Cisco IOS IP ルーティング: OSPF コンフィギュレーション ガイド
OSPF アップデート パケット ペーシング タ イマー設定
OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定
発行日;2012/01/30 | 英語版ドキュメント(2011/04/25 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定

機能概要

利点

制約事項

関連機能およびテクノロジー

サポートされているプラットフォーム

サポートされている規格、MIB、および RFC

設定作業

OSPF パケット ペーシング タイマーの設定

OSPF パケット ペーシング タイマーの確認

トラブルシューティングのヒント

OSPF パケット ペーシング タイマーの監視と維持

設定例

フラッド ペーシングの例

再送信ペーシングの例

グループ ペーシングの例

コマンド リファレンス

OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定

機能の履歴

リリース
変更点

12.2(4)T

この機能が導入されました。

12.2(4)T3

Cisco 7500 シリーズのサポートは、Cisco IOS リリース 12.2(4)T3 で追加されました。

12.2(8)T

Cisco 1710、3631、3725、3745 および URM のサポートは、Cisco IOS リリース 12.2(8)T で追加されました。

12.2(8)T1

Cisco 2691 シリーズのサポートは、Cisco IOS リリース 12.2(8)T1 で追加されました。

12.2(14)S

この機能は、Cisco IOS リリース 12.2(14)S に統合されました。

この機能モジュールでは、OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定機能について説明します。次の項で構成されています。

「機能概要」

「利点」

「関連機能およびテクノロジー」

「サポートされているプラットフォーム」

「サポートされている規格、MIB、および RFC」

「設定作業」

「OSPF パケット ペーシング タイマーの監視と維持」

「設定例」

「コマンド リファレンス」

機能概要

状況によっては、非常に多数のリンクステート アドバタイズメント(LSA)のフラッディングによる、CPU または バッファ使用率の問題を解消するため、Open Shortest Path First (OSPF)のパケット ペーシングのデフォルト タイマーの変更が必要になることがあります。OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定機能を使用すると、OSPF LSA のフラッド ペーシング、再送信ペーシング、およびグループ ペーシングの更新間隔を設定できます。

OSPF フラッド ペーシング タイマーを設定すると、OSPF 伝送キュー内の連続する各リンクステート アップデート パケットの間のパケット間スペースを制御できます。OSPF 再送信ペーシング タイマーを設定すると、OSPF 再送信キュー内の連続する各リンクステート アップデート パケットの間のパケット間スペースを制御できます。Cisco IOS ソフトウェアは、LSA の定期的なリフレッシュをグループ化して、大規模なトポロジでのリフレッシュに関する LSA パッキング密度を改善します。グループ タイマーは、グループ化された LSA のリフレッシュに使用する間隔を制御します。個々の LSA のリフレッシュ頻度(デフォルトのリフレッシュ間隔は 30 分)を変更するものではありません。


) OSPF パケット ペーシング タイマーのデフォルト設定は、大半の OSPF 配備に適しています。デフォルト タイマーの変更は最後の手段です。


利点

管理者は、OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定機能を使用して、LSA の更新間隔を制御できます。これによって、非常に多数の LSA のフラッディングがエリアで発生した場合に、CPU またはバッファ使用率の上昇を抑制できます。

制約事項

OSPF パケット フラッディングの要件を満たす他のオプションをすべて使用した場合に限り、パケット ペーシング タイマーを変更してください。特に、ネットワーク オペレータは、デフォルト タイマーを変更する前に、要約、スタブ エリアの使用方法、キューの調整、およびバッファの調整を優先して行う必要があります。さらに、タイマー値を変更するガイドラインはなく、各 OSPF 配備は一意であり、ケースバイケースで考慮する必要があります。ネットワーク オペレータは、デフォルト タイマー値の変更に関連したリスクを前提に考える必要があります。

関連機能およびテクノロジー

OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定機能は、OSPF ルーティング プロトコルを拡張したものです。OSPF の設定、パケット ペーシング、エリア ボーダ ルータ(ABR)と自律システム境界ルータ(ASBR)の集約、およびスタブ ルータ設定の詳細については、『 Cisco IOS IP Routing Configuration Guide 』および『 Cisco IOS IP Routing: OSPF Command Reference 』の「 Configuring OSPF 」モジュールを参照してください。

サポートされているプラットフォーム

OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定機能は、OSPF をサポートする Cisco IOS リリース 12.2(14)S の次のプラットフォームでサポートされます。

Cisco 7200 シリーズ

Cisco 7400 シリーズ

Cisco 7500 シリーズ

Cisco Feature Navigator を使用したプラットフォーム サポートの特定

Cisco IOS ソフトウェアは、特定のプラットフォームがサポートされている機能セットにパッケージングされています。この機能のプラットフォーム サポートに関連した更新情報を取得するには、Cisco Feature Navigator にアクセスします。新しいプラットフォーム サポートが機能に追加されると、Cisco Feature Navigator によって、サポートされているプラットフォームのリストが自動的に更新されます。

Cisco Feature Navigator は Web ベースのツールであり、特定の機能セットがサポートされている Cisco IOS ソフトウェア イメージ、および、特定の Cisco IOS イメージ内でサポートされている機能を特定できます。機能またはリリースごとに検索できます。リリース セクションでは、各リリースを横に並べて比較し、各ソフトウェア リリースに固有の機能と共通機能の両方を表示できます。

Cisco Feature Navigator は定期的に更新されています(Cisco IOS ソフトウェアの主要なリリース時およびテクノロジー リリース時)。最新情報については、次の URL から Cisco Feature Navigator ホームページにアクセスしてください。

http://www.cisco.com/go/fn

Cisco IOS ソフトウェア イメージの可用性

特定の Cisco IOS ソフトウェア リリースをサポートしているプラットフォームは、そのプラットフォーム用のソフトウェア イメージがあるかどうかによります。一部のプラットフォームのソフトウェア イメージは、事前の通知なしに延期、遅延、または変更される場合があります。各 Cisco IOS ソフトウェア リリースのプラットフォーム サポートおよび利用可能なソフトウェア イメージの更新情報は、オンライン リリース ノートまたは Cisco Feature Navigator(サポートされている場合)を参照してください。

サポートされている規格、MIB、および RFC

規格

この機能によってサポートされる新しい規格や変更された規格はありません。

MIB

この機能によってサポートされる新しい MIB または変更された MIB はありません。

プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア リリースによりサポートされている MIB のリストを入手し、MIB モジュールをダウンロードするには、Cisco.com の次のシスコ MIB Web サイトの URL にアクセスしてください。

http://www.cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml

RFC

この機能によってサポートされる新しい RFC や変更された RFC はありません。

設定作業

OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定機能の設定タスクについては、次の項を参照してください。一覧内の各作業は、必須と任意に分けています。

「OSPF パケット ペーシング タイマーの設定」 (必須)

「OSPF パケット ペーシング タイマーの確認」 (任意)

OSPF パケット ペーシング タイマーの設定

フラッド パケット ペーシング タイマーを設定するには、ルータ コンフィギュレーションモードで、次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# router ospf process-id

ルータでルータ コンフィギュレーションモードを開始し、OSPF ルーティング プロセスをイネーブルにします。

ステップ 2

Router(config-router)# timers pacing flood milliseconds

フラッド パケット ペーシング タイマーの待機時間(ミリ秒)を設定します。

 

再送信パケット ペーシング タイマーを設定するには、ルータ コンフィギュレーションモードで、次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# router ospf process-id

ルータでルータ コンフィギュレーションモードを開始し、OSPF ルーティング プロセスをイネーブルにします。

ステップ 2

Router(config-router)# timers pacing retransmission milliseconds

再送信パケット ペーシング タイマーの待機時間(ミリ秒)を設定します。

グループ パケット ペーシング タイマーを設定するには、ルータ コンフィギュレーションモードで、次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

Router(config)# router ospf process-id

ルータでルータ コンフィギュレーションモードを開始し、OSPF ルーティング プロセスをイネーブルにします。

ステップ 2

Router(config-router)# timers pacing lsa-group seconds

LSA グループ パケット ペーシング タイマーの待機時間(秒)を設定します。

 

OSPF パケット ペーシング タイマーの確認

OSPF パケット ペーシングが設定されていることを確認するには、特権 EXEC コマンド show ip ospf を使用します。 show ip ospf コマンドの出力には、設定可能ペーシング タイマーのタイプ(フラッド、再送信、グループ)および待機時間が表示されます。次に、 show ip ospf コマンドの出力例を示します。

Router# show ip ospf
Routing Process "ospf 1" with ID 10.0.0.1 and Domain ID 10.20.0.1
Supports only single TOS(TOS0) routes
Supports opaque LSA
SPF schedule delay 5 secs, Hold time between two SPFs 10 secs
Minimum LSA interval 5 secs. Minimum LSA arrival 1 secs
LSA group pacing timer 100 secs
Interface flood pacing timer 55 msecs
Retransmission pacing timer 100 msecs
Number of external LSA 0. Checksum Sum 0x0
Number of opaque AS LSA 0. Checksum Sum 0x0
Number of DCbitless external and opaque AS LSA 0
Number of DoNotAge external and opaque AS LSA 0
Number of areas in this router is 2. 2 normal 0 stub 0 nssa
External flood list length 0
Area BACKBONE(0)
Number of interfaces in this area is 2
Area has message digest authentication
SPF algorithm executed 4 times
Area ranges are
Number of LSA 4. Checksum Sum 0x29BEB
Number of opaque link LSA 0. Checksum Sum 0x0
Number of DCbitless LSA 3
Number of indication LSA 0
Number of DoNotAge LSA 0
Flood list length 0
Area 172.16.26.0
Number of interfaces in this area is 0
Area has no authentication
SPF algorithm executed 1 times
Area ranges are
192.168.0.0/16 Passive Advertise
Number of LSA 1. Checksum Sum 0x44FD
Number of opaque link LSA 0. Checksum Sum 0x0
Number of DCbitless LSA 1
Number of indication LSA 1
Number of DoNotAge LSA 0
Flood list length 0

トラブルシューティングのヒント

OSPF パケット再送信数が急増した場合は、このパケット ペーシング タイマーの値を増やしてください。 show ip ospf neighbor コマンドの出力には OSPF パケット再送信数が表示されます。

OSPF パケット ペーシング タイマーの監視と維持

OSPF パケット ペーシング タイマーの監視と維持を行うには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

Router# show ip ospf

OSPF ルーティング プロセスに関する一般情報を表示します。

router# show ip ospf neighbor

OSPF ネイバー情報をインターフェイスごとに表示します。

Router# clear ip ospf redistribution

OSPF ルーティング プロセス ID に基づいてルートの再配布をクリアします。

設定例

ここでは、次の設定例について説明します。

「フラッド ペーシングの例」

「再送信ペーシングの例」

「グループ ペーシングの例」

フラッド ペーシングの例

次の例は、OSPF ルーティング プロセス 1 に対して、LSA フラッド ペーシング更新が 50 ミリ秒間隔で発生する設定を示しています。

Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# timers pacing flood 50
 

再送信ペーシングの例

次の例は、OSPF ルーティング プロセス 1 に対して、LSA フラッド ペーシング更新が 100 ミリ秒間隔で発生する設定を示しています。

Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# timers pacing retransmission 100
 

グループ ペーシングの例

次の例は、OSPF ルーティング プロセス 1 に対して、LSA グループ間の OSPF グループ ペーシング更新が 75 秒間隔で発生する設定を示しています。

Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# timers pacing lsa-group 75
 

コマンド リファレンス

次に示すコマンドは、この章に記載されている機能に導入、または変更されたものです。これらのコマンドの詳細については、『Cisco IOS IP Routing: OSPF Command Reference』を参照してください。Cisco IOS の全コマンドの詳細については、 http://tools.cisco.com/Support/CLILookup にあるコマンド検索ツールを使用するか、または『 Cisco IOS Master Command List 』を参照してください。

timers pacing flood

timers pacing lsa-group

timers pacing retransmission

show ip ospf