールおよび非対応モジュール別に、使用されるスイッチング モードを示します。

 

表 4-2 スイッチ ファブリック機能のスイッチング モード

モジュール
スイッチング モード

ファブリック対応モジュール間(ファブリック非対応モジュールが搭載されていない場合)

compact1

ファブリック対応モジュール間(ファブリック非対応モジュールも搭載されている場合)

truncated2

ファブリック対応モジュールとファブリック非対応モジュール間

bus

ファブリック非対応モジュール間

bus

1.show コマンドを実行すると、DFC3 を装着したファブリック対応モジュールの場合は dcef モードとして表示され、それ以外のファブリック対応モジュールの場合は fabric モードとして表示されます。

2.show コマンドを実行すると、fabric モードとして表示されます。

スイッチ ファブリック機能の設定

スイッチング モードを設定するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router(config)# [ no ] fabric switching-mode allow { bus-mode | { truncated [{ threshold [ number ]}]}}

スイッチング モードを設定します。

スイッチング モードを設定するときには、次の情報に注意してください。

ファブリック非対応モジュールの使用、またはファブリック対応モジュールで bus モードの使用を可能にするには、 fabric switching-mode allow bus-mode コマンドを入力します。

ファブリック非対応モジュールの使用、またはファブリック対応モジュールで bus モードの使用を防止するには、 no fabric switching-mode allow bus-mode コマンドを入力します。


注意 no fabric switching-mode allow bus-mode コマンドを入力すると、ルータに搭載されたファブリック非対応モジュールへの電力供給が停止します。

ファブリック対応モジュールで truncated モードの使用を可能にするには、 fabric switching-mode allow truncated コマンドを入力します。

ファブリック対応モジュールで truncated モードの使用を禁止するには、 no fabric switching-mode allow truncated コマンドを入力します。

bus モードの代わりに truncated モードを使用する場合に、事前にインストールしなければならないファブリック対応モジュールの数を設定するには、 fabric switching-mode allow truncated threshold number コマンドを入力します。

デフォルトの truncated モードのしきい値に戻すには、 no fabric switching-mode allow truncated threshold コマンドを入力します。

スイッチ ファブリック機能のモニタ

スイッチ ファブリック機能は、モニタ用に多くの show コマンドをサポートしています。完全に自動化された起動シーケンスによってモジュールがオンラインになり、ポート上で接続診断テストが実行されます。

ここでは、スイッチ ファブリック機能をモニタする方法について説明します。

「スイッチ ファブリック冗長ステータスの表示」

「ファブリック チャネルのスイッチング モードの表示」

「ファブリック ステータスの表示」

「ファブリック使用率の表示」

「ファブリック エラーの表示」

スイッチ ファブリック冗長ステータスの表示

スイッチ ファブリックの冗長ステータスを表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show fabric active

スイッチ ファブリックの冗長ステータスを表示します。

次に、スイッチ ファブリックの冗長ステータスを表示する例を示します。

Router# show fabric active
Active fabric card in slot 5
No backup fabric card in the system
Router#

ファブリック チャネルのスイッチング モードの表示

特定のモジュールまたは全モジュールについて、ファブリック チャネルのスイッチング モードを表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show fabric switching-mode [ module slot_number | all ]

特定のモジュールまたは全モジュールについて、ファブリック チャネルのスイッチング モードを表示します。

次に、全モジュールについて、ファブリック チャネルのスイッチング モードを表示する例を示します。

Router# show fabric switching-mode all
%Truncated mode is allowed
%System is allowed to operate in legacy mode
 
Module Slot Switching Mode Bus Mode
5 DCEF Compact
9 Crossbar Compact

ファブリック ステータスの表示

特定のスイッチング モジュールまたは全スイッチング モジュールのファブリック ステータスを表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show fabric status [ slot_number | all ]

ファブリック ステータスを表示します。

次に、全モジュールのファブリック ステータスを表示する例を示します。

Router# show fabric status all
slot channel speed module fabric
status status
1 0 8G OK OK
5 0 8G OK Up- Timeout
6 0 20G OK Up- BufError
8 0 8G OK OK
8 1 8G OK OK
9 0 8G Down- DDRsync OK

ファブリック使用率の表示

特定のモジュールまたは全モジュールのファブリック使用率を表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show fabric utilization [ slot_number | all ]

ファブリック使用率を表示します。

次に、全モジュールのファブリック使用率を表示する例を示します。

Router# show fabric utilization all
Lo% Percentage of Low-priority traffic.
Hi% Percentage of High-priority traffic.
 
slot channel speed Ingress Lo% Egress Lo% Ingress Hi% Egress Hi%
5 0 20G 0 0 0 0
9 0 8G 0 0 0 0

ファブリック エラーの表示

特定のモジュールまたは全モジュールのファブリック エラーを表示するには、次の作業を行います。

 

コマンド
目的

Router# show fabric errors [ slot_number | all ]

ファブリック エラーを表示します。

次に、全モジュールのファブリック エラーを表示する例を示します。

Router# show fabric errors all
 
Module errors:
slot channel crc hbeat sync DDR sync
1 0 0 0 0 0
8 0 0 0 0 0
8 1 0 0 0 0
9 0 0 0 0 0
 
Fabric errors:
slot channel sync buffer timeout
1 0 0 0 0
8 0 0 0 0
8 1 0 0 0
9 0 0 0 0