Cisco ACNS キャッシング/ストリーミング コンフィギュレーション ガイド
Web Cache Communication Protocol Version 1
Web Cache Communication Protocol Version 1
発行日;2012/02/03 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

Web Cache Communication Protocol Version 1

WCCP Version 1機能の概要

WCCP Version 1 Web キャッシュ サービス

WCCP Version 1 の利点

リダイレクト プロセス

関連資料

WCCP Version 1の前提条件

WCCP Version 1 Web キャッシュ サービスの設定

使用上のガイドライン

Content Engine 上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定

ルータ上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定

WCCP Version 1 Web キャッシュ サービスの設定例

WCCP Version 1 ルータに関連する新規コマンドおよび変更コマンド

clear ip wccp

ip wccp enable

ip wccp redirect-list

ip web-cache redirect

show ip interface

show ip wccp

show ip wccp web-caches

WCCP Version 1 ルータに関連する新規デバッグ コマンド、および変更デバッグ コマンド

debug ip wccp events

debug ip wccp packets

Web Cache Communication Protocol Version 1

この付録では、WCCP Version 1 の機能を説明します。WCCP は、これ以外にも Web Cache Control Protocol、または Web Cache Coordination Protocol と呼ばれることがあります。この付録では、WCCP 機能の利点、および WCCP Version 1 の使用に必要なその他の情報を記述します。

この付録の構成は、次のとおりです。

「WCCP Version 1機能の概要」

「WCCP Version 1の前提条件」

「WCCP Version 1 Web キャッシュ サービスの設定」

「WCCP Version 1 ルータに関連する新規コマンドおよび変更コマンド」

「WCCP Version 1 ルータに関連する新規デバッグ コマンド、および変更デバッグ コマンド」


) この付録では、CLI を使用して、WCCP Version 1 が実行されている Content Engine、またはルータ上で Web キャッシュ サービスを設定する方法を説明します。また、「Content Engine 上での WCCP のイネーブル化」、および「Content Engine 上での WCCP 2 サービスのイネーブル化」で説明されているように、Content Engine GUI を介して Content Engine 上でこのサービスをイネーブルにすることもできます。 ただし、この付録の「ルータ上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定」で説明するように、このサービスをルータ上に設定する場合は、常に CLI を使用する必要があることに注意してください。


WCCP Version 1機能の概要

WCCP Version 1 の機能を使用すると、Web トラフィックの処理に Content Engine を使用して、伝送コストの削減やダウンロード時間の短縮ができます。 このトラフィックには、ネットワークの外部または内部のページやグラフィックスを WWW サーバ上に表示するユーザ要求、およびその要求への応答が含まれます。図 B-1 では、WCCP ネットワーク構成の例を示します。

図 B-1 WCCP Version 1 を使用した Content Engine のネットワーク構成例

 

ユーザ(クライアント)が Web サーバ(この例では、インターネット上にある)にページを要求すると、ルータはその要求を Content Engine(Content Engine 1、Content Engine 2、または Content Engine 3)に送信します。 Content Engine に要求されたページのコピーが保存されている場合は、Content Engine からユーザにそのページが送信されます。 コピーが保存されていない場合は、Content Engine は、Web サーバから要求されたページとそのページ上にあるオブジェクトを取り込み、そのページとオブジェクトのコピーを保存(キャッシング)して、そのページとオブジェクトをユーザに転送します。

WCCP Version 1 Web キャッシュ サービス

WCCP では、HTTP 要求は目的のサーバから Content Engine に透過的にリダイレクトされます。 エンド ユーザは、そのページが Content Engine から送信されていて、本来要求した Web サーバから送信されていないことに気付くことはありません。

表B-1 で示すように、WCCP がイネーブルになっているルータのうち、WCCP Version 1 Web キャッシュ サービス(WCCP サービス グループ 0)をサポートするように設定されているルータが、このサービスを提供します。 このサービスは「標準 Web キャッシング サービス」と呼ばれることもあります。

 

表B-1 WCCP サービス グループ

サービス グループ番号
サービスの説明

0

Web キャッシュ

50

ブーメラン

80

HTTP、RTSP

81

MMST

82

MMSU

90 ~ 97

ユーザが設定可能

98

カスタム

99

リバース プロキシ


) Web キャッシュ サービス(サービス グループ 0)を除き、表B-1 にリストされているすべてのサービス グループ番号には、WCCP Version 2 が必要です。WCCP Version 2 の詳細は、付録 C「Web Cache Communication Protocol Version 2」を参照してください。


WCCP Version 1 の利点

Web キャッシュを使用すると、Web ファイルのダウンロードに必要な伝送コスト、およびその伝送時間が削減されます。 クライアントがすでにキャッシュに保存されている Web ページを要求すると、その要求とデータが伝送される経路は、Content Engine とクライアント間に短縮されます。 Web キャッシュを使用していない場合、要求と応答は、インターネットまたはワイド エリア ネットワーク上の伝送経路が必要になります。 キャッシュに保存されているページは、キャッシュに保存されていないページよりも高速にロードされます。また、遠方のインターネットから、ユーザのネットワークまで送信される必要もありません。

Cisco IOS ソフトウェアの WCCP では、透過型の Web キャッシュ ソリューションをサポートしています。 ユーザは、Web リソースにアクセスするために、クライアントを特定のプロキシ サーバと交信するように設定しなくても、Web プロキシ キャッシュ ソフトウェアを利用できます。 一般の Web プロキシ キャッシュでは、クライアントが本来要求した Web サーバ URL を使用しないで、特定のプロキシ Web サーバから Web リソースにアクセスする必要があります。 WCCP では、クライアントは Web 要求を、目的の Web サーバ URL に送信します。 Cisco IOS ソフトウェアを実行するルータは、その HTTP 要求を高度な機能により代理受信し、要求を Content Engine に透過的にリダイレクトします。

リダイレクト プロセス

WCCP 対応ルータが IP パケットを受信すると、このルータは、受信したパケットが Content Engine に送信すべき要求かどうか判断します。 ルータは、IP ヘッダー内のプロトコル フィールドに TCP が存在するか検索します。次に、TCP ヘッダー内の宛先ポートに 80 が存在するか検索します。 パケットに TCP と 80 の両方が含まれている場合、そのパケットは Content Engine にリダイレクトされます。

WCCP を実行するルータは、Content Engine とたえず通信していて、利用可能な Content Engine を認知しています。

関連資料

WCCP の詳細は、次の Cisco IOS 資料を参照してください。

Cisco IOS Configuration Fundamentals Configuration Guide

Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference

WCCP Version 1の前提条件

WCCP 対応ルータを使用するには、インターネットに接続されているインターフェイス(ブラウザ)上に IP アドレスを設定して、そのインターフェイスを Content Engine に接続しておく必要があります。


) Content Engine と WCCP 対応ルータをファイアウォールで隔てることはできません。 ファイアウォールでは、オリジン Web サーバ宛てのパケット トラフィックだけを処理していて、そのサーバに代わって Content Engine がクライアントに送信するパケット トラフィックは処理していないからです。


WCCP Version 1 Web キャッシュ サービスの設定

Web キャッシュ サービス(WCCP Version 1 サービス)を実行するように、1 つのルータを設定できます。 Content Engine と 1 つのルータが Web キャッシュ サービスをサポートするように設定するには、次の作業が必要です。

「Content Engine 上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定」

「ルータ上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定」

使用上のガイドライン

Web キャッシュ サービスを設定する場合は、次の重要事項に注意してください。

Content Engine 上のパケットは、暗号化も圧縮もされていないことが必要で、また、「内部」ネットワーク アドレス変換(NAT)がある場合は、Content Engine はその一部であることが必要です。

Web キャッシュ リダイレクト対応インターフェイスを超えて、サーバへのルート上に Content Engine を配置すると、IP ルート キャッシュにエントリが読み込まれません。

デフォルトでは、WCCP は Content Engine およびルータ上でディセーブルになっています。

Content Engine が使用する WCCP の Versionを指定する場合は、 wccp version グローバル設定コマンドを入力します。 実行中の Version をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

wccp version { 1 | 2 }

no wccp version { 1 | 2 }

ここでは、次のとおりです。

1 は WCCP Version 1 を意味します。

2 は WCCP Version 2 を意味します。

WCCP Version 2 をイネーブルにする前に WCCP Version 1 をディセーブルに必要はなく、その逆も同様です。 WCCP 環境で使用されているルータが実行するソフトウェアの Version が、Content Engine 上で設定した WCCP の Version をサポートしていることを確認します。

WCCP Version 1 を Content Engine で使用するには、Content Engine が目的のホーム ルータを指すように設定します。 これを指定するには、 wccp home-router ip-address コマンドを使用します。 これは、IP のデフォルト ゲートウェイのアドレスである場合もあります。 ルータ上で WCCP Version 1 がイネーブルになっていることを確認してください。


付録 C「Web Cache Communication Protocol Version 2」で説明しているように、WCCP 2 を使って Web キャッシュ サービスを実行することもできます。


この付録では、WCCP Version 1 が実行されている Content Engine やルータ上に、CLI を使用して Web キャッシュ サービスを設定する方法を説明します。また、「Content Engine 上での WCCP のイネーブル化」、および「Content Engine 上での WCCP 2 サービスのイネーブル化」で説明されているように、Content Engine GUI を介して Content Engine 上でこのサービスを設定することもできます。 ただし、この付録の「ルータ上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定」で説明するように、Web キャッシュ サービスをルータ上に設定する場合は、常に CLI を使用しなければなりません。

Content Engine 上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定

Content Engine が WCCP Version 1 を使用して Web キャッシュ サービスをサポートできるようにする方法は、次のとおりです。

 

目的
コマンド

ステップ 1

Content Engine が WCCP Version 1 を使用できるようにします。

ContentEngine(config)# wccp version 1
 

ステップ 2

Content Engine が目的のホーム ルータを指すようにします。 これは、IP のデフォルト ゲートウェイの IP アドレスである場合もあります。 「ホーム ルータ」とは、Web トラフィックをこの Content Engine にリダイレクトするルータのことです。

ContentEngine(config)# wccp router-list 172.160.650.243
 

ステップ 3

この Content Engine 上で Web キャッシュ サービスをイネーブルにします。

ContentEngine(config)# wccp version 2
 

Content Engine 上で WCCP Version 1 と Web キャッシュ サービスがイネーブルになったら、次の項で説明するように、ルータ上で WCCP Version 1 と Web キャッシュ サービスをイネーブルにする必要があります。

ルータ上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定

ルータが WCCP Version 1 を使用して Web キャッシュ サービスをサポートできるようにする方法は、次のとおりです。

 

目的
コマンド

ステップ 1

ルータが WCCP Version 1 を使用できるようにします。

ip wccp version 1

ステップ 2

インターフェイス設定モードを入力して、インターネットに接続するインターフェイスのタイプと番号を指定します。

interface type number
 

ステップ 3

Web トラフィックを Content Engine に転送するように、インターネットに接続されているインターフェイスを設定します。

ip web-cache redirect
 

ステップ 4

設定モードを終了します。

end

ステップ 5

設定を保存します。

copy running-config startup-config

WCCP Version 1 Web キャッシュ サービスの設定例

次に、Content Engine と 1 つのルータ上で Web キャッシュ サービスをイネーブルにし、このサービスを設定する例を示します。 次の例では、Web 関連パケットをイーサネット インターフェイス 0 から Content Engine にリダイレクトするようにルータを設定しています。

Router# configure terminal
ContentEngine(config)# wccp version 1
ContentEngine(config)# wccp router-list 172.160.650.243
ContentEngine(config)# wccp version 2
 
Router# configure terminal
Router(config)# ip wccp enable
Router(config)# interface Ethernet 0
Router(config-if)# ip web-cache redirect
Router(config-if)# end
Router#
%SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console.
Router# copy running-config startup-config
 

ルータが設定された後、 show ip wccp web-caches コマンドを使用して、WCCP がイネーブルであること、また Content Engine を認識していることを確認します。 次の例では、ルータの設定直後に show ip wccp web-caches コマンドが入力されています。 2 番目の出力に示されているように、数秒後に Content Engine が使用可能(Usable)になります。

Router# show ip wccp web-caches
 
WCCP Web-Cache information:
IP Address: 192.168.51.102
Protocol Version: 1.0
State: NOT Usable
Initial Hash Info: FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
Assigned Hash Info: 00000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000
Hash Allotment: 0 (0.00%)
Packets Redirected: 0
Connect Time: 00:00:06
 
Router# show ip wccp web-caches
 
WCCP Web-Cache information:
IP Address 192.168.51.102
Protocol Version: 0.3
State: Usable
Initial Hash Info: FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
Assigned Hash Info: FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
Hash Allotment: 256 (100.00%)
Packets Redirected: 0
Connect Time: 00:00:31

WCCP Version 1 ルータに関連する新規コマンドおよび変更コマンド

ここでは、シスコのルータに設定された WCCP Version 1 に関する新規、または変更されたコマンドを説明します。 WCCP Version 1 で使用されるその他のすべてのコマンドについては、Cisco IOS リリース 11.1 またはリリース 11.2 のコマンド解説書で説明しています。

clear ip wccp

ip wccp enable

ip wccp redirect-list

ip web-cache redirect

show ip interface

show ip wccp

show ip wccp web-caches


) この付録では、上記のコマンドを参照用として示しています。 特定の CLI コマンドを使用して WCCP Version 1 をルータに設定する方法については、「ルータ上での WCCP Web キャッシュ サービスの設定」 を参照してください。


clear ip wccp

WCCP によってリダイレクトされたパケットのカウンタをクリアする場合は、この clear ip wccp EXEC コマンドを使用します。

clear ip wccp

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

デフォルトの動作も値もありません。

 
コマンド モード

EXEC

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは、Cisco IOS リリース 11.2 P および IOS リリース 11.1 CA で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

「Packets Redirected」カウンタを表示するには、 show ip wccp コマンドおよび show ip wccp web-caches コマンドを使用します。

次の例では、 clear ip wccp コマンドの使用前と使用後の show ip wccp web-caches コマンドの出力を示しています。

Router# show ip wccp web-caches
 
WCCP Web-Cache information:
IP Address: 192.168.88.11
Protocol Version: 1.0
State: Usable
Initial Hash Info: AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
Assigned Hash Info: FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
Hash Allotment: 256 (100.00%)
Packets Redirected: 21345
Connect Time: 00:13:46
 
Router# clear ip wccp
Router# show ip wccp web-caches
 
WCCP Web-Cache information:
IP Address: 192.168.88.11
Protocol Version: 1.0
State: Usable
Initial Hash Info: AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
Assigned Hash Info: FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
Hash Allotment: 256 (100.00%)
Packets Redirected: 0
Connect Time: 00:13:46

 
関連コマンド

show ip wccp
show ip wccp web-caches

ip wccp enable

ルータで WCCP をイネーブルにする場合に、この ip wccp enable グローバル設定コマンドを使用します。 WCCP をディセーブルにする場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

ip wccp enable

no ip wccp enable

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

WCCP はルータ上でディセーブルです。

 
コマンド モード

グローバル設定

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは、Cisco IOS リリース 11.2 P およびリリース 11.1 CA で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

WCCP を使用して Content Engine への要求のリダイレクトを開始するときに必要なコマンドは、このコマンドと ip web-cache redirect インターフェイス設定コマンドだけです。 WCCP がルータ上でイネーブルであるかどうかを確認するには、 show ip wccp コマンドを使用してください。

このコマンドがイネーブルであるにもかかわらず、 ip web-cache redirect コマンドがディセーブルである場合、ルータは Content Engine を認識しますが、Content Engine を使用しません。

アクセス リストと一致するパケットだけをリダイレクトするには、 ip wccp redirect-list コマンドを使用してください。

次の例では、WCCP をサポートするようにルータを設定し、Web 関連パケットをイーサネット インターフェイス 0 から Content Engine にリダイレクトします。

Router# configure terminal
Router(config)# ip wccp enable
Router(config)# interface Ethernet 0
Router(config-if)# ip web-cache redirect
Router(config-if)# end
Router#
%SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console.

ip wccp redirect-list

Content Engine にリダイレクトされるパケットを指定する場合に、この ip wccp redirect-list グローバル設定コマンドを使用します。 すべてのパケットをリダイレクトする場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

ip wccp redirect-list { number | name }

 
構文記述

number

標準または拡張 IP アクセス リスト番号(1 ~ 199)。

name

標準または拡張 IP アクセス リストの名前。 この引数は Cisco IOS リリース 11.2 P でしか使用できません。

 
デフォルト値

すべての HTTP パケットが Content Engine にリダイレクトされます。

 
コマンド モード

グローバル設定

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは、Cisco IOS リリース 11.2 P およびリリース 11.1 CA で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

Content Engine にリダイレクトするパケットを指定する場合に、このコマンドを使用します。 WCCP がイネーブルであるときに、このコマンドが設定されていない場合は、すべての Web 関連パケットが Content Engine にリダイレクトされます。 このコマンドを入力すると、アクセス リストに一致するパケットだけがリダイレクトされます。

一部の Web サイトでは、認証にパケットの送信元 IP アドレスを使用します。 Content Engine は、Web サイトへの要求の送信時に独自の IP アドレスを使用します。 したがって、Content Engine からの要求は認証されないことがあります。 このような場合に Content Engine をバイパスするために、このコマンドを使用してください。

WCCP を設定するには、 ip wccp enable コマンドおよび ip web-cache redirect コマンドを使用してください。

次の例では、宛先が 192.168.196.51 ではない Web 関連パケットを Content Engine にリダイレクトするように、ルータを設定します。

Router# configure terminal
Router(config)# access-list 100 deny ip any host 192.168.196.51
Router(config)# access-list 100 permit ip any any
Router(config)# ip wccp enable
Router(config)# ip wccp redirect-list 100
Router(config)# interface Ethernet 0
Router(config-if)# ip web-cache redirect
Router(config-if)# end
Router#
%SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console.

ip web-cache redirect

送信パケットをチェックし、適切なパケットを Content Engine にリダイレクトするようにインターフェイスに指示する場合に、この ip web-cache redirect インターフェイス設定コマンドを使用します。 Content Engine にメッセージをリダイレクトしない場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

ip web-cache redirect

no ip web-cache redirect

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

インターフェイスは Content Engine にメッセージをリダイレクトしません。

 
コマンド モード

インターフェイス設定

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは、Cisco IOS リリース 11.2 P およびリリース 11.1 CA で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

WCCP を使用して Content Engine への要求のリダイレクトを開始するときに必要なコマンドは、このコマンドと ip wccp enable インターフェイス コマンドだけです。

次の例では、WCCP をサポートするようにルータを設定し、Web 関連パケットをイーサネット インターフェイス 0 から Content Engine にリダイレクトします。

Router# configure terminal
Router(config)# ip wccp enable
Router(config)# interface Ethernet 0
Router(config-if)# ip web-cache redirect
Router(config-if)# end
Router#
%SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console.

show ip interface

IP 用に設定されたインターフェイスの使用状況を表示する場合に、この show ip interface EXEC コマンドを使用します。

show ip interface [ type number ]

 
構文記述

type

(オプション)インターフェイスのタイプ。

number

(オプション)インターフェイスの番号。

 
デフォルト値

デフォルトの動作も値もありません。

 
コマンド モード

EXEC

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは Cisco IOS リリース 10.0 で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

インターフェイスが使用可能である場合、Cisco IOS ソフトウェアは、ルーティング テーブルに直接接続ルートを自動的に入力します。 使用可能なインターフェイスとは、Cisco IOS ソフトウェアがパケットの送受信時に使用できるインターフェイスです。 Cisco IOS ソフトウェアは、インターフェイスが使用不可であると判断した場合、直接接続されているルーティングのエントリをルーティング テーブルから削除します。 Cisco IOS ソフトウェアは、このエントリを削除すると、動的ルーティング プロトコルを使用して、ネットワークへのバックアップ ルート(ある場合)を判別できるようになります。

インターフェイスで双方向通信が可能である場合は、回線プロトコルに「up」のマークが付きます。インターフェイス ハードウェアが使用可能である場合は、インターフェイスに「up」のマークが付きます。

オプションのインターフェイスのタイプを指定すると、その特定のインターフェイスだけについての情報が表示されます。

オプションの引数を指定しない場合は、すべてのインターフェイスについての情報が表示されます。

非同期インターフェイスが、ポイントツーポイント プロトコル(PPP)、またはシリアル ライン インターネット プロトコル(SLIP)を使用してカプセル化されている場合、IP ファースト スイッチングがイネーブルになります。 PPP または SLIP を使用してカプセル化された非同期インターフェイスに対して show ip interface コマンドを実行すると、IP ファースト スイッチングがイネーブルであることを示すメッセージが表示されます。

show ip interface コマンドの出力例は、次のとおりです。

Router#show ip interface
 
Ethernet0 is up, line protocol is up
Internet address is 172.168.78.24, subnet mask is 255.255.255.240
Broadcast address is 255.255.255.255
Address determined by non-volatile memory
MTU is 1500 bytes
Helper address is not set
Secondary address 172.31.255.255, subnet mask 255.255.255.0
Directed broadcast forwarding is enabled
Multicast groups joined: 224.0.0.1 224.0.0.2
Outgoing access list is not set
Inbound access list is not set
Proxy ARP is enabled
Security level is default
Split horizon is enabled
ICMP redirects are always sent
ICMP unreachables are always sent
ICMP mask replies are never sent
IP fast switching is enabled
IP fast switching on the same interface is disabled
IP SSE switching is disabled
Router Discovery is disabled
IP output packet accounting is disabled
IP access violation accounting is disabled
TCP/IP header compression is disabled
Probe proxy name replies are disabled
Web Cache Redirect is enabled
 

表B-2 では、上記の例に示されているフィールドを説明します。

 

表B-2 フィールドの説明:show ip interface コマンド

フィールド
説明

Ethernet0 is up

インターフェイス ハードウェアが使用可能である場合、インターフェイスには「up」のマークが付きます。インターフェイスを使用可能にするには、インターフェイス ハードウェアと回線プロトコルの両方が、up である必要があります。

Line protocol is up

インターフェイスで双方向通信が可能である場合、回線プロトコルには「up」のマークが付きます。インターフェイスを使用可能にするには、インターフェイス ハードウェアと回線プロトコルの両方が、「up」である必要があります。

Internet address

IP アドレスを示します。

Subnet mask

サブネット マスク アドレスを示します。

Broadcast address

ブロードキャスト アドレスを示します。

Address determined by...

インターフェイスの IP アドレスの判別方法を示します。

MTU

インターフェイス上で設定された最大伝送ユニット(MTU)値を示します。

Helper address

ヘルパー アドレス(設定されている場合)を示します。

Secondary address

セカンダリ アドレス(設定されている場合)を示します。

Directed broadcast forwarding

ディレクテッド ブロードキャスト転送(directed broadcast forwarding)がイネーブルであるかどうかを示します。

Multicast groups joined

インターフェイスがメンバーとして含まれているマルチキャスト グループを示します。

Outgoing access list

インターフェイスに発信アクセス リストが設定されているかどうかを示します。

Inbound access list

インターフェイスに着信アクセス リストが設定されているかどうかを示します。

Proxy ARP

インターフェイスに対してプロキシ ARP(Address Resolution Protocol)がイネーブルであるかどうかを示します。

Security level

インターフェイスに対して設定される IP Security Option(IPSO)のセキュリティ レベルを示します。

ICMP redirects

インターフェイス上でリダイレクトが送信されるかどうかを示します。

ICMP unreachables

インターフェイス上で到達不能メッセージが送信されるかどうかを示します。

ICMP mask replies

マスク応答がインターフェイス上で送信されるかどうかを示します。

IP fast switching

インターフェイスに対してファースト スイッチングがイネーブルになっているかどうかを示します。 一般に、ファースト スイッチングは、このインターフェイスのようなシリアル インターフェイス上でイネーブルになります。

IP SSE switching

IP silicon switching engine(SSE)スイッチングがイネーブルであるかどうかを示します。

Router Discovery

インターフェイスに対してディスカバリ プロセスがイネーブルになっているかどうかを示します。 一般に、シリアル インターフェイス上でディセーブルです。

IP output packet accounting

インターフェイスに対して IP アカウンティングがイネーブルかどうか、およびしきい値(最大エントリ数)はいくつかを示します。

TCP/IP header compression

圧縮がイネーブルかディセーブルかを示します。

Probe proxy name

HP プローブ プロキシ名応答が生成されるかどうかを示します。

Web Cache Redirect

HTTP パケットが Content Engine にリダイレクトされるかどうかを示します。

show ip wccp

WCCP に関連したグローバル統計情報を表示する場合に、この show ip wccp EXEC コマンドを使用します。

show ip wccp

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

デフォルトの動作も値もありません。

 
コマンド モード

EXEC

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは、Cisco IOS リリース 11.2 P およびリリース 11.1 CA で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

「Total Packets Redirected」カウンタをリセットするには、 clear ip wccp コマンドを使用してください。

次の例では、 show ip wccp コマンドの出力を示しています。

Router#show ip wccp
 
Global WCCP information:
Number of web-caches: 2
Total Packets Redirected: 101
Redirect access-list: no_linux
Total Packets Denied Redirect: 88
Total Packets Unassigned: 0
 

表B-3 では、上記の例に示されているフィールドを説明します。

 

表B-3 フィールドの説明:show ip wccp コマンド

フィールド
説明

Number of web-caches

ルータをホーム ルータとして使用する Content Engine の数。

Total Packets Redirected

ルータがリダイレクトしたパケットの合計数。

Redirect access-list

リダイレクト アクセス リストの名前または番号。 このアクセス リストと一致するパケットだけがリダイレクトされます。

Total Packets Denied Redirect

アクセス リストと一致しないため、リダイレクトされなかったパケットの合計数。

Total Packets Unassigned

Web キャッシュに割り当てられないため、リダイレクトされなかったパケットの数。 Content Engine の初期ディスカバリ時、または Content Engine がファームから除去されたときに、パケットが割り当てられない場合があります。

show ip wccp web-caches

ルータの既知の Content Engine に関する情報を表示する場合に、この show ip wccp web-caches EXEC コマンドを使用します。

show ip wccp web-caches

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

デフォルトの動作も値もありません。

 
コマンド モード

EXEC

 
コマンド ヒストリ

このコマンドは、Cisco IOS リリース 11.2 P およびリリース 11.1 CA で利用可能になりました。

 
使用上のガイドライン

「Packets Redirected」カウンタをリセットするには、 clear ip wccp コマンドを使用してください。

次の例では、 show ip wccp web-caches コマンドの出力を示しています。

Router# show ip wccp web-caches
 
WCCP Web-Cache information:
IP Address: 172.168.88.11
Protocol Version: 1.0
State: Usable
Initial Hash Info: AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
Assigned Hash Info: FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
Hash Allotment: 256 (100.00%)
Packets Redirected: 21345
Connect Time: 00:13:46
 

表B-4 では、上記の例に示されているフィールドを説明します。

 

表B-4 フィールドの説明:show ip wccp web-caches コマンド

フィールド
説明

IP Address

Content Engine の IP アドレス。

Protocol Version

Content Engine が実行している WCCP の Version。

State

Content Engine の状態。 表示される値は、「Usable(使用可能)」または「NOT Usable(使用不可)」です。

Initial Hash Info

初期のハッシュ フィールドの内容。 このハッシュ フィールドには、ルータが Content Engine を使用する方法についての情報が含まれています。

Assigned Hash Info

Content Engine の現在のハッシュ情報。 このハッシュ フィールドには、ルータが Content Engine を使用する方法についての情報が含まれています。

Hash Allotment

ルータがこの Web キャッシュに HTTP 要求をリダイレクトする場合に対象とする、すべての可能な Web サーバのパーセント。 前述の例では、Content Engine が 1 台しかないため、すべての HTTP 要求がその Content Engine にリダイレクトされます。

Packets Redirected

Content Engine にリダイレクトされたパケットの数。

Connect Time

Content Engine がこのルータをホーム ルータとして使用した時間を示します。

WCCP Version 1 ルータに関連する新規デバッグ コマンド、および変更デバッグ コマンド

ここでは、WCCP Version 1 ルータに関連した新規または変更された debug コマンドを説明します。

debug ip wccp events

debug ip wccp packets

debug ip wccp events

重要な WCCP イベントについての情報を表示する場合に、この debug ip wccp events コマンドを使用します。 デバッグ出力をディセーブルにする場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

debug ip wccp events

no debug ip wccp events

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

デフォルトの動作も値もありません。

次の例では、使用可能な Web キャッシュのリストに 1 台の Content Engine が追加された場合の debug ip wccp events コマンドの出力を示しています。

Router# debug ip wccp events
 
WCCP-EVNT: Built I_See_You msg body w/1 usable web caches, change # 0000000A
WCCP-EVNT: Web Cache 192.168.25.3 added
WCCP-EVNT: Built I_See_You msg body w/2 usable web caches, change # 0000000B
WCCP-EVNT: Built I_See_You msg body w/2 usable web caches, change # 0000000C

debug ip wccp packets

ルータが送受信したすべての WCCP パケットについての情報を表示する場合に、この debug ip wccp packets コマンドを使用します。 デバッグ出力をディセーブルにする場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

debug ip wccp packets

no debug ip wccp packets

 
構文記述

このコマンドには引数もキーワードもありません。

 
デフォルト値

デフォルトの動作も値もありません。

次の例では、 debug ip wccp packets コマンドの出力を示しています。 このルータは、192.168.25.4 および 192.168.25.3 に存在する Content Engine にキープアライブ パケットを送信しています。 各キープアライブ パケットには、ID 番号が関連付けられています。 Content Engine がルータからキープアライブ パケットを受信すると、ID 番号を付けて応答をルータに戻します。

Router# debug ip wccp packets
 
WCCP-PKT: Received valid Here_I_Am packet from 192.168.25.4 w/rcvd_id 00003532
WCCP-PKT: Sending I_See_You packet to 192.168.25.4 w/ rcvd_id 00003534
WCCP-PKT: Received valid Here_I_Am packet from 192.168.25.3 w/rcvd_id 00003533
WCCP-PKT: Sending I_See_You packet to 192.168.25.3 w/ rcvd_id 00003535
WCCP-PKT: Received valid Here_I_Am packet from 192.168.25.4 w/rcvd_id 00003534
WCCP-PKT: Sending I_See_You packet to 192.168.25.4 w/ rcvd_id 00003536
WCCP-PKT: Received valid Here_I_Am packet from 192.168.25.3 w/rcvd_id 00003535
WCCP-PKT: Sending I_See_You packet to 192.168.25.3 w/ rcvd_id 00003537
WCCP-PKT: Received valid Here_I_Am packet from 192.168.25.4 w/rcvd_id 00003536
WCCP-PKT: Sending I_See_You packet to 192.168.25.4 w/ rcvd_id 00003538
WCCP-PKT: Received valid Here_I_Am packet from 192.168.25.3 w/rcvd_id 00003537
WCCP-PKT: Sending I_See_You packet to 192.168.25.3 w/ rcvd_id 00003539